JP5399573B2 - セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法 - Google Patents

セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5399573B2
JP5399573B2 JP2013017143A JP2013017143A JP5399573B2 JP 5399573 B2 JP5399573 B2 JP 5399573B2 JP 2013017143 A JP2013017143 A JP 2013017143A JP 2013017143 A JP2013017143 A JP 2013017143A JP 5399573 B2 JP5399573 B2 JP 5399573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
additive
weight
added
chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013017143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013177294A (ja
Inventor
尚史 細見
肇 小野
康彦 藤田
良明 鈴木
利夫 福田
敦秀 白神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Toa Corp
Toray Engineering Co Ltd
Penta Ocean Construction Co Ltd
Takenaka Civil Engineering and Construction Co Ltd
Flowric Co Ltd
Shimizu Corp
Fudo Tetra Corp
Original Assignee
Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Toa Corp
Penta Ocean Construction Co Ltd
Takenaka Civil Engineering and Construction Co Ltd
Toyo Construction Co Ltd
Flowric Co Ltd
Shimizu Corp
Fudo Tetra Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yushiro Chemical Industry Co Ltd, Toa Corp, Penta Ocean Construction Co Ltd, Takenaka Civil Engineering and Construction Co Ltd, Toyo Construction Co Ltd, Flowric Co Ltd, Shimizu Corp, Fudo Tetra Corp filed Critical Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2013017143A priority Critical patent/JP5399573B2/ja
Publication of JP2013177294A publication Critical patent/JP2013177294A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5399573B2 publication Critical patent/JP5399573B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

本発明は、地盤にスラリー状のセメント系改良材を注入し、攪拌混合して強固な改良体を造成するセメント系深層混合処理方法において、セメント系改良材と水と共に添加剤を添加し、セメントスラリーの流動性を高め、凝結性能を改善することによって改良体の強度を大幅に高くすることができ、水セメント比を小さくし、セメントスラリーの注入量減少が図られ、排泥量及び排出残土の削減と周辺への変位も抑えることができる高品質なセメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法に関するものである。
防波堤、護岸、岸壁、道路盛土、橋脚、住宅、河川堤防、擁壁、建物、地下構造物、タンク等の基礎を構築するに際して、変形抑止、安定性の確保、沈下防止、側方流動防止、止水壁、液状化防止等を目的にして、セメント系改良材をスラリー状にして地盤に注入し、攪拌混合するセメント系深層混合処理工法が多用されている。セメント系深層混合処理工法は機械攪拌工法とも称しており、CDM工法、住宅地盤柱状改良工法、高圧噴射攪拌工法、機械攪拌と高圧噴射攪拌併用工法など、設計思想、施工法、機械性能等様々な特色を持って分類されている。
セメント系深層混合処理工法により得られた改良体は、現位置で確実に強度が得られるなど品質面での優れた特性を活かして、あらゆる用途に適用されている。これらの工法において構築された改良体が長期に亘りその機能を果たすためには、改良体の強度は、材齢経過に伴い低下することなく設計時に設定した設計強度を下回ってはならない。通常は、過去のデータを分析し、又は室内配合試験を実施し、材齢1個月強度又は3個月強度をベースにして、設計上必要とされる圧縮強度が得られるセメント系改良材添加量を決定した上で工事が行われる。
セメント系改良材は、普通ポルトランドセメント、高炉セメントB種、一般軟弱土用・特殊土用・高有機質土用・六価クロム溶出抑制用等のセメント系固化材、いわゆる水硬性物質と呼ばれるものが使用される。一般的にセメント系改良材の使用量は、対象土1mに対して極端に少ない時には50kg/m程度であり、強度の出にくい土あるいは超高強度を要求される時は300kg/m以上を使用する場合があるが、常に可及的に少量のセメント系改良材を用いて圧縮強度が大きい改良体を得ることを目標としている。
セメント系深層混合処理改良体の強度は、セメント系改良材に対する水の量の比に依存する。すなわち、改良体の強度は土粒子の中に含まれる水とセメントスラリーの中の水を合わせた量(αW)に対して、セメント系改良材の量(C)の比で変化する。
αW/Cが大きいと強度は低く、αW/C
が小さいと強度は高くなり、同一の土でのその関係は、一種の減衰曲線を描く。セメント系深層混合処理工法では、一般的に自然含水比の低い土は強度が高くなり、自然含水比の高い土は強度が低くなる所以である。
セメント系深層混合処理工法のセメントスラリーの水セメント比は、主要な材料である水とセメント系改良材との割合で、水量をW、セメント系改良材の量をCとすると「W/C」の百分率で示され、通常はW/C=60%〜120%の値が用いられる。上記より水セメント比を小さくするほど高い強度が得られる。しかしながら、W/C=60%で施工すると、セメントスラリーの流動性が低下し、混合処理工程の中で、プラント設備、グラウトホース、混合処理機などの各部において、圧送管内でセメントスラリーが閉塞を起こし、作業性が著しく低下する。そのため、海上工事においてはセメントスラリーの硬化を遅らすために遅延剤を使用して施工しているのが現状である。陸上工事においてはW/C=60%の施工は無理であり、特に夏期での施工においては、セメントスラリー圧送管内温度は40度以上になり、一般的にはW/C=80〜120%に設定し、施工せざるを得なかった。
一方、セメント系深層混合処理工法の実施工において、土粒子が細かく粘性が非常に強い地盤等の攪拌混合しにくい土などの場合には、セメントスラリーを注入し攪拌混合しても混合物が攪拌羽根において団子状になり、充分に混ざらないケースがある。その場合には水セメント比を極端に大きくし、例えばW/C=150%にした工事事例もあった。その場合にはセメントスラリーが材料分離を起こす問題があり、目標とする強度を得るためにセメント添加量を大幅に多くした施工を余儀なくされ、セメントスラリーが土中に充分に入りきらず、上方に溢れ出すなどの施工上の支障をきたしてきた。
