JPH07128812A - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤

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JPH07128812A
JPH07128812A JP27576493A JP27576493A JPH07128812A JP H07128812 A JPH07128812 A JP H07128812A JP 27576493 A JP27576493 A JP 27576493A JP 27576493 A JP27576493 A JP 27576493A JP H07128812 A JPH07128812 A JP H07128812A
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JP
Japan
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group
processing agent
solid processing
silver halide
halide photographic
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Application number
JP27576493A
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English (en)
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Hiroshi Yamashita
博 山下
Kenji Ishida
賢治 石田
Takashi Deguchi
俊 出口
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-
ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩と炭酸カリウムと下
記一般式〔1〕で示される化合物を含有するハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤。 一般式〔1〕 R−N(−OH)−L−A (式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aは
カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸残
基、ヒドロキシ基、アルキる置換してもよいアミノ基、
アルキル置換してもよいアンモニオ基、アルキル置換し
てもよいスルファモイル基または置換してもよいアルキ
ルスルホニル基を表し、Rは水素原子、置換してもよい
アルキル基を表す。また、LとRとが連結して環を形成
してもよい。) 【効果】 本発明のハロゲン化銀写真感光材料用固体処
理剤は、吸湿による膨張、長期保存後に溶解したときの
液の着色や不溶物の発生が極めて少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に
感光材料と称する)は露光後、現像,脱銀,定着,洗
浄,安定化等の工程により処理される。現像処理には現
像液、脱銀処理には漂白液または漂白定着液、定着処理
には定着液、洗浄には水道水またはイオン交換水、無水
洗浄には安定化液、又色素安定化処理には安定液がそれ
ぞれ使用される。これら各処理工程を行うための処理機
能を有する液体のことを処理液という。各処理液は通常
30〜40℃に温度調節され、感光材料はこれらの処理液中
に浸漬され処理される。
【0003】これら、各工程に応じた処理液を収納した
処理槽および乾燥部を有し、各処理部を順次自動的に搬
送させ、写真感光材料を処理する自動現像機の場合、処
理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理剤を予
め別の場所で調整され作成された補充液か、または、ミ
ニラボ等では現像機内に近接して設置された補充タンク
にて一定量一度に手作業による溶解まはたミキサーによ
る溶解混合により調整・作成された補充液を、補充する
方式が一般に広く採られている。
【0004】すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処
理剤(以下、単に処理剤と称することもある)は、粉末
状あるいは濃縮液で市販されており、使用にあたって
は、粉末の場合は一定量の水に溶解することにより調液
され、又濃縮液の場合も濃縮されているから一定量の水
を加え撹拌し希釈して用いられる。
【0005】こうした処理剤の溶解作業は、1日に何度
も必要であり煩雑であるばかりでなく、液はねによる周
囲の汚損や作業者の皮膚への付着などの危険性もある。
【0006】このような溶解作業を軽減するためには、
処理剤をそのまま補充液として使用できる状態で供給す
ることが考えられるが、この場合反応しやすい化合物同
士が共存するために、液の保存安定性が著しく劣るとい
う欠点がある。また、この場合、溶媒としての水が多量
にあるため容積が大きくなり、輸送上および保管スペー
スの点で好ましくない。
【0007】これらの問題点を解決するために、処理剤
を錠剤状に固体化し、直接処理槽に供給する方式が特開
平5-119454号に開示されている。特開平5-119454号に
は、発色現像液用の処理剤として、4-アミノ-3-メチル-
N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩(商
品名CD−4)と炭酸カリウムを含有する錠剤の例が開
示されている。また、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
(β-メタンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩(商
品名CD−3)と炭酸カリウムを含有する錠剤も開示さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、本発明者は特
