JPH07117718B2 - カラー写真感光材料 - Google Patents

カラー写真感光材料

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JPH07117718B2
JPH07117718B2 JP61004775A JP477586A JPH07117718B2 JP H07117718 B2 JPH07117718 B2 JP H07117718B2 JP 61004775 A JP61004775 A JP 61004775A JP 477586 A JP477586 A JP 477586A JP H07117718 B2 JPH07117718 B2 JP H07117718B2
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嘉彦 芝原
秀人 井駒
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/3041Materials with specific sensitometric characteristics, e.g. gamma, density

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカラーネガ感光材料に関し、更に詳しくは自然
光撮影時及びストロボ撮影時の色再現及び調子再現が改
良されたカラーネガ感光材料に関する。
(従来技術) 近年、カラーネガ感光材料の性能に対する要求はますま
す厳しく、色再現、調子再現の点でもより一層の改良が
切望されている。特にストロボ及びストロボ内蔵カメラ
の普及に伴ってストロボ撮影の機会がますます増加しつ
つあり、ストロボ撮影時の色再現及び調子再現の優れた
カラーネガ感光材料の開発が切望されている。
従来のカラーネガ感光材料を用いてストロボ撮影を行っ
た際、画質上特に問題となる点として具体的に指摘され
ているのは以下の事項である。すなわち第一には、色再
現が自然でなく、ペーパーにプリントした際青味を帯び
る傾向があること。第二には、調子が硬く、特に重要と
されている人物の顔などの調子再現が不十分で、時によ
っては顔などの微妙な陰影が消失して全体に白っぽくな
った(いわゆる白く「とんだ」)プリントに仕上がるこ
とである。
第一の問題点はストロボ光源の色温度が高いことに起因
していると考えられる。一例として、ストロボ光(キャ
ノンオートボーイ内蔵ストロボ)のエネルギー分布と晴
天時の自然光エネルギー分布の比較を第1図に示す。第
1図からも明らかなようにストロボ光は自然光と比較し
て青色光の成分の比率が高く、赤色光成分の比率が低
い。このためストロボ光源を用いて撮影したネガ感材を
プリントすると自然光による撮影の際よりもカラーバラ
ンスが青味かつシアン味に片寄る結果となる。
一般に、カラー感材において、その光源色温度依存性を
小さくするためには、青感性層、緑感性層及び赤感性層
の各分光感度を互いに近づければよいことが知られてい
る。しかしながら、分光感度の接近は色の彩度の低下と
いう弊害をもたらし、好ましくない。
第二の問題点の原因としては、ストロボ光が点光源に近
い光源であり、被写体の明るい部分と暗い部分の落差が
自ずと大きくなるため、撮影した絵も硬調に見えるとい
うことが考えられる。調子再現の軟調化は感光材料の階
調の軟調化によって達せられるが、このばあい、ストロ
ボ撮影以外の撮影、例えば曇天や雨天の自然光による撮
影では軟調すぎていわゆる「ねむい」絵となり好ましく
ない。
本発明者はこうしたストロボ撮影特有の困難な問題を解
決すべく、鋭意検討を重ねた結果、カラーネガ感光材料
の各感光性層の高照度相反則不軌特性を以下のように微
妙に制御することにより、自然光により撮影した際の画
質を損なうことなく、ストロボ撮影の際の自然な色再現
と豊かな調子再現を達成することができた。すなわち第
一に、各感光性層の高照度相反則不軌を適度に大きくす
ることが必要である。それにより、自然光により通常の
撮影を行った際の階調をある程度硬く保ったままで、ス
トロボ撮影の如き高照度短時間露光時の階調を柔らかく
して、ストロボ撮影での豊かな調子再現を実現できる。
第二に、青感性層の高照度相反則不軌を緑感性層のそれ
よりも大きくし、かつ赤感性層の高照度相反則不軌を緑
感性層のそれよりも小さくすることが肝要である。それ
により、ストロボ光源の色温度が高いことによるカラー
バランスの片寄りを補正し、ストロボ撮影での自然な色
再現を達成することができる。
ハロゲン化銀感光材料の高照度相反則不軌特性に関して
はこれまでに多くの研究がなされてきており、例えばハ
ロゲン化銀乳剤粒子のハロゲン組成、ハロゲン化銀乳剤
のpH、pAg、及び化学増感剤の種類の選択などによって
高照度相反則不軌の制御が可能であることがジェームス
(T.H.James)編のザ・セオリー・オブ・フォトグラフ
ィック・プロセス(The Theory of the Photographic P
rocess)第4版p140〜142にも記載されている。ところ
が、これまで前述のようなストロボ光源の特性を把握し
た上で、カラーネガ感光材料の各感光性層の高照度相反
則不軌を微妙に制御することにより、感光材料にストロ
ボ撮影適性を積極的に付与するという考え方はなかっ
た。
(発明の目的) 本発明の目的は、自然光及びストロボ撮影を行った際の
色再現及び調子再現に優れたカラーネガ感光材料を提供
することである。
(発明の構成) 本発明の目的は以下の特徴をもつカラー感光材料によっ
て達せられる。すなわち、支持体上に各々少なくとも一
層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳
剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するカラー感光
材料において、1/100秒露光時及び1/10,000秒露光時の
青感性層、緑感性層及び赤感性層の各階調が以下の関係
を有することを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料
である。
但し、γ(10-4)、γ(10-4)及びγ(10-4)は
それぞれ1/10,000秒露光時の青感性層、緑感性層及び赤
感性層の各階調を表わし、γ(10-2)、γ(10-2
及びγ(10-2)はそれぞれ1/100秒露光時の青感性
