JPH07269150A - エレベータ式駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入庫と出庫が重なった場合、及び入庫が２台
連続した場合における入庫の待ち時間をなくし、且つ出
庫が２台連続した場合の出庫の待ち時間を短縮すること
ができるエレベータ式駐車装置を提供する。 【構成】 上下に昇降するエレベータケージ３の昇降経
路４側部に多段の格納棚５を備えたエレベータ式駐車装
置における前記エレベータケージ３の昇降経路４の両側
部に、車両６を左右に移動させて前記エレベータケージ
３との間で車両６の受け渡しを行えるようにした入出庫
口１３，１４を備えて、左右の入出庫口１３，１４から
車両６の入出庫を行えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ式駐車装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来のエレベータ式駐車装置の一
例を示したものであり、エレベータ式駐車装置は、建屋
１の上部に設けた昇降装置２によりチェーン２ａ等によ
り建屋１内を昇降するエレベータケージ３が備えられ、
該エレベータケージ３の昇降経路４の左右両側部に多段
の格納棚５を備え、更に、前記エレベータケージ３の昇
降経路４の下端部前面に、エレベータケージ３に支持さ
れたパレット７に車両６が直接乗込むようにした入出庫
口８を設けるようにしている。図中９は入出庫口８に対
応する昇降経路４下端に設けられたターンテーブルであ
り、該ターンテーブル９は備えない場合もある。

【０００３】前記入出庫口８は、エレベータケージ３の
昇降経路４の上端部或いは中間部に設けるようにした場
合もある。

【０００４】また、格納棚５は、図示するように昇降経
路４の両側に１列（単列）に配置した場合、或いは２列
（複列）に配置した場合、更には左右の一側のみに配置
した場合等があり、前記格納棚５とエレベータケージ３
との間には、車両６を支持するパレット７或いは車両６
自体を受け渡しするための図示しない受け渡し装置を備
えるようにしている。

【０００５】受け渡し装置は、エレベータケージ３と格
納棚５上に、駆動装置にて回転する横行ローラを備えて
パレット７に支持された車両６をエレベータケージ３と
格納棚５との間で受け渡す方式、或いはシリンダによる
押し引きによってパレット７に支持された車両６を受渡
す方式、更にはエレベータケージ３に備えた回転レバー
の先端の係合ローラをパレット７に備えた案内溝に係合
させて回転レバーを回転させることにより車両６を受渡
す方式、或いはコンベヤベルトにより直接車両６を受け
て横行させることにより受渡す方式等が採用されてい
る。

【０００６】上記従来のエレベータ式駐車装置は、車両
６を入庫する場合には、エレベータケージ３を昇降経路
４最下端の入出庫口８位置まで移動させた後、車両６を
直接エレベータケージ３上に乗入れ、続いてエレベータ
ケージ３を上昇させて空いている格納棚５の前面位置で
停止させた後、エレベータケージ３上の車両６を図示し
ない受け渡し装置により格納棚５上に送り込んで格納す
るようにしている。

【０００７】また所要の格納棚５上の車両６を出庫させ
る場合は、出庫する車両６の格納棚５の前面位置までエ
レベータケージ３を昇降させて停止した後、車両６をエ
レベータケージ３上に取込み、続いてエレベータケージ
３を昇降させて入出庫口８位置まで下降させ、エレベー
タケージ３上から車両６を直接出庫させるようにしてい
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のエ
レベータ式駐車装置においては、車両６を入庫しようと
した時に出庫しようとしている車両６がある場合は、出
庫の車両６が入出庫口８に移動されて運転車が車両６に
乗込み、発車の準備を完了して出庫が終了するまで入庫
を待たされるため、入庫の待ち時間が長くなる問題を有
していた。

【０００９】また、入庫が２台続いた場合には、１台目
の車両６がエレベータケージ３に乗込んでエレベータケ
ージ３が昇降し、所要の格納棚５に入庫が完了し、エレ
ベータケージ３が再び入出庫口８に戻ってくるまで２台
目の車両６は入庫を待たされることになり、入庫の待ち
時間が長くなる問題を有していた。