開平5-119454号に記載されているCD−4と炭酸カリウ
ムを含有する錠剤には、CD−3と炭酸カリウムを含有
する錠剤では見られなかった吸湿による膨張、長期保存
後に溶解したときの液の着色が著しいという問題がある
ことを発見した。
【0009】本発明の目的はCD−4と炭酸カリウムを
含有する錠剤でも、吸湿による膨張、長期保存後に溶解
したときの液の着色という問題がないハロゲン化銀写真
感光材料用固体処理剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0011】(1)4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β
-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩と炭酸カリウムと下
記一般式〔1〕で示される化合物を含有するハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤。
【0012】一般式〔1〕 R−N(−OH)−L−A (式中、Lは無置換または置換してもよいアルキレン基
を表し、Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ホ
スフィン酸残基、ヒドロキシ基、アミノ基、アンモニオ
基、スルファモイル基またはアルキルスルホニル基を表
し、無置換またはアルキル置換してもよい。Rは水素原
子、無置換または置換してもよいアルキル基を表す。ま
た、LとRとが連結して環を形成してもよい。) (2)前記固体処理剤が平均粒径100μm以上1000μm以
下の造粒物またはこれを成型して作製されたものである
(1)のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0013】(3)糖類を含有する(1)または(2)
のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0014】(4)前記一般式〔1〕で示される化合物
の添加量が前記ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤
の2重量%以上20重量%以下である(1),(2)また
は(3)のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0015】(5)炭酸カリウムの添加量が前記ハロゲ
ン化銀写真感光材料用固体処理剤の40重量%以上である
(1),(2),(3)または(4)のハロゲン化銀写
真感光材料用固体処理剤。
【0016】(6)所定の幾何学的形状の錠剤である
(1),(2),(3),(4)または(5)のハロゲ
ン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0017】以下、本発明について詳しく説明する。
【0018】一般式〔1〕について詳細に説明する。一
般式〔1〕においてLは置換してもよいアルキレン基を
表し、炭素数1〜5が好ましい。具体的には、メチレ
ン,エチレン,トリメチレン,プロピレンが好ましい例
として挙げられる。置換基としては、カルボキシ基,ス
ルホ基,ホスホノ基,ホスフィン酸残基,ヒドロキシ
基,アルキル置換してもよいアンモニオ基を表し、カル
ボキシ基,スルホ基,ホスホノ基,ヒドロキシ基が好ま
しい例として挙げられる。Aはカルボキシ基,スルホ
基,ホスホノ基,ホスフィン酸残基,ヒドロキシ基,ア
ルキル置換してもよいアミノ基,アルキル(好ましくは
炭素数1〜5)置換してもよいアンモニオ基,アルキル
(好ましくは炭素数1〜5)置換してもよいカルバモイ
ル基,アルキル(好ましくは炭素数1〜5)置換しても
よいスルファモイル基を表し、カルボキシ基,スルホ
基,ヒドロキシ基,ホスホノ基,アルキル置換してもよ
いカルバモイル基が好ましい例として挙げられる。−L
−Aの例として、カルボキシメチル基,カルボキシエチ
ル基,カルボキシプロピル基,スルホエチル基,スルホ
プロピル基,スルホブチル基,ホスホノメチル基,ホス
ホノエチル基,ヒドロキシエチル基が好ましい例として
挙げることができ、カルボキシメチル基,カルボキシエ
チル基,スルホエチル基,スルホプロピル基,ホスホノ
メチル基,ホスホノエチル基が特に好ましい例として挙
げることができる。Rは水素原子、置換してもよいアル
キル基を表し、炭素数1〜5が好ましい。置換基として
は、カルボキシ基,スルホ基,ホスホノ基,ホスフィン
酸残基,ヒドロキシ基,アルキル置換してもよいアミノ
基,アルキル置換してもよいアンモニオ基,アルキル置
換してもよいカルバモイル基,アルキル置換してもよい
スルファモイル基,置換してもよいアルキルスルホニル
基,アシルアミノ基,アルキルスルホニルアミノ基,ア
リールスルホニルアミノ基,アルコキシカルボニル基,
アルキル置換してもよいアミノ基,アリールスルホニル
基,ニトロ基,シアノ基,ハロゲン原子を表す。置換基
又は二つ以上あってもよい。Rとして水素原子,メチル
基,エチル基,プロピル基,カルボキシメチル基,カル
ボキシエチル基,カルボキシプロピル基,スルホエチル
基,スルホプロピル基,スルホブチル基,ホスホノメチ
ル基,ホスホノエチル基,ヒドロキシエチル基が好まし
い例として挙げることができ、水素原子,カルボキシメ
チル基,カルボキシエチル基,スルホエチル基,スルホ
プロピル基,ホスホノメチル基,ホスホノエノチル基が
特に好ましい例として挙げることができる。LとRが連
結して環を形成してもよい。
【0019】次に本発明の具体的化合物を記すが、これ
らに限られるものではない。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】本発明でいう固体処理剤とは、粉末処理剤
や錠剤、丸薬、顆粒の如き固体の処理剤である。そし
て、これらの中で、粉末または顆粒を一定の形状に圧縮
成型した錠剤が、補充精度が高く、取扱が容易なので好
ましい。また、本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合
体のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末を造粒し
たもので、平均粒径50〜5000μの粒状物のことをいう。
【0024】好ましい錠剤の製造法としては、粉末状の
写真処理剤と水溶性結着剤を混練し造粒した後、打錠工
程を行い形成する方法である。単に固体処理剤成分を混
合し打錠工程により形成された固体処理剤より溶解性や
保存性が改良され、結果として写真性能も安定になると
いう利点がある。
【0025】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒,押
出し造粒,圧縮造粒,解砕造粒,撹拌造粒,流動層造
粒,噴霧乾燥造粒等の方法を用いることができる。均一
な錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は10
0〜1000μのものを用いることが好ましく、より好まし
くは200〜800μである。なお、本発明でいう平均粒径
は、フルイ分け法による重量平均径として定義する。す
なわち複数のJIS標準ふるいを用い、各々の目開きの
中央値をd、粒子の質量頻度をnとすれば平均粒径Dは
D=(Σnd)/(Σn)で表される。さらに粒度分布は質量
で造粒物粒子の60%以上が平均粒径±150μmの偏差内に
あることが好ましく、さらに±100μの偏差内にあるこ
とが特に好ましい。次に得られた造粒物を加圧圧縮する
際には、油圧プレス機,単発式打錠機,ロータリー式打
錠機,ブリケッテングマシンなどの圧縮機を用いること
が出来る。固体処理剤は、本発明の効果、生産性、自動
投入適性、ユーザー取扱い性などの点から、その重量は
0.5g以上50g以下が好ましい。錠剤の形状は円筒型も
しくは凸レンズ型が好ましく、この場合錠剤の径は10mm
以上50mm以下が好ましい。製造方法は、錠剤は、特開昭
51-61837号、同54-155038号記載の方法で、顆粒は、特
開平2-109042号、同2-109043号記載の方法で、粉末は、
特開昭54-133332号、ドイツ特許3733861号記載の方法で
製造できる。
【0026】本発明の処理剤は、ある処理剤の一部の成
分のみ固体化してもよいが、好ましくは該処理剤の全成
分が固体化されていることである。発色現像剤を固体化
する場合、アルカリ剤、発色現像剤及び還元剤全てを固
体処理剤化し、かつ錠剤の場合には一剤にすることが好
ましい。この場合、少なくともアルカリ剤と発色現像剤
とを別々に造粒後、所定の比率で混合して打錠すること
が好ましい。
【0027】本発明では、4-アミノ-3-メチル-N-エチル
-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩以外の発色現
像主薬を併用してもよい。この場合、発色現像主薬とし
ては、水溶性基を有するパラフェニレンジアミン系発色
現像主薬が、かぶりの発生が少なく好ましい。水溶性基
を有するp-フェニレンジアミン系化合物は、N,N-ジエチ
ル-p-フェニレンジアミン等の水溶性基を有しないパラ
フェニレンジアミン系化合物に比べ、感光材料の汚染が
なくかつ皮膚についても皮膚がカブレにくいという長所
を有する。前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系化
合物のアミノ基またはベンゼン核上に少なくとも1つ有
するものが好ましく、具体的な水溶性基としては、−(C
H2)n−CH2OH基、−(CH2)m−NHSO2−(CH2)nCH3基、−(CH
2)m−O−(CH2)n−CH3基、−(CH2CH2O)nCmH2m+1基(m及
びnはそれぞれ0以上の整数を表す。)、−COOH基、−
SO3H基等が好ましい。また、発色現像主薬は、塩酸塩、
硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用い
られることが好ましい。
【0028】また、本発明においては、発色現像剤中に
下記一般式〔A〕及び〔B〕で示される化合物を含有す
ると、固体処理剤の保存性が良くなるばかりでなく強度
も保てるという点で効果があり、しかも写真性能的に安
定で未露光部に生じるカブリも少ないという利点があ
る。
【0029】一般式〔A〕 R1−NOH−R2 一般式〔A〕において、R1及びR2はアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基または水素原子を表すが、R1
びR2で表されるアルキル基は、同一でも異なってもよ
く、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。ま
た、R1及びR2は結合して環を構成してもよく、例えば
ピペリジン、ピリジン、トリアジンやモルホリンの如き
複素環を構成してもよい。
【0030】一般式〔B〕 R11−N(−R12)−N(−R13)−(R15)n−R14 一般式〔B〕において、R11,R12,R13は水素原子、
置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、またはヘ
テロ環基を表し、R14はヒドロキシ基、ヒドロキシアミ
ノ基、置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモ
イル基、アミノ基を表す。ヘテロ環基としては、5〜6
員環であり、C,H,O,N,S及びハロゲン原子から
構成され飽和でも不飽和でもよい。R15は−CO−,−SO
2−または−C(NH)−から選ばれる2価の基を表し、nは
0又は1である。特にn=0の時R14はアルキル基、ア
リール基、ヘテロ環基から選ばれる基を表し、R13とR
14は共同してヘテロ環基を形成してもよい。前記一般式
〔B〕で示される化合物の具体例は、特開平4-86741号1
1〜12頁記載の(B−1)〜(B−33)及び特開平3-338
46号4〜6頁記載の(1)〜(56)が挙げられる。
【0031】これら一般式〔A〕又は一般式〔B〕で示
される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、
