JP4212850B2 - 車両の油圧緩衝器 - Google Patents

車両の油圧緩衝器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、ダンパシリンダを備えることなく、インナチューブの内周にピストンを摺接させる油圧緩衝器として、特願2002-71008のものを提案している。
【0003】
この油圧緩衝器は、アウタチューブの内周の開口部と、インナチューブの外周の先端部のそれぞれに固定したブッシュを介して、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、該アウタチューブの内周と、インナチューブの外周と、前記2つのブッシュとで囲まれる環状の油室を区画し、前記インナチューブの内周にロッドガイドを設け、ロッドガイドの下部に作動油室を区画するとともに、ロッドガイドの上部に油溜室を区画し、前記アウタチューブに取付けたピストンロッドを該ロッドガイドに摺動自在に挿入し、前記インナチューブに挿入したピストンロッドの先端部に該インナチューブの内周に摺接するピストンを固定し、前記作動油室を前記ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と前記ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画し、前記環状の油室を前記インナチューブに設けた油孔を介して前記ピストンロッド側油室又はピストン側油室に連通している。
【0004】
この油圧緩衝器では、アウタチューブの内周の開口部と、インナチューブの外周の先端部のそれぞれにブッシュを固定したから、油圧緩衝器の伸縮に伴なって、環状の油室の容積が変化する。環状の油室は、圧縮時には、拡大してピストンロッドの進入分の作動油を作動油室から吸収し、伸張時には、縮小してピストンロッドの退出分の作動油を作動油室に補給し、ピストンロッドの進入/退出分の体積補償室を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アウタチューブの内周の上下にブッシュを固定し、インナチューブをアウタチューブの内周に上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合した油圧緩衝器では、アウタチューブの内周とインナチューブの外周と上下のブッシュで囲まれる環状の油室の容積が、油圧緩衝器の伸縮によっても変化しない。このため、環状の油室により、ピストンロッドの進入/退出分の体積補償室を構成することができない。
【0006】
本発明の課題は、アウタチューブの内周の上下にブッシュを固定し、インナチューブをアウタチューブの内周に上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合した油圧緩衝器において、アウタチューブの内周とインナチューブの外周と上下のブッシュで囲まれる環状の油室によってピストンロッドの進入/退出分の体積補償室を構成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車体側に取付けられるアウタチューブの内周の上下に間隔をおいてブッシュを固定し、車軸側に取付けられるインナチューブを該アウタチューブの内周に該上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合し、該アウタチューブの内周と、該インナチューブの外周と、該上下のブッシュの間に環状の油室を形成し、前記インナチューブの内周に、前記アウタチューブの側に取付けたピストンロッドを案内するロッドガイドを設け、該ロッドガイドの下部と前記インナチューブ内周との間に、前記ピストンロッドの先端部に設けたピストンが摺動する作動油室を設け、該作動油室を該ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と該ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画するとともに、前記ロッドガイドの上部に油室と気体室からなる油溜室を設けた車両の油圧緩衝器において、前記インナチューブの外周に前記環状の油室を上下の環状油室に区画する隔壁部材を設けるとともに、前記インナチューブに、該下環状油室を前記ピストンロッド側油室に常時連通する油孔と、該上環状油室を前記油溜室に常時連通する油孔を設け、前記下環状油室の断面積を前記ピストンロッドの断面積より大きく形成し、前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れを阻止するチェック弁を設けるとともに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する微小油路を設けたものである。
