JP3044954B2 - 泥土圧シールド工法 - Google Patents

泥土圧シールド工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は泥土圧シールド工法に
関するものであり、さらに詳しくは回転式カッタを備え
たメカニカルシールド機により土砂層を掘削し、掘削し
た土砂を凝集状態の泥土にして排出移送する泥土圧シー
ルド工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、シールド工法の一種として、泥土
圧シールド工法が開発されている。該泥土圧シールド工
法は、回転式カッタ、チャンバーおよびスクリュウーコ
ンベアなどの掘削土排出装置を備えたメカニカルシール
ド機を使用するものであり、砂層、細砂層、砂礫層或い
は土丹層の掘削に好ましいシールド工法である。しかし
ながら、該泥土圧シールド機については、地盤の掘削に
おいて滞水した砂層、細砂層、砂礫層等の地層に遭遇し
た場合に、掘削土砂の流動性が適度でないため、チャン
バ内やスクリューコンベヤ内で掘削土砂が詰まったり、
スクリューコンベヤによる止水が保てない等の問題があ
る。従来、上記問題を解決する対策として、一般的に
は、微細土粒子から成る泥水等の作泥土材を添加する工
法が行われているが、効果が不十分であり、また残土が
泥状となり、産業廃棄物として処理する必要がある。
【0003】また、上記問題を解決するため、例えば、
特開昭61−225275号公報には、シールド工法用
逸泥防止剤が開示されている。該シールド工法用逸泥防
止剤は、水不溶性の吸水性樹脂、低分子量の水溶性高分
子化合物、及び不活性有機液体から成るものである。更
に、特開昭57−108394号公報には、シールド掘
削工法が開示されている。該シールド掘削工法は、高吸
水性樹脂と油類とを混合してなる吸水材を、シールド機
掘進時のチャンバ内、土砂搬出コンベヤ内等に注入し、
高吸水性樹脂により水を吸収して掘削した土砂を坑外へ
搬出するものである。また、泥土圧ンールド工法におい
て、カルボキシメチルセルロースのような水溶性セルロ
ースを、粘土の分散剤として粘土系添加剤に併用するこ
とも従来使用されている工法である。
【0004】ところで、泥土加圧シールド工法において
は、泥土圧シールド機のカッタで掘削した掘削土砂に適
当な添加剤即ち作泥土剤を加えて搬出に好ましい状態の
泥土を作り、該泥土に流動性を付与して坑外へ排出する
ものであり、特に、掘削土砂には流動性、止水性、残土
処理性等が要求される。上記泥土圧シールド工法を達成
する泥土加圧シールド機については、切羽即ちカッタを
前面に設けた隔壁の後方にチャンバを形成し、該チャン
バ内にカッタで掘削した掘削土砂と作泥土剤を混練する
攪拌翼が設けられている。掘削した土砂はチャンバ内で
作泥土剤と混練されて泥土となり、チャンバとスクリュ
ーコンベヤ内に充填されるが、この充填泥土はシールド
ジャッキの作動で発生する推力によってチャンバ内の泥
土に泥土圧を発生させ、該泥土圧をカッタに作用する土
砂圧及び水圧に対抗させ、シールド機の掘進と排土を行
っている。
【0005】しかしながら、泥土圧シールド機に使用さ
れる上記の各種作泥土剤で処理した泥土は、流動性の点
で十分でなく、例えば、チャンバ内のスクリューコンベ
ヤによる搬出、次いでベルトコンベヤに載せて搬出する
場合に、チャンバ内の泥土をスクリューコンベヤ内へ充
填し難く、スクリューコンベヤでベルトコンベヤへ良好
な移送ができず、また、泥土をベルトコンベヤ上に良好
に載置できず、泥土の坑外への搬出が良好に行われない
という問題がある。或いは、坑外へ搬出した残土の処理
性に欠け、掘削土砂を産業廃棄物として処理する必要が
あった。また、これら上記の作泥土剤で処理した泥土
は、止水効果も十分でなく、透水性の高い砂層、細砂
層、砂礫層等の地層の地盤においては、スクリューコン
ベヤ部から地下水が坑内へ噴出するトラブルが発生し易
