JPH10302666A - カラー受像管およびその製造方法 - Google Patents

カラー受像管およびその製造方法

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JPH10302666A
JPH10302666A JP10911897A JP10911897A JPH10302666A JP H10302666 A JPH10302666 A JP H10302666A JP 10911897 A JP10911897 A JP 10911897A JP 10911897 A JP10911897 A JP 10911897A JP H10302666 A JPH10302666 A JP H10302666A
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JP
Japan
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phosphor
layer
photosensitive
average particle
color
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JP10911897A
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English (en)
Inventor
Takahiko Date
尊彦 伊達
Hisashirou Saruta
尚志郎 猿田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー受像管に画面周辺部の輝度を向上させ
ること、およびその製造方法を得ることを目的とする。 【解決手段】 カラー受像管において、蛍光面の3色蛍
光体層を、それぞれ平均粒径の異なる2種類以上の蛍光
体で構成し、蛍光面の周辺部の3色蛍光体層を構成する
蛍光体の平均粒径をそれぞれ中央部の3色蛍光体層を構
成する蛍光体の平均粒径よりも大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管お
よびその製造方法に係り、特に画面周辺部の輝度を向上
させたカラー受像管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー受像管は、ファンネルと
ともに真空外囲器を構成するパネルの内面に蛍光面が設
けられ、上記ファンネルのネック内に封止された電子銃
から放出される電子ビームを偏向装置により偏向し、シ
ャドウマスクを介して、上記蛍光面を水平、垂直走査す
ることにより、カラー画像を表示する構造に形成されて
いる。
【0003】上記蛍光面は、多くの場合、図7に示すよ
うに、パネル1の内面に形成されたブラックマトリック
ス非発光層2の円形状の隙間に、青、緑、赤に発光する
ドット状の3色蛍光体3B ,3G ,3R が埋込まれるよ
うに設けられたブラックマトリックス型、図8に示すよ
うに、パネル1の内面に形成されたブラックストライプ
非発光層2のストライプ状の隙間に、同じく青、緑、赤
に発光するストライプ状の3色蛍光体3B ,3G ,3R
が埋込まれるように設けられたブラックストライプ型と
なっている。
【0004】従来より、これら蛍光面は、写真印刷法に
より、最初に非発光層2を形成し、ついで3色蛍光体3
B ,3G ,3R を形成する方法で形成されている。特に
その3色蛍光体3B ,3G ,3R の形成は、図9(a)
に示すように、非発光層2の形成されたパネル1の内面
に、蛍光体および感光剤を主成分とする所定組成の感光
性蛍光体スラリを後述する方法により塗布し乾燥して、
感光性蛍光体スラリ層5を形成する。そして同(b)に
示すように、この感光性蛍光体スラリ層5をシャドウマ
スク6を介して露光し、感光性蛍光体スラリ層5にシャ
ドウマスク6の開孔7に対応するパターンを焼付ける。
つぎにこのパターンを焼付けられた感光性蛍光体スラリ
層5を現像して未感光部を除去し、同(c)に示すよう
に、非発光層2の所定の隙間に蛍光体層、たとえば青蛍
光体層3B を形成する。この青蛍光体層3B の形成工程
を緑蛍光体、赤蛍光体について繰返すことにより、同
(d)に示すように、非発光層2の所定の隙間に青、