【0008】
請求項2の発明は、車体側に取付けられるアウタチューブの内周の上下に間隔をおいてブッシュを固定し、車軸側に取付けられるインナチューブを該アウタチューブの内周に該上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合し、該アウタチューブの内周と、該インナチューブの外周と、該上下のブッシュの間に環状の油室を形成し、前記インナチューブの内周に、前記アウタチューブの側に取付けたピストンロッドを案内するロッドガイドを設け、該ロッドガイドの下部と前記インナチューブ内周との間に、前記ピストンロッドの先端部に設けたピストンが摺動する作動油室を設け、該作動油室を該ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と該ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画するとともに、前記ロッドガイドの上部に油室と気体室からなる油溜室を設けた車両の油圧緩衝器において、前記インナチューブの前記下ブッシュに摺接する下摺動部の外径を、前記上ブッシュに摺接する上摺動部の外径より小さく形成し、該上摺動部と該下摺動部の断面積の差を前記ピストンロッドの断面積より大きく形成し、前記インナチューブに、前記環状油室を前記ピストンロッド側油室に常時連通する油孔を設け、前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れを阻止するチェック弁を設けるとともに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する微小油路を設けたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する油路を設け、該油路に前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れに抵抗を与える抵抗弁を設け、該抵抗弁の開動作により前記微小油路を形成するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態の油圧緩衝器の全体を示す断面図、図2は図1の要部を示す断面図、図3は図2の要部を拡大して示す断面図、図4は図2のIV−IV線に沿う断面図、図5はチェック弁を示す斜視図、図6は第2実施形態の油圧緩衝器の全体を示す断面図、図7は図6の要部を示す断面図である。
【0011】
(第1実施形態)(図1〜図5)
油圧緩衝器10は、図1〜図3に示す如くに構成され、アウタチューブ11の下端開口部の内周と上端側の内周に、互いに間隔をおいてブッシュ11A、11Bを固定し、インナチューブ12をアウタチューブ11の内周に上下のブッシュ11A、11Bを介して摺動自在に嵌合する。11Cはオイルシール、11Dはダストシールである。アウタチューブ11の上端開口部にはキャップ13が液密に螺着され、アウタチューブ11の外周には車体側取付部材14A、14Bが設けられる。インナチューブ12の下端開口部にはボトムブラケット15が液密に螺着され、ボトムブラケット15には車輪側取付部16が設けられる。
【0012】
油圧緩衝器10は、アウタチューブ11の内周と、インナチューブ12の外周と、前記2つのブッシュ11A、11Bで囲まれる環状油室17を区画する。
【0013】
油圧緩衝器10は、インナチューブ12の上端側内周にロッドガイド19を設け、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aより下部とインナチューブ12の内周との間に、作動油室21を区画するとともに、上部に油溜室22を区画する。油溜室22の中でその下側領域は油室22A、上側領域は空気室22Bである。
【0014】
ロッドガイド19はロッドガイド部19Aを筒状体19Bの下端部に加締め保持され、筒状体19Bの上端部をインナチューブ12の内周に螺着し(19Cは筒状体19Bの上端面に設けた工具係合溝)、インナチューブ12の上端部より下方にロッドガイド部19Aを位置付けた。これにより、伸張時におけるアウタチューブ11とインナチューブ12の嵌合長を十分に確保しながら、油溜室22の容積を確保、ひいては空気ばね(エア反力)発生のための空気室22Bの容積を確保できる。
【0015】
油圧緩衝器10は、アウタチューブ11に取付けたピストンロッド23をロッドガイド19のロッドガイド部19Aに摺動自在に挿入する。具体的には、キャップ13の中心部に設けたロッド結合部24を油溜室22に挿入し、このロッド結合部24に中空ピストンロッド23を螺着し、これをロックナット25で固定する。
【0016】