水セメント比W/Cを80〜120%とした場合には、前記のように目標強度を得るために土1mに対するセメント系改良材の使用量が多くなり、コストを削減することができなかった。また、注入されたセメントスラリーの量がそのまま盛り上がり土となる工法上の特徴から排泥量が多くなり、場合によっては産業廃棄物の処理量も増え環境問題の観点から好ましくないことは明らかである。
水セメント比を小さくしセメントスラリーの注入量を少なくした方が高強度の変動係数の小さい良質な固化体が得られる。また、注入量は少ない方が側方への応力を少なくすることができ、周辺への影響を減少することができる。
ソイルセメントスラリーの流動性を改善するために、水とセメント系固化剤と流動化剤とアルカリ金属炭酸塩と土とを混合し、ソイルセメントスラリーを調整するステップを有するソイルセメントスラリーの調整方法が提案されている(特許文献1)。
また、長時間にわたって流動性が維持され、また硬化後の強度の高いソイルセメントの造成のために、カルボン酸またはその1価塩を主要構成単量体単位とする低分子量重合体およびアルカリ金属炭酸塩を併用するものが提案されている(特許文献2)。
特開2007−217255号公報 特開2000−169209号公報
特許文献1及び2に示すソイルセメントの流動化方法は、CRM工法、SMW工法、TRD工法等におけるソイルセメントスラリーの調整方法に関してのものであり、ソイルセメントの流動化はある程度は得られたものの、ソイルセメントの強度増加は期待できなかった。
本発明が解決しようとする第1の課題は、セメントスラリーの流動性を高め、かつ、改良体を強固に固化する方法を提供することである。
すなわち、セメント系改良材と水に加えてアルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤を主体とした材料からなる添加剤を付加混合し、地盤に注入しつつ攪拌混合して強固なセメント系深層混合処理改良体を構築し、構造物の耐久性を向上させることを特徴とする高品質のセメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法を提供することを目的とする。
本発明が解決しようとする第2の課題は、簡単で経済的に第1の課題を解決する方法を提供することである。
セメント系改良材と水をスラリー状にして、地盤に攪拌混合して得られるセメント系深層混合処理工法において、ある種の添加剤を添加することにより少ない水量でセメント系改良材粒子を水中に均一に分散することができ、セメントスラリーの流動性を向上し緻密で強度の高い固化体が得られることに着目した。
海上工事における深層混合処理工法では、海上の専用船でのグラウト配管が長いためセメントスラリーの固化遅延性を確保する目的でオキシカルボン酸塩又はリグニンスルホン酸塩を主成分とするAE減水剤遅延型の混和剤(例えばフローリックRG200・登録商標など)が使用されてきた。また、陸上工事でも、特殊な工事として改良杭と改良杭との接合を重要視するオーバーラップ施工などの場合はオキシカルボン酸塩を主成分とする遅延性の混和剤(例えばジオスパーR・登録商標など)を使用して施工する場合があった。
セメントの分散剤として一般に用いられる減水剤やAE減水剤は、セメントに対する分散作用により単位水量を大幅に減少し流動性を改善させる効果があり、また使用目的、方法、性能の違いはあるが基本的に同様の効果を持つものとして、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などがある。
セメント系改良材は凝集性が高く水の中でかなり激しく攪拌しても個々の粒子は完全にばらばらにならず、数個から数十個の粒子が集合した凝集体を形成する。分散剤は添加すると水の中で解離して負の電荷を帯びた分子となり、これがセメント粒子に吸着して凝集体中の個々のセメント粒子を互いに反発させることによって凝集体を破壊し、フロックの生成を抑制させるような働きがある。
減水剤、AE減水剤は、ポリオール複合体、リグニンスルホン酸塩などを主成分とするものが多く、ほとんどが陰イオン系界面活性剤に属する。
一方、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤は、ナフタレンスルホン酸塩、アミノスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩及びポリカルボン酸塩などを主成分とする高分子系の分散剤である。
高性能減水剤の基剤として最も有名なのは、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩及びポリカルボン酸塩で、いずれもセメントの水和反応を阻害せず、起泡作用もないので多量に使用してもセメントの凝結は遅延せず、空気量もほとんど増加しない。
従って、高性能減水剤に相当する高分子系分散剤の使用によるセメント系深層混合処理工法の高強度化、セメントスラリーの高流動化は、セメントスラリー中のセメント粒子を空隙の多い凝集状態から均一な分散状態にすることにより、強度のみならず耐久性、水密性など諸特性の優れたセメント系深層混合処理改良体が得られることが予測できた。
しかし、高性能減水剤の使用のみでは、シルト又は粘土を主体とする地盤には十分な効果が発揮できず強度が低下するなどの問題があることが判明したので、種々検討を繰り返したところ、セメント系改良材と水に、アルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤を必須成分とする添加剤を添加し、地盤に注入混合することにより、セメントスラリーの流動性を損なうことなく緻密で強度の高い固化体が得られることを見出した。
前記添加剤は、アルカリ金属炭酸塩及び/又は無機塩化物1重量部に対して高分子系分散剤を0.2〜2.0重量部の割合で混合した粉体状の混合物が特に優れた効果を発揮する。前記アルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが特に好ましく、無機塩化物は、塩化ナトリウム、塩化カリウムが特に好ましい。
前記高分子系分散剤は、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩のいずれも使用可能であるが、アルカリ金属炭酸塩及び無機塩化物と混合して粉体状の混合物を得る上では粉末状のナフタレンスルホン酸塩又はメラミンスルホン酸塩が特に好ましい。
高分子化合物は、数百から数千の分子量を持つ低分子化合物を重合させたものであり、分子量が大きくなる程溶解度が小さくなるなど、高分子化合物の種々の性質は分子量に左右される。これは低分子物質には見られない大きな特徴の1つであり、多くの分子と分子が相互作用を起こすので流動領域における粘弾性など、作り方によってさまざまな性質を持たせることができる。
高分子系分散剤は、基本要因として、分散質への吸着(親和性)、分散媒への親和性そして分散時の斥力付与と相反する性能を分子中に有する必要がある。それらを司る官能基の分子内における分布も分散性に大きな影響を及ぼす。高分子系分散剤は、ある分子量では分散性が良好であるが、その分子量からずれると分散性能が悪化する傾向が見られ、分散効果を示す最適な分子量領域を有する。その分子量領域を越えて大きくなりすぎると粒子間架橋を引き起こし、分散剤としてよりもむしろ凝集剤的な効果を示す。また一方で最適な分子量領域よりも小さいと吸着速度は速くても分散剤としての効果は小さくなる。高分子系分散剤は低分子量の集合体であることを念頭におき悪影響を及ぼす領域を出来るだけなくすことが重要である。
一方、高性能減水剤に使用されている基剤は、その殆どが工業的に作られる合成高分子化合物である。代表的な高分子系分散剤は、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩及びポリカルボン酸塩であり、その重量平均分子量は通常3,000〜30,000程度である。これら高分子系分散剤は、カルボキシル基やスルホン基といった官能基の総数が多くなるので、セメント粒子に大きな電荷を与えることが出来るが、種々実験の結果、添加剤としては、重量平均分子量が10,000〜25,000のものが特に好ましい。