緑、赤蛍光体層3B ,3G ,3R を形成する方法により
形成される。
【0005】上記感光性蛍光体スラリ層の塗布形成は、
内面を上向きにしたパネル1を所定角度傾斜した状態で
回転し、そのパネル1の内面に所定組成の感光性蛍光体
スラリを一定量注入してパネル1内面の全面に行渡ら
せ、余分の感光性蛍光体スラリを除去したのち、パネル
1を所定の回転速度で回転しながら乾燥することにより
おこなわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に真空外囲器を構
成するパネルは、耐気圧強度上、中央部にくらべ周辺部
ほど肉厚が厚く、光の透過率は、中央部から周辺部に近
づくほど低くなっている。そのため、上記のようにパネ
ルの内面に所定組成の感光性蛍光体スラリを一定量注入
し、この1回の感光性蛍光体スラリの注入で感光性蛍光
体スラリ層を形成したのち、露光、現像して蛍光体層を
形成すると、仮にパネル内面の全面にわたり感光性蛍光
体スラリ層の膜厚が均一に形成され、画面全面にわたり
蛍光体の発光輝度が均一であるとしても、パネルを透過
して得られる画面周辺部の輝度は,画面中央部にくらべ
低くなる。
【0007】従来、上記問題を解決する方法として、 (イ) 蛍光面形成時、意図的に周辺部の感光性蛍光体
スラリ層の膜厚を厚くし、蛍光面周辺部の輝度を高くす
る (ロ) パネル周辺部の非発光層の隙間を大きくする などの方法がある。
【0008】しかし(イ)の方法では、膜厚の増加によ
り、現像時、蛍光体層の欠損や部分的な欠落が発生しや
すい。また(ロ)の方法では、パネル周辺部の非発光層
の隙間に精度よく蛍光体層を設けることが困難となる、
という問題がある。
【0009】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、カラー受像管の画面周辺部の輝度
を向上させること、およびその製造方法を得ることを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】3色蛍光体層により構成
された蛍光面を有するカラー受像管において、蛍光面の
3色蛍光体層を、それぞれ平均粒径の異なる2種類以上
の蛍光体で構成し、蛍光面の周辺部の蛍光体層を構成す
る蛍光体の平均粒径を中央部の蛍光体層を構成する蛍光
体の平均粒径よりも大きくした。
【0011】また、その蛍光面周辺部の3色蛍光体層を
構成する蛍光体の平均粒径を6.0μm 〜8.5μm 、
蛍光面中央部の3色蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒
径を4.5μm 〜6.0μm とした。
【0012】また、パネルの内面に蛍光体および感光剤
を主成分とする感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して感
光性蛍光体スラリ層を形成し、この感光性蛍光体スラリ
層をシャドウマスクを介して露光したのち現像して蛍光
体層を形成することにより蛍光面を形成するカラー受像
管の製造方法において、感光性蛍光体スラリ層を相対的
に平均粒径の小さい蛍光体からなる感光性蛍光体スラリ
を塗布し乾燥して第1の感光性蛍光体スラリ層を形成す
る第1工程と、相対的に平均粒径の大きい蛍光体からな
る感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して第2の感光性蛍
光体スラリ層を形成する第2工程とにより形成するよう
にした。
【0013】また、最初に第1の感光性蛍光体スラリ層
を形成し、ついでこの第1の感光性蛍光体スラリ層上に
第2の感光性蛍光体スラリ層を形成するようにした。
【0014】また、最初に平均粒径が4.5μm 〜6.
0μm の蛍光体からなる感光性蛍光体スラリを塗布し乾
燥して第1の感光性蛍光体スラリ層を形成し、ついでこ
の第1の感光性蛍光体スラリ層上に平均粒径が6.0μ
m 〜8.5μm の蛍光体からなる感光性蛍光体スラリを
塗布し乾燥して第2の感光性蛍光体スラリ層を形成する
ようにした。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0016】図1にその一形態であるカラー受像管を示
す。このカラー受像管は、パネル10およびファンネル
11からなる真空外囲器を有する。そのパネル10の内