p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸
塩等の形で用いられる。
【0032】本発明に係る発色現像剤に用いられる保恒
剤としては、上記一般式〔A〕、一般式〔B〕で示され
る化合物の他、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重
亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩が挙
げられる。
【0033】本発明に用いられる発色現像剤には、炭酸
カリウムの他に炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重
炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウ
ム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリ
ウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ酸カリウ
ム、o-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナト
リウム)、o-ヒドロキシ安息香酸カリウム、5-スルホ-2
-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5-スルホサリチル酸
ナトリウム)、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム(5-スルホサリチル酸カリウム)等の緩衝剤を用いて
もよい。
【0034】現像促進剤としては、チオエーテル系化合
物、p-フェニレンジアミン系化合物、4級アンモニウム
塩類、p-アミノフェノール類、アミン系化合物、ポリア
ルキレンオキサイド、1-フェニル-3-ピラゾリドン類、
ヒドロジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、
イミダゾール類、等を必要に応じて添加することができ
る。
【0035】カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素
イオンが処理槽のカラー現像液中に存在することが望ま
しい。本発明においては現像速度、ステイン、最小濃度
の変動の点で好ましくは、処理液中に、塩素イオンとし
て1.0×10-2〜1.5×10-1モル/l、より好ましくは4×
10-2〜1×10-1モル/l含有し、臭素イオンとして、3.
0×10-3〜1.0×10-3モル/l含有し、より好ましくは5.
0×10-3〜5×10-4モル/l含有する。そのために固体
処理剤中の臭素濃度を調整することが好ましい。発色現
像剤に直接添加される場合、塩素イオン供給物質とし
て、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウ
ム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、
塩化カルシウム、塩化カドミウムが挙げられるが、その
うち好ましいものは塩化ナトリウム、塩化カリウムであ
る。また、発色現像剤及び現像剤中に添加される蛍光増
白剤の対塩の形態で供給されてもよい。臭素イオンの供
給物質として、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ア
ンモニウム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグ
ネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケル、臭化カドミウ
ム、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、その
うち好ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムであ
る。
【0036】本発明に用いられる発色現像剤には、必要
に応じて、塩素イオン、臭素イオンに加えて任意のカブ
リ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、沃化カ
リウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ
防止剤が使用できる。
【0037】本発明の固体処理剤は、ポリエチレングリ
コールを含有することが好ましい。これにより、本発明
の効果がより顕著に発現され、固体処理剤の硬度を高め
る効果がある。これらの観点から、ポリエチレングリコ
ールの重量平均分子量は1000以上(特に2000以上)が好
ましく、また、10000以下(特に6000以下)が好まし
い。
【0038】また、本発明の固体処理剤は糖類を含有す
ることが好ましい。これにより、本発明の効果がより顕
著に発現される。本発明でいう糖類とは、単糖類とこれ
が複数個互いにグリコシド結合した多糖類とをいう。
【0039】単糖類とは、単一のポリヒドロキシアルデ
ヒド、ポリヒドロキシケトン及びこれらの還元誘導体、
酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘導体、チオ誘導
体など広い範囲の誘導体の総称である。多くの糖は、一
般式CnH2nOnで表されるが、この一般式で表される糖骨
格から誘導される化合物も含めて、本発明では単糖類と
定義する。これらの単糖類のうちで好ましいものは、糖
のアルデヒド基及びケトン基を還元して各々第一、第二
アルコール基とした糖アルコールであり、特に好ましく
は、炭素数が6のヘキシットである。
【0040】多糖類には、セルロース類、デンプン類、
グリコーゲン類などが含まれ、セルロース類には、水酸
基の一部又は全部がエーテル化されたセルロースエーテ
ル等の誘導体を含み、デンプン類には加水分解して麦芽
糖に至るまでの種々の分解生成物であるデキストリン類
等を含む。セルロース類は溶解性の観点からアルカリ金
