JPH06138591A - ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

Info

Publication number
JPH06138591A
JPH06138591A JP28623292A JP28623292A JPH06138591A JP H06138591 A JPH06138591 A JP H06138591A JP 28623292 A JP28623292 A JP 28623292A JP 28623292 A JP28623292 A JP 28623292A JP H06138591 A JPH06138591 A JP H06138591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
group
solution
acid
sensitive material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28623292A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Yamashita
裕史 山下
Kazuhiro Iwasaki
和博 岩▲崎▼
Kazuya Tsukada
和也 塚田
Yasunori Wada
安則 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP28623292A priority Critical patent/JPH06138591A/ja
Publication of JPH06138591A publication Critical patent/JPH06138591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平板状ハロゲン化銀粒子からなる写真感光材
料を、ランニング処理したとき、ランニングの初期と後
期で階調変動がなく、安定した写真性能を得られるハロ
ゲン化銀写真感光材料の現像処理方法の提供。 【構成】 ハロゲン化銀乳剤層が平均アスペクト比が2
以上のハロゲン化銀粒子を投影面積で30%以上含有し、
該ハロゲン化銀写真感光材料を処理する現像液が特定の
5-メルカプトテトラゾール誘導体及び/又は特定のベン
ゾトリアゾール誘導体の少なくとも一つを含有し、該現
像液の補充量が100ml/m2〜300ml/m2であって、かつハ
ロゲン化銀溶剤を含むスターターを現像液に添加するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料の現像処理方法に関し、詳しくはランニング処理変動
を少なくした平板状ハロゲン化銀粒子からなる写真感光
材料の現像処理方法に関する。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真感光材料の階調は、画
像を再現する上で重要で、特に医用感光材料における階
調のコントロールは、画像診断上から極めて重要技術と
されている。
【0003】一方、現像処理分野において、処理の安定
化や高感度化は従来から必須の要件とされている。近
年、高感度で高いカバーリングパワーを有するハロゲン
化銀乳剤として、アスペクト比の高いハロゲン化銀粒子
が例えば米国特許4,411,986号或は同4,413,053号などで
開示されている。
【0004】しかしながら、該ハロゲン化銀粒子からな
る感光材料を自動現像機で処理すると、ランニングの初
期と後期で階調が異なり、ランニング処理量と並行して
軟調化を生じる問題を有していた。
【0005】本発明者等の検討によれば、この現象は硬
調化剤として作用する現像液中の有機化合物が、ランニ
ング時に感光材料に吸着されて持ち出されるため、ラン
ニング初期に較べ後期の硬調化剤濃度が減少することに
基づくものであることが判った。さらに、この現象は現
像液補充量を少なくするほど顕著であった。
【0006】従来より、ランニングによる処理変動を防
止する方法の一つとして、新液の現像開始時にスタータ
ーを添加して調整することが行なわれている。該スター
ターには現像液のpH低下を補うために、予め高めに設
定してある現像液補充液のpHをランニング平衡時まで
に下げるための酸剤と、水溶性ハロゲン化物などからな
っている。水溶性ハロゲン化物は現像処理で発生するハ
ロゲン化物を、現像開始液に予め添加して調整するため
に用いられている。
【0007】しかしながら、前述したように高感度で高
いカバーリングパワーを有したアスペクト比の高いハロ
ゲン化銀粒子からなる写真感光材料の場合には、このス
ターターを用いてもランニング後期に於ける軟調化を防
止することはできない。
【0008】なお、ランニングに伴う酸剤、或は抑制剤
の流出による感度変動をコントロールする目的から、ス
ターター液に現像促進剤としてハロゲン化銀溶剤(例え
ばチオエーテル類)を含有させた特公平3-49091号が開
示されている。
【0009】しかし、この方法はアスペクト比の小さい
ハロゲン化銀粒子には効果を認められるが、本発明のよ
うなアスペクト比の高いハロゲン化銀粒子からなる感光
材料の軟調化を防止する効果はなく、かつその効果を示
唆する記載も見当たらない。
【0010】そのため新たな対応が望まれていた。
【0011】
【発明の目的】従って本発明の第一の目的は、平板状ハ
ロゲン化銀粒子からなる写真感光材料をランニング現像
処理したとき、ランニングの初期と後期で階調変動がな
く安定した写真性能を得られるハロゲン化銀写真感光材
料の現像処理方法を提供することである。
【0012】本発明の第二の目的は、現像液の補充量が
低補充で済むハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
を提供することである。その他の目的は以下の明細から
明らかとなる。
【0013】
【発明の構成】本発明の上記の目的は、以下により達成
されることを見い出し本発明を成した。即ち、支持体上
に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理する方法におい
