JPH0681804B2 - 芳香族ポリスルホン樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリスルホン樹脂組成物

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JPH0681804B2
JPH0681804B2 JP13897387A JP13897387A JPH0681804B2 JP H0681804 B2 JPH0681804 B2 JP H0681804B2 JP 13897387 A JP13897387 A JP 13897387A JP 13897387 A JP13897387 A JP 13897387A JP H0681804 B2 JPH0681804 B2 JP H0681804B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は成形用樹脂組成物に関する。更に詳しくは耐熱
性、耐薬品性、機械的強度などにすぐれ、かつ成形加工
法にすぐれた芳香族ポリスルホン樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来から芳香族ポリスルホン樹脂はその良好な成形加工
性、耐熱性に加え、力学的強度、寸法安定性が優れ、難
燃性、電気絶縁性などを併せ持つために、電気電子機
器、宇宙航空用機器、輸送機器などの分野で使用されて
おり、今後共耐熱性が要求される分野に広く用いられる
ことが期待されている。
しかし、ポリスルホン樹脂は、ハロゲン化炭化水素、ケ
トン類等の極性溶媒におかされるので、耐薬品性が不充
分であるという問題がある。またポリスルホン樹脂は耐
熱性および機械的強度に優れているものの、ポリイミド
樹脂、ポリアミドイミド樹脂等に代表される高耐熱性樹
脂に比較すると、満足のいくものではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、芳香族ポリスルホンが有する優れた特
性に加え、耐薬品性、機械的強度、耐熱性の改善された
ポリスルホン樹脂組成物を得ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意研究を行
った結果、芳香族ポリスルホンと特定量の新規ポリエー
テルイミドとよりなる樹脂組成物が特に前記目的に有効
であることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、芳香族ポリスルホン100重量部に対し、
式(I) (式中、Xは直結、炭素数1乃至10の2価の炭化水素
基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
基、チオ基、またはスルホニル基から成る群より選ばれ
た基を表し、R1〜R4は水素、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、塩素または臭素を示し、互いに同じであって
も異なっていてもよい。
Yは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳
香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族が直接又は架橋員
により相互に連結された非縮合環式芳香族基から成る群
より選ばれた4価の基を表す) で示される繰り返し単位を有するポリエーテルイミド樹
脂1重量部以上100重量部未満よりなる芳香族ポリスル
ホン樹脂組成物である。
本発明で用いられる芳香族ポリスルホンは などの繰り返し単位を有するポリスルホンであって、特
に典型的な芳香族ポリスルホンとしては、一般式 で示され、英国アイ・シー・アイ社から“VICTREX PE
S"の商標で市販されているポリエーテルスルホン、およ
び/または一般式 で示され、米国ユニオンカーバイト社より“UDEL POLY
SULFONE"の商標で市販されているポリスルホンが挙げら
れる。
これら芳香族ポリスルホンは各種重合度のものを自由に
製造することができ、目的のブレンド物に適切な溶融粘
度特性を有するものを任意に選択することができる。
本発明で芳香族ポリスルホンの耐薬品性、耐熱性および
/または機械的強度を向上させることを目的として併用
されるポリエーテルイミド樹脂は次式(I) (式中、X、YおよびR1〜R4は前に同じ)の繰り返し単
位よりなるポリエーテルイミド樹脂であり、本発明者が
先に機械的性質、熱的性質、電気的性質、耐溶剤性など
にすぐれ、かつ耐熱性を有するポリイミドとして見出し
た(特願昭59-265220、60-205283、60-224812、61-0764
75、61-274206等)ものであり、、ジアミン成分として
式(IV) (式中、X、およびR1〜R4は前に同じ)で表されるエー
テルジアミンを使用し、これと一種以上のテトラカルボ
ン酸二無水物とを反応させてえられるポリアミド酸を脱
水環化して得られるポリエーテルイミドである。
このポリエーテルイミドに使用されるジアミンとして
は、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェキ
シ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕プロパン、2−〔4(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニ
ル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)3,5−
ジメチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3−メチ
ルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3′−ジメチルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)−3,5−ジメチルビフェニル、4,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチ
ルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3′−ジクロロビフェニル、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)−3,5−ジクロロビフェニル、4,4′−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラク
ロロビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3′−ジブロモビフェニル、4,4′−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,5−ジブロモフェニル、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラ
ブロモビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)〕−3,3′−ジメトキシジフェニルスルフ
イド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)〕−3,5−
ジメトキシジフェニルスルフイド、ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)〕−3,3′,5,5′−テトラメトキシジ
フェニルスルフイド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)〕スルホン等があげられ、これらは単独あるいは2
種以上混合して用いられる。
また、ポリエーテルイミドの特性をそこなわない範囲
で、他のポリイミドを製造するのに使用される公知のジ
アミンを併用してもよい。併用して用いることのできる
ジアミンとしては、例えば、m−アミノベンジルアミ
ン、p−アミノベンジルアミン、3,3′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,4′−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,4′−ジア
ミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ケトン、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等があげ
られ、これら公知のジアミンは通常30%以下、好ましく
は5%以下が使用される。
本発明に用いられるポリエーテルイミドは、前記ジアミ
ンとテトラカルボン酸二無水物とを有機溶媒中で反応さ
せ、脱水閉環して得られる。
この時用いられるテトラカルボン酸二無水物は式 (式中、Yは前に同じ) で表されるテトラカルボン酸二無水物である。
即ち、使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、
エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカル
ボン酸、シクロペンタンカルボン酸二無水物、ピロメリ
ット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4′
−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,
4′−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−
ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレン
テトラカルボン酸二無水物などであり、これらテトラカ
ルボン酸二無水物は単独あるいは2種以上混合して用い
られる。
本発明のポリスルホン樹脂組成物は、前記ポリスルホン
100重量部に対し、上記ポリエーテルイミド1重量部以
上100重量部未満の範囲で使用される。
ポリスルホン樹脂の物性、特に耐熱性を向上させるには
ポリエーテルイミドは通常ポリスルホン樹脂100重量部
に対し1重量部好ましくは5重量部以上で効果がある。
しかし100重量部以上使用すると、ポリスルホン樹脂が
有する良好な成形性が失われるので100重量部未満の範
囲で使用するのが好ましい。
また本発明で用いられるポリエーテルイミドは従来のポ
リイミド樹脂に比較して、耐熱性および物理的特性は略
同等であるが、流動特性が優れている為、ポリスルホン
樹脂に併用することにより上記の効果がえられるもので
ある。
本発明による組成物を混合調製するにあたっては、通常
公知の方法により製造できるが、例えば次に示す方法な
どは好ましい方法である。
(1)芳香族ポリスルホン樹脂粉末とポリエーテルイミ
ド粉末とを乳鉢、ヘンシェルミキサー、ドラムブレンダ
ー、タンブラーブレンダー、ボールミルリボンブレンダ
ーなどを利用して予備混練し粉状とする。
(2)ポリエーテルイミド粉末をあらかじめ有機溶媒に
溶解あるいは懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液に芳香
族ポリスルホン樹脂を添加し、均一に粉酸または溶解さ
せた後、溶媒を除去して粉状とする。
(3)本発明のポリエーテルイミドの前駆体であるポリ
アミド酸の有機溶媒溶液に、芳香族ポリスルホン樹脂を
溶解または懸濁させた後、100〜400℃に加熱処理する
か、または通常用いられるイミド化剤を用いて化学イミ
