JPH07138309A - メタクリル樹脂板の製造方法 - Google Patents
メタクリル樹脂板の製造方法Info
- Publication number
- JPH07138309A JPH07138309A JP31286693A JP31286693A JPH07138309A JP H07138309 A JPH07138309 A JP H07138309A JP 31286693 A JP31286693 A JP 31286693A JP 31286693 A JP31286693 A JP 31286693A JP H07138309 A JPH07138309 A JP H07138309A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin plate
- polymerization
- methacrylic resin
- present
- resin sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Polymerization Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 着色のないメタクリル樹脂板を得る。
【構成】 重合開始剤として
【化3】
で表わされるペルオキシエステルを使用してメタクリル
酸メチル又はメタクリル酸メチルとアクリル酸エステル
のシロップを注型重合させる。
酸メチル又はメタクリル酸メチルとアクリル酸エステル
のシロップを注型重合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクリル樹脂板の製
造方法に関するものであり、特定の重合開始剤を使用す
る、着色の少ないメタクリル樹脂板の製造方法に関す
る。
造方法に関するものであり、特定の重合開始剤を使用す
る、着色の少ないメタクリル樹脂板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】注型によるポリメチルメタクリレートの
製造においては、従来より生産性を向上する目的で、低
温での活性の高い重合開始剤が用いられている。例えば
特公昭48−16994号公報にはt−ブチルペルオキ
シピバレート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート
等のペルオキシエステルを用いる方法が開示されてい
る。
製造においては、従来より生産性を向上する目的で、低
温での活性の高い重合開始剤が用いられている。例えば
特公昭48−16994号公報にはt−ブチルペルオキ
シピバレート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート
等のペルオキシエステルを用いる方法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭48−1699
4号公報に記載の方法は、得られた樹脂板が黄色に着色
し商品価値を著しく低下するという問題があった。
4号公報に記載の方法は、得られた樹脂板が黄色に着色
し商品価値を著しく低下するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
法の問題点を長期にわたって研究した結果、化1に示す
ペルオキシエステルを重合開始剤として用いることによ
り、上記の問題点を解決し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明はメタクリル酸メチル単量体又はメタ
クリル酸メチルとアクリル酸エステルとの混合単量体の
シロップを実質的主成分とする組成物を鋳型に注入して
重合を進行させてメタクリル樹脂板を製造するに際し、
重合開始剤として一般式
法の問題点を長期にわたって研究した結果、化1に示す
ペルオキシエステルを重合開始剤として用いることによ
り、上記の問題点を解決し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明はメタクリル酸メチル単量体又はメタ
クリル酸メチルとアクリル酸エステルとの混合単量体の
シロップを実質的主成分とする組成物を鋳型に注入して
重合を進行させてメタクリル樹脂板を製造するに際し、
重合開始剤として一般式
【化2】 で表わされるペルオキシエステルを用いることを特徴と
するメタクリル樹脂板の製造方法に関する。
するメタクリル樹脂板の製造方法に関する。
【0005】本発明において(化1)に示されるペルオ
キシエステルとしては具体的には例えば、1,1,2−
トリメチルプロピルペルオキシピバレート、1,1,2
−トリメチルプロピルペルオキシネオデカノエート、
1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシネオヘキサ
ノエート、1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
−2−エチルヘキサノエート、1,1,2−トリメチル
プロピルペルオキシイソブチレート等が挙げられる。
キシエステルとしては具体的には例えば、1,1,2−
トリメチルプロピルペルオキシピバレート、1,1,2
−トリメチルプロピルペルオキシネオデカノエート、
1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシネオヘキサ
ノエート、1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
−2−エチルヘキサノエート、1,1,2−トリメチル
プロピルペルオキシイソブチレート等が挙げられる。
【0006】本発明において、上記重合開始剤の使用量
は、重合温度その他の条件により異なるが、通常、組成
物中の単量体に対し、0.05〜0.7重量%である。
0.05重量%未満では重合が完結せず、又0.7重量
%を越えると重合熱の制御が困難になるためいずれも好
ましくない。
は、重合温度その他の条件により異なるが、通常、組成