面には、後述するブラックマトリックス型蛍光面12が
設けられている。またこの蛍光面12に対向して、その
内側にシャドウマスク13が配置されている。一方、フ
ァンネル11のネック15内に電子銃16が配設されて
いる。そして、この電子銃16から放出される3電子ビ
ーム17B ,17G ,17R をファンネル11の外側に
装着された偏向装置18により偏向し、シャドウマスク
13を介して、蛍光面12を水平、垂直走査することに
より、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0017】上記蛍光面12は、図2に示すように、ブ
ラックマトリックス非発光層19と、この非発光層19
の円形状の隙間に埋込まれるように設けられたドット状
の3色蛍光体層20B ,20G ,20R とからなる。
【0018】特にこの実施の形態においては、その3色
蛍光体層20B ,20G ,20R が、後述する蛍光面形
成方法により、図2(b)に2層構造として示したよう
に、相対的に平均粒径の小さい蛍光体からなる第1層2
1と相対的に平均粒径の大きい蛍光体からなる第2層2
2とにより構成され、蛍光面周辺部の3色蛍光体層20
B ,20G ,20R を構成する各色蛍光体の平均粒径が
それぞれ中央部の3色蛍光体層20B ,20G ,20R
を構成する各色蛍光体の平均粒径よりも大きくなってい
る。より具体的には、蛍光面周辺部の3色蛍光体層を構
成する蛍光体は、フィッシャー法により測定された平均
粒径が6.0μm 〜8.5μm であり、これに対して、
蛍光面中央部の3色蛍光体層を構成する蛍光体は、フィ
ッシャー法により測定された平均粒径が4.5μm 〜
6.0μm となっている。
【0019】なお、図2(b)では、3色蛍光体層20
B ,20G ,20R の2層構造を説明するために、第1
層21と第2層22との間にそれらを区画する境界線を
設けたが、実際には、第1層21を構成する蛍光体の粒
度分布と第2層22を構成する蛍光体の粒度分布とがか
なりの範囲で重なり合うために、上記のような明確な境
界は存在しない。
【0020】つぎに、上記蛍光面の形成方法の一例につ
いて説明する。
【0021】まず、図3(a)に示すように、パネル1
0の内面にポリビニルアルコール(PVA)と重クロム
酸アンモニウム(ADC)を主成分とする感光剤を塗布
し乾燥して感光性レジスト24を形成する。そして同
(b)に示すように、上記感光性レジスト24をシャド
ウマスク13を介して露光し、感光性レジスト24にシ
ャドウマスク13の開孔25に対応するパターンを焼付
ける。つぎに上記パターンの焼付けられた感光性レジス
ト24を現像して未感光部を除去し、同(c)に示すよ
うに、上記シャドウマスクの開孔に対応するパターンか
らなるレジスト26を形成する。つぎに同(d)に示す
ように、上記レジスト26の形成されたパネル10の内
面に非発光塗料を塗布し乾燥して非発光塗料層27を形
成する。つぎに剥離剤を用いて、上記レジスト26とと
もに、このレジスト26上の非発光塗料層27を剥離除
去して、同(e)に示すように、円形状の隙間28を有
するブラックマトリックス非発光層19を形成する。
【0022】その後、同(f)に示すように、上記非発
光層19の形成されたパネル10の内面に、たとえば青
蛍光体、PVAおよびADCを主成分とし、これに界面
活性剤などが添加された第1の感光性蛍光体スラリを塗
布し乾燥して第1の感光性蛍光体スラリ層30を形成す
る(第1工程)。さらにこの第1の感光性蛍光体スラリ
層30上に、同じく青蛍光体、PVAおよびADCを主
成分とし、これに界面活性剤などが添加された第2の感
光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して第2の感光性蛍光体
スラリ層31を形成する(第2工程)。
【0023】つぎに同(g)に示すように、上記第1、
第2の感光性蛍光体スラリ層30,31をシャドウマス
ク13を介して露光し、その第1、第2の感光性蛍光体
スラリ層30,31にシャドウマスク13の開孔25に
対応するパターンを焼付ける。つぎに上記パターンの焼
付けられた第1、第2の感光性蛍光体スラリ層30,3
1を現像して未感光部を除去し、同(h)に示すよう
に、非発光層19の所定の隙間にドット状の青蛍光体層
20B を形成する。さらに上記青蛍光体層20Bの形成
