JPH0712154B2 - コードレスインターホン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、双方向呼出可能なコードレスインターホンの
改良に関する。

〔背景技術〕

近時、微弱電波を用いたコードレスインターホンが一般
家庭などにおいて広く使用されるに至って来たが、最近
では片方向の呼出可能な従来のものに変わって双方向の
呼出可能なものが開発されている。ところで、従来より
存在するこのような双方向の呼出可能なコードレスイン
ターホンでは通話用と呼出用のために２つの操作スイッ
チを設けており、これらの２つの操作スイッチの各々を
操作して呼出と通話をなす構成とされているために操作
が複雑で、商品上の面から見てもデザイン上の制約を受
けるなどの不都合があった。

〔発明の目的〕

本発明は、叙上の問題点を解決するため開発されたもの
で、通話操作と呼出操作を１つの操作スイッチで可能な
構成にするとともに、呼出操作後において通話状態にな
るまでのスイッチの操作時には操作音を出力できるよう
にして通話状態に至ったことを容易に知れるようにした
双方向呼出可能な同時通話型コードレスインターホンを
提供することを目的としている。

〔発明の構成〕

上記目的を達成するため、本発明のコードレスインター
ホンは、呼出用と通話用を兼ねたトークスイッチを設
け、このトークスイッチを操作保持し、かつ相手側より
のキャリア信号が検出されていないときには、呼出トー
ンを送信回路部から出力するとともに、操作音をスピー
カから出力する一方、 トークスイッチを操作保持し、かつ相手側よりのキャリ
ア信号が検出されている間は、呼出トーンの送信回路部
からの出力を停止するとともに、操作音のスピーカから
の出力も停止されるようにした呼出トーン／操作音発生
制御部を備えたことを特徴とする。

実施例 以下に、添付図を参照して本発明の一実施例を説明す
る。

第１図は、ハンドセットタイプの実施例を示しており、
１はハンドセットタイプのコードレスインターホン本体
で、相手側のコードレスインターホン１とはアンテナ15
より互いに異なる周波数の電波信号f1,f2を送受して同
時通話が可能とされている。このようなコードレスイン
ターホン１は、呼出用と通話用を兼ねたトークスイッチ
11を備えており、マイク13とスピーカ14を通じて相手側
と通話でき、通話中は通話表示点灯12が点灯する構成と
なっている。

第２図は、第１図に示したコードレスインターホンの基
本的なハード構成図であり、第４図に２つのコードレス
インターホン1,1を用いて互いに同時通話する場合の各
部〜の動作をタイムチャートをもって示している。
第４図において、（ａ）は呼出側，（ｂ）は被呼出側の
動作を示している。

本発明のコードレスインターホンは、トークスイッチの
操作と、キャリア信号の検出によって、呼出トーンと操
作音の発生を制御する呼出トーン／操作音発生部を備え
た構成となっており、ここに呼出トーン／操作音発生制
御部は、トークスッチを操作保持している間、相手側よ
りのキャリア信号が検出されていないときには、呼出ト
ーンと操作音を発生するが、相手側よりのキャリア信号
が検出されている間は、呼出トーンと操作音の出力を停
止する動作をし、コードレスインターホンの基本構成
は、スピーカSP,アンプAMP,復調回路，ミキサー,RF・AM
Pを組み合わせた受信回路部Ｉと、マイクMIC,アンプAM
P,変調回路,RF・AMPを組み合わせた送信回路部IIと、電
源制御部を備えて構成されている。発振回路100では、
キャリア信号となる所定周波数の高周波信号が出力され
MICより入力された音声信号で変調された後分波器を介
してアンテナ15より電波信号として送信される。また、
相手側のコードレスインターホン１より送信された電波
信号は、アンテナ15により捕らえられて受信回路部Ｉに
入力され、復調された後、スピーカSPより音声信号とし
て出力される。

