JP2000328050A - 増粘剤組成物、掘削方法および切羽安定管理システム - Google Patents

増粘剤組成物、掘削方法および切羽安定管理システム

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JP2000328050A
JP2000328050A JP14177799A JP14177799A JP2000328050A JP 2000328050 A JP2000328050 A JP 2000328050A JP 14177799 A JP14177799 A JP 14177799A JP 14177799 A JP14177799 A JP 14177799A JP 2000328050 A JP2000328050 A JP 2000328050A
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JP
Japan
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thickener
face
muddy water
thickener composition
viscosity
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JP14177799A
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English (en)
Inventor
Takahisa Endou
琢央 遠藤
Masatake Yasumoto
匡剛 安本
Konosuke Nakamura
幸之助 中村
Yoshio Iwai
義雄 岩井
Yasuhiko Asai
康彦 浅井
Satoshi Tabata
覚士 田畑
Isao Ota
勲 太田
Masao Soranishi
正夫 空西
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GESUIDO SHINGIJUTSU SUISHIN KI
GESUIDO SHINGIJUTSU SUISHIN KIKO
Rasa Industries Ltd
Toda Corp
Original Assignee
GESUIDO SHINGIJUTSU SUISHIN KI
GESUIDO SHINGIJUTSU SUISHIN KIKO
Rasa Industries Ltd
Toda Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より少ない添加量で、所望の増粘作用が得ら
れ、脱水やブリージングの少ない増粘剤組成物並びにこ
の増粘剤組成物を用いた掘削方法および切羽安定管理シ
ステムを提供すること。 【解決手段】 送泥管44を介し地上設備30から切羽
46へ送泥水を供給する際に、粘度計60の測定結果や
切羽データ等に基づき、増粘剤タンク50に貯留され、
泥水の粘性を高めるための増粘剤組成物を、制御装置6
2を用いて添加量を調整して泥水に添加する。ここで用
いる増粘剤組成物を、水溶性高分子凝集剤、セルロース
誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤、分散剤を含
み、粘度100〜10000mPa・sの液状の増粘剤
組成物として形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泥水を用いる掘削
に用いられ、特に、切羽安定のために用いられる増粘剤
組成物、掘削方法および切羽安定管理システムに関す
る。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、泥水式シールド工法等の泥水を用いる掘削において
用いられる泥水、特に、砂層や礫層を主体とする地盤に
おける切羽の安定のために用いられる泥水は、適度な粘
性を有し、切羽に脱水量の少ない泥膜を形成し、ブリー
ジングの少ないことが必要とされる。
【0003】従来、切羽安定のために用いられる泥水に
増粘剤組成物(増粘剤)を添加して泥水の粘性を高めて
いたが、セルロース誘導体系をベースにした液体増粘剤
は、所望の増粘作用を得るためには、泥水に対して大量
(数百mL/m3〜数L/m3)の添加量を必要としてい
た。
【0004】また、より少ない添加量(数十mL/m3
〜数百mL/m3)で増粘作用を得るため、アニオン系
高分子凝集剤をベースにした液体増粘剤も適用されてい
るが、増粘作用の点ではよいが、脱水量やブリージング
の点では不十分であった。
【0005】特に、休日が連続する長期掘進停止時にお
いては、増粘作用、難脱水作用等を長期間持続する必要
がある。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、より少ない添加量で、所望の増粘作
用が得られ、脱水やブリージングの少ない増粘剤組成物
並びにこの増粘剤組成物を用いた掘削方法および切羽安
定管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る増粘剤組成物は、泥水を用いた掘削に