【００１０】更に、出庫が２台続いた場合には、１台目
の車両６が入出庫口８に移動されて運転車が車両６に乗
込み発車の準備を完了して出庫が終了するまで、２台目
の車両６の出庫のためにエレベータケージ３を移動させ
ることができないために、出庫の待ち時間が長くなる問
題が生じていた。

【００１１】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、入庫と出庫が重なった場合、及び入庫が２台連続し
た場合における入庫の待ち時間をなくすことができ、且
つ出庫が２台連続した場合の出庫の待ち時間を短縮する
ことができるエレベータ式駐車装置を提供することを目
的としている。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、上下に昇降す
るエレベータケージの昇降経路側部に多段の格納棚を備
えたエレベータ式駐車装置における前記エレベータケー
ジの昇降経路の両側部に、車両を左右に移動させて前記
エレベータケージとの間で車両の受け渡しを行えるよう
にした入出庫口を備えたことを特徴とするエレベータ式
駐車装置、に係るものである。

【００１３】

【作用】本発明では、車両を入庫しようとした時に出庫
しようとしている車両がある場合には、エレベータケー
ジの昇降経路両側部に備えた入出庫口の何れかに車両を
乗込ませることによって、待ち時間を生じることなく入
庫を完了することができる。

【００１４】また、入庫が２台続いた場合には、１台目
の車両が一方の入出庫口から入庫している時に、他方の
入出庫口に２台目の車両を乗込ませることができるの
で、待ち時間を生じることなく入庫を完了することがで
きる。

【００１５】更に、出庫が２台続いた場合には、１台目
の車両をエレベータケージから一方の入出庫口に移動さ
せた後、エレベータケージを直ちに移動させて２台目の
車両を受け取りに行くことができるので、１台目の車両
の利用者による出庫準備をゆっくり行うことができると
共に、２台目の車両の出庫待ち時間を短縮することがで
きる。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。

【００１７】図１は本発明のエレベータ式駐車装置の一
実施例を示したもので、建屋１内に設けられた昇降経路
４に、昇降装置２により昇降するエレベータケージ３が
設けられており、前記建屋１の昇降経路４の両側部に多
段の格納棚５が配設されており、前記エレベータケージ
３と格納棚５との間には、従来と同様に車両６の受け渡
しを行えるようにした受け渡し装置１０を備えるように
している。図示の場合の受け渡し装置１０は、図示しな
い駆動装置で回転する横行ローラ１１をエレベータケー
ジ３上に、また横行ローラ１２を各格納棚５上に配設す
ることによって構成しており、前記横行ローラ１１，１
２を回転させることによってパレット７をエレベータケ
ージ３と格納棚５との間で移動させることができるよう
にしている。

【００１８】前記格納棚５は、車両６を２列に格納でき
るように、図２の格納棚５の２倍の幅寸法を有したもの
となっている。

【００１９】前記昇降経路４の下端部における左右両側
部には、入出庫口１３，１４を備えるようにしている。
図示の場合、両入出庫口１３，１４は地上と同じ高さに
なっていて、車両６が直接乗込めるようになっている。
入出庫口１３，１４の昇降経路４下端両側部の底面には
ターンテーブル１５，１６が設けられている。尚、ター
ンテーブル１５，１６は備えていなくても良い。

【００２０】前記入出庫口１３，１４の夫々には、前記
エレベータケージ３上との間で、車両６を乗せるパレッ
ト７を受け渡しできるようにした横行装置１７を備えて
いる。この横行装置１７は、前記格納棚５と同様の横行
ローラ１８を備えて、該横行ローラ１８の回転により、
パレット７をエレベータケージ３と入出庫口１３，１４
との間で移動させることができるようにしている。

