JP2006045877A - 地中連続壁構築工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ソイルセメント地中連続壁を構築する工法、特にTRD工法に於いて、掘進速度に影響されず、廃棄汚泥量が少なく、又、退避掘削が不要なワンパス掘削によるソイルセメント地中連続壁構築工法を提供する。
【解決手段】 固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法に於いて、前記注入液に遅硬性固化材及び分散剤を添加する地中連続壁構築工法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法に関する。
セメントを含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、その後芯材を建込んでソイルセメント地中連続壁を構築する方法としては、次に述べるSMP工法、SMW工法、TRD(Trench-cutting Re-mixing Deep Wall Method)工法等がある。
SMP工法とは、図4に示す如く、単軸アースオーガにより削孔した孔中の現位置土に、セメントミルクとテラフエストと称する特殊アスファルト乳剤を現位置にて混合攪拌し、造成された柱体1,1…を少しずつラップさせて連杭山留壁(又は止水壁)2を形成する工法である。
又、SMW工法とは、単軸アースオーガではなく、3〜5軸の多軸アースオーガにより、図5に示す如く、長方柱3,3…の連続山留壁4を造成する工法である。
一方、TRD工法とは、図6に示すように、無端カッタービットチェーン5を循環可能に取り付けたカッターポスト6を有する施工機械7を用い、循環する無端カッタービットチェーン5を地盤Gに押しつけながら施工機械7が水平横移動するとともに、カッターポスト6に内蔵したノズル(図示せず)から注入材を地盤Gに噴射することによって、連続的にソイルセメント地中連続壁を構築する工法である。
前述した各工法の中では、最終的に構築されるソイルセメント地中連続壁の横方向及び鉛直線方向における均一性が最も優れていることにより、低透水性止水壁の構築工事及び高深度の土留め壁、止水壁工事にはTRD工法が採用されている。
これらの工法に於いては、攪拌後のソイルセメントが凝結してしまう前に芯材建込みを行う必要があるため、施工対象地盤の全範囲にわたって注入液を注入して混合攪拌した後に、一気に全ての芯材を建込むという手順を採れずに、施工対象地盤を幾つかのエレメントに分割し、注入液を注入して混合攪拌し、その後芯材を建込むという作業をエレメント毎に繰り返していた。
又、SMP工法、SMW工法のような柱列工法と異なり、連続工法であるTRD工法に於いては、施工機械7のカッターポスト6が地盤G中に固着してしまうことを防止するため、軟弱地盤や掘削深度が浅く掘進率が早い工事の場合は、図7に示す如く、1つのエレメント8に対してセメントを含む注入液を注入して混合した後に、引き続いてエレメント8の延長上にセメントを含まない注入液を注入しつつ、余分に地盤を掘削した退避部9を形成し、この退避部9にカッターポスト6を退避させておくワンパス施工を行っていた。
一方、硬質地盤や掘削深度が深く掘進率が非常に遅い場合は、図8に示す如く、注入液にベントナイト安定液を使用し、注入しながら掘削後、必要に応じてベントナイト安定液を注入し、攪拌混合しながら掘削開始地点まで戻り、再度セメントミルクを注入し、攪拌混合を行いソイルセメント連続壁を構築するスリーパス施工を行っていた。
然しながら、前記従来工法に於いては、(1)注入液を注入して混合攪拌し、芯材を建込むという作業をエレメント毎に繰り返すため、工程が断続的になってしまい施工効率が悪いこと。(2)施工機械の故障や地下埋設物の存在等の原因で地盤掘削を続行できない事態が生じた場合に、作業を中断して別途の方策を検討する時間を十分に確保することが出来ないこと。(3)TRD工法のワンパス施工に於いては、不要な退避掘削を行うため、施工効率が悪いこと。(4)TRD工法のスリーパス施工に於いては、廃棄汚泥量が、掘削容量に対し50〜120%と非常に多く発生し、施工コストの増加及び環境悪化を招く等の問題が生じることなどの問題がある。
これらの問題を解決する方法の一つとして、注入液に流動化剤又は超遅延剤等の薬剤を添加したり、或は、セメントと遅延剤をブレンドした固化材を用いて作成した注入液を地盤に注入し、ソイルセメントスラリーの固化時間を遅延させる方法(例えば、特許文献1)があるが、この様な方法では、掘削地盤の土質及び間隙水の性状等によって、遅延剤の効果が一定ではなく、掘削条件によっては、遅延効果は得られても、最終固化強度が発現しなかったり、逆に、遅延可能な配合組成を用いて掘削しても、早く強度が発現したりして、掘削に支障を生じたりする。