層、緑感性層及び赤感性層の各階調を表わす。ここでは
階調は第2図に示したように発色濃度Dを露光量logEに
対してプロツトしたセンシトメトリー特性曲線上で、か
ぶり濃度+0.2の濃度に相当する点Aと、その点からlog
Eで2.0多い露光量に相当する点Bを結んだ直線の勾配で
あると定義する。また1/100秒及び1/10,000秒の各露光
は、EG&G社製の感光計SENSITOMETER MARK IVを用いて
行う。
γ(10-4)/γ(10-2)とγ(10-4)/γ(10
-2)の関係は であることがより好ましい。
本発明の感光材料の好ましい実施態様では、青感性層、
緑感性層及び赤感性層の、1/100秒露光時と1/10,000秒
露光時の各階調の比率は以下の範囲内にある。すなわ
ち、 0.85<γ(10-4)/γ(10-2)<0.96 0.87<γ(10-4)/γ(10-2)<0.98 0.89<γ(10-4)/γ(10-2)<0.99 かくの如く感光材料の高照度相反則不軌を制御すること
により、高照度短時間露光のストロボ撮影のときのみ階
調が軟調化する調子再現の豊かな感光材料を実現するこ
とができる。
本発明の感光材料の更に好ましい実施態様では、青感性
層、緑感性層及び赤感性層の、1/100秒露光時と1/10,00
0秒露光時の各階調の比率は以下の範囲内にある。すな
わち、 0.87<γ(10-4)/γ(10-2)<0.92 0.89<γ(10-4)/γ(10-2)<0.94 0.91<γ(10-4)/γ(10-2)<0.96 本発明の感光材料の更に他の好ましい実施態様では、青
感性層、緑感性層及び赤感性層の、1/100秒露光時の階
調に対する1/10,000秒露光時の各階調比率の相対関係が
以下の範囲内にある。すなわち、 かくの如く感光材料の高照度相反則不軌を制御すること
により、ストロボ光源の色温度の高さに由来するカラー
バランスの片寄りを自動的に補正し、自然光による撮影
及びストロボ撮影時に自然な色再現の可能な感光材料を
実現することができる。
本発明の更に好ましい実施態様では、青感性層、緑感性
層及び赤感性層の、1/100秒露光時の階調に対する1/10,
000秒露光時の各階調比率の相対関係が以下の範囲内に
ある。すなわち、 各感光性層の高照度相反則不軌は、各感光性層に含有さ
れる感光性ハロゲン化銀乳剤の高照度相反則不軌を変化
させることにより制御することができる。
ここで言う「感光性ハロゲン化銀乳剤の高照度相反則不
軌の変化」は照度によるハロゲン化銀乳剤の階調の変化
であつてもよいし、或いは感度の変化であつてもよい。
例えば、ある感色性層を高照度で軟調化させる為には、
その感色性層に高照度で軟調化する乳剤を少なくとも一
つ用いることによつても実現することができるし、或い
はその感色性層に高照度で感度が低下する乳剤を少なく
とも一つ用いることによつても実現することができる。
特に後者の方法を用いる場合には、該当する感色性層が
感度の異なる二つ以上の層から成り、かつ/或いは、該
当する感色性層の少なくとも一層が感度の異なる二つ以
上の乳剤から成つており、低感度の乳剤ほど高照度での
低感度化の度合いを大きくすることがなめらかな階調を
実現する上で望ましい。ある感色性層を高照度で軟調化
するための他の手段としては、高い感度域に階調をもつ
乳剤ほど高照度で高感化させることも一つの方法であ
る。ある感色性層を高照度で軟調化するためのもう一つ
の手段は、最高感度の乳剤の最高濃度(いわゆるDmax)
を高照度で低下させるか、最高感度の乳剤を高照度で反
転(ソーラリゼーション)させることである。
乳剤の高照度相反則不軌を制御する方法に特に制限はな
いが、例えば乳剤製造の化学熟成工程においてイオウ増
感剤の量を多くすることにより、乳剤の高照度相反則不
軌を大きくすることができる。また、乳剤製造の沈殿生
成工程において、ハロゲン化銀の0.001モル%ないし0.1
モル%に相当するIr4+イオンを添加することにより、乳
剤の高照度相反則不軌を小さくすることができる。
また各感光性層が感度の異なる複数の層から成る際には
最高感度層よりも感度の低い層の高照度相反則不軌の制
御が重要である。これは通常に行われているストロボ撮
影が自然光を利用した撮影よりも露光量が多い場合が多
いことと関係している。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、リサーチ・デイスクロージヤー、1978年12月、1764
3VII−D項および同、1979年11月、18717に引用された
特許に記載されたシアン、マゼンタおよびイエロー色素
形成カプラーが代表例である。これらのカプラーは、バ
ラスト基の導入により、もしくは2量体以上の多量体化
により耐拡散性としたものであることが好ましく、また
4当量カプラーでも2当量カプラーでもよい。生成色素
が拡散して粒状性を改良するようなカプラー、カツプリ
ング反応に伴つて現像抑制剤などを放出し、エツジ効果
あるいは重層効果をもたらすDIRカプラーも使用でき
る。
本発明のイエローカプラーとしては、酸素原子もしくは
窒素原子で離脱する、α−ピバロイルまたはγ−ベンゾ
イルアセトアニリド系カプラーが好ましい。これら2当
量カプラーの特に好ましい具体例は、米国特許第3,408,
194号、同第3,447,928号、同第3,933,501号および同第
4,022,620号などに記載された酸素原子離脱型のイエロ
ーカプラー、あるいは米国特許第3,973,968号、同第4,3
14,023号、特公昭58−10739号、特開昭50−132926号、
西独出願公開第2,219,917号、同第2,261,361号、同第2,
329,587号および同第2,433,812号などに記載された窒素
原子離脱型のイエローカプラーが代表例として挙げられ
る。マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロン系カプ
ラー、米国特許第3,725,067号に記載されたピラゾロ
〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、または欧州特許
第119,860号に記載のピラゾロ〔5,1−b〕〔1,2,4〕ト
リアゾールなどが使用できる。カツプリング活性位に窒
素原子またはイオウ原子で結合する離脱基により2当量
化したマゼンタカプラーも好ましい。シアンカプラーと
しては、湿度および温度に対して堅牢なカプラーが好ま
