JPH07184546A - 安定なコーヒー飲料の製造法 - Google Patents
安定なコーヒー飲料の製造法Info
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- JPH07184546A JPH07184546A JP5330629A JP33062993A JPH07184546A JP H07184546 A JPH07184546 A JP H07184546A JP 5330629 A JP5330629 A JP 5330629A JP 33062993 A JP33062993 A JP 33062993A JP H07184546 A JPH07184546 A JP H07184546A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間保存した後でも沈澱発生が防止されて
いるコーヒー飲料の製造方法を提供する。 【構成】 コーヒー抽出液を、マンナン分解酵素による
処理と、アルカリ性ナトリウム塩(たとえば炭酸水素ナ
トリウムなど)またはアルカリ性カリウム塩(たとえば
炭酸カリウムなど)添加による処理に付すことを特徴と
する、コーヒー飲料の製造方法。 【効果】 上記の製造方法により、従来方法では得られ
なかった、長期間保存しても沈澱が生じない安定なコー
ヒー飲料が製造でき、特に乳類を添加した際に従来提案
されていた方法では沈殿防止効果が弱くなってしまうの
に対して上記の方法ではその防止効果が十分発揮され
る。
いるコーヒー飲料の製造方法を提供する。 【構成】 コーヒー抽出液を、マンナン分解酵素による
処理と、アルカリ性ナトリウム塩(たとえば炭酸水素ナ
トリウムなど)またはアルカリ性カリウム塩(たとえば
炭酸カリウムなど)添加による処理に付すことを特徴と
する、コーヒー飲料の製造方法。 【効果】 上記の製造方法により、従来方法では得られ
なかった、長期間保存しても沈澱が生じない安定なコー
ヒー飲料が製造でき、特に乳類を添加した際に従来提案
されていた方法では沈殿防止効果が弱くなってしまうの
に対して上記の方法ではその防止効果が十分発揮され
る。
Description
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、保存後でも濁りや沈澱
のでない安定な性質を有するコーヒー飲料の製造方法に
関するものである。
のでない安定な性質を有するコーヒー飲料の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】本来、コーヒー抽出液は保存中に濁りや
沈澱を発生しやすい性質を有している。さらに近年は、
本格風味を出すための原料コーヒー豆の使用量の増大
化、販売地域拡大による市場滞留期間の長期化および自
動販売機による加温などにより沈澱が生じて商品価値を
著しく低下させるという問題が生じてきている。この問
題を解決するために種々の方法が提案されている。酵素
の利用という観点では、ドイツ特許出願公開2063489 号
公報には糖質分解酵素の有用性が、特公昭47-19736号公
報および特開平4-45745 号公報には繊維質分解酵素の有
用性が開示されている。また、アルカリ性塩の利用とい
う観点では特開昭61-74543号公報および特開平2-222647
号公報に、炭酸水素ナトリウムの有用性が開示されてい
る。しかし、これらの方法は単独ではほかの方法と同様
に十分な効果を示さず、特に、ミルク入りのコーヒー飲
料の場合は沈澱抑制効果は非常に悪かった。
沈澱を発生しやすい性質を有している。さらに近年は、
本格風味を出すための原料コーヒー豆の使用量の増大
化、販売地域拡大による市場滞留期間の長期化および自
動販売機による加温などにより沈澱が生じて商品価値を
著しく低下させるという問題が生じてきている。この問
題を解決するために種々の方法が提案されている。酵素
の利用という観点では、ドイツ特許出願公開2063489 号
公報には糖質分解酵素の有用性が、特公昭47-19736号公
報および特開平4-45745 号公報には繊維質分解酵素の有
用性が開示されている。また、アルカリ性塩の利用とい
