JPH0716680B2 - 土砂の凝集方法及び該方法による泥土圧シールド工法 - Google Patents

土砂の凝集方法及び該方法による泥土圧シールド工法

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JPH0716680B2
JPH0716680B2 JP1269174A JP26917489A JPH0716680B2 JP H0716680 B2 JPH0716680 B2 JP H0716680B2 JP 1269174 A JP1269174 A JP 1269174A JP 26917489 A JP26917489 A JP 26917489A JP H0716680 B2 JPH0716680 B2 JP H0716680B2
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    • E21D9/00Tunnels or galleries, with or without linings; Methods or apparatus for making thereof; Layout of tunnels or galleries
    • E21D9/06Making by using a driving shield, i.e. advanced by pushing means bearing against the already placed lining
    • E21D9/0642Making by using a driving shield, i.e. advanced by pushing means bearing against the already placed lining the shield having means for additional processing at the front end
    • E21D9/0678Adding additives, e.g. chemical compositions, to the slurry or the cuttings
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH DRILLING; MINING
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    • E21D9/00Tunnels or galleries, with or without linings; Methods or apparatus for making thereof; Layout of tunnels or galleries
    • E21D9/12Devices for removing or hauling away excavated material or spoil; Working or loading platforms

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、土砂を凝集状態の泥土にする土砂の凝集方
法、及び該凝集方法を利用する回転式カッタを備えたメ
カニカルシールド機により土砂層を掘削する泥土圧シー
ルド工法に関する。
〔従来の技術〕
最近、シールド工法の一種として、泥土圧シールド工法
が開発されている。該泥土圧シールド工法は、回転式カ
ッタを備えたメカニカルシールド機を使用するものであ
り、砂層、細砂層、砂礫層或いは土丹層の掘削に好まし
いシールド工法である。
しかしながら、該泥土圧シールド機については、地盤の
掘削において滞水した砂層、細砂層、砂礫層等の地層に
遭遇した場合に、掘削土砂の流動性が適度でないため、
チャンバ内やスクリューコンベヤ内で掘削土砂が詰まっ
たり、スクリューコンベヤによる止水が保てない等の問
題がある。従来、上記問題を解決する対策として、一般
的には、微細土粒子から成る泥漿等の作泥土材を添加す
る工法が行われているが、効果が不十分であり、また残
土が泥状となり、産業廃棄物として処理する必要があ
る。
また、上記問題を解決するため、例えば、特開昭61−22
5275号には、シールド工法用逸泥防止剤が開示されてい
る。該シールド工法用逸泥防止剤は、水不溶性の吸水性
樹脂、低分子量の水溶性高分子化合物、及び不活性有機
液体から成るものである。
更に、特開昭57−108394号には、シールド掘削工法が開
示されている。該シールド掘削工法は、高吸水性樹脂と
油類とを混合してなる吸水材を、シールド機掘進時のチ
ャンバ内、土砂搬出コンベヤ内等に注入し、高吸水性樹
脂により水1吸収して掘削した土砂を坑外へ搬出するも
のである。
また、泥土圧シールド工法において、カルボキシメチル
セルロースのような水溶性セルロースを、粘土の分散剤
として粘土系添加剤に併用することも従来使用されてい
る工法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、泥土加圧シールド工法については、泥土圧シ