用いられる増粘剤組成物であって、水溶性の高分子凝集
剤と、分散剤と、を含むことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、高分子凝集剤により増粘
作用を与え、分散剤によりブリージングと脱水量を抑え
ることができ、泥水を用いた掘削が好適に行える増粘剤
組成物を提供できる。
【0009】なお、一般に、凝集剤とは、懸濁粒子を凝
結させ、架橋させることによって粗大粒子化するための
薬剤をいい、分散剤とは、粒子の表面に吸着することに
より、粒子同士の反発力を強め、凝集させにくくし、泥
水の粘性を低下させるための薬剤をいう。
【0010】また、前記増粘剤組成物は、セルロース誘
導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤を含むことが好
ましい。
【0011】これによれば、高分子凝集剤、分散剤に上
記増粘剤を加えることにより、所望の粘性を得るととも
に脱水、ブリージングを抑制するという効果をより高め
ることができる。
【0012】なお、一般に、増粘剤とは、粘性を高める
ための薬剤をいい、アニオン性基を有する高分子化合物
であることを特徴とする。
【0013】また、前記高分子凝集剤に対して前記増粘
剤の混合比は少ない方が好ましい。
【0014】増粘剤は粘性を高めるという効果を有する
が、高分子凝集剤に比べて粘性を高めるための必要量が
多く、増粘剤の割合が少ない方が少量で増粘させるとい
う本発明の目的に沿うからである。
【0015】また、前記増粘剤組成物は、分散媒を含む
ことが好ましい。
【0016】これによれば、分散媒を含むことにより、
増粘剤組成物を液状で形成できる。液状で形成すること
により、泥水への添加が容易となる。
【0017】液状にする手法としては、例えば、溶媒と
して水、塩水、炭化水素系溶剤、高価アルコール類およ
び界面活性剤を併用する手法等を適用でき、特に、炭化
水素系溶剤のエマルジョン型として液状にする手法が好
ましい。
【0018】また、前記増粘剤組成物は、粘度が100
〜10000mPa・sであることが好ましい。
【0019】これにより、泥水に添加する場合に少量で
泥水を適切な粘性に調整できる。
【0020】粘度が100mPa・s(cP)未満で
は、粘性が低すぎて必要量が多くなり、10000mP
a・s以上では、粘性が高すぎてポンプによる輸送が行
えず実用的でないからである。
【0021】なお、水溶性の高分子凝集剤としては、ア
ニオン系またはノニオン系高分子凝集剤であることが好
ましく、より具体的には、例えば、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸塩、アクリルアミド−アクリル酸塩
共重合体、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸塩共重合体等であることが好ましい。
【0022】また、前記高分子凝集剤は、分子量が10
00万以上の高分子凝集剤を含むことが好ましく、特
に、分子量1000万以上のアクリルアミド−アクリル
酸ナトリウム共重合体を主成分とすることが好ましい。
【0023】分子量が高いほど、所望の凝集作用を得る
ための増粘剤組成物の最適添加量が少なくなる。すなわ
ち、分子量が1000万以上の高分子凝集剤を適用する
ことにより、少量で所望の増粘作用を得ることができ
る。
【0024】また、ここで、セルロース誘導体系増粘剤
またはデンプン誘導体系増粘剤としては、例えば、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、デンプングリコール
酸ナトリウム等が好ましい。
【0025】また、前記セルロース誘導体系の増粘剤
は、エーテル化度が0.6〜1.5の増粘剤を含むこと
が好ましく、特に、エーテル化度0.6〜1.5のカル
ボキシメチルセルロースナトリウムを主成分とすること
が好ましい。
【0026】また、前記分散剤は、例えば、ポリカルボ
ン酸、縮合リン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナト
リウム、ポリアクリル酸等であることが好ましい。
【0027】また、前記分散剤は、分子量が5000〜
10000の分散剤を含むことが好ましく、特に、分子
量5000〜10000のポリアクリル酸を主成分とす
ることが好ましい。
【0028】また、前記高分子凝集剤、前記分散剤、前
記増粘剤の混合比が重量比で1.0:(0.1〜2.
0):(0.1〜2.0)であることが好ましい。
【0029】高分子凝集剤の1.0重量部に対して分散
剤や増粘剤が0.1重量部未満では、脱水やブリージン
グを抑止するための所望の作用を得られず、高分子凝集
剤の1.0重量部に対して分散剤や増粘剤が2.0重量
部以上では、所望の増粘作用を得られないからである。
【0030】また、このような増粘剤組成物を適用する
ことにより、少ない添加量で上述した増粘作用等を得る
ことができる。
【0031】具体的には、一般に使用されている増粘剤
組成物を泥水に添加するときの添加量は、重量比で0.