トークスイッチ11は、所謂押ボタンスイッチとなってお
り、その操作を解除した時タイマT1がセットされる。こ
のため、タイマT1は入力信号の立ち下がり時にセットさ
れる構成となっている。ORゲート１には、トークスイッ
チ11の出力とタイマT1（トークスイッチの操作解除後、
直ちに送受信回路の電源が遮断されないように設けたも
ので設定時間はτ１に規定されている）の出力が入力さ
れており、ORゲート２は、間欠パルス発生部105から間
欠的に発生するパルス信号とORゲート３の出力を入力し
ており、その出力は受信電源制御回路107の作動信号と
なっている。また、ORゲート３にはORゲート１の出力
と、タイマT2（後述するように、通話中に不慮の原因で
キャリア信号が途絶えた場合に、送受信回路の電源が直
ちに遮断されないようにするために設けたもので設定時
間をτ２にしている）とキャリア検出回路101の出力を
入力したORゲート４の出力が入力され、その出力は送信
電源制御回路108の作動信号となっている。

受信回路部I,送信回路部IIは、上記した受信電源制御回
路107,送信電源制御回路108が作動し電源109より電源が
供給されることにより作動される。

一方、ANDゲート１は、ORゲート１の出力と、キャリア
検出回路101の出力を反転するNOTゲートの出力を入力し
ており、両者の論理積出力により呼出トーン発生部106
を作動している。したがって、この呼出トーン発生部10
6は、キャリア信号の検出がなく、かつトークスイッチ1
1を操作している間（操作の解除後は、タイマT1の設定
時間τ１時間の間）だけ作動され、呼出トーンが送信回
路部IIに送出される。

また、ANDゲート２は、トークスイッチ11の出力と、NOT
ゲートの出力の論理積により操作音発生部104を作動す
る構成となっており、これによってトークスイッチ11が
操作され、かつキャリア信号が検出されない時にだけ操
作音がスピーカSPより出力される。ここに、キャリア信
号は、トークスイッチ11が操作され、送信回路部IIに電
源が投入されれば、その変調回路によつて呼出トーン
（呼出時）、音声信号（通話時）によって変調されて、
アンテナ15より相手側のコードレスインターホンに出力
される。

また、受信回路部Ｉには、呼出トーン検出回路102が設
けられており、相手側より受信された呼出トーンがこの
回路102により検出されると、チャイム音発生部103が作
動され、予め設定された時間τ３の間、チャイム音がス
ピーカSPより出力される。また、このチャイム音発生部
103には送信電源制御回路108よりリセット信号が送出さ
れているので設定時間τ３内においても、送信電源制御
回路108が作動された時には、チャイムの鳴動は直ちに
停止される。

また、送信回路部IIに設けられた呼出トーン発生部106
は、相手側を呼出する時に作動され、送信回路部IIに呼
出トーンを出力する。

このような構成のコードレスインターホンにおいては、
受信電源制御回路107は、間欠パルス発生部105より出力
される間欠パルスにより間欠的に作動されるので、電源
109より受信回路部Ｉに電源が供給されて、受信回路部
Ｉは常時間欠的に作動される。したがって、本実施例で
は、トークスイッチ11を投入しない時も、受信回路部Ｉ
の間欠作動時に相手側のキャリア信号や呼出信号が検出
できるようになっている。

次いで、第４図を参照してハンドセットタイプのコード
レスインターホン1,1同士で双方向の同時通話をなす場
合の動作を説明する。

なお、これらのタイムチャートにおいて、キャリア信号
の立ち上がりに傾斜を持たせているのは、FM通信におけ
るスケルチ処理（ミューティング処理）を想定したもの
である。

図に見るように、呼出側では、トークスイッチ11を操作
して、送受信回路の電源を投入し、送，受信回路部I,II
を作動する。この時、キヤリア信号は存在しないので、
ANDゲート1,ANDゲート２の出力は呼出トーン発生部106,
操作音発生部104を作動し、呼出トーンは送信回路部Ｉ
を介してアンテナ15より送信され、同時にスピーカSPか
らは操作音が出力される。

このような呼出操作時に、トークスイッチ11の操作を解
除すると、ANDゲート２の出力は反転するため操作音は
停止するが、タイマT1がセットされるので、そのタイマ
T1の設定時間τ１の間は、送，受信回路部I,IIの作動は
保持され呼出トーンも出力される。

このような呼出側の呼出操作に対して、被呼出側では、
間欠パルス発生部105により受信回路部Ｉが間欠作動さ
れているので、受信回路部Ｉの呼出トーン検出回路102
は、呼出側より送信された呼出トーンを検出する。呼出
トーンが検出されると、チャイム音発生部103が設定さ
れた所定時間（τ３）作動され、スピーカSPより呼出チ
ャイム音が出力される。