油圧緩衝器10は、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aからインナチューブ12に挿入したピストンロッド23の先端部に、インナチューブ12の内周に摺接するピストン26を固定し、前記油室21をピストンロッド23が収容されるピストンロッド側油室21Aと、ピストンロッド23が収容されないピストン側油室21Bに区画する。ピストン26はナット26Aにより固定される。
【0017】
油圧緩衝器10は、インナチューブ12の外周に、前記環状油室17を下環状油室17Aと上環状油室17Bに区画するピストンリング等の隔壁部材27を設けるとともに、インナチューブ12に、下環状油室17Aをピストンロッド側油室21Aに常時連通する油孔28Aと、上環状油室17Bを油溜室22に常時連通する油孔28Bを設ける。
【0018】
このとき、下環状油室17Aは油圧緩衝器10の伸縮に伴なって容積を変化し、圧縮時には、拡大してピストンロッド23の進入分の作動油をピストンロッド側油室21Aからインナチューブ12の油孔28Aを介して吸収し、伸張時には、縮小してピストンロッド23の退出分の作動油をインナチューブ12の油孔28Aを介してピストンロッド側油室21Aに補給し、ピストンロッド23の進入/退出分の体積補償室を構成する。
【0019】
油圧緩衝器10は、キャップ13にばね荷重調整スリーブ29を螺着し、このばね荷重調整スリーブ29により押動される押動ロッド29Aをキャップ13に貫通して油溜室22に挿入し、この押動ロッド29Aがバックアップするスプリングシート31と、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aに支持させた後述する抵抗弁70の間に懸架スプリング33を介装している。油圧緩衝器10は、ばね荷重調整スリーブ29を螺動することにより、押動ロッド29Aを上下動し、この上下動により懸架スプリング33のばね荷重を調整する。油圧緩衝器10は、車両走行時に路面から受ける衝撃力を懸架スプリング33の伸縮振動により吸収する。尚、ピストンロッド23の外周には、懸架スプリング33の略中間部で懸架スプリング33の内周を担持して該懸架スプリング33の胴曲がりを防止するスプリングガイド34が、ロックナット25とストッパリング35により挟まれて固定化されている。
【0020】
油圧緩衝器10は、ピストン26に減衰力発生装置40を備える。
減衰力発生装置40は、圧側流路41と伸側流路42を備える。圧側流路41は、バルブストッパ41Bにバックアップされる圧側ディスクバルブ41A(圧側減衰力発生手段)により開閉される。伸側流路42は、バルブストッパ42Bにバックアップされる伸側ディスクバルブ42A(伸側減衰力発生手段)により開閉される。ピストン26と圧側ディスクバルブ41A、バルブストッパ41B、伸側ディスクバルブ42A、バルブストッパ42Bはバルブ組立体とされ、ピストンロッド23の外周に係着したストッパリング23Aとナット26Aにより挟まれて固定化される。
【0021】
減衰力発生装置40は、キャップ13の中空部にアジャストロッド43を液密に螺着し、アジャストロッド43に固定したニードルバルブ44(減衰力調整手段)をピストンロッド23の中空部に挿入し、ピストンロッド23に設けたバイパス路45の開度をニードルバルブ44の上下動により調整する。バイパス路45は、ピストン26をバイパスし、ピストンロッド側油室21Aとピストン側油室21Bを連絡する。
【0022】
減衰力発生装置40は、圧側行程では、低速域で、ニードルバルブ44により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により圧側減衰力を発生し、中高速域で、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。また、伸側行程では、低速域で、ニードルバルブ44により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により伸側減衰力を発生し、中高速域で、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。この圧側減衰力と伸側減衰力により、前述した懸架スプリング33の伸縮振動を制振する。
【0023】
油圧緩衝器10は、インナチューブ12の上端側のロッドガイド19のピストンロッド側油室21Aに臨む下端面に加締め固定したスプリングシート48と、ピストン26の上端面の側に設けたバルブストッパ41Bとの間にリバウンドスプリング49を介装してある。油圧緩衝器10の最伸張時に、ロッドガイド19がリバウンドスプリング49を加圧することにより、最伸張ストロークを規制する。
【0024】
