JPH07119782A - 油圧緩衝器 - Google Patents
油圧緩衝器Info
- Publication number
- JPH07119782A JPH07119782A JP26706093A JP26706093A JPH07119782A JP H07119782 A JPH07119782 A JP H07119782A JP 26706093 A JP26706093 A JP 26706093A JP 26706093 A JP26706093 A JP 26706093A JP H07119782 A JPH07119782 A JP H07119782A
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- Japan
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- piston
- free piston
- peripheral surface
- damper cylinder
- inner tube
- Prior art date
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- Pending
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- Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 油圧緩衝器の通常走行時の乗心地を柔らかく
する。 【構成】 ダンパーシリンダ3の上端部に螺着したロッ
ドガイド31の上端部側に、中空ロッド4外周面とイン
ナチューブ2内周面との間にフリーピストン35を摺動
自在に嵌装し、フリーピストン35を構成するピース3
9上面とアウタチューブ1上端部との間に懸架ばね41
を介設し、フリーピストン35のピース39には軸方向
に油路39aが形成され、ピース39の下面側に油路3
9aを圧縮時に閉じるように開閉するチェックバルブ4
2を配設し、チェックバルブ42には減衰手段であるオ
リフィス孔44を形成した。
する。 【構成】 ダンパーシリンダ3の上端部に螺着したロッ
ドガイド31の上端部側に、中空ロッド4外周面とイン
ナチューブ2内周面との間にフリーピストン35を摺動
自在に嵌装し、フリーピストン35を構成するピース3
9上面とアウタチューブ1上端部との間に懸架ばね41
を介設し、フリーピストン35のピース39には軸方向
に油路39aが形成され、ピース39の下面側に油路3
9aを圧縮時に閉じるように開閉するチェックバルブ4
2を配設し、チェックバルブ42には減衰手段であるオ
リフィス孔44を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動二輪車のフロントフ
ォーク等として用いる油圧緩衝器に関する。
ォーク等として用いる油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車のフロントフォークとして、
特表昭62−501350号公報に開示されているよう
に、アウタチューブ内に下方からインナチューブを摺動
自在に嵌挿し、インナチューブ内にダンパーシリンダを
立設し、このダンパーシリンダ内周面に摺接するピスト
ンを装着したピストンロッドの基端部をアウタチューブ
に取付け、更にダンパーシリンダ下端外周面とインナチ
ューブ下端内周面との間にフリーピストンを摺動自在に
嵌装し、このフリーピストン上面とアウタチューブとの
間に懸架ばねを介設し、またフリーピストンにはチェッ
クバルブを設け、ダンパーシリンダの下端部に内外を連
通する連通孔を設けたものが知られている。
特表昭62−501350号公報に開示されているよう
に、アウタチューブ内に下方からインナチューブを摺動
自在に嵌挿し、インナチューブ内にダンパーシリンダを
立設し、このダンパーシリンダ内周面に摺接するピスト
ンを装着したピストンロッドの基端部をアウタチューブ
に取付け、更にダンパーシリンダ下端外周面とインナチ
ューブ下端内周面との間にフリーピストンを摺動自在に
嵌装し、このフリーピストン上面とアウタチューブとの
間に懸架ばねを介設し、またフリーピストンにはチェッ
クバルブを設け、ダンパーシリンダの下端部に内外を連
通する連通孔を設けたものが知られている。
【0003】この油圧緩衝器においては、油圧緩衝器の
圧縮時にピストンストロークに応じてダンパーシリンダ
内の作動油が連通孔を通じてフリーピストンの下側に流
入してフリーピストンを押し上げることによって、懸架
