JP3271649B2 - 柱脚の支持装置 - Google Patents

柱脚の支持装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼構造の建造物に
おける柱脚の支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼構造の建造物では、H型鋼、角型鋼管
などを用いた鋼製の柱は、その脚が鋼製のベースプレー
ト面上に溶接で固定され、このベースプレートが基礎コ
ンクリート上に固定されて設けられる形をとる。図5に
このベースプレート(3)を基礎コンクリート(1)上に固
定する方法の従来例を示す。
【0003】この例では、ベースプレート(3)は基礎コ
ンクリート(1)の打設前に設けられたアンカーボルト(1
0)に、それに対応したベースプレート(3)の取付け穴(1
4)を挿嵌させ、この取付け穴(14)から突出したアンカー
ボルトのネジ部に固定ナット(11)を螺着し、この固定ナ
ット(11)を締付けてベースプレート(3)を基礎コンクリ
ート(1)に固定している。なお、ベースプレート(3)と
基礎コンクリート(1)との間には基礎コンクリート(1)
表面の凹凸を吸収し、ベースプレート(3)との接触面が
平らになるようにするためにモルタル(2)がひかれてい
る。この例の方法では以下に示すような欠点がある。
【0004】すなわち、上記のような構造では、ベース
プレート(3)からアンカーボルト(10)に、引張力は伝達
することができるが、圧縮力を伝達することはできず、
柱(16)にモーメントが加わった際、圧縮側のアンカーボ
ルト(10)は圧縮力を負担せず、基礎コンクリート(1)だ
けで圧縮力を負担することになる。また、上記モーメン
トの大きさが、それによってアンカーボルト(10)にもた
らされる引張力がアンカーボルト(10)の降伏点を大きく
上回るようなものである場合、引張側のアンカーボルト
(10)は、後に復帰方向のモーメントが柱(16)に掛かって
も、図6のように伸びきったままで、圧縮力を負担しな
いので、柱(16)は急激に回転する。したがって、柱(16)
に作用するモーメントと柱(16)の回転角の関係履歴曲線
はスリップ型となる。
【0005】これに対処したものとして、特開平4―804
28号公報に記載されているものがある。このものはベー
スプレート下面にも、アンカーボルトに螺合させる形で
固定ナットを設け、このベースプレート下面に設ける固
定ナットによって圧縮方向の力をアンカーボルトにも伝
達させようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された方法にも次のような欠点がある。例え
ば、先の従来例では、上面の固定ナットとアンカーボル
ト下端部の定着プレートとの間でアンカーボルトを締付
けるので、これに初期剛性を上げるための初期張力を与
えることができるが、上記公報に開示された方法では、
定着プレートに替わってベースプレート下面の固定ナッ
トがこの力を受けてしまうのでアンカーボルトに初期張
力を与えることができず、また、このベースプレート下
面の固定ナットは、それを回動させてベースプレートの
レベル調整を行う機能も有するが、ベースプレートの下
面にあるので、それを回動させる際の作業性が非常に悪
く、作業漏れの畏れさえある。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、埋設されたアンカーボルトによっ
て、基礎コンクリートにベースプレートを固定させるコ
ンクリート建造物の露出型柱脚の支持構造において、ア
ンカーボルトに引張力のみならず圧縮力をも負担させる
ことによって、柱に作用するモーメントと柱の回転角の
関係履歴曲線が安定したものとなる柱脚の支持装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、柱脚下端のベ
ースプレート上面において、そのベースプレートより突
出するアンカーボルトへ固定ナットを螺合して、その固
定ナットの締付けによってベースプレートを固定する柱
脚の支持構造において、上記固定ナット部分を覆うよう
にして、ベースプレートからの下向きの力を固定ナット
若しくはアンカーボルトへ伝達する圧縮力伝達部材を設
けるとともに、この圧縮力の伝達部材を前記ベースプレ
