JPH11135015A - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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JPH11135015A
JPH11135015A JP30159597A JP30159597A JPH11135015A JP H11135015 A JPH11135015 A JP H11135015A JP 30159597 A JP30159597 A JP 30159597A JP 30159597 A JP30159597 A JP 30159597A JP H11135015 A JPH11135015 A JP H11135015A
Authority
JP
Japan
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panel
slurry
phosphor
rotation speed
color
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP30159597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masumi Kato
真澄 加藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光体スラリーが注入されたパネルを回転さ
せて蛍光面を形成する場合に、蛍光体粒子を均一且つ緊
密にパネルに付着させる 【解決手段】 最初は低い回転速度でスラリーを塗布し
はじめて、パネルの周辺部にもある程度の量のスラリー
が広がった時点を見計らって、その回転速度を高くし
て、パネル中央部にも所定量のスラリーが残留するよう
に回転数を制御している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蛍光体スラリー
を塗布することにより陰極線管のパネル内面に所定の蛍
光面を形成する陰極線管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(CRT: Cathode Ray Tub
e)は、電子銃のカソードから発射された電子ビームを
電子レンズにより集束して、蛍光面を発光させて所定の
画像を描く画像表示装置である。カラーCRTの場合に
は三原色を発光させる必要から、そのパネル内面の蛍光
面には赤、青、緑色の蛍光体がストライプ状あるいはド
ット状に配置され、これらを3本の電子銃によって選択
的に発光動作させるように、蛍光面の前にはシャドウマ
スクが配置される。
【0003】陰極線管の表示画面の画質は、その蛍光面
の良否によって決定される。特にカラーCRTのパネル
内面に蛍光体ドットや蛍光体ストライプを付着形成し
て、良好な蛍光面を作成するためには、蛍光体の粒子が
パネルに均一且つ緊密に付着していることが必要であ
る。 こうした蛍光面を陰極線管に形成する一例とし
て、パネル内面に粒径が4−7ミクロン程度の蛍光体粒
子が懸濁した蛍光体スラリー(slurry:以下、単にスラ
リーという。)を塗布して露光現像し、所定のパターン
を形成するスラリー法が用いられている。このスラリー
法は、スラリーの塗布に際して蛍光面を形成するパネル
を回転させていることから、スピンコート法とも呼ばれ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パネル内面に
スラリーを塗布する場合、溶液の表面張力等によって蛍
光体粒子が凝集し易く、パネルを回転させたとしても、
蛍光膜を所定の膜厚に形成することが困難であった。
【0005】特に、カラーCRTでは各色毎の蛍光体ス
ラリーを重ねて塗布することになり、先に塗布された蛍
光体ドットや蛍光体ストライプによってパネル内面の性
状等が変化して、蛍光体スラリーの流動が阻害され、膜
厚に不均一が生じやすいという問題があった。
【0006】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、その目的は、蛍光体スラリーが
注入されたパネルを回転させて蛍光面を形成する場合
に、蛍光体粒子を均一且つ緊密にパネルに付着させるよ
うにした陰極線管の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る陰極線管
の製造方法は、蛍光体スラリーを塗布することにより陰
極線管のパネル内面に所定の蛍光面を形成する陰極線管
の製造方法において、蛍光体スラリーをパネル内面に注
入する工程と、パネルを傾斜させた状態で回転させるこ
とによって蛍光体スラリーをパネル内面に塗布する工程
とを備え、塗布工程中にパネルの回転速度を少なくとも
一回変更するものである。
【0008】請求項2の方法は、パネルの回転を低速度
から高速度に変更することを特徴とするものである。
【0009】請求項3の方法は、パネルの回転を高速度
から低速度に更に変更することを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明の実施の形態を説明する。
【0011】実施の形態1.まず、カラー陰極線管の蛍
光体ドットを形成する手順を説明する。