05〜0.15%であるが、これと同一の条件で前記増
粘剤組成物を泥水に添加するときの添加量は、重量比で
0.01〜0.05%で済む。
【0032】また、本発明に係る掘削方法は、セルロー
ス誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤と、分散剤
と、を分散媒に分散させた増粘剤組成物を地山の掘削面
に供給し、前記地山を掘削することを特徴とする。
【0033】本発明によれば、所望の増粘作用等を有す
る増粘剤組成物を地山の掘削面に供給することにより、
地山の掘削面を長期間安定させることができる。
【0034】また、本発明に係る他の掘削方法は、泥水
を切羽に供給して切羽の安定を図りつつ行う掘削方法で
あって、水溶性の高分子凝集剤と、セルロース誘導体系
またはデンプン誘導体系の増粘剤と、分散剤と、を分散
媒に分散させた増粘剤組成物を、前記切羽に供給される
泥水に添加することを特徴とする。
【0035】本発明によれば、所望の増粘作用等を有す
る増粘剤組成物を泥水に添加して切羽に供給することに
より、切羽を長期間安定させることができる。
【0036】また、本発明に係る切羽安定管理システム
は、泥水を切羽に供給して切羽の安定を図りつつ掘削を
行う切羽安定管理システムであって、水溶性の高分子凝
集剤と、セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の
増粘剤と、分散剤と、を分散媒に分散させた増粘剤組成
物を、前記切羽付近の泥水供給路に添加する手段を含む
ことを特徴とする。
【0037】本発明によれば、所望の増粘作用等を有す
る増粘剤組成物を泥水に添加して切羽に供給することに
より、切羽を長期間安定させることができる。
【0038】特に、切羽付近の泥水供給路の泥水に増粘
剤組成物を添加してリアルタイムに切羽の安定を図るた
めには、1液かつ少量の増粘剤組成物が必要とされる。
上記増粘剤組成物の構成成分を分離して順番に泥水に添
加した場合でも、所望の増粘作用等を得ることはでき
る。しかし、分離した場合には2液以上となるため、増
粘剤組成物を添加するためのタンクや、制御系統が複数
必要となり、リアルタイムに切羽を安定させる目的に適
さない。
【0039】また、大量の増粘剤組成物が必要とされる
場合、増粘剤組成物を保持するタンクの容量が大きくな
り、掘削坑内でリアルタイムに泥水に増粘剤組成物を添
加する目的に適さない。また、増粘剤組成物は高価なも
のであるため、少量であることが望まれる。
【0040】本発明によれば、1液かつ少量の増粘剤組
成物を実現でき、リアルタイムに切羽を安定させる目的
に適合した切羽安定管理システムを実現できる。
【0041】特に、前記切羽安定管理システムを、砂層
および礫層の少なくとも一方から構成される切羽の掘削
に適用した場合、切羽に供給される増粘剤組成物を添加
した後の泥水は、適度な粘性を有し、脱水量の少ない泥
膜を形成することができるため、切羽の安定に極めて効
果的である。
【0042】また、前記泥水供給路に泥水の粘性を測定
する粘性測定手段を含むことが好ましい。
【0043】これによれば、所望の増粘作用が発現して
いるか確認することができる。
【0044】また、前記粘性測定手段の測定値に基づ
き、前記増粘剤組成物の添加量を制御する添加量制御手
段を含むことが好ましい。
【0045】これによれば、実際の粘性を見ながら増粘
剤組成物の添加量を調整することにより、より少ない添
加量で所望の粘性作用等を得ることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明を泥水式シールド工
法における切羽安定管理システムに適用した好適な実施
の形態について、増粘剤組成物の構成、増粘剤組成物の
実験結果、増粘剤組成物を用いた切羽安定の順に図面を
参照しつつ詳細に説明する。
【0047】(増粘剤組成物の構成)まず、本実施の形
態に係る増粘剤組成物の構成について説明する。
【0048】本実施の形態に係る増粘剤組成物は、水溶
性高分子凝集剤の1.0重量部に対してセルロース誘導
体系またはデンプン誘導体系の増粘剤を0.1〜2.0
重量部、分散剤を0.1〜2.0重量部の割合で含み、
分散媒に分散させて、粘度100〜10000mPa・
s(cP)の液状で形成されている。
【0049】このような構成を採用することにより、水
溶性高分子凝集剤により所望の増粘作用が得られ、セル
ロース誘導体系増粘剤またはデンプン誘導体系増粘剤、
並びに、分散剤により脱水、ブリージングにおいて所望
の作用を得られる。
【0050】これらの作用により、長期間切羽を安定さ
せることができる。
【0051】なお、ここで、水溶性の高分子凝集剤とし
ては、アニオン系またはノニオン系高分子凝集剤である
ことが好ましく、より具体的には、例えば、ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸塩、アクリルアミド−アクリ
ル酸塩共重合体、アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸塩共重合体等である。これらは1種単独で使