工程を、緑蛍光体および赤蛍光体について繰返し、同
(i)に示すように、非発光層19の所定の隙間にドッ
ト状の緑蛍光体層20G および赤蛍光体層20R を形成
する。
【0024】上記青蛍光体層20B の形成に用いられる
第1の感光性蛍光体スラリには、フィッシャー法により
測定された平均粒径5.0μm のZnS:Ag,Cl青
蛍光体が用いられ、第2の感光性蛍光体スラリには、平
均粒径7.5μm のZnS:Ag,Cl青蛍光体が用い
られる。また緑蛍光体層20G の形成に用いられる第1
の感光性蛍光体スラリには、同じくフィッシャー法によ
り測定された平均粒径4.5μm のZnS:Cu,Al
緑蛍光体が用いられ、第2の感光性蛍光体スラリには、
平均粒径7.0μm ののZnS:Cu,Al緑蛍光体が
用いられる。さらに赤蛍光体層20R の形成に用いられ
る第1の感光性蛍光体スラリには、同じくフィッシャー
法により測定された平均粒径4.7μm のY2 2 S:
Eu赤蛍光体が用いられ、第2の感光性蛍光体スラリに
は、平均粒径6.7μm のY2 2 S:Eu赤蛍光体が
用いられる。表1にこれら各蛍光体の平均粒径を示す。
【0025】
【表1】 上記第1、第2の感光性蛍光体スラリの塗布は、回転塗
布法によりおこなわれ、所定角度傾斜して回転するパネ
ルの内面に所定量の感光性蛍光体スラリを注入し、部分
的な塗残しや蛍光体の欠落が生じないないように、感光
性蛍光体スラリをパネル内面の全面に行渡らせたのち、
余分の感光性蛍光体スラリを排出し、その後、乾燥する
ことによりおこなわれる。この場合、特に蛍光体の平均
粒径が相対的に小さい第1の感光性蛍光体スラリについ
ては、パネルの中央部の塗布量が、従来の1回の塗布で
蛍光体層を形成する場合の塗布量よりも少ない所定の塗
布量となるように、相対的に遅い回転速度でパネルを回
転する。これに対して、蛍光体の平均粒径が相対的に大
きい第2の感光性蛍光体スラリについては、逆にパネル
周辺部の塗布量が従来の1回の塗布で蛍光体層を形成す
るときの塗布量よりも少ない所定の塗布量となるよう
に、相対的に速い回転速度でパネルを回転する。そして
この第1、第2の感光性蛍光体スラリの塗布により得ら
れる感光性蛍光体スラリ層の膜厚が従来の蛍光面形成に
おける感光性蛍光体スラリ層とほぼ同じ膜厚になるよう
にする。
【0026】このように蛍光体の平均粒径が相対的に小
さい第1の感光性蛍光体スラリを塗布し、ついで蛍光体
の平均粒径が相対的に大きい第2の感光性蛍光体スラリ
の塗布して、感光性蛍光体スラリ層を形成すると、各感
光性蛍光体スラリを塗布するときのパネルの回転速度の
調整により、蛍光面周辺部の蛍光体層を構成する蛍光体
の平均粒径を中央部の蛍光体層を構成する蛍光体の平均
粒径よりも大きくすることができる。
【0027】一方、一般に蛍光体は、図4にY2
2 S:Eu赤蛍光体について、横軸を粒径、縦軸を相対
輝度とし、かつ平均粒径5μm のY2 2 S:Eu赤蛍
光体の相対輝度を100%として示したように、粒径と
発光輝度との間に曲線33で示す関係があり、平均粒径
5μm のY2 2 S:Eu赤蛍光体の相対輝度100%
に対して、平均粒径4.7μm のY2 2 S:Eu赤蛍
光体では相対輝度が99%,平均粒径6.7μm のY2
2 S:Eu赤蛍光体では相対輝度が104%となる。
このことは、青蛍光体、緑蛍光体についても同様とな
る。
【0028】したがって上記のように蛍光体の平均粒径
が異なる第1、第2の感光性蛍光体スラリの塗布して、
パネル周辺部の蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒径を
中央部の蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒径よりも大
きくすると、パネル周辺部の発光輝度を高めることがで
きる。
【0029】すなわち、図5に示すように、矩形状パネ
ル10の対角軸(D軸)方向半径をrD 、パネル10の
中心Oを中心とする任意円周35の半径をrとして、r
/rD を横軸として図6に曲線36で示したように、従
来のカラー受像管の蛍光面では、周辺部の輝度が中心で
の輝度の約95%であったが、パネル周辺部の蛍光体層
を構成する蛍光体の平均粒径を中央部の蛍光体層を構成
する蛍光体の平均粒径よりも大きくすると、たとえばY