ばねを縮めてばね反力を高くするようになっている。
圧縮時にピストンストロークに応じてダンパーシリンダ
内の作動油が連通孔を通じてフリーピストンの下側に流
入してフリーピストンを押し上げることによって、懸架
ばねを縮めてばね反力を高くするようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の油圧緩
衝器にあっては、ピストンストロークに応じて懸架ばね
のばね反力が高くなるが、ピストンスピードに依存した
ばね反力が得られない。そのため、ブレーキング時やジ
ャンプ後の着地のようにピストンが速い速度でストロー
クする場合にも、また通常走行時のようにピストンが比
較的遅い速度でストロークする場にも、同様にばね反力
が高くなる。従って、ブレーキング時やジャンプ後の着
地等のようにばね反力を高くした方が操縦安定性が上が
る条件では好ましいが、通常走行時のようにばね反力が
低い方が好ましい条件では、乗心地が悪くなる。
衝器にあっては、ピストンストロークに応じて懸架ばね
のばね反力が高くなるが、ピストンスピードに依存した
ばね反力が得られない。そのため、ブレーキング時やジ
ャンプ後の着地のようにピストンが速い速度でストロー
クする場合にも、また通常走行時のようにピストンが比
較的遅い速度でストロークする場にも、同様にばね反力
が高くなる。従って、ブレーキング時やジャンプ後の着
地等のようにばね反力を高くした方が操縦安定性が上が
る条件では好ましいが、通常走行時のようにばね反力が
低い方が好ましい条件では、乗心地が悪くなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、ダンパーシリンダの先端部側にピストンロ
ッド外周面とインナチューブ内周面との間に、又はダン
パーシリンダ外周面とインナチューブ内周面との間に摺
動可能なフリーピストンを設け、このフリーピストンで
懸架ばねの一端部を支承し、更にフリーピストンにはチ
ェックバルブを設け、このチェックバルブに減衰手段を
設けた。
決するため、ダンパーシリンダの先端部側にピストンロ
ッド外周面とインナチューブ内周面との間に、又はダン
パーシリンダ外周面とインナチューブ内周面との間に摺
動可能なフリーピストンを設け、このフリーピストンで
懸架ばねの一端部を支承し、更にフリーピストンにはチ
ェックバルブを設け、このチェックバルブに減衰手段を
設けた。
【0006】
【作用】油圧緩衝器がフリーピストンを作動させるに至
らない低い速度でストロークするときには、ピストンロ
ッドの進入体積相当分の作動油が減衰手段を通じて流れ
ることによって通常の緩衝作用をなし、フリーピストン
を作動させるに足りる速い速度でストロークするときに
はフリーピストンが懸架ばねを圧縮してばね反力を高く
する。
らない低い速度でストロークするときには、ピストンロ
ッドの進入体積相当分の作動油が減衰手段を通じて流れ
ることによって通常の緩衝作用をなし、フリーピストン
を作動させるに足りる速い速度でストロークするときに
はフリーピストンが懸架ばねを圧縮してばね反力を高く
する。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明に係る油圧緩衝器であ
るフロントフォークの断面図、図2は図1のボトムバル
ブ部の要部拡大断面図、図3は図1のフリーピストン部
の要部拡大断面図、図4は同フリーピストン部の作動状
態の要部拡大断面図である。
説明する。ここで、図1は本発明に係る油圧緩衝器であ
るフロントフォークの断面図、図2は図1のボトムバル
ブ部の要部拡大断面図、図3は図1のフリーピストン部
の要部拡大断面図、図4は同フリーピストン部の作動状
態の要部拡大断面図である。
【0008】アウタチューブ1内には下方からインナチ
ューブ2を摺動自在に嵌挿し、このインナチューブ2内
にはダンパーシリンダ3を立設し、このダンパーシリン
ダ3内には基端部をアウタチューブ1側に取付けたピス
トンロッドである中空ロッド4を挿通し、中空ロッド4
の下端部にピストンホルダ4aを装着して、ピストンホ
ルダ4a外周面に減衰力発生用の油路及びこの油路を開
閉するバルブを装着してピストン5を取付け、ダンパー
シリンダ3内を2つの油室S1,S2に画成し、このピ
ストン5の下側にはオイルロックピース6を取付けてい
る。
ューブ2を摺動自在に嵌挿し、このインナチューブ2内
にはダンパーシリンダ3を立設し、このダンパーシリン
ダ3内には基端部をアウタチューブ1側に取付けたピス
トンロッドである中空ロッド4を挿通し、中空ロッド4
の下端部にピストンホルダ4aを装着して、ピストンホ