属塩の形でもかまわない。これら多糖類で好ましく用い
られるものは、セルロース類とデキストリン類であり、
より好ましくはデキストリン類である。
【0041】本発明の単糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0042】〔例示化合物〕 B−(1) グリセルアルデヒド B−(2) ジヒドロキシアセトン(二量体を含む) B−(3) D-エリトロース B−(4) L-エリトロース B−(5) D-トレオース B−(6) L-トレオース B−(7) D-リボース B−(8) L-リボース B−(9) D-アラビノース B−(10) L-アラビノース B−(11) D-キシロース B−(12) L-キシロース B−(13) D-リキソース B−(14) L-リキソース B−(15) D-キシルロース B−(16) L-キシルロース B−(17) D-リブロース B−(18) L-リブロース B−(19) 2-デオキシホD-リボース B−(20) D-アロース B−(21) L-アロース B−(22) D-アルトロース B−(23) L-アルトロース B−(24) D-グルコース B−(25) L-グルコース B−(26) D-マンノース B−(27) L-マンノース B−(28) D-グロース B−(29) L-グロース B−(30) D-イドース B−(31) L-イドース B−(32) D-ガラクトース B−(33) L-ガラクトース B−(34) D-タロース B−(35) L-タロース B−(36) D-キノボース B−(37) ジギタロース B−(38) ジギトキソース B−(39) シマロース B−(40) D-ソルボース B−(41) L-ソルボース B−(42) D-タガトース B−(43) D-フコース B−(44) L-フコース B−(45) 2-デオキシ-D-グルコース B−(46) D-プシコース B−(47) D-フルクトース B−(48) L-フルクトース B−(49) L-ラムノース B−(50) D-グルコサミン B−(51) D-ガラクトサミン B−(52) D-マンノサミン B−(53) D-グリセロ-D-ガラクトヘプトース B−(54) D-グリセロ-D-マンノヘプトース B−(55) D-グリセロ-L-マンノヘプトース B−(56) D-グリセロ-D-グロヘプトース B−(57) D-グリセロ-D-イドヘプトース B−(58) D-グリセロ-L-グルコヘプトース B−(59) D-グリセロ-L-タロヘプトース B−(60) D-アルトロヘプツロース B−(61) D-マンノヘプツロース B−(62) D-アルトロ-3-ヘプツロース B−(63) D-グルクロン酸 B−(64) L-グルクロン酸 B−(65) N-アセチル-D-グルコサミン B−(66) グリセリン B−(67) D-トレイット B−(68) L-トレイット B−(69) エリトレット B−(70) D-アラビット B−(71) L-アラビット B−(72) アドニット B−(73) キシリット B−(74) D-ソルビット B−(75) L-ソルビット B−(76) D-マンニット B−(77) L-マンニット B−(78) D-イジット B−(79) L-イジット B−(80) D-タリット B−(81) L-タリット B−(82) ズルシット B−(83) アロズルシット これら例示化合物のうち好ましく用いられるのはB−
(66)〜(83)であり、より好ましくは、B−(74)〜
(83)である。
【0043】本発明の多糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0044】C−(1) 麦芽糖 C−(2) セルビオース C−(3) トレハロース C−(4) ゲンチオビオース C−(5) イソマルトース C−(6) 乳糖 C−(7) ラフィノース C−(8) ゲンチアノース C−(9) スタキオース C−(10) キシラン C−(11) アラバン C−(12) グリコーゲン C−(13) デキストラン C−(14) イヌリン C−(15) レバン C−(16) ガラクタン C−(17) アガロース C−(18) アミロース C−(19) スクロース C−(20) アガロビオース C−(21) α-デキストリン C−(22) β-デキストリン C−(23) γ-デキストリン C−(24) δ-デキストリン C−(25) ε-デキストリン C−(26) α-限界デキストリン C−(27) β-限界デキストリン C−(28) ホスホリラーゼ限界デキストリン C−(29) 可溶性デンプン C−(30) 薄手ノリデンプン C−(31) 白色デキストリン C−(32) 黄色デキストリン C−(33) ブリテッシュガム C−(34) パインフロー (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(35) パインデックス100(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(36) パインデックス 1(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(37) パインデックス 2(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(38) パインデックス 3(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(39) パインデックス 4(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(40) パインデックス 6(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(41) フードテックス (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(42) マックス 1000(商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(43) グリスターP (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(44) TK−16 (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(45) MPD (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(46) H−PDX (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(47) スタコデックス (商品名、松谷化学工
