JPH07173872A - アンカーボルト取付孔用調整金具及びその調整工法 - Google Patents
アンカーボルト取付孔用調整金具及びその調整工法Info
- Publication number
- JPH07173872A JPH07173872A JP5320358A JP32035893A JPH07173872A JP H07173872 A JPH07173872 A JP H07173872A JP 5320358 A JP5320358 A JP 5320358A JP 32035893 A JP32035893 A JP 32035893A JP H07173872 A JPH07173872 A JP H07173872A
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- mounting hole
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- hole
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 アンカーボルトの据え付けにある程度の許容
差を設けることができ、しかもアンカーボルト取付孔で
のアンカーボルトのずれを極力防止し、ベースプレート
の固定強度を高めた状態で正確な位置に容易に取り付け
ることのできるアンカーボルト取付孔用調整金具及びそ
の調整工法を提供する。 【構成】 本発明のアンカーボルト取付孔用調整金具6
は、柱脚5等のベースプレート4に形成されたアンカー
ボルト取付孔4A内に嵌入すると共に、中央部及び中央
部から偏芯させてなる円を含む開口形状のアンカーボル
ト挿通孔7を有することを特徴とする。
差を設けることができ、しかもアンカーボルト取付孔で
のアンカーボルトのずれを極力防止し、ベースプレート
の固定強度を高めた状態で正確な位置に容易に取り付け
ることのできるアンカーボルト取付孔用調整金具及びそ
の調整工法を提供する。 【構成】 本発明のアンカーボルト取付孔用調整金具6
は、柱脚5等のベースプレート4に形成されたアンカー
ボルト取付孔4A内に嵌入すると共に、中央部及び中央
部から偏芯させてなる円を含む開口形状のアンカーボル
ト挿通孔7を有することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンカーボルト取付孔
用調整金具及びその調整工法に関するものであり、より
詳しくは、柱脚等のベースプレートの取付孔とアンカー
ボルトとの位置ずれ量を調整するためのアンカーボルト
取付孔用調整金具及びその調整工法に関するものであ
る。
用調整金具及びその調整工法に関するものであり、より
詳しくは、柱脚等のベースプレートの取付孔とアンカー
ボルトとの位置ずれ量を調整するためのアンカーボルト
取付孔用調整金具及びその調整工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にアンカーボルトは上端部のみを残
して基礎の所定位置に埋設してあり、柱脚のベースプレ
ートは二以上のアンカーボルトによって固定される。即
ち、ベースプレートにはアンカーボルトの取付孔が所定
位置に複数形成してあり、かかる取付孔にアンカーボル
トを挿通してナットを螺合することによりベースプレー
トを固定している。
して基礎の所定位置に埋設してあり、柱脚のベースプレ
ートは二以上のアンカーボルトによって固定される。即
ち、ベースプレートにはアンカーボルトの取付孔が所定
位置に複数形成してあり、かかる取付孔にアンカーボル
トを挿通してナットを螺合することによりベースプレー
トを固定している。
【0003】ところで、アンカーボルトは柱脚の応力伝
達の媒体として引張力、剪断力を負担すると同時に建方
時の位置決めに必要であるため、その据え付け精度が厳
しく要求される。アンカーボルトの据え付け精度では、
ボルトの平面的な位置及びその長さ方向の垂直度が厳し
く要求される。このため、アンカーボルトの据え付け精
度の許容差を出すために従来から種々の調整工法が提案
されている。
達の媒体として引張力、剪断力を負担すると同時に建方
時の位置決めに必要であるため、その据え付け精度が厳
しく要求される。アンカーボルトの据え付け精度では、
ボルトの平面的な位置及びその長さ方向の垂直度が厳し
く要求される。このため、アンカーボルトの据え付け精
度の許容差を出すために従来から種々の調整工法が提案
されている。
【0004】図4は従来のアンカーボルトあと据え付け
工法と呼ばれるものの取付部の断面図である。図4に示
す如く、基礎70内にはアンカーボルト71及びスパイ
