JPH07175162A - ハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法

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JPH07175162A
JPH07175162A JP32019093A JP32019093A JPH07175162A JP H07175162 A JPH07175162 A JP H07175162A JP 32019093 A JP32019093 A JP 32019093A JP 32019093 A JP32019093 A JP 32019093A JP H07175162 A JPH07175162 A JP H07175162A
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silver halide
sensitive material
halide photographic
emulsion
layer
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JP32019093A
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Yuji Hosoi
勇治 細井
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Dm,乾燥性の劣化を引き起こさずに、自現
機内でのローラーマークの改善を図り、かつ処理液の補
充量を低減することができるハロゲン化銀写真感光材料
及び処理方法の提供。 【構成】 支持体の一方の側に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有する感光性ハロゲン化銀写真感光材料
において、該ハロゲン化銀乳剤層と、支持体の間に親水
性コロイド層が存在し、かつ該親水性コロイド層中には
現像主薬及び/又は現像促進剤が含有され、かつ該感光
材料の支持体の片側に存在する親水性コロイドの総量が
3.8g/m2以上であり、該感光材料のMTが20分以上で
あることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、更に詳しくは、処理液の低補充処理ができ、
液中プレッシャーなどの物性が改良されたハロゲン化銀
写真感光材料及び処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の環境に対する関心の深まりから、
Xレイ市場においても、レントゲン技師、看護婦の作業
環境の改善に関する関心が高い。そのニーズの一つとし
て、レントゲン写真の現像処理にともなう、処理液の調
整作業や、処理液起因の臭気の課題がある。
【0003】そのために、処理液の補充量の低減や、臭
気の低減が望まれている。
【0004】しかし、単純に処理液の低減を行うと、現
像液の疲労が進み安定な処理が出来なかったり、臭気の
低減を行うため、その発生原因になっている現像液中の
グルタルアルデヒドを削減すると現像におけるローラー
マーク跡が大きく劣化する。
【0005】また、定着に付いて考えると、その原因で
ある亜硫酸、酢酸は定着液のpHを上げることで臭気の
削減が可能であるが、反面定着硬膜が効かずに乾燥不良
を起こしてしまう。
【0006】ローラーマーク跡を改良するため、ゼラチ
ン量を増加し、フィルムの乾燥性を向上させる目的で、
自現機での処理時の水洗工程での膨潤を低下させるた
め、感材自身の硬膜度を上げることが考えられるが、こ
れは同時にカバリングパワーの低下を引き起こし好まし
くない。
【0007】また、現像、定着工程で溶出する水溶性の
バインダーを添加する技術が知られている(特開平4-17
9946号)が、これは昨今市場で望まれている補充量の低
減を行った時、スラッジ汚れの原因となり好ましくな
い。
【0008】又、感材の擦り傷を防止する技術として、
支持体と乳剤層、又は、乳剤層と保護層の間に圧力吸収
層を設ける技術が知られている(EP-520393号、EP-
5204)が、これらの技術は、フィルムにかかる応力を緩
和するために、圧力吸収層の弾性率を低下させている
が、この技術はフィルムを折り曲げた時のプレッシャー
黒化には効果があるが、フィルムがオートフィーダーで
の搬送中にこすられたり、フィルムどうしこすり合わさ
れるときに生じるプレッシャーや、自動現像機により処
理される際発生するローラーマークー跡にたいしては不
十分であった。
【0009】本発明のごとく、乳剤層と、支持体の間に
非感光性コロイド層(中間層)を設け、更に該層中に現