業株式会社社製) C−(48) マビット (商品名、林原商事株
式会社製) C−(49) プルラン (商品名、林原商事株
式会社製) C−(50) メチルセルロース C−(51) ジメチルセルロース C−(52) トリメチルセルロース C−(53) エチルセルロース C−(54) ジエチルセルロース C−(55) トリエチルセルロース C−(56) カルボキシメチルセルロース C−(57) カルボキシエチルセルロース C−(58) アミノエチルセルロース C−(59) ヒドロキシメチルセルロース C−(60) ヒドロキシエチルメチルセルロース C−(61) ヒドロキシプロピルセルロース C−(62) ヒドロキシプロピルメチルセルロース C−(63) ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネート C−(64) カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ
ース これら例示化合物の中で好ましく用いられるものは、C
−(21)〜(64)より好ましくはC−(21)〜(48)で
ある。
【0045】本発明において、糖類の添加量は発色現像
用固体処理剤の単位重量あたり0.5%(W/W)〜30%(W
/W)であり、より好ましくは1.0%(W/W)〜20%(W
/W)である。
【0046】糖類は、広く天然に存在しており、市販品
を簡単に入手できる。又、種々の誘導体についても還
元、酸化あるいは脱水反応などを行うことによって容易
に合成できる。
【0047】さらに、現像主薬とともに補助現像剤を使
用することもできる。これらの補助現像剤としては、メ
トール、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩、N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジ
アミン塩酸塩が好ましい。
【0048】さらにまた、ステイン防止剤、スラッジ防
止剤、重層効果促進剤、キレート剤等各種添加剤を用い
ることができる。
【0049】本発明の固体処理剤を用いて、ハロゲン化
銀写真感光材料を処理するに際しては、漂白剤または漂
白定着剤に用いられる漂白主剤としては、アミノポリカ
ルボン酸金属塩が好ましく用いられる。この場合鉄塩が
好ましい。特に、エチレンジアミン四酢酸第2鉄塩、ジ
エチレントリアミン五酢酸第2鉄塩、1,3-プロパンジア
ミン四酢酸第2鉄塩が好ましい。また、定着剤または漂
白定着剤に用いられる定着主剤としては、チオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、チオ尿素、チオエーテル化合物、メソ
イオン化合物が好ましい。本発明に係る安定化剤に用い
られる画像安定化剤としては、ヘキサメチレンテトラミ
ン系およびN-メチロール化合物、芳香族または複素環系
のアルデヒドおよびそのアセタール、ヘミアセタール化
合物が挙げられる。
【0050】本発明の固体処理剤の表面の一部または全
部を水溶性ポリマーおよび/または糖類で被覆してもよ
い。この場合、特開平4-172341号、特開平5-142714号、
特開平5-204098号、特願平5-210651号に記載された方法
が挙げられる。
【0051】次に、本発明では固体処理剤の包装形態と
しては、1個の錠剤を個々に包装してもよいが、複数の
錠剤を一括して包装されている場合に効果がより顕著に
発現され、特に、複数の錠剤を同一方向に規則正しく整
列させて収納し包装することが好ましい。また、数種の
錠剤が一括包装されていてもよい。また、錠剤以外の場
合も、1種の処理剤をそれぞれ包装してもよいし、数種
の処理剤が同一包装されていてもよい。
【0052】本発明の固体処理剤を用いてハロゲン化銀
写真感光材料を連続処理するに際しては、固体処理剤を
自動現像機の処理槽またはこれに付属する循環部に直接
投入することが好ましい。特に、処理部としての処理タ
ンクと連結し、ヒーターを設置した補助タンクに投入す
ることが好ましい。また、この場合、この補充タンクに
は処理タンクから液を一定循環量で送り込み、温度を一
定ならしめるようポンプが配置されていることが好まし
い。そして、この補助タンクに処理液中に混入したり、
結晶化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが
配置されていることが好ましい。これにより、投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できる。また、処理タンク内に
処理部と共に処理剤投入部を設ける場合には、不溶成部
分がフィルムなどに直接接触しないよう遮蔽物等の工夫
をすることが好ましい。また、処理液に蓄積した老廃物
を希釈するために水を別途補充することが好ましい。
【0053】固体処理剤を処理槽またはこれに付属する
循環部に供給する供給手段としては、例えば、固体処理
剤が錠剤である場合、実開昭63-137783号、同63-97522
号、実開平1-85732号記載の方法があげられる。また、
顆粒又は粉末である場合には実開昭62-81964号、同63-8
4151号、特開平1-292375号記載の重力落下方式や実開昭
63-105159号、同63-195345号記載のスクリュー又はネジ
による方式があげられる。
【0054】本発明においては、処理量情報に応じて各