ルダ4a外周面に減衰力発生用の油路及びこの油路を開
閉するバルブを装着してピストン5を取付け、ダンパー
シリンダ3内を2つの油室S1,S2に画成し、このピ
ストン5の下側にはオイルロックピース6を取付けてい
る。
【0009】インナチューブ2の下端部外周面には車軸
取付け部材7を螺着し、ダンパーシリンダ3下端部には
ボトムバルブ機構8を設けている。このボトムバルブ機
構8は、ダンパーシリンダ3内周面にボトムピース9を
螺着してボルト10で固定し、ボトムピース9にボトム
ピストンホルダ11を螺着してその外周にボトムピスト
ン12を装着し、ボトムピストン12には油路13,1
4を形成して、これらの油路13,14を開閉するバル
ブ13a,14aを設けている。また、ボトムピストン
ホルダ11の上端部にはオイルロックピース6が嵌合す
るオイルロックカラー15を一体的に形成している。
取付け部材7を螺着し、ダンパーシリンダ3下端部には
ボトムバルブ機構8を設けている。このボトムバルブ機
構8は、ダンパーシリンダ3内周面にボトムピース9を
螺着してボルト10で固定し、ボトムピース9にボトム
ピストンホルダ11を螺着してその外周にボトムピスト
ン12を装着し、ボトムピストン12には油路13,1
4を形成して、これらの油路13,14を開閉するバル
ブ13a,14aを設けている。また、ボトムピストン
ホルダ11の上端部にはオイルロックピース6が嵌合す
るオイルロックカラー15を一体的に形成している。
【0010】ダンパーシリンダ3の下端部にはシリンダ
内油室S2とダンパーシリンダ3外周面とインナチュー
ブ2内周面との間で形成される油室S3とを連通する連
通孔16を形成し、またボルト10及びボトムピストン
ホルダ11にはボトムピストン12をバイパスする連通
流路17,18を形成し、更に車軸取付け部材7には油
室S3及び連通流路17,18に各々通じる連通孔1
9,20を形成し、連通孔20を減衰力可変機構21を
介して連通孔19に連通させている。
内油室S2とダンパーシリンダ3外周面とインナチュー
ブ2内周面との間で形成される油室S3とを連通する連
通孔16を形成し、またボルト10及びボトムピストン
ホルダ11にはボトムピストン12をバイパスする連通
流路17,18を形成し、更に車軸取付け部材7には油
室S3及び連通流路17,18に各々通じる連通孔1
9,20を形成し、連通孔20を減衰力可変機構21を
介して連通孔19に連通させている。
【0011】減衰力可変機構21は、車軸取付け部材7
の外周部に装着したホルダ22内にバルブシート23を
嵌装し、このバルブシート23に形成した油路23aと
連通孔20との間の流路面積を可変するためにニードル
弁24を進退可能に臨ませて、このニードル弁24の背
後にはニードル弁24を進退させるアジャスタ部材25
を設けている。
の外周部に装着したホルダ22内にバルブシート23を
嵌装し、このバルブシート23に形成した油路23aと
連通孔20との間の流路面積を可変するためにニードル
弁24を進退可能に臨ませて、このニードル弁24の背
後にはニードル弁24を進退させるアジャスタ部材25
を設けている。
【0012】また、バルブシート23の連通孔23aと
連通孔19との間の流路面積を可変するためにホルダ2
2内に螺着したバルブホルダ26に進退可能に嵌装した
ポペットバルブ27を臨ませ、このポペットバルブ27
とバルブホルダ26に進退可能に螺着したプリセット可
変部材28との間にスプリング29を介設し、プリセッ
ト可変部材28を進退させるアジャスタ部材30を設け
ている。
連通孔19との間の流路面積を可変するためにホルダ2
2内に螺着したバルブホルダ26に進退可能に嵌装した
ポペットバルブ27を臨ませ、このポペットバルブ27
とバルブホルダ26に進退可能に螺着したプリセット可
変部材28との間にスプリング29を介設し、プリセッ
ト可変部材28を進退させるアジャスタ部材30を設け
ている。
【0013】ダンパーシリンダ3の内周の上端部にはロ
ッドガイド31を螺着し、ロッドガイド31内周面には
Oリングを介してブッシュハウジング及びブッシュ32
を装着し、このブッシュ32の内周を中空ロッド4が摺
動している。
ッドガイド31を螺着し、ロッドガイド31内周面には
Oリングを介してブッシュハウジング及びブッシュ32
を装着し、このブッシュ32の内周を中空ロッド4が摺
動している。
【0014】そして、ロッドガイド31の上端部側に
は、中空ロッド4外周面とインナチューブ2内周面との
間にフリーピストン35を摺動自在に嵌装し、上方に作
動油とエアーが混在する油室S4を画成している。フリ
ーピストン35は中空ロッド4の外周面にブッシュ36