う観点では特開昭61-74543号公報および特開平2-222647
号公報に、炭酸水素ナトリウムの有用性が開示されてい
る。しかし、これらの方法は単独ではほかの方法と同様
に十分な効果を示さず、特に、ミルク入りのコーヒー飲
料の場合は沈澱抑制効果は非常に悪かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間保存
した後でも沈澱発生が防止されているコーヒー飲料の製
造方法を提供することを目的とするものである。
した後でも沈澱発生が防止されているコーヒー飲料の製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、コーヒー抽出
液をマンナン分解酵素で処理することと、アルカリ性ナ
トリウム塩またはアルカリ性カリウム塩を添加すること
により、沈澱を防止できることを見出だすことにより完
成されるに至った。すなわち、本発明による安定なコー
ヒー飲料の製造方法は、コーヒー抽出液を、マンナン分
解酵素による処理と、アルカリ性ナトリウム塩またはア
ルカリ性カリウム塩添加による処理に付すこと、を特徴
とするものである。
液をマンナン分解酵素で処理することと、アルカリ性ナ
トリウム塩またはアルカリ性カリウム塩を添加すること
により、沈澱を防止できることを見出だすことにより完
成されるに至った。すなわち、本発明による安定なコー
ヒー飲料の製造方法は、コーヒー抽出液を、マンナン分
解酵素による処理と、アルカリ性ナトリウム塩またはア
ルカリ性カリウム塩添加による処理に付すこと、を特徴
とするものである。
【0005】〔発明の具体的説明〕本発明によるコーヒ
ー飲料の製造法は、基本的にコーヒー抽出液のマンナン
分解酵素処理およびアルカリ性ナトリウム塩またはアル
カリ性カリウム塩の添加からなるものであることは前記
したところである。
ー飲料の製造法は、基本的にコーヒー抽出液のマンナン
分解酵素処理およびアルカリ性ナトリウム塩またはアル
カリ性カリウム塩の添加からなるものであることは前記
したところである。
【0006】コーヒー抽出液は、焙煎豆から抽出した
液、それを濃縮したエキス、あるいは一旦インスタント
コーヒーに加工したものを水(通常は熱水)で溶かした
液のいずれでも使用可能である。
液、それを濃縮したエキス、あるいは一旦インスタント
コーヒーに加工したものを水(通常は熱水)で溶かした
液のいずれでも使用可能である。
【0007】コーヒー抽出液のマンナン分解酵素による
処理において、マンナン分解酵素はその起源に制限はな
く、マンナン分解活性を有するものであれば精製品でも
粗精製品でも使用可能である。マンナン分解酵素として
は、α型またはβ型マンノシダーゼがあげられるが、β
型マンノシダーゼがより好ましい。この反応温度、時
間、pH、添加量は使用する酵素の由来あるいは活性等
によって適した条件を選択すればよい。たとえば、ガマ
ナーゼ1.5L(ノボノルディスクバイオインダストリ
ー株式会社製、Aspergillus niger 由来、150万VHCU
/g)の場合であれば、通常、原料の焙煎豆に対して0.
1%以上添加して、40〜50℃、pH4.5〜5.5
で30分間以上反応させればよいが、好ましくは、約
0.2%添加して、45℃、pH5.0前後の条件で2
時間以上反応させることが望ましい。なお、本明細書中
でいう%はすべて重量%である。添加した酵素は、反応
後において特に除去する必要はない。また、この酵素反
応は、酵素の添加の他に、固定化酵素などによる接触反
応によりコーヒー抽出液中に直接酵素が含まれないよう
にすることも可能である。
処理において、マンナン分解酵素はその起源に制限はな
く、マンナン分解活性を有するものであれば精製品でも
粗精製品でも使用可能である。マンナン分解酵素として
は、α型またはβ型マンノシダーゼがあげられるが、β
型マンノシダーゼがより好ましい。この反応温度、時
間、pH、添加量は使用する酵素の由来あるいは活性等
によって適した条件を選択すればよい。たとえば、ガマ
ナーゼ1.5L(ノボノルディスクバイオインダストリ
ー株式会社製、Aspergillus niger 由来、150万VHCU
/g)の場合であれば、通常、原料の焙煎豆に対して0.