用でき、また、2種以上を併用して使用することも可能
である。
【0052】また、高分子凝集剤としては、分子量10
00万以上の高分子凝集剤を含むことが好ましく、特
に、分子量1000万以上のアクリルアミド−アクリル
酸塩共重合体を主成分とすることが好ましい。
【0053】分子量が高いほど、所望の凝集作用を得る
ための最適添加量が少なくなる。すなわち、分子量が1
000万以上の高分子凝集剤を適用することにより、少
量で所望の増粘作用を得ることができる。
【0054】また、ここで、セルロース誘導体系増粘剤
またはデンプン誘導体系増粘剤としては、例えば、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、デンプングリコール
酸ナトリウム等が好ましい。これらは1種単独で使用で
き、また、2種以上を併用して使用することも可能であ
る。
【0055】また、前記セルロース誘導体系の増粘剤
は、エーテル化度が0.6〜1.5の増粘剤を含むこと
が好ましく、特に、エーテル化度0.6〜1.5のカル
ボキシメチルセルロースナトリウムを主成分とすること
が好ましい。
【0056】また、ここで、分散剤は、例えば、ポリカ
ルボン酸、縮合リン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸
ナトリウム、ポリアクリル酸等であることが好ましい。
これらは1種単独で使用でき、また、2種以上を併用し
て使用することも可能である。
【0057】また、前記分散剤は、分子量が5000〜
10000の分散剤を含むことが好ましく、特に、分子
量5000〜10000のポリアクリル酸を主成分とす
ることが好ましい。
【0058】また、本実施の形態に係る増粘剤組成物
は、水溶性の高分子凝集剤、増粘剤、分散剤を分散媒に
分散させている。
【0059】これによれば、分散媒を含むことにより、
増粘剤組成物を液状で形成できる。液状で形成すること
により、泥水への添加が容易となる。
【0060】また、増粘剤組成物の好ましい粘度が10
0〜10000mPa・s(cP)であるのは、粘度が
100mPa・s未満では、粘性が低すぎて必要量が多
くなり、10000mPa・s以上では、粘性が高すぎ
てポンプによる輸送が行えず実用的でないからである。
【0061】また、増粘剤組成物を液状で形成すること
により、上記粘度の増粘剤組成物を容易に得られ、泥水
への添加が容易となる。
【0062】液状にする手法としては、例えば、分散媒
として水、塩水、炭化水素系溶剤、高価アルコール類お
よび界面活性剤を併用する手法等を適用でき、特に、炭
化水素系溶剤のエマルジョン型として液状にする手法が
好ましい。
【0063】次に、このような構成を有する増粘剤組成
物を用いた実験結果について説明する。
【0064】(実験結果についての説明)本実施の形態
に係る増粘剤組成物を添加する基準泥水として、地山が
悪い状態、例えば、透水係数が10-2cm/秒程度であ
る場合を想定して泥水の比重が1.15程度、ファンネ
ル粘性が22秒程度となるような基準泥水を適用した。
【0065】この基準泥水の配合としては、基準泥水1
3あたり水890L(リットル)、トチクレイ220
kg、ベントナイト40kgのものを適用した。
【0066】この基準泥水2Lを、卓上高速攪拌機で攪
拌しながら注射器で増粘剤組成物を添加し、90秒攪拌
した後、ファンネル粘性、API濾過試験器による脱水
量、1Lメスシリンダーによるブリージング状態の目視
による確認の3つの試験を行った。
【0067】なお、本実験で用いた増粘剤組成物は、ポ
リアクリル酸系凝集剤10L、セルロース誘導体系増粘
剤2kg、ポリアクリル酸系分散剤4L、流動パラフィ
ン1Lを混合したものである。
【0068】より具体的には、ポリアクリル酸系凝集
剤、セルロース誘導体系増粘剤、ポリアクリル酸系分散
剤の混合比は、重量比で1:0.635:0.659
で、分散媒を含む液状の増粘剤組成物の粘度が6400
mPa・sの増粘剤組成物を適用した。
【0069】図1は、ファンネル粘性とAPI濾過試験
の実験結果を示す図である。
【0070】従来のものと比較するため、地上の作泥槽
での調泥に用いられるセルロース誘導体系増粘剤「ビス
カL」(ラサ工業株式会社製)、本出願人によるリアル
タイム切羽安定管理システムで従来使用していた薬剤で
あって、ポリアクリル酸系凝集剤「ビスカSL」(ラサ
工業株式会社製)の実験結果も比較例として示す。
【0071】図1に示すように、一般的に作泥槽での作
泥で用いられるセルロース誘導体系増粘剤を単独で用い
た場合、脱水量の改善は見られるが、ファンネル粘性に
ついては3秒程度しか改善されない。
【0072】また、従来のリアルタイム切羽安定管理シ
ステムで用いられていたポリアクリル酸系凝集剤を単独
で用いた場合、ファンネル粘性は8秒程度の改善が見ら
れるが、脱水量についてはほとんど改善されていない。
【0073】なお、作泥槽やリアルタイム切羽安定管理
システムについては後述する。