処理槽に補充する固体処理剤を投入することが好まし
い。補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充
水制御情報にもとづき補充水が補充される。
【0055】本発明に用いられる自動現像機は例えば、
実願平5-213008号記載のものなどが用いられる。
【0056】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されない。
【0057】実施例1 以下に示すように発色現像剤を作成した。
【0058】操作(A) CD−3〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-メタン
スルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩〕650gを市販の
バンダムミル中で平均粒径10μになるまで粉砕する。こ
の微粉末に重量平均分子量6000のポリエチレングリコー
ル1000gを加え市販の混合機で均一に混合し、市販の攪
拌造粒機中で室温にて約7分間、50mlの水を添加するこ
とにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて
2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。こ
のようにして、平均粒径500μmで、平均粒径±100μmの
偏差内に造粒物粒子の60%以上がある発色現像補充顆粒
(A)を作成した。
【0059】操作(B) CD−3の代わりにCD−4〔4-アミノ-3-メチル-N-エ
チル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩〕にした
以外は操作(A)と同じ方法で、平均粒径500μmで、平
均粒径±100μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上がある
発色現像補充用顆粒(B)を作成した。
【0060】操作(C) 炭酸カリウム3750g、亜硫酸ナトリウム580g、ジエチ
レントリアミン5酢酸5ナトリウム塩240g、p-トルエ
ンスルホン酸ナトリウム500gを市販のバンダムミル中
で平均粒径10μになるまで粉砕した。この微粉末に重量
平均分子量6000のポリエチレングリコール500g、マン
ニット800gを加え市販の混合機で均一に混合し、市販
の攪拌造粒機中で室温にて約7分間、160mlの水を添加
することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で70
℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、平均粒径500μmで、平均粒径±10
0μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上がある発色現像補
充顆粒(C)を作成した。
【0061】操作(D) 粉砕前にさらにN-メチル-N-(スルホエチル)ヒドロキシ
ルアミン〔例示化合物(38)〕を500g添加した以外は
操作(C)と同じ方法で、平均粒径500μmで、平均粒径
±100μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上がある発色現
像補充用顆粒(D)を作成した。
【0062】操作(E) 粉砕前にさらにビス(カルボキシエチル)ヒドロキシル
アミン〔例示化合物(2)〕を500g添加した以外は操
作(C)と同じ方法で、平均粒径500μmで、平均粒径±
100μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上がある発色現像
補充用顆粒(E)を作成した。
【0063】操作(F) 粉砕前にさらにビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミ
ンジナトリウム〔例示化合物(18)〕を500g添加した
以外は操作(C)と同じ方法で、平均粒径500μmで、平
均粒径±100μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上がある
発色現像補充用顆粒(F)を作成した。
【0064】操作(G) 硫酸ヒドロキシルアミン360g、臭化カリウム40g、ピ
ロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム20gを操
作(A)と同様粉砕した後、パインンフロー(松谷化学
(株)製、デンプン分解物)50gを加え、市販の混合機で
均一に混合し、市販の攪拌造粒機中で室温にて約7分
間、20mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物
を流動層乾燥機で60℃にて30分乾燥して造粒物の水分を
ほぼ完全に除去する。このようにして、平均粒径500μm
で、平均粒径±100μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上
がある発色現像補充顆粒(G)を作成した。
【0065】錠剤の作成 そして、表1に示す複数の顆粒を25℃、50RH%に調湿さ
れた部屋で10分間混合した後、得られた混合物を菊水制
作所(株)製タフプレスコレクト18HUを改造した打錠機を
用い充填量12g・打錠圧力1400kg/cm2で直径がほぼ3c
mの円柱形の錠剤を作成した。
【0066】実験 作成した発色現像剤について、以下の方法により、吸湿
膨張性、保存性の評価を行った。
【0067】(1)吸湿膨張 作成した錠剤10錠の平均直径を測定し、この錠剤10錠を
30℃50RH%下の恒温室内で8時間放置した後、この錠剤
10錠の平均直径を測定し、元の平均直径に対する放置後
の平均直径の変化率を求めた。
【0068】(2)保存性 作成した錠剤10錠をポリエチレン製の袋に密封し、50℃
50RH%下の恒温室内で2週間放置した後、この内の錠剤
5錠を800mlの水に溶解し、液の色や状態を観察した。
また、残りの錠剤5錠中の発色現像試薬CD−3または