この問題を解決する為に、土質の性状を考慮しながら、注入液の配合組成を調整しながら掘削する方法(例えば、特許文献2)もあるが、この方法では、掘削中に各種測定が必要となり、工事手順が煩雑と成る為、土木掘削工事には不適当である。
前述した問題に加えて、セメント等の固化材スラリーを地盤に注入して掘削する方法に於いて発生する更なる大きな問題は、固化材スラリーそれ自体に、脱水減少性、分散性及び増粘性がない事である。
前述した工法における坑内でのスラリー比重は、1.40(g/cm)〜1.90(g/cm)と高く、地盤の静水柱圧1.0(g/cm)との間に差圧が生じる。この差圧は、掘削深度が浅い場合には問題無いが、近年の掘削深度は、30m〜50mと深くなるため、その影響が大きくなり、スラリー中の液層部分が溝壁を濾過面として地層に流出し、坑壁に新たな壁が出来る、所謂「脱水」と言われる現象が生じる。脱水によりスラリーの水分が失われると、地盤改良剤と水の比率(W/C)が変化し、固化時間が短くなったり、或いは、マッドケーキが厚くなり、坑径が狭まるため、H鋼、鉄筋等の芯材の建込みができなくなったりする障害が発生する。特に、地盤が、砂又は砂礫層である場合は、その影響は極めて大きくなる。
同様な現象は、粘土質を含む地盤を掘削する際には、上述した差圧だけの問題ばかりではなく、別の原因で生じる。即ち、粘土質を多く含む地盤に固化材を含むスラリーを注入した場合は、粘土と固化材中のカルシウム、高アルカリ性の影響で粘土が著しく膨潤、ゲル化・凝集し、土と固化スラリーが混合されたスラリーの保水性が悪化し、スラリー中から水が抜け易い状態になっている。従って、地層中に砂礫層が部分的に存在したり或いは、互層をなして存在している場合は、スラリー中の液層部分が坑壁を濾過面として地層に流出し、坑壁に新たな壁が出来る、「脱水」と言われる現象が生じる。
これらの問題を解決するには、地盤改良スラリー作液時に使用する溶解水に予め、ベントナイト等の膨潤性粘土を懸濁させる方法があるが、固化材と接触すると、これら粘土は、カルシウムイオン等の多価金属イオンの影響により、フロキュレーション(凝集)及びアグリゲーション(集合)の状態になり、その膨潤性は失われ、ベントナイトが本来持っている脱水減少の能力は、殆ど発揮されない。
一方、ブリージング防止剤及び安定液の脱水減少剤としても使用されていたカルボキシルメチルセルロース(CMC)に代表される有機高分子物質を溶解水に添加して使用する方法も行われているが、これら高アニオン性ポリマーは、セメントによるカルシウムイオン汚染、塩素、マグネシウムイオンによる塩汚染に弱く、炭酸ナトリウム等で処理対策を施したとしても、ベントナイトと同様に、固化材から発生するカルシウムイオン等の多価金属イオンの影響を受け、脱水減少性を発揮しないばかりでなく、ベントナイト等の粘土と併用すると、スラリーの凝集が酷くなり、かえって脱水量を悪化させる原因にもなる。
従って、現状では、粘土質を多く含む地盤を掘削する場合は、粘土と固化材中のカルシウム、高アルカリ性の影響で粘土が著しく膨潤、ゲル化し掘進不能になったり、出来あがったソイルセメントスラリー連続壁中に粘土塊が点在し、品質低下を招く。
又、砂層では、固化材スラリー中の水分が地層に流出する脱水現象を生じ、スラリーが早く固化したり、砂礫の懸垂能力がないことにより、砂礫の沈降により掘進不能や芯材建て込み不能に陥る。日本国内は、これら地層が互層状態に堆積している為、対策の方法が全く無い。
特許第3341157号 特開2002−114550号公報
以上の現状に鑑み、本発明は、固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、その後芯材を建込んでソイルセメント地中連続壁を構築する工法、或は、芯材を建て込むこと無く地中連続壁を構築する工法、特にTRD工法に於いて、掘進速度に影響されず、廃棄汚泥量が少なく、又、退避掘削が不要なワンパス掘削によるソイルセメント地中連続壁構築工法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、その後芯材を建て込んで、或は、芯材を建て込むこと無く地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法に於いて、特に、無端カッタービットチェーンを循環可能に取り付けたカッターポストを有する施工機械を用い、循環する無端カッタービットチェーンを地盤に押しつけながら、施工機械が水平横移動するとともに、カッターポストに内蔵したノズルから、固化材を含む注入液を地盤に噴射することによって、地盤と注入液との混合スラリーを連続的に地中に形成させることにより地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法、所謂、TRD工法に於いて、注入液に遅硬性固化材を添加すること、及び、粘性土を多く含む地層を掘削する場合は、遅硬性固化材に分散剤を併用した注入液を地盤と混合攪拌させ、砂礫/粘土の互層を掘削する場合は、遅硬性固化材に分散剤及び脱水減少剤を併用した注入液を地盤と混合攪拌させ、且つ、これにより作られる固化液混合スラリーのスラリー比重、スラリー中の水/固化材重量比、及び、スラリー中の固化材量を調整することにより、スラリーの固化の遅延時間を任意の時間に維持できること及び壁体の最終固化強度も所定の値に設定できることを見出した。