【0074】一方、本実施の形態(本発明)の一例に係
る増粘剤組成物は、ファンネル粘性については、基準泥
水への添加率が0.02%で7秒程度改善され、基準泥
水への添加率が0.04%で10秒程度改善される。ま
た、API濾過試験結果については、基準泥水が60c
cに対して、添加率が0.02%で34.5ccとな
り、添加率が0.04%で24.6ccとなり、さらに
改善される。
【0075】このように、本実施の形態に係る増粘剤組
成物によれば、ファンネル粘性、脱水状態ともに良好な
結果が得られた。
【0076】次に、ブリージングの実験結果について説
明する。
【0077】図2は、ブリージングの実験結果を示す模
式図である。
【0078】図2は、基準泥水および本実施の形態に係
る増粘剤組成物を添加した基準泥水を24時間静置した
状態を示す。
【0079】図2に示すように、基準泥水の状態では、
上澄みは濁度が低く、沈降粘土との境目がはっきりして
いる。
【0080】一方、基準泥水に本実施の形態(本発明)
の一例に係る増粘剤組成物を0.02%添加した場合
は、上澄みは2層に別れ濁度が高く、沈降粘土はやや凝
集気味ではあるが、再攪拌するとすぐに元の性状に戻る
ような状態となった。
【0081】また、基準泥水に本実施の形態(本発明)
の一例に係る増粘剤組成物を0.04%添加した場合
は、上澄み部と沈降粘土部の境目が分からない程度に非
常によい分散状態となり、ブリージングは生じなくなっ
た。
【0082】次に、このような増粘剤組成物を泥水式シ
ールド工法における切羽安定管理システムに適用した例
について説明する。
【0083】(切羽安定管理システムの説明)図3は、
本実施の形態の一例に係る泥水式シールド掘進システム
を示す概略図である。この泥水式シールド掘進システム
は、切羽46を掘削する掘削機34と、増粘剤組成物等
を泥水に添加して切羽の安定を図る切羽安定管理システ
ム49と、泥水供給路を有する送泥システム43と、掘
削後土砂と混合された泥水を地上へ向け輸送する排泥シ
ステム47と、排泥システム47から送られる泥水の固
液分離等を行う地上設備30とを含んで構成される。
【0084】掘削機34は、切羽46を切り崩すカッタ
ーディスク40と、泥水や掘削土砂の浸入を防ぐ隔壁4
1と、カッターディスク40と隔壁41の間にあり、内
部に泥水を満たして切羽を安定させるチャンバー42と
を含んで構成される。
【0085】切羽安定管理システム49については後述
する。
【0086】送泥システム43は、地上設備30から掘
削機34までの泥水供給路である送泥管44と、泥水を
加圧して送る送泥ポンプ96とを含んで構成される。
【0087】排泥システム47は、掘削機34から地上
設備30までの泥水の輸送路である排泥管48と、切羽
46の掘削土砂と混合された泥水を加圧して送る排泥ポ
ンプ98と、排泥ポンプ98から送られる泥水を加圧し
て地上へ向け送る中継ポンプ97とを含んで構成され
る。
【0088】地上設備30は、一次処理設備として、排
泥システム47から送られる泥水から礫等を除去する振
動篩4と、振動篩4により礫等が除去された泥水を一時
的に貯留する循環槽16と、循環槽16から送られる泥
水から砂等を除去し、アンダー泥水を再び振動篩4に送
るとともにオーバー泥水を調整槽3へ向け送るサイクロ
ン17と、除去された砂礫等をホッパー13へ向け送る
ベルトコンベア8とを含んで構成される。
【0089】また、地上設備30は、清水槽2と、清水
槽2から清水が供給され、サイクロン17で砂等が除去
された泥水を一時的に貯留する調整槽3と、調整槽3か
ら送られる一次処理後の泥水を処理する二次処理設備2
4とを含んで構成される。
【0090】地上設備30から送泥システム43を介し
て切羽安定用の泥水が切羽46に供給され、切羽の安定
を図りながら掘削機43で切羽46を掘削し、掘削土砂
を含む泥水を排泥システム47を介して地上設備30に
送り、地上設備30で固液分離を行って再び泥水を切羽
46へ向け送るというサイクルを繰り返しながらトンネ
ル36が構築される。
【0091】なお、固液分離された砂礫等の固体分は、
ホッパー13で一時貯留された後、ダンプトラック11
により処理場まで運ばれる。
【0092】切羽付近の泥水供給路で用いられ、切羽の
安定を図るための泥水を生成する機能を果たすのが切羽
安定管理システム49である。
【0093】図4は、本実施の形態の一例に係る切羽安
定管理システム49の概略図である。
【0094】切羽安定管理システム49は、掘削機34
の後方に位置し、切羽46の状態に応じて送泥水に増粘
剤組成物、目詰め剤等を添加し、リアルタイムに切羽4
6の安定を図るためのリアルタイム切羽安定管理システ
ムであり、切羽付近の送泥管44で泥水に増粘剤組成物
等の添加剤を添加するための添加剤供給装置と、添加剤
の添加された泥水を攪拌混合する撹拌混合装置と、撹拌
混合後の泥水の粘性測定手段である測定装置と、これら
の装置を制御する制御装置62とを含んで構成される。
【0095】従来は、地上の作泥設備で泥水に増粘剤組