しかるに、油圧緩衝器10にあっては、図4に示す如く、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間からなる前記下環状油室17Aの断面積S1を、ピストンロッド23の断面積(外径に囲まれる面積)S2以上(同等又はより大きく)に形成している。
【0025】
また、図3に示す如く、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aの内周が形成する油路51に、圧側行程では油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容し、伸側行程ではピストンロッド側油室21Aから油溜室22への油の流れを阻止するチェック弁60を設けている。ロッドガイド19のロッドガイド部19Aの内周にはバルブ室61が設けられ、バルブ室61の上端側の段差部61Aと、バルブ室61の下端側に設けられた前述のスプリングシート48との間にチェック弁60が収容される。チェック弁60は、図5に示す如く、段差部61Aとスプリングシート48の間隔より短尺とされ、下端面に横溝62を形成される。チェック弁60は、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aに設けたバルブ室61の内周に摺接して上下変位可能に設けられ、ピストンロッド23を摺動自在に支持する。チェック弁60の外周は、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aに設けたバルブ室61の内周との間に、油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容する流路63を形成する。圧側行程では、チェック弁60はインナチューブ12に進入するピストンロッド23に連れ移動して図3の下方に移動し、スプリングシート48に衝合するとともに、段差部61Aとの間に隙間を形成し、ピストンロッド側油室21Aの油を横溝62からその外周経由で段差部61Aとの隙間を通って油溜室22へ排出可能とする。伸側行程では、チェック弁60はインナチューブ12から退出するピストンロッド23に連れ移動して図3の上方に移動し、段差部61Aに衝合して該段差部61Aとの間の隙間を閉じ、ピストンロッド側油室21Aの油が油溜室22へ排出されることを阻止する。
【0026】
また、図3に示す如く、ロッドガイド19のロッドガイド部19Aに、ピストンロッド側油室21Aと油溜室22を連通する油路52を形成し、ピストンロッド側油室21Aから油溜室22への流れに抵抗を与える抵抗弁、本実施形態ではディスクバルブからなる抵抗弁70をこの油路52に設けている。抵抗弁70は、前述の懸架スプリング33の下端部にて付勢され、油路52が開口するロッドガイド部19Aの上端面にて形成したシート面71に押圧着座せしめられる。
【0027】
伸側行程において、インナチューブ12から退出するピストンロッド23の退出容積分の作動油が下環状油室17Aから油孔28Aを介してインナチューブ12のピストンロッド側油室21Aに移送されるに際し、下環状油室17Aの容積減少分ΔS1のうちの後に詳述する余剰分(ΔS1−ΔS2)が油路52から抵抗弁70を開いて油溜室22に排出されるとき、抵抗弁70の開度に応じて形成される微小油路72がこの排出油に絞り抵抗を与える。
【0028】
懸架スプリング33は抵抗弁70に付与する付勢力を、油圧緩衝器10のストロークにより変化し、全伸び側では小さく、縮み側では大きくする。これにより、全伸び側では抵抗弁70により開かれる微小油路72が大きめになり、インナチューブ12の油室(21A、21B)の油圧は低く、作動油がキャビテーションを生じ易い状態になることから、全伸び付近(乗車1G付近)からの圧縮行程では発生する圧側減衰力を低くする。また、縮み側では抵抗弁70により開かれる微小油路72が小さめになり、インナチューブ12の油室(21A、21B)の油圧は高く、作動油のキャビテーションが抑制される状態になるから、大きくストロークした最圧縮側では発生する圧側減衰力を高くする。従って、ピストン26に設けた圧側ディスクバルブ41Aが発生する圧側減衰力に後述する如くのストローク位置依存性を持たせることができる。
【0029】
油圧緩衝器10の動作は以下の如くになる。
(圧側行程)
圧側行程でインナチューブ12に進入するピストンロッド23の進入容積分の作動油がインナチューブ12の内周の油室21Aからインナチューブ12の油孔28Aを介して下環状油室17Aに移送される。このとき、下環状油室17Aの容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッド23の容積増加分ΔS2より大きいから、下環状油室17Aへの油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室22からチェック弁60を介して補給される。
【0030】