(1)本発明は、セメント系改良材と水を地盤に注入攪拌混合するセメント系深層混合処理に付加混合される添加剤が、アルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤を必須成分とし、前記添加剤の全重量を1としたとき、アルカリ金属炭酸塩として炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウムを10〜40重量%、無機塩化物として塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウムを1〜60重量%、さらに高分子系分散剤としてナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩又はポリカルボン酸塩を20〜65重量%を含む混合物からなることを特徴とするセメント系深層混合処理用添加剤としたので、本発明の添加剤を添加すれば、スラリー粘度が急激に上昇することはなく、長時間スラリーの流動性が保たれる。
(2)また、本発明の添加剤を添加したときの一軸圧縮強度は、添加剤無しに比べて大幅に高くなっている。また、添加剤に無機塩化物を加えたものは、アルカリ金属炭酸塩と高分子系分散剤だけの組合せよりもさらに強度発現性に優れていることが確認できた。
(3)さらに、本発明によるセメント系深層混合処理用添加剤は、少ない添加量で最大の効果を得ることができる。
(4)セメント系改良材と水に、本発明の添加剤を混合して得られる流動性の高いセメントスラリーを地盤に注入し、攪拌混合して従来にないような強固な改良体を構築することができる。
高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=80%に添加剤無し(×印で2点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1(段落[0035]の例、以下同じ)を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2(段落[0036]の例、以下同じ)を1.0%添加(中抜き丸で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7%添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を0.7%添加(白抜き三角で点線)のそれぞれにおけるセメントスラリーの流動性(VG値)の経時変化特性図である。なお、本発明の添加剤1−1とはナフタレンスルホン酸塩に無機塩化物を併用した場合であり、比較例の添加剤1−2とはナフタレンスルホン酸塩のみを使用した場合である。 高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤2−1(段落[0037]の例、以下同じ)を1.0%添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤3−1(段落[0039]の例、以下同じ)を1.0%添加(中黒四角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7%添加(中抜き丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤2−1を0.7%添加(中抜き三角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤3−1を0.7%添加(中抜き四角で実線)、のそれぞれにおけるセメントスラリーの流動性(VG値)の経時変化特性図である。なお、本発明の添加剤1−1とは高分子系分散剤ナフタレンスルホン酸塩に無機塩化物を併用した場合であり、本発明の添加剤2−1とは高分子系分散剤メラミンスルホン酸塩に無機塩化物を併用した場合であり、本発明の添加剤3−1とは高分子系分散剤ポリカルボン酸塩に無機塩化物を併用した場合である。 高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で実線)、W/C=80%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で2点鎖線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−2を1.0%添加(中抜き丸で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を0.7%添加(白抜き三角で点線)したときの、それぞれの材齢4週における一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 ジオセット200(セメント系固化材)を300kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=80%に添加剤無し(×印で2点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を1.0%添加(白抜き丸で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を0.7%添加(白抜き三角で点線)したときの、それぞれにおけるセメントスラリーの流動性(VG値)の経時変化特性図である。 ジオセット200(セメント系固化材)を300kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤2−1を1.0%添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤3−1を1.0%添加(中黒四角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7%添加(中抜き丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤2−1を0.7%添加(中抜き三角で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤3−1を0.7%添加(中抜き四角で実線)したとき、のそれぞれにおけるセメントスラリーの流動性(VG値)の経時変化特性図である。 ジオセット200(セメント系固化材)を300kg/m用い、W/C=60%に添加剤無し(×印で実線)、W/C=80%に添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=100%に添加剤無し(×印で2点鎖線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を1.0%添加(白抜き丸で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7添加(中黒三角で実線)、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を0.7%添加(白抜き三角で点線)したときの、それぞれの材齢4週における一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=100%の添加剤無しに対して、(a)はW/C=100%、W/C=80%、W/C=60%それぞれに本発明の添加剤1−1を1.0%添加したときの、(b)は同様に本発明の添加剤2−1を1.0%添加したときの、(c)は同様に本発明の添加剤3−1を1.0%添加したときの、材齢4週の一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 (a)(b)(c)は、図7と同様、高炉セメントB種を150kg/m用いたときの、材齢13週のそれぞれの一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 ジオセット200(セメント系固化材)を300kg/m用い、W/C=100%の添加剤無しに対して、(a)はW/C=100%、W/C=80%、W/C=60%のそれぞれに本発明の添加剤1−1を1.0%添加したときの、(b)は同様に本発明の添加剤2−1を1.0%添加したときの、(c)は同様に本発明の添加剤3−1を1.0%添加したときの、材齢4週の一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 (a)(b)(c)は、図9と同様、ジオセット200(セメント系固化材)を300kg/m用いたときの、材齢13週のそれぞれの一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。 図7及び図8に示した材齢4週と13週のほかに、材齢1週の特性図の圧縮強度データを表示した表である。 図9及び図10に示した材齢4週と13週のほかに、材齢1週の特性図の圧縮強度データを表示した表である。 高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=60%、W/C=80%、W/C=100%のときの添加剤無、本発明の添加剤1−1、2−1、3−1を1.0%と0.7%添加したときの材齢1週、4週、13週の圧縮強度データを表示した表である。 ジオセット200を300kg/m用い、W/C=60%、W/C=80%、W/C=100%のときの添加剤無、本発明の添加剤1−1、2−1、3−1を1.0%と0.7%添加したときの材齢1週、4週、13週の圧縮強度デ−タを表示した表である。