像主薬及び/又は現像促進剤を添加することで、高ゼラ
チン含有感材に於いてもカバリングパワーの低下が起き
ずに感材の乾燥性を高めることが出来た。更に該構成を
とることにより、ゼラチン増量以上のローラーマーク改
良効果が得られたことは、驚くべきことであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、D
m,乾燥性の劣化を引き起こさずに、自現機内でのロー
ラーマークの改善を図り、かつ処理液の補充量を低減す
ることができるハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成により達成される、 1.支持体の一方の側に少なくとも一層のハロゲン化銀
乳剤層を有する感光性ハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ハロゲン化銀乳剤層と、支持体の間に親水性コロ
イド層が存在し、かつ該親水性コロイド層中には現像主
薬、及び/又は現像促進剤が含有され、かつ該感光材料
の支持体の片側に存在する親水性コロイドの総量が3.8
g/m2以上であり、該感光材料のMTが20分以上である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】2.前記のハロゲン化銀写真感光材料を実
質的に硬膜剤を含まない現像液で処理し、かつ現像液の
補充量が、320ml/m2以下であることを特徴とする処理
方法。
【0013】また本発明の好ましい態様は以下のとおり
である。
【0014】上記親水性コロイドの量は好ましくは4.0
g/m2以上、さらに5.5g/m2以下が好ましい。
【0015】上記ハロゲン化銀乳剤層と、支持体の間に
親水性コロイド層が存在し、かつ該親水性コロイド層中
に含まれる現像主薬の好ましい例を下記に示す。
【0016】本発明の好ましい現像液には、現像主薬と
しては1,4-ジヒドロキシベンゼン類或はp-アミノフェノ
ール系化合物及び又はピラゾリドン系化合物である。
【0017】ジヒドロキシベンゼン類としてはハイドロ
キノン、カテコール、ピロガロールクロロハイドロキノ
ン、ブロムハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、2,3-ジクロロハイドロキノ
ン、2,5-ジクロロハイドロキノン、2,3-ジブロムハイド
ロキノン、2,5-ジメチルハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノスルホン酸塩などがあるが特にハイドロキノンが
好ましい。p-アミノフェノール系現像主薬としてはN-メ
チル-p-アミノフェノール、p-アミノフェノール、N-(β
-ヒドロキシエチル)-p-アミノフェノール、N-(4-ヒド
ロキシフェニル)グリシン、2-メチル-p-アミノフェノ
ール、p-ベンジルアミノフェノール等があるが、なかで
もN-メチル-p-アミノフェノールが好ましい。
【0018】本発明に用いるピラゾリドン系化合物とし
ては、例えば1-フェニル-3-ピラゾリドン、1-フェニ
ル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-エチ
ル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-5-メチル-3-ピラゾリ
ドン、1-フェニル-4-メチル-3-ピラゾリドン、1-フェニ
ル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-ピラゾリドン、1-
フェニル-4,4-ジヒドロキシメチル-3-ピラゾリドン、1,
5-ジフェニル-3-ピラゾリドン、1-p-トリル-3-ピラゾリ
ドン、1-フェニル-2-アセチル-4,4-ジメチル-3-ピラゾ
リドン、1-p-ヒドロキシフェニル-4,4-ジメチル-3-ピラ
ゾリドン、1-(2-ベンゾチアゾリル)-3-ピラゾリドン、3
-アセトキシ-1-フェニル-3-ピラゾリドンなどのピラゾ
リドン系化合物を挙げることができる。
【0019】現像主薬の好ましい添加量は0.005〜0.3mo
l/m2、更に好ましくは0.01〜0.2mol/m2である。
【0020】本発明に使用される現像促進剤としては、
USP2,708,162号記載のポリエチレンオキサイド類、USP
3,046,132号記載のチオエーテル化合物、特開昭62-8523
9号記載の環状チオエーテル化合物USP3,163,536号記載
の化合物、特開昭55-45016の化合物、等が挙げられる
が、これらに限定されるわけではない。
【0021】好ましいこれらの現像促進剤の添加量は0.