しく使用され、その代表例としては米国特許第3,772,00
2号などに記載されたフエノール系カプラー;特開昭59
−31953号、特願昭58−42671号および特開昭58−133293
号公報などに記載された2,5−ジアシルアミノフエノー
ル系カプラー;米国特許第4,333,999号などに記載され
た2−位にフエニルウレイド基を有し5−位にアシルア
ミノ基を有するフエノール系カプラー;および特願昭59
−93605号明細書などに記載されたナフトール系カプラ
ーなどが代表例として挙げられる。
発色色素の主吸収の短波長側に存在する不要の副吸収を
補正するために、イエローまたはマゼンタ着色のカラー
ドカプラーを併用してもよい。これらのカプラーは、通
常炭素数16−32のフタル酸エステル類またはリン酸エス
テル類などの高沸点有機溶媒に必要に応じて酢酸エチル
などの有機溶剤を併用して、水性媒体中に乳剤分散させ
使用する。カラーカプラーの標準的な使用量は、感光性
ハロゲン化銀の1モルあたり、好ましくはイエローカプ
ラーでは0.01ないし0.5モル、マゼンタカプラーでは0.0
03ないし0.3モル、またシアンカプラーでは0.002ないし
0.3モルである。
本発明に用いられる写真感光材料の写真乳剤層には、臭
化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀の
いずれのハロゲン化銀を用いてもよい。好ましいハロゲ
ン化銀は30モル%以下の沃化銀を含む、沃臭化銀もしく
は沃塩臭化銀である。特に好ましいのは2モル%から25
モル%までの沃化銀を含む沃臭化銀である。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子の形状は特に制限される
ことはなく、立方体、八面体、十四面体のような規則的
な結晶体を有するいわゆるレギユラー粒子でもよく、ま
た球状などのような変則的な結晶形を持つもの、双晶面
などの結晶欠陥を持つものあるいはそれらの複合形でも
よい。
ハロゲン化銀の粒径は、0.1ミクロン以下の微粒子でも
投影面積直径が10ミクロンに至る迄の大サイズ粒子でも
よく、狭い分布を有する単分散乳剤でも、あるいは広い
分布を有する多分散乳剤でもよい。
ストロボ撮影の被写体は人物であることが多いため、粒
状性もストロボ撮影時の画質の点で重要な項目である
が、粒状性を良くする上では単分散乳剤の使用が好まし
い。単分散乳剤を用いた場合には、特になめらかな階調
を実現する上で、感度の異なる二つ以上の乳剤をミツク
スして用いるか或いは感度の異なる二つ以上の層から構
成することが望ましい。ここで言う「単分散乳剤」とは
重量または数で95%以上の粒子が平均粒子サイズの±20
%以内のサイズを有する乳剤である。
本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキデ著「写真の
物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkides.Chim
ie et Physique Photographique,Paul Montel.1967)、
ダフイン著「写真乳剤化学」、フオーカルプレス社刊
(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry,Focal
Press,1966)、ツエルクマンら著「写真乳剤の製造と
塗布」、フオーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et al,M
aking and Coating Photographic Emulsion,Focal Pres
s,1964)などに記載された方法を用いて調製することが
できる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を
反応させる形式としては片側混合法、同時混合法、それ
らの組合わせなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イ
オン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合
法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式と
してハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ
方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダブルジェッ
ト法を用いることもできる。この方法によると、結晶形
が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が
得られる。
別々に形成した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合して
用いてもよい。
前記のレギュラー粒子からなるハロゲン化銀乳剤は、粒
子形成中のpAgとpHを制御することにより得られる。詳
しくは、例えばフォトグラフィック・サイエンス・アン
ド・エンジニアリング(Photographic Science and Eng
ineering)第6巻、159〜165頁(1962);ジャーナル・
オブ・フォトグラフィック・サイエンス(Journal of P
hotographic Science)、12巻、242〜251頁(1964)、
米国特許第3,655,394号および英国特許第1,413,748号に
記載されている。
また単分散乳剤については、特開昭48−8600号、同51−
39027号、同51−83097号、同53−137133号、同54−4852
1号、同54−99419号、同58−37635号、同58−49938号、
特公昭47−11386号、米国特許第3,655,394号および英国
特許第1,413,748号などに記載されている。
また、アスペクト比が5以上であるような平板状粒子も
本発明に使用できる。平板状粒子は、クリーブ著「写真
の理論と実際」(Cleve,Photography Theory and Pract
ice(1930))、131頁;ガトフ著、フォトグラフィク・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff,Photo