物中の単量体に対し、0.05〜0.7重量%である。
0.05重量%未満では重合が完結せず、又0.7重量
%を越えると重合熱の制御が困難になるためいずれも好
ましくない。
【0007】本発明において用いられるシロップは、メ
タクリル酸メチル単量体又はメタクリル酸メチルとアク
リル酸エステルとの混合単量体を10〜40の重合転化
率まで重合させたものである。この場合のアクリル酸エ
ステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルへ
キシル等が挙げられる。混合単量体の場合、通常メタク
リル酸メチル60重量%以上とアクリル酸エステル40
重量%以下とからなるものが用いられる。尚本発明にお
いて鋳型注入されるのは前記のシロップを構成するのが
メタクリル酸メチルの場合40重量%までのアクリル酸
エステルを含有してもよい。
タクリル酸メチル単量体又はメタクリル酸メチルとアク
リル酸エステルとの混合単量体を10〜40の重合転化
率まで重合させたものである。この場合のアクリル酸エ
ステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルへ
キシル等が挙げられる。混合単量体の場合、通常メタク
リル酸メチル60重量%以上とアクリル酸エステル40
重量%以下とからなるものが用いられる。尚本発明にお
いて鋳型注入されるのは前記のシロップを構成するのが
メタクリル酸メチルの場合40重量%までのアクリル酸
エステルを含有してもよい。
【0008】本発明において、用いられる鋳型は強化ガ
ラス、クロムメッキ板、ステンレス板等の板状体と軟質
塩化ビニル製のガスケットで構成した鋳型や同一方向へ
一定速度で走行する一対のエンドレスベルトとガスケッ
トからなる鋳型等が挙げられる。本発明において、シロ
ップを実質的主成分とする組成物を鋳型に注入して更に
重合を進行させる場合重合物の分子量を調節する目的
で、前記組成物にn−オクチルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、2−エ
チルヘキシル−β−メルカプトプロピオネート等の連鎖
移動剤を添加したり、又離型剤、顔料等を添加してもよ
い。
ラス、クロムメッキ板、ステンレス板等の板状体と軟質
塩化ビニル製のガスケットで構成した鋳型や同一方向へ
一定速度で走行する一対のエンドレスベルトとガスケッ
トからなる鋳型等が挙げられる。本発明において、シロ
ップを実質的主成分とする組成物を鋳型に注入して更に
重合を進行させる場合重合物の分子量を調節する目的
で、前記組成物にn−オクチルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、2−エ
チルヘキシル−β−メルカプトプロピオネート等の連鎖
移動剤を添加したり、又離型剤、顔料等を添加してもよ
い。
【0009】本発明における鋳型中の重合温度は通常4
0〜140℃が用いられる。具体的には、例えば重合熱
により成型物歪みを抑制するために40〜90℃の比較
的低温で重合を開始し、次いで次第に昇温しながら大部
分の単量体を重合させ、最終的に100〜140℃に昇
温して重合を完結させる方法、あるいは比較的低温で一
定温度で殆どの単量体を重合させた後、高温度で重合を
完結させる方法等が用いられる。これらの方法は、製造
させる樹脂板の厚さ、除熱能力等との関係で選択され
る。
0〜140℃が用いられる。具体的には、例えば重合熱
により成型物歪みを抑制するために40〜90℃の比較
的低温で重合を開始し、次いで次第に昇温しながら大部
分の単量体を重合させ、最終的に100〜140℃に昇
温して重合を完結させる方法、あるいは比較的低温で一
定温度で殆どの単量体を重合させた後、高温度で重合を
完結させる方法等が用いられる。これらの方法は、製造
させる樹脂板の厚さ、除熱能力等との関係で選択され
る。
【0010】
【発明の効果】本発明の重合方法は、重合開始剤と化1
に示すペルオキシエステルを用いることにより着色のな
い樹脂板を製造することができるため工業的利用価値は
極めて高い。
に示すペルオキシエステルを用いることにより着色のな
い樹脂板を製造することができるため工業的利用価値は
極めて高い。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。尚例中の略号は以下の化合物を示す。 TMPV:1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
ピバレート TMO :1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
−2−エチルヘキサノエート TMND:1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
ネオデカノエート BuPV:t−ブチルペルオキシピバレート BuO :t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノ
エート BuND:t−ブチルペルオキシネオデカノエート
る。尚例中の略号は以下の化合物を示す。 TMPV:1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
ピバレート TMO :1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
−2−エチルヘキサノエート TMND:1,1,2−トリメチルプロピルペルオキシ
ネオデカノエート BuPV:t−ブチルペルオキシピバレート BuO :t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノ
エート BuND:t−ブチルペルオキシネオデカノエート
【0012】実施例 1 粘度が20℃で10ポイズで重合度20%のメタクリル
酸メチルシロップ500gにアクリル酸メチル 5g、
n−オクチルメルカプタン 1g、TMPV1.5g及
び少量の離型剤を添加し、溶解した後真空脱気した。こ
れを2枚のガラス板とポリ塩化ビニルのガスケットで作