003〜0.03mol/m2である。
【0022】従来、高温迅速処理においては、現像液に
例えばグルタルアルデヒドのようなゼラチン用硬膜剤が
用いられてきた。該方法によれば例えば35℃以上の高温
で、かつ自動現像機による迅速搬送に耐えるゼラチン物
性を与えることができる利点を有する。しかしながら現
像速度を少なからず減少し、感度、最高濃度の劣化を招
くことは否めない。又、近年環境に対する市場の要望が
高まり、現像液中に含まれるグルタルアルデヒド臭が不
快感を与えるとして嫌われている。
【0023】そのため感光材料自体に適度の硬膜性を与
えておくことにより実質的に現像液での硬膜は不要であ
り、結果として現像性の劣化を避けられることになる。
【0024】本発明においては硬膜剤を含まず、かつ現
像液補充量が四つ切りフィルム1枚当たり25ml以下で処
理することにより、本発明の目的とする写真性能を有し
たハロゲン化銀写真感光材料を得られる。
【0025】ここでいう現像補充液は、通常用いられる
現像液と同様の組成のものでよい。本発明では補充量が
フィルム1m2当たり320ml以下でよく、好ましくは280ml
〜150mlでよい。
【0026】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は可溶性塩
類を除去するためにヌーデル水洗法、フロキュレーショ
ン沈降法などを用いてよく、好ましい水洗法としては例
えば、特公昭35-16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭
化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63-1
58644号記載の高分子凝集剤である例示G-3、G-8など
を用いる脱塩法を挙げることができる。
【0027】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。
【0028】このような工程で使用される化合物として
は例えば、リサーチ・ディスクロージャー(RD)No.1764
3、(同)No.18716及び(同)No.308119(1989年12月)に記載
されている各種の化合物を用いることができる。これら
3つの(RD)に記載されている化合物の種類と記載箇所を
下記に掲載した。
【0029】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては、上記のRDに記載されているものが挙げられ、
適当な支持体としてはプラスチックフィルムなどで、支
持体表面は塗布層の接着性をよくするために下引き層を
設けたりコロナ放電や紫外線照射などが施されてもよ
い。
【0030】本発明の感光材料の写真処理は例えば、前
記のRD-17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119のXX〜X
XI、1011〜1012頁に記載されているような処理液による
処理がなされてよい。この処理は銀画像を形成する白黒
写真処理であってもよい。処理温度は通常18℃から50℃
の範囲で処理される。
【0031】白黒写真処理での現像剤としては、ジヒド
ロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3-ピラゾリ
ドン類(例えば1-フェニル-3-ピラゾリドン)、アミノフ
ェノール類(例えばN-メチル-P-アミノフエノール)など
を単独もしくは組合せて用いることができる。なお、現
像液には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、pH緩衡
剤、カブリ防止剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、
色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを必要
に応じて用いてもよい。
【0032】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられ、さらに硬膜剤として水溶性のア
ルミニウム塩例えば硫酸アルミニウム或はカリ明ばんな
どを含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬
水軟化剤などを含有していてもよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0034】実施例1 (種乳剤Em-0の調製)以下の方法により単分散度の高い種
乳剤EM-0を調製した。
【0035】 A1 過酸化水素処理したオセインゼラチン 11.3g 臭化カリウム 6.72g ポリプロピレンオキシとポリエチレンオキシの共重合体 (ブロックポリマー)MW=1500(10%メタノール溶液) 1.1ml 水で 1.13l B1 硝酸銀 170g 水で 227.5ml C1 オセインゼラチン 4.56g 臭化カリウム 119g 水で 227.5ml D1 アンモニア水(28%) 66.6ml 40℃で激しく撹拌したA1液に、B1液とC1液をダブ
ルジェット法で添加し核の生成を行った。添加後混合液
の温度を20℃に下げ、電位を40mVに調整し、D1を20秒