い欠点があった。
【0006】これらの問題を解決するため、分子量10
0万以上のアクリル系水溶性高分子の水溶液によって安
定化されたシルト粘土の分散液からなる泥漿剤を調整
し、該泥漿剤を添加剤として透水性の高い砂層、細砂
層、砂礫層等の土砂に混練することによって、該土砂を
適度な流動性を有する凝集状態の泥土にして、生成した
泥土を前記チャンバー外へ排出移送する泥土圧シールド
工法が提案されている(特開平3−131400号公
報)。しかし、上記の工法は工程が煩雑で不経済である
という問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
記の課題を解決することであり、掘削土砂を凝集させて
泥土とし、該泥土を容易に取り扱えるようにすることが
できる凝集剤分散液を泥土圧シールド機のチャンバ内な
どへ注入し、カッタで掘削したチャンバ内の掘削土砂と
混練して搬出に良好な流動性を確保し、スクリューコン
ベヤでベルトコンベヤなどへスムースに移送でき、それ
によって泥土の坑外への搬出が効率良く且つ大量に搬出
でき、しかも、この凝集剤分散液が植物の生育阻害物質
や有害物質を含んでおらず、且つ生成された泥土が通気
性、保水性を有することにより、残土処理性を良好に
し、例えば、園芸用土壌等に利用できることを特徴とす
る泥土圧シールド工法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に鑑み鋭意研究した結果、ある種のアクリル系有機高分
子凝集剤分散液を使用することにより上記課題を解決す
ることができることを見いだし本発明を成すに到った。
本発明の請求項1の発明は、地層を掘削するにあたり切
羽を前面に設けた隔壁の後方に形成したチャンバーまた
は掘削土排出装置内にアクリル系有機高分子凝集剤分散
液を注入し、スランプ値が2〜25cmであるように流
動性を調節して生成した掘削土を前記チャンバー外へ排
出移送することを特徴とする泥土圧シールド工法であ
る。本発明の請求項2の発明は、分子量が100万以上
であり、かつアニオン化率5〜50モル%のアクリルア
ミド系有機高分子凝集剤分散液を使用することを特徴と
する請求項1に記載の泥土圧シールド工法である。
【0009】
【作用】掘削する地層中に含まれる粘土が微量である
と、掘削土の流動性が高くスクリュウコンベアから噴出
する。アクリル系有機高分子凝集剤分散液を添加剤とし
て上記地層から掘削した含水土砂に混合することによっ
て、該土砂は適度な流動性を有する凝集状態の泥土に生
成される。即ち、上記凝集剤分散液は該土砂との凝集物
である泥土を形成し、該泥土が適度な流動性、止水性、
残土処理性を有するようになる。上記凝集作用は、セル
ロース誘導体の如き分散剤では期待できないものであ
り、アクリル系有機高分子凝集剤分散液に特有の性質で
ある。また、凝集剤分散液は安定であるので該土砂との
混練場所へ圧送する注入配管等で閉塞等は発生すること
がない。この発明による泥土圧シールド工法は、アクリ
ル系有機高分子凝集剤分散液を泥土圧シールド機のチャ
ンバ(スクリューコンベヤ等のハウジングを含む)内に
注入したので、該掘削土砂は適度な流動性を有する凝集
状態の泥土に生成される。それ故に、この泥土圧シール
ド機のカッタによって掘削された切羽面の掘削土砂に対
する安定保持が得られると共に、掘削土砂が凝集状態の
泥土を形成するので、スクリューコンベヤによるスムー
スな排出が行われ、残土の取り扱いが容易となる。
【0010】
【実施例】以下、この発明による泥土圧シールド工法に
ついて説明する。まず、この発明による泥土圧シールド
工法を達成できる泥土圧シールド機の一例を図1及び図
2に示す。図1はこの発明による泥土圧シールド工法を
適用する泥土圧シールド機の設備の一例を示す概略説明
図、及び図2は図1の泥土圧シールド機の要部の拡大図
である。この泥土圧シールド機1は、一種の密閉型シー