1%以上添加して、40〜50℃、pH4.5〜5.5
で30分間以上反応させればよいが、好ましくは、約
0.2%添加して、45℃、pH5.0前後の条件で2
時間以上反応させることが望ましい。なお、本明細書中
でいう%はすべて重量%である。添加した酵素は、反応
後において特に除去する必要はない。また、この酵素反
応は、酵素の添加の他に、固定化酵素などによる接触反
応によりコーヒー抽出液中に直接酵素が含まれないよう
にすることも可能である。
【0008】アルカリ性ナトリウム塩およびアルカリ性
カリウム塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げ
られるが、香味の点からアルカリ性ナトリウム塩が好ま
しく、特に炭酸水素ナトリウムが最も好ましい。これら
の塩は、最終製品(水で希釈して焙煎豆含量を一定濃度
に調整したもの)に対して通常0.03〜0.30%、
好ましくは0.05〜0.2%添加する。添加時期は、
酵素反応より前あるいはこれと同時であっても良いが、
酵素処理後の方が好ましい。
カリウム塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げ
られるが、香味の点からアルカリ性ナトリウム塩が好ま
しく、特に炭酸水素ナトリウムが最も好ましい。これら
の塩は、最終製品(水で希釈して焙煎豆含量を一定濃度
に調整したもの)に対して通常0.03〜0.30%、
好ましくは0.05〜0.2%添加する。添加時期は、
酵素反応より前あるいはこれと同時であっても良いが、
酵素処理後の方が好ましい。
【0009】本発明においては、他の通常コーヒー飲料
に添加する原料、例えば乳類(たとえば全粉乳、脱脂粉
乳、牛乳など)、糖類(たとえば砂糖など)、乳化剤
(たとえばシュガーエステルなど)等を適宜添加するこ
とができる。
に添加する原料、例えば乳類(たとえば全粉乳、脱脂粉
乳、牛乳など)、糖類(たとえば砂糖など)、乳化剤
(たとえばシュガーエステルなど)等を適宜添加するこ
とができる。
【0010】従来提案されていたコーヒー飲料の製造方
法では、特に乳類を添加した際に沈澱防止効果が弱くな
ってしまうのに対し、本発明方法はその場合でも防止効
果が十分強いものである。
法では、特に乳類を添加した際に沈澱防止効果が弱くな
ってしまうのに対し、本発明方法はその場合でも防止効
果が十分強いものである。
【0011】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1:ストレートコーヒーに対する効果 コーヒー焙煎豆(サントス#2)を中挽きにしたもの3
00gを95℃の湯で抽出して、3000mlのコーヒ
ー抽出液を得た。これを45℃に冷却した後、ガマナー
ゼ1.5L(ノボノルディスクバイオインダストリー社
製)を1.2g(原料焙煎豆の0.4%に相当)添加し
た。2時間後、炭酸水素ナトリウムを最終製品(水で希
釈して焙煎豆含量を5.5%に調製したもの)に対し、
0.06%、0.12%、0.18%添加して1
90g容量の缶に充填し、121℃で10分間殺菌し
た。比較例1 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例1と同様に
製造した。評価例1 それぞれのサンプルについて殺菌直後と、60℃で1週
間、2週間、3週間、4週間保存したものについて、沈
澱量を目視により評価した。沈澱量の非常に多いものを
5点とし、全くないものを0点とした。結果は下記の通
りであった。 炭酸水素ナトリウム 殺菌直後 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 実施例0.06% 0 0.5 0.5 2.5 2.5 0.12% 0 0 0 1 1.5 0.18% 0 0 0 0 0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−比較例 無添加 0 1.5 3.5 4 5 上記結果より、従来知られていた酵素処理(炭酸水素ナ
トリウム無添加)よりも炭酸水素ナトリウムを添加する
ことではるかに沈澱防止効果が強くなっている。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1:ストレートコーヒーに対する効果 コーヒー焙煎豆(サントス#2)を中挽きにしたもの3
00gを95℃の湯で抽出して、3000mlのコーヒ
ー抽出液を得た。これを45℃に冷却した後、ガマナー
ゼ1.5L(ノボノルディスクバイオインダストリー社
製)を1.2g(原料焙煎豆の0.4%に相当)添加し
た。2時間後、炭酸水素ナトリウムを最終製品(水で希
釈して焙煎豆含量を5.5%に調製したもの)に対し、
0.06%、0.12%、0.18%添加して1
90g容量の缶に充填し、121℃で10分間殺菌し