ールド機のカッタで掘削した掘削土砂に適当な添加剤即
ち作泥土剤を加えて搬出に好ましい状態の泥土を作り、
該泥土に流動性を付与して坑外へ排出するものであり、
特に、掘削土砂には流動性、止水性、残土処理性等が要
求される。上記泥土圧シールド工法を達成する泥土加圧
シールド機については、切羽即ちカッタを前面に設けた
隔壁の後方にチャンバを形成し、該チャンバ内にカッタ
で掘削した掘削土砂と作泥土剤を混練する撹拌翼が設け
られている。掘削した土砂はチャンバ内で作泥土剤と混
練されて泥土となり、チャンバとスクリューコンベヤ内
に充填されるが、この充填泥土はシールドジャッキの作
動で発生する推力によってチャンバ内の泥土に泥土圧を
発生させ、該泥土圧をカッタに作用する土砂圧及び水圧
に対抗させ、シールド機の掘進と排土を行っている。
しかしながら、泥土圧シールド機に使用される上記の各
種作泥土剤で処理した泥土は、流動性の点で十分でな
く、例えば、チャンバ内のスクリューコンベヤによる搬
出、次いでベルトコンベヤに載せて搬出する場合に、チ
ャンバ内の泥土をスクリューコンベヤ内へ充填し難く、
スクリューコンベヤでベルトコンベヤへ良好な移送がで
きず、また、泥土をベルトコンベヤ上に良好に載置でき
ず、泥土の坑外への搬出が良好に行われないという問題
がある。或いは、坑外へ搬出した残土の処理性に欠け、
掘削土砂を産業廃棄物として処理する必要があった。ま
た、これら上記の作泥土剤で処理した泥土は、止水効果
も十分でなく、透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層等の
地層の地盤においては、スクリューコンベヤ部から地下
水が坑内へ噴出するトラブルが発生し易い欠点があっ
た。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、
土砂に泥漿を添加して該土砂を凝集させて泥土とし、該
泥土を容易に取り扱い処理でき、所定の場所からの排出
を容易にし、ベルトコンベヤ、ダンプトラック等で確実
に且つ大量に移送できるようにすると共に、該泥土が通
気性、保水性を有することによって利用価値を上げるこ
とができる土砂の凝集方法を提供することである。
この発明の別の目的は、上記の課題を解決することであ
り、上記土砂の凝集方法を利用するものであり、泥土圧
シールド機で透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層等の地
層を掘削するに当たり、掘削土砂に添加し且つ掘削土砂
と混練して止水性、流動性、残土処理性に優れた泥土を
得る添加剤である作泥土剤即ち泥漿を提供することであ
り、該泥漿を泥土圧シールド機のチャンバ内へ注入し、
カッタで掘削したチャンバ内の掘削土砂と攪拌翼によっ
て混練して搬出に良好な流動性を確保し、スクリューコ
ンベヤ内へ充填し易く、スクリューコンベヤでベルトコ
ンベヤへスムースに移送でき、更に泥土をベルトコンベ
ヤ上に多量に載置でき、それによって泥土の坑外への搬
出が効率良く且つ大量に搬出でき、しかも、この泥漿が
植物の生育阻害物質や有害物質を含んでおらず、且つ生
成された泥土が通気性、保水性を有することにより、残
土処理性を良好にし、例えば、園芸用土壌等に利用でき
ることを特徴とする泥土圧シールド工法を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するため、次のように構
成されている。即ち、この発明は、アクリル酸塩及び/
又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸塩から選ばれるアニオン性モノマー単位を10〜40モル
%有し且つアクリルアミドモノマー単位を60〜90モル%
有する分子量100万以上のアクリル系水溶性高分子、シ
ルト粘土及び水の三成分を含む泥漿を、土砂と混練して
該土砂を凝集状態の泥土にすることを特徴とする土砂の
凝集方法に関する。
また、この土砂の凝集方法において、前記アクリル系水
溶性高分子と前記シルト粘土の重量比が0.001〜0.1:1で
あり、且つ前記シルト粘土と前記水の重量比が0.1〜1:1
である。
或いは、この発明は、アクリル酸塩及び/又は2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩から選ば
れるアニオン性モノマー単位を10〜40モル%有し且つア
クリルアミドモノマー単位を60〜90モル%有する分子量
100万以上のアクリル系水溶性高分子、シルト粘土及び
水の三成分を含む泥漿を、切羽を前面に設けた隔壁の後
方に形成したチャンバ内に注入し、前記泥漿と前記チャ
ンバ内で前記切羽で掘削した土砂とを混練して該土砂を
凝集状態の泥土にし、該泥土を前記チャンバ外へ排出移
送することを特徴とする泥土圧シールド工法に関する。
なお、ここでいうチャンバとは、掘削土砂を一旦収容す
ると共に、掘削土砂を排出するためのスクリューコンベ
ヤ等のハウジングを含むものである。
また、この泥土圧シールド工法において、前記アクリル
系水溶性高分子と前記シルト粘土の重量比が0.001〜0.