ルド機、開放型シールド機等を含むものであり、掘削土
砂に不透水性を与えると共に流動性を与えるために作泥
土材としてアクリル系有機高分子凝集剤分散液を注入す
る工法を適用するものであり、モーター16により駆動
される切羽即ちカッタ15を前面に設けた隔壁11の後
方にチャンバ2を形成している。該チャンバ2内には、
カッタ15で掘削した掘削土砂と該凝集剤分散液を混練
する攪拌翼14、該混練物即ち泥土をチャンバ2外へ送
り出すモーター17により駆動されるスクリューコンベ
ヤ13等を備えている。
【0011】この泥土圧シールド機1については、チャ
ンバ2内の掘削土砂は、加圧手段で積極的に加圧される
場合、土砂自体の土圧或いは掘削された土砂によって土
圧がかかる場合がある。チャンバ2には、該凝集剤分散
液を注入するため凝集剤分散液注入口12が設けられて
いる。この凝集剤分散液は、凝集剤分散液貯槽6から凝
集剤分散液圧送ポンプ19によって凝集剤分散液フロー
9を経て坑外に設けた注入ポンプ10に送り込まれる。
更に、注入ポンプ10に送り込まれた凝集剤分散液は、
凝集剤分散液フロー9を経て調節バルブ20で注入量を
調節されて凝集剤分散液注入口12からチャンバ2内へ
注入される。一方、カッタ15で掘削した掘削土砂は、
チャンバ2内に注入された凝集剤分散液と攪拌翼14に
よって混合され、チャンバ2から排出に好ましい状態、
即ち、適度な流動性、不透水性即ち止水性、残土処理性
に好ましい泥土に作られる。凝集剤分散液と掘削土の混
練はスクリュウコンベアなどのハウジング内の任意の場
所で行うことができる。また、注入ポンプ10に送り込
まれた凝集剤分散液は、凝集剤分散液フロー9を経て調
節バルブ20で注入量を調節されて凝集剤分散液注入口
12からスクリューコンベヤ13の入口へ注入すること
もできる。
【0012】チャンバ2に充填された泥土は、シールド
ジャッキ22の作動で発生する推力によってチャンバ2
内の泥土に泥土圧を発生させ、該泥土圧をカッタ15に
作用する土砂圧及び水圧に対抗させ、泥土圧シールド機
1の掘進と排土を行うものである。掘削土砂と凝集剤分
散液とが混合されて生成した泥土は、チャンバ2の一部
を構成するハウジング23内に配置したスクリューコン
ベヤ13によってチャンバ2外に設けられたベルトコン
ベヤ3に載せられ、ずり鋼車21等で坑口に運ばれ、次
いで掘削土砂フロー4を通って坑外の泥土ホッパ5へ運
び出され、該泥土は泥土ホッパ5からダンプ車8等で所
定の場所へ運び去られる。なお、図中、18はケースジ
ャッキである。
【0013】この発明による泥土圧シールド工法は、特
に、土砂、或いはチャンバ2の土砂に対して混合する上
記の凝集剤分散液に特徴を有するものである。即ち、こ
の発明による泥土圧シールド工法では、掘削した土砂に
アクリル系有機高分子凝集剤分散液を添加剤として混合
することによって、該土砂は適度な流動性を有する凝集
状態の泥土に生成される。
【0014】この発明による泥土圧シールド工法におい
て、凝集剤に用いるアクリル系有機高分子とは、水溶性
アクリルモノマーの(共)重合物及び/又はその誘導体
より成る。平均分子量100万以上の水溶性高分子が好
ましく、通常水処理に凝集剤として用いられている薬品
である。かかる目的に使用するアクリルモノマーとして
は、アクリルアミド、アクリル酸塩、アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸塩、ジアルキルアミノア
ルキル(メタ)アクリレートの塩又はその四級化物、ジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの塩又
はその四級化物等が用いられる。これらのアクリルモノ
マーは、単独又は複数種を混合して重合原料に供せら
れ、ラジカル発生剤、紫外線、放射線等によりラジカル
を発生させて重合を行う。
【0015】このアクリルモノマーの重合形態は、分散
重合、逆相乳化重合である。また、アクリルポリマーの