ド化した後、溶剤を除去して粉状とする。
このようにして得られた粉状の樹脂組成物は、そのまま
各種成形用途、すなわち射出成形、圧縮成形、トランス
ファー成形、押出成形などに用いられるが、溶融ブレン
ドしてから用いるのはさらに好ましい方法である。こと
に前記組成物を混合調製するに当たり、ベレット同志、
あるいは粉末とペレットを溶融するのも、簡易で有効な
方法である。
溶融ブレンドには通常のゴムまたはプラスチック類を溶
融ブレンドするのに用いられる装置、例えば熱ロール、
バンバリーミキサー、プラベンダー、押出機などを利用
することができる。溶融温度は配合系が溶融可能な温度
以上で、かつ配合系が熱分解し始める温度以下に設定さ
れるが、その温度は通常280〜420℃、好ましくは300〜4
00℃である。
本発明の樹脂組成物の成形方法としては、均一溶融ブレ
ンド体を形成し、かつ生産性の高い成形方法である押出
成形または押出成形が好適であるが、その他のトランス
ファー成形、圧縮成形、焼結成形、押出しフィルム成形
などを適用してもなんらさしつかえない。
なお、本発明の樹脂組成物に対して固体潤滑剤、例えば
二硫化モリブデン、グラファイト、窒化ホウ素、一酸化
鉛、鉛粉などを一種以上添加することができる。また補
強剤、例えばガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミ
ド、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラスビ
ーズを一種以上添加することもできる。
なお本発明の樹脂組成物に対して、本発明の目的をそな
わない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
難燃性剤、難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤などの
通常の添加剤を一種以上添加することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を合成例、実施例および比較例によりさら
に詳細に説明する。
合成例1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応
容器に4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルスルフィド4.0kg(10モル)と、N,N−ジメチルアセト
アミド34.8kgを装入し、室温で窒素雰囲気下にピロメリ
ット酸二無水物2.14kg(9.8モル)を溶液温度の上昇に
注意しながら加え、室温で約20時間かきまぜた。
このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下に2.02kg
(20モル)のトリエチルアミンおよび2.55kg(25モル)
の無水酢酸を滴下し、室温で20時間かきまぜて、黄色ス
ラリーを得た。このスラリーを濾別し、淡黄色ポリエー
テルイミドを得た。このポリエーテルイミド粉をメタノ
ールでスラッジした後濾別し、180℃で8時間減圧乾燥
して5.63(収率約97.5%)のポリエーテルイミド粉を得
た。
このポリエーテルイミド粉末の対数粘度は0.85dl/gであ
った。ここに対数粘度はポリエーテルイミド粉末0.5gを
p−クロロフェノール、フェノール混合溶媒(90:10重
量比)に加熱溶解した後、35℃に冷却して測定した値で
ある。(以下に示す値も同じ方法で測定した)。
実施例1〜4 合成例1で得られたポリエーテルイミド粉末と、芳香族
ポリスルホン樹脂粉末であり、市販されているVICTREX
PES 3600P(アイ・シー・アイ社商標)を表−1のよ
うに各種の組成割合でドライブレンドした後、圧縮比3.
0/1.0のスクリューを備えた口径40mm押出機(処理温度3
30〜360℃)で溶融混練しながら押出して均一配合ペレ
ットを得た。
次に、この均一配合ペレットを通常の射出成形機によ
り、成形温度360℃、金型温度180℃で射出成形し、成形
物の物理的、熱的性質および耐薬品性を測定した。結果
を表−1に示す。
表−1中、引張強度および破断伸度はASTM D-638、曲げ
強度及び曲げ弾性率はASTM D-790、アイゾット衝撃値は
ASTM D-256、ガラス転移温度はTMA針入法、熱変形温度
はASTM D-648に拠る。
また耐薬品性は試験片を各薬品に20分間浸漬し、その外
観変化を観察し、変化が無い場合を○、多少変化がある
場合を△、変化が大であり、使用不可の場合を×で表記
した。
〔比較例1〜2〕 本発明の範囲外のものを用い、実施例1〜4と同様の操
作で得た成形物の物理的、熱的性質を測定した。結果を
表−1に併せて示す。
合成例2 合成例1と同様の反応容器で下記原料を用い、合成例1
と同様の方法によりポリエーテルイミド粉末を得た。
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3.68k
g(10モル) N,N−ジメチルアセトアミド 38.8kg 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物 3.16kg(9.85モル) 得られたポリエーテルイミド粉末の対数粘度は0.62dl/g
であった。
実施例5〜7 合成例2で得られたポリエーテルイミド粉及びVICTREX
PES 3600Pを表−2に示すように各種の組成割合でドラ
イブレンドした後、実施例1〜4と同様にペレット化し
(処理温度320〜360℃)、引き続き成形温度380℃、金
型温度190℃にて成形し、結果を表−2に示した。
合成例3 合成例2における3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物3.16kg(9.85モル)をピロメリット