この圧側行程では、前述した通り、低速域で、ニードルバルブ44により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により圧側減衰力を発生し、中高速域で、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。
【0031】
(伸側行程)
伸側行程でインナチューブ12から退出するピストンロッド23の退出容積分の作動油が下環状油室17Aからインナチューブ12の油孔28Aを介してインナチューブ12の内周の油室21Aに移送される。このとき、下環状油室17Aの容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッド23の容積減少分ΔS2より大きいから、下環状油室17Aからの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が微小流路70を介して油溜室22へ排出される。
【0032】
この伸側行程では、前述した通り、低速域で、ニードルバルブ44により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により伸側減衰力を発生し、中高速域で、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。また、上述の微小油路72の通路抵抗による伸側減衰力も発生する。
【0033】
本実施形態によれば以下の作用がある。
(請求項1、3に対応する作用)
▲1▼アウタチューブ11の内周に上下のブッシュ11A、11Bを固定し、インナチューブ12をアウタチューブ11の内周に上下のブッシュ11A、11Bを介して摺動自在に嵌合し、アウタチューブ11の内周とインナチューブ12の外周と上下のブッシュ11A、11Bで囲まれる環状油室17を形成するとともに、インナチューブ12の外周に隔壁部材27を固定して環状油室17を下環状油室17Aと上環状油室17Bに区画した。そして、下環状油室17Aの断面積S1をピストンロッド23の断面積S2に対し同等以上に形成した。従って、下環状油室17Aは、油圧緩衝器10の伸縮に伴なって容積を変化し、圧縮時には、拡大してピストンロッド23の進入分の作動油をピストンロッド側油室21Aからインナチューブ12の油孔28Aを介して吸収し、伸張時には、縮小してピストンロッド23の退出分の作動油をインナチューブ12の油孔28Aを介してピストンロッド側油室21Aに補給し、ピストンロッド23の進入/退出分の体積補償室を構成する。
【0034】
尚、上環状油室17Bは、インナチューブ12に設けた油孔28Bを介して油溜室22に連通しており、密閉状態にないことから、油圧緩衝器10の伸縮を妨げない。
【0035】
▲2▼インナチューブ12の外周に、アウタチューブ11の内周に固定した上下のブッシュ11A、11Bを摺動する。従って、アウタチューブ11の内周は摺動面を構成しないから、面粗度を上げる必要がなく、コスト低減できる。
【0036】
▲3▼圧側行程で、インナチューブ12に進入するピストンロッド23の進入容積分の油がインナチューブ12のピストンロッド側油室21Aから油孔28を介して環状油室17に移送されるに際し、環状油室17の容積増加分ΔS1(必要補給量)のうちの不足分(ΔS1−ΔS2)が油溜室22からチェック弁60(流路63)を介して補給される。
【0037】
伸側行程で、インナチューブ12から退出するピストンロッド23の退出容積分の油が環状油室17から油孔28を介してインナチューブ12のピストンロッド側油室21Aに移送されるに際し、環状油室17の容積減少分ΔS1(総排出量)のうちの余剰分(ΔS1−ΔS2)が抵抗弁70により開かれる微小流路72を介して油溜室22へ排出される。
【0038】
尚、油圧緩衝器10において、抵抗弁70によって微小流路72を形成することは必須でなく、抵抗弁70を設けず、ピストンロッド側油室21Aと油溜室22を連通するようにロッドガイド部19Aに設けた油路52を常時微小流路とするものでも良い。
【0039】
▲4▼懸架スプリング33が抵抗弁70に付与する付勢力は、全伸び側で小さく、縮み側で大きくなる。従って、全伸び側では抵抗弁70により開かれる微小流路72が大きめになり、インナチューブ12の油室(21A、21B)の油圧は低く、作動油がキャビテーションを生じ易い状態になることから、全伸び付近(乗車1G付近)からの圧縮行程では圧側ディスクバルブ41Aで発生する圧側減衰力を低くし、ソフトな乗車感を得ることができる。他方、縮み側では抵抗弁70により開かれる微小流路が小さめになり、インナチューブ12の油室(21A、21B)の油圧は高く、作動油のキャビテーションが抑制される状態になるから、大きくストロークした最圧縮側では圧側ディスクバルブ41Aで発生する圧側減衰力を高くし、大入力を緩衝し、ふんばり感(底付き防止)を得ることができる。即ち、ストローク位置に依存した圧側減衰力を、簡素な機構により安定、確実に発生されることができる。