ラルチューブ72が埋設され、グラウト73を有したア
ンカーボルト71はスパイラルチューブ72内に配せら
れる。また、基礎天端からのアンカーボルト71上端に
は他のアンカーボルト71を連結するテンプレート74
が設けられ、アンカーボルト71、71・・同士の据え
付け精度があと付けによって維持されている。
工法と呼ばれるものの取付部の断面図である。図4に示
す如く、基礎70内にはアンカーボルト71及びスパイ
ラルチューブ72が埋設され、グラウト73を有したア
ンカーボルト71はスパイラルチューブ72内に配せら
れる。また、基礎天端からのアンカーボルト71上端に
は他のアンカーボルト71を連結するテンプレート74
が設けられ、アンカーボルト71、71・・同士の据え
付け精度があと付けによって維持されている。
【0005】また図5は、別の従来のアンカーボルトと
ベースプレートとを取付ける際の工法を示した断面図で
ある。図5に示す如く、基礎70にアンカーボルト71
が上端を残して埋設され、アンカーボルト71の上端に
はベースプレート75の取付孔75A、特別座金76が
設けられる。そして、最後にダブルナット77が螺合さ
れ、ベースプレート75が固定されている。この場合、
アンカーボルト71に要求される据え付けの許容差を出
すため、ベースプレート75の取付孔75Aの径はアン
カーボルト71の軸径より5mm程度、またアンカーボル
ト71の径が40mm以上の場合にはその軸径より10mm
程度まで大径に形成してある。また、かかる取付孔75
Aの径の弛みを考慮して座金76は溶接接合される。
ベースプレートとを取付ける際の工法を示した断面図で
ある。図5に示す如く、基礎70にアンカーボルト71
が上端を残して埋設され、アンカーボルト71の上端に
はベースプレート75の取付孔75A、特別座金76が
設けられる。そして、最後にダブルナット77が螺合さ
れ、ベースプレート75が固定されている。この場合、
アンカーボルト71に要求される据え付けの許容差を出
すため、ベースプレート75の取付孔75Aの径はアン
カーボルト71の軸径より5mm程度、またアンカーボル
ト71の径が40mm以上の場合にはその軸径より10mm
程度まで大径に形成してある。また、かかる取付孔75
Aの径の弛みを考慮して座金76は溶接接合される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アンカ
ーボルトとベースプレートとの位置がずれて、アンカー
ボルトが挿入できない場合、従来、アンカーボルトを露
出させて根元より折り曲げて調整する工法等があるが、
アンカーボルトの垂直度等が悪くなり、その取付強度が
十分に得られないことがある。また図4に示すアンカー
ボルトあと据え付け工法では、許容差を必要としないも
のの、スパイラルチューブ71等の取付に手間がかかる
割りには精度が良くなく、十分な取付強度を得ることが
できないことがある。更に図5に示すアンカーボルトの
据え付け工法では、ある程度の許容差ができるものの、
ベースプレート75の取付孔75Aの径に対するアンカ
ーボルト71の軸径が小さいため、座金76をベースプ
レート75に溶接固定する等の手間がかかり、また座金
76だけのずれ防止は十分でなく、取付強度が不十分と
なることがある。
ーボルトとベースプレートとの位置がずれて、アンカー
ボルトが挿入できない場合、従来、アンカーボルトを露
出させて根元より折り曲げて調整する工法等があるが、
アンカーボルトの垂直度等が悪くなり、その取付強度が
十分に得られないことがある。また図4に示すアンカー
ボルトあと据え付け工法では、許容差を必要としないも
のの、スパイラルチューブ71等の取付に手間がかかる
割りには精度が良くなく、十分な取付強度を得ることが
できないことがある。更に図5に示すアンカーボルトの
据え付け工法では、ある程度の許容差ができるものの、
ベースプレート75の取付孔75Aの径に対するアンカ
ーボルト71の軸径が小さいため、座金76をベースプ
レート75に溶接固定する等の手間がかかり、また座金
76だけのずれ防止は十分でなく、取付強度が不十分と
なることがある。
【0007】従って、本発明の目的は、アンカーボルト
の据え付けにある程度の許容差を設けることができ、し
かもアンカーボルト取付孔でのアンカーボルトのずれを
極力防止し、ベースプレートの固定強度を高めた状態で
正確な位置に容易に取り付けることのできるアンカーボ
ルト取付孔用調整金具及びその調整工法を提供すること
にある。
の据え付けにある程度の許容差を設けることができ、し
かもアンカーボルト取付孔でのアンカーボルトのずれを
極力防止し、ベースプレートの固定強度を高めた状態で
