JPH07261337A - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤

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JPH07261337A
JPH07261337A JP6070860A JP7086094A JPH07261337A JP H07261337 A JPH07261337 A JP H07261337A JP 6070860 A JP6070860 A JP 6070860A JP 7086094 A JP7086094 A JP 7086094A JP H07261337 A JPH07261337 A JP H07261337A
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幸治 竹村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】微粉発生防止、溶解性劣化防止、保存性向上、
写真性能安定化。 【構成】一般式〔1〕,〔2〕,〔3〕もしくは〔4〕
で示される化合物または亜硫酸塩の少なくとも1種の化
合物で表面の少なくとも一部が被覆されている。 X:R,−OH、Y:−COOM,−SO3M 一般式〔4〕 A−COOM A:R,アルケニル 【効果】溶解性の悪化を防止しつつ、保存着色、保存吸
湿が抑えられ、また、強度が高くなり摩損しにくくな
る。また処理も安定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光
材料ということもある)は露光後、現像,脱銀,定着,
洗浄,安定化等の工程により処理される。通常、これら
各工程に応じた処理液を収納した処理槽および乾燥部を
有した自動現像機で、各処理部を順次自動的に搬送させ
感光材料を処理する。この場合、処理槽内の処理液の活
性度を一定に保つために、処理剤を予め調整され作成さ
れた補充液を、補充する方式が一般に広く採られてい
る。すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤(以
下、処理剤ということもある)は、粉末状あるいは濃縮
液で市販されており、使用にあたっては一定量の水に溶
解することにより調液され用いられる。こうした処理剤
の溶解作業は、1日に何度も必要であり煩雑であるばか
りでなく、液はねによる周囲の汚損や作業者の皮膚への
付着などの危険性もある。
【0003】このような問題点を解決するために、処理
剤を錠剤状に固体化し、直接処理槽に供給する方式が特
開平5-119454号などに開示されている。
【0004】また、特開平4-172341号、特開平5-142714
号、特開平5-204098号には写真用処理剤を錠剤化したの
ち、その表面を水溶性ポリマーで被覆する方法が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、処理剤に用い
られる素材は、素材同士の結合力が弱く、既に開示され
ている技術だけでは結合力の強い固体処理剤を作成する
ことができず、ハンドリング時に摩損して粉が発生し、
環境、ハンドリング、定量性などに悪影響を及ぼす。ま
た、前記固体処理剤の保存される環境は、調温、調湿さ
れた場所に限らず、高温、高湿下にさらされるケースも
ある。このような環境で該固体処理剤が保存された場
合、素材の酸化による劣化、吸湿、熱による該固体処理
剤の膨張という問題が発生し、該固体処理剤の正常な機
能を果たせなくなることも判明した。
【0006】また、錠剤状固体処理剤の本体に保恒剤な
どを添加または増量して、高温、高湿の環境で保存され
たときの素材の酸化による劣化、吸湿、熱による該固体
処理剤の膨張の防止を図ってみたが、充分防止すること
はできなかった。
【0007】本発明の目的は微粉の発生が少なく、溶解
性の劣化が少なく、保存性に優れ、安定した写真性能を
維持することのできるハロゲン化銀写真感光材料用固体
処理剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハロゲン
化銀写真感光材料用の固体処理剤の開発について様々な
検討を行った結果、以下に示す事実を見出した。
【0009】ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤には、
空気酸化を受け易い素材や吸湿性の高い素材が多く使用
されており、これらの素材は、その表面から浸透してく
る酸素や水分により影響を受け易い。本発明者らは、実
験を重ねた結果、前述の一般式〔1〕〜〔4〕で示され
る化合物および亜硫酸塩から選ばれる少なくとも1種の
化合物(以下、添加剤ということもある)を該固体処理
剤の少なくとも1部を被覆することにより、該固体処理
剤の表面から浸透する酸素や水分の浸透を抑え、固体処
理剤中に含有される成分の空気酸化の防止や、吸湿によ
る固体処理剤の膨張を防止することが可能となり、さら
には、該固体処理剤の少なくとも1部に被覆する前記一
般式〔1〕〜〔4〕で示される化合物および亜硫酸塩か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物が固体処理剤の表面
で強く結合しあい、その結果、該固体処理剤の摩損性も
大きく向上することを見出した。
【0010】また、特開平4-172341号、特開平5-142714
号、特開平5-204098号のように単に水溶性ポリマーで摩
損を防止しようと充分厚く被覆した錠剤状固体処理剤
は、水溶性ポリマーで被覆していない錠剤状固体処理剤
に比べて、水や処理液に溶解する時の溶解速度が比較的
遅く、一挙に大量のハロゲン化銀写真感光材料の処理を
行うと、溶解速度が遅いために、処理活性が一時的に低
下するトラブルが発生することがあり、また、高温、高
湿の環境で保存されたときの素材の酸化による劣化、吸
湿、熱による該固体処理剤の膨張を充分防止するもので
はないことが判った。
【0011】これに対して、前述の一般式〔1〕〜
〔4〕で示される化合物および亜硫酸塩から選ばれる少
なくとも1種の化合物と水溶性ポリマーまたは糖類から
選ばれる少なくとも一種の被覆剤とで被覆することによ
り、単に水溶性ポリマーで被覆した場合の水や処理液に
溶解する時の溶解速度が遅くなる問題が解消され、さら
に、前述の一般式〔1〕〜〔4〕で示される化合物およ
び亜硫酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物と水溶
性ポリマーまたは糖類から選ばれる少なくとも一種の被
覆剤の相互作用により、固体処理剤の表面でより顕著に
強く結合しあい、その結果、該固体処理剤の摩損性も極
めて大きく向上し、また、高温、高湿の環境で保存され
たときの素材の酸化による劣化、吸湿、熱による該固体
処理剤の膨張を充分防止できることが判った。
【0012】本発明はこれらの知見から成されたもので
あり、本発明の上記課題は以下の構成により達成され
る。
【0013】(項1)下記一般式〔1〕で示される化合
物により表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤。
【0014】
【化4】
【0015】ここで、R11,R12は水素原子または置換
してもよいアルキル基で、同一であっても異なっていて
もよい。R11とR12は連結して環を形成してもよい。
【0016】(項2)水溶性ポリマーまたは糖類から選
ばれる少なくとも一種の被覆剤および前記一般式〔1〕
で示される化合物により表面の少なくとも一部が被覆さ
れたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0017】(項3)前記被覆剤の合計重量を1とする
と被覆中の前記一般式〔1〕で示される化合物の重量比
が0.1以上1以下であることを特徴とする項2のハロゲ
ン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0018】(項4)前記一般式〔1〕で示される化合
物が下記一般式〔2〕で示される化合物であることを特
徴とする項1、2または3のハロゲン化銀写真感光材料
用固体処理剤。
【0019】
【化5】
【0020】ここで、R21は水素原子または置換しても
よいアルキル基で、L21は置換してもよいアルキレン基
で、A21は置換してもよい、カルボキシル基、スルホ
基、ホスホノ基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、アンモニオ基、カルボモイル基またはスルファ
モイル基を表す。R21とL21は連結して環を形成しても
よい。
【0021】(項5)下記一般式〔3〕で示される化合
物により表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤。
【0022】
【化6】
【0023】ここで、Xはアルキル基または−OH基であ
る。nは0以上3以下の整数である。nが2以上の場合
は、Xは同一であっても、異なっていてもよい。また、
Yは−COOMまたは−SO3M基であり、mは1以上3以下の
整数である。mが2以上の場合は、Yは同一であって
も、異なっていてもよい。
【0024】(項6)表面の少なくとも一部が水溶性ポ
リマーまたは糖類から選ばれる少なくとも一種の被覆剤
および前記一般式〔3〕で示される化合物により被覆さ
れたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0025】(項7)前記被覆剤の合計重量を1とする
と前記被覆中の前記一般式〔3〕で示される化合物の重
量比が0.1以上1以下であることを特徴とする項6のハ
ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0026】(項8)下記一般式〔4〕で示される化合
物により表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤。
【0027】一般式〔4〕 A−COOM ここで、Aは置換されたアルキル基またはアルケニル基
で、この置換基としては−OHまたは−COOMである。ま
た、Mは水素原子、アルカリ金属または−NH4基であ
る。
【0028】(項9)水溶性ポリマーまたは糖類から選
ばれる少なくとも一種の被覆剤および前記一般式〔4〕