を介して摺動自在に嵌装したロッドガイドとなるピース
37と、ピース37外周面に嵌装されインナチューブ2
内周面との間にピストンリング38を介して摺動自在に
嵌装されたピース39とからなり、ピース39上面とア
ウタチューブ1上端部に配設したばね荷重調整機構40
との間に懸架ばね41を介設している。
は、中空ロッド4外周面とインナチューブ2内周面との
間にフリーピストン35を摺動自在に嵌装し、上方に作
動油とエアーが混在する油室S4を画成している。フリ
ーピストン35は中空ロッド4の外周面にブッシュ36
を介して摺動自在に嵌装したロッドガイドとなるピース
37と、ピース37外周面に嵌装されインナチューブ2
内周面との間にピストンリング38を介して摺動自在に
嵌装されたピース39とからなり、ピース39上面とア
ウタチューブ1上端部に配設したばね荷重調整機構40
との間に懸架ばね41を介設している。
【0015】フリーピストン35のピース39には軸方
向に油路39aが形成され、ピース39の下面側に油路
39aを圧縮時に閉じるように開閉するチェックバルブ
42をばね部材43で付勢して配設し、このチェックバ
ルブ42には減衰手段であるオリフィス孔44を形成し
ている。このオリフィス孔44はピストンスピードが低
中速時にダンパーシリンダ3のピストン下部油室S2か
ら油室S3内に流入する作動油を油室S4に流入できる
程度に設定される。ピース37には油路37aが形成さ
れ、ばね部材43には油路となる切り欠き43aが形成
されている。
向に油路39aが形成され、ピース39の下面側に油路
39aを圧縮時に閉じるように開閉するチェックバルブ
42をばね部材43で付勢して配設し、このチェックバ
ルブ42には減衰手段であるオリフィス孔44を形成し
ている。このオリフィス孔44はピストンスピードが低
中速時にダンパーシリンダ3のピストン下部油室S2か
ら油室S3内に流入する作動油を油室S4に流入できる
程度に設定される。ピース37には油路37aが形成さ
れ、ばね部材43には油路となる切り欠き43aが形成
されている。
【0016】以上のように構成したフロントフォークの
作用について説明すると、圧縮工程でピストン6を伴っ
て中空ロッド4が下動するとき、ピストンスピードが低
速の場合には、中空ロッド4の進入体積相当分の作動油
が、ボトムバルブ機構8のボトムピストンホルダ11の
連通流路18、ボトムボルト10の連通流路17、車軸
取付け部材7の連通孔20を介して減衰力可変機構21
に流入し、ニードル弁24を介して油路23aを通じ、
ポペットバルブ27を開いて車軸取付け部材7の連通孔
19を介して油室S3内に流入する。
作用について説明すると、圧縮工程でピストン6を伴っ
て中空ロッド4が下動するとき、ピストンスピードが低
速の場合には、中空ロッド4の進入体積相当分の作動油
が、ボトムバルブ機構8のボトムピストンホルダ11の
連通流路18、ボトムボルト10の連通流路17、車軸
取付け部材7の連通孔20を介して減衰力可変機構21
に流入し、ニードル弁24を介して油路23aを通じ、
ポペットバルブ27を開いて車軸取付け部材7の連通孔
19を介して油室S3内に流入する。
【0017】また、ピストンスピードが中高速の場合に
は、中空ロッド4の進入体積相当分の作動油が、ボトム
バルブ機構8のボトムピストン12の油路13を通って
バルブ15を押し下げて、ダンパーシリンダ3の連通孔
16を介して油室S3内に流入する。
は、中空ロッド4の進入体積相当分の作動油が、ボトム
バルブ機構8のボトムピストン12の油路13を通って
バルブ15を押し下げて、ダンパーシリンダ3の連通孔
16を介して油室S3内に流入する。
【0018】ところで、ピストンスピードが中低速時に
は、油室S3内に流入した作動油はチェックバルブ42
の減衰手段であるオリフィス44を通じて油路39aを
通り油室S4内に流入するので、油室S3の内圧が懸架
ばね41のばね反力によるフリーピストン36の圧力を
越えないために、油室S3内に流入した作動油によって
はフリーピストン35は上動せず、したがって懸架ばね
41のばね反力は変化しない。
は、油室S3内に流入した作動油はチェックバルブ42
の減衰手段であるオリフィス44を通じて油路39aを
通り油室S4内に流入するので、油室S3の内圧が懸架
ばね41のばね反力によるフリーピストン36の圧力を
越えないために、油室S3内に流入した作動油によって
はフリーピストン35は上動せず、したがって懸架ばね
41のばね反力は変化しない。
【0019】これに対して、ピストンスピードが高速に
なると、油室S3内に流入した作動油がチェックバルブ
