JPH0714569Y2 - 駐車装置用トラバーサのターンテーブル支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は駐車用タワー間に配設され、該タワー間を走行
するターンテーブルを載設した駐車装置用トラバーサの
ターンテーブル支持装置に関するものである。

［従来の技術］ 例えば、限られた敷地で奥が広く外部からの出入口が狭
いため、奥に駐車用タワーを複数基連立して設置しても
車は手前のタワーだけに外部から入出庫出来る場合、入
庫に際しては先づ手前のタワーに車を入庫し、次いでタ
ーンテーブルを載設したトラバーサに車を載置して奥側
のタワーに搬送して入庫するようにしている。また出庫
に際しては前記入庫の場合と逆に操作している。

第２図により、従来のターンテーブル３を載設したトラ
バーサ４を略述すると、車２を入出庫する手前の駐車用
タワー１から奥側のタワー１′まで走行レール５が配設
され、回転駆動装置（図示せず）によって回転駆動する
走行輪７を前後右左サイドに有する走行フレーム６が前
記走行レール５上に載設され、前記走行フレーム６上の
四隅に配設された昇降用ジャッキ８によって支持された
昇降フレーム９上に旋回装置10を有するターンテーブル
３が載設されている。

斯るトラバーサ４によって奥側タワー１′に車２を入庫
する場合は、奥側タワー１′に於て、ケージ12′に着脱
可能に係合しているパレット11を、昇降用ジャッキ８に
より昇降フレーム９を上昇させケージ12′より分離して
昇降フレーム９上に乗せ、両タワー1,1′間を仕切る中
間扉13を開き、次いでパレット11を載置したままトラバ
ーサ４を走行レール５上を走行させて手前のタワー１の
ケージ12の位置に停車させ、昇降用ジャッキ８によって
パレット11を下降させ、ケージ12にパレット11を係合さ
せる。

手前タワー１の前扉14を開いて外部より車２を前記パレ
ット11上に乗入れ停車させる。

車２を乗せた前記パレット11を、再び昇降用ジャッキ８
を上昇させケージ12より分離してターンテーブル３上に
載積し、次いでターンテーブル３の旋回により車２の向
きを変えるかまたはそのままの状態でトラバーサ４を移
動して奥のタワー１′のケージ12′の位置に停車させ、
昇降用ジャッキ８によりパレット11を下降させて該パレ
ット11をケージ12′に係合させる。

また奥側タワー１′に入庫している車２を出庫する場合
には、入庫した場合と同様に昇降用ジャッキ８、昇降フ
レーム９、トラバーサ４を操作して手前のタワー１のケ
ージ12にパレット11を係合させ、次いで車２を外部に移
動させればよい。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら前記した従来のターンテーブル３を載設し
たトラバーサ４は、車２の入出庫時に、車２を載置した
ままトラバーサ４を走行させ、奥側のタワー１′に搬送
する際に、トラバーサ４を急停車させる場合、また、パ
レット11に対する車２に載置位置が前方側あるいは後方
側へずれていて片寄った荷重がかかっているパレット11
をターンテーブル３で支える場合には、ターンテーブル
３が傾いてターンテーブル３を支える軸や軸受に大なる
モーメントが働いて破損し易く、更にターンテーブル３
に載置されたパレット11が転倒する危険があった。

そのため従来は、パレット11を支持するパレット支持台
（図示せず）等をパレット11の前後、下部に配設してい
たが、前記支持台はトラバーサ４の走行の障害となり、
またパレット11の昇降に従って昇降する機能も備えなけ
ればならず、構造が複雑とならざるを得なかった。

本考案は上記の欠点を解決し、片寄った荷重がかかって
いるパレット11をターンテーブル３で支えている状態
で、走行フレーム６を走行あるいは急停止させても、タ
ーンテーブル３が損傷せず、またパレット11の転倒を防
止できるようにすることを目的としたものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本考案では、駐車タワー１間
に敷設された走行レール５に沿って移動する走行フレー
ム６と、該走行フレーム６の上面にジャッキ８を介して
昇降可能に設けた昇降フレーム９と、該昇降フレーム９
の上面に旋回装置10を介して旋回可能に設けたターンテ
ーブル３とを備え、車２を載せるパレット11を前記のタ
ーンテーブル３に載置し得るように構成した駐車装置用
トラバーサにおいて、前記の昇降フレーム９の上面の走
行フレーム６の前端寄り部分と後端寄り部分とにそれぞ
れターンテーブル支持機15をターンテーブル３の直下に
位置するように設け、各ターンテーブル支持機15にそれ
ぞれローラ16を前記のターンテーブル３の下面に当接し
得るように枢支している。