られたキャスト用セルに注入し、70℃の水浴中で8時
間保持して硬化させ、更に120℃の空気浴で2時間重
合させ、厚さ200×100×3mmの板を得た。得ら
れた樹脂板の側面を研磨し、樹脂板の側面の着色度を調
べた結果殆ど無色であった。
酸メチルシロップ500gにアクリル酸メチル 5g、
n−オクチルメルカプタン 1g、TMPV1.5g及
び少量の離型剤を添加し、溶解した後真空脱気した。こ
れを2枚のガラス板とポリ塩化ビニルのガスケットで作
られたキャスト用セルに注入し、70℃の水浴中で8時
間保持して硬化させ、更に120℃の空気浴で2時間重
合させ、厚さ200×100×3mmの板を得た。得ら
れた樹脂板の側面を研磨し、樹脂板の側面の着色度を調
べた結果殆ど無色であった。
【0013】比較例 1 実施例1においてTMPVを用いる代わりに、BuPV
1.5gを用いた他は実施例1に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。
1.5gを用いた他は実施例1に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。
【0014】実施例 2 実施例1においてTMPVを用いる代わりに、TMO
1.3gを用い、キャストセルに注入された後の水浴の
温度を80℃とした他は実施例1に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は無色であった。
1.3gを用い、キャストセルに注入された後の水浴の
温度を80℃とした他は実施例1に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は無色であった。
【0015】比較例 2 実施例2においてTMOを用いる代わりに、BuO
1.3gを用いた他は実施例2に準じて実施した。その
結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。
1.3gを用いた他は実施例2に準じて実施した。その
結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。
【0016】実施例 3 実施例1においてTMPVを用いる代わりに、TMND
2.0gを用い、キャストセルに注入後の水浴による
硬化をせずに空気浴中で50〜80℃に昇温しながら8
時間硬化後、更に110℃の空気浴で2時間重合させた
他は実施例1に準じて実施した。その結果、得られた樹
脂板の側面は無色であった。
2.0gを用い、キャストセルに注入後の水浴による
硬化をせずに空気浴中で50〜80℃に昇温しながら8
時間硬化後、更に110℃の空気浴で2時間重合させた
他は実施例1に準じて実施した。その結果、得られた樹
脂板の側面は無色であった。
【0017】比較例 3 実施例3においてTMNDを用いる代わりに、BuND
2.0gを用いた他は実施例3に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。実施
例1〜3及び比較例1〜3より本発明の方法は従来の重
合開始剤を使用する方法と比較して得られる樹脂板の着
色が防止できることが判る。
2.0gを用いた他は実施例3に準じて実施した。そ
の結果、得られた樹脂板の側面は微黄色であった。実施
例1〜3及び比較例1〜3より本発明の方法は従来の重
合開始剤を使用する方法と比較して得られる樹脂板の着
色が防止できることが判る。
Claims (1)
- 【請求項1】 メタクリル酸メチル単量体又はメタクリ
ル酸メチルとアクリル酸エステルとの混合単量体のシロ
ップを実質的主成分とする組成物を鋳型に注入して重合
を進行させてメタクリル樹脂板を製造するに際し、重合
開始剤として一般式 【化1】 で表わされるペルオキシエステルを用いることを特徴と
するメタクリル樹脂板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31286693A JPH07138309A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | メタクリル樹脂板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31286693A JPH07138309A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | メタクリル樹脂板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138309A true JPH07138309A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=18034384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31286693A Pending JPH07138309A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | メタクリル樹脂板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138309A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011011541A (ja) * | 2009-06-04 | 2011-01-20 | Canon Inc | 樹脂成形体の製造方法 |
-
1993
- 1993-11-19 JP JP31286693A patent/JPH07138309A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011011541A (ja) * | 2009-06-04 | 2011-01-20 | Canon Inc | 樹脂成形体の製造方法 |
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