1:1であり、且つ前記シルト粘土と前記水の重量比が0.1
〜1:1である。
〔作用〕
この発明により土砂の凝集方法は、上記のように構成さ
れているので、次のように作用する。即ち、この土砂の
凝集方法は、特定のモノマー組成を有する分子量100万
以上のアクリル系水溶性高分子をシルト粘土泥水に多量
添加して分散状態の泥漿を調整し、該泥漿を添加剤とし
て透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層等の土砂に混練す
ることによって、該土砂は適度な流動性を有する凝集状
態の泥土に生成される。
即ち、上記泥漿は、砂と混合することにより、砂、細
砂、砂礫等の土砂とシルト粘土とで形成された複合体凝
集物である泥土を形成し、該泥土が適度な流動性、止水
性、残土処理性を有するようになる。これらの砂、細
砂、砂礫等の土砂は、アクリル系水溶性高分子単独で混
合しても上記のような物質を有する泥土を形成すること
はできないが、アクリル系水溶性高分子にシルト粘土を
共存させることによって初めて上記複合体凝集物を形成
することができる。
しかも、上記凝集作用は、セルロース誘導体の如き分散
剤では期待できないものであり、高分子量のアクリル系
水溶性高分子に特有の性質である。また、この泥漿は、
シルト粘土の沈降分離の現象が発生しないので、該泥漿
を土砂との混練場所へ圧送する注入配管等で閉塞等は発
生することがない。
この発明による泥土圧シールド工法は、上記のように構
成されているので、次のように作用する。即ち、この泥
土圧シールド工法は、土砂の凝集方法を利用するもので
あり、特定のモノマー組成を有する分子量100万以上の
アクリル系水溶性高分子、シルト粘土及び水を含む泥漿
を泥土圧シールド機のチャンバ(スクリューコンベヤ等
のハウジングを含む)内に注入し、透水性の高い砂層、
細砂層、砂礫層等の地層を掘削した掘削土砂に混練する
ことによって、該掘削土砂は適度な流動性を有する凝集
状態の泥土に生成される。
それ故に、この泥土圧シールド機のカッタによって掘削
された掘削土砂に上記泥漿を添加することによって、上
記のような凝集作用が発生し、カッタ即ち切羽面の土砂
に対する安定保持が得られると共に、掘削土砂が凝集状
態の泥土を形成するので、スクリューコンベヤによるス
ムースな排出が行われ、残土の取り扱いが容易となる。
しかも、この泥漿は、シルト粘土の沈降分離の現象が発
生しないので、該泥漿を泥土圧シールド機のチャンバに
注入する注入配管等の閉塞状態は発生することはない。
〔実施例〕
以下、この発明による土砂の凝集方法及び該方法を利用
する泥土圧シールド工法について説明する。
まず、この発明による泥土圧シールド工法を達成できる
泥土圧シールド機の一例を第1図及び第2図を参照して
概説する。第1図はこの発明による泥土圧シールド工法
を適用する泥土圧シールド機の設備の一例を示す概略説
明図、及び第2図は第1図の泥土圧シールド機の要部の
拡大図である。
この泥土圧シールド機1は、一種の密閉型シールド機を
含むものであり、透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層を
掘削する場合に、掘削土砂に不透水性を与えると共に流
動性を与えるために作泥土材として泥漿剤を注入する工
法を適用するものであり、切羽即ちカッタ15を前面に設
けた隔壁11の後方にチャンバ2を形成している。該チャ
ンバ2内には、カッタ15で掘削した掘削土砂と泥漿を混
練する撹拌翼14、該混練物即ち泥土をチャンバ2外へ送
り出すスクリューコンベヤ13等を備えている。
泥土圧シールド機1については、チャンバ2内の掘削土
砂は、加圧手段で積極的に加圧される場合、土砂自体の
土圧或いは掘削された土砂によって土圧がかかる場合が
ある。チャンバ2には、泥漿を注入するため泥漿注入口
12が設けられている。この泥漿は、坑外に設けた泥漿プ
ラント6のアジテータ7によって、後述のアクリル系水
溶性高分子、シルト粘土及び水を混練して作られる。泥