正確な位置に容易に取り付けることのできるアンカーボ
ルト取付孔用調整金具及びその調整工法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、柱脚等のベー
スプレートに形成されたアンカーボルト取付孔内に嵌入
すると共に、中央部及び中央部から偏芯させてなる円を
含む開口形状のアンカーボルト挿通孔を有することを特
徴とするアンカーボルト取付孔用調整金具を提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである。
スプレートに形成されたアンカーボルト取付孔内に嵌入
すると共に、中央部及び中央部から偏芯させてなる円を
含む開口形状のアンカーボルト挿通孔を有することを特
徴とするアンカーボルト取付孔用調整金具を提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである。
【0009】また本発明は、柱脚等のベースプレートに
形成された複数のアンカーボルト取付孔にそれぞれアン
カーボルトを遊嵌挿通して該ベースプレートを基礎上に
配すると共に、上記アンカーボルト取付孔用調整金具を
上記アンカーボルトに取り付け、上記アンカーボルトを
上記調整金具の挿通孔に挿通させた状態で上記調整金具
を、上記取付孔に対するアンカーボルトの偏芯位置に合
わせて位置ずらし或いは回転させて上記取付孔に嵌入し
てその調整をした後に、上記アンカーボルトとナットと
で上記ベースプレートを固定することを特徴とするアン
カーボルト取付孔用調整工法を提供することにより、上
記目的を達成したものである。
形成された複数のアンカーボルト取付孔にそれぞれアン
カーボルトを遊嵌挿通して該ベースプレートを基礎上に
配すると共に、上記アンカーボルト取付孔用調整金具を
上記アンカーボルトに取り付け、上記アンカーボルトを
上記調整金具の挿通孔に挿通させた状態で上記調整金具
を、上記取付孔に対するアンカーボルトの偏芯位置に合
わせて位置ずらし或いは回転させて上記取付孔に嵌入し
てその調整をした後に、上記アンカーボルトとナットと
で上記ベースプレートを固定することを特徴とするアン
カーボルト取付孔用調整工法を提供することにより、上
記目的を達成したものである。
【0010】
【作用】上記ベースプレートの取付孔の径はアンカーボ
ルトの径より大径に形成されて、アンカーボルトの据え
付け精度の許容差が十分にでるようにしてある。上記ア
ンカーボルト取付孔用調整金具はこのような取付孔の開
口から嵌入するような外周形を有し、その一方で中央及
び中央部から偏芯させてなる円を含む開口形状のアンカ
ーボルト挿通孔を有する。このため、アンカーボルト取
付孔用調整金具の取付けに際しては先ずアンカーボルト
の上端を調整金具の挿通孔に挿通させ、この状態で調整
金具をアンカーボルト軸に対して位置ずれ及び回転さ
せ、調整金具の外周形と取付孔の開口とを一致させて嵌
入する。そして、ベースプレートの取付孔の開口を調整
金具で極力狭めた状態でアンカーボルトにダブルナット
等を螺合してベースプレートを強固に固定する。
ルトの径より大径に形成されて、アンカーボルトの据え
付け精度の許容差が十分にでるようにしてある。上記ア
ンカーボルト取付孔用調整金具はこのような取付孔の開
口から嵌入するような外周形を有し、その一方で中央及
び中央部から偏芯させてなる円を含む開口形状のアンカ
ーボルト挿通孔を有する。このため、アンカーボルト取
付孔用調整金具の取付けに際しては先ずアンカーボルト
の上端を調整金具の挿通孔に挿通させ、この状態で調整
金具をアンカーボルト軸に対して位置ずれ及び回転さ
せ、調整金具の外周形と取付孔の開口とを一致させて嵌
入する。そして、ベースプレートの取付孔の開口を調整
金具で極力狭めた状態でアンカーボルトにダブルナット
等を螺合してベースプレートを強固に固定する。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るアンカーボルト取付孔用
調整金具及びその調整工法の実施例を図面を参照して説
明する。図1は、本実施例に係るアンカーボルト取付孔
用調整金具が設けられたベースプレートの取付部分の斜
視図である。図2は、図1のベースプレートの取付部分
の断面図である。図3(A) 及び(B) は、本実施例に係る
アンカーボルト取付孔用調整金具の断面図及び底面図で
ある。
調整金具及びその調整工法の実施例を図面を参照して説
明する。図1は、本実施例に係るアンカーボルト取付孔
用調整金具が設けられたベースプレートの取付部分の斜
視図である。図2は、図1のベースプレートの取付部分