成物等を添加した後の泥水を切羽に供給していたが、地
上設備の省面積化と、地山の性状に応じてリアルタイム
に作泥ができるように本出願人によりこのようなリアル
タイム切羽安定管理システムが提供されている。
【0096】切羽安定管理システム49の添加剤供給装
置は、増粘剤タンク50と、目詰め剤タンク52と、増
粘剤組成物、目詰め剤それぞれを添加するためのポンプ
56、58と、ポンプ56、58を制御するポンプ制御
装置72、74とを含んで構成される。
【0097】具体的には、増粘剤を貯留する増粘剤タン
ク50、目詰め剤を貯留する目詰め剤タンク52は、ト
ンネル36内における掘削機34後方に連結された後方
台車(図示せず)上に設置されている。
【0098】増粘剤組成物は、泥水に添加され、泥水の
粘性を高めるために使用される。増粘剤組成物として、
上述した増粘剤組成物を適用する。
【0099】また、目詰め剤は、必要に応じて泥水に添
加され、切羽において、地山の間隙を埋めるために使用
される。
【0100】撹拌混合装置は、スタティックミキサー5
4を含んで構成される。スタティックミキサー54は、
上記後方台車のある位置における送泥管44に設けられ
ている。また、スタティックミキサー54には、ポンプ
56、58を介し、増粘剤タンク50、目詰め剤タンク
52が接続されている。
【0101】増粘剤タンク50の増粘剤組成物は、制御
装置62からの制御信号を受けたポンプ制御装置72に
よってポンプ56が制御され、添加量を調整されてスタ
ティックミキサー54の入り口付近の泥水に添加され
る。
【0102】同様に、目詰め剤タンク52の目詰め剤
は、制御装置62からの制御信号を受けたポンプ制御装
置74によってポンプ58が制御され、添加量を調整さ
れてスタティックミキサー54の入り口付近の泥水に添
加される。
【0103】このように、制御装置62は、添加量制御
手段としても機能する。
【0104】また、測定装置としては、切羽供給用の泥
水の粘性を測定する粘度計60が用いられる。粘度計6
0は、増粘剤組成物、目詰め剤と混合されて攪拌された
直後の泥水の粘性を測定し、その粘性データを制御装置
62に送るものである。
【0105】図5は、本実施の形態に係る切羽安定管理
システム49で用いられる粘度計60の断面図である。
【0106】粘度計60は、振動式粘度計であって、セ
ンサーユニット77内に電磁コイル79、80と、振動
棒94とを含んで構成される。この振動棒94は、後端
に磁石78が設けられ、磁石78が電磁コイル79、8
0間に配置され、磁石78と軸部94bを介して接続さ
れた先端のセンサー部94aが、測定する泥水に差し込
まれることにより泥水粘性が測定される。
【0107】振動棒94は、電磁コイル79に電流が流
されることにより、電磁コイル79、80間で振動す
る。泥水の粘性により、この振動の振幅は減衰される。
他方の電磁コイル80により、電流の変化が検知されて
振幅減衰量が測定される。この測定結果が制御装置62
に送られ、制御装置62により測定結果と基準の振幅減
衰量とが照合されて泥水の粘性が決定される。
【0108】粘度計60は、振動棒94の振幅が大きい
ので他の機械の振動等による影響を受けにくいため、リ
アルタイムかつ正確に泥水の粘性を測定できる。
【0109】また、図4に示す制御装置62は、切羽4
6の状況を検出した切羽データに基づいて演算を行い、
ポンプ制御装置72および74を制御する。切羽データ
は、水圧計による切羽水圧と、トルク検出計によるカッ
タートルクと、カッタースリット開度と、地中レーダ等
による土層判別データとを含んで構成される。
【0110】制御装置62は、切羽データ、粘度計60
からの粘性データを演算し、掘削乾砂量、掘削偏差流
量、増粘剤組成物添加量および目詰め剤添加量を算出
し、ポンプ制御装置72、74を制御して増粘剤タンク
50および目詰め剤タンク52からの増粘剤組成物およ
び目詰め剤を添加する。
【0111】本実施の形態によれば、以下の作用効果を
奏する。
【0112】上記増粘剤組成物を適用することによっ
て、実験結果の項で記述したように、所望の増粘作用と
ともに脱水およびブリージングにおいても所望の作用を
得られる。これにより、泥水式シールド工法等の泥水工
法の切羽の安定において、長期間にわたって切羽を安定
させることのできる切羽安定管理システムを実現でき
る。
【0113】特に、切羽付近の泥水供給路の泥水に増粘
剤組成物を添加してリアルタイムに切羽の安定を図るた
めには、1液かつ少量の増粘剤が必要とされる。上記増
粘剤組成物の構成成分を分離して順番に泥水に添加した
場合でも、所望の増粘作用等を得ることはできる。しか
し、分離した場合には2液以上となるため、増粘剤タン
ク50等の増粘剤組成物を添加するためのタンクや、ポ
ンプ56、58や、ポンプ制御装置72、74等の制御
系統が各液体ごとに複数必要となり、リアルタイムに切
羽を安定させる目的に適さない。
【0114】また、大量の増粘剤組成物が必要とされる
場合、増粘剤組成物を保持するタンクの容量が大きくな
り、掘削坑内でリアルタイムに泥水に増粘剤組成物を添
