JP2535535B2 - ポリイミド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミド系樹脂組成物

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JP2535535B2 JP62134830A JP13483087A JP2535535B2 JP 2535535 B2 JP2535535 B2 JP 2535535B2 JP 62134830 A JP62134830 A JP 62134830A JP 13483087 A JP13483087 A JP 13483087A JP 2535535 B2 JP2535535 B2 JP 2535535B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は成形用樹脂組成物に関する。更に詳しくは、
耐熱性、耐薬品性、機械的強度などにすぐれ、かつ成形
加工性にすぐれたポリイミド系の成形用樹脂組成物に関
する。
〔従来の技術〕
従来からテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応
によって得られるポリイミドはその高耐熱性に加え、力
学的強度、寸法安定性が優れ、難然性、電気絶縁性など
を併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機器、輸
送機器などの分野で使用されており、今後共耐熱性が要
求される分野に広く用いられることが期待されている。
従来優れた特性を示すポリイミドが種々開発されてい
る。
しかしながら耐熱性に優れていても、明瞭なガラス転
移温度を有しないために、成形材料として用いる場合に
焼結成形などの手法を用いて加工しなければならないと
か、また加工特性は優れているが、ガラス転移温度が低
く、しかもハロゲン化炭素化水素に可溶で、耐熱性、耐
溶剤性の面からは満足がゆかないとか、性能に一長一短
があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、ポリイミドが本来有する優れた特性
に加え、著るしく成形加工性の良好なポリイミド系樹脂
組成物を得ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意研究を
行なった結果、新規ポリイミドと特定量の芳香族ポリス
ルホンとよりなるポリイミド系樹脂組成物が特に前記目
的に有効であることを見出し、本発明を完成した。
本発明者はさきに機械的性質、熱的性質、電気的性
質、耐溶剤性などにすぐれ、かつ耐熱性を有するポリイ
ミドとして 式 (式中Xは直結、炭素数1乃至10の炭化水素基、六フッ
素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、チオ
基、またはスルホニル基から成る群より選ばれた基を表
わし、Y1,Y2,Y3およびY4は夫々水素、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、塩素または臭素からなる群より選ば
れた基を表わし、またRは炭素数2以上の脂肪族基、環
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合
多環式芳香族基から成る群より選ばれた4価の基を表
す。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミドを見出し
た。(特願昭59−265220、60−205283、60−224812、61
−076475、61−274206など)。
上記のポリイミドは、ポリイミドに特有の多くの良好
な物性を有する新規な耐熱性樹脂である。しかしながら
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェ
ニレンスルフィドなどに代表される通常のエンジニアリ
ングプラスチックに比較すると、上記のポリイミドは耐
熱性やその他の特性においてはるかにすぐれているもの
の、分子量が大きくなると溶融流動性が低下し、成形加
工性はそれらの樹脂にいまだ及ばない。
本発明の目的は、ポリイミドが本来有する特性を損な
うことなく、溶融時流動性の面において極めてすぐれた
成形用のポリイミド系樹脂組成物を提供することにあ
る。
すなわち本発明は、 式 (式中、Xは直結、 カルボニル基、チオ基およびスルホニル基からなる群よ
り選ばれる二価の基を表わし、Y1、Y2、Y3およびY4はそ
れぞれ水素原子、メチル基、メトキシ基、塩素原子また
は臭素原子を表わし、またRは からなる群から選ばれる4価の基を表す。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミド99.9〜50
重量%と芳香族ポリスルホン0.1〜50重量%とからなる
樹脂組成物である。
本発明で使用されるポリイミドの製造は前述の特願昭
59−265220などに記載された方法により行われる。
すなわち、式 (式中X,Y1,Y2,Y3およびY4は前に同じ) で表されるエーテルジアミンと一種以上のテトラカルボ
ン酸二無水物とを有機溶媒中で反応させて得られるポリ
アミド酸を、イミド化して得られる。
この方法で使用されるジアミンとしては、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロ
パン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチ
ルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)−3−メチルビフェニル、
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジメチ
ルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジ
クロロビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジクロロビフェニル、4,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラクロロビフェ
ニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−
ジブロモビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノ
キシ)−3,5−ジブロモビフェニル、4,4′−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラブロモビフ
ェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)−3−メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィド、
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキ
シフェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホンなどがあげられ、これらは
単独あるいは2種以上混合して用いられる。
この時用いられるテトラカルボン酸二無水物は、 式 (式中Rは前に同じ) で表わされるテトラカルボン酸二無水物である。
即ち、使用されるテトラカルボン酸二無水物は、エチ
レンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン
二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)メタン二無水物、4,4′−(p−フェニレン
ジオキシ)ジブタル酸二無水物、4,4′−(m−フェニ
レンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカル
ボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二
無水物であり、これらのテトラカルボン酸二無水物は単
独あるいは2種以上混合して用いられる。
なお、本発明の組成物に用いられるポリイミドは、前
記のエーテルジアミンを原料として用いられるポリイミ
ドであるが、このポリイミドの良好な物性を損わない範
囲で他のジアミンを混合使用して得られるポリイミドも
本発明の組成物に用いることができる。
混合して用いることのできるジアミンとしては、例え
ばm−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、
p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、
p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニ
ル)エーテル、(3−アミノフェニル)(4−アミノフ
ェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エーテ
ル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−ア
ミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミ
ノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)
(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミ
ノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニ
ル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフ
ェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホ
ン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、
1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕、
ベンゼンなどが挙げられる。
本発明で流動化促進剤として用いられる芳香族ポリス
ルホンは などの繰り返し単位を有するポリスルホンであって、特
に典型的な芳香族ポリスルホンとしては、 一般式 で示され、英国アイ・シー・アイ社から“VICTREX PE
S"の商標で市販されているポリエーテルスルホン、およ
び/または、一般式 で示され、米国ユニオンカーバイド社より“UDEL POLY
SULFONE"の商標で市販されているポリスルホンが挙げら
れる。
これらの芳香族ポリスルホンは各種重合度のものを自
由に製造することができ、目的のブレンド物に適切な溶
融粘度特性を有するものを任意に選択することができ
る。
本発明の成形用樹脂組成物は前記ポリイミド99.9〜50
重量%、芳香族ポリスルホンが0.1〜50重量%の範囲に
あるように調整される。
本発明のポリイミド/芳香族ポリスルホン複合樹脂系