graphic Science and Engineering)第14巻、248〜257
頁(1970);米国特許第4,434,226号、同4,414,310号、
同4,433,048号および英国特許第2,112,157号などに記載
の方法により簡単に調製することができる。平板状粒子
を用いた場合、被覆力が上がること、増感色素による色
増感効率が上がることなどの利点があり、先に引用した
米国特許第4,434,226号に詳しく述べられている。
結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロ
ゲン組成からなる物でもよく、層状構造をなしていても
よい。これらの乳剤粒子は、英国特許第1,027,146号、
米国特許第3,505,068号、同4,444,877号および特願昭58
−248469号等に開示されている。また、エピタキシャル
接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されてい
てもよく、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン
化銀以外の化合物と接合されていてもよい。これらの乳
剤粒子は、米国特許第4,094,684号、同4,142,900号、同
4,459,353号、米国特許第2,038,792号、米国特許第4,34
9,622号、同4,395,478号、同4,433,501号、同4,463,087
号、同3,656,962号、同3,852,067号、特開昭59−162540
号等に開示されている。
また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。
熟成を促進するのにハロゲン化銀溶剤が有用である。例
えば熟成を促進するのに過剰量のハロゲンイオンを反応
器中に存在せしめることが知られている。それ故、ハロ
ゲン化物塩溶液を反応器中に導入するだけで熟成を促進
し得ることは明らかである。他の熟成剤を用いることも
できるし、これらの熟成剤は銀およびハロゲン化物塩は
添加する前に反応器中の分散媒中に全量を配合しておく
ことができるし、また1もしくは2以上のハロゲン化物
塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応器中に導入す
ることもできる。別の変形態様として、熟成剤をハロゲ
ン化物塩および銀塩添加段階で独立して導入することも
できる。
ハロゲンイオン以外の熟成剤としては、アンモニアある
いは、アミン化合物、チオシアネート塩、例えばアルカ
リ金属チオシアネート塩、特にナトリウム及びカリウム
チオシアネート塩、並びにアンモニウムチオシアネート
塩を用いることができる。チオシアネート熟成剤を用い
ることは米国特許第2,222,264号、同2,448,534号および
同3,320,069号に教示が見られる。また米国特許第3,27
1,157号、同3,574,628号、および同3,737,313号に記載
されるような常用されるチオエーテル熟成剤を用いるこ
ともできる。あるいは特開昭53−82408号、同53−14431
9号に開示されているようなチオン化合物を用いること
もできる。
種々の化合物をハロゲン化銀沈殿生成過程で存在せしめ
ることによってハロゲン化銀粒子の性質をコントロール
できる。そのような化合物は反応器中に最初に存在せし
めてもよいし、また常法に従って1もしくは2以上の塩
を加えると共に添加することもできる。米国特許第2,44
8,060号、同2,628,167号、同3,737,313号、同3,772,031
号、並びにリサーチ・ディスクロジャー、134巻、1975
年6月、13452に記載されるように銅、イリジウム、
鉛、ビスマス、カドミウム、亜鉛、(硫黄、セレン及び
テルルなどのカルコゲン化合物)、金および第VII属貴
金属の化合物のような化合物をハロゲン化銀沈殿生成過
程で存在せしめることによってハロゲン化銀の特性をコ
ントロールできる。特公昭58−1410号、モイザー(Mois
ar)ら著、ジャーナル・オブ・フォトグラフィック、サ
イエンス、25巻、1977、19−27頁に記載されるようにハ
ロゲン化銀乳剤は沈殿生成過程において粒子の内部を還
元増感することができる。
ハロゲン化銀乳剤は通常は科学的に増感される。化学的
増感は、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フォトグラ
フィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、1977
年、67−76頁に記載されるように活性ゼラチンを用いて
行うことができるし、またリサーチ・ディスクロジャ
ー、120巻、1974年4月、12008;リサーチ・ディスクロ
ジャー、34巻、1975年6月、13452、米国特許第2,642,3
61号、同3,297,446号、同3,772,031号、同3,857,711
号、同3,901,714号、同4,266,018号、および同3,904,41
5号、並びに英国特許第1,315,755号に記載されるように
pAg5〜10、pH5〜8および温度30〜80℃において硫黄、
セレン、テルル、金、白金、パラジウム、イリジウムま
たはこれら増感剤の複数の組合わせを用いて行うことが
できる。化学増感は最適には、金化合物とチオシアネー
ト化合物の存在下に、また米国特許第3,857,711号、同
4,266,018号および同4,054,457号に記載される硫黄含有
化合物もしくはハイポ、チオ尿素系化合物、ロダニン系
化合物などの硫黄含有化合物の存在下に行う。化学増感
助剤の存在下に化学増感することもできる。用いられる
化学増感助剤には、アザインデン、アザピリダジン、ア
ザピリミジンのごとき、化学増感の過程でカブリを抑制
し且つ感度を増大するものとして知られた化合物が用い
られる。化学増感助剤改質剤の例は、米国特許第2,131,
038号、同3,411,914号、同3,554,757号、特開昭58−126
526号および前述のダフィン著「写真乳剤化学」、138〜
143頁に記載されている。化学増感に加えて、または代
替して、米国特許第3,891,446号および同3,984,249号に
記載されるように、例えば水素を用いて還元増感するこ
とができるし、米国特許第2,518,698号、同2,743,182号
および同2,743,183号に記載されるように塩化第一錫、