の断面図である。図3(A) 及び(B) は、本実施例に係る
アンカーボルト取付孔用調整金具の断面図及び底面図で
ある。
【0012】図1に示す如く、本実施例に係るアンカー
ボルト取付孔用調整金具6は、柱脚5のベースプレート
4に形成されたアンカーボルト取付孔4A内に嵌入する
と共に、中央部及び中央部から偏芯させてなる円を含む
開口形状のアンカーボルト挿通孔7、即ち長円形開口7
Aの挿通孔7を有するものである。
ボルト取付孔用調整金具6は、柱脚5のベースプレート
4に形成されたアンカーボルト取付孔4A内に嵌入する
と共に、中央部及び中央部から偏芯させてなる円を含む
開口形状のアンカーボルト挿通孔7、即ち長円形開口7
Aの挿通孔7を有するものである。
【0013】また本実施例に係るアンカーボルト取付孔
用調整工法は、柱脚5のベースプレート4に形成された
複数のアンカーボルト取付孔4Aにそれぞれアンカーボ
ルト3を遊嵌挿通してベースプレート4を基礎のグラウ
トモルタル2上に配すると共に、上記アンカーボルト取
付孔用調整金具6をアンカーボルト3に取り付け、アン
カーボルト3を調整金具6の挿通孔7に挿通させた状態
で調整金具6を、取付孔4Aに対するアンカーボルト3
の偏芯位置に合わせて位置ずらし或いは回転させて取付
孔4Aに嵌入してその調整をした後に、アンカーボルト
3とダブルナット8、8とでベースプレート4を固定す
るものである。
用調整工法は、柱脚5のベースプレート4に形成された
複数のアンカーボルト取付孔4Aにそれぞれアンカーボ
ルト3を遊嵌挿通してベースプレート4を基礎のグラウ
トモルタル2上に配すると共に、上記アンカーボルト取
付孔用調整金具6をアンカーボルト3に取り付け、アン
カーボルト3を調整金具6の挿通孔7に挿通させた状態
で調整金具6を、取付孔4Aに対するアンカーボルト3
の偏芯位置に合わせて位置ずらし或いは回転させて取付
孔4Aに嵌入してその調整をした後に、アンカーボルト
3とダブルナット8、8とでベースプレート4を固定す
るものである。
【0014】先ず、本実施例のアンカーボルト取付孔用
調整金具6を更に説明すると、図1乃至図3に示す如く
調整金具6は上端部に座金受け用のフランジ6A及びア
ンカーボルトの挿通孔7を有した略円筒体である。調整
金具6はベースプレート4の取付孔4A内に嵌入されて
配され、その外周径は取付孔4Aの径に等しくなってい
るが、下端が小径で上端が大径となっている。即ち、本
実施例の調整金具6の外周壁6Bはテーパ状に形成さ
れ、調整金具6を取付孔4Aに打設すると、そのテーパ
面6Bが楔として作用して調整金具6が溶接不要な状態
で取付孔4Aに固定されるようになっている。尚、取付
孔4Aの径は、そのアンカーボルト径により異なるが一
般にアンカーボルト径より5mm以上の大径とされ、アン
カーボルト径が40mm以上の場合は、10mm以上の大径
なものが望ましい。この範囲内であれば、アンカーボル
ト据え付け許容差を十分にとることができる。
調整金具6を更に説明すると、図1乃至図3に示す如く
調整金具6は上端部に座金受け用のフランジ6A及びア
ンカーボルトの挿通孔7を有した略円筒体である。調整
金具6はベースプレート4の取付孔4A内に嵌入されて
配され、その外周径は取付孔4Aの径に等しくなってい
るが、下端が小径で上端が大径となっている。即ち、本
実施例の調整金具6の外周壁6Bはテーパ状に形成さ
れ、調整金具6を取付孔4Aに打設すると、そのテーパ
面6Bが楔として作用して調整金具6が溶接不要な状態
で取付孔4Aに固定されるようになっている。尚、取付
孔4Aの径は、そのアンカーボルト径により異なるが一
般にアンカーボルト径より5mm以上の大径とされ、アン
カーボルト径が40mm以上の場合は、10mm以上の大径
なものが望ましい。この範囲内であれば、アンカーボル
ト据え付け許容差を十分にとることができる。
【0015】調整金具6における挿通孔7の開口7Aは
長円形開口に形成され、長円形開口の短径はアンカーボ
ルト3の径と略同様となっており、長径はアンカーボル
ト3の径より6mmだけ大径に形成されている。このた
め、アンカーボルト3は略中央部及び中央部から偏芯さ
せて挿通が可能になっている。尚、本発明のアンカーボ
ルト取付孔用調整金具では、アンカーボルト径が40mm
以下では挿通孔の開口の長径はアンカーボルト径より3
〜6mmの大径であることが望ましい。長径が上記範囲を
下回ると、アンカーボルト据え付け用の許容差を十分に
設けることができな場合があり、また上記範囲を上回る
と、調整金具6の外周径が大きくなり、その結果、ベー
スプレートの取付孔が大径でないと収納できなくなる。