は、350℃の以上の如き高温域において著しく低い溶融
粘度を示す。芳香族ポリスルホンの良好な流動化効果は
少量でも認められ、その組成割合の下限は、0.1重量%
であるが、好ましくは、0.5重量%以上である。
また芳香族ポリスルホンの高温での機械的強度は耐熱
性樹脂の中でも優れた部類に属するが、機械的強度、特
にアイゾッド耐衝撃強度は、ポリイミドに比べて劣るの
で、該組成物中の芳香族ポリスルホンの量を余り多くす
ると、ポリイミド本来の機械的強度が維持できなくな
り、好ましくない。このため芳香族ポリスルホンの組成
割合には上限があり、50重量%以下が好ましい。
本発明による組成物を混合調製するにあたっては、通
常公知の方法により製造できるが、例えば次に示す方法
などは好ましい方法である。
(1)ポリイミド粉末と芳香族ポリスルホン粉末を乳
鉢、ヘンシェルミキサー、ドラムブレンダー、タンブラ
ーブレンダー、ホールミルリボンブレンダーなどを利用
して予備混練し粉状とする。
(2)ポリイミド粉末ををあらかじめ有機溶媒に溶解あ
るいは懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液に芳香族ポリ
スルホンを添加し、均一に分散または溶解させた後、溶
媒を除去し、粉状とする。
(3)本発明のポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
の有機溶剤溶液中に、芳香族ポリスルホンを溶解または
懸濁させた後、100〜400℃に加熱処理するか、または通
常用いられるイミド化剤を用いて化学イミド化した後、
溶剤を除去して粉状とする。
このようにして得られた粉状ポリイミド系樹脂組成物
は、そのまま各種成形用途、すなわち射出成形、圧縮成
形、トランスファー成形、押出成形などに用いられる
が、溶融ブレンドしてから用いるのはさらに好ましい方
法である。ことに前記組成物を混合調製するに当り、粉
末同志、ペレット同志、あるいは粉末とペレットを混合
溶融するのも、簡易で有効な方法である。
溶融ブレンドには通常のゴムまたはプラスチック類を
溶融ブレンドするのに用いられる装置、例えば熱ロー
ル、バンバリーミキサー、ブラベンダー、押出機などを
利用することができる。溶融温度は配合系が溶融可能な
温度以上で、かつ配合系が分解し始める温度以下に設定
されるが、その温度は通常280〜420℃、好ましくは300
〜400℃である。
本発明の樹脂組成物の成形方法としては、均一溶融ブ
レンド体を形成し、かつ生産性の高い成形方法である射
出成形または押出成形が好適であるが、その他のトラン
スファー成形、圧縮成形、焼結成形、押出しフィルム成
形などを適用してもなんらさしつかえない。
なお本発明の樹脂組成物に対して固体潤滑剤、例えば
二硫化モリブテン、グラファイト、窒化ホウ素、一酸化
鉛、鉛粉などを一種以上添加することができる。また補
強剤、例えばガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド
繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラス
ビーズを一種以上添加することもできる。
なお本発明の樹脂組成物に対して、本発明の目的をそ
こなわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、着色材など
の通常の添加剤を一種以上添加することができる。
〔実 施 例〕
以下本発明を合成例、実施例および比較例によりさら
に詳細に説明する。
合成例−1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反
応容器にビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド4.0kg(10モル)と、N,N−ジメチルアセ
トアミド34.8kgを装入し、室温で窒素雰囲気下にピロメ
リット酸二無水物2.14kg(9.8モル)を溶液温度の上昇
に注意しながら加え、室温で約20時間かきまぜた。
このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下に2.02
kg(20モル)のトリエチルアミンおよび2.55kg(25モ
ル)の無水酢酸を滴下した。室温で20時間かきまぜて、
黄色スラリーを得た。このスラリーをろ別し、淡黄色ポ
リイミド粉を得た。このポリイミド粉をメタノールでス
ラッジした後ろ別し、180℃で8時間滅圧乾燥して、5.6
3kg(収率約97.5%)のポリイミド粉を得た。
ここに得られたポリイミド粉の赤外吸収スペクトルを
第1図に示す。
このスペクトル図では、イミドの特性吸収帯である17
80cm-1付近と1720cm-1付近およびエーテル結合の特性吸
収帯である1240cm-1付近の吸収が顕著に認められた。
また、このポリイミド粉末の対数粘度は0.85dl/gであ
った。ここに対数粘度は溶媒にp−クロロフェノールと
フェノールの混合(90:10重量比)を用い、ポリイミド
粉末0.5gを100mlの溶媒に加熱溶解後に35℃に冷却して
測定した値である。
実施例−1〜4 合成例−1で得られたポリイミド粉末と、芳香族ポリ
スルホンの粉末であって、市販されているVICTREX PES
3600P(アイ・シー・アイ社商標)を第1表のように
各種の組成でドライブレンドした後、圧縮比3.0/1.0の
スクリューを備えた口径40mm押出機(処理温度330〜360
℃)で溶融混練しながら押出す操作を行って均一配合ペ
レットを得た。
次に、上記で得た均一配合ペレットを通常の射出成形