本発明は、セメント系改良材と水にアルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤からなる添加剤を添加して、スラリー状にしたセメント系改良材を地盤に注入し、攪拌混合して強固な改良体を得るセメント系深層混合処理工法に関するものである。
セメント系深層混合処理工法は、地盤の表層の1mから2mを対象とする場合には表層処理工法、3mから55m程度を対象とする場合には深層混合処理工法と称し、表層と深層の中間を対象とする場合は浅層・中層混合処理工法と称している。緩い砂質地盤の液状化防止対策工法などにも使われ、利用範囲は多岐に亘っている。
また、いずれの工法の場合においても、水平攪拌方法、垂直攪拌方法、斜め攪拌方法があり、攪拌軸は単軸から8軸までの複数軸で、攪拌方式には機械攪拌式と高圧噴射式、また、両者の併用方式がある。
セメント系深層混合処理工法は、対象とする土を用いた室内配合試験において、最適なセメントの種類、セメント添加量、W/Cを決定する。土質はシルト、シルト質粘土、粘土、砂質土、有機質土、腐食土等様々な土質に適応して用いることができ、本発明の添加剤はいずれの土質にも効果を発揮することができ、適応範囲も広い。
本発明によれば、以下に示すように、セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法を簡単で経済的に実現することができる。
(1)本発明で用いているアルカリ金属炭酸塩は、いずれもイオン結合性が高いため水に容易に溶解し、水中で炭酸イオンや塩化物イオン(アニオン)とナトリウムイオンやカリウムイオンなどの金属イオン(カチオン)とに解離(電離)する。炭酸ナトリウムや炭酸カリウムの水溶液は強いアルカリ性を示すため、改良体のpHコントロールができ、改良体は水和反応を促進し、イオン濃度の変化に応じてイオン荷電が修正され、それぞれの吸着力を強めて、硬化を促進させる。
(2)塩化ナトリウム及び塩化カリウムは、炭酸ナトリウムと共にセメント水和の促進を図る目的で添加される成分である。
すなわち、塩化物は、セメント中の酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウムと反応して塩化カルシウムを形成する。塩化カルシウムがそのまま溶出するとセメントが多孔質化し、また各種の鉱物組織(例えばエトリンガイトなど)と反応すると膨張現象を引き起こしセメントの崩壊をもたらすとされている。
しかし一方では、塩化カルシウムは、セメントの「凝結促進剤」としての働きも期待できる。これはカルシウムイオンの減少を補い水和反応を促進する働きと考えられる。
セメント硬化体中へのイオンの拡散による塩化物の破壊効果の大きさはマグネシウム塩>カルシウム塩>ナトリウム塩>カリウム塩の順といわれており、ナトリウム塩やカリウム塩を選べば、塩化物の弊害を最小限に抑え凝結を進めることが可能である。
本発明の添加剤組成物においては、塩化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム)に良好な凝結促進効果が確認され、必須成分と位置づけられる。
(3)一方、高分子系分散剤は、セメント系改良材に対する分散作用により流動性を改善し強度を増大する効果があり、その分子がセメント系改良材粒子の表面に吸着し静電気的な反発力をもたせてセメント系改良材粒子を個々に分散させる。また、高分子系分散剤は、湿潤作用によりセメント系改良材の水和活性を高める効果もあるので、所要のコンシステンシーや強度を得るのに必要な水量及びセメント系改良材の量を減少させることが出来る。
さらに詳しくは、セメント系改良材に加水すると水和反応が始まりセメント系改良材粒子の表面には正の電荷が発生し、不安定な状態になる。このためセメント系改良材粒子は、お互いに凝集し合ってフロックを形成することで少しでも安定な状態を作ろうとする。しかし、高分子系分散剤を添加すると、セメント系改良材粒子の表面に強い負電荷を帯び高分子系分散剤が吸着する結果、セメント系改良材粒子間に強い斥力が働いて大きな分散状態が得られる。
(4)ナフタレンスルホン酸塩を水と同時にセメント系改良材に添加すると、解離して強い負電荷を帯びたナフタレンスルホン酸はまず、セメント系改良材の表面に吸着して帯電層を形成するが、CA(アルミネート)とCAF(フェライト)の激しい水和反応が進むと、形成された帯電層は、水和生成物に覆われて遮蔽されてしまう。解離したナフタレンスルホン酸は新たな粒子表面に吸着して再度帯電層を形成するが、CAとCAFの水和反応が進むと、新たに形成された帯電層も水和生成物に覆われて遮蔽されてしまう。
(5)セメント系改良材の水和反応の進行状況は、水和に伴う発熱量を測定することによって簡便に表現でき、水和直後の発熱は、水中に溶解した石膏が最も活性化の大きいアルミネートと反応して生成するエトリンガイトの生成熱及びエーライトの表面の溶解熱によるものである。初期の水和反応が一段落すると、アルミネート粒子の周りは、不溶解性のエトリンガイト膜によって覆われ、エーライト粒子の周りも不溶性のC−S−H相(珪酸カルシウム水和物)の膜によって覆われ、水和反応物が抑制される時期を迎える。次いで液相中のNaイオンとKイオンの濃度が高くなると、アルミネート粒子の周りのエトリンガイト膜が結晶の膨張圧で破れ、内部のアルミネート粒子が再び水和を始め、カルシウムサルフォアルミネートに変化する。その後は、エーライト、ビーライトは多量に生成したC−S−H相によって薄められて、イオンの移動は難しくなり、水和速度は次第に遅くなり、水和物同士の接着により凝結が始まる。本発明の添加剤は、セメント粒子表面に生成するC−S−H相に作用して、セメント系改良材粒子の水和を促進させる働きをする。
(6)上記より、本発明に用いられる添加剤は、アルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤からなり、セメント系改良材に添加された添加剤は、材齢の経過に伴う水和作用の進行により生成した水和物が空隙を充填し、硬化体組織を緻密化する。この組織の緻密化により改良体の強度を上げ耐久性を増す作用を示す。
添加剤は、セメント系改良材と水に添加することにより、セメントスラリーの流動性を高め、水セメント比W/Cが60%、場合によってはW/C=50%での施工のように水の量が少ない場合にも流動性が保たれ、施工性が向上するのと同時に、セメント系深層混合処理改良体の強度を大幅に増加させることができ、逆説的にいえばセメント系改良材の使用量を大幅に少なくできる。
陸上部におけるセメント系深層混合処理工事では、添加剤を使用するとW/C=60%の施工でも、W/C=100%の施工と同様の流動性が確保され、改良体の強度増加が図られ、セメント系改良材使用量の削減と注入したセメントスラリー量が少ないために排泥量を抑えることが可能になり、経済性の向上並びに環境負荷低減への貢献など付加価値が生じる。
また、最近の海上工事における深層混合処理工法では、特に盛り上がり土を少なくしてほしいとの要望が多々あり、従来のW/C=60%の施工の見直しも見込まれ、排泥量を少なくし、処分費が高額である事後浚渫費及び土砂処分費用を削減できるなど、添加剤の効果的な活用が期待される。