て、該ハロゲン化銀乳剤層が平均アスペクト比が2以上
のハロゲン化銀粒子を投影面積で30%以上含有し、該ハ
ロゲン化銀写真感光材料を処理する現像液が下記一般式
〔I〕及び/又は一般式〔II〕で表される化合物の少な
くとも一つを含有し、該現像液の補充量が100ml/m2〜3
00ml/m2であって、かつハロゲン化銀溶剤を含むスター
ターを現像液に添加することを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料の現像処理方法により達成される。
【0014】
【化3】
【0015】式中、R1は水素原子、置換又は無置換の
アルキル基、置換又は無置換のアリール基を表す。Mは
水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基又はアル
カリ条件下で解裂する基を表す。
【0016】
【化4】
【0017】式中、R3及びR4は同じか又は異なっても
よく、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アシルア
ミノ基、カルボキシル基、フェノキシカルボニル基、ウ
レア基、置換又は無置換のアミノ基、ニトロ基及びハロ
ゲン原子を表す。
【0018】以下、本発明を詳述する。
【0019】上記一般式〔I〕のR1で表わされる置換
又は無置換のアルキル基としては炭素数8までの例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シ
クロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、
オクチル基などが挙げられる。
【0020】このアルキル基への置換基の例としては、
例えばヒドロキシ基、フェニル基、複素環基、アルキル
基がモノ又はジ置換してもよいアミノ基又はハロゲン原
子などが挙げられる。
【0021】R1で表わされるアリール基としては、置
換基を有していてもよいフェニル基又はナフチル基で、
置換基の例としては炭素数4までのアルキル基(例えば
メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基な
ど)、炭素数4までのアルコキシ基(例えばメトキシ
基、エトキシ基など)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、
ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、アミノ基、スル
ホンアミド基、アシルアミノ基、チオエーテル基などが
挙げられる。
【0022】Mは水素原子、アルカリ金属原子(例えば
ナトリウム、カリウム原子など)、アンモニウム基又は
アルカリ条件下で解裂する基を表す。
【0023】次に一般式〔II〕のR3及びR4で表される
アルキル基としては、例えば一般式〔I〕のR1で表わ
したものと同義のものが挙げられる。
【0024】アルケニル基としては炭素数4までのアル
ケニル基で(例えばアリル基、2-ブテニル基など)が挙
げられる。アシルアミノ基としては(例えばアセチルア
ミノ基など)。置換アミノ基としては(例えばアルキル
基がモノ又はジ置換したもの)などが挙げられる。ハロ
ゲン原子としては例えば塩素、臭素などが挙げられる。
【0025】以下、本発明に係る一般式〔I〕及び、一
般式〔II〕で表される化合物の具体例を示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】上記の化合物はいずれも公知の化合物で、
例えば英国特許1,275,701号、米国特許3,266,897号、Or
ganic Syntheses Collective Vol.3 P106〜108(john wi
ley& sons,inc.)などに記載の合成法、又はそれに準じ
た方法により容易に得ることができる。
【0030】本発明におけるハロゲン化銀写真感光材料
は、平均アスペクト比が2以上、より好ましくは2以上
20以下であるハロゲン化銀粒子を含有する。
【0031】ここで言うアスペクト比とは、平板状粒子
の厚さに対する直径の比率で示される。また直径とは乳
剤を顕微鏡で観察したとき、粒子の投影面積と等しい面
積を有する円の直径を指すものとする。又、厚みは平板
状ハロゲン化銀粒子を構成する二つの平行な面の距離で
示される。
【0032】本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒
子が含まれる乳剤層に於いて、平板状ハロゲン化銀粒子
の占める割合は、全投影面積に対して30%以上、好まし
くは50%以上、より好ましくは70%以上であることが最
も好ましい。
【0033】本発明で用いられるスターターには、現像
液のpH調整のための酸剤と、ハロゲン化物濃度調整の
ための水溶性ハロゲン化物及び階調コントロールのため
のハロゲン化銀溶剤を含有する。
【0034】酸剤の具体的化合物年手は塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸などの無機酸又は酢酸、クエン酸、酒石酸、
乳酸などの有機酸が挙げられる。又、水溶性ハロゲン化
物の具体例としては塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリ
ウムなどのハロゲン化アルカリをあげることが出来る。
【0035】さらに感度、カブリ及び階調調整のために
公知の現像抑制剤として後記の化合物を含有していても
よい。なお、本発明に係る上記の一般式〔I〕及び〔I
I〕で表される化合物を含有していてもよい。
【0036】本発明に係るスターター中には、ハロゲン
化銀溶剤が含有される。ここで言うハロゲン化銀溶剤と
は、平板状粒子を含有する感光材料を、現像したとき軟
調化を与える化合物であればなんでもよく、例えばチオ
エーテール類、ポリアルキレンオキサイド類などが挙げ
