JPH07153376A - 陰極線管パネルガラスの製造方法 - Google Patents

陰極線管パネルガラスの製造方法

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JPH07153376A
JPH07153376A JP29573993A JP29573993A JPH07153376A JP H07153376 A JPH07153376 A JP H07153376A JP 29573993 A JP29573993 A JP 29573993A JP 29573993 A JP29573993 A JP 29573993A JP H07153376 A JPH07153376 A JP H07153376A
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panel glass
slurry
phosphor
ray tube
dried
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JP29573993A
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Keisuke Matsuo
圭介 松尾
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Sony Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 陰極管パネルガラスのスカート部に形成され
るスラリー溜りを、きわめて容易かつ安価に平滑化し、
しかも、水跳ね不良を根本的に防止すること。 【構成】 陰極線管パネルガラス15の内面に蛍光体ス
ラリーSを塗布する際に、スカート部の内面に生じるス
ラリー溜り21を、水処理機を用いることなく平滑化す
る方法である。まず、パネルガラス15内面の有効画面
23に塗布された蛍光体スラリーSを乾燥させ、かつ、
スラリー溜り21をほとんど乾燥させない予備乾燥を行
う。次に、有効画面23に塗布された蛍光体スラリーS
のみが乾燥した後に、パネルガラス15を回転させて、
その遠心力によりスラリー溜り21を振り切り、平滑化
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管パネルガラス
の製造方法に係り、さらに詳しくは、陰極線管パネルガ
ラスの内面に蛍光体スラリーを塗布した後に生じるスラ
リー溜りを平滑にする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、陰極線管は、テレビ受信
機やモニター装置の受像管として、一般的に広く使用さ
れている。カラー陰極線管の概略構造を図3に示す。陰
極線管10は、ネック部11内に電子銃12が設けられ
たファンネルガラス13と、内面に蛍光面14が形成さ
れたパネルガラス15とを有する。パネルガラス15
は、そのスカート部16の端部において、ファンネルガ
ラス13に対して、フリットガラス17で接合してあ
る。
【0003】電子銃12から発射された赤(R)、緑
(G)、青(B)の3原色の電子ビームは、アパーチャ
グリル18を通過し、蛍光面14上に形成された3色蛍
光体を選択的に刺激する。パネルガラス15上の3色蛍
光体は、ドット状またはストライプ状に形成され、これ
に対応させてアパーチャグリル18の孔も、ドット状ま
たはストライプ状に形成してある。
【0004】なお、パネルガラス15のスカート部16
には、アパーチャグリル18を取り付けるためのピン1
9が取り付けてある。パネルガラス15内面の蛍光面1
4は、カーボンブラックのストライプを形成する工程、
カーボンストライプ間のホール部分に赤緑青三色の蛍光
体ストライプを形成する工程、カーボンストライプおよ
び蛍光体ストライプの上部全面に中間膜や金属保護層を
形成する工程などを経て形成される。
【0005】蛍光体ストライプの形成工程では、まず、
緑色蛍光体、感光剤および水溶性高分子からなる緑色蛍
光体スラリーをパネルガラス15内面の全面にわたって
塗布し、乾燥させて緑色蛍光体被膜を形成する。次に、
マスクを用いて緑色蛍光体被膜の所定部分を露光により
硬化させる。そして、現像により緑色蛍光体被膜の非露
光部分を除去し、乾燥させることにより、緑色蛍光体ス
トライプを形成する。
【0006】緑色蛍光体被膜の形成後、たとえば緑色蛍