で示される化合物により表面の少なくとも一部が被覆さ
れたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0029】(項10)前記被覆剤の合計重量を1とする
と前記被覆中の前記一般式〔4〕で示される化合物の重
量比が0.1以上1以下であることを特徴とする項9のハ
ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0030】(項11)亜硫酸塩により表面の少なくとも
一部が被覆されたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理
剤。
【0031】(項12)水溶性ポリマーまたは糖類から選
ばれる少なくとも一種の被覆剤および亜硫酸塩により表
面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤。
【0032】(項13)前記被覆剤の合計重量を1とする
と前記被覆中の亜硫酸塩の重量比が0.1以上1以下であ
ることを特徴とする項12のハロゲン化銀写真感光材料用
固体処理剤。
【0033】(項14)錠剤状であることを特徴とする項
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12また
は13のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0034】(項15) 所定の幾何学的形状の錠剤であ
ることを特徴とする項14のハロゲン化銀写真感光材料用
固体処理剤。
【0035】以下、本発明について詳しく説明する。
【0036】本発明の固体処理剤は、粉末、顆粒、錠剤
などの固体の処理剤を意味する。ここで、粉末とは、微
粒結晶の集合体をいい、顆粒とは、粉末を造粒した粒状
物をいい、通常は平均粒径50〜5000μmである。また、
錠剤とは、粉末または顆粒を一定の形状に圧縮成型した
ものをいう。この固体処理剤が顆粒状または錠剤状であ
る場合、特に本発明の効果が良好に発揮される。さら
に、固体処理剤の供給精度、取扱いの点から所定の幾何
学的形状をした錠剤であることが好ましい。また、本発
明を所定の幾何学的形状をした錠剤に適用した場合、所
定の幾何学的形状を維持できるメリットがある。また、
本発明の効果は1個当たり0.1g以上(特に1g以上)
の錠剤状の固体処理剤に顕著である。
【0037】製造方法は、錠剤は、特開昭51-61837号、
同54-155038号記載の方法で、顆粒は、特開平2-109042
号、同2-109043号記載の方法で、粉末は、特開昭54-133
332号、ドイツ特許3,733,861号記載の方法などで製造で
きる。
【0038】次に、顆粒状固体処理剤について説明す
る。
【0039】顆粒形成のための造粒方法は転動造粒,押
出し造粒,圧縮造粒,解砕造粒,撹拌造粒,流動層造
粒,噴霧乾燥造粒等の公知の方法を用いることができ
る。本発明の効果をより良好に得るには、錠剤形成のた
めには、得られた造粒物の平均粒径は100〜1000μmのも
のを用いることが、混合や加圧圧縮する際に偏析が起こ
りにくく好ましく、より好ましくは200〜800μmであ
る。なお、本発明でいう平均粒径は、フルイ分け法によ
る算術平均径として定義する。すなわち複数のJIS標準
ふるいを用い、各々の目開きの中央値をd、粒子の頻度
をnとすれば平均粒径DはD=(Σnd)/(Σn)で表され
る。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±100〜1
50μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られた造
粒物を加圧圧縮する際には、油圧プレス機,単発式打錠
機,ロータリー式打錠機,ブリケッテングマシンなどの
圧縮機を用いることが出来る。加圧圧縮されて得られる
錠剤状固体処理剤は、生産性,自動投入適性,ユーザー
取扱い性などの観点からもその重量は0.5g以上50g以
下が好ましい。この範囲で、本発明の効果もより顕著に
発現される。
【0040】次に、錠剤状固体処理剤について説明す
る。
【0041】好ましい錠剤の製造法としては、濃厚液ま
たは粉末状の写真処理剤と水溶性結合剤を混練し造粒し
た後、打錠工程を行い形成する方法である。単に処理剤
成分を混合し打錠工程により形成された錠剤状固体処理
剤より溶解性や保存性が改良され、結果として写真性能
も安定になるという利点がある。錠剤の形状は円筒型も
しくは凸レンズ型が好ましく、この場合、錠剤の直径は
10mm以上、また、50mm以下が好ましい。また、ある処理
剤の1部の成分のみ錠剤状固体処理剤にしてもよいが、
好ましくは該処理剤の全成分が錠剤状固体処理剤にされ
ていることである。発色現像剤の場合、アルカリ剤、発
色剤及び還元剤のそれぞれを別の錠剤にしてもよいが、
全てを一剤の錠剤状固体処理剤にすることが好ましい。
【0042】次に、本発明の被覆について説明する。本
発明の被覆は固体処理剤の表面の少なくとも一部を被覆
するものであるが、添加剤や被覆剤で固体処理剤の表面
の少なくとも1部が被覆されているか否かは、添加剤や
被覆剤の濃度が内部の平均濃度より明らかに高い領域が
表面にあるか否かによって明らかになる。本発明におい
ては、この添加剤や被覆剤の濃度が内部の平均濃度より
明らかに高い領域は固体処理剤の表面積の1/2以上の面
積(特に70%以上の面積)であることが好ましい。そし
て、固体処理剤の全ての表面が実質的に被覆されている
ことが好ましい。
【0043】本発明において、顆粒状固体処理剤の表面
に被覆する方法としては、一般的な流動層乾燥機によっ
て、本発明の一般式〔1〕〜〔4〕で示される化合物お
よび亜硫酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の溶
液を噴霧しながら乾燥していく方法が挙げられるが、こ
れに限定されない。
【0044】次に、本発明において、錠剤状固体処理剤
の表面に被覆する方法として以下の方法が挙げられる
が、これらに限定されない。
【0045】被覆素材を溶媒に溶解もしくは加熱溶融
し、この液に錠剤状固体処理剤を浸漬させ、取り出し乾
燥させる。
【0046】被覆素材を溶媒に溶解もしくは加熱溶融
して流動させ、錠剤状固体処理剤表面に塗布し、乾燥さ
せる。
【0047】被覆素材を溶媒に溶解もしくは加熱溶融
し、錠剤状固体処理剤表面に噴霧し、乾燥させる。
【0048】これらの方法の中でものようなスプレー
によるコーティングは、本発明の効果の点から特に好ま
しい方法である。
【0049】スプレーコーティングについてさらに詳し
く説明する。まず被覆素材を水、有機溶媒または両者の
混合物に溶解もしくは懸濁させたコーティング液を用意
する。本発明に好ましく用いられるコーティング液用の
溶媒としては、水,メタノール,エタノールなどが挙げ
られるが、引火等の事故を防ぐ点から水が好ましい。ま
た、被覆素材が比較的低融点の化合物である場合には、
加熱溶融して用いてもよい。
【0050】コーティング方法としては、パンコーティ
ングが好ましく用いられる。パンコーティングは、錠剤
を入れたパンを回転させながらコーティング液を錠剤の
流動表面に注加またはスプレーし、パン内に熱風を送り
込んで溶媒を除去乾燥する操作を所定の被覆量になるま
で継続する。この際にパン内を減圧してもよい。また2
種以上のコーティング液を順次に変えてスプレーし、多
層コーティングすることもできる。
【0051】別の方法としては、錠剤状固体処理剤をベ
ルト上などに整列させて上面からコーティング液を噴霧
し、次いで乾燥させてもよい。この場合、網状のベルト
を使えば上下両方向からコーティング液を噴霧し、両面
を同時にコーティングすることができる。錠剤状固体処
理剤は、噴霧工程から乾燥工程までベルト上を移動させ
れば連続的な生産が可能である。
【0052】次に、本発明の下記一般式〔1〕で示され
る化合物について説明する。
【0053】
【化7】
【0054】ここで、R11,R12は水素原子または置換
してもよいアルキル基で同一でも異なっていてもよい。
11とR12は連結して環を形成してもよい。そして、R
11,R12で示されるアルキル基としては、炭素数は3以
下が好ましい。また、置換基は、−0H,−COOM,−SO3M
の置換基で、Mは水素原子、アルカリ金属塩または−NH
4基であることが好ましい。特に、置換基としては−O
H,−COOH,−COONa,−SO3H,−SO3Naであることが好
ましい。
【0055】また、本発明の前記一般式〔1〕で示され
る化合物の中で、特に、下記一般式〔2〕で示される化
合物が好ましい。
【0056】
【化8】
【0057】ここで、R21は水素原子または直鎖または
分岐鎖の置換してもよいアルキル基で、L21は直鎖また
は分岐鎖の置換してもよいアルキレン基で、A21は置換
してもよい、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、
ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、アミノ基、アンモニ
オ基、カルボモイル基またはスルファモイル基を表す。
21とL21は連結して環を形成してもよい。R21のアル
キル基としては、炭素数1〜10が好ましく、特に1〜5
が好ましい。R21の置換基としては、カルボキシル基、
スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル
基、または、アルキル置換してもよい、アンモニオ基、
アミノ基、カルバモイル基またはスルファモイル基が好
ましく、置換基は2つ以上あってもよい。R21としては
特に、水素原子、カルボキシルメチル基、カルボキシル
エチル基、カルボキシルプロピル基、スルホエチル基、
スルホプロピル基、ホスホノメチル基、ホスホノプロピ
ル基、ヒドロキシエチル基が好ましい。L21のアルキレ
ン基としては、炭素数1〜10が好ましく、特に1〜5が
好ましく、具体的にはメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレンが好ましい。L21の置換基としては、カ
ルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸
基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアンモニ
オ基が好ましく、特に、カルボキシル基、スルホ基、ホ
スホノ基、ヒドロキシル基が好ましい。A21はカルボキ
シル基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシル基、アル
キル置換してもよいアンモニオ基が好ましく。−L21−A
21としては特に、カルボキシルメチル基、カルボキシル
エチル基、カルボキシルプロピル基、スルホエチル基、
スルホプロピル基、スルホブチル基、ホスホノメチル
基、ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ヒドロキ
シエチル基が好ましい。とりわけ、カルボキシルメチル
基、カルボキシルエチル基、スルホエチル基、スルホプ
ロピル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基が好ま
しい。
【0058】さらに、本発明の前記一般式〔1〕で示さ
れる化合物の中で、特に、下記一般式〔6〕で示される
化合物が好ましい。
【0059】
【化9】
【0060】ここで、R61,R62は−OH,−COOM,−SO
3Mのいずれかである。また、Mは水素原子またはアルカ
リ金属原子である。
【0061】以下に一般式〔1〕で示される化合物の具
体例を示す。
【0062】
【化10】
【0063】
【化11】
【0064】
【化12】
【0065】
【化13】
【0066】なお、上記具体的化合物のそれぞれにおい
て、シュウ酸塩、硫酸塩、塩酸塩、PTS塩、リン酸
塩、酢酸塩、ナトリウム塩およびカリウム塩も含まれ
る。また、上記の中で、好ましい化合物としては、化合
物1−2,1−3,1−7,1−8,1−10,1−11,
1−13,1−14,1−19,1−24,1−26,1−30,1
−33,1−36,1−38,1−42,1−47,1−50,1−
55,1−56などが挙げられ、特に好ましいものとして
は、1−2,1−7,1−13,1−14,1−56である。
【0067】次に、本発明の下記一般式〔3〕で示され
る化合物について説明する。
【0068】
【化14】
【0069】ここで、Xは水素原子、アルキル基または
−OH基である。nは0以上3以下の自然数である。nが
2以上の場合は、Xは同一であっても、異なっていても
よい。Yは−COOMまたは−SO3M基であり、mは1以上3
以下の自然数である。mが2以上の場合は、Yは同一で
あっても、異なっていてもよい。そして、Xで示される
アルキル基としては、炭素数3以下のものが好ましい。
また、Yで示される−COOM,−SO3MのMとしては、プラ
スの電荷を持つものであれば何でもよいが、一価のプラ
ス電荷を持つものが好ましく、特に、水素原子、Na,K
が好ましい。そして、nは2以下が好ましい。mは2以
下が好ましい。以下に本発明の前記一般式〔3〕で示さ
れる化合物の具体的な化合物を下記の一般式〔5〕の具
体的な基を示すことで示す。
【0070】
【化15】
【0071】 化合物番号 R515253 〔3−1〕 −CH3 −H −SO3H 〔3−2〕 −CH3 −H −SO3Na 〔3−3〕 −CH3 −H −SO3K 〔3−4〕 −H −CH3 −SO3K 〔3−5〕 −H −H −SO3H 〔3−6〕 −OH −H −SO3H 〔3−7〕 −H −H −COOH 〔3−8〕 −H −H −COONa 〔3−9〕 −H −H −COOK 〔3−10〕 −H −OH −COONa 〔3−11〕 −OH −COONa −H 〔3−12〕 −OH −COOH −SO3H 〔3−13〕 −OH −COOH −SO3Na 上記の中で、好ましい化合物としては、化合物3−1,
3−2,3−3,3−4,3−6,3−7,3−8,3
−9,3−10,3−13などが挙げられ、特に好ましいも
のとしては、3−1,3−2,3−4,3−8,3−9
である。
【0072】次に、本発明の下記一般式〔4〕で示され
る化合物について説明する。
【0073】一般式〔4〕 A−COOM ここで、Aは置換されたアルキル基またはアルケニル基
で、この置換基としては−OH基または−COOM基である。
また、Mは水素原子、アルカリ金属塩または−NH4基で
ある。そして、Aで示される置換されたアルキル基とし
ては、少なくとも−OH基で置換されていることが好まし
い。また、Aで示されるアルキル基、アルケニル基の炭
素数は5以下のものが好ましい。前記一般式〔4〕で示
される化合物の中でもとりわけ下記一般式〔7〕または
一般式〔8〕で示される化合物が好ましく用いられる。
【0074】
【化16】
【0075】ここで、R71,R72,R73は同一でも異な
っていてもよい、置換されたアルキル基または水素原子
で、炭素数が4以下であることが好ましい。置換基とし
ては−OH基または−COOM基で、MはNa,K,NH4,Hで
あることが好ましい。
【0076】
【化17】
【0077】ここで、R8は置換されたアルキル基また
は水素原子で、炭素数が4以下であることが好ましい。
置換基としては−OH基または−COOM基で、MはNa,K,
NH4,Hであることが好ましい。
【0078】以下に本発明の前記一般式〔4〕で示され
る化合物の具体的な化合物を前記の一般式〔7〕または
一般式〔8〕の具体的な基を示すことで示す。
【0079】 一般式〔7〕 化合物番号 M R717273 〔4−1〕 H −COOH −OH −COOH 〔4−2〕 H −COOH −OH −COONa 〔4−3〕 K −COOH −OH −COOK 〔4−4〕 H −H −OH −H 〔4−5〕 Na −H −OH −H 〔4−6〕 H −(CH2)2COOH −H −H 〔4−7〕 Na −(CH2)2COONa −H −H 〔4−8〕 H −CH2COOH −OH −H 〔4−9〕 Na −CH2COONa −OH −H 〔4−10〕 H −CH(OH)COOH −OH −H 〔4−11〕 Na −CH(OH)COONa −OH −H 〔4−12〕 H −CH3 −OH −H 〔4−13〕 Na −CH3 −OH −H 一般式〔8〕 化合物番号 M R8 〔4−14〕 H −COOH 〔4−15〕 Na −COONa 次に、本発明の亜硫酸塩について説明する。本発明の亜
硫酸塩は、亜硫酸塩であれば何でもよいが、亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウムまたは亜硫酸アンモニウムが好
ましい。
【0080】前記被覆剤の合計重量を1とした際のこれ
ら一般式〔1〕,〔3〕または〔4〕で示される化合物
や亜硫酸塩の重量比は0.1以上(特に0.2以上)であるこ
とが好ましく、また、1以下(特に0.7以下)が好まし
い。
【0081】また、固体処理剤の全体の重量に対するこ
れら被覆に用いられた被覆素材の合計重量(コーティン
グ量(%))は、0.05%以上(特に0.2%以上)である
ことが好ましく、また、5%以下(特に、2%以下)が
好ましい。
【0082】次に、本発明の水溶性ポリマー及び糖類に
ついて説明する。本発明の固体処理剤は水溶性ポリマー
または糖類から選ばれる少なくとも一種の被覆剤により
被覆されるとさらに好ましいことは前述のとおりである
が、これら被覆剤の好ましい化合物の例を以下に挙げ
る。
【0083】第一に、水溶性ポリマーとしては、ポリア
ルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセ
テート、アミノアルキルメタクリレート共重合体、メタ
クリル酸-メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル
酸-アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸系ベタ
イン型ポリマーなどが挙げられる。ポリアルキレングリ
コールとしては、好ましくは下記一般式
〔9〕で示され
る化合物である。
【0084】一般式
〔9〕 HO−(AO)s−(BO)t−(CO)u−H 一般式
〔9〕において、A,BおよびCは、それぞれ同
一でも異なっていてもよい炭素数1〜5の分岐または直
鎖のアルキレン基を表し、s,tおよびuは0〜500の
整数を表す。これらの中でも、とりわけ重量平均分子量
が400〜20000のポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールまたはポリイソプロピレングリコールが本
発明において好適に用いられる。また、重量平均分子量
が2000〜8000のエチレングリコールとプロピレングリコ
ール、イソプロピレングリコールが所定の比率で共重合
したものも本発明において好適に用いられる。より具体
的には、ポリエチレングリコールの重量平均分子量が15
00〜10000のものが、特に好ましく用いられる。これら
のポリアルキレングリコールは市販のものを容易に入手
できる。たとえば、ポリエチレングリコールの平均分子
量が1540,2000,4000,6000,10000のものが市販され
ており、本発明においてより好ましく用いられる。
【0085】前記メタクリル酸系ベタイン型ポリマーと
しては、特開平2-300110号、同3-135911号、同3-141216
号で明らかであるが、具体的には下記一般式〔10〕で示
す(1)、(2)、(3)の共重合体あるいは
(1′)、(2)、(3)の共重合体である。なお、
(1′)の構造は特開昭55-17009号記載の方法により
(1)の構造を変化させることにより得られる。
【0086】
【化18】
【0087】式中、R1〜R7およびAそれぞれ各式にお
いて独立に下記の意味を持つ。
【0088】R1=水素またはメチル基 R2=炭素数1〜4のアルキレン基 R3、R4およびR7=炭素数1〜3のアルキル基 R5=炭素数12〜24のアルキル基またはアルキレン基 R6=炭素数1〜11のアルキル基またはアルキレン基ま
たはシクロアルキル基 A=OまたはNH 単量体(1)は、前記一般式(1)で示されるアクリル
酸ないしメタアクリル酸(以下、(メタ)アクリル酸とい
う)の誘導体である。式中、置換基はそれぞれ前述した
意味を持つが、R1はメチル基、R2は炭素数2〜3のア
ルキレン基、R 3およびR4はメチル基又はエチル基、A
はOであることが一般に好ましい。
【0089】単量体(1)の具体例を挙げれば、例え
