JP2715017B2 - 土木用凝集剤 - Google Patents

土木用凝集剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、泥水式シールド工
事、地下連続壁工事、安定液掘削工事等で生成する含水
泥土泥水の処理に用いる凝集剤に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、土木工事等で発生す
る含水泥土泥水の処理方法は、バキューム車やコンテナ
車等で作業所から搬出し、廃棄場所にて処分していた。
しかし、公共の埋立地では流動性の高い泥水の持ち込み
は禁止され、廃棄場所は市街地からはるかに離れている
のが現状であり、都市部の道路渋滞もあって、作業所内
に処理設備を設置し、固液分離した清水を下水道等に放
流し、固形分を残土として、埋立地へ搬出することが多
くなった。
【0003】このような場合カルシウム塩、鉄塩等の水
溶性無機塩と高分子凝集剤の微粉末との混合物を粉末状
のまま直接泥水に混合し、固液分離をすることにより、
溶解槽や貯槽を省略し、薬品添加による含水残土の増量
(従来法では含水残土の10〜60%の水が添加されて
いた。)を防ぎ、既存の固液分離装置の能力を有効に働
かせる提案がなされている(特開昭56−5859
8)。
【0004】又、低含水率である土圧系シールド残土に
対して、エマルジョン系高分子凝集剤を直接添加混合
し、固型化する(特開平2−107400、2−194
890、2−194891)ことが提案されている。
【0005】また特開平3−131400号にはアニオ
ン性ポリアクリルアミドとシルト粘土及び水を含む泥漿
剤を土砂と混練して凝集状態とする泥土圧シールド工法
の技術が開示されている。
【0006】しかしながら高濃度の粘土含有懸濁液と高
分子凝集剤が接触する場合は、その境界面に泥状皮膜が
発生する為か、全量が有効に使われず、凝集剤の添加量
を多量に必要とする欠点があった。また凝集物中の凝集
剤含有量が不均一となり、凝集土の強度が低下する欠点
があった。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記の問題
点を解決するため、次のように構成されている。即ち、
この発明は分子量100万以上のアニオン性ポリアクリ
ルアミドと分子量10万以下のポリカルボン酸塩を1:
0.05〜1当量部混合した土木用凝集剤に関する。
【0008】アニオン性ポリアクリルアミドとは、一般
にアニオン性高分子凝集剤といわれポリアクリルアミド
をアルカリ等により加水分解反応して得られたもの、又
はアクリル酸、アクリルアミド−2メチルプロパンスル
ホン酸等の一価カチオン塩とアクリルアミドとの共重合
反応により得られるものである。
【0009】本発明に使用するポリアクリルアミドは分
子量100万以上であることが好ましく、特に望ましく
は分子量500万以上であることが好ましい。又アニオ
ン性基を5モルパ−セント以上アミド基を50モルパ−
セント以上有している事が好ましい。
【0010】又、本発明に使用するポリカルボン酸塩と
は(メタ)ポリアクリル酸塩、又は(メタ)アクリル酸
塩やマレイン酸等と(メタ)アクリル酸エステル、スチ
レン、イソプレン等のビニルモノマーとの共重合物を示
すものであリ、分子量は10万以下が好ましく、より高
分子量のポリカルボン酸塩では本発明の効果は発現しな
い。
【0011】本発明に使用するポリアクリルアミドとポ
リカルボン酸塩の混合比率はポリマ−重量比1:0.0
5ないし1:1に混合することが好ましい。
【0012】これら凝集剤は、粉末状態で混合すること
ができる。 又、溶液状態で混合することもできる。
又油中水型のエマルジョン状態であるアニオン性ポリア
クリルアミドに、ポリカルボン酸塩の濃厚水溶液を混合
することにより容易に混合液を調整することもできる。
この混合液に鉱物油と油溶性界面活性剤を更に添加し製
品粘度を下げることもできる。この様にして得られた油
中水型エマルジョンは低粘性液である為に直接原液を添
加する事も可能であり、溶解も簡便である事から土木作
業現場における作業性の点で他の形状の製品に対し非常
に勝れている。
【0013】油中水型のエマルジョン状態のアニオン性
ポリアクリルアミドは特開昭52−39417、特開昭