漿プラント6で作られた該泥漿は、泥漿圧送ポンプ19に
よって泥漿フロー9を経て坑内に設けた注入ポンプ10に
送り込まれる。更に、注入ポンプ10に送り込まれた泥漿
は、泥漿フロー9を経て調節バルブ20で注入量を調節さ
れて泥漿注入口12からチャンバ2内へ注入される。
一方、カッタ15で掘削した掘削土砂は、チャンバ2内に
注入された泥漿と撹拌翼14によって混練され、チャンバ
2から排出に好ましい状態、即ち、適度な流動性、不透
水性即ち止水性、残土処理性に好ましい泥土に作られ
る。チャンバ2に充填された泥土は、シールドジャッキ
22の作動で発生する推力によってチャンバ2内の泥土に
泥土圧を発生させ、該泥土圧をカッタ15に作用する土砂
圧及び水圧に対抗させ、泥土圧シールド機1の掘進と排
土を行うものである。掘削土砂と泥漿とが混練して生成
された泥土は、チャンバ2の一部を構成するハウジング
23内に配置したスクリューコンベヤ13によってチャンバ
2外に設けられたベルトコンベヤ3に載せられ、ずり鋼
車21等で坑口に運ばれ、次いで掘削土砂フロー4を通っ
て坑外の泥土ホッパ5へ運び出され、該泥土は泥土ホッ
パ5からダンプ車8等で所定の場所へ運び去られる。な
お、図中、18はケースジャッキである。
この発明による土砂の凝集方法及び該方法を利用する泥
土圧シールド工法は、特に、土砂、或いはチャンバ2の
土砂に対して混練する泥漿に特徴を有するものである。
即ち、この発明による土砂の凝集方法及び泥土圧シール
ド工法では、微細土粒子即ちシルト粘土及び高分子凝集
剤であるアクリル系水溶性高分子を含有する水を、添加
剤即ち泥漿として用い、該泥漿をカッタで掘削した砂、
細砂、砂礫等の土砂に混練することである。
この発明による土砂の凝集方法及び泥土圧シールド工法
において、泥漿に用いるアクリル系水溶性高分子とは、
水溶性アクリルモノマーの(共)重合物及び/又はその
誘導体より成る。平均分子量100万以上の水溶性高分子
が好ましく、通常水処理に凝集剤として用いられている
薬品である。かかる目的に使用するアクリルモノマーと
しては、アクリルアミド、アクリル酸塩、アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸塩が用いられる。こ
れらのアクリルモノマーは、単独又は複数種を混合して
重合原料に供せられ、ラジカル発生剤、紫外線、放射線
等によりラジカルを発生させて重合を行う。
このアクリルモノマーの重合形態は、水溶性重合、懸濁
重合、逆相乳化重合である。また、アクリル系水溶性高
分子の製品形態は、粉末、溶液、分散液等として提供で
きる。ここにいう分散液とは、ポリマー不溶性の塩水溶
液、又は油の中に微細ポリマー粒子を分散させたもので
あり、低粘性液であるところからポンプ輸送、定量供
給、易溶解性等の各種作業性に優れ、最も望ましい製品
形態である。
このアクリルモノマーの重合物は、そのまま使用しても
良く、高分子反応により変性した各種誘導体として使用
することもできる。
本発明に適した高分子は、10モル%以上のアニオン基と
60モル%以上のアミド基を有するアニオン性アクリル系
水溶性高分子であり、ポリアクリルアミド部分加水分解
物、アクリルアミド・アクリル酸塩共重合物、アクリル
アミド・アクリル酸塩・アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸塩共重合物等がこの発明に最も適して
いる。
これらアクリル系水溶性高分子と併用する微細土は、特
別な化学組成を必要とせず、通常、シルト粘土と呼ばれ
る粒径1/16mm以下の土が使用される。中でも粒径1/256m
m以下の土粒子を10〜100%、望ましくは20〜100%含有
していることが好ましい。これらシルト粘土はベントナ
イトの如く鉱床から採掘したものばかりではなく、地山
の表土、骨材の洗浄泥等も使用可能であり、現地近辺で
簡易に調達することもできる。
上記のシルト粘土とアクリル系水溶性高分子の混入方法