二酸化チオウレア、ポリアミンのような還元剤を用い
て、または低pAg(例えば5未満)および/または高pH
(例えば8より大)処理によって還元増感することがで
きる。また米国特許第3,917,485号および同3,966,476号
に記載される化学増感法で色増感性を向上することもで
きる。
本発明に用いられる写真乳剤は公知の写真用増感色素に
よって分光増感してもよい。また感光材料の製造、保存
あるいは写真処理中のカブリを防止したり、性能を安定
化させる目的で公知のカブリ防止剤、または安定剤を使
用してもよく、その具体例と使用法については、米国特
許第3,954,474号、同3,982,947号、特公昭52−28660
号、リサーチ・ディスクロージャー17643(1978年12
月)VIAないしVIM、およびバール著「ハロゲン化銀写真
乳剤の安定化」、フォーカルプレス社(E.J.Birr,Stabi
lization of Photographic Silver Halide Emulsions",
Focal Press,1974)などに記載されている。
本発明を用いて作られる感光材料は、色カブリ防止剤ま
たは混色防止剤としてヒドロキノン類、アミノフェノー
ル類、スルホンアミドフェノール類などを含有してもよ
い。本発明の感光材料には種々の退色防止剤を用いるこ
とができ、5−ヒドロキシクマラン類、スピロクロマン
類などの有機防止剤および、ビスー(N,N−ジアルキル
ジチオカルバマト)ニッケル錯体に代表される金属錯体
系防止剤がある。
本発明の感光材料にはベンゾトリアゾール類などの紫外
線吸収剤を併用してもよく、典型例はリサーチ・ディス
クロージャー24239(1984年6月)などに記載されてい
る。本発明の感光材料はまたフィルター染料、イラジエ
ーションもしくはハレーション防止その他の目的のため
に親水性コロイド層中に水溶性染料を含有してもよい。
本発明の写真感光層またはバック層の結合剤としてゼラ
チン、改質ゼラチン、合成親水性ポリマーなどを使用す
ることができる。また、任意の親水性コロイド層にビニ
ルスルホン誘導体などの硬膜剤を含有せしめてもよく、
さらにスルフィン酸塩を側鎖に含有するビニルポリマー
を硬膜促進剤として使用してもよい。
本発明の感光材料は塗布助剤、帯電防止、スベリ性改
良、乳化分散、接着防止および写真特性改良(たとえば
現像促進、硬調化、増感)など種々の目的で一種以上の
界面活性剤を含んでもよい。
本発明の感光材料には、前述の添加剤以外に、さらに種
々の安定剤、汚染防止剤、現像薬もしくはその前駆体、
現像促進剤もしくはその前駆体、潤滑剤、媒染剤、マッ
ト剤、帯電防止剤、可塑剤、あるいはその他写真感光材
料に有用な各種添加剤が添加されてもよい。これらの添
加剤の代表例はリサーチ・ディスクロージャー17643(1
978年12月)および同18716(1979年11月)に記載されて
いる。
本発明は、支持体上に同一感色性を有し感度の異なる少
くとも2つの乳剤層を有する高感度撮影用カラーフィル
ムに好ましく適用できる。層配列の順序は支持体側から
順に赤感性層、緑感性層、青感性層が代表的であるが、
高感度層が感色性の異なる乳剤層ではさまれたような逆
転層配列であってもよい。
本発明の感光材料は、芳香属第一級アミン系発色現像主
薬を主成分とする現像液で処理した後、現像銀を除去す
るために通常行われている処理に付される。たとえば漂
白と定着、漂白定着またはそれらの組合せによる処理を
行う。このとき必要に応じてヨウ素イオン、チオ尿素
類、チオール系化合物などの漂白促進剤を併用してもよ
い。漂白定着または定着後は水洗を行うことが多いが、
2槽以上の槽を向流水洗にして、節水するのが便利であ
る。
また、露光された本発明のカラー写真感光材料を発色現
像した後、好ましくは0.5〜1.3モル/lの水溶性臭化物を
含む、主として漂白能を有する浴と、その後に設けられ
た漂白定着能を有する浴とで処理することにより脱銀速
度を早めることができ、処理時間を短縮できる。またシ
アン色素の最大画像濃度が低下するという弊害を解消す
ることもできる。
前記の主として漂白能を有する浴(以下単に「漂白浴」
という)とは、漂白成分を含有せしめることにより現像
銀を漂白することを目的とする浴である。
即ち、この浴は、カラー感光材料に含まれる最大現像銀
量の少なくとも1/2以上、好ましくは2/3以上、更に好ま
しくは4/5以上を漂白し得る浴である。但し、漂白能の
他に脱銀能を有していても良いが、その場合の脱銀能
は、カラー感光材料の全塗布銀量の1/2未満、好ましく
は1/3未満、更に好ましくは1/5未満である。
また、漂白定着能を有する浴(以下単に「漂白定着浴」
という)とは、カラー感光材料に含まれる最大現像銀量
の1/2未満を漂白する浴であり、好ましくは1/3未満、更
に好ましくは1/5未満しか漂白しない浴である。又、こ
の浴は、カラー感光材料の全塗布銀量の少なくとも1/2
以上、好ましくは2/3以上、更に好ましくは4/5以上を脱
銀し得る処理浴である。
以上の漂白浴、漂白定着浴は、それぞれの浴は2浴以上
で構成されていてもよい。又、漂白浴と漂白定着浴の間
には、水洗工程(水洗水量を削減した少量水洗浴も含
む)を含んでいてもよい。更に、漂白浴から補充に伴つ
て生ずるオーバーフロー液は、直接又は間接に、好まし
くは直接接続の漂白定着浴に導入することができる。こ
れによつて、漂白定着浴に補充すべき漂白剤の一部又は
全部を削減することができる。
前述の水溶性臭化物とは、漂白浴や漂白定着浴中に溶解
して臭素イオンを放出する化合物であり、具体的には臭
化カリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウム等のアルカ
リ金属臭化物、臭化アンモニウム、臭化水素酸、更には
臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウ
ム等のアルカリ土類金属臭化物等を挙げることができ
る。これらの水溶性臭化物のうち特に、臭化アンモニウ
ムが好ましい。
前述の漂白液については、漂白液1当たり、漂白剤を
0.1モル〜1モル、好ましくは0.2モル〜0.5モル使用す
る。又、漂白液のpHは、使用に際して4.0〜8.0になるこ
とが好ましい。
漂白定着液については、漂白定着1当たり、漂白剤を
0.05モル〜0.5モル、好ましくは0.1モル〜0.3モル使用
し、定着剤は0.3モル〜3モル、好ましくは0.5モル〜2.