られる。下記に具体的化合物例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0037】ハロゲン化銀溶剤例 III-1 CH3N(C3H6NHCONHC2H4SC2H5)2 III-2 OHC2H4SC2H4SC2H4OH III-3 H(C2H4OC2H4OC2H4S)2=CH2 III-4 CH3OCOC2H4SC2H4SCH3 III-5 C2H5OCOC2H4SC2H4OC2H4SC2H4OH III-6 C4H9SCH2COOC2H5
【0038】
【化8】
【0039】上記のチオエーテル化合物は、公知の化合
物で例えば特公昭47-11116号、英国特許942,865号などに
記載の合成法又はそれに準じた方法により容易に得られ
る。
【0040】上記のハロゲン化銀溶剤はスターター(現
像開始液)1リットル当たり0.0001g〜5gの範囲でよ
く、好ましくは0.001〜1gでよい。
【0041】この量はハロゲン化銀溶剤をスターターに
添加しておき、現像補充液1リットル当たりスターター
を5〜50ml添加して現像開始液とする、通常行われる方
法から適量を決めるのが好ましい。なお、場合によって
は粉体のまま添加してもよい。
【0042】次に本発明に係る現像液の補充量について
説明する。
【0043】本発明の一般式〔I〕及び/又は一般式
〔II〕を含有する現像液に対する補充液は、補充量が10
0ml/m2〜300ml/m2の範囲である。
【0044】補充液には、本発明の一般式〔I〕及び/
又は一般式〔II〕の化合物を含有していてよく、又ハロ
ゲン化銀溶剤を含有していてもよい。
【0045】本発明は、特定構造を有した5-メルカプト
テトラゾール及び/又はベンゾトリアゾール誘導体から
選ばれる少なくとも一つを、現像液に含有させることに
より感光材料に硬調化作用をもたらす。
【0046】この硬調効果をランニング処理の初期と後
期で変動劣化することなく、長時間にわたって維持させ
ることが必要であり、本発明によれば、上記の硬調化剤
を含む現像液にハロゲン化銀溶剤を共存させることによ
りその目的を可能にした。
【0047】即ち、現像開始液(スターター)に含まれ
るハロゲン化銀溶剤が、硬調化剤の減少に伴う軟調効果
を防止し、現像性を高めてガンマを向上することに基づ
くものと考えられる。
【0048】一般にガンマが低く軟調な画像では、情報
量は豊富な反面、画像の鮮鋭性が低下する。医療用感光
材料においては、診断部位の平均濃度は1.0付近にあっ
て、低濃度部位(低露光量部)から中濃度部位(中露光
量部)にかけてのガンマが重要となる。医療用感光材料
においては、濃度0.5から2.0にかけての濃度域のガンマ
が2.0以上4.5以下にあることが、画像の鮮鋭性が優れ、
かつ情報量も豊富で診断能の高いX線用感光材料とする
ことができる。
【0049】本発明に用いられるアスペクト比が2以上
の平板状ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀組成は任意
でよく、例えば塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
などのいずれのハロゲン化銀を用いてもよい。好ましい
ハロゲン化銀組成としては30モル%以下の沃化銀を含む
沃臭化銀乳剤が挙げられる。
【0050】ハロゲン化粒子は本発明の構成であれば、
どのような結晶型のものであってもよく、例えば立方
体、8面体、14面体などの単結晶であってもよく、種々
の形状を有した多双晶粒子であってもよい。
【0051】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、アスペクト比(粒子径)/(粒子厚み)
が2以上の平板状粒子であってもよい。
【0052】好ましい平板状粒子としては、アスペクト
比が2以上20以下で、より好ましくは2以上15以下のも
のである。又、粒子の円相当球径は0.2μm〜30μmで、
より好ましくは0.4μm〜10μmである。さらに粒子の厚
みは、0.5μm以下が好ましく、より好ましくは0.3μm以
下である。
【0053】このような平板状粒子の利点としては、分
光増感効率の向上や画像の粒状性及び鮮鋭性の改良など
が得られるとして例えば英国特許2,112,157号、米国特
許4,414,310号、同4,434,226号などで開示されており、
乳剤はこれら公報に記載の方法により調製することがで
きる。該乳剤は、粒子表面に潜像を形成する表面潜像
型、或は粒子内部に潜像を形成する内部潜像型のいずれ
であってもよい。乳剤は物理熟成或は粒子調製の段階
で、カドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又
はその錯塩などを用いてもよい。
【0054】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35-16086号
記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂
を用いる方法、又は特開昭63-158644号記載の高分子凝
集剤である例示G-3、G-8などを用いる脱塩法を挙げる
ことができる。
【0055】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。
【0056】このような工程で使用される化合物として
は例えば、前述の(RD)No.17643、(RD)No.18716及び(RD)N
o.308119(1989年12月)に記載されている各種の化合物を
用いることができる。これら3つの(RD)に記載されてい
る化合物の種類と記載箇所を次表に掲載した。
【0057】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII
1009 XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては、上記のRDに記載されているものが挙げら
れ、適当な支持体としてはプラスチックフィルムなど
で、支持体表面は塗布層の接着性をよくするために下引
き層を設けたりコロナ放電や紫外線照射などが施されて
もよい。