製品形態は、分散液として使用する。ここにいう分散液
とは、ポリマー不溶性の塩水溶液、又は油の中に微細ポ
リマー粒子を分散させたものであり、低粘性液であると
ころからポンプ輸送、定量供給、易溶解性等の各種作業
性に優れ、最も望ましい製品形態である。このアクリル
モノマーの重合物は、そのまま使用しても良く、高分子
反応により変性した各種誘導体として使用することもで
きる。これら高分子反応としては、ポリアクリルアミド
の変性が一般的であり、アルカリによる加水分解、マン
ニッヒ反応、スルホメチロール化等が公知である。
【0016】これらの中で最も重要な高分子は、5モル
%以上のアニオン基と50モル%以上のアミド基を有す
る平均分子量100万以上のアニオン性アクリル系水溶
性高分子であり、ポリアクリルアミド部分加水分解物、
アクリルアミド・アクリル酸塩共重合物、アクリルアミ
ド・アクリル酸塩・アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸塩共重合物等がこの発明に最も適してお
り、これらの高分子を油中に分散したものが特にこの発
明に適している。
【0017】アクリル系有機高分子凝集剤分散液を、例
えば、図示の凝集剤分散液貯槽6の圧送ポンプ19によ
ってチャンバ2内へ圧入すると、該凝集剤分散液は、切
羽即ちカッタ15に対する止水作用を行い、掘削土砂と
混合して凝集状態の泥土に変換され、スクリューコンベ
ヤ13から排出される。スクリューコンベヤ13から排
出される泥土は、過度の流動性がなく、スクリューコン
ベヤ13からの地下水噴出を防止すると共に、泥土はダ
ンプトラック8等に積載可能な状態で搬出される。ま
た、この凝集剤分散液が掘削土砂に混合されて生成した
泥土は、植物の生育阻害物質や有害物質を含まず、適度
の通気と保水性を有するため、園芸用土等に資源化する
ことも容易に可能である。
【0018】(製造例1) まず、攪拌機を備えた反応容器内に、鉱物油;421k
g、ICI社製の界面活性剤ハイパーマーB−246;
3kg)及びソルビタンモノラウレート;20.8kg
を仕込む。次いで、アクリルアミド;198kg(60
モル%)、80%アクリル酸;165kg(40モル
%)、40%水酸化ナトリウム;186kg、及びイオ
ン交換水;220kgから成るモノマー水溶液を添加す
る。窒素置換の後、アゾビスイソブチロニトリル0.2
kgを加え、45℃にて反応を続け、その後、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルを19kg添加し、
油中水型のエマルジョン状製品を得た。この製品は、純
分30%であり、製品粘度440cp、分子量690万
であった。これを試料−1と呼ぶ。
【0019】(製造例2〜7) 製造例1と同様にして表1に示す試料−2〜6および比
較試料−1を得た。
【0020】
【表1】
【0021】(施工例) この発明による泥土圧シールド工法によって、シールド
工事作業所において、図1及び図2に示す泥土圧シール
ド機1を用いて試験を行った。この泥土圧シールド機1
のシールド外径は、1930mmであった。掘削する地
質は細砂に対し15重量%以下のシルト粘土含有量であ
った。排土は軌道方式によってずり鋼車21で搬出し
た。チャンバー内へ各試料を5リットル/時または25
リットル/時の注入量で添加した場合に試料−1〜6は
円滑な排土ができたのに対して、比較試料−1において
はスクリュウコンベアにおける噴発が認められた。試料
の注入を中止するとスクリュウコンベアからの噴発が発
生した。スクリュウコンベア入口付近に試料−1〜6を
注入すると噴発は防止でき、排土は円滑になった。
【0022】
【発明の効果】この発明による泥土圧シールド工法は、
地層を掘削するにあたり切羽を前面に設けた隔壁の後方
に形成したチャンバー内にアクリル系有機高分子凝集剤
分散液を注入し、生成した掘削土を前記チャンバー外へ