で添加し5分間熟成を行った。
【0036】その後pHを酢酸を用いて6.0に合わせ、花
王アトラス社製デモールN水溶液、及び硫酸マグネシウ
ム水溶液を用いて沈澱脱塩、水洗を行ない、オセインゼ
ラチン23gを用いて乳剤を再分散し種乳剤とした。
【0037】この種乳剤を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径0.28μmで分布の広さ30%の単分散AgBr
乳剤であった。
【0038】(平板状粒子の調製)前記の種乳剤EM-0と、
以下に示す溶液を用いて主として平板双晶からなるハロ
ゲン化銀乳剤EM-1を調製した。
【0039】 E1 オセインゼラチン 6.49g ポリプロピレンオキシとポリエチレンオキシの共重合体 (ブロックポリマー)MW=1500(10%メタノール溶液) 1.1ml 上記の種乳剤Em-0 0.62モル相当 F1 オセインゼラチン 1.69g 臭化カリウム 107.2g 沃化カリウム 2.30g 水で 504ml G1 硝酸銀 170g 水で 504ml 65℃で激しく撹拌した上記のE1液に、F1液と、G1
液をコントロールダブルジェット法にて添加した。添加
流量は新たな核が発生する流量の8割の流量に制御し
た。また添加の間、電位は制御用のKBr水溶液を用い
て、65℃で−10mVに保った。
【0040】添加終了後、pHを6.0に合わせた後、分光
増感色素として5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-
スルホプロピル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の
無水物(増感色素A)をハロゲン化銀1モル当たり283mg
添加し、充分に吸着せしめてから前記の種乳剤と同様に
脱塩した。
【0041】乳剤は50℃における電位が50mV、pHは5.8
5であった。
【0042】EM-1の粒子約3000個を電子顕微鏡により観
察・測定し形状を分析した。結果は次の通りであった。
【0043】全投影面積に対する六角平板の占める割
合;80% 六角平板結晶の平均粒子直径(円換算);0.85μm 六角平板結晶の平均粒子厚み;0.32μm 六角平板の平均アスペクト比;2.7 六角平板の単分散度;20% (正常晶粒子の調製)反応釜の条件として60℃、pAg=
8、そしてpHを2に保ちつつダブルジェット法によ
り、平均粒径0.3μmの沃化銀2モル%を含む沃臭化銀の
単分散立方晶乳剤を得た。電子顕微鏡によれば双晶の発
生率は個数で1%以下であった。
【0044】この乳剤を種晶としてさらに次のように成
長させた。即ち反応釜にゼラチン水溶液を40℃に保ち、
上記種晶を分散し、更にアンモニア水と酢酸を加えてp
Hを9.5に調整した。ついでアンモニア性銀イオン液に
てpAgを7.3に調整後、pHとpAgを一定に保ちつつ、ア
ンモニア性銀イオンと沃化カリウムと臭化カリウムを含
む溶液をダブルジェット法で添加し、沃化銀30モル%を
含む沃臭化銀層を形成せしめた。
【0045】酢酸と臭化銀を用いてpH=9、pAg=9.0
に調整し、その後アンモニア性銀イオン液と臭化カリウ
ムを同時に添加し、成長後粒径の90%に当たるまで成長
させた。
【0046】このときpHは9.0〜8.2まで除々に下げ
た。
【0047】臭化カリウム液を加えpAg=11とした後
に、更にアンモニア性銀イオン液と臭化カリウムを加え
てpHを除々に8.0まで下げながら成長せしめ平均粒径1.
23μm、沃化銀を2モル%含む沃臭化銀乳剤を得た。
又、乳剤調製の際に前記の増感色素(A)を乳剤中の銀1
モル当たり200mg添加した。
【0048】次に前記の種乳剤Em-0と同様の方法で脱塩
してからゼラチンを加え、pHが6.0、pAgが8.5の乳剤
を得た。この乳剤をEM-Aとした。
【0049】さらに種乳剤量を調整して上記のEM-Aと同
様の方法により平均粒径0.4μmのEM-Bを得た。
【0050】得られた乳剤のそれぞれをハイポと塩化金
酸からなる化学増感剤の添加直前に、分光増感色素とし
て前記の(A)を150mgと5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)
-1,1′-ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイ
ミダゾロカルボシアニンナトリウム塩の無水物(増感色
素B)をハロゲン化銀1モル当たり15mg添加した。化学
熟成後に安定剤として4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7
-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当たり2.5g添
加した。
【0051】(平板状乳剤EM-1の化学増感)上記で調製
したEM-1に、銀1モル当たり1% NH4SCN;5.2ml、0.2%
HAuCl4;0.78ml、0.25% Na2S2O3;5.6mlからなる化学
増感剤の添加直前に、前記の分光増感色素(A)を127mg
と前記の分光増感色素(B)を1.3mg添加して48℃で化学
増感した。
【0052】化学増感開始後、30分で平均粒径0.04μm