長円形開口に形成され、長円形開口の短径はアンカーボ
ルト3の径と略同様となっており、長径はアンカーボル
ト3の径より6mmだけ大径に形成されている。このた
め、アンカーボルト3は略中央部及び中央部から偏芯さ
せて挿通が可能になっている。尚、本発明のアンカーボ
ルト取付孔用調整金具では、アンカーボルト径が40mm
以下では挿通孔の開口の長径はアンカーボルト径より3
〜6mmの大径であることが望ましい。長径が上記範囲を
下回ると、アンカーボルト据え付け用の許容差を十分に
設けることができな場合があり、また上記範囲を上回る
と、調整金具6の外周径が大きくなり、その結果、ベー
スプレートの取付孔が大径でないと収納できなくなる。
【0016】次にアンカーボルト取付孔の調整工法を示
すと、図1及び図2に示す如く基礎1及びグラウトモル
タル2の所定位置にアンカーボルト3、3・・を上端部
を残して埋設し、四箇所のアンカーボルト3、3・・に
柱脚5のベースプレート4を取付ける。先ず、図1に示
す如くベースプレートの取付孔4Aにアンカーボルト3
を挿通させた状態とする。この場合、アンカーボルト3
の据え付け位置に誤差があるため、柱脚5の通り心をだ
してベースプレート4をグラウトモルタル2上に載置し
た時、アンカーボルト3は取付孔4Aに対して偏芯した
位置に挿通する。
すと、図1及び図2に示す如く基礎1及びグラウトモル
タル2の所定位置にアンカーボルト3、3・・を上端部
を残して埋設し、四箇所のアンカーボルト3、3・・に
柱脚5のベースプレート4を取付ける。先ず、図1に示
す如くベースプレートの取付孔4Aにアンカーボルト3
を挿通させた状態とする。この場合、アンカーボルト3
の据え付け位置に誤差があるため、柱脚5の通り心をだ
してベースプレート4をグラウトモルタル2上に載置し
た時、アンカーボルト3は取付孔4Aに対して偏芯した
位置に挿通する。
【0017】次に本実施例のアンカーボルト取付孔用調
整金具6をアンカーボルト3に取り付け、挿通孔7での
アンカーボルト3の位置を相対的にずらして、即ち、調
整金具6を位置ずれ又は回転させて取付孔4Aにその下
端部を嵌合させる。そして、ハンマ等で調整金具6を打
設し、取付孔4A内に押し込む。この場合、調整金具6
の外壁面6Aはテーパ面であるため、押し込みにより調
整金具6が取付孔4A内に固着され溶接不要となる。そ
して、座金9を介してダブルナット8、8をアンカーボ
ルト3に螺合し、ベースプレート4を固定する。
整金具6をアンカーボルト3に取り付け、挿通孔7での
アンカーボルト3の位置を相対的にずらして、即ち、調
整金具6を位置ずれ又は回転させて取付孔4Aにその下
端部を嵌合させる。そして、ハンマ等で調整金具6を打
設し、取付孔4A内に押し込む。この場合、調整金具6
の外壁面6Aはテーパ面であるため、押し込みにより調
整金具6が取付孔4A内に固着され溶接不要となる。そ
して、座金9を介してダブルナット8、8をアンカーボ
ルト3に螺合し、ベースプレート4を固定する。
【0018】従って、調整金具6はベースプレート4の
取付孔4Aに充填されることになり、アンカーボルト3
のずれを更に防止することとなる。また、アンカーボル
ト3の据え付けにある程度の許容差を有するにもかかわ
らず、ナット8の締付けが十分に働くようにアンカーボ
ルト3の垂直度を維持して、ベースプレート4を確実に
高強度に固定することができる。更に、調整金具6等を
ベースプレート4の上面で溶接接合して不動とする必要
がないため取付孔4Aの調整は容易である。
取付孔4Aに充填されることになり、アンカーボルト3
のずれを更に防止することとなる。また、アンカーボル
ト3の据え付けにある程度の許容差を有するにもかかわ
らず、ナット8の締付けが十分に働くようにアンカーボ
ルト3の垂直度を維持して、ベースプレート4を確実に
高強度に固定することができる。更に、調整金具6等を
ベースプレート4の上面で溶接接合して不動とする必要
がないため取付孔4Aの調整は容易である。
【0019】尚、上記実施例のおいては、調整金具6の
挿通孔7の開口を長円形開口7Aとして好ましいものを
例に挙げたが、これ以外の形状でも良く、中央部及び中
央部から偏芯させた円を含むアンカーボルト3の挿通孔
7がとりうる形状、例えば楕円形の開口であっても良
い。尚、ずれ防止作用上、長円形開口が好ましい。
挿通孔7の開口を長円形開口7Aとして好ましいものを
例に挙げたが、これ以外の形状でも良く、中央部及び中
央部から偏芯させた円を含むアンカーボルト3の挿通孔
7がとりうる形状、例えば楕円形の開口であっても良
い。尚、ずれ防止作用上、長円形開口が好ましい。
【0020】
【発明の効果】本発明に係るアンカーボルト取付孔用調