42のオリフィス44を通じて油室S4内にすべて流入
することができずに、油室S3の内圧が懸架ばね41の
ばね反力によるフリーピストン36の圧力より高くなる
ので、図4に示すように油室S3内に流入した作動油に
よる圧力によってフリーピストン35が上動して、懸架
ばね41を縮ませることになり、フリーピストン35が
ストロークした分だけ懸架ばね41のストロークがピス
トンストロークより大きくなり、ばね荷重が高くなるた
め、これにより見かけ上のばね定数は高くなる。
なると、油室S3内に流入した作動油がチェックバルブ
42のオリフィス44を通じて油室S4内にすべて流入
することができずに、油室S3の内圧が懸架ばね41の
ばね反力によるフリーピストン36の圧力より高くなる
ので、図4に示すように油室S3内に流入した作動油に
よる圧力によってフリーピストン35が上動して、懸架
ばね41を縮ませることになり、フリーピストン35が
ストロークした分だけ懸架ばね41のストロークがピス
トンストロークより大きくなり、ばね荷重が高くなるた
め、これにより見かけ上のばね定数は高くなる。
【0020】したがって、ブレーキング時、ジャンプ後
の着地時のようにフロントフォークの作動速度が比較的
高速になるときには、懸架ばね41のばね定数を高く、
フロントフォークの作動速度が比較的低速になる通常走
行のときにはばね定数を低くして、乗り心地を柔らかく
することができる。
の着地時のようにフロントフォークの作動速度が比較的
高速になるときには、懸架ばね41のばね定数を高く、
フロントフォークの作動速度が比較的低速になる通常走
行のときにはばね定数を低くして、乗り心地を柔らかく
することができる。
【0021】また、フロントフォークの作動速度が比較
的高速の時は、フロントフォークのストローク、即ちア
ウタチューブ1とインナチューブ2の相対変位に対して
懸架ばね41はフリーピストン35のストローク分だけ
余計にストロークするので、柔らかいばね定数の懸架ば
ねを使用することができるので、通常走行時でもブレー
キング時等でもばねのストロークを100%近く使用す
ることができる。
的高速の時は、フロントフォークのストローク、即ちア
ウタチューブ1とインナチューブ2の相対変位に対して
懸架ばね41はフリーピストン35のストローク分だけ
余計にストロークするので、柔らかいばね定数の懸架ば
ねを使用することができるので、通常走行時でもブレー
キング時等でもばねのストロークを100%近く使用す
ることができる。
【0022】通常、フロントフォークのストローク量は
ブレーキング時、ジャンプ後の着地時に100%となる
ように設定し、通常の走行時には80%程度のストロー
クしか使っていない。しかし、本案のフロントフォーク
では比較的低速で作動する通常走行時に100%フルス
トロークするように低ばね定数の懸架スプリングを使用
してもブレーキング時、ジャンプ後の着地等の場合に
は、フロントフォークが高速で作動するのでフリーピス
トンが作動してばね反力が増加しばね反力の不足分を補
うので、100%のフルストロークの範囲内でブレーキ
ング時やジャンプ後の着地に対応するばね反力を得るこ
とができる。これにより設計上のストローク量を短くす
ることができる。
ブレーキング時、ジャンプ後の着地時に100%となる
ように設定し、通常の走行時には80%程度のストロー
クしか使っていない。しかし、本案のフロントフォーク
では比較的低速で作動する通常走行時に100%フルス
トロークするように低ばね定数の懸架スプリングを使用
してもブレーキング時、ジャンプ後の着地等の場合に
は、フロントフォークが高速で作動するのでフリーピス
トンが作動してばね反力が増加しばね反力の不足分を補
うので、100%のフルストロークの範囲内でブレーキ
ング時やジャンプ後の着地に対応するばね反力を得るこ
とができる。これにより設計上のストローク量を短くす
ることができる。
【0023】一方、伸長行程ではダンパーシリンダ3内
からピストンロッド4が退出することにより、ピストン
ロッド下部油室S2が負圧になるので、ピストンロッド
4の退出体積相当分の作動油がダンパーシリンダ3外の
フリーピストン下部油室S3及びフリーピストンの油路
39aに配設されたチェックバルブ42が開いてフリー
ピストン上部油室S2からダンパーシリンダ3の下部の
連通路16を通り、ボトムピストン12の油孔14より
バルブ14aを開いて補充される。また一部の作動油は
連通孔19、ポペットバルブ27に穿設したオリフィス
孔27a、ニードル弁24外周の隙間を通り連通流路1
7,18を通りダンパーシリンダ3内油室にも補充され
る。