のAgI微粒子をハロゲン化銀1モル当たり0.002モル添
加した。更に化学熟成を20分続けた後、4-ヒドロキシ-6
-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モ
ル当たり2.4g添加し温度を下げ化学熟成を止めた。
【0053】化学熟成した上記のそれぞれの乳剤を、EM
-1:EM-A:EM-B=72:20:8の割合いに混合した後、下
記の各種添加剤を加え塗布液を調製した。添加量はハロ
ゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0054】 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 10mg 1-トリメチロールプロパン 14g t-ブチル−カテコール 68mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 850mg ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 1.7g 1,1ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 6.2mg nC4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 700mg
【0055】
【化1】
【0056】また保護層液に用いた添加剤は次のとおり
である。添加量はゼラチン1g当たりの量で示す。
【0057】 平均粒径5μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤 21mg 平均粒径3μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤 28mg
【0058】
【化2】
【0059】以上の塗布液を、厚さ180μmの下引き処理
済みのブルーに着色したポリエチレンテレフタレートフ
ィルムベース上に、両面に均一に塗布、乾燥して試料を
作成した。
【0060】また塗布銀量は、片面当たり1.7g/m2
ゼラチン量は表1に示すように調整し塗布した。
【0061】次に本発明に用いた現像液及び定着液の組
成を示す。
【0062】 現像液処方 Part-A 水酸化カリウム 340g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2150g ジエチレンテトラアミン5酢酸 32.3g 炭酸水素ナトリウム 108g 5-メチルベンゾトリアゾール 150mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 15mg ハイドロキノン 280g 水を加えて 3600mlに仕上げる。
【0063】 Part-B 氷酢酸 158g トリエチレングリコール 144g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 19.5g 5-ニトロインダゾール 0.32g n-アセチル-D,L-ペニシラミン 0.11g Part-A、Bを混合し水を加えて10.8lに仕上げる。
【0064】 スターター処方(1.0l仕上げ用) 氷酢酸 138g 臭化カリウム 325g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.5g CH3N(C3H6NHCONHC2H4SC2H5)2 20mg 水を加えて 1.0lに仕上げる。
【0065】スターターは現像液1.0l当たり20ml添加
した。
【0066】 定着液処方 Part-A チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 3460g 亜硫酸ナトリウム 150g 酢酸ナトリウム・3水塩 350g クエン酸ナトリウム 43g グルコン酸 33g ホウ酸 26g 氷酢酸 120g Part-B 硫酸アルミニウム 56g 硫酸(50wt%) 91g 水 700ml Part-A、Bを混合して水を加えて16.4lに仕上げる。
【0067】 処理工程 工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 補充量 挿入 −− 1.2 現像+渡り 35 14.6 270ml/m2 定着+渡り 33 8.2 430ml/m2 水洗+渡り 18 7.2 7.0l/分 スクイズ 40 5.7 乾燥 50 8.1 合計 −− 45.0 用いた自動現像機の各槽の容量は現像槽が16リットル、
定着槽が10リットル、水洗槽が10リットルであり、クリ
ンカ205(株式会社日板研究所製造、販売、主成分Si
O2,Al2O3,Ag+イオンセラミックスの粒度1.0〜1.5mm、
比重2.5〜2.6)200gを20メッシュのポリエチレン製織
布で縫製製袋した袋に充填し、水洗槽の水洗水供給部付
近に浸漬させた。また、乾燥は赤外線ヒーター(ヒータ
ー温度220℃)と温風(60℃)を併用した。
【0068】なお赤外線センサーを用いフィルムの挿入
を検出した。四つ切サイズ10枚分のフィルム面積を検出
し、四つ切サイズ10枚分の補充量(現像液210ml、定着