排出移送する泥土圧シールド工法であって、上記凝集剤
分散液を、切羽を前面に設けた隔壁の後方に形成したチ
ャンバ内などに注入し、該チャンバ内で前記切羽で掘削
した掘削土砂と前記凝集剤分散液とを混合して適度な流
動性を有する凝集状態の泥土とし、該泥土を前記チャン
バ外へ容易に排出移送することができる。即ち、この発
明による泥土圧シールド工法に使用するアクリル系有機
高分子凝集剤分散液は、上記の地層から掘削した土砂と
混合することにより、該土砂とアクリル系有機高分子及
び水とで形成された複合体凝集物である泥土を形成し、
該泥土が適度な流動性、止水性、残土処理性を有するよ
うになる。この泥土圧シールド機のカッタ即ち切羽によ
って掘削された掘削土砂に上記凝集剤分散液を添加する
ことによって、上記のような凝集作用が発生し、カッタ
面即ち切羽面の土砂に対する安定保持が得られると共
に、掘削土砂が凝集状態の泥土を形成するので、該泥土
は極めて取り扱いが容易になり、該泥土は、泥土圧シー
ルド機のスクリューコンベヤによってスムースにベルト
コンベヤ上に排出され、該ベルトコンベヤ上に多量の泥
土を載置でき、該泥土をスムースにずり鋼車に搭載で
き、坑口へと搬送でき、次いで、該泥土を坑外へと排出
し、ダンプトラック等で目的地へ移送できる。また、泥
土圧シールド機は地下水の希釈をシールド機自体で受け
るため、掘削土砂の流動性が高い。このため、従来のベ
ントナイト泥水では、高粘性のものを使用しても、流動
性を抑えることはできなかった。即ち、この発明による
泥土圧シールド工法に用いた凝集剤分散液は、残土の流
動性を低減し凝集することができるので、更に下記の効
果を有するものである。 (1)この凝集剤分散液は、従来法に比べ低粘度である
ため、チャンバへの注入時に、操作が容易である。 (2)この凝集剤分散液は、注入配管等に閉塞状態が発
生せず、この凝集剤分散液を、泥土圧シールド機のチャ
ンバ内へスムースに注入できる。 (3)泥土圧シールド機におけるスクリューコンベヤか
らベルトコンベヤ、ずり鋼車等を通じて坑外への排出の
制御がし易く、噴発を起こすことがない。 (4)残土の運搬及び処分が容易である。例えば、この
凝集剤分散液が植物の生育阻害物質や有害物質を含んで
おらず、且つこの凝集剤分散液と掘削土砂で生成された
泥土は、通気性、保水性を有することにより、残土処理
性を良好にし、例えば、園芸用土壌等に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による泥土圧シールド工法を適用する
泥土圧シールド機の設備の一例を示す概略説明図であ
る。
【図2】図1の泥土圧シールド機の要部の拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 泥土圧シールド機 2 チャンバ 3 ベルトコンベヤ 4 掘削土砂フロー 6 凝集剤分散液貯槽 7 水注入配管 8 ポンプ 9 凝集剤分散液フロー 10 ポンプ 11 隔壁 12 凝集剤分散液注入管 13 スクリューコンベヤ 14 攪拌翼 15 カッタ 23 ハウジング(チャンバの一部)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地層を掘削するにあたり切羽を前面に設
    けた隔壁の後方に形成したチャンバーまたは掘削土排出
    装置内にアクリル系有機高分子凝集剤分散液を注入し、
    スランプ値が2〜25cmであるように流動性を調節し
    生成した掘削土を前記チャンバー外へ排出移送するこ
    とを特徴とする泥土圧シールド工法。
  2. 【請求項2】 分子量が100万以上であり、かつアニ
    オン化率5〜50モル%のアクリルアミド系有機高分子
    凝集剤分散液を使用することを特徴とする請求項1に記
    載の泥土圧シールド工法。
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