機にかけて、成形温度360℃、金型温度180℃で射出成形
し、成形物の物理的、熱的性質を測定した。
結果を表1に、実施例−1〜4として示す。
表中引張強度及び破断伸度はASTM D−638、曲げ強度
及び曲げ弾性率はASTM D−790、アイゾッド衝撃値はAST
M D−256、ガラス転移温度はTMA針入法、熱変形温度はA
STM D−648に拠る。
比較例−1 本発明の範囲外の組成物を用い、実施例−1〜4と同
様の操作で得られた成形物の物理的、熱的性質を測定し
た結果を、表1に併せて比較例−1として示す。
合成例−2 合成例−1と同様の反応容器で、下記原料を用い合成
例−1と同様の方法によりポリイミド粉末を得た。
4,4′ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル 3.68kg
(10モル) N,N−ジメチルアセトアミド 38.8kg 3,3′,4,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
3.16kg(9.85モル) 得られたポリイミド粉の対数粘度は0.62dl/gであっ
た。
実施例−5〜7、比較例−2 合成例−2で得られたポリイミド粉と、VICTREX PES
3600Pを第2表の組成でドライブレンドした後、実施
例−1〜4と同様にペレット化し(処理温度320〜360
℃)、引き続き成形温度380℃、金型温度190℃で射出成
形し、物理的、熱的性質を測定したところ表2のような
結果が得られた。
合成例−3 合成例−2における3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物3.16kg(9.85モル)をピロメリ
ット酸二無水物2.125kg(9.75モル)に、またN,N−ジメ
チルアセトアミド38.8kgを33kgにかえた他は全て合成例
−2と同様にして、対数粘度0.70dl/gのポリイミド粉末
を得た。
実施例−8〜10、比較例−3 合成例−3で得られたポリイミド粉と、芳香族ポリス
ルホンであって、市販されているUDEL POLYSLFONE P
−1700(米国ユニオンカーバイど社商標)を表3の組成
で、圧縮比3.0/1.0のスクリューを備えた口径40mm押出
機(処理温度360〜390℃)で溶融混練しながら押し出す
操作を行って、均一配合ペレットを得た。
次に上記で得た均一配合ペレットを通常の射出成形機
にかけて成形温度390℃、金型温度190℃で射出成形し、
物理的、熱的性質を測定したところ表3のような結果が
得られた。
合成例−4 ポリイミド製造原料として下記化合物を用いた他は全
て合成例−1と同様にして対数粘度0.78dl/gのポリイミ
ド粉末を得た。
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフ
ィド 3.6kg(9.0モル) ビス(4−アミノフェニル)エーテル 0.202kg(1.0モ
ル) ピロメリット酸二無水物 2.11kg(9.7モル) 実施例−11〜13、比較例−4 合成例−4で得られたポリイミド粉と、芳香族ポリス
ルホンUDEL POLYSULFONE P−1700を用い、実施例−
1〜4と同様の操作で、但し処理温度を370〜390℃にか
えて、均一配合ペレットを得た。
次に上記で得た均一配合ペレットを、成形温度390
℃、金型温度180℃にて射出成形し、物理的、熱的性質
を測定して表4のような結果を得た。
合成例−5 ポリイミド製造原料として下記化合物を用いた他は全
て合成例−1と同様にして対数粘度0.72dl/gのポリイミ
ド粉末を得た。
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3.5kg
(9.5モル) ビス(4−アミノフェニル)エーテル 0.101kg(0.5モ
ル) ピロメリット酸二無水物 2.10kg(9.65モル) 実施例−14〜16、比較例−5 合成例−5で得られたポリイミド粉と、芳香族ポリス
ルホンVICTREX PE 3600Pを用い、実施例1〜4と同様
の操作で、ただ処理温度を370〜390℃にかえて、均一配
合ペレットを得た。
次に上記で得た均一配合ペレットを通常の射出成形機
にて成形温度390℃、金型温度180℃にて射出成形し、物
理的、熱的性質を測定して、表5のような結果を得た。
〔発明の効果〕 本発明の方法によればポリイミドが本来有する優れた
特性に加え、著るしく成形加工性の良好なポリイミド系
樹脂組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のポリイミド系樹脂組成物に用いられる
ポリイミドの1例の赤外吸収スペクトル図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、Xは直結、 カルボニル基、チオ基およびスルホニル基からなる群よ
    り選ばれる二価の基を表わし、Y1、Y2、Y3およびY4はそ
    れぞれ水素原子、メチル基、メトキシ基、塩素原子また
    は臭素原子を表わし、またRは からなる群から選ばれる4価の基を表す。)で表される
    繰り返し単位を有するポリイミド99.9〜50重量%と からなる群から選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位
    よりなる芳香族ポリスルホン0.1〜50重量%とからなる
    ポリイミド系樹脂組成物。
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