［作用］ 各ローラ16及び該ローラ16を枢支するターンテーブル支
持機15によって、片寄った荷重がかかっているパレット
11を支えるターンテーブル３を支持し、該ターンテーブ
ル３の損傷及びパレット11の転倒を防止する。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。

第１図は本考案の一実施例であり、図中第２図と同一の
符号を付した部分は同一物を表わしている。

走行レール５上を転動駆動される走行輪７を備えた走行
フレーム６の上面に、ジャッキ８を介して昇降フレーム
９を昇降可能に設ける。

昇降フレーム９の上面に旋回装置10を介してターンテー
ブル３を旋回可能に設ける。

このターンテーブル３には、車２を載せたパレット11が
載置されるようになっている。

前記の昇降フレーム９の上面の走行フレーム６の前端寄
り部分と後端寄り部分に、それぞれターンテーブル支持
機15をターンテーブル３の直下に位置するように設け
る。

各ターンテーブル支持機15にそれぞれローラ16を、前記
のターンテーブル３の下面に当接し得るように枢支し、
ターンテーブル３に載置したパレット11が走行レール５
と同方向を向いている状態において、パレット11並びに
該パレット11にのせた車２の荷重を支えるターンテーブ
ル３が、ローラ16及びターンテーブル支持機15を介して
昇降フレーム９に支持されるようにする。

以上のような構成に於て、パレット11に対する車２に載
置位置が前方側あるいは後方側へずれていて片寄った荷
重がかかっているパレット11がターンテーブル３に支え
られている状態であっても、また車２の入出庫時やトラ
バーサ４の走行時及び急停車時等に於ても、パレット11
を載積したターンテーブル３は昇降フレーム９の上面の
走行フレーム６の前端寄り部分と後端寄り部分に配設し
たターンテーブル支持機15によって支持されているので
安定であって、傾いたり、転倒する危険がなく、従って
ターンテーブル３に載積されたパレット11や車２も安定
している。

またターンテーブル支持機15の頂部に装着されたローラ
16を介してターンテーブル３は支持されているので、タ
ーンテーブル３の旋回もスムーズに行うことが出来る。

尚、本考案の駐車装置用トラバーサのターンテーブル支
持装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではな
く、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案の駐車装置用トラバーサのタ
ーンテーブル支持装置によれば、下記の如き種々の優れ
た効果を秦し得る。

（I）昇降フレーム９の上面の走行フレーム６の前端寄
り部分と後端寄り部分とにそれぞれターンテーブル支持
機15をターンテーブル３の直下に位置するように設け、
各ターンテーブル支持機15にそれぞれローラ16を前記の
ターンテーブル３の下面に当接し得るように枢支してい
るので、パレット11に対する車２に載置位置が前方側あ
るいは後方側へずれていて片寄った荷重がかかっている
パレット11がターンテーブル３に支えられている状態で
あっても、ターンテーブル３及びパレット11は傾いたり
転倒することがなく、安定しており、また走行フレーム
６の始動、停止時に衝撃が加っても安定している。

（II）前記（I）の状態が生じた場合にも、ターンテー
ブル３を支える軸や軸受は、大きなモーメントを受ける
のを防止され従って破損することがない。

（III）ターンテーブル支持機15にはターンテーブル３
の下面に当接し得るようにローラ16が支持されているの
で、ターンテーブル３の旋回をスムーズに行うことが出
来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側断面図、第２図は従来の
ターンテーブルを載設したトラバーサ及び駐車用タワー
の側断面図である。 1,1′は駐車用タワー、２は車、３はターンテーブル、
４はトラバーサ、６は走行フレーム、８は昇降用ジャッ
キ、９は昇降フレーム、10は旋回装置、11はパレット、
12,12′はケージ、15はターンテーブル支持機、16はロ
ーラを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駐車タワー（１）間に敷設された走行レー
   ル（５）に沿って移動する走行フレーム（６）と、該走
   行フレーム（６）の上面にジャッキ（８）を介して昇降
   可能に設けた昇降フレーム（９）と、該昇降フレーム
   （９）の上面に旋回装置（10）を介して旋回可能に設け
   たターンテーブル（３）とを備え、車（２）を載せるパ
   レット（11）を前記のターンテーブル（３）に載置し得
   るように構成した駐車装置用トラバーサにおいて、前記
   の昇降フレーム（９）の上面の走行フレーム（６）の前
   端寄り部分と後端寄り部分とにそれぞれターンテーブル
   支持機（15）をターンテーブル（３）の直下に位置する
   ように設け、各ターンテーブル支持機（15）にそれぞれ
   ローラ（16）を前記のターンテーブル（３）の下面に当
   接し得るように枢支したことを特徴とする駐車装置用ト
   ラバーサのターンテーブル支持装置。