一方、止水壁とか耐震構造物の基礎に深層混合処理工法を用いる場合は、要求される改良体の設計強度が非常に高く、W/Cを小さくすることにより強度を高くする必要に迫られる。その場合、添加剤を使用することによりW/C=50%程度までの施工も考慮する必要があるが、添加剤を使用したW/C=60%のセメントスラリーの性状から判断して条件が整えば施工可能である。
添加剤は、セメント系改良材と水に添加することにより、土と混合した直後のまだ固まらない改良土のせん断強さを下げる効果がある。混合体が柔らかいためセメントスラリーを添加したことによる増加分の土は上方に移動し、側方即ち周辺への変位が抑えられる。
また、土と混合したときの混合直後のまだ固まらない改良土のせん断強さが小さいために地盤との混合攪拌性能が非常に良い。すなわち、深層混合処理工法の実施工では地盤に注入した直後のセメントスラリーと土との混合攪拌度合いが改良体の強度に大きく影響するが、その混合攪拌性能が飛躍的に向上する。
従来より、深層混合処理改良体の良好な品質を確保するために、混合処理機の1分間当たりの貫入・引き抜き速度、攪拌羽根の段数、及び回転数などは、ある一定の基準値を満たす施工を行ってきたが、添加剤を使用することにより基準値を下げても同様の改良体の品質が確保され、施工効率の大幅なアップが見込まれ、施工コストを下げることが出来るなど経済的な施工が行える。
また、添加剤には、その他の含有材料として、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、硫酸マグネシウム、燐酸マグネシウム等から選ばれるアルカリ金属化合物なども加えることができる。その他、必要に応じて、セメントと共に用いられている公知の混和剤(遅延剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、早強剤、急結剤、膨張剤、増粘剤、防水剤及びベントナイト等)を使用することもできる。これらの添加剤は単独又は混合して用いられてよい。これらの添加剤を含む場合、本発明の添加剤の添加量は通常の場合と同様である。
以上のような配合としたことにより本発明の目的を実現した。
本発明によるセメントスラリーの流動化の成果を確認する目的で、添加剤による分散効果をVG(セメントスラリーの流動性)メーターで測定する流動性試験を行った。試験は高炉セメントB種及びジオセット200(セメント系固化材)を用いて、それぞれについて、セメントスラリー作液直後、1時間後、2時間後、3時間後のVG値をVGメーターによって測定した。VGメーターは回転粘度計で、粘度グレード(Viscosity Grade)の英称略で示され、シールド工法やボーリング工事で使用する泥水、地中連続壁工法やその他基礎工事で使用される安定液の粘度の試験が可能であって、セメントスラリーのフロー値を測定するPロート試験とも相関関係がある。VG値の経時的変化を図1、図2、図4および図5に示す。
次に、本発明による添加剤の性能を確認する目的で改良体の強度試験を行った。試験は岡山県のシルト質粘土を用い、高炉セメントB種及びジオセット200(セメント系固化材)それぞれについて、直径φ5cm×長さ10cmの円柱供試体を27個ずつ作成して一軸圧縮強度を測定した。水セメント比は100%、80%、60%、材齢は1週、4週(1個月強度)、13週(3個月強度)とし、各ケースの試験体を3個ずつとして、3個の測定値の平均値をその一軸圧縮強度試験結果とした。結果を表−1[図11]、表−2[図12]、表−3[図13]及び表−4[図14]に示す。
本発明の添加剤1−1の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 19重量%
・塩化ナトリウム 28重量%
・塩化カリウム 24重量%
・ナフタレンスルホン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
比較例1−2の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 31重量%
・炭酸カリウム 40重量%
・ナフタレンスルホン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
本発明の添加剤2−1の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 19重量%
・塩化ナトリウム 28重量%
・塩化カリウム 24重量%
・メラミンスルホン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
比較例2−2の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 31重量%
・炭酸カリウム 40重量%
・メラミンスルホン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
本発明の添加剤3−1の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 19重量%
・塩化ナトリウム 28重量%
・塩化カリウム 24重量%
・ポリカルボン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
比較例3−2の配合は次の通りである。
・炭酸ナトリウム 31重量%
・炭酸カリウム 40重量%
・ポリカルボン酸塩系の高分子系分散剤 29重量%
添加剤無、塩化物ありの本発明の添加剤1−1、塩化物なしの比較例の添加剤1−2をそれぞれ添加したときにおけるセメントスラリーの流動性の経時変化を示した図1(高炉セメントB種)及び図4(ジオセット200)において、添加剤無しのセメントスラリーは経過時間と共にVG値は上昇し、粘度が増加している。W/C=60%の添加剤無し(×印の1点鎖線)は、短時間で急激にスラリー粘度が上昇し、実質的に施工作業が困難になっていることを表している。W/C=80%の添加剤無し(×印の2点鎖線)は、W/C=60%程でもないが、やはり1〜2時間でスラリー粘度が上昇している。W/C=100%の添加剤無し(×印の黒実線)は、粘度の上昇がわずかで長時間流動性を保っている。このため、実施工では、W/C=100%のセメントスラリーが用いられることが多い。
これに対し、W/C=60%に比較例の添加剤1−1を1.0%添加すると、スラリー粘度が急激に上昇することはなく、点線の特性線のように長時間スラリーの流動性を保つことが出来る。同様に、W/C=60%に比較例の添加剤1−2を1.0%添加すると、スラリー粘度が急激に上昇することはなく、特性線のように長時間スラリーの流動性を保つことが出来る。
ここで、本発明の添加剤1−1は、アルカリ金属炭酸塩とナフタレンスルホン酸塩系の高分子系分散剤に無機塩化物を加えたもので、これらの合計をセメント系改良材に対して重量比で1.0%及び0.7%加えたものである。W/C=60%に本発明の添加剤1−1を加えることで、施工が困難であった60%のセメントスラリーでの施工に全く問題がない結果が得られた。また、これらの特性線に見るように、無機塩化物がセメントスラリーの粘度及び流動性保持効果に悪影響を与えないことも確認出来た。
比較例の添加剤1−2は、アルカリ金属炭酸塩とナフタレンスルホン酸塩系の高分子系分散剤だけからなるもので、これらの合計をセメント系改良材に対して重量比で1.0%及び0.7%加えたものである。
図2及び図5は、高分子系分散剤の違いによる影響を見る目的で本発明の添加剤2−1、添加剤3−1を用いて同様の実験を行ったものである。
ここで、本発明の添加剤2−1は、アルカリ金属炭酸塩とメラミンスルホン酸塩系の高分子系分散剤に無機塩化物を加えたもので、これらの合計をセメントに対して重量比で1.0%及び0.7%加えたものである。
また、本発明の添加剤3−1は、アルカリ金属炭酸塩とポリカルボン酸塩系の高分子系分散剤に無機塩化物を加えたもので、これらの合計をセメントに対して重量比で1.0%及び0.7%加えたものである。