【0012】最初にスピンコート法でパネル内面に第1
色目の蛍光体ドットとなるスラリーを塗布する。その
後、塗布されたスラリーを乾燥させ、第1色目の蛍光膜
を形成する。次に、第1色目の電子ビーム軌道を模した
紫外線を、蛍光膜に色選別電極を介して照射して、所定
位置の蛍光体ドットだけを光化学反応により硬化させ
る。最後に、第1色目のドット位置以外でパネルに付着
している不要な蛍光体を、パネル内面に温純水等を噴霧
することで除去(現像)する。パネル内面を乾燥させて
から、第1色目と同様の工程で、第2色目の蛍光体ドッ
トを現像する。更に同様に、第3色目の蛍光体ドットを
現像して、全体が数ミクロンから十数ミクロン程度の厚
みの蛍光面として完成する。
【0013】次に、上記各工程のうちスラリーをパネル
内面に塗布する工程について詳しく説明する。
【0014】一般に、陰極線管ではそのパネル面積が広
いことから、スラリーはパネルを傾斜させた状態で回転
させながらパネル内面に注入される。すなわち、パネル
の中央に滴下されたスラリーは、その粘性に応じてパネ
ル面上に付着しようとする一方で、パネル面が傾斜して
いることからパネル面を滑落するように周辺部に流れ、
徐々にパネルの全体に広がっていく。
【0015】この場合に、スラリーの移動速度に比較し
てパネルがより速く回転すると、スラリーはその粘性に
よってパネルの傾斜面上での移動量が少なくなり、その
滴下された位置であるパネル中央部に多く残留すること
になる。反対に、パネル回転数がある値以下で、しかも
その回転が一定であれば、スラリーは一様に周辺部まで
広がって流れるため、パネルの中央部に残る量が減少す
る。また、スラリー法によってパネルに形成される膜の
充填度は、乾燥前のスラリーの濡れた状態でのパネル面
上における滞留時間と、その膜厚とに規定される。この
ような理由から、パネル面上にスラリーを注入した後の
パネル回転数を適切に制御することで、蛍光体粒子によ
り構成される膜の充填度をパネル全面で均一なものにで
きる。
【0016】そこで、この実施の形態では、毎分8回転
の速度でパネルを回転させてスラリーの注入を開始し
て、スラリー注入の終了後さらに5秒経過してから、そ
の回転速度を毎分13回転に高めている。
【0017】図1は、パネル回転数制御を示すタイムチ
ャートである。
【0018】図において、横軸はスラリーの注入終了時
点からの経過時間を示す。また、縦軸はパネルの回転数
を示す。スラリーの注入には、約5秒を必要とし、その
後、約20秒パネルを回転させている。この実施の形態
では、パネルの回転速度を図の実線L1に示すように変
化させている。
【0019】このように回転数を制御して、最初は低い
回転速度でスラリーを塗布しはじめて、パネルの周辺部
にもある程度の量のスラリーが広がった時点を見計らっ
て、その回転速度を高くして、パネル中央部にも所定量
のスラリーが残留するようになる。
【0020】図2は、第3色目のスラリーを塗布し、乾
燥させた状態の蛍光面の顕微鏡写真を示す図である。図
において、例えば符号Cで示す白色の円形部分は、蛍光
体粒子によって形成された第1色目、あるいは第2色目
のドットパターンである。ただし、第3色目のスラリー
によって全体が覆われているので、パターンの輪郭は不
明瞭に写されている。また、残りの黒色部分は第3色目
のドットパターンとなる領域、及び蛍光体が形成され
ず、黒鉛などの黒色物質で埋められた部分である。
【0021】なお、図示されている蛍光面の拡大倍率は
約200倍であり、有効画面サイズが21インチのドッ
ト型カラー陰極線管のパネル中央の一部分を示すもので
ある。
【0022】図3は、パネル回転数が一定の場合に形成
される従来の蛍光面の顕微鏡写真を示す図である。これ
らの図2と図3の写真を比較すると、図2(実施の形態
1のもの)が図3(従来のもの)より、黒色部分(第3
色目のドットパターン予定領域)における蛍光体粒子の
密度が高くなっていることがわかる。すなわち、蛍光体
粒子は図では白色にて示されており、蛍光体粒子が緊密
に付着していれば、その部分は白色に近くなり、反対に
粒子と粒子の隙間が大きい場合にはその部分が黒く写る
ことになる。
【0023】なお、このような蛍光体の一例としては、
ユーロビウム付活酸化硫化イットリウム系赤色蛍光体
(平均粒径7.0μm)が使用でき、それをPVA+重
クロム酸塩を主成分とする溶媒に分散させた場合に、ス
ラリーの粘度は41.8mPa・s(ミリパスカル秒)、比
重は1.345となる。
【0024】上述した実施の形態1では、パネル回転速
度に応じてパネル内面でスラリーが中央に留まったり、
周辺部に拡散しやすくなることを利用して、スラリーの
塗布工程の途中でパネル回転速度を高くするように変化
させている。これにより、パネル内面にスラリーの流動
性を妨げる要因として、第1、第2色目の蛍光体ドット
が形成されている場合の第3色目のスラリーを均一且つ
緊密に塗布することができ、蛍光面の品位を向上させ
て、良質の画像を得ることができる。
【0025】実施の形態2.実施の形態1では、パネル
回転数を一回だけ変更して、蛍光体粒子の充填度を改善
していた。この実施の形態2では、工程終了の前段で再
びパネル回転数を低くする変更を行って、更に充填度を
高くするようにしたものである。
【0026】パネル回転数の制御は、前述の図1に破線