酸二無水物2.125kg(9.75モル)に、また、N,N−ジメチ
ルアセトアミド38.8kgを33kgに代えた他は全て合成例2
と同様に行い、対数粘度0.70のポリエーテルイミド粉末
を得た。
実施例8〜11、比較例3〜4 合成例3で得られたポリエーテルイミド粉と芳香族ポリ
スルホンであって、市販されているUDEL POLYSULFONE
P−1700(米国ユニオンカーバイト社商標)を表−3
に示す組成割合で、圧縮比3.0/1.0のスクリューを備え
た口径40mm押出機(処理温度360〜390℃)で溶融 混練しながら押し出して、均一配合ペレットを得た。
次にこの均一配合ペレットを通常の射出成形機により成
形温度390℃、金型温度190℃で射出成形し、物理的、熱
的性質及び耐薬品性を測定し、表−3の結果をえた。
合成例4 ポリイミド製造原料として下記化合物を用いた他は、全
て合成例1と同様にして対数粘度0.78dl/gのポリエーテ
ルイミド粉末を得た。
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニスルフ
ィド 3.6kg(9.0モル) 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 2.202kg(1.0モ
ル) ピロメリット酸二無水物 2.11kg(9.7モル) 実施例12〜14 合成例4で得られたポリエーテルイミド粉と、芳香族ポ
リスルホンUDEL POLYSULFONE P−1700を用い、処理
温度を370〜390℃にかえた以外は実施例1〜4と同様の
操作で均 一配合ペレットを得た。
次にこの均一配合ペレットを、成形温度390℃、金型温
度180℃の条件で射出成形し、物理的、熱的性質及び耐
薬品性を測定して表−4の結果を得た。
合成例5 ポリイミド製造原料として下記化合物を用いた他は、全
て合成例1と同様にして対数粘度0.72dl/gのポリエーテ
ルイミド粉末を得た。
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3.5kg
(9.5モル) 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 0.101kg(0.5モ
ル) ピロメリット酸二無水物 2.10kg(9.65モル) 実施例15〜17 合成例5で得られたポリエーテルイミド粉と芳香族ポリ
スルホンUDEL POLYSULFONE P−1700を用い、実施例
1〜4と同様の操作で、只処理温度を370〜390℃にかえ
て均一配合ペレットを得た。
次に上記で特に均一配合ペレットを通常の射出成形機に
て成形温度390℃、金型温度180℃の条件で射出成形し、
物理的、熱的性質及び耐薬品性を測定して表−5の結果
を得た。
表−1〜表−5の結果に示すように芳香族ポリスルホン
樹脂100重量部に対しポリエーテルイミド1〜100重量部
の範囲で使用することにより、芳香族ポリスルホン樹脂
が有する良好な成形性を維持しながら、対薬品性および
耐熱性などの諸特性を改善していることが理解できる。
〔発明の効果〕
本発明における芳香族ポリスルホン樹脂組成物は芳香族
ポリスルホンが本来有する特性に加え、耐薬品性、耐熱
性および機械的強度等を著しく改良したものであり、宇
宙航空用機器、電子・電気機器、自動車、精密機器、一
般機器等広い分野において有用であり、その産業上の効
果は大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリスルホン樹脂100重量部に対
    し、次式(I) (式中、Xは直結、炭素数1乃至10の2価の炭化水素
    基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
    基、チオ基、またはスルホニル基から成る群より選ばれ
    た基を表し、R1〜R4は水素、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、塩素または臭素を示し、互いに同じであって
    も異なっていてもよい。 Yは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳
    香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族が直接又は架橋員
    により相互に連結された非縮合環式芳香族基から成る群
    より選ばれた4価の基を表す) で示される繰り返し単位を有するポリエーテルイミド樹
    脂1重量部以上100重量部未満よりなる芳香族ポリスル
    ホン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】芳香族ポリスルホン樹脂が式(II) の繰り返し単位よりなる特許請求の範囲第一項記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】芳香族ポリスルホン樹脂が式(III) の繰り返し単位よりなる特許請求の範囲第一項記載の樹
    脂組成物。
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US5037902A (en) * 1988-12-30 1991-08-06 Amoco Corporation Miscible blends of imide containing polymers with poly(aryl sulfones)

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JPS63304056A (ja) 1988-12-12

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