液320ml)を補充した。
【0069】本発明の乳剤層と支持体の間の中間層とし
て表1に示すゼラチン量、化合物を添加し乳剤層、保護
層と同時塗布を行った。
【0070】但し、塗布性を良好にする目的で、下記の
界面活性剤を塗布液に混合し、表面張力を乳剤液の表面
張力に対し、5dyn/cmだけ高くなるように設定し、塗
布を行った。
【0071】添加剤 A:ハイドロキノン B:P-アミノフェノール C:1-フェニル-3-ピラゾリドン
【0072】
【化3】
【0073】〔MTの測定方法〕5mm×10mmサイズに断
裁した感光材料を、静かに60℃に保たれた1.5%水酸化
ナトリウム水溶液中に浸漬する。その後、コロイド層が
溶けはじめてくる時間をMTとする。このとき、感材の
硬膜の方法によって、感材の表面から乳剤保護層、乳剤
層が最初に溶け出すことも有れば、乳剤層と支持体の下
引きとの接着が悪い場合には、コロイド層全体がベース
から剥離される場合もある。後者の場合に於いても、コ
ロイド層が剥離し始めた時間をMTとする。
【0074】〔感度の評価〕上記塗布試料をX線写真用
増感紙(SRO−250)ではさみ、X線管から2mの距
離に置き、アルミニウムウエッジを用いて、110KVP、10
0mAで0.02秒間X線照射後、上記の現像処理を行った。
個々のウエッジに対応した濃度を測定し、得られた特性
曲線から、カブリ+0.1の濃度における曝射X線の逆数
を求め、試料1の感度を100としての相対値を求めた。
【0075】〔ローラーマークの評価〕現像時に自動現
像機のローラーの圧力による黒化故障の評価を次のよう
に評価した。
【0076】得られた試料を露光せずに対向式のローラ
ーを有する凸凹の強いローラーを有する特別のローラー
を用い、上記の処理を行った。処理後のローラーマーク
を目視評価した。ランク5はローラーマークの発生がな
いレベルを、ランク3は発生の度合いが市場で受け入れ
られる最低のレベルを、ランク1は無数に発生している
レベルを示す。
【0077】〔乾燥性の評価〕得られた試料を大角サイ
ズに断裁し、連続して50枚上記処理を行い、51枚目を触
診し乾燥性を評価した。ランク3は若干湿ってはいるが
実用上は問題ないレベルであり、ランク5完全に乾いて
いるレベルである。ランク3未満は実用上問題になるレ
ベルを示す。
【0078】〔最大濃度の評価〕上記特性曲線から、こ
れ以上露光量を増しても濃度が上がらくなったポイント
の濃度を最大濃度とした。
【0079】結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】表1の結果から明らかなように、本発明が
比較に比して各評価項目で優れていることが分かる。
【0082】実施例2 実施例1-13を塗布する際、乳剤液の調液の際用いるバ
インダーを表2の様に変更して塗布を行う以外は実施例
1と全く同様にして塗布を行った。そして実施例1と同
様な評価を行った。
【0083】ポリマーの種類を下記に示す。
【0084】スチレン-無水マレイン酸共重合体(分子
量約20,000) デキストリン(平均分子量約40,000) ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量約100,000)
【0085】
【化4】
【0086】
【表2】
【0087】表2の結果から明らかなように、本発明が
比較に比して各評価項目で優れていることが分かる。
【0088】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀写真感光材料
は、Dm,乾燥性の劣化を引き起こさずに、自現機内で
のローラーマークの改善を図り、かつ処理液の補充量を
低減することができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/29 5/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に少なくとも一層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有する感光性ハロゲン化銀写真感光
    材料において、該ハロゲン化銀乳剤層と、支持体の間に
    親水性コロイド層が存在し、かつ該親水性コロイド層中
    には現像主薬及び/又は現像促進剤が含有され、かつ該
    感光材料の支持体の片側に存在する親水性コロイドの総
    量が3.8g/m2以上であり、該感光材料のMTが20分以
    上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 前記のハロゲン化銀写真感光材料を実質
    的に硬膜剤を含まない現像液で処理し、かつ現像液の補
    充量が、320ml/m2以下であることを特徴とする処理方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09166839A (ja) * 1995-07-31 1997-06-24 Agfa Gevaert Nv 工業用放射線写真のための材料及びその現像方法

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