た。比較例1 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例1と同様に
製造した。評価例1 それぞれのサンプルについて殺菌直後と、60℃で1週
間、2週間、3週間、4週間保存したものについて、沈
澱量を目視により評価した。沈澱量の非常に多いものを
5点とし、全くないものを0点とした。結果は下記の通
りであった。 炭酸水素ナトリウム 殺菌直後 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 実施例0.06% 0 0.5 0.5 2.5 2.5 0.12% 0 0 0 1 1.5 0.18% 0 0 0 0 0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−比較例 無添加 0 1.5 3.5 4 5 上記結果より、従来知られていた酵素処理(炭酸水素ナ
トリウム無添加)よりも炭酸水素ナトリウムを添加する
ことではるかに沈澱防止効果が強くなっている。
【0012】実施例2:ミルク入りコーヒーに対する効
果1 コーヒー焙煎豆(サントス#2)を中挽きにしたもの3
00gを95℃の湯で抽出して、3000mlのコーヒ
ー抽出液を得た。これを45℃に冷却した後、ガマナー
ゼ1.5Lを1.2g(原料焙煎豆0.4%に相当)添加し
た。2時間後、脱脂粉乳、全粉乳、砂糖、乳化剤(シュ
ガーエステル)および炭酸水素ナトリウムを最終製品
(水で希釈して焙煎豆含量を5.5%に調製したもの)
に対し、それぞれ0.4%,0.25%,4.7%,
0.1%および0.12%添加、混合してから、70℃
に昇温してホモジナイザーにより150kg/cm2 で均質
化をおこなった。これを190g容量の缶に充填して、
121℃、30分間殺菌した。比較例2 酵素、炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例2と
同様に製造した。比較例3 酵素を添加しない他は実施例2と同様に製造した。比較例4 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例2と同様に
製造した。
果1 コーヒー焙煎豆(サントス#2)を中挽きにしたもの3
00gを95℃の湯で抽出して、3000mlのコーヒ
ー抽出液を得た。これを45℃に冷却した後、ガマナー
ゼ1.5Lを1.2g(原料焙煎豆0.4%に相当)添加し
た。2時間後、脱脂粉乳、全粉乳、砂糖、乳化剤(シュ
ガーエステル)および炭酸水素ナトリウムを最終製品
(水で希釈して焙煎豆含量を5.5%に調製したもの)
に対し、それぞれ0.4%,0.25%,4.7%,
0.1%および0.12%添加、混合してから、70℃
に昇温してホモジナイザーにより150kg/cm2 で均質
化をおこなった。これを190g容量の缶に充填して、
121℃、30分間殺菌した。比較例2 酵素、炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例2と
同様に製造した。比較例3 酵素を添加しない他は実施例2と同様に製造した。比較例4 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例2と同様に
製造した。
【0013】実施例3:添加塩の変更1 炭酸水素ナトリウムの添加量を0.20%に変えた他は
実施例2と同様に製造した。比較例5 酵素を添加しない他は実施例3と同様に製造した。
実施例2と同様に製造した。比較例5 酵素を添加しない他は実施例3と同様に製造した。
【0014】実施例4:添加塩の変更2 炭酸水素ナトリウムを添加する代わりにリン酸水素二ナ
トリウムを0.17%添加した他は実施例2と同様に製
造した。比較例6 酵素を添加しない他は実施例4と同様に製造した。
トリウムを0.17%添加した他は実施例2と同様に製
造した。比較例6 酵素を添加しない他は実施例4と同様に製造した。
【0015】実施例5:添加塩の変更3 炭酸水素ナトリウムを添加する代わりにリン酸水素二カ
リウムを0.23%添加した他は実施例2と同様に製造
した。比較例7 酵素を添加しない他は実施例5と同様に製造した。
リウムを0.23%添加した他は実施例2と同様に製造
した。比較例7 酵素を添加しない他は実施例5と同様に製造した。
【0016】実施例6:添加塩の変更4 炭酸水素ナトリウムを添加する代わりに炭酸カリウムを
0.08%添加した他は実施例2と同様に製造した。比較例8 酵素を添加しない他は実施例6と同様に製造した。
0.08%添加した他は実施例2と同様に製造した。比較例8 酵素を添加しない他は実施例6と同様に製造した。
【0017】実施例7:ミルク入りコーヒーに対する効
果2 脱脂粉乳および全粉乳を添加する代わりに、牛乳を10