光体と同様な材料から構成してある青色蛍光体を含有す
る青色蛍光体スラリーを用い、緑色蛍光体ストライプの
形成と同様にして、青色蛍光体ストライプを形成する。
さらにその後、たとえば赤色蛍光体を含有する赤色蛍光
体スラリーを用い、緑色蛍光体ストライプの形成と同様
にして、赤色蛍光体ストライプを形成する。
【0007】緑色蛍光体ストライプは、カーボンストラ
イプ間のホール部分の特定部分に形成され、青色蛍光体
ストライプおよび赤色蛍光体ストライプのそれぞれは、
緑色蛍光体ストライプが形成されたホール部分に隣接す
る別のホール部分に形成される。
【0008】このような蛍光体ストライプ形成工程にお
いて、蛍光体スラリーを塗布、乾燥させて蛍光体被膜を
形成する従来の手順についてさらに説明する。なお、以
下の説明におけるスラリー注入量、公転角およびパネル
ガラス15の自転回転数は、14インチ型パネルガラス
15を製造する際の一例を挙げてある。また、公転角
は、パネルガラス15を回転駆動する支持軸25(図5
参照)の鉛直上向方向からの傾斜角度である。
【0009】図4に示すように、まず、ステップS1
で、蛍光体スラリーをパネルガラス15の内面に注入す
る。その際に、図5に示す公転角θは14度であり、パ
ネルガラス15の自転回転数は9rpmである。また、
スラリー注入量は110ccである。次いで、蛍光体ス
ラリーを有効画面の全体になじませるために、公転角2
2度、自転回転数9rpmの下で、パネルガラス15を
回転する(ステップS2)。
【0010】所定時間経過後に、余分な蛍光体スラリー
をパネルガラス15から排出する(ステップS3)。次
いで、有効画面上の蛍光体スラリーの膜厚を均一化する
ために、公転角140度、自転回転数245rpmの下
で、パネルガラス15を比較的高速回転し、蛍光体スラ
リーの振り切りを行う(ステップS4)。
【0011】この振り切りの際の遠心力により、パネル
ガラス15のスカート部16には、スラリー溜りという
スラリーの盛り上がりが形成されてしまう。このスラリ
ー溜りが盛り上がったまま固まってしまうと、後に行わ
れる現像工程の水洗いにおいても、当該スラリー溜り2
1を除去できなくなるという弊害がある。
【0012】このため、ステップS5では、図5に示す
ように、パネルガラス15を公転角105度で低速回転
(自転回転数15rpm程度)させながら、水処理機の
ノズル20から供給される純水によってスラリー溜り2
1の盛り上がった部分を洗い落として流し去り、スラリ
ー溜り21を平滑にする。
【0013】このような水処理によってスラリー溜り2
1を平滑にしながらヒータ22で有効画面23を加熱
し、有効画面23上の蛍光体スラリーSを乾燥させて、
蛍光体被膜を形成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水処理
によってスラリー溜り21を平滑にする従来の製造方法
にあっては、スラリー溜り21を洗い流すために、水処
理機のノズル20先端を有効画面23に極めて近接させ
なければならず、ノズル20の位置や角度、純水の供給
流量などの管理も必要である。このため、作業が極めて
煩雑で、スラリー溜り21の平滑化を容易に行うことが
できないという問題がある。
【0015】また、ノズル20の位置や角度などを調整
しても、水処理で使用している純水の一部が水滴となっ
て有効画面にまで飛び散ってしまい、慢性的な水跳ね不
良が2〜3%起きていた。水跳ね不良が生じると、有効
画面の品質が低下するおそれがある。つまり、従来の製
造方法では、水処理によってスラリー溜り21を平滑化
する手法である以上、水跳ね不良を根本的に防止するこ
とはできず、数%程度の水跳ね不良の発生を許容せざる
を得なかった。
【0016】さらに、純水を使用しているため、スラリ
ー溜り21を平滑化するために要するランニングコスト
が増加するという問題がある。しかも、洗い流されたス
ラリーSの一部がスカート部16に取り付けたピン19
(図3参照)の周りに付着したまま残ってしまう虞があ
り、その場合には、ピンとの接続部での導電性が低下
し、耐圧上の問題が発生するおそれもある。
【0017】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、陰極線管パネルガラスの内面にスラリーを塗布する
際に生じるスラリー溜りを平滑にする方法であって、ス
ラリー溜りの平滑化を容易かつ安価に行うことができ、
しかも、水跳ね不良を根本的に防止し得る陰極線管パネ