2 2 S:Eu赤蛍光体の場合、平均粒径6.7μm 、
相対輝度104%のY2 2 S:Eu赤蛍光体により、
周辺部の輝度を高めることができ、図6に曲線37で示
したように、パネル周辺部の輝度をパネル中央部の輝度
とほぼ同程度にすることができる。
【0030】それにより、耐気圧強度上、パネル周辺部
の肉厚が中央部にくらべて厚く、光の透過率が中央部か
ら周辺部に近づくほど低くなるために生ずる画面周辺部
の輝度低下を軽減できる。
【0031】なお、上述した蛍光面周辺部の3色蛍光体
層を構成する蛍光体の平均粒径を6.0μm 〜8.5μ
m 、蛍光面中央部の3色蛍光体層を構成する蛍光体の平
均粒径を4.5μm 〜6.0μm とする蛍光面は、第1
の感光性蛍光体スラリに平均粒径4.5μm 〜6.0μ
m の蛍光体を用い、第2の感光性蛍光体スラリに平均粒
径を6.0μm 〜8.5μm の蛍光体を用いることによ
り形成される。この場合、第1の感光性蛍光体スラリの
蛍光体の平均粒径を4.5μm よりも小さくすると、蛍
光面の輝度が低下するばかりでなく、他色蛍光体層への
混入などにより、蛍光面品位が劣化するので好ましくな
い。また蛍光体の平均粒径を6.0μmよりも大きくす
ると、蛍光面中央部と周辺部との輝度比がずれ、所期の
効果が得られなくなる。一方、第2の感光性蛍光体スラ
リの蛍光体の平均粒径を6.0μm よりも小さくする
と、蛍光面中央部と周辺部との輝度比がずれ、所期の効
果が得られなくなる。また蛍光体の平均粒径を8.5μ
m よりも大きくすると、蛍光体粒子の脱落による孔あき
が発生しやすくなるので好ましくない。
【0032】なお、上記実施の形態では、非発光層がブ
ラックマトリックスからなる蛍光面について説明した
が、この発明は、非発光層がブラックストライプからな
る蛍光面に適用しても、同様の効果が得られる。また非
発光層をもたないドット状またはストライプ状の蛍光体
層のみからなる蛍光面にも適用して同様の効果が得られ
る。
【0033】
【発明の効果】蛍光面を構成する3色蛍光体層を、それ
ぞれ平均粒径の異なる2種類以上の蛍光体で構成し、蛍
光面の周辺部の蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒径を
それぞれ中央部の蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒径
よりも大きくし、また、その蛍光面周辺部の3色蛍光体
層を構成する蛍光体の平均粒径を6.0μm 〜8.5μ
m 、蛍光面中央部の3色蛍光体層を構成する蛍光体の平
均粒径を4.5μm 〜6.0μm とすると、真空外囲器
を構成するパネル周辺部の中央部との肉厚の相違による
周辺部の輝度低下を改善して、画面全面の輝度分布が均
一なカラー受像管とすることができる。
【0034】また、パネルの内面に蛍光体および感光剤
を主成分とする感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して感
光性蛍光体スラリ層を形成し、この感光性蛍光体スラリ
層をシャドウマスクを介して露光したのち現像して蛍光
体層を形成することにより蛍光面を形成するカラー受像
管の製造方法において、感光性蛍光体スラリ層を相対的
に平均粒径の小さい蛍光体からなる感光性蛍光体スラリ
を塗布し乾燥して第1の感光性蛍光体スラリ層を形成す
る第1工程と、相対的に平均粒径の大きい蛍光体からな
る感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して第2の感光性蛍
光体スラリ層を形成する第2工程とにより形成し、ま
た、最初に第1の感光性蛍光体スラリ層を形成し、つい
でこの第1の感光性蛍光体スラリ層上に第2の感光性蛍
光体スラリ層を形成し、さらには、最初に平均粒径が
4.5μm 〜6.0μm の蛍光体からなる感光性蛍光体
スラリを塗布し乾燥して第1の感光性蛍光体スラリ層を
形成し、ついでこの第1の感光性蛍光体スラリ層上に平
均粒径が6.0μm 〜8.5μm の蛍光体からなる感光
性蛍光体スラリを塗布し乾燥して第2の感光性蛍光体ス
ラリ層を形成することにより、上記画面全面の輝度分布
が均一なカラー受像管を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態であるカラー受像管の