%添加した他は実施例2と同様に製造した。比較例9 酵素、炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例7と
同様に製造した。比較例10 酵素を添加しない他は実施例7と同様に製造した。比較例11 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例7と同様に
製造した。
果2 脱脂粉乳および全粉乳を添加する代わりに、牛乳を10
%添加した他は実施例2と同様に製造した。比較例9 酵素、炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例7と
同様に製造した。比較例10 酵素を添加しない他は実施例7と同様に製造した。比較例11 炭酸水素ナトリウムを添加しない他は実施例7と同様に
製造した。
【0018】以上の実験結果をまとめると下記の通りで
ある。 実験例 酵素 アルカリ性塩 乳成分(砂糖4.7%、乳化剤0.1%は共通) 実施例2 0.4% 炭酸水素ナトリウム 脱脂粉乳 0.4%、全粉乳0.25%、 0.12% 比較例2 − − 同上 比較例3 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.12% 比較例4 0.4% − 同上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例3 0.4% 炭酸水素ナトリウム 同上 0.2 % 比較例5 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.2 % −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例4 0.4% リン酸水素二ナトリウム 同上 0.17% 比較例6 − リン酸水素二ナトリウム 同上 0.17% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 0.4% リン酸水素二カリウム 同上 0.23% 比較例7 − リン酸水素二カリウム 同上 0.23% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例6 0.4% 炭酸カリウム0.08% 同上 比較例8 − 炭酸カリウム0.08% 同上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例7 0.4% 炭酸水素ナトリウム 牛乳10% 0.12% 比較例9 − − 同上 比較例10 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.12%比較例11 0.4% − 同上
ある。 実験例 酵素 アルカリ性塩 乳成分(砂糖4.7%、乳化剤0.1%は共通) 実施例2 0.4% 炭酸水素ナトリウム 脱脂粉乳 0.4%、全粉乳0.25%、 0.12% 比較例2 − − 同上 比較例3 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.12% 比較例4 0.4% − 同上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例3 0.4% 炭酸水素ナトリウム 同上 0.2 % 比較例5 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.2 % −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例4 0.4% リン酸水素二ナトリウム 同上 0.17% 比較例6 − リン酸水素二ナトリウム 同上 0.17% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 0.4% リン酸水素二カリウム 同上 0.23% 比較例7 − リン酸水素二カリウム 同上 0.23% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例6 0.4% 炭酸カリウム0.08% 同上 比較例8 − 炭酸カリウム0.08% 同上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例7 0.4% 炭酸水素ナトリウム 牛乳10% 0.12% 比較例9 − − 同上 比較例10 − 炭酸水素ナトリウム 同上 0.12%比較例11 0.4% − 同上
【0019】評価例2 それぞれのサンプルについて、評価例1と同様な方法で