そして、注入液と現位置土を混合してなる固化液混合スラリーのスラリー比重が1.40〜1.90の範囲にあって、固化液混合スラリー中の遅硬性固化材含有量が100〜400kg/mスラリーの範囲にあり、且つ、水/固化材重量比が150〜450の範囲にあるように調整することが望ましいことを見いだした。
本発明で使用する分散剤は、溶解水100重量部に対し、0.5重量部〜10.0重量部の範囲で添加する事が望ましい。0.5重量部以下では、良好な分散性が得られない。また、10.0重量部以上では、コストが高くなり経済的ではない。
使用する分散剤は、市販のリグニンスルホン酸Na塩、鉄塩、Zr塩、Ti塩、フミン酸、フミン酸Na塩、アンモニウム塩、ポリカルボン酸及びその誘導体、スチレンスルホン酸/無水マレイン酸共重合物の内の少なくとも1種類以上添加するが、ポリカルボン酸塩が、ナフサ分解Cモノオレフィンを主原料に製造されたCモノオレフィン・マレイン酸共重合体塩化合物を含んでいることが最も好ましい。
又、分散剤と併用する脱水減少剤は、スラリー溶解水100重量部に対し、ノニオン性或いは、弱アニオン性又は弱カチオン性高分子化合物を0.1重量部〜10.0、好適には0.1重量部〜5.0重量部の範囲で添加し、溶解した溶液に固化材を添加することが好ましい。0.1重量部以下では、良好な脱水減少性が得られない。また、10.0重量部以上では、スラリー粘性が高すぎて、作液に支障をきたす。
脱水減少剤は、前述したノニオン性或いは、弱アニオン性、又は、弱カチオン性高分子化合物であれば、何れを用いても良いが、特に変成グアガムを用いるのが、最も効果的、且つ、経済的である。
又、ここで述べる脱水減少剤のイオン性については、明確な定義がなされてないが、コロイド滴定によるポリマーのコロイド荷電量が+2.0〜−2.0(meq/g)の範囲にあることが好ましい。この範囲から外れた場合は、改良剤のカルシウムイオン等との反応性が強くなったり、或いはセメント粒子や、土粒子を凝集させたりする為、良好な脱水減少性は得られない。
更に、脱水減少剤の分子量については、特に制限されるものではないが、合成高分子化合物を用いる場合は、分子量が10〜100万の範囲にあることが好ましい。
使用可能な脱水減少剤は、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチル・ヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、グアガム、アラビアガム、キサンタンガム、ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル・ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル化グアーガム等のグアガム変成物、スターチ、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルスルホン酸・ビニルアミド共重合物、ポリアクリルアミド及びその部分加水分解物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸アクリルアミド共重合物が挙げられる。
又、分散剤と粘土鉱物を併用して脱水減少効果を向上させる場合は、使用する粘土鉱物は、モンモリロナイトを主体とする粘土鉱物であれば何れを用いても良い。好ましくは、高膨潤性のナトリウムモンモリロナイトを主成分とするベントナイトを溶解水100重量部に対し、1.0〜10.0重量部の範囲で添加することが好ましい。1.0重量部以下では、併用効果が発揮されない。10.0重量部以上では、スラリー粘性が高すぎて、作液に支障をきたす。
又、好ましいスラリー作液方法として分散剤と脱水減少剤を1種類以上選択して、併用する事を述べたが、必ずしもこれにとらわれる必要はなく、分散剤と脱水減少剤を別々に、上述した添加範囲で使用して差し支えない。
又、本発明における遅硬性固化材は、既存の遅硬性固化材であり、酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有することを主な特徴とし、その嵩比重は0.6から1.0、真比重は2.5〜2.8である。
然し、本遅硬性固化材は、固化材そのものの固化速度がセメントより遅く、従って、材令3日では、セメントの約1/2の強度しか発現せず、一般にセメント等に遅延剤或は超遅延剤を粉末混合した製品とは全く異なるものである。