加する目的に適さない。すなわち、上述したように増粘
剤タンク50等は後方台車にまとめて搭載することが好
ましいが、タンク容量が大きくなると後方台車に搭載で
きなくなる。
【0115】また、増粘剤組成物は高価なものであるた
め、少量であることが望まれる。
【0116】一般に使用されている増粘剤組成物を泥水
に添加するときの添加量は、重量比で0.05〜0.1
5%であるが、これと同一の条件で本実施の形態に係る
増粘剤組成物を泥水に添加するときの添加量は、重量比
で0.01〜0.05%で済む。
【0117】このように、本実施の形態によれば、1液
かつ少量の増粘剤組成物を実現でき、リアルタイムに切
羽を安定させる目的に適合した切羽安定管理システムを
実現できる。
【0118】特に、前記切羽安定管理システムを、砂層
および礫層の少なくとも一方から構成される切羽の掘削
に適用した場合、切羽に供給される増粘剤組成物添加後
の泥水は、適度な粘性を有し、脱水量の少ない泥膜を形
成することができるため、切羽の安定に極めて効果的で
ある。
【0119】また、増粘剤組成物(増粘剤)は、粘度1
00〜10000mPa・sの液状で形成されている。
【0120】これによれば、液状で形成することによ
り、ポンプ56等を用いることができるため、粉体で形
成する場合と比べて泥水への添加が容易となる。
【0121】また、この増粘剤組成物は、添加時におい
て所定の粘度を有しているため、泥水に添加すれば即座
に泥水の粘性(粘度)を高めることができ、リアルタイ
ムに切羽安定管理を行う上で効果的である。
【0122】さらに、増粘剤組成物を1液で形成するこ
とにより、増粘剤組成物添加装置、目詰め剤添加装置お
よび攪拌装置を掘削機34後方に移動可能に設置するこ
とが可能となる。移動可能とすることにより、掘削機3
4の掘進に伴い、最適なタイミングで添加剤を泥水に添
加することができる上、添加剤添加装置等を1箇所にま
とめることにより、添加剤装置等の制御を容易にするこ
とができる。
【0123】なお、本出願人は、上記の増粘剤組成物を
実際の泥水式シールド工法での切羽安定管理システムに
適用した実験も行っており、従来より少ない添加量で所
望の増粘効果を得られるという知見を得ている。
【0124】以上、本発明を適用した好適な実施例につ
いて説明してきたが、本発明は、上記実施例に限定され
ず、種々の変形例に対して適用可能である。例えば、本
実施の形態における増粘剤組成物を種々の泥水を用いる
掘削に適用でき、泥水式推進工法や、リバース工法、地
中連続壁工法における掘削面、すなわち、孔壁(溝壁)
や切羽の安定に用いることが可能である。
【0125】また、前記増粘剤組成物を泥水に添加する
のではなく、地山の掘削面に直接供給し、地山を掘削す
ることも可能である。
【0126】これによれば、所望の増粘作用等を有する
増粘剤組成物を地山の掘削面に供給することにより、泥
水を用いずに地山の掘削面を長期間安定させることがで
きる。
【0127】すなわち、泥水を用いないアースドリル工
法やボーリングに対しても、切羽や孔壁面に直接吹き付
ける等の手法によって、掘削面の安定と漏水防止効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファンネル粘性とAPI濾過試験の実験結果を
示す図である。
【図2】ブリージングの実験結果を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例に係る泥水式シール
ド掘進システムの概略図である。
【図4】本実施の形態の一例に係る切羽安定管理システ
ムの概略図である。
【図5】本実施の形態の一例に係る切羽安定管理システ
ムで用いられる振動式粘度計の断面図である。
【符号の説明】
30 地上設備 34 掘削機 43 送泥システム 46 切羽 47 排泥システム 49 切羽安定管理システム 50 増粘剤タンク 52 目詰め剤タンク 60 粘度計 62 制御装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月7日(2000.4.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る増粘剤組成物は、泥水を用いた掘削に
用いられる増粘剤組成物であって、水溶性の高分子凝集
剤と、分散剤と、セルロース誘導体系またはデンプン誘
導体系の増粘剤と、を含み、前記高分子凝集剤、前記分
散剤、前記増粘剤の混合比が重量比で1.0:(0.1
〜2.0):(0.1〜2.0)であり、かつ、前記泥
水への添加量が重量比で0.01〜0.05%である
とを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】また、本発明に係る掘削方法は、水溶性の
高分子凝集剤と、セルロース誘導体系またはデンプン誘
導体系の増粘剤と、分散剤と、を分散媒に分散させた増
粘剤組成物を地山の掘削面に供給し、前記地山を掘削す
る掘削方法であって、前記高分子凝集剤、前記分散剤、
前記増粘剤の混合比が重量比で1.0:(0.1〜2.