整金具及びその調整工法では、アンカーボルトの据え付
けにある程度の許容差を設けることができ、しかもアン
カーボルト取付孔でのアンカーボルトのずれを極力防止
し、ベースプレートの固定強度を高めた状態で正確な位
置に容易に取り付けることのできる。
整金具及びその調整工法では、アンカーボルトの据え付
けにある程度の許容差を設けることができ、しかもアン
カーボルト取付孔でのアンカーボルトのずれを極力防止
し、ベースプレートの固定強度を高めた状態で正確な位
置に容易に取り付けることのできる。
【図1】本実施例に係るアンカーボルト取付孔用調整金
具が設けられたベースプレートの取付部分の斜視図であ
る。
具が設けられたベースプレートの取付部分の斜視図であ
る。
【図2】図1のベースプレートの取付部分の断面図であ
る。
る。
【図3】(A) 及び(B) は、本実施例に係るアンカーボル
ト取付孔用調整金具の断面図及び底面図である。
ト取付孔用調整金具の断面図及び底面図である。
【図4】従来のアンカーボルトあと据え付け工法と呼ば
れるものの取付部の断面図である。
れるものの取付部の断面図である。
【図5】別の従来のアンカーボルトとベースプレートと
を取付ける際の工法を示した断面図である。
を取付ける際の工法を示した断面図である。
1 基礎 2 グラウトモルタル 3 アンカーボルト 4 ベースプレート 4A ベースプレートの取付孔 5 柱脚 6 アンカーボルト取付孔用調整金具 6A 調整金具のフランジ 6B 調整金具の外周壁 7 調整金具の挿通孔 7A 挿通孔の開口 8 ナット 9 座金
Claims (3)
- 【請求項1】 柱脚等のベースプレートに形成されたア
ンカーボルト取付孔内に嵌入すると共に、中央部及び中
央部から偏芯させてなる円を含む開口形状のアンカーボ
ルト挿通孔を有することを特徴とするアンカーボルト取
付孔用調整金具。 - 【請求項2】 外周壁がテーパ状に形成されて上記取付
孔内に押し込み嵌入して固着されることを特徴とする請
求項1記載のアンカーボルト取付孔用調整金具。 - 【請求項3】 柱脚等のベースプレートに形成された複
数のアンカーボルト取付孔にそれぞれアンカーボルトを
遊嵌挿通して該ベースプレートを基礎上に配すると共
に、上記請求項1又は2記載のアンカーボルト取付孔用
調整金具を上記アンカーボルトに取り付け、 上記アンカーボルトを上記調整金具の挿通孔に挿通させ
た状態で上記調整金具を、上記取付孔に対するアンカー
ボルトの偏芯位置に合わせて位置ずらし或いは回転させ
て上記取付孔に嵌入してその調整をした後に、上記アン
カーボルトとナットとで上記ベースプレートを固定する
ことを特徴とするアンカーボルト取付孔用調整工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5320358A JPH07173872A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | アンカーボルト取付孔用調整金具及びその調整工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5320358A JPH07173872A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | アンカーボルト取付孔用調整金具及びその調整工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173872A true JPH07173872A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18120590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5320358A Pending JPH07173872A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | アンカーボルト取付孔用調整金具及びその調整工法 |
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JP (1) | JPH07173872A (ja) |
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1993
- 1993-12-20 JP JP5320358A patent/JPH07173872A/ja active Pending
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