ば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドがある。
【0090】単量体(1)の使用量は、全単量体に対し
て25〜50重量%、好ましくは30〜45重量%である。
【0091】単量体(2)は、前記一般式(2)で示さ
れる(メタ)アクリル酸エステルである。R1はメチル
基、R5はアルキル基であることが好ましい。
【0092】単量体(2)の具体例を挙げれば、例え
ば、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)ア
クリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等が
ある。
【0093】単量体(2)の使用量は、全単量体に対し
て10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%である。
【0094】単量体(3)は、前記一般式(3)で示さ
れる(メタ)アクリル酸エステルであり、R1メチル基が
好ましく、R6はアルキル基でイソ体、ターシャリー体
のような分枝アルキル基であることが、より好ましい。
【0095】単量体(3)の具体例を挙げれば、例え
ば、メチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アク
リレート、iso-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル
(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、
tert-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ) アクリレート
等がある。
【0096】単量体(3)の使用量は、全単量体に対し
て、10〜65重量%、好ましくは15〜60重量%である。
【0097】得られたフィルムに適度の柔軟性および適
度の硬度を与えて、感触を変化させる為に、上記単量体
(1)〜(3)以外の重量性ビニル単量体(4)(単量
体(4)とする)をさらに共重合体一成分とすることが
できる。
【0098】単量体(4)の具体例を挙げれば、例え
ば、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリルア
ミド、ダイアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリル
系誘導体、スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン
等の芳香族系複合性ビニル単量体、N-ビニルピロリド
ン、酢酸ビニル等の重合性ビニル単量体がある。
【0099】単量体(4)の使用量は、全単量体に対し
て、0〜20重量%、好ましくは0〜15重量%である。
【0100】これら一般式〔10〕の(1)〜(3)の重
合または(1′)、(2)、(3)の重合は、一般的な
合成法で合成することができ、これらの共重合体の重量
平均分子量としては、好ましくは1000〜200000である。
その好ましい具体的例示化合物を以下に示す。また、こ
れらは具体的に三菱油化(株)製ユカフォマーAM-75など
として購入できる。
【0101】
【表1】
【0102】第二に、糖類としては、グリコース、ガラ
クトースなどの単糖類、マルトース、サクロース、ラク
トースなどの二糖類、マンニトール、ソルビトール、エ
リスリトールなどの糖アルコール、プルラン、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フ
タル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースア
セテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロ
ース、デキストリン類、でんぶん分解物などが挙げられ
る。
【0103】これらの中でも特に好ましい化合物として
は、エリスリトール、マルトース、松谷化学社製パイン
フローまたはパインデックスに代表されるデキストリン
およびでんぷん分解物、三菱油化社製ユカフォーマーに
代表されるメタクリル酸系ベタイン型ポリマーが挙げら
れる。これらの水溶性ポリマーまたは糖類は、それから
選ばれる少なくとも一種の被覆剤により固体処理剤が被
覆されてもよいものであるが、固体処理剤内部にも含有
されていても差し支えない。また、被覆に用いられてい
る水溶性ポリマーまたは糖類と固体処理剤内部に含有さ
れる水溶性ポリマーまたは糖類とは、同一であっても、
異なっていてもよい。
【0104】また、本発明の固体処理剤は水溶性ポリマ
ーまたは糖類から選ばれる少なくとも一種の被覆剤およ
び本発明の一般式〔1〕〜〔4〕で示される化合物およ
び亜硫酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物により
被覆された場合、固体処理剤の全体の重量に対するこれ
ら被覆に用いられた被覆素材の合計重量(コーティング
量(%))は、0.05%以上(特に0.2%以上)であるこ
とが好ましく、また、水溶性ポリマーが処理液中に蓄積
され、処理に悪影響を及ぼしたり、漂白液、定着液など
の高塩濃度の液中で塩析し、オイル状浮遊物が生じるこ
とを防ぐために、5%以下(特に、2%以下)が好まし
い。
【0105】本発明は、各種黒白フィルム,カラーネガ
フィルム,カラー(ネガ)ペーパー,カラーリバーサルフ
ィルム及びカラーリバーサルペーパー用の黒白現像剤,
発色現像剤,漂白剤,漂白定着剤,定着剤,安定化剤,
リンス剤,停止剤,反転剤,調整剤(コンディショナ
ー)などの固体処理剤に適用しうる。
【0106】次に、本発明の固体処理剤の内部に用いら
れる素材について説明する。
【0107】本発明に係る黒白現像固体処理剤に用いら
れる現像主薬としては、1,4-ジヒドロキシベンゼン類、
パラアミノフェノール系化合物およびピラゾリドン系化
合物が好ましい。本発明に係る発色現像固体処理剤に用
いられる発色現像主薬としては、水溶性基を有するパラ
フェニレンジアミン系発色現像主薬が、かぶりの発生が
少なく好ましい。水溶性基を有するパラフェニレンジア
ミン系化合物は、N,N-ジエチル-パラフェニレンジアミ
ン等の水溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化
合物に比べ、感光材料の汚染がなくかつ皮膚についても
皮膚がカブレにくいという長所を有する。前記水溶性基
は、パラフェニレンジアミン系化合物のアミノ基または
ベンゼン核上に少なくとも1つ有するものが好ましく、
具体的な水溶性基としては、−(CH2)n−CH2OH基,−(CH
2)m−NHSO2−(CH2)nCH3基,−(CH2)m−O−(CH2)n−CH3
基,−(CH2CH2O)nCmH2m+1基(m及びnはそれぞれ0以
上の整数を表す),−COOH基,−SO3H基が好ましい。ま
た、発色現像主薬は、塩酸塩、硫酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩等の塩のかたちで用いられることが好まし
い。また、発色現像主薬は単独あるいは二種以上併用し
て、また所望により白黒現像主薬と併用して用いてもよ
い。
【0108】また、本発明においては、発色現像固体処
理剤中に保恒剤、特に下記一般式〔A〕で示される化合
物を含有すると、固体処理剤の保存性が良くなるばかり
でなく強度も保てるという点で効果があり、しかも写真
性能的に安定で未露光部に生じるカブリも少ないという
利点がある。
【0109】一般式〔A〕 Ra1−N(−OH)−Ra2 一般式〔A〕において、Ra1及びRa2は同一であっても
異なっていてもよいが、それぞれアルキル基、アリール
基、−CO−R′基または水素原子を表すが、Ra1及びR
a2で表されるアルキル基は、同一でも異なってもよく、
それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこ
れらアルキル基はカルボン酸基、リン酸基、スルホン酸
基、又は水酸基を有してもよい。R′はアルコキシ基、
アルキル基又はアリール基を表す。Ra1,Ra2及びR′
のアルキル基及びアリール基は置換基を有するものも含
み、また、Ra1及びRa2は結合して環を構成してもよ
く、例えばピペリジン、ピリジン、トリアジンやモルホ
リンの如き複素環を構成してもよい。
【0110】前記一般式〔A〕で示されるヒドロキシル
アミン系化合物は、ヒドロキシルアミン塩、N-アルキル
ヒドロキシルアミン、N,N-ジアルキルヒドロキシルアミ
ンおよびその塩であることが好ましい。特に好ましく
は、ビス-(2スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリ
ウム、ビス-(2カルボキシエチル)ヒドロキシルアミン2
ナトリウム、ヒドロキシルアミン硫酸塩が挙げられる。
【0111】これら一般式〔A〕で示される化合物は、
通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、パラトルエンスル
ホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の形で用い
られる。
【0112】本発明に係る発色現像固体処理剤に用いら
れる保恒剤としては、上記一般式〔A〕で示される化合
物の他、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸
ナトリウム、重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩、糖類、ヒ
ドラジン誘導体などが挙げられる。
【0113】本発明に係る発色現像固体処理剤及び黒白
現像固体処理剤には、緩衝剤として、炭酸、重炭酸、リ
ン酸、ホウ酸、四ホウ酸、o-ヒドロキシ安息香酸または
2-ヒドロキシ-5-スルホ安息香酸のアルカリ金属塩を含
有させることが好ましい。
【0114】現像促進剤としては、チオエーテル系化合
物、パラフェニレンジアミン系化合物、4級アンモニウ
ム塩類、パラアミノフェノール類、アミン系化合物、ポ
リアルキレンオキサイド、1-フェニル-3-ピラゾリドン
類、ヒドロジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合
物、イミダゾール類を添加することが望ましい。