からピストンロッド4が退出することにより、ピストン
ロッド下部油室S2が負圧になるので、ピストンロッド
4の退出体積相当分の作動油がダンパーシリンダ3外の
フリーピストン下部油室S3及びフリーピストンの油路
39aに配設されたチェックバルブ42が開いてフリー
ピストン上部油室S2からダンパーシリンダ3の下部の
連通路16を通り、ボトムピストン12の油孔14より
バルブ14aを開いて補充される。また一部の作動油は
連通孔19、ポペットバルブ27に穿設したオリフィス
孔27a、ニードル弁24外周の隙間を通り連通流路1
7,18を通りダンパーシリンダ3内油室にも補充され
る。
【0024】尚、上記実施例では、アウタチューブ上端
部側を車体側に、インナチューブ下端部側を車輪側に取
付ける倒立型フロントフォークに適用した例について述
べたが、アウタチューブ(この場合ボトムケースとも称
する。)の下端部側を車輪側に、インナチューブの上端
部側を車体側に取付ける正立型フロントフォークにも同
様に適用することができる。また、上記実施例では、減
衰手段としてオリフィスを形成した例について述べた
が、バルブなどを用いることもできる。更に、上記実施
例では、フリーピストンをピストンロッド外周面とイン
ナチューブ内周面との間を摺動可能としたが、ダンパー
シリンダ外周面とインナチューブ内周面との間を摺動可
能として設けることもできる。
部側を車体側に、インナチューブ下端部側を車輪側に取
付ける倒立型フロントフォークに適用した例について述
べたが、アウタチューブ(この場合ボトムケースとも称
する。)の下端部側を車輪側に、インナチューブの上端
部側を車体側に取付ける正立型フロントフォークにも同
様に適用することができる。また、上記実施例では、減
衰手段としてオリフィスを形成した例について述べた
が、バルブなどを用いることもできる。更に、上記実施
例では、フリーピストンをピストンロッド外周面とイン
ナチューブ内周面との間を摺動可能としたが、ダンパー
シリンダ外周面とインナチューブ内周面との間を摺動可
能として設けることもできる。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
ダンパーシリンダの先端部側に設けられ、ピストンロッ
ド外周面とインナチューブ内周面との間を摺動可能なフ
リーピストンで懸架ばねの一端部を支承し、フリーピス
トンに設けたチェックバルブに減衰手段を設けたので、
ブレーキング時やジャンプ後に着地時のようにピストン
スピードが比較的速いときにのみフリーピストンが作動
して懸架ばねの反力を高くし、ピストンスピードが比較
的遅い通常走行時などには作動油が減衰手段を通じて流
れて通常の緩衝作用をなし、乗心地を柔らかくすること
ができ、乗心地が向上する。
ダンパーシリンダの先端部側に設けられ、ピストンロッ
ド外周面とインナチューブ内周面との間を摺動可能なフ
リーピストンで懸架ばねの一端部を支承し、フリーピス
トンに設けたチェックバルブに減衰手段を設けたので、
ブレーキング時やジャンプ後に着地時のようにピストン
スピードが比較的速いときにのみフリーピストンが作動
して懸架ばねの反力を高くし、ピストンスピードが比較
的遅い通常走行時などには作動油が減衰手段を通じて流
れて通常の緩衝作用をなし、乗心地を柔らかくすること
ができ、乗心地が向上する。
【図1】本発明に係る油圧緩衝器であるフロントフォー
クの断面図
クの断面図
【図2】図1のボトムバルブ部の要部拡大断面図
【図3】図1のフリーピストン部の要部拡大断面図
【図4】同フリーピストン部の作動状態の要部拡大断面
図
図
1…アウタチューブ、2…インナチューブ、3…ダンパ
ーシリンダ、4…中空ロッド、5…ピストン、8…ボト
ムバルブ機構、12…ボトムピース、21…減衰力可変
機構、35…フリーピストン、37,39…ピース、4
2…チェックバルブ、44…オリフィス(減衰手段)。
ーシリンダ、4…中空ロッド、5…ピストン、8…ボト
ムバルブ機構、12…ボトムピース、21…減衰力可変
機構、35…フリーピストン、37,39…ピース、4
2…チェックバルブ、44…オリフィス(減衰手段)。
Claims (4)
- 【請求項1】 アウタチューブ内にインナチューブを摺
動自在に嵌挿し、前記インナチューブ内にダンパーシリ
ンダを配設し、このダンパーシリンダ内周面にピストン
ロッド先端部に装着したピストンを摺動自在に嵌装し、
前記ダンパーシリンダの外周にダンパーシリンダ内のピ
ストン下部油室と連通する油室を形成した油圧緩衝器に
おいて、前記ピストンロッド外周面とインナチューブ内
周面との間、又は前記ダンパーシリンダの外周面とイン