評価した。結果は下表の通りであった。 サンプル 殺菌直後 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 実施例2 0 0 0.5 1 0.5 3 0 0 0 0 0 4 0 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0 6 0 0 0 0 0 7 0 0 0 1 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例2 5 5 5 5 5 3 0 1 1.5 3 4.5 4 5 5 5 5 5 5 0 0.5 2.5 4.5 5 6 0 1 3.5 5 5 7 0 0.5 2 4.5 4.5 8 0 0 1.5 3.5 4.5 9 5 5 5 5 5 10 0 2.5 2 5 5 11 5 5 5 5 5 上記の結果より、酵素のみ、あるいはアルカリ性ナトリ
ウム塩またはカリウム塩のみを添加した場合にはいずれ
の場合も4週間後には沈澱の発生が顕著であったが、酵
素およびアルカリ性ナトリウム塩またはカリウム塩の併
用により、沈澱の発生を効果的に防止することができ
た。この実験例に示されるように、従来知られていた方
法では効果がなかったミルク入りコーヒーの場合でも、
本発明方法によれば沈澱が効果的に防止できる。
評価した。結果は下表の通りであった。 サンプル 殺菌直後 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 実施例2 0 0 0.5 1 0.5 3 0 0 0 0 0 4 0 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0 6 0 0 0 0 0 7 0 0 0 1 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例2 5 5 5 5 5 3 0 1 1.5 3 4.5 4 5 5 5 5 5 5 0 0.5 2.5 4.5 5 6 0 1 3.5 5 5 7 0 0.5 2 4.5 4.5 8 0 0 1.5 3.5 4.5 9 5 5 5 5 5 10 0 2.5 2 5 5 11 5 5 5 5 5 上記の結果より、酵素のみ、あるいはアルカリ性ナトリ
ウム塩またはカリウム塩のみを添加した場合にはいずれ
の場合も4週間後には沈澱の発生が顕著であったが、酵
素およびアルカリ性ナトリウム塩またはカリウム塩の併
用により、沈澱の発生を効果的に防止することができ
た。この実験例に示されるように、従来知られていた方
法では効果がなかったミルク入りコーヒーの場合でも、
本発明方法によれば沈澱が効果的に防止できる。
【0020】実施例8:酵素処理条件の変更 実施例2のミルク入りコーヒーの製造方法における酵素
処理の条件を変更した。すなわち、原料焙煎豆に対する
酵素添加量を0.2%、0.3%および0.4%にして
処理時間をそれぞれ30分間、60分間に設定した。評価例3 評価例1の方法に従って評価した。ただし、保存期間は
2週間までとした。結果は下記の通りであった。 酵素量 処理時間(min.) 殺菌直後 1週間後 2週間後 0.2% 30 0 0 0 0.2% 60 0 0 0 0.3% 30 0 0 0 0.3% 60 0 0 0 0.4% 30 0 0 0 0.4% 60 0 0 0 上記の結果より、原料焙煎豆に対し酵素量0.2%以
上、反応時間30分以上で十分効果があることがわか
る。
処理の条件を変更した。すなわち、原料焙煎豆に対する
酵素添加量を0.2%、0.3%および0.4%にして
処理時間をそれぞれ30分間、60分間に設定した。評価例3 評価例1の方法に従って評価した。ただし、保存期間は
2週間までとした。結果は下記の通りであった。 酵素量 処理時間(min.) 殺菌直後 1週間後 2週間後 0.2% 30 0 0 0 0.2% 60 0 0 0 0.3% 30 0 0 0 0.3% 60 0 0 0 0.4% 30 0 0 0 0.4% 60 0 0 0 上記の結果より、原料焙煎豆に対し酵素量0.2%以
上、反応時間30分以上で十分効果があることがわか
る。
【0021】
【発明の効果】本発明方法によって、従来方法によって
は得られなかった、長期間保存しても沈澱が生じない安
定なコーヒー飲料が製造できる。特に乳類を添加した際
に、従来提案されていた方法では沈殿防止効果が弱くな
ってしまうのに対して、本発明方法はその防止効果が十
分強いものである。
は得られなかった、長期間保存しても沈澱が生じない安
定なコーヒー飲料が製造できる。特に乳類を添加した際
に、従来提案されていた方法では沈殿防止効果が弱くな
ってしまうのに対して、本発明方法はその防止効果が十
分強いものである。
Claims (2)
- 【請求項1】コーヒー抽出液を、マンナン分解酵素によ
る処理と、アルカリ性ナトリウム塩またはアルカリ性カ
リウム塩添加による処理に付すことを特徴とする、コー
ヒー飲料の製造方法。 - 【請求項2】添加する塩が炭酸水素ナトリウムである、
請求項1記載の製造方法。
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