L2により示すように行われる。すなわち、スラリー注
入の終了後さらに5秒経過してから、回転速度を毎分8
回転から16回転に高め、更にその後8秒経過してから
毎分6回転まで速度を落としている。その他の条件は、
実施の形態1の場合のスラリー塗布工程の場合と同様で
ある。
【0027】図4は、実施の形態2における第3色目の
スラリーを塗布乾燥させた状態の蛍光面の顕微鏡写真を
示す図である。実施の形態1(図2)の顕微鏡写真と比
較した場合に、蛍光体ドットを示す円形部分Cを除く領
域は、図4のものの方がより白色に近いことから、その
蛍光体粒子の充填度が更に向上しているといえる。
【0028】なお、上述した二つの実施の形態では、パ
ネル内面へのスラリー注入直後の回転数を毎分8回転と
しているが、変化させる回転数を含めて、これらの回転
数は一例であって、他の数値に変更して実施できる。ど
のような回転数を選択するかについては、陰極線管のパ
ネルの大きさ、パネル内面に形成された曲面形状、使用
するスラリーの組成や粘度、比重等の性状、あるいはス
ラリー塗布工程におけるパネル内の充填度を改善すべき
部位などに応じて、適宜に選択すべきである。また、上
述した実施の形態における効果は、第3色目の塗布工程
に限らず、第1、第2色目についても同様に実現でき
る。このような設定条件を、さらに蛍光体をドットパタ
ーンとするか、ストライプパターンとするかに応じて、
あるいはパネルの取り付け角や、生産ラインにおける雰
囲気温度、湿度等の諸条件に応じて変更すれば、最適な
品位の蛍光面を実現できる。
【0029】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、蛍光体粒子が緊密且つ均一にパネル内
面に付着し、蛍光面の品位を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1及び2の回転数制御
状態を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による蛍光面の顕微
鏡写真を示す図である。
【図3】 従来方法によって形成された蛍光面の顕微鏡
写真を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による蛍光面の顕微
鏡写真を示す図である。
【符号の説明】
C 蛍光体ドット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体スラリーを塗布することにより陰
    極線管のパネル内面に所定の蛍光面を形成する陰極線管
    の製造方法において、 前記蛍光体スラリーをパネル内面に注入する工程と、 前記パネルを傾斜させた状態で回転させることによって
    前記蛍光体スラリーをパネル内面に塗布する工程とを備
    え、 前記塗布工程中に前記パネルの回転速度を少なくとも一
    回変更することを特徴とする陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記パネルの回転を低速度から高速度に
    変更することを特徴とする請求項1に記載の陰極線管の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パネルの回転を高速度から低速度に
    更に変更することを特徴とする請求項2に記載の陰極線
    管の製造方法。
JP30159597A 1997-11-04 1997-11-04 陰極線管の製造方法 Withdrawn JPH11135015A (ja)

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JP30159597A JPH11135015A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 陰極線管の製造方法

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JPH11135015A true JPH11135015A (ja) 1999-05-21

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JP30159597A Withdrawn JPH11135015A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 陰極線管の製造方法

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JP (1) JPH11135015A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7196454B2 (en) 2004-02-20 2007-03-27 Zyvex Corporation Positioning device for microscopic motion

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Legal Events

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Effective date: 20050104