【0058】本発明に係るハロゲン化銀感光材料の現像
処理方法は、現像、定着、水洗(又は安定化)及び乾燥
の工程を含む自動現像機で処理されるとき、現像から乾
燥までの工程を90秒以内で完了させることが好ましい。
【0059】即ち、感光材料の先端が現像液に浸漬され
始める時点から、処理工程を経て、同先端が乾燥ゾーン
を出てくるまでの時間(いわゆる Dry to Dry の時間)
が20〜210秒以内であること、より好ましくは、この Dr
y to Dry の時間が30〜50秒のときに顕著な効果が見ら
れる。
【0060】定着温度及び時間は約20℃〜50℃で6秒〜
20秒が好ましく、30℃〜40℃で6秒〜15秒がより好まし
い。
【0061】本発明における現像液の補充量は、感光材
料1m2あたり300ml以下で特に顕著な効果を示す。しか
し、100mlより補充量が少ない場合は、耐酸化性が劣化
し、現在の自動現像機では実技的でない。
【0062】本発明の現像液での現像時間は5秒〜45秒
で、好ましくは8秒〜30秒である。現像温度は25〜50℃
が好ましく、30〜40℃がより好ましい。
【0063】乾燥時間は、通常35〜100℃好ましくは40
〜80℃の熱風を吹きつけたり、遠赤外線による加熱手段
が設けられた乾燥ゾーンが、自動現像機に設置されてい
てもよい。
【0064】又、自動現像機には前記現像、定着、水洗
の各工程の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸
性溶液のリンス液を付与する機構を備えた自動現像機
(特開平3-264953号)を用いてもよい。さらに自動現像
機には、現像液や定着液を調液できる装置を内蔵してい
てもよい。
【0065】本発明の現像液には、現像剤として1,4-ジ
ヒドロキシベンゼン類或は必要に応じてp-アミノフェノ
ール系化合物及び又はピラゾリドン系化合物を含有する
ことがベースとなる。
【0066】1,4-ジヒドロキシベンゼン類としてはハイ
ドロキノン、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキ
ノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキ
ノン、2,3-ジクロロハイドロキノン、2,5-ジクロロハイ
ドロキノン、2,3-ジブロムハイドロキノン、2,5-ジメチ
ルハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホン酸塩な
どがあるが特にハイドロキノンが好ましい。p-アミノフ
ェノール系現像主薬としてはN-メチル-p-アミノフェノ
ール、p-アミノフェノール、N-(β-ヒドロキシエチ
ル)-p-アミノフェノール、N-(4-ヒドロキシフェニル)
グリシン、2-メチル-p-アミノフェノール、p-ベンジル
アミノフェノール等があるが、なかでもN-メチル-p-ア
ミノフェノールが好ましい。
【0067】本発明に用いることができるピラゾリドン
系化合物としては、例えば1-フェニル-3-ピラゾリド
ン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、1-フ
ェニル-4-エチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-5-メチ
ル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル-3-ピラゾリ
ドン、1-フェニル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-ピ
ラゾリドン、1-フェニル-4,4-ジヒドロキシメチル-3-ピ
ラゾリドン、1,5-ジフェニル-3-ピラゾリドン、1-p-ト
リル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-2-アセチル-4,4-ジ
メチル-3-ピラゾリドン、1-p-ヒドロキシフェニル-4,4-
ジメチル-3-ピラゾリドン、1-(2-ベンゾチアゾリル)-3-
ピラゾリドン、3-アセトキシ-1-フェニル-3-ピラゾリド
ンなどのピラゾリドン系化合物を挙げることができる。
【0068】1,4-ジヒドロキシベンゼンの添加量は、現
像液1l当たり0.01モル〜0.7モルでよく、0.1〜0.5モ
ルが好ましい。
【0069】又、p-アミノフェノール系化合物及びピラ
ゾリドン系化合物の添加量は、現像液1l当たり0.0005
モル〜0.2モルで、0.001モル〜0.1モルが好ましい。
【0070】本発明の現像液に用いられる亜硫酸塩とし
ては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫
酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ亜硫酸カリウムなどが挙げられる。これら亜硫
酸塩の使用量は現像液1l当たり0.1モル〜2.0モルでよ
く、0.1モル〜1.0モルが好ましい。また現像液濃縮液の
場合の上限量は現像液1l当たり3.0モルまでとするの
が好ましい。
【0071】現像液には、鉄イオンに対するキレート安
定度定数が8以上であるキレート剤を含有していてもよ
い。ここで言う鉄イオンとは第2鉄(Fe3+)を意味す
る。
【0072】鉄に対するキレート安定度定数が8以上の
キレート剤としては、有機カルボン酸キレート剤、有機
リン酸キレート剤、無機リン酸キレート剤或いはポリヒ
ドロキシ化合物などが挙げられる。
【0073】これらの具体例としては例えば、エチレン
ジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸、トリエチレ
ンテトラミン酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ
三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジ
ヒドロキシエチルグリシン、エチレンジアミン二酢酸、