又、本遅硬性固化材は、高い水比においても高強度を発現するが、より大きい固化体強度が必要な場合には、本遅硬性固化材に普通セメント、或いは、高炉B種セメントを併用しても良い。
従って、本発明の地中連続壁構築工法が、適用される地盤としては、特に制限されることは無く、砂礫層、粘土シルト層、砂質シルトなどの何れの地盤にも適用できる。
又、本発明の地中連続壁構築工法は掘進速度に影響されず、廃棄汚泥量が少なく、又、退避掘削が不要なワンパス掘削を可能にする。
本発明によれば、固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、地中連続壁構築工法、特にTRD工法に於いて、注入液に用いる固化材を遅硬性固化材とすると共に、遅硬性固化材に分散剤を併用した注入液を地盤と混合攪拌する方法、遅硬性固化材に分散剤及び脱水減少剤を併用した注入液を地盤と混合攪拌する方法を用い、且つ、これにより作られる固化液混合スラリーのスラリー比重及びスラリー中の水/固化材重量比、スラリー中の固化材量を調整することにより、スラリーの遅延時間を任意の時間に維持でき、又、壁体の最終固化強度も所定の値に設定できる。
従って、本発明の地中連続壁構築工法は掘進速度に影響されないため、退避掘削が不要なワンパス掘削によるソイル地中連続壁構築工法が可能になり、これによって廃棄汚泥量も少なくなる。
又、本発明の地中連続壁構築工法が適用される地盤としては、特に制限されることは無く、砂礫層、粘土シルト層、砂質シルトなどの何れの地盤にも適用可能である。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。尚、説明の都合上、前述した従来例と同一の構成については同一符号を付して説明し、且つ、従来例に用いた図6は本発明にも共通しているので、これらの図面についても同時に説明するものとする。
本発明の地中連続壁構築工法は、固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し、その後芯材を建て込んで、或は、芯材を建て込むこと無く地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法、特に、図6に示す如く、無端カッタービットチェーン5を循環可能に取り付けたカッターポスト6を有する施工機械7を用い、循環する無端カッタービットチェーン5を地盤Gに押しつけながら、施工機械7が水平横移動するとともに、カッターポスト6に内蔵したノズルから、固化材を含む注入液を地盤に噴射することによって、地盤Gと注入液との混合スラリーを連続的に地中に形成させることにより地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法、所謂、TRD工法に於いて適用されるものである。
そして、本発明の地中連続壁構築工法は、前述した地中連続壁構築工法、所謂、TRD工法に於いて、粘性土を多く含む地層を掘削する場合は、注入液に遅硬性固化材及び分散剤を添加し、遅硬性固化材及び分散剤を添加した該注入液を地盤と混合攪拌させるものである。そして、前記固化材を含む注入液中の分散剤の添加量は、溶解水100重量部に対し、0.5重量部〜10.0重量部の範囲とするものである。
又、本発明の地中連続壁構築工法は、前述の地中連続壁構築工法、所謂、TRD工法に於いて、砂礫/粘土の互層を掘削する場合は、注入液に遅硬性固化材、分散剤及び脱水減少剤を添加し、遅硬性固化材、分散剤及び脱水減少剤を添加した該注入液を地盤と混合攪拌させるものである。そして、前記固化材を含む注入液中の分散剤の添加量は、溶解水100重量部に対し、0.5重量部〜10.0重量部の範囲とし、且つ、上記脱水減少剤の添加量は、溶解水100重量部に対し、0.1重量部〜10.0重量部、好適には0.1重量部〜5.0重量部の範囲とするものである。
更に、本発明の地中連続壁構築工法は、前述の地中連続壁構築工法、所謂、TRD工法に於いて、作られる固化液混合スラリーのスラリー比重、スラリー中の水/固化材重量比、及び、スラリー中の固化材量を所定値に調整するものである。
即ち、前記注入液と現位置土を混合してなる固化液混合スラリーのスラリー比重が1.40〜1.90の範囲にあって、固化液混合スラリー中の遅硬性固化材含有量が100〜400kg/mスラリーの範囲にあり、且つ、水/固化材重量比が150〜450の範囲にあるように調整する。
これによって、スラリーの固化の遅延時間を任意の時間に維持できると共に、壁体の最終固化強度も所定の値に設定できる。
又、前記遅硬性固化材は、既存の遅硬性固化材であり、酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有し、その嵩比重は0.6から1.0、真比重は2.5〜2.8である。