ルガラスの製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る陰極線管パネルガラスの製造方法は、
陰極線管パネルガラスの有効画面にスラリーを塗布する
工程と、上記パネルガラスを回転させ、このパネルガラ
スの有効画面に塗布されたスラリーの膜厚を均一化させ
る工程と、パネルガラスの有効画面に塗布されたスラリ
ーを、パネルガラスのスカート部に形成されたスラリー
溜りに比較して、比較的十分に乾燥させる予備乾燥を行
う工程と、有効画面に塗布されたスラリーのみが乾燥し
た後に、パネルガラスを回転させ、その遠心力により上
記スラリー溜りを平滑化する工程とを有する。
【0019】予備乾燥は、パネルガラスを低速回転させ
ながら行うことが好ましい。また、スラリー溜りの平滑
化は、パネルガラスを150rpm以上で高速回転させ
ながら行うことが好ましい。
【0020】
【作用】本発明の製法では、パネルガラスの内面にスラ
リーを塗布した後、まず、有効画面に塗布された蛍光体
スラリーのみを予備乾燥させる。その後に、パネルガラ
スを回転させる。その際に、有効画面上の予備乾燥され
た蛍光体スラリーは、さらに膜厚が薄くなることはな
く、スカート部に形成されたほとんど未乾燥のスラリー
溜りのみがパネルガラスの回転に伴う遠心力によって飛
ばされ、平滑化される。
【0021】また、パネルガラスを低速回転させながら
予備乾燥を行うことにより、有効画面上の蛍光体スラリ
ーの予備乾燥が均一になされ、有効画面にむらが生じな
い。本発明では、水跳ね不良の原因となる水処理を行う
ことなく、スラリー溜りを除去することができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明に係る陰極線管パネルガラスの
製造方法を、当該方法を適用した実施例に基づいて説明
する。図1は、陰極線管パネルガラスの内面に蛍光体ス
ラリーを塗布した際に生じるスラリー溜りを、本発明に
係る陰極線管パネルガラスの製造方法によって平滑にす
る工程を説明する工程図、図2(A)は、予備乾燥工程
におけるパネルガラスおよびヒータを示す断面図、同図
(B)は、平滑化工程におけるパネルガラスを示す断面
図、図3は、陰極線管を示す概略構成図である。
【0023】図3に示す本実施例のパネルガラス15の
内面に形成される蛍光面14は、カーボンストライプを
形成する工程、カーボンストライプ間のホール部分に赤
緑青三色の蛍光体ストライプを形成する工程、カーボン
ストライプおよび蛍光体ストライプの上部全面に中間膜
や金属保護層を形成する工程などを経て形成される。
【0024】蛍光体ストライプの形成工程では、まず、
緑色蛍光体、感光剤および水溶性高分子からなる緑色蛍
光体スラリーをパネルガラス15内面の全面にわたって
塗布し、乾燥させて緑色蛍光体被膜を形成する。次に、
マスクを用いて緑色蛍光体被膜の所定部分を露光により
硬化させる。そして、現像により緑色蛍光体被膜の非露
光部分を除去し、乾燥させることにより、緑色蛍光体ス
トライプを形成する。緑色蛍光体としては、たとえば、
母体結晶が硫化亜鉛であり、銀、銅、アルミニウムなど
が付加剤として含有されるものが用いられる。
【0025】緑色蛍光体被膜の形成後、たとえば緑色蛍
光体と同様な材料から構成してある青色蛍光体を含有す
る青色蛍光体スラリーを用い、緑色蛍光体ストライプの
形成と同様にして、青色蛍光体ストライプを形成する。
さらにその後、赤色蛍光体を含有する赤色蛍光体スラリ
ーを用い、緑色蛍光体ストライプの形成と同様にして、
赤色蛍光体ストライプを形成する。赤色蛍光体として
は、たとえばイットリウム・オキシ・サルファイドを母
体結晶とし、ユーロビューを付加剤として含有するもの
が用いられる。
【0026】緑色蛍光体ストライプは、カーボンストラ
イプ間のホール部分の特定部分に形成され、青色蛍光体
ストライプおよび赤色蛍光体ストライプのそれぞれは、
緑色蛍光体ストライプが形成されたホール部分に隣接す
る別のホール部分に形成される。
【0027】このような蛍光体ストライプを形成するた
めの蛍光体被膜を形成する手順に、本発明に係る方法が
適用されており、この手順について、さらに説明する。
なお、以下の説明における公転角およびパネルガラス1
5の自転回転数は、14インチ型パネルガラス15を製
造する際の一例を挙げてある。
【0028】図1に示すように、ステップS11〜S1
4においては、図4に示した従来の手順のステップS1