被呼出側では、このチャイム音により呼出されたことを
知り、トークスイッチ11を操作すると、送、受信回路部
II,Iの電源が投入され、送信回路部II,受信回路部Ｉが
作動される。送信回路部IIは、このとき初めて電源が投
入されるが、受信回路部Ｉの電源は間欠作動から連続作
動となる。

ところが、受信回路部Ｉは電源投入後、呼出側からのキ
ャリア信号を検出するまでに、所定の遅れ時間をとるの
で、受信回路部Ｉの電源が投入されてからキャリア信号
を検出するまでの間は、トークスイッチ11を操作してい
る限り、操作音発生部104が作動されてスピーカSPより
操作音が出力され、このとき同時に呼出トーン発生部10
6も作動されるので、呼出トーンが出力され、送信回路
部IIよりアンテナ15から呼出側に送出される。

このような被呼出側の応答に対して、呼出側のキャリア
検出回路101が被呼出側からの呼出トーンで変調された
キャリア信号を検出すると、ANDゲート1,ANDゲート２
は、いずれも出力を反転するので、呼出トーンの発生は
停止され、同時に呼出操作音の発生も停止する。

この結果、呼出側では、トークスイツチ11を操作保持し
て、呼出をしている間に、スピーカSPより出力されてい
た操作音が停止されるので、その変化を知ることによっ
て、被呼側が呼出に応答して、通話可能になったことが
分かる。

また、図に示した例では、このとき受信回路部Ｉの呼出
トーン検出回路102によって検出された被呼出側から送
出されて来た呼出トーンは、スピーカSPを介して出力さ
れるので、操作音の停止に加えて、更に呼出トーンによ
っても被呼側が応答して通話可能状態になったことが分
かる（以上、第４図（ａ），（ｂ）参照）。

双方の通話時には、トークスイッチ11が操作保持され、
途中で操作を解除しても、タイマT1の設定時間τ１の間
は、送受信回路の電源遮断が禁止されるので、通話が途
中で遮断されることはない。このようなハンドセットタ
イプのコードレスインターホン１においては、通話を継
続する時はトークスイッチ11の操作を保持するように構
成されているので、タイマT1の設定時間τ１は通話中の
持ち替えを考慮した短い時間であれば良い。

また、このようなハンドセットタイプのコードレスイン
ターホン１においては、通話中、トークスイッチ11を操
作保持している時間は、送受信回路の電源が遮断される
ことがないので、タイマT2を省略することもでき、この
場合におけるハード構成例を第３図に示す。

以上の操作により、双方の通話がなされている時、一方
のキャリア信号が途絶えた場合には、タイマT2がセット
され駆動信号が送出されるのでその設定時間τ２の間
は、送受信回路の電源遮断は禁止される。

第４図に示す例では、通話途中において呼出側がトーク
スイッチ11の操作を解除し、タイマT1がタイムアップし
た後、キャリア信号が途絶えてタイマT2の設定時間τ２
だけ送受信電源回路の電源遮断が禁止さる例を示してい
る。

また、以上のような構成の本発明コードレスインターホ
ンにおいては、通話終了時に、タイマT1のタイムアップ
時にキャリア信号も途絶えてタイマT2の動作タイミング
がズレて送受信回路の電源が遮断された場合にも、相手
側がトークスイツチ11を操作し、あるいはタイマT1によ
り送受信回路の電源遮断が禁止されている時には、送受
信回路の電源が遮断された側に再呼出を行うことがで
き、この場合の動作タイムチャートを第５図に示してい
る。

また、トークスイッチ11を操作して通話している途中で
キャリア信号が途切れると、途切れた側では、再び相手
側よりキャリア信号を受け取るまでの間、操作音が出力
され（相手側に呼出トーンが出力される。）るのでその
状態が分かり、トークスイッチ11の操作を解除している
相手側にチャイムを鳴動させてその状態を知らせること
もできる。この場合の動作を第６図にタイムチャートを
もって示す。