【0040】
▲5▼インナチューブ12の内部の油の温度変化による容積変化量も、チェック弁60が形成する流路63、抵抗弁70が形成する微小流路72を介して油溜室22に排出し、又は油溜室22から補給して補償できる。
【0041】
また、下環状油室17Aの断面積S1をピストンロッド23の断面積S2と同等にせずに、より大きくする場合には、更に以下の作用がある。
【0042】
▲6▼下環状油室17Aの断面積S1をピストンロッド23の断面積S2より大きくするものであり、S1とS2を略等しくするものに比して、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間の設定に繊細を必要としない。従って、アウタチューブ11とインナチューブ12の加工寸法公差によりインナチューブ12の内部の圧力条件が変化する如くがない。
【0043】
▲7▼前述▲6▼により、同一外径のピストンロッド23を用いた場合、インナチューブ12が大径になっても、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間を必ずしも狭くする必要がなく、設計に制約を与えない。
【0044】
▲8▼前述▲6▼により、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間を一定にした場合、インナチューブ12が大径になってもピストンロッド23の外径を必ずしも大きくする必要がなく、ピストンロッド23の部品共通化を図ることができる。
【0045】
(第2実施形態)(図6、図7)
第2実施形態は第1実施形態に対し、以下の点を異にしている。
(1)インナチューブ12の下ブッシュ11Aに摺接する下摺動部12Aの外径Daを、上ブッシュ11Bに摺接する上摺動部12Bの外径Dbより小さく形成し、上摺動部12Bと下摺動部12Aの断面積の差S1=[π(Db−Da)/4]を、ピストンロッド23の断面積S2以上(同等又はより大きく)に形成する。
【0046】
尚、インナチューブ12は、下摺動部12Aに対し上摺動部12Bを塑性加工にて拡管成形することにより、下摺動部12Aと上摺動部12Bの外径差を総切削加工するものに比してコスト低減できる。
【0047】
(2)インナチューブ12に、環状油室17をピストンロッド側油室21Aに常時連通する油孔28を設ける。
【0048】
尚、第2実施形態では、懸架スプリング33の下端部と抵抗弁70との間にスプリングシート32を介装してある。
【0049】
本実施形態によれば以下の作用がある。
(請求項2に対応する作用)
アウタチューブ11の内周に上下のブッシュ11A、11Bを固定し、インナチューブ12をアウタチューブ11の内周に上下のブッシュ11A、11Bを介して摺動自在に嵌合し、アウタチューブ11の内周とインナチューブ12の外周と上下のブッシュ11A、11Bで囲まれる環状油室17を形成するとともに、インナチューブ12の外径を、上ブッシュ11Bに摺接する上摺動部12Bの外径より、下ブッシュ11Aに摺接する下摺動部12Aの外径を小さく形成し、上摺動部12Bと下摺動部12Aの断面積の差S1をピストンロッド23の断面積S2に対し同等以上に形成した。従って、環状油室17は、油圧緩衝器10の伸縮に伴なって容積を変化し、圧縮時には、拡大してピストンロッド23の進入分の作動油をピストンロッド側油室21Aからインナチューブ12の油孔28を介して吸収し、伸張時には、縮小してピストンロッド23の退出分の作動油をインナチューブ12の油孔28を介してピストンロッド側油室21Aに補給し、ピストンロッド23の進入/退出分の体積補償室を構成する。
尚、第2実施形態は、第1実施形態において前述した▲2▼〜▲8▼の作用も奏する。
【0050】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、アウタチューブの内周の上下にブッシュを固定し、インナチューブをアウタチューブの内周に上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合した油圧緩衝器において、アウタチューブの内周とインナチューブの外周と上下のブッシュで囲まれる環状の油室によってピストンロッドの進入/退出分の体積補償室を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態の油圧緩衝器の全体を示す断面図である。
【図2】図2は図1の要部を示す断面図である。
