JPH07116431A - 微細気孔径を有するフィルタ - Google Patents

微細気孔径を有するフィルタ

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JPH07116431A
JPH07116431A JP28876293A JP28876293A JPH07116431A JP H07116431 A JPH07116431 A JP H07116431A JP 28876293 A JP28876293 A JP 28876293A JP 28876293 A JP28876293 A JP 28876293A JP H07116431 A JPH07116431 A JP H07116431A
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JP
Japan
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slurry
filter
ceramic
ceramic particles
thickness
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Application number
JP28876293A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Goto
鉄郎 後藤
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水,空気の透過性能に優れ、微細気孔を有す
るセラミックフィルタを得る。 【構成】 孔径が10μm以上100μm以下の連通気
孔を有するセラミックフィルタを支持体とし、その片面
ないし両面に平均粒子径50μm以下のセラミック粒子
のスラリー層から得られる焼成層が形成された微細気孔
径を有するフィルタ。支持体へのスラリーの適用はスク
リーン印刷あるいはアプリケーター塗り,ヘラ塗りによ
る。 【効果】 簡単な操作により孔分布が均一なセラミック
フィルタが得られる。通気抵抗も小さく、薄いものが得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、微細な気孔径を有す
るフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、気孔径の小さなフィルタを粒子径
の揃ったセラミック粒子によりつくる方法があった。こ
の方法では、5μm以下の気孔径を持ったものは、その
フィルタの厚みを薄くしないと通気抵抗が大きくなり、
実用に耐えなくなった。しかしながら、厚みを薄くする
には成形しづらく、板状に成形し焼成しても強度が弱
く、取り扱い時に割れたり、実用強度を満足しなかっ
た。
【0003】また、粒子径の少し大きめの20μm以上
の粒子による板を作成し、その表面に粒子径の小さなセ
ラミック粒をスプレー塗装する方法も考えられたが、ス
プレー塗装あるいはカーテンフロー塗装,刷毛塗り,ロ
ーラー塗りによる塗装では、塗装に適した粘性を得るた
めに粘度を低くするために、このセラミック粒子を分散
させた液が、表面だけでなくある程度内部まで浸透する
ので、結局通気抵抗の大きなフィルタしか得られなかっ
た。
【0004】
【発明の目的】この発明の目的とするところは、板状の
セラミックフィルタにあって、気孔径の小さな、そして
通気抵抗のあまり大きくならないものをつくることにあ
る。
【0005】
【目的を達成するための手段】この発明では、平均気孔
径が10μm以上100μm以下にある板状セラミック
フィルタを支持体とし、この上に平均粒子径が10μm
以下のセラミック粒子から成る薄膜のフィルタ層を重ね
たものとなっている。この発明のフィルタの構造例を断
面図に示すと図1のようになる。符号1の板状フィルタ
上に微粒子からなる焼成層2が形成されている。以下、
その製造法の例を挙げフィルタを説明する。
【0006】まず、支持体であるが、通気抵抗の小さ
な、しかし、取り扱い強度を持ったものを用意する。平
均気孔径では10μm以上100μm以下であり、厚み
が1〜10mmのものがこの発明のフィルタを製造する
には適している。その組成としては、アルミナ,窒化硅
素,炭化硅素,サイアロン,チタン酸バリウム,酸化ジ
ルコニウム,酸化マグネシウム,酸化チタン,酸化亜
鉛,酸化カルシウム,窒化ホウ素,窒化チタン,フオル
ステライト,ステアタイト,ムライト,コーディエライ
ト,炭化タングステン,二酸化硅素,モンモリロナイ
ト,カオリン,タルク,セピオライト,アタパルジャイ