前記遅硬性固化材は、固化材そのものの固化速度がセメントより遅く、従って、材令3日では、セメントの約1/2の強度しか発現せず、一般にセメント等に遅延剤或は超遅延剤を粉末混合した製品とは全く異なるものである。
又、より大きい固化体強度が必要な場合には、本遅硬性固化材に普通セメント、或いは、高炉B種セメントを併用しても良い。
更に、粘土層を掘削する場合は、分散剤として、市販のリグニンスルホン酸Na塩、鉄塩、Zr塩、Ti塩、フミン酸、フミン酸Na塩、アンモニウム塩、ポリカルボン酸及びその誘導体、スチレンスルホン酸/無水マレイン酸共重合物の内の少なくとも1種類以上添加するが、ポリカルボン酸塩が、ナフサ分解C5モノオレフィンを主原料に製造されたC5モノオレフィン・マレイン酸共重合体塩化合物を含んでいることが最も好ましい。
更に又、砂/粘土の互層を掘削する場合は、前記分散剤に、市販のベントナイト、山粘土、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチル・ヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、グアガム、アラビアガム、キサンタンガム、ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル・ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル化グアーガム等のグアガム変成物、スターチ、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルスルホン酸・ビニルアミド共重合物、ポリアクリルアミド及びその部分加水分解物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸アクリルアミド共重合物の少なくとも1種類の脱水減少剤を併用して使用する。
従って、本発明の地中連続壁構築工法が、適用される地盤としては、特に制限されることは無く、砂礫層、粘土シルト層、砂質シルトなどの何れの地盤にも適用できる。
又、本発明の地中連続壁構築工法は掘進速度に影響されず、廃棄汚泥量が少なく、又、退避掘削が不要なワンパス掘削を可能にする。
即ち、本発明の遅硬性固化材を用いた地中連続壁構築工法は、数日間の固化遅延性を確保できる為、従来のスリーパス施工方法が必要無くなり、図7で示したワンパス施工の退避部(図7に於いて9)の掘削部分が不必要となった図1に示す地中連続壁構築工法となる。
又、掘削後の地盤と注入液との混合スラリーの固化時間を3日以上遅延させることができることから、施工対象地盤を幾つかのエレメントに分割し、注入液を注入して混合攪拌し、芯材を建込むという作業をエレメント毎に繰り返す必要がなくなり、施工対象地盤の全範囲にわたって注入液を注入して混合攪拌した後に一気に全ての芯材を建込むという手順を採ることができる。
これらの実施形態に於いて、各種土質に対する注入液の配合組成、水/固化材重量比及び注入液と現位置土を混合してなる固化液混合スラリーのスラリー比重、スラリー中の水/固化材重量比は、表1記載の範囲になるように掘削中にスラリー比重を測定しながら注入液の注入量を調整する。
Figure 2006045877
本発明を、以下に記述する実施例によって、更に詳しく説明するが、その内容に限定されない。
(実施例A1〜A3及び比較例B1〜B3)
遅硬性固化材を含む注入液の遅延性効果をセメントに遅延剤を添加した固化液混合スラリーとの比較に於いて実施した。試験に用いた模擬地盤及び各固化液混合スラリーを作成する為に用いた添加剤を以下に示す。
「模擬地盤組成」
川砂 :75重量部
シルト粘土:25重量部
水分 :20重量%
「添加剤」
実施例A1〜A3に用いる添加剤
遅硬性固化材 : 市販品
(酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有し、その嵩比重は0.6から1.0、真比重は2.5〜2.8である遅硬性固化材)
添加量は、固化液混合スラリー比重及び残存固化材量により異なる。
水溶性ポリマー: 変成グアガム
添加量は、注入液中の水量に対し0.3重量部
分散剤 : ポリカルボン酸塩
添加量は、注入液中の水量に対し2.0重量部
比較例B1〜B3に用いる添加剤
セメント : 高炉B種セメント
添加量は、固化液混合スラリー比重及び残存固化材量により異なる。
遅延剤 : スーパーキャリブ
3.0重量部(対セメント)添加する。
表2、3に測定結果を示す。尚、コーン貫入試験は、社団法人地盤工学会出版図書「土質試験の方法と解説」に記載のJGSの方法に準じて実施した。
Figure 2006045877
Figure 2006045877
表2及び表3中の比重及び固化材量は固化液混合スラリーの比重及び残存固化材量を表す。