は、適切な装置を使用すれば、任意に選択できるが、先
ずシルト粘土を水中に分散させ、得られた泥水にアクリ
ル系水溶性高分子を添加混合する方法が最適である。逆
に、アクリル系水溶性高分子の水溶液にシルト粘土を分
散させる場合は、塊ができ易い。アクリル系水溶性高分
子の添加は、泥水に連続的に添加し、ラインミキサー等
で強撹拌する方法が、装置自体がコンパクトになり最も
望ましい。好ましくは、シルト粘土は、水が1に対して
重量比で0.1〜1重量部を使用して分散させ、また、ア
クリル系水溶性高分子は、シルト粘土が1に対して重量
比で0.001〜0.1重量部を添加混合することにより、シル
ト粘土粒子は凝集することなく分散し、糸を引く状態の
泥漿となる。
この泥漿を、例えば、図示の泥漿プラント6の圧送ポン
プ19によってチャンバ2内へ圧入すると、該泥漿は、切
羽即ちカッタ15に対する止水作用を行い、砂、細砂、砂
礫等の掘削土砂と混合して凝集状態の泥土に変換され、
スクリューコンベヤ13から排出される。スクリューコン
ベヤ13から排出される泥土は、過度の流動性がなく、ス
クリューコンベヤ13からの地下水噴出を防止すると共
に、泥土はそのままダンプトラック8等に積載可能とな
る。また、この泥漿が掘削土砂に混練して生成された泥
土は、植物の生育阻害物質や有害物質を含まず、適度の
通気と保水性を有するため、園芸用土等に資源化するこ
とも容易に可能である。
〔製造例ー1〕 まず、攪拌機を備えた反応容器内に、鉱物油;188kg、IC
I社製の界面活性剤ハイパーマーB−246;3kg、及びソル
ビタンモノラウレート;20.8kgを仕込む。次いで、アク
リルアミド;198kg(60モル%)、80%アクリル酸;165kg
(40モル%)、40%水酸化ナトリウム;186kg、及びイオ
ン交換水;220kgから成るモノマー水溶液を添加する。窒
素置換の後、アゾビスイソブチロニトリル0.2kgを加
え、45℃にて反応を続け、その後、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテルを19kg添加し、油中水型のエマ
ルジョン状製品を得た。この製品は、純分37%であり、
製品粘度1240cp、分子量690万であった。これを試料−
1と呼ぶ。
〔製造例−2〜7〕 製造例−1と同様にして、以下の製品を得た。
この発明による泥土圧シールド工法によって、シールド
工事作業所において、第1図及び第2図に示す泥土圧シ
ールド機1を用いて試験を行った。この泥土圧シールド
機1のシールド外径は、1930mmであった。
掘削する地質は、滞水砂礫層であり、泥土即ち排土は軌
道方式によってずり鋼車21で搬出した。
この泥土圧シールド工法において使用した泥漿として
は、以下の組成のものを使用した。
泥漿の物性は、以下のとおりであった。
前記の泥漿を注入ポンプ10によりカッタ15のヘッドに、
20l/minで注入を行いながら掘削を行った。以下に結果
を示す。
但し、上記A,B,C,D,Eは下記の通りである。
A;泥土はスクリューコンベヤからベルトコンベヤを通じ
て安定して排出できる。泥土はダンプトラックに積載可
能である。
B;泥土はスクリューコンベヤからベルトコンベヤに載る
が、泥土をダンプに積載できない。
C;噴発を繰り返し、泥土は軟らかい場合が多く、流動性
に富み、ベルトコンベヤに載り難い。泥土のダンプトラ
ックによる搬出不能。
D;噴発を繰り返し、泥土は軟らかい場合が多く、流動性
に富み、ベルトコンベヤに載り難い。泥土のダンプトラ
ックによる搬出不能。しかも、泥漿の注入配管への閉塞
が認められた。
E;噴発が止まらず、残土の流動性高く、泥土はベルトコ
ンベヤに載り難い。泥土のダンプトラックによる搬出不
能。泥漿の注入配管の閉塞が認められた。
実施例−1により発生した残土の土粒子の粒度分布を、
以下に示す。
〔発明の効果〕 この発明による土砂の凝集方法は、上記のように構成さ
れているので、次のような効果を有する。即ち、この土
砂の凝集方法は、特定のモノマー組成を有する分子量10