ナチューブ内周面との間にフリーピストンを摺動可能に
設け、このフリーピストンにてダンパーシリンダ外周の
油室を上下に画成し、フリーピストン下部の油室をダン
パーシリンダ内のピストン下部油室に連通し、また前記
フリーピストンで懸架ばねの一端部を支承し、更にフリ
ーピストンにはチェックバルブをフリーピストン下部の
油室から上部の油室への作動油の流れを阻止する方向に
設け、このチェックバルブに減衰手段を設けたことを特
徴とする油圧緩衝器。 - 【請求項2】 前記インナチューブの下端部が車輪側に
取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の油
圧緩衝器。 - 【請求項3】 前記インナチューブの上端部が車体側に
取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の油
圧緩衝器。 - 【請求項4】 前記減衰手段がオリフィスであることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の油圧緩衝
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26706093A JPH07119782A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26706093A JPH07119782A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07119782A true JPH07119782A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17439482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26706093A Pending JPH07119782A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119782A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003049889A (ja) * | 2001-08-07 | 2003-02-21 | Kayaba Ind Co Ltd | フロントフォーク |
JP2008039116A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Yamaha Motor Co Ltd | 車両 |
JP2008116028A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-05-22 | Kayaba Ind Co Ltd | 減衰力調整部構造 |
KR20150088439A (ko) * | 2014-01-24 | 2015-08-03 | 주식회사 만도 | 쇽업소버 |
JP2016003675A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | ヤマハモーターハイドロリックシステム株式会社 | 単筒式油圧緩衝器 |
-
1993
- 1993-10-26 JP JP26706093A patent/JPH07119782A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003049889A (ja) * | 2001-08-07 | 2003-02-21 | Kayaba Ind Co Ltd | フロントフォーク |
JP2008039116A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Yamaha Motor Co Ltd | 車両 |
JP2008116028A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-05-22 | Kayaba Ind Co Ltd | 減衰力調整部構造 |
KR20150088439A (ko) * | 2014-01-24 | 2015-08-03 | 주식회사 만도 | 쇽업소버 |
JP2016003675A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | ヤマハモーターハイドロリックシステム株式会社 | 単筒式油圧緩衝器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020314 |