5モル使用する。又、pHは5〜8が適当である。漂白剤
の量が0.05モル/l未満で迅速化の目的も、シアン色素の
復色の良化すなわちシアン色素の最大画像濃度の低下防
止も達成できない。
脱銀工程において、漂白を促進するために漂白促進剤を
添加することができる。これらの漂白促進剤は、漂白浴
及び漂白定着浴のいずれか一方に添加することも、双方
に添加することもできる。
漂白浴中に漂白促進剤を添加することが好ましく、公知
の漂白促進剤の中から任意に選択することができる。し
かしながら、特にメルカプト基又はジスルフイド結合を
有する化合物、チアゾリジン誘導体、チオ尿素誘導体お
よびイソチオ尿素誘導体から選択された少なくとも1種
を漂白促進剤として使用した場合には、理由は明らかで
はないが、従来の漂白、定着の工程において漂白浴中に
これらの漂白促進剤を含有せしめた場合に比べ、漂白促
進の効果を著しく高めることができるのみならず、従来
の漂白浴と脱銀方法において知られているよりも著しく
優れた漂白促進効果を得ることができるので好ましい。
特に、分子中にメルカプト基または特開昭53−95630号
に記載されたジスルフイド結合を有する化合物、チアゾ
リン誘導体またはイソチオ尿素誘導体を漂白促進剤とし
て漂白液に含有せしめる際の添加量は、処理する写真材
料の種類、処理温度、目的とする処理に要する時間等に
よつて相違するが、処理液1当たり1×10-5〜1×10
-1モルが適当であり、好ましくは1×10-4〜5×10-2
ルである。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方
法において、定着能を有する浴による脱銀工程に引き続
く水洗浴が、アミノカルボン酸、アミノホスホン酸、ホ
スホスン酸及びホスホノカルボン酸のナトリウム塩若し
くはカリウム塩の中から選択された少なくとも1種の塩
を含有し、且つ、該水洗浴の液の補充量が、処理する感
光材料の単位面積当たり、前浴からの持ち込み量の3〜
50倍であるような処理方法を採用してもよい。
上記の定着能を有する浴は、複数の浴によつて構成され
ていてもよい。即ち、定着能を有する浴は、漂白浴の後
に独立に設けられても、漂白定着浴として設けられて
も、更には、漂白浴の後に漂白定着浴として設けられて
も良い。
すなわち、定着工程又は漂白定着工程の後には、水洗及
び安定化等の処理工程を行うことが一般的であるが水洗
だけを行つたり逆に実質的な水洗工程を設けず安定化処
理だけを行う等の簡便な処理方法を用いることもでき
る。水洗水の使用を絞り、特別の排水設備なしに現像処
理の全工程を安定して実施する節水型の水洗処理を適用
することもできる。
この節水した水洗浴には、アミノポリカルボン酸、アミ
ノポリホスホン酸、ポリホスホン酸及びホスホノカルボ
ン酸等のナトリウム塩若しくはカリウム塩等のキレート
剤を含有せしめてもよい。
これらのキレート剤は、単にバクテリアに対する殺菌作
用を有して水洗水の安定化に寄与するのみならず、特に
ナトリウム塩及びカリウム塩を使用することによつてシ
アン画像の退色防止という予期せざる効果を得ることが
できる。
以下に、水洗水に含有せしめることにより上記の効果を
得ることのできるキレート剤の具体例を挙げると、エチ
レンジアミン四酢酸ジエチレントリアミン五酢酸などの
アミノポリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テ
トラメチレンホスホン酸などのホスホン酸がある。
上記処理に使用するアミノポリカルボン酸のナトリウム
塩又はカリウム塩等の水洗水への添加量は1×10-4〜1
×10-1モル/l、好ましくは5×10-4〜2×10-2モル/l、
特に好ましくは、1×10-3〜1×10-2モル/lである。1
×10-4モル/lより少ない場合には、これらのキレート剤
添加の効果がなく、10-1モル/lより多い場合には、乾燥
後の感光材料のフイルム表面に塩が析出したり、バツク
面や乳剤面にスカムが付着したり、更にはイエローステ
インが増加する等の弊害が生ずるので好ましくない。
上記の水洗処理工程には、沈殿防止や水洗水の安定化目
的で、各種の化合物を添加することができる。例えば、
各種のバクテリア、藻又はカビの発生を防止する殺菌剤
や防バイ剤(例えば、ジヤーナル・オブ・アンチバクテ
リアル・アンド・アンチフユンガル・エージエンツ(J
・Antibact.Antifung.Agents)第11巻、No5、207〜223
頁(1983)に記載の化合物及び堀口広著“防菌防徽の化
学”に記載の化合物)、マグネシウム塩やアルミニム塩
に代表される金属塩、アルカリ金属及びアンモニウム
塩、或いは乾燥負荷やムラを防止するための界面活性剤
等を必要に応じて添加することができる。又、ウエスト
著フオトグラフイツク・サイエンス・アンド・エンジニ
アリング誌(Phot.Sci.Eng.)、第6巻、344〜359頁(1
965)等に記載の化合物を添加しても良い。併用し得る
殺菌剤としては例えば、チアゾール系、イソチアゾール
系、ハロゲン化フエノール、スルフアニルアミド、ペン
ゾトリアゾール等を挙げることができる。
水洗工程は2槽以上の多段向流水洗(例えば2〜9槽)
にすると水洗水を節減することができる。更には、水洗
工程のかわりに特開昭57−8543号記載のような多段向流
安定化処理工程を実施してもよい。本水洗浴中には画像
を安定化する目的でpH調製緩衝剤やホルマリンなど各種
化合物を添加しても、その他界面活性剤、螢光増白剤、
硬膜剤等の各種添加剤を使用してもよく、同一若しくは
異種の目的の化合物を二種以上併用してもよい。
〈実施例〉 3lの容積を有するステンレス製反応容器に、ゼラチン25
gと水800ml及びアンモニア(25%)を添加し、800回転
/分で撹拌した。これに、0.5モルの硝酸銀の水溶液と
臭化カリウウと沃化カリウムの混合物の水溶液をpAgを
一定に保ちつつ30分間で同時添加した。次にK2IrCl6