これらの結果から、無機塩化物はナフタレンスルホン酸塩系の高分子系分散剤だけでなく、メラミンスルホン酸塩系の高分子系分散剤、ポリカルボン酸塩系の高分子系分散剤と組み合わせても全く問題がないことが確認出来た。
図3は、表−1[図11]のデータに基づく一軸圧縮強度(KN/m)の比較図である。高炉セメントB種を150kg/m用い、W/C=60%の添加剤無し(×印で実線)、W/C=80%の添加剤無し(×印で1点鎖線)、W/C=100%の添加剤無し(×印で2点鎖線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を1.0%(中黒丸で実線)、W/C=60%に比較例1−2を1.0%(白抜き丸で点線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を0.7%(中黒三角で実線)、W/C=60%に比較例1−2を0.7%添加(白抜き三角で実線)、したときの材齢1週、4週、13週における一軸圧縮強度(KN/m)の試験結果である。
図3から明らかなように、本発明の添加剤を添加したときの一軸圧縮強度は、添加剤無しに比べて大幅に高くなっている。また、添加剤に無機塩化物を加えたものは、アルカリ金属炭酸塩と高分子系分散剤だけの組合せよりもさらに強度発現性に優れていることがわかる。
図6は、表−2[図11]のデータに基づく一軸圧縮強度(KN/m)の経時変化特性図であり、ジオセット200(セメント系固化材)を用い、W/C=60%の添加剤無し(×印で実線)、添加剤無しでW/C=80%(×印で1点鎖線)、添加剤無しでW/C=100%(×印で黒2点鎖線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−1を添加(中黒丸で実線)、W/C=60%に本発明の添加剤1−2を添加(白抜き丸で点線)における一軸圧縮強度(KN/m)の経時変化特性図である(添加量300kg/m)。
図6から明らかなように、本発明の添加剤を添加したときの一軸圧縮強度は、添加剤無しに比べて大幅に高くなっている。また、添加剤に無機塩化物を加えたものは、アルカリ金属炭酸塩と高分子系分散剤だけの組合せよりもさらに強度発現性に優れていることがわかる。
また、図3及び図6から、添加剤を添加した改良体の強度は、添加剤の添加率に対応して増加している。実施工において、本添加剤により高い改良効果が得られる事は明らかであり、現実の問題として実施工ではコストが重要視されるため、添加剤の添加率は0.5%から1.0%が妥当な値ではないかと思われる。ただし、特種な工事、例えば、汚染土壌固化工事、超高強度を要求される工事などでは、事前に予備実験を実施し、添加率を高くするなど最適な添加率を決定する必要がある。一般的には混和剤の添加率の上限は3%であり、実験結果から、最適な添加率は、セメント系改良材1重量部に対して0.5〜3.0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%である。
図7(a)、図7(b)、図7(c)、図8(a)、図8(b)、図8(c)、図9(a)、図9(b)、図9(c)、図10(a)、図10(b)、図10(c)から明らかなように、添加剤無しに比較して、本発明の添加剤を添加したときの一軸圧縮強度は大幅に高くなっている。
また、塩化物を含有しない比較例の添加剤を添加した場合と比較して、本発明による塩化物を含有する添加剤を添加した場合の方がすべての場合において一軸圧縮強度は高くなっていることが確認できた。
また、水セメント比を小さくすればするほど強度は高くなっており、本発明の添加剤を使用して、W/C=60%での施工を行うことにより、添加剤無しに比べて高品質なセメント系深層混合処理改良体が得られることが確認された。
高分子系分散剤の添加率は、セメント重量に対して粉体状では0.24%から0.8%(40%水溶液で0.6%から2.0%)が添加されるのが一般的である。このことから、本発明の添加剤のセメント系改良材重量に対する添加率を平均的に1%と仮定した場合、混合される高分子系分散剤はセメント系改良材重量に対して0.24%から0.8%が必要となる。
一方、アルカリ金属炭酸塩及び無機塩化物の必要量としては、本発明の添加剤のセメント系改良材重量に対する添加率を1%とした種々の要素実験結果から、セメントスラリーの粘稠度と、土と混合したときの流動性及び強度を基に、性能に問題のない範囲を設定し、0.2%から0.6%が適切であることがわかった。
以上より、添加剤の高分子系分散剤の配合割合を20〜65重量%に設定した。
この添加剤の最良の配合の一例は、添加剤を1としたときは次の通りである。
・炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウム 10〜40重量%
・塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウム 1〜60重量%
・高分子系分散剤 20〜65重量%
炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムは、固化された改良体のアルカリ性を助長して中性化による機械的強度の低下を防止することを主目的として添加される成分であり、さらに、セメントスラリー中のカルシウムイオン、マグネシウムイオンなどを調整することにより、高分子系分散剤の効果を大幅に向上させることが見出された。
塩化ナトリウム及び塩化カリウムは、炭酸塩と共にセメント水和の促進を図る目的で添加される成分である。
添加剤における炭酸塩の含有率を10〜40重量%の範囲としたのは、炭酸塩の含有率が10重量%未満では、供給される塩素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンの添加効果が改良体において発揮されず、炭酸塩が40重量%を超え、塩化物が60重量%を超えると、各イオンが過剰となり、改良体への添加効果が頭打ちとなるからである。
塩化物に関しては、海上工事の場合には、陸上施工とは別配合が必要になる。陸上部におけるセメント系深層混合処理工法の施工には真水を使用するが、海上部の施工では海水を使用する。海水中には塩分が3.2%から3.7%(平均3.5%)含まれており、その組成は一般的に塩化ナトリウム78%、塩化マグネシウム10%、硫酸マグネシウム6%、硫酸カルシウム4%、塩化カリウム2%程度といわれている。添加剤に含まれる塩化物に海水中のそれを加えると塩分が過剰になり、海水に溶解しきれない沈降物が発生する。従って、海水を使用する場合には、添加剤中の塩化物の含有率を大幅に減らすか、下限値を0又は1重量%とするようにしてもよい。
各添加剤のセメント系改良材への添加量は、添加効果を加味して適宜決められる。例えば、セメント系改良材の添加割合が多い場合には、添加剤の添加量を前記範囲の下限側に設定し、添加割合が少ない場合には、上限側に設定することが望ましい。
また、塩化物は、セメント中の酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウムと反応して塩化カルシウムを形成する。塩化カルシウムがそのまま溶出するとセメントが多孔質化し、また各種の鉱物組織(例えばエトリンガイトなど)と反応すると膨張現象を引き起こしセメントの崩壊をもたらすとされている。しかし一方では、塩化カルシウムはセメントの水和反応を促進し、「凝結促進剤」としての働きも期待できる。
セメント硬化体中へのイオンの拡散による塩化物の破壊効果の大きさはマグネシウム塩>カルシウム塩>ナトリウム塩>カリウム塩の順といわれており、ナトリウム塩やカリウム塩を選べば、安価で、塩化物の弊害を最小限に抑え凝結を進めることが可能である。
本特許の添加剤組成物においては、塩化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム)に良好な凝結促進効果が確認され、必須成分と位置づけられる。
上記添加剤は、最良の形態の一つであり、その性状は次のようなものである。
添加剤は粉体状であり、色調は淡茶褐色を呈し、溶解した場合のpHは10.0〜11.0で、密度は1.15〜1.20g/cmである。