ート上へ支持ボルトで固定したことを特徴とし、それに
よって上記目的が達成される。
【0009】上記において、支持ボルトは、その下端を
ベースプレートのタップ穴に螺合して取付け、その支持
ボルトの上端を圧縮力伝達部材より突出させてナットで
固定することが考えられる。更に、圧縮力伝達部材を袋
型のナットカバーで構成することも考えられる。
【0010】
【作用】本発明に係る柱脚の支持装置は上記のような構
成であるので、ベースプレートから圧縮力伝達部材、そ
して、固定ナット(又はアンカーボルト上面)を介して
アンカーボルトに圧縮力が伝えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本実施形態によって本発明が限定されるものでは
ない。図1に本実施形態の柱脚の支持装置を用いた柱脚
部の斜視図を示す。また、図2にその支持装置を含む平
面図を、図3に線A−Aの断面図を、図4に線B−Bの
断面図を示す。
【0012】図に示すように、基礎コンクリート(1)上
にモルタル(2)が設けられ、その上にベースプレート
(3)が設けられ、柱(柱脚(16))がベースプレート(3)
に溶接で固定されているといった柱脚部の基本構成は従
来と同様である。そして、柱脚(16)の周囲にアンカーボ
ルト(10)が設けられ、ベースプレート(3)はそのアンカ
ーボルト(10)を介して基礎コンクリート(1)上に固定さ
れるといった構成も従来と同様である。本実施形態の柱
脚の支持装置はベースプレート(3)上面に形成したタッ
プ穴(4)へ支持ボルト(6)の下端を螺着し、圧縮力伝達
部材としてのナットカバー(5)のボルト穴(15)より突出
した支持ボルト(6)上端部にナット(8)を螺合し、その
ナット(8)の締付けによって袋型ナットカバー(5)をベ
ースプレート(3)上に固定したものである。
【0013】ナットカバー(5)の外形は板状で、その上
面及び底面は、図2に示すように直角二等辺三角形の3
角を丸め、同じく底辺を凹に湾曲させた形状をしてい
る。中央部にアンカーボルト(10)の逃し穴(13)を穿設
し、2つの底角の内側には支持ボルト(6)の貫通穴(15)
をそれぞれ穿設している。ナットカバー(5)の底部中央
には、前記逃し穴(13)に対応して、固定ナット(11)を収
納するための空間(17)が設けられている。このナットカ
バー(5)は、ベースプレート(3)上面の4隅に、ナット
カバー(5)底面の互いに垂直な外周線が、ベースプレー
ト(3)上面の外周線と重なるように設置されている。
【0014】ベースプレート(3)上面の4隅の内側に
は、貫通穴(15)に対応させた2つのタップ穴(4)が形成
されており、このタップ穴(4)へ、ナットカバー(5)の
ボルト穴(15)を貫通した支持ボルト(6)の下端を螺着
し、ナットカバー(5)上部で、ボルト穴(15)より突出し
た支持ボルト(6)の上端部にナット(8)を螺合し、その
ナット(8)の締付けによってナットカバー(5)がベース
プレート(3)上に固定されている。
【0015】支持ボルト(6)上部には支持ボルト(6)の
取付け作業を容易にするためピンテール(7)を形成し、
ナット(8)と袋型ナットカバー(5)の間には座金(9)
が、固定ナット(11)とベースプレート(3)との間には、
座金(12)が、それぞれ、配置されている。
【0016】本実施形態のこのような構成によれば、柱
(16)にモーメントが掛かったとき、圧縮側では、ベース
プレート(3)が、支持ボルト(6)を引張り、このボルト
に螺合されたナット(8)が、座金(9)を介してナットカ
バー(5)を押圧し、ナットカバー(5)が、固定ナット(1
1)を押圧し、固定ナット(11)がアンカーボルト(10)を引
張る。なお、本実施形態においては上記ナットカバー
(5)上面にアンカーボルト(10)先端部の逃し穴(13)を設
ける形をとったが、この逃し穴(13)を設けず、ナットカ
バー(5)上面でアンカーボルト(10)の先端を押さえる形
の構成としてもよく、この場合は、ベースプレート(3)
が下方に押し下がる際、ナットカバー(5)上面はアンカ
ーボルト(10)の先端を直接押圧することになる。
【0017】上記ナットカバー(5)の取付けに際して
は、まず、基礎コンクリート(1)上に設置したベースプ
レート(3)を、アンカーボルト(10)へ螺合した固定ナッ