エチレンジアミン二プロピオン酸、イミノ二酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢
酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール四酢酸、トランスシ
クロヘキサンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢
酸、グリコールエーテルアミン四酢酸、エチレンジアミ
ン-N,N,N′,N′-テトラキスメチレンホスホン酸、ニト
リロ-N,N,N-トリメチレンホスホン酸、1-ヒドロキシエ
チリデン-1,1-ジホスホン酸、1,1-ジホスホノエタン-2-
カルボン酸、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン
酸、1-ヒドロキシ-1-ホスホノプロパン-1,2,3-トリカル
ボン酸、カテコール-3,5-ジスルホン酸、ピロリン酸ナ
トリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
ン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0074】本発明の現像液には、現像処理中に感光材
料中のゼラチンと硬化反応して膜物性を強化する硬膜剤
を含有させてもよい。硬膜剤としては、例えばグルタル
アルデヒド、α-メチルグルタルアルデヒド、β-メチル
グルタルアルデヒド、マレインジアルデヒド、サクシン
ジアルデヒド、メトキシサクシンジアルデヒド、メチル
サクシンジアルデヒド、α-メトキシ-β-エトキシグル
タルアルデヒド、α-n-ブトキシグルタルアルデヒド、
α,α-ジメトキシサクシンジアルデヒド、β-イソプロ
ピルサクシンジアルデヒド、α,α-ジエチルサクシン
ジアルデヒド、ブチルマレインジアルデヒド、又はこれ
らの重亜硫酸塩付加物などが用いられる。
【0075】又、上記成分以外に用いられる添加剤とし
ては、臭化ナトリウム、沃化カリウムのごとき現像抑制
剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ロソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノ
ールのごとき有機溶剤或は1-フェニル-5-メルカプトテ
トラゾール、2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スル
ホン酸ナトリウム塩等のメルカプト系化合物、5-メチル
ベンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合物等
のカブリ防止剤を含んでもよく、更に必要に応じて色調
剤、界面活性剤、消泡剤などを含んでもよい。
【0076】現像液のpHは、9.0〜12でよく、好ましく
は9.0〜11.5の範囲である。pHの設定のために用いるア
ルカリ剤又は緩衝剤としては水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸、第
三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムのごときpH
調節剤を含む。
【0077】本発明では定着液として、チオ硫酸ナトリ
ウム、チオ硫酸アンモニウムなどの定着剤を含有した定
着液を用いることができ、このうち定着速度の点でチオ
硫酸アンモニウムが好ましい。これらの定着剤は一般に
は約0.1モル〜6モル/lの量で用いられる。
【0078】定着液には硬膜剤として水溶液アルミニウ
ム塩を含んでいてもよく、さらに塩化アルミニウム、硫
酸アルミニウム、カリ明ばんなどが挙げられる。
【0079】定着液には、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸、グルコン酸或はそれらの誘導体を、単一又は組み合
わせて使用することが出来る。これらの化合物は定着液
1l当たり0.001モル以上含有するのが有効で、0.005モ
ル〜0.03モルがとくに有効である。
【0080】定着液のpHは3.8以上で、好ましくは4.2
〜7.0を有するものが好ましい。
【0081】定着硬膜或は亜硫酸臭気などを考慮すると
4.3〜4.8がより好ましい。
【0082】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0083】実施例1 (乳剤の調製1) 1)種乳剤の調製 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつつ、ダブ
ルジェット法で平均粒径0.3μmの沃化銀2モル%を含む
沃臭化銀の単分散立方晶粒子を調製した。得られた反応
液を40℃にて花王アトラス社製、 デモール-N水溶液と硫
酸マグネシウム水溶液を用いて脱塩したのち、 ゼラチン
水溶液を加えて再分散し、 種乳剤を得た。 2)種乳剤からの成長 上述の種乳剤を用い次のように粒子を成長させた。まず
40℃に保たれたゼラチン水溶液中に上記の種乳剤を分散
し、さらにアンモニア水と酢酸でpHを9.7に調整した。
この液にアンモニア性硝酸銀水溶液及び臭化カリウムと
沃化カリウムの水溶液をダブルジェット法で添加した。
添加中はpAg=7.3、pHを9.7に制御し沃化銀含有率35モ
ル%の層を形成した。次にアンモニア性硝酸銀水溶液と
臭化カリウム水溶液をダブルジェット法で添加した。
【0084】目標粒径の95%まではpAg=9.0に保ち、p
Hは9.0〜8.0にまで連続的に変化させた。その後pAgを
11.0に調整し、pHを8.0に保ちながら目標粒径まで成長
させた。続いて酢酸でpHを6.0まで下げてから5,5´-ジ
クロロ-9-エチル-3,3´-ジ-(3-スルホプロピル)オキサ
カルボシアニンナトリウム塩の無水物をハロゲン化銀1
モル当たり400mg添加し、前記のデモール水溶液と硫酸
マグネシウム水溶液を用いて脱塩した後ゼラチン溶液を
加えて再分散した。
【0085】この方法により平均沃化銀含有率2.0モル
%の頂点が丸みを帯びた14面体で平均粒径 0.40μm、0.