0万以上のアクリル系水溶性高分子をシルト粘土泥水に
多量添加して分散状態の泥漿を調整し、該泥漿を添加剤
として透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層等の土砂に混
練することによって、該土砂は適度に流動性を有する凝
集状態の泥土に生成される。即ち、上記泥漿は、砂と混
合することにより、砂、細砂、砂礫等の土砂とシルト粘
土とで形成された複合体凝集物である泥土を形成し、該
泥土が適度な流動性、止水性、残土処理性を有するよう
になる。従って、土砂と泥漿とが混練して生成された泥
土は、極めて移送等が容易であり、例えば、スクリュー
コンベヤ、ベルトコンベヤ等の種々のコンベヤ、ダンプ
トラック、ショベルパワー等の移送手段で容易に目的地
へ移送することができる。
また、この泥土は、適度な通気性、保水性を有してお
り、植物等に対して有害物質でないので、泥土の利用価
値が上がる。砂、細砂、砂礫等の土砂は、アクリル系水
溶性高分子単独で混合しても上記のような性質を有する
泥土を形成することはできないが、アクリル系水溶性高
分子にシルト粘土を共存させることによって初めて上記
複合体凝集物を形成することができる。
しかも、この泥漿の土砂に対する凝集作用は、セルロー
ス誘導体の如き分散剤では期待できないものであり、高
分子量のアクリル系水溶性高分子に特有の性質である。
また、この泥漿は、シルト粘土の沈降分離の現象が発生
しないので、該泥漿を圧送する移送配管等で閉塞等は発
生することがない。
或いは、この発明による泥土圧シールド工法は、上記の
ように構成されており、次のような効果を有する。即
ち、この泥土圧シールド工法は、特定のモノマー組成を
有する分子量100万以上のアクリル系水溶性高分子、シ
ルト粘土及び水を含む泥漿を、切羽を前面に設けた隔壁
の後方に形成したチャンバ内に注入し、該チャンバ内で
前記切羽で掘削した掘削土砂と前記泥漿とを混練して凝
集状態の泥土とし、該泥土を前記チャンバ外へ排出移送
するように構成し、詳しくは、前記泥漿について、前記
アクリル系水溶性高分子と前記シルト粘土の重量比を0.
001〜0.1:1とし、且つ前記シルト粘土と前記水の重量比
を0.1〜1:1としたので、アクリル系水溶性高分子をシル
ト粘土泥水に多量添加して分散状態の泥漿を調整し、該
泥漿を添加剤として透水性の高い砂層、細砂層、砂礫層
等の地層を掘削した掘削土砂に混練することによって、
該掘削土砂は適度な流動性を有する凝集状態の泥土に生
成されることになる。
即ち、この発明による泥土圧シールド工法に使用する泥
漿は、砂、細砂、砂礫等の土砂と混合することにより、
該土砂とアクリル系水溶性高分子、シルト粘土及び水と
で形成された複合体凝集物である泥土を形成し、該泥土
が適度な流動性、止水性、残土処理性を有するようにな
る。これらの砂、細砂、砂礫等の土砂は、アクリル系水
溶性高分子単独で混合しても上記のような性質を有する
泥土を形成することはできないが、アクリル系水溶性高
分子にシルト粘土と水を共存させることによって初めて
上記複合体凝集物を形成することができる。
この泥土圧シールド機のカッタ即ち切羽によって掘削さ
れた掘削土砂に上記泥漿を添加することによって、上記
のような凝集作用が発生し、カッタ面即ち切羽面の土砂
に対する安定保持が得られると共に、掘削土砂が凝集状
態の泥土を形成するので、該泥土は極めて取り扱いが容
易になり、該泥土は、泥土圧シールド機のスクリューコ
ンベヤによってスムースにベルトコンベヤ上に排出さ
れ、該ベルトコンベヤ上に多量の泥土を載置でき、該泥
土をスムースにずり鋼車に搭載でき、坑口へと搬送で
き、次いで、該泥土を坑外へと排出し、ダンプトラック
等で目的地へ移送できる。
また、この泥漿は、粘土の沈降分離の現象が発生しない
ので、該泥漿を泥土圧シールド機のチャンバに注入する
ための、注入配管等での閉塞状態が発生することもな
い。泥土圧シールド機が、例えば、滞水砂礫層を掘削す