構成を示す図である。
【図2】図2(a)は上記カラー受像管の蛍光面の構成
を示す平面図、図2(b)はその断面図である。
【図3】図3(a)乃至(i)はそれぞれ上記蛍光面の
形成方法を説明するための図である。
【図4】上記蛍光面の蛍光体層を構成する蛍光体の粒径
と相対輝度との関係を示す図である。
【図5】図6の横軸の蛍光面中心からの距離を説明する
ための図である。
【図6】上記蛍光面中心からの距離と相対輝度との関係
を示す図である。
【図7】図7(a)は従来のカラー受像管のブラックマ
トリックス非発光層を有する蛍光面の構成を示す平面
図、図7(b)はその断面図である。
【図8】図8(a)は従来のカラー受像管のブラックス
トライプ非発光層を有する蛍光面の構成を示す平面図、
図8(b)はその断面図である。
【図9】図9(a)乃至(d)はそれぞれ上記蛍光面の
形成方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10…パネル 12…蛍光面 13…シャドウマスク 20B ,20G ,20R …3色蛍光体層 30…第1の感光性蛍光体スラリ層 31…第2の感光性蛍光体スラリ層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3色蛍光体層により構成された蛍光面を
    有するカラー受像管において、 上記蛍光面の3色蛍光体層はそれぞれ平均粒径の異なる
    2種類以上の蛍光体からなり、上記蛍光面の周辺部の蛍
    光体層を構成する蛍光体の平均粒径が中央部の蛍光体層
    を構成する蛍光体の平均粒径よりも大きいことを特徴と
    するカラー受像管。
  2. 【請求項2】 蛍光面周辺部の3色蛍光体層を構成する
    蛍光体の平均粒径が6.0μm 〜8.5μm 、蛍光面中
    央部の3色蛍光体層を構成する蛍光体の平均粒径が4.
    5μm 〜6.0μm であることを特徴とする請求項1記
    載のカラー受像管。
  3. 【請求項3】 パネルの内面に蛍光体および感光剤を主
    成分とする感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して感光性
    蛍光体スラリ層を形成し、この感光性蛍光体スラリ層を
    シャドウマスクを介して露光したのち現像して蛍光体層
    を形成することにより蛍光面を形成するカラー受像管の
    製造方法において、 上記感光性蛍光体スラリ層を相対的に平均粒径の小さい
    蛍光体からなる感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥して第
    1の感光性蛍光体スラリ層を形成する第1工程と、相対
    的に平均粒径の大きい蛍光体からなる感光性蛍光体スラ
    リを塗布し乾燥して第2の感光性蛍光体スラリ層を形成
    する第2工程とにより形成することを特徴とするカラー
    受像管の製造方法。
  4. 【請求項4】 最初に第1の感光性蛍光体スラリ層を形
    成し、ついでこの第1の感光性蛍光体スラリ層上に第2
    の感光性蛍光体スラリ層を形成することを特徴とする請
    求項3記載のカラー受像管の製造方法。
  5. 【請求項5】 最初に平均粒径が4.5μm 〜6.0μ
    m の蛍光体からなる感光性蛍光体スラリを塗布し乾燥し
    て第1の感光性蛍光体スラリ層を形成し、ついでこの第
    1の感光性蛍光体スラリ層上に平均粒径が6.0μm 〜
    8.5μm の蛍光体からなる感光性蛍光体スラリを塗布
    し乾燥して第2の感光性蛍光体スラリ層を形成すること
    を特徴とする請求項3記載のカラー受像管の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000051156A1 (en) * 1999-02-24 2000-08-31 Koninklijke Philips Electronics N.V. Color display device
KR100306134B1 (ko) * 1998-12-23 2001-11-17 김춘호 유효발광면적이 증가된 전계 방출 소자

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