65μm、1.00μm、変動係数がそれぞれ0.17、0.16、0.16
の単分散沃臭化銀乳剤(A)、(B)及び(C)を調製
した。
【0086】(乳剤の調製2) 1)種乳剤の調製1 以下の方法により六角平板状種乳剤を調製した。
【0087】 溶液A オセインゼラチン 60.2g 蒸留水 20l ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ ジコハク酸エステルナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 5.6ml KBr 26.8g 10%H2SO4 144ml 溶液B 2.5N AgNO3水溶液 3500ml 溶液C KBr 1029g Kl 29.3g 蒸留水で3500mlにする 溶液D 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 35℃で特公昭58-58288号、同58-58289号に記載の混合撹
拌機を用いて溶液Aに溶液B及び溶液Cの各々64.1mlを
同時混合法により2分を要して添加し、核形成を行っ
た。
【0088】溶液B及び水溶液Cの添加を停止した後、
60分の時間を要して溶液Aの温度を60℃に上昇させ、再
び溶液Bと溶液Cを同時混合法により、各々68.5ml/min
の流量で50分間添加した。この間の銀電位(飽和銀-塩
化銀電極を比較電極として銀イオン選択電極で測定)を
溶液Dを用いて+6mvになるように制御した。
【0089】添加終了後3%KOHによってpHを6に合わ
せ直ちに脱塩、水洗を行った。得られた乳剤を種乳剤E
m-0とする。この乳剤はハロゲン化銀粒子の全投影面積
の90%以上が最大隣接辺比が1.0〜2.0の六角平板粒子に
よりなり、六角平板粒子の平均厚さは0.07μm、平均直
径(円直径換算)は0.5μmであることが電子顕微鏡によ
り判明した。
【0090】以下の4種類の溶液を用いて1.53モル%の
Aglを含有する平板状沃臭化銀乳剤Dを調製した。
【0091】 溶液A オセインゼラチン 29.4g 種乳剤 Em-0 1.6モル相当 ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ -ジコハク酸エステルナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 2.5ml 蒸留水で1400mlとする。
【0092】 溶液B 3.5NAgNO3 水溶液 2360ml 溶液C KBr 963g KI 27.4g 蒸留水で2360mlにする 溶液D 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 60℃において、前記同様に特公昭58-58288号、同58-582
89号明細書に示される混合撹拌機を用いて溶液Aに溶液
B及び溶液Cの全量を同時混合法により21.26ml/minの
流速で111分を要して添加し成長を行った。
【0093】この間の銀電位を溶液Dを用いて+25mvに
なるように制御した。添加終了後、下記の分光増感色素
の(A)と(B)をハロゲン化銀1モル当たり各々300m
gと15mg添加した。
【0094】次いで過剰な塩類を除去するため、前記と
同様のデモール水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を用
いて沈殿脱塩を行い、オセインゼラチン92.2gを含むゼ
ラチン水溶液を加え撹拌再分散した。
【0095】この方法により平均沃化銀含有率が1.5モ
ル%で、投影面積直径0.96μm、変動係数0.25、アスペ
クト比が4.0の平板状沃臭化銀乳剤Dを調製した。
【0096】増感色素(A)5,5′-ジクロロ-9-エチル-
3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボキシアニン
ナトリウム塩の無水物 増感色素(B)5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-
ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾ
ロカルボシアニンナトリウム塩の無水物(試料の調製) 得られた乳剤A、B、C及びDにそれぞれ55℃にて上記
の増感色素(A)と(B)の200:1の重量比の混合物
を、ハロゲン化銀1モル当たり乳剤Aが975mg、乳剤B
が600mg、乳剤Cが390mg、乳剤Dが500mg添加した。
【0097】10分後、適当量の塩化金酸、チオ硫酸ナト
リウム及びチオシアン酸アンモニウムを加えて最適の化
学熟成を行った。熟成終了15分前に沃化カリウムをハロ
ゲン化銀1モル当たり200mg添加し、その後4-ヒドロキ
シ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザイデンをハロゲン化銀
1モル当たり3×10-2モル加えゼラチン70gを含む水溶
液に分散した。
【0098】熟成済みの4種類の乳剤のうち乳剤A、
B、Cは重量比で15:65:20の割合で混合し乳剤-Iとし
て、乳剤Dは単独のまま乳剤-IIとした。
【0099】乳剤にはそれぞれ以下の添加剤を加えた。
添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0100】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量 10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 15mg 1-フェニル-5-メルカプトトラゾール 10mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g
【0101】
【化9】
【0102】 染料乳化分散液(下記) 1.2g 染料乳化分散液の調製方法 下記の染料10Kgをトリクレジルホスヘート28lと酢酸エ
チル85lからなる溶媒に55℃で溶解した。これをオイル
系溶液と言う。
【0103】一方、アニオン界面活性剤(AS)を1.35
kg含む9.3%ゼラチン水溶液270lを調製した。これを水
系溶液と言う。次にこのオイル系溶液と水系溶液と分散
釜を入れ、液温を40℃に保ちながら分散した。得られた
分散液にフェノールと1,1-ジメチロール-ブロム-1-ニト
ロメタンの適量を加え、水で240kgに仕上げた。
【0104】
【化10】
【0105】また保護層に用いた添加剤は次の通りであ
る。添加量は塗布液1l当たりの量で示す。
【0106】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ソジウム-i-アミル-n-デシルスルホサクシネート 0.3g ポリメチルメタクリレート 面積平均粒径3.5μmのマット剤 1.1g 二酸化ケイ素粒子 面積平均粒径1.2μmのマット剤 0.5g ルドックスAM(デュポン社製) コロイドシリカ 30g グリオキザール40%水溶液(硬膜剤) 1.5ml ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル(硬膜剤) 500mg
【0107】
【化11】
【0108】得られた塗布液を厚さ180μmの下引き済み
のブルーに着色したポリエチレンテレフタレートフィル
ムベース上に均一に塗布、乾燥した。
【0109】なお、塗布量は片面当たり乳剤層が銀換算
値で1.7kg/m2で、保護層がゼラチン付量として0.99g/m2
になるように2台のスライドホッパー型コーターで毎分
90mのスピードで乳剤層、保護層を両面同時塗布して試
料を得た。
【0110】なお、表中の現像用試料1とは、正常晶乳