添加剤の添加率は、実験結果により、3.0%以上の添加率の場合、添加剤が水に充分溶解せず、フロック状の沈殿物が生じる。従って、添加率の上限は3.0%とし、好ましくは2.0%と設定した。また、添加率の下限値は、高分子系分散剤の標準添加率を大きく下回らないことが条件であることから0.5%とした。本発明の添加剤は、セメント系深層混合処理のセメント系改良材1重量部に対して0.5〜3.0重量%の割合で添加することを特徴とする。
次に本発明によるセメント系深層混合処理用添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法を説明する。
本発明によるセメント系深層混合処理改良体は、その強度を高くするには、次のような構成からなる。
セメント系改良材は、その水和反応によりさまざまな水和物を生成する。水和反応はセメント系改良材と水とが反応して不溶性のセメント水和物を作り凝結固化する。セメント系改良材の水和反応は複雑で、長い年月にわたって変化し、セメント系改良材のクリンカ鉱物であるエーライト、ビーライト、アルミネート相、フェライト相が水と反応し水和物を形成、水和反応が進むとエトリンガイトやモノサルフェートといった水和物も形成される。本発明の添加剤を混合することにより、改良体が石灰含有量を増大し、アルカリ性の組成となること、さらには急速な水和反応によって水和阻止効果の及ぶ前に固化を達成することで、アルミン酸石灰水和物の水和反応を促進しエトリンガイトの生成をより多くするもので、これら塩基は改良体の強度を高くするものである。
セメント系改良材に、添加剤を付加混合して混合スラリー液とする混合槽と、前記混合スラリー液を地盤へ注入圧送するグラウトポンプと、このグラウトポンプから供給される混合スラリー液を地盤に注入しつつ撹拌する混合処理機と前記混合スラリー液を地盤へ注入圧送するグラウトホースが連結され、添加剤の付加混合されたセメント系改良材としての混合スラリー液が得られ、この混合スラリー液が地盤へ注入される。このとき、掘削攪拌翼で地盤を掘削しつつ、混合スラリー液を注入・撹拌し、改良体が構築される。
セメント系深層混合処理工法は、様々な機械設備が用いられており、それぞれの施工形態に応じて選定されている。一般的には、住宅地盤柱状コラム工法、表層・中層・深層混合処理工法、高圧噴射攪拌工法など、さまざまな機械設備があるが、いずれの工法の場合においても、水平攪拌方法、垂直攪拌方法、斜め攪拌方法があり、攪拌軸は単軸から複数軸、多い場合は8軸のものもあり、攪拌方式には機械攪拌式と高圧噴射式、又、両者の併用方式がある。基本的にはスラリープラントにおいて、セメントスラリー状にし、グラウトポンプにて圧送し、地盤に注入する工法である。
すなわち、地盤にセメント系改良材を注入しつつ撹拌翼で撹拌して、改良体を構築する混合処理工法としての設備は大きさには違いはあるがどの工法においても同じ形式である。添加剤を使用することは、これらのいずれの工法においても施工性が損なわれることはない。計量された粉体状の添加剤は、直接スラリープラント設備に投入し攪拌しセメントスラリー液としても良いし、粉体状の添加剤をあらかじめ25%水溶液(4倍希釈液)としてストックし、液体状にしてスラリープラント設備に投入することもできる。
添加剤は、粉体状で製造し輸送し、セメントスラリープラントにおいて、水、セメント系改良材と同時に混合し、セメントスラリー状にして注入する。粉体状で輸送することにより、液体状よりも輸送コストが削減できる。
添加剤の粒子径は、1,000マイクロメートルより大きいと溶解に時間がかかり、また10マイクロメートルより小さいと飛散しやすくなり、取り扱いが難しくなる。添加剤は、アルカリ金属炭酸塩と無機塩化物及び高分子系分散剤から構成されるが、このうちアルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを少なくとも1種以上含む材料からなり、無機塩化物は塩化ナトリウム、塩化カリウムを少なくとも1種以上含む材料からなり、高分子系分散剤を含むこれらの原料成分がすべて粉体であり、粉体状の粒子径が数マイクロメートル〜1,000マイクロメートルであることを特徴とする。
添加剤の添加量は、セメント系深層混合処理工法における改良対象土の性状に応じて、セメント系改良材1重量部に対して0.5〜3.0重量%(C×Wt%)、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲内で設定する。
改良体が目標とする強度を得るためには、一般的に、粘性土の場合にはセメント添加量は比較的少なく平均的に80〜120kg/mであり、砂質土の場合には150〜200kg/m、有機質土の場合には200〜300kg/m程度である。また、住宅地盤に用いられる柱状コラム工法の場合などは安全側に見てセメント添加量は250〜300kg/mを使用している場合が多い。
この添加剤のセメント系改良材への添加量は、添加効果を加味して適宜決められる。例えば、改良対象土が自然含水比の多い性状を示す土の場合は、セメント系改良材に対する添加剤の添加割合を少なく、自然含水比の少ない性状を示す土の場合は、セメント系改良材に対する添加剤の添加割合を多くする。
本発明は、セメント系改良材にアルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤を主成分とする添加剤を添加し、水セメント比を小さくすることによりセメントスラリーの性状を改善し、セメント系深層混合処理改良体の強度を強め、排泥量と排出残土を低減し、周辺への変位を抑制することができるセメント系深層混合処理工法に利用できる。

Claims (4)

  1. セメント系改良材と水を地盤に注入攪拌混合するセメント系深層混合処理に付加混合される添加剤が、アルカリ金属炭酸塩、無機塩化物及び高分子系分散剤を必須成分とし、前記添加剤の全重量を1としたとき、アルカリ金属炭酸塩として炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウムを10〜40重量%、無機塩化物として塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウムを1〜60重量%、さらに高分子系分散剤としてナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩又はポリカルボン酸塩を20〜65重量%を含む混合物からなることを特徴とするセメント系深層混合処理用添加剤。
  2. ・炭酸ナトリウム 19重量%
    ・塩化ナトリウム 28重量%
    ・塩化カリウム 24重量%
    ・ナフタレンスルホン酸塩系、メラミンスルホン酸塩系、ポリカルボン酸塩系の中から選ばれる1つ以上の高分子系分散剤 29重量%
    を含む混合物からなることを特徴とする請求項1記載のセメント系深層混合処理用添加剤。
  3. セメント系改良材と水に、請求項1又は2のいずれかに記載の添加剤を混合して得られる流動性の高いセメントスラリーを地盤に注入し、攪拌混合して強固な改良体を構築することを特徴とするセメント系深層混合処理改良体の造成方法。
  4. セメント系改良材1重量部に対して、請求項1又は2のいずれかに記載の添加剤を0.5〜3.0重量%の割合で添加することを特徴とする請求項3に記載のセメント系深層混合処理改良体の造成方法。
JP2013017143A 2012-02-10 2013-01-31 セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法 Active JP5399573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013017143A JP5399573B2 (ja) 2012-02-10 2013-01-31 セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012027012 2012-02-10
JP2012027012 2012-02-10
JP2013017143A JP5399573B2 (ja) 2012-02-10 2013-01-31 セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013177294A JP2013177294A (ja) 2013-09-09