0):(0.1〜2.0)であり、かつ、前記泥水への
前記増粘剤組成物の添加量が重量比で0.01〜0.0
5%であることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】また、本発明に係る他の掘削方法は、水溶
性の高分子凝集剤と、セルロース誘導体系またはデンプ
ン誘導体系の増粘剤と、分散剤と、を分散媒に分散させ
た増粘剤組成物を、切羽に供給される泥水に添加して切
羽の安定を図りつつ行う掘削方法であって、前記高分子
凝集剤、前記分散剤、前記増粘剤の混合比が重量比で
1.0:(0.1〜2.0):(0.1〜2.0)であ
り、かつ、前記泥水への前記増粘剤組成物の添加量が重
量比で0.01〜0.05%であることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】また、本発明に係る切羽安定管理システム
は、泥水を切羽に供給して切羽の安定を図りつつ掘削を
行う切羽安定管理システムであって、水溶性の高分子凝
集剤と、セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の
増粘剤と、分散剤と、を分散媒に分散させた増粘剤組成
物を、前記切羽付近の泥水供給路に添加する手段を含
み、前記高分子凝集剤、前記分散剤、前記増粘剤の混合
比が重量比で1.0:(0.1〜2.0):(0.1〜
2.0)であり、かつ、前記泥水への前記増粘剤組成物
の添加量が重量比で0.01〜0.05%であることを
特徴とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 琢央 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 安本 匡剛 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 中村 幸之助 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 岩井 義雄 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 浅井 康彦 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 田畑 覚士 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 太田 勲 東京都中央区京橋1丁目1番1号 ラサ工 業株式会社内 (72)発明者 空西 正夫 東京都中央区京橋1丁目1番1号 ラサ工 業株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC05 BB08 DA35 FA02 GA06 GA10 GA13 GA17 GA67

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 泥水を用いた掘削に用いられる増粘剤組
    成物であって、 水溶性の高分子凝集剤と、 分散剤と、 を含むことを特徴とする増粘剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤を
    含むことを特徴とする増粘剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 分散媒を含むことを特徴とする増粘剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 粘度が100〜10000mPa・sであることを特徴
    とする増粘剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記高分子凝集剤は、分子量が1000万以上の高分子
    凝集剤を含むことを特徴とする増粘剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記分散剤は、分子量が5000〜10000の分散剤
    を含むことを特徴とする増粘剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれかにおいて、 前記セルロース誘導体系の増粘剤は、エーテル化度が
    0.6〜1.5の増粘剤を含むことを特徴とする増粘剤
    組成物。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のいずれかにおいて、 前記高分子凝集剤、前記分散剤、前記増粘剤の混合比が
    重量比で1.0:(0.1〜2.0):(0.1〜2.
    0)であることを特徴とする増粘剤組成物。
  9. 【請求項9】 水溶性の高分子凝集剤と、 セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤
    と、 分散剤と、 を分散媒に分散させた増粘剤組成物を地山の掘削面に供
    給し、前記地山を掘削することを特徴とする掘削方法。
  10. 【請求項10】 泥水を切羽に供給して切羽の安定を図
    りつつ行う掘削方法であって、 水溶性の高分子凝集剤と、 セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤
    と、 分散剤と、 を分散媒に分散させた増粘剤組成物を、前記切羽に供給
    される泥水に添加することを特徴とする掘削方法。
  11. 【請求項11】 泥水を切羽に供給して切羽の安定を図
    りつつ掘削を行う切羽安定管理システムであって、 水溶性の高分子凝集剤と、 セルロース誘導体系またはデンプン誘導体系の増粘剤
    と、 分散剤と、 を分散媒に分散させた増粘剤組成物を、前記切羽付近の
    泥水供給路に添加する手段を含むことを特徴とする切羽
    安定管理システム。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記泥水供給路に泥水の粘性を測定する粘性測定手段を
    含むことを特徴とする切羽安定管理システム。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記粘性測定手段の測定値に基づき、前記増粘剤組成物
    の添加量を制御する添加量制御手段を含むことを特徴と
    する切羽安定管理システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179971A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Ohbayashi Corp 掘削土砂の処理方法、加工水
JP2020033737A (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 株式会社鴻池組 掘削工事における泥水の管理方法
JP2020190090A (ja) * 2019-05-20 2020-11-26 大成建設株式会社 泥水式シールド工法

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