JPH02216387A - 小型推進艇の船体構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は水面を滑走する小型推進艇の船体構造に関す
るものである。

〔従来の技術〕

最近、小型ジェツト推進艇であって水面を滑走して種々
の運動を行なうものが広く用いられるようになっている
。この推進艇は艇体底部に形成した流路内で回転するプ
ロペラにより、船底から水を吸引して流路後端部のノズ
ルを通して船尾から後方に噴射するようにし、このノズ
ルが垂直軸回りに揺動すること′により、艇体の推進お
よび旋回を行なわせて水面を滑走させるようにしている
。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記推進艇は水面を滑走しつつ急旋回や波を利用しての
ジャンプなどの種々の運動を行なわせるために、転覆も
しばしば生じる。そして転覆した際には人が水中に落ち
、水中から艇体を起して再度艇体に乗込み、艇体の運転
を再開するようにしている。このため泳げない人など、
あるいは寒い季節などにはこの推進艇を使用しにくいと
いう問題がある。

この発明は、このような従来の課題の解決のためになさ
れたものであり、艇体が転覆しても乗船者は艇体内に止
まり、かつ濡れることがなく、しかも艇体自体の復原力
で元の状態に復帰する小型推進艇の船体構造を提供する
ことを目的とするものである。

（ｌｉｔ題を解決するための手段〕 この発明は、水面を滑走する小型推進艇において、艇体
上に操作ハンドルおよび座席が設けられるとともに、こ
れらを囲む水密構造の操縦室が形成され、この艇体はす
べての傾斜角度において復原力を有するものである。

〔作用〕

上記構成では、艇体が転覆しても操縦席内の人は水中に
投げ出されることはなく、座席上で艇体が復原するのを
待てばよく、その場合操縦室は水密構造であるために水
に濡れることもない。

〔実施例〕

第１図において、船底板を構成する船体部材１２と上部
デツキ１１を構成するデツキ部材とがそれぞれＦＲＰで
一体に構成され、それらが周縁部で互いに接合されてそ
れらの間に実質上密閉された空間が形成されて艇体１が
構成されている。艇体１の中央部より後方には座席３が
形成され、その前側にはダツシュボード３０に支持され
た操作ハンドル３１が設けられている。また自船側には
前側ステー４６と後側ステー４７とが設けられ、これら
上端部間に屋根４が形成されている。そしてこの両側の
前側ステー４６園にはフロントウィンド３９が設けられ
、後側ステー４７間にはバックウィンド２ｏが設けられ
、さらに前側ステー４６と後側ステー４７との間にヒン
ジ２１により開閉可能にドア２が水密構造で取付けられ
ている。

そしてこれらによって操作ハンドル３１および座席３が
囲まれて水密構造の操縦室９が形成されている。

屋根４は、第２図および第３図に示すように浮力体とし
て構成されている。すなわち、スチロールやウレタンな
どの発泡材からなる心材４０の外周をＦＲＰなとのプラ
スチック製の板材からなる外皮４１および４２で覆って
浮力を有する屋根４を構成している。そしてこの屋根４
の周縁部は上記ステー４６．４７に連結し、前端部およ
び後端部にはボルト４４によりフロントウィンド３９お
よびバックウィンド２０が取付けられている。

艇体１の密閉空間にはエンジンルーム１３が形成されて
エンジン５が設置され、このエンジン５の駆動軸５０に
は逆転機構６および中間軸７１を介してプロペラ軸７３
が連結されている。また船尾船底部には流路７４が形成
され、その一端部は船底に開口して吸入ロア５が形成さ
れ、船尾端には鉛直軸７６ａ回りに揺動するノズル７６
が取付けられている。そしてこの流路７４中で上記プロ
ペラ軸７３の先端部に設けられたプロペラ７が回転する
ことにより、吸入ロア５から水を吸入してノズル７６を
通して船尾後方の所定方向に噴射することにより艇体１
の推進および旋回を行なうようにしている。

上記構成において、座席３上の人は操作ハンドル３１を
握ってエンジン５を駆動させ、プロペラ７を回転させて
吸入ロア５から水を吸引し、ノズル７６を通して船尾後
方に噴射させることにより、艇体１の推進および旋回を
行なわせる。

第４図は艇体１の横断面形状図および艇体１の種々の傾
斜角における喫水線を示している。すなわち、通常の傾
斜角Ｏｅの状態では喫水線９０．２０＠の傾斜では喫水
線９１．４０°の傾斜では喫水［１９２，６０″′では
喫水線９３、以下８０゜１００°、１２０’　　１４０
’　　１６０″′１８０°でそれぞれ図示のような喫水
線９４．９５゜９６．９７．９８．９９に示す喫水状態
となる。

そしてこれらの各傾斜角における艇体１の復原力は、第
５図に示す復原力曲線１０１のようになり、いずれの傾
斜角でも復原力（Ｇ−Ｚ）は正となり、したがって艇体
１は転覆して、どのような傾斜角になっても、元の状態
に復帰することになる。なお、第５図において傾斜角１
８ｏｏでは復原力が０となるが、実際には正確に１８０
６に止まることはなく、いずれかに傾斜することになる
ので。

１８０’転覆しても確実に元の状態に復原することにな
る。

また曲［１１０２は艇体１の傾斜角の変化に対応するト
リムの変化を示し、傾斜角が増大するとトリムも増大す
ることを示している。

このように、艇体１はすべての傾斜角で復原力を有して
いるために、操縦室９内の人は艇体が転覆してもハンド
ル３１を握ったままで艇体１が復原するのを待てばよく
、その場合操縦室９は水密構造となっているために水に
濡れることはなく、したがって寒い季節でも操縦を楽し
むことができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、艇体が転覆し
ても操縦席内の人は水中に投げ出されることはなく、座
席上で艇体が復原するのを持てばよく、その場合操縦至
は水８５構造であるために水に濡れることもない。この
ため泳げない人でも、あるいは寒い季節でも艇体の操縦
を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す艇体の部分切欠き側面
図、第２図はその艇体の屋根の横方向中央ｔ１１１Ｉ７
ｉ面図、第３図は艇体の屋根の縦方向中央縦断面図、第
４図は艇体の横断面形状および種々の傾斜角における喫
水線を示づ一説明図、第５図は艇体の復原力曲線図であ
る。 １・・・艇体、２・・・ドア、３・・・座席、４・・・
屋根、９・・・操１ｔｉ室、３１・・・操作ハンドル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、水面を滑走する小型推進艇において、艇体上に操作
   ハンドルおよび座席が設けられるとともに、これらを囲
   む水密構造の操縦室が形成され、この艇体はすべての傾
   斜角度において復原力を有することを特徴とする小型推
   進艇の船体構造。