【0115】カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素
イオンが処理槽のカラー現像液中に存在することが望ま
しい。本発明においては現像速度、ステイン、最小濃度
の変動の点で好ましくは、処理液中に、塩素イオンとし
て1.0×10-2〜1.5×10-1モル/l含有し、臭素イオンと
して、3.0×10-3〜1.0×10-2モル/l含有する。そのた
めに、塩素イオン供給物質として、塩化ナトリウム、塩
化カリウムを固体処理剤に含有させることが好ましい。
また、臭素イオンの供給物質として、臭化カリウム、臭
化ナトリウムを固体処理剤に含有させることが好まし
い。
【0116】本発明に用いられる発色現像固体処理剤及
び現像固体処理剤には、必要に応じて、塩素イオン、臭
素イオンに加えて任意のカブリ防止剤を添加できる。カ
ブリ防止剤としては、沃化カリウムの如きアルカリ金属
ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。
【0117】さらに、現像主薬とともに補助現像剤を使
用することもできる。これらの補助現像剤としては、メ
トール,フェニドン,N,N-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩,N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジ
アミン塩酸塩が好ましい。
【0118】さらにまた、ステイン防止剤、スラッジ防
止剤、重層効果促進剤、キレート剤等各種添加剤を用い
ることができる。
【0119】本発明に係る漂白固体処理剤または漂白定
着固体処理剤に用いられる漂白主剤としては、エチレン
ジアミン四酢酸第2鉄塩、ジエチレントリアミン五酢酸
第2鉄塩、1,3-プロパンジアミン四酢酸第2鉄塩などの
アミノポリカルボン酸金属塩が好ましい。
【0120】また、本発明に係る定着固体処理剤または
漂白定着固体処理剤に用いられる定着主剤としては、チ
オ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ尿素、チオエーテル化
合物、メソイオン化合物が好ましい。
【0121】本発明に係る安定化固体処理剤に用いられ
る画像安定化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン系
およびN-メチロール化合物、芳香族または複素環系のア
ルデヒドおよびそのアセタール、ヘミアセタール化合物
が挙げられる。
【0122】次に、本発明の固体処理剤の包装形態とし
ては、1個の錠剤を個々に包装してもよいが、複数の顆
粒または錠剤を一括して包装されている場合に効果がよ
り顕著に発現され、特に、複数の錠剤を同一方向に規則
正しく整列させて収納し包装することが好ましい。ま
た、数種の粉末、顆粒または錠剤を一括包装されていて
もよい。
【0123】本発明の固体処理剤を用いてハロゲン化銀
写真感光材料を連続処理するに際しては、固体処理剤を
自動現像機の処理槽またはこれに付属する循環部に直接
投入することが好ましい。特に、処理部としての処理タ
ンクと連結し、ヒーターを設置した補助タンクに投入す
ることが好ましい。また、この場合、この補充タンクに
は処理タンクから液を一定循環量で送り込み、温度を一
定ならしめるようポンプが配置されていることが好まし
い。そして、この補助タンクに処理液中に混入したり、
結晶化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが
配置されていることが好ましい。これにより、投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できる。また、処理タンク内に
処理部と共に処理剤投入部を設ける場合には、不溶成分
がフィルムなどに直接接触しないよう遮蔽物等の工夫を
することが好ましい。また、処理液に蓄積した老廃物を
希釈するために水を別途補充することが好ましい。
【0124】固体処理剤を処理槽またはこれに付属する
循環部に供給する供給手段としては、例えば、実開昭63
-137783号、同63-97522号、実開平1-85732号記載の方法
があげられる。
【0125】本発明においては、処理量情報に応じて各
処理槽に補充する固体処理剤を投入することが好まし
い。補充水も必要に応じて、処理量情報又は別の補充水
制御情報にもとづき補充水が補充される。
【0126】本発明に用いられる自動現像機は例えば、
実願平5-213008号記載のものなどが用いられる。
【0127】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0128】実施例1 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用顆粒状固体処
理剤を作成した。
【0129】1)カラーネガフィルム用発色現像顆粒状
固体処理剤 操作(1) 無水炭酸カリウム3750.0g、亜硫酸ナトリウム580.0
g、ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム240.0
g、P-トルエンスルホン酸ナトリウム500.0g及びビス
(2スルホエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウム500.0
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで
粉砕する。この微粉末を重量平均分子量6000のポリエチ
レングリコール500.0gとマンニット800.0gを添加し、
市販の混合機を用いて均一に混合する。この混合物を市
販の流動層造粒機を用いて、実験No.1−1を除いて、
表2記載の被覆剤を、固体処理剤の重量に対する固形分
としての被覆素材の合計重量(%)〔コーティング量
(%)〕が、1.0%になるように、固体分濃度30%の水
溶液として適量噴霧しながら、乾燥して水分をほぼ完全
に除去した造粒物(顆粒)を得た。
【0130】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン360.0g、臭化カリウム40.0g
とピロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム20.0
gを操作(1)と同様に粉砕した後、パインフロー(松
谷化学製)20.0gを加え操作(1)と同様に混合する。
この混合物を市販の流動層造粒機を用いて、実験No.1
−1を除いて、表2記載の被覆剤を、固体処理剤の重量
に対する固形分としての被覆素材の合計重量(%)〔コ
ーティング量(%)〕が、1.0%になるように、固体分
濃度30%の水溶液として適量噴霧しながら、乾燥して水
分をほぼ完全に除去した造粒物(顆粒)を得た。
【0131】操作(3) 現像主薬のCD-4[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒ
ドロキシエチル)アニリン硫酸塩]650.0gを、操作
(1)と同様粉砕した。この粉砕物を市販の流動層造粒
機を用いて、実験No.1−1を除いて、表2記載の被覆
剤を、固体処理剤の重量に対する固形分としての被覆素
材の合計重量(%)〔コーティング量(%)〕が、1.0
%になるように、固体分濃度30%の水溶液として適量噴
霧しながら、乾燥して水分をほぼ完全に除去した造粒物
(顆粒)を得た。
【0132】操作(4) 前記操作(1)〜(3)で調整した顆粒試料を室温にて
市販のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合
し、これをカラーネガフィルム発色現像顆粒状固体処理
剤とする。
【0133】(実験)作製したカラーネガフィルム用発
色現像顆粒状固体処理剤について、以下の方法により、
摩損性,溶解性,保存着色性の評価を行った。
【0134】ア)摩損性 カラーネガフイルム用発色現像顆粒状固体処理剤をふる
いにかけ、149μm以下の粒径のものを除去した後、149
μm以下の粒径のものを除去した総重量50gの固体処理
剤をアルミ箔の両側をポリエチレンフイルムでラミネー
トしたバリア袋の三方シール包装材に入れ、IDEX社
のバイブレーターBF−UAにて1時間の振動テストを
行う。振動テスト終了後、該顆粒を105μmのメッシュの
ふるいにかけ、105μm以下の粒径の粉末を除去した後の
顆粒の総重量を測定し、次の式より摩損度を求めた。
【0135】
【数1】
【0136】評価基準 ◎ ; 0.1%以下 ○ ; 0.2〜1% △ ; 2〜9% × ; 10%以上 イ)溶解性 以下に示すカラーネガフィルム用発色現像液1lを38℃
に温調し、マグネティックスターラーで撹拌する。顆粒
状固体処理剤12gを網カゴの中に入れ回転している撹拌
子に触れないよう液中に浸漬し、顆粒状固体処理剤が完
全に溶解するまでの時間を測定した。
【0137】 カラーネガフィルム用発色現像液(1lあたり) 無水炭酸カリウム 29.17g 亜硫酸ナトリウム 4.41g ジエチレントリアミン五酢酸5ナトリウム 2.59g 重量平均分子量6000のポリエチレングリコール 3.80g マンニット 3.04g 重炭酸カリウム 4.17g パラトルエンスルホン酸ナトリウム 6.08g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.74g 臭化カリウム 1.71g 沃化カリウム 0.004g カテコール-3,5-ジスルホン酸 0.15g パインフロー 0.21g N-ミリストイルアラニンナトリウム 0.33g 発色現像主薬(CD-4) 4.94g 硫酸または水酸化カリウムでpH10.0に調整、 評価基準 ◎:30分未満で完全に溶解する。
【0138】○:30分以上60分以内に完全溶解する。
【0139】△:60分経過しても不溶物がわずかに存在
してしまう。
【0140】×:処理剤成分の不溶物が多量に発生し、
完全に溶解することができない。
【0141】ウ)保存着色 顆粒状固体処理剤12gをポリエチレン製の袋に入れヒー
トシールした後、50℃、相対湿度50%の恒温室内で5日
間放置して着色外観を観察した。
【0142】評価基準 ◎:着色が見られなかった ○:若干着色したが、商品外観としては問題のない程度
であった △:着色していることがはっきりとし、古くなったとい