【００２１】受け渡し装置１０及び横行装置１７は、前
記横行ローラ１１，１２，１８を備える方式の外に、シ
リンダによる押し引きによってパレット７を受渡す方
式、更にはエレベータケージ３に備えた回転レバーの先
端の係合ローラをパレット７に備えた案内溝に係合させ
て回転レバーを回転させることによりパレット７を受渡
す方式、或いはコンベヤベルトにより直接車両６を受け
て横行させることにより受渡す方式等を採用することが
できる。

【００２２】また、前記各入出庫口１３，１４は、運転
車の乗り降りのために、昇降経路４の左右幅より広い左
右幅寸法を必要とすることから、前記格納棚５を２列
（複列）とすることによって、敷地面積の有効利用を図
るようにしている。

【００２３】次に上記実施例の作用を説明する。

【００２４】今、車両６を入庫しようとした時に、出庫
しようとしている車両６があっても、エレベータケージ
３の昇降経路４両側部に備えた入出庫口１３，１４の一
方、例えば入出庫口１３に車両６を乗込ませることによ
って、待ち時間を生じることなく直ちに入庫を完了する
ことができる。この時出庫される車両６は、エレベータ
ケージ３上から横行装置１７によって前記とは異なる他
方の入出庫口１４に移動され、他方の入出庫口１４から
出庫されることになる。

【００２５】また、入庫が２台続いた場合には、１台目
の車両６が一方の入出庫口１３から入庫している時に、
他方の入出庫口１４に２台目の車両６を乗込ませること
ができるので、待ち時間を生じることなく入庫を完了す
ることができる。

【００２６】また、出庫が２台続いた場合には、１台目
の車両６をエレベータケージ３から一方の例えば入出庫
口１３に横行装置１７によって移動させた後、エレベー
タケージ３を直ちに移動させて２台目の車両６を受け取
りに行くことができるので、１台目の車両６の利用者に
よる出庫準備をゆっく行うことができると共に、２台目
の車両６の出庫待ち時間を短縮することができる。

【００２７】尚、本発明は、上記実施例にのみ限定され
るものではなく、入出庫口１３，１４の位置はエレベー
タケージ３の昇降経路４の上端両側でも、或いは中間位
置両側でも良いこと、格納棚５は昇降経路４の両側に１
列（単列）に配置した場合、或いは２列（複列）に配置
した場合、更には左右の一側のみに配置した場合の何れ
にも適用できること、ターンテーブルを備えた場合も備
えない場合も適用できること、その他本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ること等は勿
論である。

【００２８】

【発明の効果】本発明のエレベータ式駐車装置によれ
ば、エレベータケージの昇降経路の両側部に、車両を左
右に移動させて前記エレベータケージとの間で車両の受
け渡しを行えるようにした入出庫口を備えるようにして
いるので、車両を入庫しようとした時に出庫しようとし
ている車両がある場合には、エレベータケージの昇降経
路両側部に備えた入出庫口の何れかに車両を乗込ませる
ことによって、待ち時間を生じることなく入庫を完了す
ることができ、また、入庫が２台続いた場合には、１台
目の車両が一方の入出庫口から入庫している時に、他方
の入出庫口に２台目の車両を乗込ませることができるの
で、待ち時間を生じることなく入庫を完了することがで
きる。

【００２９】更に、出庫が２台続いた場合には、１台目
の車両をエレベータケージから一方の入出庫口に移動さ
せた後、エレベータケージを直ちに移動させて２台目の
車両を受け取りに行くことができるので、１台目の車両
の出庫準備をゆっく行うことができると共に、２台目の
車両の出庫待ち時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略正面図である。

【図２】従来のエレベータ式駐車装置の一例を示す概略
正面図である。

【符号の説明】

３ エレベータケージ ４ 昇降経路 ５ 格納棚 ６ 車両 １３ 入出庫口 １４ 入出庫口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下に昇降するエレベータケージの昇降
   経路側部に多段の格納棚を備えたエレベータ式駐車装置
   における前記エレベータケージの昇降経路の両側部に、
   車両を左右に移動させて前記エレベータケージとの間で
   車両の受け渡しを行えるようにした入出庫口を備えたこ
   とを特徴とするエレベータ式駐車装置。