CD−4の残存率を化学分析により求めた。
【0069】
【表1】
【0070】× 溶液が黒く着色し、表面にオイル状の
タールが浮いている △ 溶液が褐色に着色しているが、タールは浮いていな
い ○ 溶液が薄く褐色に着色している ◎ 溶液はほとんど着色していない。
【0071】表1より、本発明の固体処理剤は、平均直
径の変化率は少なく吸湿膨張の点で良好である。また、
本発明の固体処理剤は、保存後溶解した時の液の着色が
少なく、タールの発生が無く、発色現像試薬の残存率も
高く、保存性の点で良好である。
【0072】実施例2 実施例1の実験No.1-4において、添加するビス(カル
ボキシエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウムの量を
変化させ、発色現像処理剤中の重量比率が、表2の記載
になるように調整して、錠剤を作成した。そして、実施
例1と同様の評価を行った。また、この錠剤1錠を35℃
100mlの水に投入した時に溶解に要した時間を測定し
た。なお、顆粒の平均粒径、粒径分布は何れも実施例1
と同じであった。
【0073】
【表2】
【0074】表2より、吸湿膨張、保存性、溶解性の観
点から、一般式〔1〕で示される化合物の添加量は、固
体処理剤の2重量%以上20重量%以下が好ましいことが
わかる。
【0075】実施例3 実施例1の実験No.1-2,1-4において、添加する炭
酸カリウムの量を変化させ、発色現像処理剤中の重量比
率が、表3の記載になるように調整して、錠剤を作成し
た。そして、実施例1と同様の評価を行った。なお、顆
粒の平均粒径、粒径の分布は何れも実施例1と同じであ
った。
【0076】
【表3】
【0077】表3より、炭酸カリウムの含有率が40重量
%以上のときに、本発明の効果がより顕著に発現してい
ることがわかる。
【0078】実施例4 実施例1の実験No.1-2,1-4において、造粒物を整
粒および分級することにより、造粒物の平均粒径を表4
記載のような変化させて錠剤を作成し、実施例1と同様
の評価を行った。なお、粒径分布は何れも平均粒径±10
0μmの偏差内に造粒物粒子の60%以上があるものであっ
た。
【0079】
【表4】
【0080】表4より本発明の固形処理剤は、その造粒
物の平均粒径が100μm以上1000μm以下のときに、吸湿
膨張および主薬残存率の両方の点で良好であることがわ
かる。
【0081】実施例5 実施例1の操作(C)および操作(E)においてマンニ
ットを除いて顆粒を作成した。これらをそれぞれ発色現
像補充用顆粒(H)および(I)とする。また操作
(E)においてマンニットの代わりに同量のマンノース
を添加した顆粒を(J)とする。同様に操作(G)にお
いてパインフローを除いて作成した顆粒を(K)、パイ
ンフローの代わりに同量の乳糖を添加した顆粒を
(L)、ヒドロキシプロピルセルロースを添加した顆粒
を(M)とする。これらの顆粒を表5記載の組合せで混
合、打錠し、錠剤を作成し、実施例1と同様の評価を行
った。なお、顆粒の平均粒径、粒径分布は何れも実施例
1と同じであった。
【0082】
【表5】
【0083】表5より糖類を含有する場合に本発明の効
果がより顕著に発現されることがわかる。
【0084】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料用固
体処理剤は、吸湿による膨張、長期保存後に溶解したと
きの液の着色や不溶物の発生が極めて少ない。
【0085】また、一般式〔1〕で示される化合物の添
加量が固体処理剤の2重量%以上20重量%以下の場合、
溶解性もよい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒ
    ドロキシエチル)アニリン硫酸塩と炭酸カリウムと下記
    一般式〔1〕で示される化合物を含有するハロゲン化銀
    写真感光材料用固体処理剤。 一般式〔1〕 R−N(−OH)−L−A (式中、Lは無置換または置換してもよいアルキレン基
    を表し、Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ホ
    スフィン酸残基、ヒドロキシ基、アミノ基、アンモニオ
    基、スルファモイル基またはアルキルスルホニル基を表
    し、無置換またはアルキル置換されてもよい。Rは水素
    原子、無置換または置換してもよいアルキル基を表す。
    また、LとRとが連結して環を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】 前記固体処理剤が平均粒径100μm以上10
    00μm以下の造粒物または、これを成型して作製された
    ものである請求項1のハロゲン化銀写真感光材料用固体
    処理剤。
  3. 【請求項3】 糖類を含有する請求項1または請求項2
    のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記一般式〔1〕で示される化合物の添
    加量が前記ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の2
    重量%以上20重量%以下である請求項1,請求項2また
    は請求項3のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  5. 【請求項5】 炭酸カリウムの添加量が前記ハロゲン化
    銀写真感光材料用固体処理剤の40重量%以上である請求
    項1,請求項2,請求項3または請求項4のハロゲン化
    銀写真感光材料用固体処理剤。
  6. 【請求項6】 所定の幾何学的形状の錠剤である請求項
    1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5のハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
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