う印象を与えるものであった ×:濃い色に着色し、使用できないというような印象を
与えるものであった エ)保存吸湿 顆粒状固体処理剤12gをポリエチレン製の皿に載せ、50
℃、相対湿度50%の恒温室内で2日間放置して、保存後
の顆粒状固体処理剤の重量を測定して、次式より顆粒状
処理剤の吸湿率を求めた。
【0143】
【数2】
【0144】評価基準 ☆:0.2%未満 ◎:0.2%以上0.5%未満 ○:0.5%以上1.0%未満 △:1.0%以上2.0%未満 ×:2.0%以上 結果を以下の表に示す。
【0145】
【表2】
【0146】注) (*1)PEG4000とは、重量平均分子量4000のポリエ
チレングリコールのことである。
【0147】(*2)パインフローとは、松谷化学(株)
製のデキストリンのことである。
【0148】(*3)エリスリトールとは、三菱化成食
品(株)製のエリスリットのことである。
【0149】表より、本発明の固形処理剤は、摩損性,
溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも良好な結
果が得られた。また、さらに水溶性ポリマーまたは糖類
の少なくとも1種の化合物で被覆されている固体処理剤
は、特に効果が顕著であることが確認された。
【0150】実施例2 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用錠剤状固体処
理剤を作成した。
【0151】(1)造粒 操作(5) 無水炭酸カリウム3750.0g、亜硫酸ナトリウム580.0
g、ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム240.0
g、P-トルエンスルホン酸ナトリウム500.0g及びビス
(2スルホエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウム500.0
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで
粉砕する。この微粉末に重量平均分子量6000のポリエチ
レングリコール500.0gとマンニット800.0gを添加し、
市販の混合機を用いて均一に混合する。この混合物を市
販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、160mlの水を添
加することより造粒した後、造粒物を市販の流動層乾燥
機を用いて70℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完
全に除去する。
【0152】操作(6) 硫酸ヒドロキシルアミン360.0g、臭化カリウム40.0g
とピロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム20.0
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで
粉砕する。この微粉末に、パインフロー(松谷化学製)
20.0gを加え、市販の混合機を用いて均一に混合する。
この混合物を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、
3.5mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物を
市販の流動層乾燥機を用いて60℃で60分間乾燥し、造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0153】操作(7) 現像主薬のCD-4[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒ
ドロキシエチル)アニリン硫酸塩]650.0gを、市販のバ
ンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。粉
砕後、市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの
水を添加することより造粒した後、造粒物を市販の流動
層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0154】操作(8) 前記操作(5)〜(7)で調整した顆粒試料を室温にて
市販のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合
し、さらにN-ミリストイルアラニンナトリウム40.0gを
添加し、3分間混合する。この様にして得られた混合造
粒物をロータリー打錠機(菊水製作所(株)、クリーンプ
レスコレクトH18)で、連続打錠を行い、直径30mm、厚
み10.0mm、重量12.0gの円柱形状のカラーネガフィルム
発色現像錠剤試料600個得た。
【0155】(2)打錠 (A)カラーネガフィルム用発色現像錠剤Aの作製 (1)で作製した混合物をロータリー打錠機(菊水製作
所(株)クリーンプレスコレクトH18)により直径30mm、
厚み10mm、1錠あたりの充填量を10.5g、打錠荷重を7
tとし、連続圧縮打錠を行い、カラーネガフィルム用発
色現像液補充用錠剤Aを 900個作製した。この固形処理
剤の概念図を図1の(A)に示す。
【0156】(B)カラーネガフィルム用発色現像錠剤
Bの作製 表に記載の被覆剤と添加剤化合物を水に溶解し、固形分
濃度として30%の水溶液(または懸濁液)を作製した。
なお、この被覆剤に対する添加剤化合物の添加量は表に
記載のとおりである。この溶液を市販のエアスプレーノ
ズルを用いて、前記錠剤Aの錠剤上下面に噴霧し、直ち
に50〜55℃の熱風で乾燥した。この操作を繰返し錠剤の
上下面を被覆した。なおこのとき、単位時間当たりの噴
霧量および噴霧時間を調整し、固形処理剤の重量に対す
る被覆素材の合計重量(固形分としての){コーティン
グ量(%)}が1.0%になるようにした。これをカラー
ネガフィルム用発色現像液補充用錠剤Bとする。この固
形処理剤の概念図を図1の(B)に示す。
【0157】(C)カラーネガフィルム用発色現像錠剤
Cの作製 表に記載の被覆剤と添加剤化合物を水に溶解し、固形分
濃度として30%の水溶液(または懸濁液)を作製した。
なお、この被覆剤に対する添加剤化合物の添加量は表に
記載のとおりである。前記錠剤A計5.0kgをフロイント
産業製アクアコーターAQC-48T型に入れる。給気温度約6
0℃で5分間予熱後、パンの回転数を15rpmに設定した。
給気温度を約60〜65℃、排気温度を35〜40℃に調整しな
がら先に調整した溶液をスプレー圧力4kg/cm2、噴霧
量4g/mmで噴霧した。噴霧時間を替えてサンプリング
し、固形処理剤の重量に対する被覆素材の合計重量(固
形分としての){コーティング量(%)}が1.0%にな
るようにした。これをカラーネガフィルム用発色現像液
補充用錠剤Cとする。この固形処理剤の概念図を図1の
(C)に示す。
【0158】(実験)作製したカラーネガフィルム用発
色現像錠剤A〜Cについて、以下の方法により、摩損
性,溶解性,保存着色性の評価を行った。
【0159】ア)摩損性 萱垣医理科工業(株)製摩損度試験機を改造したものに、
あらかじめ秤量した錠剤6錠を入れ、5分間回転させ
た。
【0160】実験後の錠剤の総重量を測定し、次式より
摩損度を求めた。
【0161】
【数3】
【0162】評価基準 ◎ ; 0.1%以下 ○ ; 0.2〜1% △ ; 2〜9% × ; 10%以上 イ)溶解性 以下に示すカラーネガフィルム用発色現像液1lを38℃
に温調し、マグネティックスターラーで撹拌する。錠剤
1錠を網カゴの中に入れ回転している撹拌子に触れない
よう液中に浸漬し、錠剤が完全に溶解するまでの時間を
測定した。
【0163】 カラーネガフィルム用発色現像液(1lあたり) 無水炭酸カリウム 29.17g 亜硫酸ナトリウム 4.41g ジエチレントリアミン五酢酸5ナトリウム 2.59g 重量平均分子量6000のポリエチレングリコール 3.80g マンニット 3.04g 重炭酸カリウム 4.17g パラトルエンスルホン酸ナトリウム 6.08g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.74g 臭化カリウム 1.71g 沃化カリウム 0.004g カテコール-3,5-ジスルホン酸 0.15g パインフロー 0.21g N-ミリストイルアラニンナトリウム 0.33g 発色現像主薬(CD-4) 4.94g 硫酸または水酸化カリウムでpH10.0に調整、 評価基準 ◎:30分以内に完全に溶解する ○:30〜60分で完全に溶解する △:60分経過しても、不溶物がわずかに存在してしまう ×:処理剤成分の不溶物が多量に発生し、完全に溶解す
ることができない ウ)保存着色 錠剤200錠をポリエチレン製の袋に入れヒートシールし
た後、50℃、相対湿度50%の恒温室内で5日間放置して
着色外観を観察した。
【0164】評価基準 ◎:着色が見られなかった ○:若干着色したが、商品外観としては問題のない程度
であった △:着色していることがはっきりとし、古くなったとい
う印象を与えるものであった ×:濃い色に着色し、使用できないというような印象を
与えるものであった エ)保存吸湿 錠剤状固体処理剤をポリエチレン製の皿に載せ、50℃、
相対湿度50%の恒温室内で2日間放置して、保存後の顆
粒状固体処理剤の厚さを測定して、次式より顆粒状処理
剤の吸湿膨張率を求めた。
【0165】
【数4】
【0166】評価基準 ☆:0.2%未満 ◎:0.2%以上0.5%未満 ○:0.5%以上1.0%未満 △:1.0%以上2.0%未満 ×:2.0%以上 結果を以下の表に示す。
【0167】
【表3】
【0168】表より、本発明の固形処理剤は、摩損性,
溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも良好な結
果が得られた。また、さらに水溶性ポリマーまたは糖類
の少なくとも1種の化合物で被覆されている固体処理剤
は、特に効果が顕著であることが確認された。
【0169】実施例3 実施例2記載のカラーネガフィルム用発色現像錠剤状固
体処理剤を被覆する形態をCに、被覆する素材を例示化
合物(1−7)に固定し、そのコーティング量を表4に
示すように変化させる以外は、実施例2と同様の実験を
行った。その結果を以下の表に示す。
【0170】
【表4】