表2のコーン貫入試験結果から分かるように、実施例A1〜A3の遅硬性固化材を含む注入液を地盤に混合した固化液混合スラリーは、比較例B1〜B3に示す通常のセメントを注入液として使用して作成した固化液混合スラリーより非常に貫入抵抗値が小さく、遅延効果が高い。
又、表3より、実施例A1〜A3の最終的な28日強度発現は、比較例B1〜B3に示すセメントを使用した場合と殆ど同じ強度を示すことより、本発明における固化液混合スラリーは、初期遅延性に優れていると言える。
(実施例A4〜A5及び比較例B4〜B5)
遅硬性固化材、及びセメント単独スラリーと本発明における分散剤併用スラリーの脱水減少効果について試験を実施した。試験に用いた模擬地盤及び各固化液混合スラリーを作成する為に用いた添加剤を以下に示す。
「模擬地盤組成」
川砂 :75重量部
シルト粘土:25重量部
水分 :20重量%
「ソイル固化材スラリー性状」
固化材量(kg) 148
水量 (kg) 423
湿潤土砂(L) 1000
比重 1.70
W/C 286
「添加剤」
実施例A4〜A5に用いる添加剤
遅硬性固化材 : 市販品
(酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有し、その嵩比重は0.6から1.0、真比重は2.5〜2.8である遅硬性固化材)
水溶性ポリマー: 変成グアガム
添加量は、水量に対し0.3重量部
分散剤 : ポリカルボン酸塩
添加量は、水量に対し2.0、3.0重量部
比較例B4〜B5に用いる添加剤
セメント : 高炉B種セメント
表4及び図2に試験結果を示す。
Figure 2006045877
表4及び図2に示すとおり比較例B4又はB5の固化材単独では、脱水減少効果が極めて乏しく、実施例A4又は実施例A5に示す分散剤及び脱水減少剤併用スラリーの4倍量の脱水を生じる。従って、掘削後翌日に芯材を建て込む場合は、分散剤及び脱水減少剤を併用しないスラリーでは、スラリー中の水分が殆ど無くなり、建てこみ不可能である。
(実施例A6〜A11及び比較例B6)
遅硬性固化材を含む注入液に分散剤を添加する場合に於いて、分散剤のみを添加する場合と、分散剤に脱水減少剤を併用して添加する場合について脱水試験を実施した。試験に用いた模擬地盤及び各固化液混合スラリーを作成する為に用いた添加剤を以下に示す。
「模擬地盤組成」
粗砂 :25%
細砂 :50%
粘土 :25%
土砂水分(%) :25%
湿潤密度(g/cm) :1.95
「添加剤」
実施例A6〜A11に用いる添加剤
遅硬性固化材 : 市販品
水溶性ポリマー: 変成グアガム、ポリアクリル酸塩−A、ポリアクリル酸塩−B、
添加量は、注入液中の水量に対し0.3重量部
分散剤 : ポリカルボン酸塩−A、ポリカルボン酸塩−B、フミン酸塩
添加量は、注入液中の水量に対し1.0重量部〜3.0重量部
「試験手順」
(1)清水に各々の脱水減少剤を添加した後TRDスローセメントを添加し、5分間攪拌を行う。
(2)模擬地盤の一般土に対して、(1)のセメントスラリーを添加し、5分間混合を行う。
(3)脱水試験器にて脱水試験を行う(加圧3kgf/cm
表5に測定結果を示す。
Figure 2006045877
表5の脱水試験結果から分かるように、実施例A6〜A8の分散剤に脱水減少剤を併用して添加した場合、実施例A9〜A11の分散剤のみを添加した場合に、比較例B6の脱水減少剤及び分散剤を無添加の場合に比較して、脱水量が大幅に減少している。
(実施例A12及び比較例B7)
遅硬性固化材に分散剤と脱水減少剤としてのベントナイトとを添加した場合の脱水減少効果及び固化時間について試験を実施した。そして、高炉B種セメント、又は、遅硬性固化材を添加剤として単独に用いる場合を比較例とした。
試験に用いた試験地盤及び各固化液混合スラリーを作成する為に用いた添加剤を以下に示す。
「試験地盤」
A地区埋立て地盤
湿潤密度(g/cm) :2.18
水分率(%) :12.2
「添加剤」
実施例A12に用いる添加剤
遅硬性固化材 : 市販品
セメント : 高炉B種セメント
分散剤混合品 : ポリカルボン酸塩−A:フミン酸塩=3:1
添加量は、注入液中の水量に対し0.6重量部〜5.5重量部
ベントナイト :ベントナイト−A、ベントナイト−B、ベントナイト−C
添加量は、注入液中の水量に対し4.0重量部〜8.0重量部
表6に測定結果を示す。
Figure 2006045877
表6の脱水試験結果から分かるように、比較例B7の添加剤として高炉B種セメントを用いた場合は、固化も早く、脱水減少機能も極めて低い。又、添加剤として遅硬性固化材を用いた場合は、固化時間は、高炉B種セメントの場合に比較して非常に遅く、十分遅延性が確保されているが、脱水減少機能は、殆ど同じである。
一方、実施例A12の遅硬性固化材に分散剤と脱水減少剤としてベントナイトとを添加した場合は、比較例B7に比較して、固化時間及び脱水減少機能も大幅に改善されている。
