JPH0717226B2 - 小型船舶の船体構造 - Google Patents

小型船舶の船体構造

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JPH0717226B2
JPH0717226B2 JP60170386A JP17038685A JPH0717226B2 JP H0717226 B2 JPH0717226 B2 JP H0717226B2 JP 60170386 A JP60170386 A JP 60170386A JP 17038685 A JP17038685 A JP 17038685A JP H0717226 B2 JPH0717226 B2 JP H0717226B2
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JP
Japan
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hull
upper deck
engine
ship
center
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▲しょう▼ 小林
聖志 谷
正人 高橋
▲吉▼樹 平原
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は水面上を滑走する小型船舶において、転覆時
に操縦者が船から離れると、自動的に復元するように構
成された小型船舶の船体構造に関するものである。
(従来技術) 最近、エンジン付きの小型船舶であって水上を滑走する
ようにしたものが広く用いられるようになってきた。こ
の船は水面を滑走するとともに、急発進や急旋回等の種
々の運転(運動)を行うものであり、このため転覆もし
ばしば生じることになる。そして転覆した場合は、操縦
者は船体から離れ、水中で船体を起さなければならず、
この作業が非常に困難であって通常は他の船の助けが必
要となる。このためこの種の船においては、転覆した際
の対策が大きな問題であった。
(発明の目的) この発明は、このような従来の課題の解決のためになさ
れたものであり、転覆して操縦者が船から離れると自動
的に復元するように構成され、このため使用価値が優れ
た小型船舶の船体構造を提供するものである。
(発明の構成) この発明は、小型船舶において、ハンドルを支持するデ
ッキ部を突出させて浮力空間とし、船体の傾斜角度のす
べての範囲内で、船体の前後方向における船体の水平状
態が保持されるように浮力空間が設定されかつ密閉空間
が保持されて復元力がプラスとなるように設定され、上
部デッキには大気に開放するとともに換気管を介してエ
ンジンルームに連通する換気室が設けられ、この換気管
の下端は船底近傍に開口し、上部デッキは側面視でほぼ
山形に形成されるとともに、この山形の頂点よりも後側
の上部デッキ内で船体の前後方向のほぼ中央部にエンジ
ンが配置されているものである。
このように船体自体の構造に傾斜角のすべての範囲で船
体の前後方向における船体の水平状態が保持されるとと
もに復元力がプラスになるように構成し、かつ上部デッ
キに換気室を設け、上部デッキは側面視でほぼ山形に形
成してその形の頂点よりも後側の上部デッキ内で船体の
前後方向のほぼ中央部にエンジンを配置したため、以下
のような作用効果が達成される。すなわち、 換気管のエンジンルーム側開口部は傾斜角度のすべて
範囲内で水面上に位置することになり、転覆時に換気室
に浸入した水が復元時エンジンルームに入ることを防止
することができる。何故なら、復元時に、船体が前後方
向に傾斜して復元すると、それに伴って水面が変動し、
その傾斜角度によっては換気管のエンジンルーム側開口
部が水面下に位置することになり、転覆時に換気室に水
が浸入し、復元時にこれがエンジンルームに浸入するこ
とになるからである。
船体の内部空間は船尾部より船首部の方が幅および深
さが小さくなっているために船首部の浮力が小さくなっ
ているが、上部デッキを側面視でほぼ山形に形成してそ
の山形の頂点よりも後側の上部デッキ内で船体の前後方
向のほぼ中央部にエンジンを配置したため、エンジンの
前方に大きな浮力空間が形成されることになり、このた
め船体の前後方向における水平状態の保持が容易にな
る。そしてこのような復元性能を具備させることにより
航走中に転覆して操縦者が船体から離れることにより、
船体は自動的に復元することになる。
(実施例) 第1図〜第4図において、船体10は船底板20と船側板80
と上部デッキ21と船尾板70によって構成され、船底板20
と上部デッキ21と囲まれる部分に密閉されたエンジンル
ームが形成されている。またその後部上方にはコックピ
ット30が形成され、その船幅方向の中央部に座席50が突
出して形成されている。上部デッキ21上にはハンドル支
持部61が突出して形成され、その上端にハンドル60が形
成され、このハンドル支持部61が設けられる部分のデキ
21は突出して形成されてその下部に浮力空間が形成され
ている。また座席50上の人11はその足をコックピット30
上に乗せた状態で上記ハンドル60を握って船を運転する
ようにしている。
上記エンジンルーム中にはエンジン90が配置され、この
エンジン90からプロペラ軸91を介して回転力が伝達され
て流路92中で図示しないプロペラが回転するようにして
いる。このの流路92は座席50の下部に配置され、船底の
水吸引口から水を吸引し、水平方向に揺動するノズル71
から流路92中の水を後方に噴射させることにより、旋回
力および推進力を生じさせるようにしている。
また船首上部には換気室22が形成され、ここを通してエ
ンジンルーム内の換気が行われるようにするとともに、
船が転覆した際にはエンジンルーム内に浸水しないよう