【0171】表より、コーティング量として、0.05%以
上(特に0.2%以上)で、摩損性,溶解性,保存着色、
保存吸湿のいずれの点でも良好な結果が得られ、また、
5%以下(特に2%以下)で、摩損性,溶解性,保存着
色、保存吸湿のいずれの点でも良好な結果が得られた。
【0172】実施例4 実施例2記載のカラーネガフィルム用発色現像錠剤状固
体処理剤を被覆する形態をCに、被覆する素材、およ
び、そのコーティング量を以下の表に示すように変更す
る以外は、実施例2と同様の実験を行った。その結果も
以下の表に示す。
【0173】
【表5】
【0174】
【表6】
【0175】
【表7】
【0176】
【表8】
【0177】
【表9】
【0178】
【表10】
【0179】
【表11】
【0180】
【表12】
【0181】
【表13】
【0182】
【表14】
【0183】
【表15】
【0184】以上の表より、本発明の固体処理剤は、摩
損性,溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも良
好な結果が得られた。また、表面を実質的に全て被覆す
るC剤が、特に効果が顕著であることが確認された。ま
た、被覆剤に対する一般式〔1〕〜〔4〕で示される化
合物および亜硫酸塩の少なくとも1種の化合物の重量比
が0.1以上1以下であるとき、特に効果が顕著であるこ
とが確認された。また、本発明の固体処理剤を用いた処
理は写真性能的に安定である。
【0185】実施例5 実施例4の実験No.4−4の被覆剤の代わりに下記の表
に示される被覆剤に代えた他は、実施例2と同じ方法で
被覆し、実施例2と同じ評価を行った。その結果を下記
の表に示す。
【0186】
【表16】
【0187】
【表17】
【0188】
【表18】
【0189】注) (※4)ユカフォーマーAM-75Wとは、三菱油化(株)製の
ベタイン型ポリアクリル酸とポリアクリル酸の共重合体
のことである。
【0190】(※5)ユカフォーマーAM-75,501とは、
三菱油化(株)製のベタイン型ポリアクリル酸とポリアク
リル酸の共重合体のことである。
【0191】(※6)オイドラギッドL30D55とは、レア
ファーマ(株)製のポリアクリル酸とポリアクリル酸メチ
ルの共重合体のことである。
【0192】(※7)パインフローとは、松谷化学(株)
製のデキストリンのことである。
【0193】(※8)パインデックスとは、松谷化学
(株)製のデキストリンのことである。
【0194】表からもわかるように、被覆剤を代えても
本発明の効果を十分奏することがわかる。そして、特
に、重量平均分子量4000〜8000のポリエチレングリコー
ルやユカフォーマーAM75W、ユカフォーマーAM-75、501
(三菱油化(株)製)を用いたものが良好な結果が得られ
た。
【0195】実施例6 以下の操作に従って、カラーぺーパー用顆粒状固体処理
剤を作成した。
【0196】操作(9) 現像主薬のCD-3すなわち4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N
-[β-(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン硫酸塩15
00.0gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになる
まで粉砕する。この微粉末に重量平均分子量6000のポリ
エチレングリコール1000.0gを加え市販の混合機で均一
に混合する。次に市販の流動層造粒機を用いて、実験N
o.6−1を除いて、表19記載の被覆素材を、固体処理剤
に対する固形分としての被覆素材の合計重量(%)〔コ
ーティング量(%)〕が1.0%になるように、固体分濃
度30%の水溶液として適量噴霧しながら乾燥し、水分を
ほぼ完全に除去した造粒物(顆粒)を得た。
【0197】操作(10) ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム塩
400.0g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム1700.0g、
チノパールSFP(チバガイギー社製)300.0g、ジエ
チレントリアミン五酢酸200.0gを操作(11)と同様に
して各々粉砕する。これらとパインフロー(松谷化学社
製)240.0gを市販の混合機で均一に混合する。次に市
販の流動層造粒機を用いて、実験No.6−1を除いて、
表19記載の被覆素材を、固体処理剤に対する固形分とし
ての被覆素材の合計重量(%)〔コーティング量
(%)〕が1.0%になるように、固体分濃度30%の水溶
液として適量噴霧しながら乾燥し、水分をほぼ完全に除
去した造粒物(顆粒)を得た。
【0198】操作(11) ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム330.0g、p-
トルエンスルホン酸ナトリウム130.0g、亜硫酸ナトリ
ウム37.0g、水酸化リチウム1水塩340.0g、無水炭酸
カリウム3300.0gを操作(11)と同様にして各々粉砕す
る。これらと重量平均分子量4000のポリエチレングリコ
ール500.0g、マンニトール600.0gを40%RH以下に調湿
された部屋で市販の混合機を用いて均一混合する。次に
市販の流動層造粒機を用いて、実験No.6−1を除い
て、表19記載の被覆素材を、固体処理剤に対する固形分
としての被覆素材の合計重量(%)〔コーティング量
(%)〕が1.0%になるように、固体分濃度30%の水溶
液として適量噴霧しながら乾燥し、水分をほぼ完全に除
去した造粒物(顆粒)を得た。
【0199】操作(12) 操作(9)〜(11)で作製した造粒物全てを、室温にて
市販のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合
し、これをカラーペーパー用発色現像顆粒状固体処理剤
とした。
【0200】(実験)実施例1と同じ方法で摩損性、保
存着色、保存吸湿を評価し、実施例1と同じ方法で、下
記に示す溶液を用い、溶解性を評価した。
【0201】 カラーペーパー用発色現像液(1lあたり) ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム塩 4.0g P-トルエンスルホン酸ナトリウム 15.0g チノパールSFP(チバガイギー社製) 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.5g 塩化カリウム 3.5g 亜硫酸ナトリウム 0.2g 無水炭酸カリウム 30g パインフロー 15g 重量平均分子量4000のポリエチレングリコール 5.0g 発色現像主薬(CD−3) 6.5g 硫酸または水酸化ナトリウムでpH10.0に調整する。
【0202】
【表19】
【0203】上記の表から明らかなように、本発明の固
体処理剤は、摩損性,溶解性,保存着色、保存吸湿のい
ずれの点でも良好な結果が得られた。
【0204】実施例7 以下の操作に従って、カラーぺーパー用錠剤状固体処理
剤を作成した。
【0205】1)錠剤の作成 操作(13) 現像主薬のCD-3すなわち4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N
-[β-(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン硫酸塩15
00.0gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになる
まで粉砕する。この微粉末に重量平均分子量6000のポリ
エチレングリコール1000.0gを加え市販の混合機で均一
に混合する。次に市販の撹拌造粒機中で7分間室温にて
50mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物を流
動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0206】操作(14) ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム塩
400.0g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム1700.0g、
チノパールSFP(チバガイギー社製)300.0g、ジエ
チレントリアミン五酢酸200.0gを市販のバンダムミル
中で平均粒径10μmになるまで各々粉砕する。これらと
パインフロー(松谷化学社製)240.0gを市販の混合機
で均一に混合する。次に市販の撹拌造粒機中で7分間室
温にて60mlの水を添加することにより造粒を行う。得ら
れた造粒物を50℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0207】操作(15) ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム330.0g、p-
トルエンスルホン酸ナトリウム130.0g、亜硫酸ナトリ
ウム37.0g、水酸化リチウム1水塩340.0g、無水炭酸
カリウム3300.0gを市販のバンダムミル中で平均粒径10
μmになるまで各々粉砕する。これらと重量平均分子量4
000のポリエチレングリコール500.0g、マンニトール60
0.0gを40%RH以下に調湿された部屋で市販の混合機を
用いて均一混合する。次に市販の撹拌造粒機中で7分間
室温にて800mlの水を添加することにより造粒を行う。
造粒物を60℃で30分乾燥して、造粒物の水分をほぼ完全
に除去する。
【0208】操作(16) 操作(13)〜(15)で作製した造粒物全てを、室温にて
市販のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合
し、これにN-ミリストイルアラニンナトリウム50.0gを
加えて市販の混合機で3分間均一に混合する。その後、
混合物をロータリー打錠機(菊水製作所(株)クリーンプ
レスコレクトH18)により直径30mm、厚み10mm、1錠あ
たりの充填量を10.5g、打錠荷重を7tとし、連続圧縮
打錠を行い、カラーペーパー用発色現像錠剤を作成し
た。
【0209】2)錠剤の被覆 前記1)の錠剤に表20に示すように、実施例2と同様に
して被覆を施した。
【0210】(実験)実施例2と同じ方法で摩損性、保