現場試験施工に伴う室内配合試験結果及び実際の地中連続壁構築における現場試験結果を実施例として以下に示す。
「現場試験実施内容」
現場試験施工は、深度11.5m、壁厚:0.55m、横方向掘削長:5.1mの地中連続壁を構築することを目的に、図3に示す様に以下の施工条件で実施された。
(1)遅硬性固化材を含む注入液の配合組成及び注入量を変えて、横方向5.1mをワンパス掘削で往復する(a1〜a8)。
(2)その後、H鋼芯材建てこみ試験を実施後、掘削ポストを固化液混合スラリー中に浸したまま、一晩放置する(a9)。
(3)翌日、H鋼芯材建てこみ試験を実施後、無注入で横行掘削を行い掘削抵抗を測定する(a10〜a11)。
(4)前日掘削した5.1m地点まで掘削後、ワンパス掘削で更に2.2m掘削し、試験を終了する(a12)。
又、試験施工現場の土質試験結果を表7に示す。更に試験施工に使用した遅硬性固化材注入液に含まれる添加材を以下に示す。
Figure 2006045877
「遅硬性固化材注入液に含まれる添加材」
遅硬性固化材 : 市販品
(酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有し、その嵩比重は0.6から1.0、真比重は2.5〜2.8である遅硬性固化材)
添加量は、スラリーW/Cにより異なる。
水溶性ポリマー: 変成グアガム
添加量は、注入液中の水量に対し0.4重量%
又、土質試験、水分測定、コーン貫入試験、透水試験は、社団法人地盤工学会出版図書「土質試験の方法と解説」に記載のJIS、JGSの方法に準じて、テーブルフロー試験は「JISR5201セメントの物理試験方法」によるモルタルのフロー試験法にしたがって実施した。比重測定、脱水試験は、API規格の試験方法に準じて実施した。
試験施工実施前の室内配合試験は、現場採取土質を使用し、表8に示す配合組成で実施した。
又、試験施工計画に基づき実施したサンプリング試料の試験結果を表9、表10、表11に示す。更に24時間後のカッター再起動(通常縁切り操作と呼ぶ)に掛かる負荷を表12に示す。
Figure 2006045877
Figure 2006045877
Figure 2006045877
Figure 2006045877
Figure 2006045877
現場試験施工の試験結果より遅硬性固化材を使用した本地中連続壁構築方法が、従来手法より優れている点を以下に示す。
(1)各サンプル(a8、a12)の各種測定値は、室内配合試験測定結果と略一致する値となった。
(2)遅硬性固化材を含む注入液は、25%の低注入率であっても、テーブルフロー値も3時間後で135mm(15回)、6時間後のコーン貫入測定値も10〜20(kN/m2)となり、スラリー流動性を良好に維持することができていた(a4〜a8のサンプル試料試験結果)。一般にセメント等の固化材に遅延剤を添加して作液したスラリーを注入した場合は、注入率で最低45%必要となり、テーブルフロー値も3時間後で85mm(15回)、6時間後のコーン貫入測定値も250(kN/m2)のスラリー状態になる。
(3)一昼夜放置後の無注入再掘削時でも、掘削中の抵抗は無く、又、カッターポスト昇降時も地層のカッターへの付着も無く負荷も無かった(a11サンプル試料試験結果)。これは、コーン貫入測定値70(kN/m2)、3日後の一軸圧縮強度15(kN/m2)前後と極めて小さく、十分な遅硬性が得られていることが理由と考えられる。一般にセメント等の固化材に遅延剤を添加して作液したスラリーを注入した場合、6時間後のコーン貫入測定値は強度発現が大きく測定不可能なスラリー状態になる。又、カッター起動時(縁切り操作時)の負荷は、表10に見られるように通常の場合、縁切り操作によりカッターポストの負荷は約70%低減されるのに対し、本試験施工時では、縁切り操作による負荷の低減は認められなかった。これは、言いかえれば遅硬性固化材を含む注入液を注入して、得られる固化液混合スラリーは、遅延性が高く、24時間後のカッター再起動時の負荷が発生しないことを示している。
(4)翌日の11.0mの芯材挿入試験では、通常のセメントに遅延材を添加したスラリーでは、芯材挿入補助機を使用してもH鋼芯材を建込むことが出来ないのに対し、本発明における施工方法にて構築した地中壁では、10.5mまで自重で極めてスムーズに挿入でき、残り0.5mは、静かに昇降を繰り返すことにより挿入可能であった。
(5)一軸圧縮強度測定結果より、固化液混合スラリー中の残存固化材量が少ない場合は7日以前における強度発現が極めて小さいことから、遅硬性を長期間維持したい場合には、水比を高く、残存固化材量を低く抑えた条件で注入して掘削すればよい(a4〜a6のサンプル試料試験結果)。
又、水比・残存固化材量を適性に維持した場合は、28日強度で500(kN/m2)以上、56日強度で800(kN/m2)と十分な強度が得られる。