ト(11)を締付けて初期張力を導入しながら固定する。次
に、タップ穴(4)へ支持ボルト(6)下部を螺着し、更
に、ナットカバー(5)を、貫通穴(15)に支持ボルト(6)
を貫通させながら、また、逃し穴(13)にアンカーボルト
(10)上部を貫通させながら、ベースプレート(3)上に設
置する。次に、ナットカバー(5)上部より突出した支持
ボルト(6)上部に、座金(9)を挟んでナット(8)を螺合
し、このナット(8)を締付けてナットカバー(5)をベー
スプレート(3)上に固定する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ベースプレートからアンカーボルトへ、引張力のみなら
ず圧縮力をも伝達されるので、柱脚に曲げモーメントが
作用したとき、圧縮側では、圧縮力を基礎コンクリート
だけではなくアンカーボルトにも負担させることができ
る。したがって、基礎コンクリート部の応力が小さくな
り、柱脚構造全体としての最大耐力が向上する。
【0019】また、上記モーメントの大きさが、それに
よってアンカーボルトにもたらされる引張力がアンカー
ボルトの降伏点を大きく上回るようなものである場合、
引張側では、後に復帰方向のモーメントが柱に掛かった
とき、アンカーボルトが圧縮力を負担することにより、
柱の急激な回転を防ぐことができ、柱に作用するモーメ
ントと柱の回転角の関係履歴曲線は安定したものとな
る。
【0020】更に、アンカーボルトの固定ナットそのも
のを、支持ボルトでベースプレート上に固定することも
考えられるが、この場合は、固定ナットを締付けてアン
カーボルトに初期張力を与える際、初期張力調整のため
の固定ナットの回転により、ベースプレート上の支持ボ
ルト用のタップ穴の位置と、固定ナットの支持ボルト貫
通穴の位置とを一致させるのが困難である。逆に言え
ば、支持ボルトで固定ナットを固定するには、前記タッ
プ穴の位置と貫通穴の位置を一致させなければならず、
この位置で必ずしも正確な初期張力を得られるとは限ら
ないという欠点がある。本発明では、アンカーボルトを
初期張力を導入しながらベースプレート上に固定した
後、アンカーボルトとは無関係に圧縮力伝達部材をベー
スプレート上に取付けるので、上記のような欠点はな
く、支持ボルトを、圧縮力伝達部材を貫通させてタップ
穴に螺着させる作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例を示す斜視図である。
【図2】実施例の装置の平面図である。
【図3】図2の線A−Aによる断面図である。
【図4】図2の線B−Bによる断面図である。
【図5】従来例を示す図である。
【図6】従来例の欠点を示す図である。
【符号の説明】
(3) ベースプレート (4) タップ穴 (5) ナットカバー (6) 支持ボルト (8) ナット (10) アンカーボルト (11) 固定ナット (15) 貫通穴 (16) 柱(柱脚)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱脚下端のベースプレート上面におい
    て、そのベースプレートより突出するアンカーボルトへ
    固定ナットを螺合して、その固定ナットの締付けによっ
    てベースプレートを固定する柱脚の支持構造において、
    上記固定ナット部分を覆うようにして、ベースプレート
    からの下向きの力を固定ナット若しくはアンカーボルト
    へ伝達する圧縮力伝達部材を設けるとともに、この圧縮
    力伝達部材を前記ベースプレート上へ支持ボルトで固定
    したことを特徴とする柱脚の支持装置。
  2. 【請求項2】 ベースプレート上面に形成したタップ穴
    へ支持ボルトの下端が螺着されているとともに、圧縮力
    伝達部材のボルト穴より突出した前記支持ボルト上端部
    にナットが螺合されて、そのナットの締付けによってこ
    の圧縮力伝達部材を固定したことを特徴とする請求項1
    記載の柱脚の支持装置。
  3. 【請求項3】 前記圧縮力伝達部材が袋型のナットカバ
    ーであることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の柱脚の支持装置。
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