存着色、吸湿膨張性を評価し、実施例1と同じ方法で、
下記に示す溶液を用い、溶解性を評価した。
【0211】 カラーペーパー用発色現像液(1lあたり) ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム塩 4.0g P-トルエンスルホン酸ナトリウム 15.0g チノパールSFP(チバガイギー社製) 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.5g 塩化カリウム 3.5g 亜硫酸ナトリウム 0.2g 無水炭酸カリウム 30g パインフロー 15g 重量平均分子量4000のポリエチレングリコール 5.0g 発色現像主薬(CD−3) 6.5g 硫酸または水酸化ナトリウムでpH10.0に調整する。
【0212】その結果を以下の表に示す。
【0213】
【表20】
【0214】表20より、本発明の固形処理剤は、摩損
性,溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも良好
な結果が得られた。また、さらに水溶性ポリマーまたは
糖類の少なくとも1種の化合物で被覆されている固体処
理剤は、特に効果が顕著であることが確認された。ま
た、本発明の固体処理剤を用いた処理は写真性能的に安
定である。
【0215】実施例8 実施例7記載のカラーネガ用発色現像錠剤状固体処理剤
を被覆する素材を例示化合物(1−7)に固定し、その
コーティング量を以下の表に示すように変化させる以外
は実施例7と同様の実験を行った。その結果を以下の表
に示す。
【0216】
【表21】
【0217】上記の表より明らかなように、コーティン
グ量として、0.05%以上(特に0.2%以上)で、摩損
性,溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも良好
な結果が得られ、また、5%以下(特に2%以下)で、
摩損性,溶解性,保存着色、保存吸湿のいずれの点でも
良好な結果が得られることが判った。
【0218】実施例9 実施例7記載のカラーペーパー用発色現像錠剤を用い、
実施例4と同様の実験を行った結果、カラーパーパー用
発色現像錠剤においても実施例4と同様の結果が得られ
た。
【0219】実施例10 実施例7の実験No.6−12のPEG4000の代わりに下記
の表に示される被覆剤に代えた他は、実施例7と同じ方
法で被覆し、実施例7と同じ評価を行った。その結果を
下記の表に示す。
【0220】
【表22】
【0221】
【表23】
【0222】
【表24】
【0223】注) (※4)ユカフォーマーAM-75Wとは、三菱油化(株)製の
ベタイン型ポリアクリル酸とポリアクリル酸の共重合体
のことである。
【0224】(※5)ユカフォーマーAM-75,501とは、
三菱油化(株)製のベタイン型ポリアクリル酸とポリアク
リル酸の共重合体のことである。
【0225】(※6)オイドラギッドL30D55とは、レア
ファーマ(株)製のポリアクリル酸とポリアクリル酸メチ
ルの共重合体のことである。
【0226】(※7)パインフローとは、松谷化学(株)
製のデキストリンのことである。
【0227】(※8)パインデックスとは、松谷化学
(株)製のデキストリンのことである。
【0228】表からもわかるように、被覆剤を代えても
本発明の効果を十分奏することがわかる。そして、特
に、重量平均分子量4000〜8000のポリエチレングリコー
ルやユカフォーマーAM75W、ユカフォーマーAM-75、501
(三菱油化(株)製)を用いたものが良好な結果が得られ
た。
【0229】実施例11 実施例4記載のNo.4−1,4−2,4−3で作成した
錠剤を各々表に示す保存形態保存条件で保存し、保存後
の着色を実施例1と同様の方法で評価した。その結果を
表25に示す。
【0230】なお、保存形態は以下の様にした。
【0231】(ア)ポリエチレンの袋に錠剤を入れ、ヒ
ートシールで密封した。
【0232】(イ)アルミラミネートしたポリエチレン
の袋に錠剤を入れヒートシールで密封した。
【0233】(ウ)小皿の上に錠剤をそのまま放置し
た。
【0234】
【表25】
【0235】表25から判る様に本発明の錠剤状固形処理
剤は何れの条件下においても良好な保存性を示すが、特
に保存条件が厳しい際に、本発明の効果が一層顕著に現
れる。
【0236】
【発明の効果】本発明は、長期保存時の着色が抑えら
れ、被覆剤を被覆したことによる溶解性の悪化を防止で
きるという効果を奏するものである。また、この被覆に
より、強度が高くなり、摩損しにくくなるという効果も
奏する。また、本発明の固体処理剤を用いた処理は写真
性能的に安定である。
【図面の簡単な説明】
【図1】固形処理剤(錠剤)の概念図。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で示される化合物によ
    り表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化銀写真
    感光材料用固体処理剤。 【化1】 ここで、R11,R12は水素原子または置換してもよいア
    ルキル基で、同一であっても異なっていてもよい。R11
    とR12は連結して環を形成してもよい。
  2. 【請求項2】 水溶性ポリマーまたは糖類から選ばれる
    少なくとも一種の被覆剤および前記一般式〔1〕で示さ
    れる化合物により表面の少なくとも一部が被覆されたハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  3. 【請求項3】 前記被覆剤の合計重量を1とすると被覆
    中の前記一般式〔1〕で示される化合物の重量比が0.1
    以上1以下であることを特徴とする請求項2のハロゲン
    化銀写真感光材料用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記一般式〔1〕で示される化合物が下
    記一般式〔2〕で示される化合物であることを特徴とす
    る請求項1、2または3のハロゲン化銀写真感光材料用
    固体処理剤。 【化2】 ここで、R21は水素原子または置換してもよいアルキル
    基で、L21は置換してもよいアルキレン基で、A21は置
    換してもよい、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ
    基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、アミノ基、アン
    モニオ基、カルボモイル基またはスルファモイル基を表
    す。R21とL21は連結して環を形成してもよい。
  5. 【請求項5】 下記一般式〔3〕で示される化合物によ
    り表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化銀写真
    感光材料用固体処理剤。 【化3】 ここで、Xはアルキル基または−OH基である。nは0以
    上3以下の整数である。nが2以上の場合は、Xは同一
    であっても、異なっていてもよい。また、Yは−COOMま
    たは−SO3M基であり、mは1以上3以下の整数である。
    mが2以上の場合は、Yは同一であっても、異なってい
    てもよい。
  6. 【請求項6】 表面の少なくとも一部が水溶性ポリマー
    または糖類から選ばれる少なくとも一種の被覆剤および
    前記一般式〔3〕で示される化合物により被覆されたハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  7. 【請求項7】 前記被覆剤の合計重量を1とすると前記
    被覆中の前記一般式〔3〕で示される化合物の重量比が
    0.1以上1以下であることを特徴とする請求項6のハロ
    ゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  8. 【請求項8】 下記一般式〔4〕で示される化合物によ
    り表面の少なくとも一部が被覆されたハロゲン化銀写真
    感光材料用固体処理剤。 一般式〔4〕 A−COOM ここで、Aは置換されたアルキル基またはアルケニル基
    で、この置換基としては−OHまたは−COOMである。ま
    た、Mは水素原子、アルカリ金属または−NH4基であ
    る。
  9. 【請求項9】 水溶性ポリマーまたは糖類から選ばれる
    少なくとも一種の被覆剤および前記一般式〔4〕で示さ
    れる化合物により表面の少なくとも一部が被覆されたハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  10. 【請求項10】 前記被覆剤の合計重量を1とすると前
    記被覆中の前記一般式〔4〕で示される化合物の重量比
    が0.1以上1以下であることを特徴とする請求項9のハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  11. 【請求項11】 亜硫酸塩により表面の少なくとも一部
    が被覆されたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  12. 【請求項12】 水溶性ポリマーまたは糖類から選ばれ
    る少なくとも一種の被覆剤および亜硫酸塩により表面の
    少なくとも一部が被覆されたハロゲン化銀写真感光材料
    用固体処理剤。
  13. 【請求項13】 前記被覆剤の合計重量を1とすると前
    記被覆中の亜硫酸塩の重量比が0.1以上1以下であるこ
    とを特徴とする請求項12のハロゲン化銀写真感光材料用
    固体処理剤。
  14. 【請求項14】 錠剤状であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12また
    は13のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  15. 【請求項15】 所定の幾何学的形状の錠剤であること
    を特徴とする請求項14のハロゲン化銀写真感光材料用固
    体処理剤。
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