剤1から得られた試料を指し、現像用試料2とは六角平
板乳剤2から得られた試料を指す。
【0111】(処理剤の調製)次に本発明に用いた現像
液及び定着液の組成を示す。
【0112】 現像液処方 Part-A(10.8l仕上げ用) 水酸化カリウム 340g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2150g ジエチレンテトラアミン5酢酸 32.3g 重炭酸水素ナトリウム 108g 一般式〔I〕で表される化合物 表1に記載の量 一般式〔II〕で表される化合物 表1に記載の量 ハイドロキノン 280g 水を加えて 3600mlに仕上げる。
【0113】 Part-B(10.8l仕上げ用) 氷酢酸 158g トリエチレングリコール 144g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 19.5g 5-ニトロインダゾール 0.32g n-アセチル-D,L-ペニシラミン 0.11g スターター 氷酢酸 120g 臭化カリウム 225g 水を加えて 1.0lに仕上げる。
【0114】 定着液処方 Part-A(16.4l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%)
3460g 亜硫酸ナトリウム
150g 酢酸ナトリウム・3水塩 350g クエン酸ナトリウム 43g グルコン酸 33g ホウ酸 26g 氷酢酸 120g Part-B(16.4l仕上げ用) 硫酸アルミニウム 56g 硫酸(50wt%) 91g スターター処方(1l仕上げ用) 氷酢酸 138g 臭化カリウム 325g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.5g ハロゲン化銀溶剤 表1に記載の量 純水で1lに仕上げる。
【0115】上記の現像液、定着液の各パートは、後記
の図1に示したボトルにパートA、パートBを分けて入
れ、それぞれ現像液キット、定着液キットとした。
【0116】図1は、処理剤のボトルを表し、図の
(a)はボトルの平面図、(b)は正面図、(c)は側
面図、(d)は底面図である。
【0117】キットを自動現像機の処理剤ボトル収納部
にセットすることにより、ボトル蓋部のペグが収納部に
具備された凸部により押され、開口した液が調液槽に送
られる。同時に水を供給し、液面センサーにより規定量
まで希釈される。撹拌はマグネットポンプにより液を循
環させて行った。
【0118】このようにして調液された現像液、定着液
をマグネットポンプにより処理槽に供給した。本実施例
では自動現像機の現像槽中の液保持量は16リットルで、
スターターを320ml添加した。
【0119】(センシトメトリー)前記実施例で作成し
た乳剤試料(現像試料1及び2)をそれぞれ蛍光増感紙
KO-250(コニカ〔株〕製)で挟み、管電圧90kvp、20mA
で0.05秒のX線を照射し、距離法によりセンシトメトリ
ーカーブを作成し、感度及びガンマを求めた。感度はカ
ブリ+1.0の濃度を得るのに必要なX線量の逆数として
求めた。
【0120】表中の相対感度とは試料No.1の感度を100
とした場合の相対感度で表した。
【0121】又、ガンマは濃度1.0と2.0を与えるX線量
の逆数の対数の差の逆数で示した。
【0122】なお、現像は図2で示す自動現像機を用い
て、現像温度が35℃、水洗水は温度18℃で毎分7.0リッ
トルを供給し、乾燥温度は50℃で全処理工程を45秒とし
た。 (処理工程) 工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 補充量 挿入 − 1.2 現像+渡り 35 14.6 270ml/m2 定着+渡り 33 8.2 270ml/m2 水洗+渡り 18 7.2 7.0l/分 スクイズ 40 5.7 乾燥 45 8.1 合計 − 45.0 用いた自動現像機の各槽の容量は現像槽が16リットル、
定着槽が10リットル、水洗槽が10リットルであり、クリ
ンカ205(株式会社日板研究所製造、販売、主成分SiO2,
Al2O3,Ag+イオンセラミックスの粒度1.0〜1.5mm、比重
2.5〜2.6)200gを20メッシュのポリエチレン製織布で
縫製製袋した袋に充填し、水洗槽の水洗水供給部付近に
浸漬させた。また、乾燥は赤外線ヒーター(ヒーター温
度220℃)と温風(60℃)を併用した。
【0123】なお赤外線センサーを用いフィルムの挿入
を検出した。四つ切10枚分のフィルム面積を検出し、四
つ切10枚分の補充量(現像液210ml、定着液320ml)を補
充した。
【0124】又、スターターは現像液1リットル当たり
20ml添加し、pHを10.20に調整しランニング開始時の現
像液とした。現像液及び定着液は図2で示す自動現像機
に内蔵されたケミカルミキサーで行なわれ規定量の水で
仕上げられる。
【0125】得られた結果を下記の表1に示す。なお、
表中のA及びBは本発明の一般式〔I〕及び〔II〕の比
較化合物として下記を用いた。
【0126】A:1H-テトラゾール B:5-ニトロベンゾイミダゾール
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】表から明らかなごとく、本発明に係る一般
式〔I〕及び/又は一般式〔II〕を添加した現像液によ
れば、カブリを抑制しながら最高濃度(Dmax)を向上
し、硬調化を得られることが分かる。さらにハロゲン化
銀溶剤を用いることにより硬調化作用をコントロールす
ることができる。
【0130】実施例2 実施例1で作成した試料2を黒化濃度が1.0になるよう
露光し、処理レベルが平衡状態になるまで(四つ切りサ
イズで200枚処理)行ない、初期レベルとランニング後
のレベルでそれぞれセンシトメトリーを行ない安定性を
評価した。
【0131】センシトメトリーは実施例1と同様の方法
で行ない感度、ガンマ及び最高濃度を求めた。表中の相
対感度は各試料のランニング初期感度を100とした場合
の相対感度で示した。
【0132】なお、現像液補充液及びスターターは下記
の組成のものを用い、この現像液補充液1リットルに対
してこのスターターを20ml添加しpHを10.20に調整し、
ランニング開始時の現像液とした。現像液の補充量は感
光材料1m2当たり表2に示した量で処理した。自動現像
機及び定着液は実施例1と同様のものを用いた。
【0133】 現像液処方 Part-A(10.8l仕上げ用) 水酸化カリウム 340g 亜硫酸カリウム(50wt%) 2150g ジエチレントリアミン5酢酸塩 32.3g 炭酸水素ナトリウム 108g ハイドロキノン 280g 例示化合物 I−3 1.3g 例示化合物 II−2 0.14g 水を加えて3600mlに仕上げる。
【0134】 Part-B(10.8l仕上げ用) 氷酢酸 158g トリエチレングリコール 144g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 19.4g 5-ニトロインダゾール 0.32g n-アセチル-D,L-ペニシラミン 0.11g スターター処方(1l仕上げ用) 氷酢酸 138g 臭化カリウム 325g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.5g 例示化合物 III−1 表2に記載の量 得られた結果を下記の表3に示したが、本発明によれば
ランニングの初期とランニング後での感度、ガンマ及び
最高濃度の変動が殆どなく、安定した画像を得られるこ
とが分かる。
【0135】
【表3】
【0136】
【発明の効果】本発明により、平板状ハロゲン化銀粒子
からなるハロゲン化銀写真感光材料をランニング処理し