【図3】図3は図2の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】図4は図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図5はチェック弁を示す斜視図である。
【図6】図6は第2実施形態の油圧緩衝器の全体を示す断面図である。
【図7】図7は図6の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器
11 アウタチューブ
11A、11B ブッシュ
12 インナチューブ
12A 下摺動部
12B 上摺動部
17 環状油室
17A 下環状油室
17B 上環状油室
19 ロッドガイド
21 油室
21A ピストンロッド側油室
21B ピストン側油室
22 油溜室
23 ピストンロッド
26 ピストン
27 隔壁部材
28、28A、28B 油孔
33 懸架スプリング
51、52 油路
60 チェック弁
70 抵抗弁
72 微小油路

Claims (3)

  1. 車体側に取付けられるアウタチューブの内周の上下に間隔をおいてブッシュを固定し、車軸側に取付けられるインナチューブを該アウタチューブの内周に該上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合し、
    該アウタチューブの内周と、該インナチューブの外周と、該上下のブッシュの間に環状の油室を形成し、
    前記インナチューブの内周に、前記アウタチューブの側に取付けたピストンロッドを案内するロッドガイドを設け、該ロッドガイドの下部と前記インナチューブ内周との間に、前記ピストンロッドの先端部に設けたピストンが摺動する作動油室を設け、該作動油室を該ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と該ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画するとともに、前記ロッドガイドの上部に油室と気体室からなる油溜室を設けた車両の油圧緩衝器において、
    前記インナチューブの外周に前記環状の油室を上下の環状油室に区画する隔壁部材を設けるとともに、前記インナチューブに、該下環状油室を前記ピストンロッド側油室に常時連通する油孔と、該上環状油室を前記油溜室に常時連通する油孔を設け、
    前記下環状油室の断面積を前記ピストンロッドの断面積より大きく形成し、
    前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れを阻止するチェック弁を設けるとともに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する微小油路を設けたことを特徴とする車両の油圧緩衝器。
  2. 車体側に取付けられるアウタチューブの内周の上下に間隔をおいてブッシュを固定し、車軸側に取付けられるインナチューブを該アウタチューブの内周に該上下のブッシュを介して摺動自在に嵌合し、
    該アウタチューブの内周と、該インナチューブの外周と、該上下のブッシュの間に環状の油室を形成し、
    前記インナチューブの内周に、前記アウタチューブの側に取付けたピストンロッドを案内するロッドガイドを設け、該ロッドガイドの下部と前記インナチューブ内周との間に、前記ピストンロッドの先端部に設けたピストンが摺動する作動油室を設け、該作動油室を該ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と該ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画するとともに、前記ロッドガイドの上部に油室と気体室からなる油溜室を設けた車両の油圧緩衝器において、
    前記インナチューブの前記下ブッシュに摺接する下摺動部の外径を、前記上ブッシュに摺接する上摺動部の外径より小さく形成し、該上摺動部と該下摺動部の断面積の差を前記ピストンロッドの断面積より大きく形成し、
    前記インナチューブに、前記環状油室を前記ピストンロッド側油室に常時連通する油孔を設け、
    前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れを阻止するチェック弁を設けるとともに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する微小油路を設けたことを特徴とする車両の油圧緩衝器。
  3. 前記ロッドガイドに、前記ピストンロッド側油室と前記油溜室を連通する油路を設け、該油路に前記ピストンロッド側油室から前記油溜室への流れに抵抗を与える抵抗弁を設け、該抵抗弁の開動作により前記微小油路を形成する請求項1又は2に記載の車両の油圧緩衝器。
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