本発明によるワンパス施工の説明図である。 本発明と比較例の脱水減少効果に関する試験結果を示すグラフである。 本発明による現場試験施工の説明図である。 従来例を示し、SMP工法の説明図である。 従来例を示し、SMW工法の説明図である。 従来例を示し、TRD工法の説明図である。 従来例を示し、ワンパス施工の説明図である。 従来例を示し、スリーパス施工の説明図である。
符号の説明
5 無端カッタービットチェーン
6 カッターポスト
7 施工機械
G 地盤

Claims (9)

  1. 固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法に於いて、前記注入液に遅硬性固化材及び分散剤を添加することを特徴とする地中連続壁構築工法。
  2. 固化材を含む注入液を現位置土に注入して混合攪拌し地中連続壁を構築する地中連続壁構築工法に於いて、前記注入液に遅硬性固化材、分散剤及び脱水減少剤を添加することを特徴とする地中連続壁構築工法。
  3. 上記固化材を含む注入液中の分散剤の添加量が、溶解水100重量部に対し、0.5重量部〜10.0重量部の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の地中連続壁構築工法。
  4. 上記固化材を含む注入液中の分散剤の添加量が、溶解水100重量部に対し、0.5重量部〜10.0重量部の範囲であり、且つ、上記脱水減少剤の添加量が、溶解水100重量部に対し、0.1重量部〜10.0重量部の範囲であることを特徴とする請求項2又は3記載の地中連続壁構築工法。
  5. 上記地中連続壁構築工法は、無端カッタービットチェーンを循環可能に取り付けたカッターポストを有する施工機械を用い、循環する無端カッタービットチェーンを地盤に押しつけながら、施工機械が水平横移動するとともに、カッターポストに内蔵したノズルから、固化材を含む注入液を地盤に噴射することによって、地盤と注入液との混合スラリーを連続的に地中に形成させることにより地中連続壁を構築することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の地中連続壁構築工法。
  6. 上記注入液と現位置土を混合してなる固化液混合スラリーのスラリー比重が1.40〜1.90の範囲にあって、固化液混合スラリー中の遅硬性固化材含有量が100〜400kg/mの範囲にあり、且つ、水/固化材重量比が150〜450の範囲にあることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の地中連続壁構築工法。
  7. 上記注入液に添加される分散剤は、リグニンスルホン酸Na塩、鉄塩、Zr塩、Ti塩、フミン酸、フミン酸Na塩、アンモニウム塩、ポリカルボン酸及びその誘導体、ナフタリンスルホン酸塩、ポリオール、オキシカルボン酸塩、スチレンスルホン酸/無水マレイン酸共重合物の内の少なくとも1種類以上から成ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の地中連続壁構築工法。
  8. 上記注入液に添加される遅硬性固化材は、酸化カルシウム30〜70重量%、二酸化珪素10〜40重量%、酸化アルミニウム5〜20重量%及び三酸化イオウ1〜10重量%を含有し、その嵩比重が0.6〜1.0、真比重が2.5〜2.8であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の地中連続壁構築工法。
  9. 上記注入液に添加される脱水減少剤は、ベントナイト、山粘土、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチル・ヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、グアガム、アラビアガム、キサンタンガム、ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル・ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチル化グアーガム等のグアガム変成物、スターチ、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルスルホン酸・ビニルアミド共重合物、ポリアクリルアミド及びその部分加水分解物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸アクリルアミド共重合物の内の少なくとも1種類以上から成ることを特徴とする請求項2,3,4,5,6,7又は8記載の地中連続壁構築工法。
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