〜S4と同じ処理がなされる。まず、蛍光体スラリーS
をパネルガラス15内面に所定量だけ注入する(ステッ
プS11)。その際に、図2(A)に示す公転角θは1
4〜15度であり、パネルガラス15の自転回転数は8
〜9rpmである。また、スラリー注入量は110cc
である。
【0029】次に、パネルガラス15を比較的低速回転
させて蛍光体スラリーSを有効画面23の全体になじま
せる(ステップS12)。その際に、公転角θは10〜
25度、好ましくは15〜22度、自転回転数は8〜9
rpmである。次に、余分な蛍光体スラリーSをパネル
ガラス15から排出する(ステップS13)。その後、
パネルガラス15を比較的高速回転させて蛍光体スラリ
ーSの振り切りを行い、有効画面23上の蛍光体スラリ
ーSの膜厚を均一化する(ステップS14)。その際
に、公転角θは90〜150度、好ましくは、105〜
140度、自転回転数は200〜250、好ましくは2
40〜245rpmである。
【0030】ステップS14の振り切りの際の遠心力に
より、パネルガラス15のスカート部16には、図2
(A)に示すスラリー溜り21が形成される。本実施例
では、水処理によりスラリー溜り21を平滑にするので
はなく、パネルガラス15の回転に伴う遠心力を利用し
てスラリー溜り21を平滑にする。以下、詳述する。
【0031】まず、図1に示すステップ14の後、ステ
ップS15において、有効画面23上の蛍光体スラリー
Sのみを乾燥させ、かつ、スラリー溜り21をほとんど
乾燥させない条件で、予備乾燥を行う。この予備乾燥
は、図2(A)に示すように、パネルガラス15を回転
させながら、電熱線が組み込まれたヒータ22で有効画
面23を加熱することにより行う。
【0032】図2(A)に示すように、ヒータ22の加
熱面が有効画面23に対してほぼ向かい合うように配置
されているため、有効画面23上の蛍光体スラリーSは
乾燥され易い。また、パネルガラス15のスカート部1
6と、ヒータ22の加熱面とのなす角度がほぼ90度で
あるため、スカート部16のスラリー溜り21は乾燥さ
れ難い。特に、パネルガラス15を回転させながら予備
乾燥を行うことにより、有効画面23上の蛍光体スラリ
ーSの予備乾燥が均一になされ、有効画面23にむらが
生じることがない。
【0033】予備乾燥時間などの諸条件は、有効画面2
3上の蛍光体スラリーSのみを乾燥させる予備乾燥を実
現すべく所定の値に設定されているが、その一例を挙げ
れば、予備乾燥時間は管種によって異なるが10〜36
0秒、好ましくは、30〜120秒程度であり、公転角
θは90〜120度、好ましくは100〜110度、パ
ネルガラス15の自転回転数は5〜100rpm、好ま
しくは5〜40rpm、パネルガラス15とヒータ22
との間の距離は5〜100cm、ヒータ22の出力は3
〜20kWである。
【0034】スラリー溜り21が乾燥しない状態あるい
は半乾き状態のままで、有効画面23上の蛍光体スラリ
ーSを乾燥させた後、パネルガラス15を高速で回転さ
せて、スラリー溜り21を振り切る(ステップS1
6)。図2(B)に示すように、有効画面23上の蛍光
体スラリーSは、先のステップS15で既に乾燥されて
いるため、パネルガラス15を高速で回転させても、そ
の膜厚などが変化することはなく、スラリー溜り21の
みが、パネルガラス15の高速回転に伴う遠心力により
飛ばされ、平滑に引き伸ばされる。これにより、蛍光体
被膜の形成が終了する。
【0035】ステップS16におけるパネルガラス15
の高速回転時間は、たとえば3〜20秒程度であり、公
転角は90〜180度、好ましくは100〜110度、
パネルガラス15の自転回転数は150〜500rp
m、好ましくは200〜300rpmである。なお、パ
ネルガラス15の自転回転数は、有効画面23上の蛍光
体スラリーSの均一な状態を維持し得る範囲内で、可能
な限り、高速の回転数であることが好ましい。
【0036】蛍光体被膜の形成が終了すると、マスクを
用いて蛍光体被膜の所定部分を露光により硬化させ、現
像により蛍光体被膜の非露光部分を除去し、乾燥させる
ことにより、蛍光体ストライプが形成される。平滑にな
ったスラリー溜り21は、上記現像工程において容易に
洗い落とされる。
【0037】以上説明したように、本実施例では、有効
画面23上の蛍光体スラリーSのみを乾燥させる予備乾
燥を行った後に、パネルガラス15の高速回転に伴う遠
心力によりスラリー溜り21を平滑にし、この平滑にな