に、換気管23を船底近くまで延長して設け、転覆時は換
気管23の開口端部が水面上になるように構成されてい
る。
上記構成において、船体10の排水容積は船体中央縦断面
図では、第4図における上部デッキ21、座席50、船尾板
70、船底板20で囲まれる部分で構成され、上記船体外形
輪郭から換気室22および流路92を除いた部分が排水容積
部分となる。また横断面形状では、第4図における各横
断面位置0〜10での横断面形状が第5図(A)に示すよ
うになる。このような船体形状、すなわち排水容積形状
と重心の配置とを設定することにより、人11が船から離
れた状態では、船体10の傾斜角度に関係なく、常に復元
力がプラスとなり、船体10転覆状態では自動的に復元す
ることができるようになる。すなわち、第5図(A)の
状態では重心Gと浮心Bとに作用する重力と浮力とが同
一線上に存在し、この状態から30゜傾斜して第5図
(B)の状態になると、上記重力と浮力とが同一線上に
存在しなくなり、これらによるモーメントがプラス(船
を復元させる方向)に作用するようになる。また60゜傾
斜して第5図(C)の状態になると、浮心Bの位置は変
化するが、それによって重心Gおよび浮心Bに作用する
重量および浮力によるモーメントはプラスであり、船を
元の状態に戻そうとする復元力が作用する。さらに船体
が90゜傾斜して第5図(D)に示す状態になっても、上
記同様にプラスの復元力が作用し、また船体の傾斜角が
120゜となった場合は第5図(E)に示す状態となり、
傾斜角が150゜になると第5図(F)に示すようにな
り、これらの傾斜を通して常に復元力はプラスに作用
し、したがって船体10が転覆して人11が船体10から離れ
た場合には船体10は自動的に復元することになる。
なお、180゜傾斜した場合は、第5図(G)に示すよう
に重心Gと浮心Bとは同一鉛直線上に存在することにな
り、復元力は作用しないが、この状態は不安定な状態で
あり、この状態からわずかでも傾斜すると上記のように
復元力が作用して船体10は元の状態に戻されることにな
る。
上記船体の転覆および復元の際の傾斜角度の変化の過程
で、各横断面位置0〜10での船体横断面形状の相互位置
関係は一定に保たれており、このことから、船体は常に
水平状態で転覆、復元していることがわかる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明は船体自体の構造を傾斜
角のすべての範囲で船体の前後方向における船体の水平
状態が保持されるとともに復元力がプラスになるように
構成し、かつ上部デッキに換気室を設け、上部デッキは
側面視でほぼ山形に形成してその山形の頂点よりも後側
の上部デッキ内で船体の前後方向のほぼ中央部にエンジ
ンを配置したため、以下のような作用効果が達成され
る。すなわち、 換気管のエンジンルーム側開口部は傾斜角度のすべて
の範囲内で水面上に位置することになり、転覆時に換気
室に浸入した水が復元時にエンジンルームに入ることを
防止することができる。何故なら、復元時に、船体が前
後方向に傾斜して復元すると、それに伴って水面が変動
し、その傾斜角度によっては換気管のエンジンルーム側
開口部が水面下に位置することになり、転覆時に換気室
に水が浸入し、復元時にこれがエンジンルームに浸入す
ることになるからである。
船体の内部空間は船尾部より船首部の方が幅および深
さが小さくなっているために船首部の浮力が小さくなっ
ているが、上部デッキを側面視でほぼ山形に形成してそ
の山形の頂点よりも後側の上部デッキ内で船体の前後方
向のほぼ中央部にエンジンを配置したため、エンジンの
前方に大きな浮力空間が形成されることになり、このた
め船体の前後方向における水平状態の保持が容易にな
る。そしてこのような復元性能を具備させることにより
航走中に転覆して操縦者が船体から離れることにより、
船体は自動的に復元することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す平面図、第2図はその
側面図、第3図はその背面図、第4図は船体中央縦断面
図、第5図(A)〜(G)は船体の傾斜角の変化に対応
して復元力が変化する過程を示す船体横断面形状図であ
る。 10……船体、20……船底板、30……コックピット、50…
…座席、60……ハンドル、70……船尾板、80……船側
板、90……エンジン、G……重心、B……浮心。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小型船舶において、ハンドルを支持するデ
    ッキ部を突出させて浮力空間とし、船体の傾斜角度のす
    べての範囲内で、船体の前後方向における船体の水平状
    態が保持されるように浮力空間が設定されかつ密閉空間
    が保持されて復元力がプラスとなるように設定され、上
    部デッキには大気に開放するととも換気管を介してエン
    ジンルームに連通する換気室が設けられ、この換気管の
    下端は船底近傍に開口し、上部デッキは側面視でほぼ山
    形に形成されるとともに、この山形の頂点よりも後側の
    上部デッキ内で船体の前後方向のほぼ中央部にエンジン
    が配置されていることを特徴とする小型船舶の船体構
    造。
JP60170386A 1985-08-01 1985-08-01 小型船舶の船体構造 Expired - Fee Related JPH0717226B2 (ja)

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JPH02216387A (ja) * 1989-02-16 1990-08-29 Yamaha Motor Co Ltd 小型推進艇の船体構造
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