トなどを主成分とするものが例示できる。そして、この
時支持体を形成するセラミック粒子の粒子径は、気孔径
を10〜100μmとするために50μmから1000
μmものが使用される。製法としては、特開昭63−2
01073号あるいは本件出願人が先に出願した特願平
5−63466号に例示される。これらの発明ではセラ
ミック粒子の接点をタルクあるいはガラスフリットない
しガラスフリットと他のセラミック微粉により固着する
ようにしている。
【0007】次に、平均粒子径10μm以下のセラミッ
ク粒子を主成分とするスラリーは、原則として支持体と
同一素材のセラミック粒子を使用し、他に湿潤,分散の
ための界面活性剤,増粘剤,水を混練することによりス
ラリーとなる。セラミック粒子の組成が異なると、熱膨
張係数の差となり、焼成時に反りが発生してしまう。従
って、異なる素材を用いる場合は、熱膨張係数に留意す
る必要がある。この他に合成樹脂エマルション,成膜助
剤が添加されることもある。スラリーの固型分濃度は重
量比において40%以上80%以下にあるのが良く、ス
ラリー粘度は200〜1000ps程度にあるのが印刷
ないし塗装に適している。スラリーの固型分濃度が40
%より小さくなると、仮に粘度が適正な値であったとし
ても焼成による収縮が大きくなり、期待する気孔径のフ
ィルタとならない。スラリー濃度が高いとセラミック粒
子が密に詰まってしまい、この時も通気抵抗が大きくな
ってしまう。また、この濃度は後述するスクリーン印刷
に適した濃度を選択するとこの値となる。そして、スラ
リー粘度が小さくなると、支持体に吸い込まれてしまっ
て均一な微細気孔を有するフィルタとならない。逆に、
スラリー粘度が高すぎると、印刷ムラになり表面が凸凹
したり、目的とする微細気孔ができなかったりする。
【0008】支持体の上へセラミックスラリーの適用
は、スクリーン印刷が最適である。スクリーン印刷で
は、100メッシュ前後のスクリーンを用いて湿潤時の
スラリーの厚みを10μmないし100μmにして印刷
できる。この厚みの制御は、スクリーンを構成するメッ
シュやマスク樹脂の厚みもしくはスラリー粘度による。
また、このスラリーの粘度を調整すると、支持体に発生
する毛細管圧による吸い上げが起こらないため、印刷厚
みがそのまま保持でき、微細孔部分の厚みが厚くならな
い。
【0009】スクリーン印刷以外の支持体への適用は、
厚みの精度が甘くなるが、上記印刷に適した濃度,粘度
のセラミックスラリーをドクターブレードフイルムアプ
リケーター,ベーカーフイルムアプリケーター等を利用
するアプリケーター塗り、あるいはクリアランスを規制
できるヘラによるヘラ塗りが可能である。ローラー塗り
した時には、ローラーにより力がかかり、スラリーの一
部が支持体に吸い込まれる。また、スラリーの粘度が高
いため凸凹ができ、塗布厚のムラをつくってしまい、通
気抵抗の大きい所小さい所になってしまう。また、粘度
を小さくしてスプレー塗装,ローラー塗装を行った時
は、セラミックスラリーが支持体の内部まで浸み込んで
通気抵抗の大きなフィルタしか得られない。
【0010】
【作用】この発明では、セラミックスラリーを濃度,粘
度を調整することによりスクリーン印刷,アプリケータ
ー塗り等が可能なものとなる。そして、調整されたセラ
ミックスラリーによる膜は薄いものが得られ、フィルタ
支持体に浸透することもなく薄膜状のフィルタをつくる
ことになる。
【0011】
【実施例】実施例1では、支持体に平均気孔径が30μ
mである厚み2mmのアルミナ製板を用いた。平均気孔
径は、水銀ポロシメーターにより測定した。支持体にス
クリーン印刷するセラミックスラリーは、セラミック粒
子に平均粒子径45μmの住友化学工業(株)製のアル
ミナA−25(商品名)を40重量部,水を40重量
部,湿潤剤,分散剤,消泡剤をそれぞれ1,1,0.2
重量部,増粘剤にポリアクリル酸アンモニウム塩0.5
重量部,結合剤にアクリル系の合成樹脂エマルション
(固型分50%)を4重量部配合したものとし、ボール
ミルにより十分混合分散させたものを用いた。
【0012】スクリーン印刷は、#100のスクリーン
メッシュを使用し、支持体上に謄写版の要領により印刷
した。乾燥を110℃にて30分行った後、1600℃
下にて焼成を行った。
【0013】実施例2では、実施例1と同じ支持体を用
い、セラミックスラリーには平均粒子径4μmの住友化
学工業(株)製のアルミナAM−21(商品名)100
重量部,水40重量部、その他の活性剤,増粘剤などは
先の例と同じ数値の重量部にして配合し、ボールミルに
よりスラリーを得た。支持体への印刷,乾燥,焼成につ