0.001重量%水溶液を添加した。引き続いて、0.5モルの
硝酸銀の水溶液と臭化カリウム水溶液をpAgを一定に保
ちつつ30分間で同時添加した。その際、温度、アンモニ
ア量、pAg及びK2IrCl6水溶液量を表1−aのように変え
て表1−bに示した内容の22種類の乳剤を調製した。
下塗り層を設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体
上にEM−A〜EM−Vの各乳剤(銀2×10-2モル/m2)を
後出のカプラーC−8(1.5×10-3モル/m2)およびゼ
ラチン(2.3g/m2)と塗布した。続いてEG&G社製感光
系を用いて1/100秒及び1/10,000秒の階調露光をした
後、後出の処理工程に従って現像処理を行なった。得ら
れたセンシトメトリー特性曲線上で(かぶり濃度+0.
2)の濃度に相当する点aと、その点からlogEで0.5多い
露光量に相当する点bを結んだ直線の勾配を、1/100秒
露光と1/10,000秒露光について求め、それぞれをG(10
-2)及びG(10-4)とした。
G(10-4)/G(10-2)の値を表1−bに示した。
これらの乳剤のうちのいくつかを用いて、三酢酸セルロ
ースフィルム支持体上に以下に示すような各層から成る
多層カラー感光材料の試料を5種類(101〜105)作製し
た。各試料の乳剤構成は表2に示した通りである。
(感光層の組成) 塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀の
g/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤およびゼ
ラチンについてはg/m2単位で表した量を、また増感色素
については同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモル
数で示した。
第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 ……0.2 ゼラチン ……1.3 紫外線吸収剤UV−1 ……0.1 同上 UV−2 ……0.2 分散オイルOil−1 ……0.01 同上 Oil−2 ……0.01 第2層(中間層) 微粒子臭化銀 (平均粒径0.07μ) ……0.15 ゼラチン ……1.0 カラードカプラーC−1 ……0.1 同上 C−2 ……0.01 分散オイルOil−1 ……0.1 第3層(第1赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(沃化銀3モル%、 平均粒径0.3μ) ……銀1.6 ゼラチン ……1.6 増感色素I ……4.5×10-4 増感色素II ……1.5×10-4 カプラーC−3 ……0.30 カプラーC−4 ……0.40 カプラーC−5 ……0.02 カプラーC−2 ……0.003 分散オイルOil−1 ……0.03 同上 Oil−3 ……0.012 第4層(第2赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(沃化銀6モル%、 平均粒径0.7μ) ……銀1.0 ゼラチン ……1.0 増感色素I ……3×10-4 増感色素II ……1×10-4 カプラーC−6 ……0.05 カプラーC−7 ……0.015 カプラーC−2 ……0.01 分散オイルOil−1 ……0.01 同上 Oil−2 ……0.05 第5層(中間層) ゼラチン ……1.0 化合物Cpd−A ……0.03 分散オイルOil−1 ……0.05 同上 Oil−2 ……0.05 第6層(第1緑感乳剤層) 沃臭化銀乳化剤(沃化銀4モル%、 平均粒径0.3μ) ……0.8 増感色素III ……5×10-4 増感色素IV ……2×10-4 ゼラチン ……1.0 カプラーC−8 ……0.3 カプラーC−5 ……0.06 カプラーC−1 ……0.15 分散オイルOil−1 ……0.5 第7層(第2緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(沃化銀6モル%、 平均粒径0.7μ) ……銀0.85 ゼラチン ……1.0 増感色素III ……3.5×10-4 増感色素IV ……1.4×10-4 カプラーC−10 ……0.05 カプラーC−11 ……0.01 カプラーC−12 ……0.08 カプラーC−1 ……0.02 カプラーC−9 ……0.02 分散オイルOil−1 ……0.10 同上 Oil−2 ……0.05 第8層(イエローフィルター層) ゼラチン ……1.2 黄色コロイド銀 ……0.08 化合物Cpd−B ……0.1 分散オイルOil−1 ……0.3 第9層(第1青感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀4モル%、 平均粒径0.3μ) ……銀0.4 ゼラチン ……1.0 増感色素V ……2×10-4 カプラーC−13 ……0.9 カプラーC−5 ……0.07 分散オイルOil−1 ……0.2 第10層(第2青感乳剤層) 沃臭化銀(沃化銀10モル%、 平均粒径1.5μ) ……銀0.5 ゼラチン ……0.6 増感色素V ……1×10-4 カプラC−14 ……0.25 分散オイルOil−1 ……0.07 第11層(第1保護層) ゼラチン ……0.8 紫外線吸収剤UV−1 ……0.1 同上 UV−2 ……0.2 分散オイルOil−1 ……0.01 分散オイルOil−2 ……0.01 第12層(第2保護層) 微粒子臭化銀(平均粒径0.07μ) ……0.5 ゼラチン ……0.45 ポリメチルメタアクリレート粒子 (直径1.5μ) ……0.2 硬膜剤H−1 ……0.4 ホルムアルデヒドスカベンジャーS−1 ……1.0 各層には上記の成分の他に、界面活性剤を塗布助剤とし
て添加した。
上記実施例に用いた化合物の化学構造式または化学名を
以下に示す。