た場合、初期と後期で写真性能の変動がなく、安定した
画像を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた処理剤ボトルの図である。
【図2】実施例で用いた自動現像機の図である。
【符号の説明】
1 A剤の容器 2 B剤の容器 3 フィルム検出部 4 スクイズ 5 遠赤外線ヒーター 6 乾燥ファン 7 現像 8 定着 9 水洗 10 排液コック 11 補充ポンプ 12 処理剤ボトル収納部 13 ケミカルミキサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 安則 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現
    像処理する方法において、該ハロゲン化銀乳剤層が平均
    アスペクト比が2以上のハロゲン化銀粒子を投影面積で
    30%以上含有し、該ハロゲン化銀写真感光材料を処理す
    る現像液が下記一般式〔I〕及び/又は一般式〔II〕で
    表される化合物の少なくとも一つを含有し、該現像液の
    補充量が100ml/m2〜300ml/m2であって、かつハロゲン
    化銀溶剤を含むスターターを現像液に添加することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法。 【化1】 〔式中、R1は水素原子、置換又は無置換のアルキル
    基、置換又は無置換のアリール基を表す。Mは水素原
    子、アルカリ金属原子、アンモニウム基又はアルカリ条
    件下で解裂する基を表す。〕 【化2】 〔式中、R3及びR4は同じか又は異なってもよく、水素
    原子、アルキル基、アルケニル基、アシルアミノ基、カ
    ルボキシル基、フェノキシカルボニル基、ウレア基、置
    換又は無置換のアミノ基、ニトロ基及びハロゲン原子を
    表す。〕
JP28623292A 1992-10-23 1992-10-23 ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法 Pending JPH06138591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28623292A JPH06138591A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28623292A JPH06138591A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06138591A true JPH06138591A (ja) 1994-05-20

Family

ID=17701687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28623292A Pending JPH06138591A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06138591A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851282A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Processing of a light-sensitive silver halide photographic material
CN109240037A (zh) * 2018-11-07 2019-01-18 天津市康华健晔医用材料有限公司 一种环保显定影冲洗液

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851282A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Processing of a light-sensitive silver halide photographic material
CN109240037A (zh) * 2018-11-07 2019-01-18 天津市康华健晔医用材料有限公司 一种环保显定影冲洗液

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2955906B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用現像液
JPH06138591A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JP2964019B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法および現像液
JPH06175257A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH10198002A (ja) 黒白現像処理法
JPH0756287A (ja) ハロゲン化銀写真現像液組成物および写真銀像の形成方法
JP3240527B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH0560851B2 (ja)
JP2684236B2 (ja) ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法
JP3243676B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用定着液の濃縮液
JP2890076B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JPH04163444A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3058391B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法
JP3500200B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0815831A (ja) ハロゲン化銀写真現像液組成物および写真銀像の形成方法
JPH06230526A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH07301874A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH06138616A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH08220675A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH0882901A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH07287365A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH06258786A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH08286332A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH05257240A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH08201992A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法