ったスラリー溜り21を後に行われる現像工程で除去す
る。このため、蛍光体被膜を形成する作業に水処理機を
使用する必要がなくなる。これにより、ノズル20の位
置調整などが不要となって作業が極めて簡素化され、ス
ラリー溜り21の平滑化作業を容易に行うことができ
る。
【0038】さらに、純水を使用する水処理を廃止した
手法であるため、水跳ね不良を根本的に防止することが
でき、しかも、純水の使用に伴って増加していたランニ
ングコストの低減を達成することができる。また、スラ
リーSの一部がスカート部16のピン19(図3参照)
の周りに付着したまま残ってしまう虞がなくなり、耐圧
不良などが発生することもなくなる。
【0039】なお、本発明は、上記実施例に限定され
ず、本発明の範囲内で種々に改変することができる。た
とえば、パネルガラスの内面に塗布されるスラリーとし
ては、蛍光体スラリーに限定されず、カーボンスラリー
などのその他のスラリーであっても良い。本発明の方法
は、パネルガラスの内面にスラリーを塗布する方法の全
てに対して適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スラリー溜りを平滑にするための水処理機が不要にな
る。これに伴い、スラリー溜りの平滑化作業を容易に行
うことができ、さらに、水跳ね不良を根本的に防止する
ことができる。しかも、純水の使用に伴って増加してい
たランニングコストの低減を達成することが可能とな
る。さらに、水処理を行わないので、水処理によるパネ
ル温度の低下(温度婦均一)に基づく、スラリー皮膜の
ムラなどを防止できる。さらにまた、パネルガラスのス
カート部内面に形成されたピンにスラリーが残存するこ
とによる耐圧低下を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、陰極線管パネルガラスの内面に蛍光体
スラリーを塗布した際に生じるスラリー溜りを、本発明
に係る陰極線管パネルガラスの製造方法によって平滑に
する工程を説明する工程図である。
【図2】図2(A)は、予備乾燥工程におけるパネルガ
ラスおよびヒータを示す断面図、同図(B)は、平滑化
工程におけるパネルガラスを示す断面図である。
【図3】図3は、陰極線管を示す概略構成図である。
【図4】図4は、従来例におけるスラリー溜りを平滑に
する工程を説明する工程図である。
【図5】図5は、従来例の平滑化工程におけるパネルガ
ラス、ヒータおよび水処理機ノズルを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10…陰極線管 13…ファンネルガラス 14…蛍光面 15…パネルガラス 16…スカート部 18…アパーチャグリル 19…ピン 20…水処理機ノズル 21…スラリー溜り 22…ヒータ 23…有効画面 S…蛍光体スラリー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管パネルガラスの有効画面にスラ
    リーを塗布する工程と、 上記パネルガラスを回転させ、このパネルガラスの有効
    画面に塗布されたスラリーの膜厚を均一化させる工程
    と、 パネルガラスの有効画面に塗布されたスラリーを、パネ
    ルガラスのスカート部に形成されたスラリー溜りに比較
    して、比較的十分に乾燥させる予備乾燥を行う工程と、 有効画面に塗布されたスラリーのみが乾燥した後に、パ
    ネルガラスを回転させ、その遠心力により上記スラリー
    溜りを平滑化する工程とを有する陰極線管パネルガラス
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記予備乾燥は、パネルガラスを低速回
    転させながら行うことを特徴とする請求項1に記載の陰
    極線管パネルガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記スラリー溜りの平滑化は、パネルガ
    ラスを150rpm以上で高速回転させながら行うこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管パネル
    ガラスの製造方法。
JP29573993A 1993-11-25 1993-11-25 陰極線管パネルガラスの製造方法 Pending JPH07153376A (ja)

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