Oil−1 リン酸トリクレジル Oil−2 フタル酸ジブチル Oil−3 フタル酸ビス(2−エチルヘキシル) 得られた試料をEG&G社製感光系を用いて1/100秒及び1
/10,000秒の階調露光をしたのち、下記の処理工程に従
って38℃で現像処理を行い、照度の階調に及ぼす効果を
調べた。
カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン− 1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒド ロキシエチルアミノ)−2−メ チルアニリン硫酸塩) 4.5g 水を加えて 1.0l pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄 アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナト リウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0l pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナト リウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液 (70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0l pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−P−モノノ ニルフェニルエーテル(平均 重合度約10) 0.3g 水を加えて 1.0l 第一赤感層、第一緑感層、第一青感層はそれぞれ二種類
の乳剤を混合して用いる。混合比はいずれの層もハロゲ
ン化銀のモル比で1/1である。
次に、これらの試料をストロボ内蔵式コンパクト・カメ
ラ(キャノン・オートボーイ)に装填し、灰色の板を揚
げた人物を、以下の二条件にて撮影した。
撮影条件(イ)秋の青天時の正午の自然光 (色温度約5500K)利用、 1/100秒 同 (ロ)夜間、ストロボ使用、1/8,000秒 続いて、カラーネガ現像処理を行なった。更に得られた
ネガ像を富士写真フィルム(株)製オート・プリンター
FAP3500を用いて、カラーペーパーにプリントした。プ
リントの際のプリンター条件は、撮影条件(イ)で人物
が揚げた灰色の板がプリント上で灰色になるように、各
試料毎に設定を行なった。
ウェッジ露光により求めた各試料の各感光性層の1/100
秒露光時と1/10,000秒露光時の階調の比率を表3に示し
た。また各試料をストロボ内蔵カメラによりストロボ撮
影した際の実技プリントの視覚官能評価の結果も表3に
示した。ここで視覚官能評価は、カラープリント評価に
携わる10人のパネラー イ)〜ヌ)により行い、色再現
および調子再現のそれぞれの項目について、5段階評価
した。
1……劣っている。
2……やや劣っている。
3……ふつう。
4……すぐれている。
5……非常にすぐれている。
その得点および総計を表3に示した。
更に各試料を用いて灰色の板をストロボ撮影した際に得
られるプリントの灰色板の部分のカラー・バランスを第
3図に示した。
表3及び第3図から明らかなように、本発明の試料を用
いてストロボ撮影を行なったときだけ、豊かな調子再現
と自然な色再現が得られている。
ここで、カラーバランスの測定方法は次の通りである。
マクベスチャート中の光学濃度が0.7に相当する灰色板
のプリント上で再現部分について、黄色、マゼンタおよ
びシアンの各単色濃度成分をマクベス濃度計を使用して
測定した。黄色、マゼンタおよびシアンの各成分の濃度
からこれら3色の平均濃度値を差し引いた値に基づいて
カラーバランスを第3図の六角座標にプロットした。こ
こで六角座標の中心は灰色を表わし、六角形の6つの頂
点は黄色、マゼンタ、シアンまたは青、赤、緑の各色の
濃度が灰色から光学濃度にして0.2のズレを有すること
を示す。
(発明の効果) 本発明のカラー感光材料は、自然光による撮影およびス
トロボ撮影のいずれのばあいにも、色再現性、調子再現
性に優れている。
【図面の簡単な説明】 第1図は自然光とストロボ光のエネルギー分布を示す図
面であり、第2図は、この明細書において使用する“階
調”の定義を説明するための図面であり、第3図は、灰
色の板をストロボ撮影した際に得られるプリントの灰色
板部分のカラーバランスを示す図面である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−93147(JP,A) 特開 昭61−52642(JP,A) 特開 昭54−109433(JP,A) 特公 昭52−32569(JP,B2) 特公 平3−613(JP,B2) 特公 平3−13575(JP,B2) 米国特許3672898(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に各々少なくとも一層の青感性ハ
    ロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感
    性ハロゲン化銀乳剤層を有するカラー写真感光材料にお
    いて、1/100秒露光時及び1/10,000秒露光時の青感性
    層、緑感性層及び赤感性層の各階調が以下の関係を有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 ただし、γ(10-4)、γ(10-4)及びγ(10-4
    はそれぞれ1/10,000秒露光時の青感性層、緑感性層及び
    赤感性層の各階調を表し、γ(10-2)、γ(10-2
    及びγ(10-2)はそれぞれ1/100秒露光時の青感性
    層、緑感性層及び赤感性層の各階調を表す。
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