いても、実施例1と同様の操作により微細孔を有するフ
ィルタを得た。
【0014】比較例1では、実施例2において用いた平
均粒子径4μmのアルミナ粒子を用い鋳込成型用のスリ
ップを作成した。配合はアルミナ100重量部,水20
重量部,湿潤剤および分散剤を各1重量部,合成樹脂エ
マルション(固型分50%)4重量部,消泡剤0.2重
量部とし、ボールミルにより混合分散させた。得られた
スリップは石膏型に流し込み、板厚2.2mmの板を作
成し、乾燥後1400℃条件下にて焼成を行った。
【0015】比較例2では、実施例1と同じ支持体を用
い、セラミックスラリーには、実施例2に用いたセラミ
ック粒子100重量部,水50重量部,湿潤剤,分散剤
を各1重量部,消泡剤0.2重量部,合成樹脂エマルシ
ョン(固型分50%)4重量部を配合し、ボールミルに
より混合分散させた。そして得られた液を、エマースプ
レーガン(口径2mm)を用いて、支持体に0.06g
/cmの塗布量により塗装した。塗装後、110℃3
0分の乾燥工程の後、1600℃条件下で焼成した。
【0016】上記の実施例,比較例の方法により得られ
たフィルタの微細孔部分の気孔径および水透過能,厚み
を測定した。結果は下記表1に示す。水透過能の単位は
Darcyにより表されるもの、下記数1となってい
る。厚みは、支持体を含む厚さである。
【0017】
【数1】
【0018】
【表1】
【0019】比較例3は、実施例2におけるセラミック
スラリーの配合において増粘剤なしのものを作成し、こ
の粘度の低いスラリーを印刷に供した。印刷後の支持体
は、実施例2と同様にして乾燥,焼成を行った。得られ
たフィルタは比較例2と同じ数値を示すものとなった。
【0020】比較例4では、実施例1におけるセラミッ
クスラリーの濃度を変化させた。スラリーの配合の中で
アルミナの配合量を80重量部と倍量にした以外は同一
量にしてスラリーをつくった。このスラリーの粘度は6
00psであり、スクリーン印刷に供したところ、印刷
面にスクリーンのメッシュのあとがのこり凸凹となり、
微細粒子のフィルタとしての効果が得られなかった。
【0021】
【発明の効果】従来、微細孔を有する樹脂製のフィルタ
は存在しているが、これの問題点は目詰まりした場合の
再利用が困難であった。この点セラミックスであれば、
高温で燃焼させたり、化学薬品により溶かすなどの方法
により再利用することが可能である。
【0022】このフィルタは、高温でも低圧条件におい
て使用できることにより、現在問題となりつつあるディ
ーゼルエンジンより発生する微粒子カーボンなどを、排
気ガス中より除去することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のフィルタの構造例を示した断面図。
【符号の説明】
1 板状フィルタ 2 焼成層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均気孔径10μm以上100μm以下
    にある板状フィルタの片面ないし両面に、平均粒子径5
    0μm以下のセラミック粒子のスラリー層から得られる
    厚さ50〜500μmの焼成層を形成させてなることを
    特徴とする微細気孔径を有するフィルタ。
  2. 【請求項2】 平均気孔径10μm以上100μm以下
    にある板状フィルタの片面ないし両面に対して、平均粒
    子径50μm以下のセラミック粒子および界面活性剤,
    増粘剤,水を主成分とするセラミックの重量濃度40%
    以上80%以下のセラミックスラリーをスクリーン印刷
    あるいはアプリケーター塗りし、微小セラミック粒子が
    焼結可能な温度以上にて焼成することを特徴とするフィ
    ルタの製造方法。
JP28876293A 1993-10-25 1993-10-25 微細気孔径を有するフィルタ Pending JPH07116431A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437344B1 (ko) * 2001-08-20 2004-06-25 한국에너지기술연구원 먼지가 내부로 침투하는 것을 방지하는 표면층을 구비한 집진필터와 그 제조방법 및 장치
US6863700B2 (en) 1996-09-30 2005-03-08 Hitachi Chemical Company, Ltd. Cerium oxide abrasive and method of polishing substrates

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