51−41090等に記載の手法により製造される。即
ち鉱物油とモノマー水溶液とを乳化剤の存在下、油溶性
ラジカル開始剤にて重合を行うことにより製造される。
【0014】このようにして得られた処理剤は、そのま
ま、又は希釈溶解して、泥土泥水に添加して泥土泥水の
凝集、固化、固液分離がおこなわれる。固液分離して得
られたスラッジはベルトプレス型脱水機等により容易に
処理できる。又、脱水機能力の不足又は設備のない作業
所では石灰又はセメント系固化剤を添加することによっ
て、最終処分地へ搬出できる。又その他、カルシウム
塩、鉄塩、アルミニウム塩等の無機凝集剤や、アルキル
アミンとエピクロルヒドリンとの反応物等のカチオン性
有機凝集剤を併用することも可能である。また本発明の
処理剤とシルト粘土及び水を含む泥漿剤を土砂と混練し
て凝集状態とする泥土圧シールド工法を実施することも
可能であり好結果が得られる。
【0015】
【作用】本発明の構成は分子量100万以上のアニオン
性ポリアクリルアミドと分子量10万以下のポリカルボ
ン酸塩を1:0.05〜1重量部の比率で混合して成る
土木用凝集剤である。分子量10万以下のポリカルボン
酸塩を泥水に混入し分散剤として使用する事は公知であ
るが、分散剤を事前に泥中に混合した場合はアニオン性
ポリアクリルアミドに対する凝集促進効果は無い。アニ
オン性ポリアクリルアミドとポリカルボン酸塩を事前に
混合した場合は、泥と凝集剤液滴境界面に皮膜状物質を
発生する事無く、泥粒子個々の表面に高分子凝集剤が均
等に分配される為に凝集に対する好結果が得られ、この
様な現象は高分子凝集剤濃度が高い時点でポリカルボン
酸塩も又高濃度で存在する事により発揮されるものと考
えられる。即ちポリカルボン酸塩は凝集剤液滴の分散
剤、あるいは凝集遅延剤として作用し、凝集剤液滴の泥
土泥水への均一な分散を助ける。同様の作用により、凝
集作用をもつ泥漿剤を作成することも容易である。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によって、具体的に説明
するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明はこの実
施例に限定されるものではない。 (試料調整)逆相乳化重合により分子量750万アニオ
ン化率30モル%のアクリルアミド・アクリル酸ナトリ
ウム共重合物の油中水型エマルジョンを得た。ポリマー
濃度は30重量%であり沸点220℃〜250℃の鉱物
油中に分散している。これを樹脂Aと呼ぶ。分子量が1
80万である以外は樹脂Aと同じ組成の油中水型エマル
ジョンを樹脂Bと呼ぶ。分子量9000のマレイン酸ナ
トリウムとイソプレンの等モル共重合物の30重量%水
溶液を樹脂Cとよぶ。分子量17000のポリアクリル
酸ナトリウムの30重量%水溶液を樹脂Dと呼ぶ。分子
量15万のポリアクリル酸ナトリウムの30重量%水溶
液を樹脂Eと呼ぶ。表−1に各樹脂を混合した各試料の
組成を示す。各試料には各樹脂混合物に対して15重量
%の鉱物油を加え分散性を良好にした。 注:鉱物油とは、沸点が220〜250℃の留分の市販
品である。
【0017】
【表−1】試料組成
【0018】〔実施例−1〕土圧シールド工法によるト
ンネル工事作業所の廃泥貯槽より採取した含水残土より
以下の試験をおこなった。この含水残土の物性値は下記
のとおりであった。 乾固型分 : 41.0 % シルト粘土分 : 34.2 % 比 重 : 1.51 p H : 6.8 上記含水残土3リットルを卓上型万能ミキサーに採取し表−
2に記載した量の試料を加え練り混ぜを15秒間行った
後に貫入抵抗値を測定した。結果を表−2に示す。なお
添加量は全て、含水残土容量に対するアニオン性ポリア
クリルアミドとポリカルボン酸塩の合計の純分添加量で
表示する。但し、一般に貫入抵抗値が0.3kg/cm
2を超える土は、ダンプトラック等で搬送しても、振動
により流動化することなく、又最終処分地で雨水を受け
ても泥状化することがない。貫入抵抗値とは、JIS・
A−6204、附属書1に記載された方法に準じておこ
なった。 この頁以下余白
【0019】
【表−2】泥土固化試験
【0020】〔実施例−2〕泥水シールド工法によるト
ンネル工事作業所の廃泥水を採取し、以下の試験をおこ