る場合に、地下水の希釈をシールド機自体で受けるた
め、掘削土砂は流動性が高い。このため、従来の泥漿で
は、高粘性のものを使用しても、流動性を押さえること
はできなかった。
即ち、この発明による土砂の凝集方法及び泥土圧シール
ド工法に用いた泥漿は、上記問題を解決し、残土の流動
性を低減し凝集することができるので、更に下記の効果
を有するものである。
(1)この泥漿は、従来法に比べ低濃度であるため、作
泥土の費用が安価である。
(2)この泥漿は、従来法に比べ低粘度であるため、作
泥土時及びチャンバへの注入時に、操作が容易である。
(3)この泥漿は、材料の分離がなく、泥漿プラントで
の沈降分離は発生せず、しかも泥漿プラント、泥漿フロ
ー、注入配管等に泥漿による閉塞状態が発生せず、この
泥漿を、例えば、泥土圧シールド機のチャンバ内へスム
ースに注入できる。
(4)泥土圧シールド機におけるスクリューコンベヤか
らベルトコンベヤ、ずり鋼車等を通じて坑外への排出の
制御がし易く、噴発を起こすことがない。
(5)スクリューコンベヤから排出された残土はベルト
コンベヤに載り、途中でベルトコンベヤから落下するこ
とがないので、坑内を泥土で汚染するようなことがな
い。
(6)残土の運搬及び処分が容易である。例えば、この
泥漿が植物の生育阻害物質や有害物質を含んでおらず、
且つこの泥漿と掘削土砂で生成された泥土は、通気性、
保水性を有することにより、残土処理性を良好にし、例
えば、園芸用土壌等に利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による泥土圧シールド工法を適用する
泥土圧シールド機の設備の一例を示す概略説明図、及び
第2図は第1図の泥土圧シールド機の要部の拡大図であ
る。 1……泥土圧シールド機、2……チャンバ、3……ベル
トコンベヤ、4……掘削土砂フロー、6……泥漿プラン
ト、8……ポンプ、9……泥漿フロー、10……ポンプ、
11……隔壁、12……泥漿注入管、13……スクリューコン
ベヤ、14……撹拌翼、15……カッタ、23……ハウジング
(チャンバの一部)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸塩及び/又は2−アクリルアミ
    ド−2−メチルプロパンスルホン酸塩から選ばれるアニ
    オン性モノマー単位を10〜40モル%有し且つアクリルア
    ミドモノマー単位を60〜90モル%有する分子量100万以
    上のアクリル系水溶性高分子、シルト粘土及び水の三成
    分を含む泥漿を、土砂と混練して該土砂を凝集状態の泥
    土にすることを特徴とする土砂の凝集方法。
  2. 【請求項2】前記アクリル系水溶性高分子と前記シルト
    粘土の重量比が0.001〜0.1:1であり、且つ前記シルト粘
    土と前記水の重量比が0.1〜1:1であることを特徴とする
    請求項1に記載の土砂の凝集方法。
  3. 【請求項3】アクリル酸塩及び/又は2−アクリルアミ
    ド−2−メチルプロパンスルホン酸塩から選ばれるアニ
    オン性モノマー単位を10〜40モル%有し且つアクリルア
    ミドモノマー単位を60〜90モル%有する分子量100万以
    上のアクリル系水溶性高分子、シルト粘土及び水の三成
    分を含む泥漿を、切羽を前面に設けた隔壁の後方に形成
    したチャンバ内に注入し、前記泥漿と前記チャンバ内で
    前記切羽で掘削した土砂とを混練して該土砂を凝集状態
    の泥土にし、該泥土を前記チャンバ外へ排出移送するこ
    とを特徴とする泥土圧シールド工法。
  4. 【請求項4】前記アクリル系水溶性高分子と前記シルト
    粘土の重量比が0.001〜0.1:1であり、且つ前記シルト粘
    土と前記水の重量比が0.1〜1:1であることを特徴とする
    請求項3に記載の泥土圧シールド工法。
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