第７図は、本発明の要部を構成する呼出トーン操作音発
生制御部Ａの構成を示したものであり、この制御部Ａ
は、呼出と通話操作を兼ねたトークスイッチ11,キャリ
ア検出回路101,呼出トーン検出回路102,この検出回路に
よって検出された呼出トーンにより作動されるチャイム
音発生部103,キャリア検出回路101の反転出力を得るNOT
ゲート，トークスイッチ11の出力信号とNOTゲートの出
力信号の論理積をうるANDゲート2,このANDゲート２の出
力を受けて作動する操作音発生部より成る。また、トー
クスイッチ11の出力は、実際の使用時に持ち替えなどに
よりトークスイッチ11の操作が中断されて、送受信電源
が遮断されることが予想されるため、トークスイッチ11
の操作を解除した時に、タイマＴをセットして、その設
定時間τ１だけ出力を保持して送受信回路の電源遮断を
禁止する構成になっており、このためトークスイッチ11
の出力と、タイマＴの出力はORゲート１を介して送受信
電源制御回路に入力されている。

このような構成の動作は、第４図のタイムチャートに示
した通りであり、その動作を以下説明すると、呼出側
で、トークスイッチ11を操作すると、送受信回路の電源
が投入されるが、この時点では被呼出側からのキャリア
信号が存在していないので、ANDケート２は「Ｈ」の出
力となり操作音発生部104を作動してスピーカSPより操
作音を出力する。トークスイッチ11を操作保持している
操作者は、この操作音を耳で聞くことにより相手側を呼
出していることが確認できる。

これに対して、呼び出された相手側（被呼出側）では、
呼出トーン検出回路102が呼出トーンを検出してチャイ
ム音発生部103を作動させるので、チャイム音がスピー
カSPより出力される。そして、被呼出側がこのチャイム
音を聞き取って呼出に応えるため、トークスイッチ11を
操作すると、送受信回路の電源が投入され、呼出トーン
発生部（不図示），操作音発生部104が作動され、操作
音がスピーカSPより出力される。そして、キャリア検出
回路101によってキャリア信号が検出されると、NOTゲー
トのためにANDゲート１は「Ｌ」に反転するため操作音
は停止する。この操作音の停止は、呼出側，被呼出側に
おいて同様であるので、呼出側，被呼出側のいずれにお
いても、トークスイッチ11を操作保持して操作音が出力
されている途中においてキャリア信号が検出されること
により操作音の出力が停止されるので、通話が可能にな
ったことを知ることが容易に判別できる。特に、このよ
うな本発明はスケルチ処理されたFM電波に対する認識の
薄いユーザにとって通話状態を把握しやすくでき、すこ
ぶる有益である。

〔発明の効果〕

以上の説明より理解されるように、本発明のコードレス
インターホンは、通話用と呼出用を１つのトークスイッ
チの操作によって可能とされており、かつトークスイッ
チの操作時には、操作音を出力するとともに、相手側よ
りキャリア信号を受けた時には、出力している操作音を
停止するようにしてあるので、呼出側，被呼出側のいず
れにおいても、トークスイッチを操作保持して操作音が
出力されている途中で操作音が停止することにより、通
話が可能になったことを知ることができる。

特に、このような本発明はスケルチ処理されたFM電波に
対する認識の薄いユーザにとって通話状態を把握しやす
くでき、頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のコードレスインターホンの外観構成
例図、第２図，第３図はそのハード構成例図、第４図〜
第６図は、第２図，第３図の〜に対応した部分の動
作を説明するタイムチャート、第７図は本発明の要部で
ある呼出トーン／操作音発生制御部のハード構成を示
す。 （符号の説明） １……コードレスインターホン 11……トークスイッチ Ａ……呼出トーン／操作音発生制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに異なる周波数の電波信号を送受して
   双方向の呼出と、同時通話を可能にしたコードレスイン
   ターホンであって、 上記呼出用と通話用を兼ねたトークスイッチを設け、 このトークスイッチを操作保持し、かつ相手側よりのキ
   ャリア信号が検出されていないときには、呼出トーンを
   送信回路部から出力するとともに、操作音をスピーカか
   ら出力する一方、 上記トークスイッチを操作保持し、かつ相手側よりのキ
   ャリア信号が検出されている間は、呼出トーンの送信回
   路部からの出力を停止するとともに、操作音のスピーカ
   からの出力も停止されるようにした呼出トーン／操作音
   発生制御部を備えたことを特徴とするコードレスインタ
   ーホン。