なった。ここの廃泥水の物性値は次のとおりであった。 乾固型分 : 25.6 % 比重 : 1.17 pH : 8.3 上記の廃泥水1kgに、表−3に示す試料をアニオン性
ポリアクリルアミドとポリカルボン酸ナトリウムの合計
ポリマ−純分濃度が0.2%と成るように水道水に溶解
した液を記載量添加し、ビーカーの移し替えを10回繰
り返す。処理廃泥水を400cm2の60メッシュスク
リーンを底部に張ったフルイに移し、3分間水を切っ
た。スクリーン上部に残ったケーキに粉末状生石灰を1
0g添加し、1分間後のケーキにて貫入抵抗試験をおこ
ない、又スクリーンを通過した濾液を観察した。 この頁以下余白
【0021】
【表−3】泥水脱水試験
【0022】(実施例−3)特開平3−131400号
の実施例に記載された泥土圧シールド機に準じた一般的
な泥土圧シールド機(外径1930mm)を用い、透水
性の高い噴発を起こし易い滞水砂礫層を掘削した。表−
4に記載する泥漿剤を注入ポンプによりカッターのヘッ
ドに20リットル/minで注入を行いながら掘削を行っ
た。粘度試料は粒径0.005mm以下の粒子を23.
2%含有している岡山産の粘土である。泥漿剤の製法は
水1000kgに対し粘土試料300kgを分散させた
液に各樹脂をアニオン性ポリアクリルアミドとポリアク
リル酸ナトリウムを合算したポリマー純分として5kg
を溶解し調整した。
【0023】
【表−4】泥漿組成
【0024】掘削と排出土の状況は次の如くA〜Fの表
示にて評価結果を表し、実施状況を表−5に記載する。 A:泥土はスクリューコンベヤからベルトコンベヤを通
じて安定して排出できる。泥土はダンプトラックに積載
可能である。 B:泥土はスクリューコンベヤからベルトコンベヤに載
るが、泥土をダンプに積載できない。 C:噴発を繰り返し、泥土は柔らかい場合が多く、流動
性に富み、ベルトコンベヤに載り難い。泥土のダンプト
ラックによる搬出不能。 D:噴発を繰り返し、泥土は柔らかい場合が多く、流動
性に富み、ベルトコンベヤに載り難い。泥土のダンプト
ラックによる搬出不能。しかも、泥漿剤の注入配管への
閉塞が認められた。 E:噴発が止まらず、残土の流動性高く、泥土はベルト
コンベヤに載り難い。泥土のダンプトラックによる搬出
不能。泥漿剤の注入配管の閉塞が認められた。 F:噴発を停止するが、スクリューコンベヤ部を閉塞し
てしまう。
【0025】
【表−5】掘削状況
【0026】泥漿−1により発生した排出土の土粒子の
粒土分布を以下に示す。 砂礫 :37.2% 粗砂 :33.2% 細砂 :20.3% シルト粘土:9.3% また泥漿−1〜3においては注入液1リットルあたりの排出
土が4.3m3であり、泥漿−5においては2.6m3
あり泥漿−4及び6においては排出量は一定とならなか
った。
【0027】
【発明の効果】本発明の混合物は泥と凝集剤液滴境界面
に皮膜状物質を発生する事なく、泥粒子個々の表面に高
分子凝集剤が均等に分配される為に凝集に対する好結果
が得られる。即ちポリカルボン酸塩は凝集剤液滴の凝集
遅延剤として作用し、高濃度の泥土泥水に対し短時間で
容易に混練し均等に無駄なく分配される為に少量の使用
で充分な効果を発揮する様に、高分子凝集剤の効果向上
に寄与する。 以下余白

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量100万以上のアニオン性ポリア
    クリルアミドと分子量10万以下のポリカルボン酸塩を
    1:0.05〜1重量部の比率で混合して成る事を特徴
    とする土木用凝集剤。
  2. 【請求項2】 混合物の形状が油中水型エマルジョンで
    ある事を特徴とする請求項1に記載の土木用凝集剤。
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JP3921281B2 (ja) * 1997-09-05 2007-05-30 ハイモ株式会社 アニオン性高分子凝集剤
JP6713354B2 (ja) * 2016-06-17 2020-06-24 太平洋セメント株式会社 シールド工法で発生する泥土の処理方法

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