JP5399573B2 true JP5399573B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=49269379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013017143A Active JP5399573B2 (ja) 2012-02-10 2013-01-31 セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5399573B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104261743B (zh) * 2014-09-27 2016-06-15 景德镇陶瓷大学 一种水泥砂浆用添加剂及其使用方法
JP6313697B2 (ja) * 2014-11-20 2018-04-18 東興ジオテック株式会社 低水セメント比のセメントスラリーを用いた高圧噴射撹拌工法
JP6508525B2 (ja) * 2015-06-30 2019-05-08 三菱マテリアル株式会社 地盤改良方法
JP6760642B2 (ja) * 2016-06-29 2020-09-23 株式会社エイケン 土固化モルタル施工方法
KR101766219B1 (ko) * 2016-09-29 2017-08-08 변호덕 고화용 조성물, 고화용 조성물을 이용한 고화체, 및 그 제조 방법
JP6871714B2 (ja) * 2016-10-26 2021-05-12 西日本旅客鉄道株式会社 橋台背面盛土の補強工法
CN107417153B (zh) * 2017-08-30 2020-01-21 日照弗尔曼新材料科技有限公司 一种混凝土增效剂及其制备方法
JP6423121B1 (ja) * 2018-07-24 2018-11-14 五洋建設株式会社 深層混合処理工法及びその装置
JP2020105321A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 太平洋セメント株式会社 固化材スラリー
JP2020105318A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 太平洋セメント株式会社 固化材スラリー
JP7187755B2 (ja) * 2019-02-07 2022-12-13 株式会社竹中工務店 高圧噴射攪拌工法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05139863A (ja) * 1991-11-13 1993-06-08 Jiro Fujimasu ポルトランドセメント系軽量コンクリート組成物
JP3741514B2 (ja) * 1997-04-21 2006-02-01 三井化学株式会社 地盤注入用グラウト剤とその地盤改良方法
JP2000239661A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Kyokado Eng Co Ltd 地盤注入用グラウト材およびこれを用いた地盤注入工法
JP4057817B2 (ja) * 2002-02-05 2008-03-05 三菱レイヨン株式会社 珪酸塩系土質安定用薬液に用いる重炭酸塩系硬化剤およびこれを用いた地盤安定化工法
JP2004035699A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Taiheiyo Material Kk 注入材及びこれを用いた注入施工方法
JP2004149685A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Taiheiyo Material Kk 注入材
JP2004307309A (ja) * 2003-04-10 2004-11-04 Tokuyama Corp ジェットグラウト工法用混和剤及びセメント組成物
JP2007314725A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Denki Kagaku Kogyo Kk 地盤安定化用混和剤、地盤安定化材料、及びそれを用いた地盤安定化工法
JP2009132808A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Nittetsu Cement Co Ltd 注入材および硬化時間の調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013177294A (ja) 2013-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5399573B2 (ja) セメント系深層混合処理用添加剤及びこの添加剤を用いたセメント系深層混合処理改良体の造成方法
CN100360457C (zh) 一种水泥基双液注浆材料
CN107827422B (zh) 用于海底盾构隧道的高防水同步注浆浆液
KR100906459B1 (ko) 수화 속도를 조절한 시멘트 그라우트재 및 그의 제조방법
CN107459301A (zh) 一种预拌流态固化土
CN105541138B (zh) 一种处理盐渍土地基的地聚合物及其制备方法与应用
WO2005095300A1 (ja) コンクリート組成物とその製造方法、粘性調整方法、及び、このコンクリート組成物を用いた場所打ちコンクリート杭の構築方法
CN101793021B (zh) 一种预加骨料搅拌桩的地基加固方法
CN101250872A (zh) 软弱地基加固的水泥砂浆搅拌桩及其成桩方法
KR101550220B1 (ko) 분말 구체방수제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 시공방법
KR102454865B1 (ko) 무기계 급결재와 무시멘트를 이용한 지반차수 및 보강용 친환경 그라우트재 조성물
CN107879569A (zh) 一种新型有机无机复合淤泥固化剂及其使用方法和应用
JP6529821B2 (ja) 地盤安定化用粉体混和剤、地盤安定化材料、及びそれを用いた地盤安定化工法
KR101816936B1 (ko) 지반주입용 수경성 시멘트조성물 및 이를 이용한 지반개량방법
KR101051968B1 (ko) 친환경 그라우트재를 이용한 심층혼합공법
KR101671126B1 (ko) 고분자응집제를 이용한 심층혼합처리공법
CN116143468B (zh) 一种预拌流态固化盐渍土及其制备方法
CN103613351A (zh) 一种固化盐渍土制备方法
CN106064905A (zh) 超抗分散、抗离析混凝土及其施工方法
CN104891893A (zh) 一种针对沿海软基土固化强化材料及其应用
JPH04221116A (ja) 地盤注入工法
KR101816937B1 (ko) 지반주입용 수경성 시멘트조성물 및 이를 이용한 지반개량방법
JP6776391B2 (ja) 地盤改良用材料、セメントミルク、及び地盤改良方法
KR100413340B1 (ko) 고침투성, 고강도 및 고내구성을 부여하는 초미립자계복합실리카 시멘트 그라우트재를 이용한 그라우팅공법
CN103539389A (zh) 海水混浆水泥土的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130513

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130614

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20130813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131023

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5399573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250