JP3364189B2 - 超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法 - Google Patents

超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超微粒子を用い
て、金属又はセラミックスで構成される多孔質膜を作製
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
金属やセラミックスで構成される多孔質膜は、膜材料を
溶解または分散させた液体を塗布し、その後、乾燥およ
び焼成することにより作製する方法(液相法)と、気相
法により成膜する方法がある。液相法による成膜方法で
は、乾燥および焼成中、膜材料の収縮に起因する割れや
大きな孔などの欠陥が導入されやすいという欠点があ
る。また気相法では、成膜速度が遅いという欠点があ
る。
【0003】本発明は、金属やセラミックスの超微粒子
を気体中に分散させ、超微粒子を多孔質基材へ吸引によ
り回収することで、欠陥が導入されず品質の安定した多
孔質膜を製造することができ、また、成膜中の超微粒子
の供給量が気相法にくらべ非常に多いので、成膜速度が
気相法よりも速いなど秀れた効果を発揮する画期的な超
微粒子を用いた多孔質膜の作製方法を提供することを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0005】粒径0.1μm以下の微粒子をキャリアガ
ス中に分散させ、このキャリアガスを、加熱した多孔質
基材を通して吸引することにより、金属又はセラミック
スで構成される多孔質膜を作製することを特徴とする超
微粒子を用いた多孔質膜の作製方法に係るものである。
【0006】また、超微粒子の材質を、酸化物、窒化
物、炭化物などのセラミックスとして、セラミックスで
構成される多孔質膜を作製することを特徴とする請求項
1記載の超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法に係るも
のである。
【0007】また、超微粒子の材質を金属として、金属
で構成される多孔質膜を作製することを特徴する請求項
1記載の超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法に係るも
のである。
【0008】また、超微粒子の材質を、金属とセラミッ
クスとの混合物として、金属とセラミックスとで構成さ
れる多孔質膜を作製することを特徴する請求項1記載の
超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法に係るものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】最も最良と考える本発明の実施の
形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づい
てその作用効果を示して簡単に説明する。
【0010】微細な細孔径(0.1μm以下)を有する
多孔質膜は、気体分離、煤煙中の粒子捕獲、NOxなど
の有害ガスの分解などに利用される。多孔体も細孔径を
小さくすることにより、同様の用途で利用可能である
が、気体透過速度が著しく低下するため、処理量が非常
に少ないものとなる。したがって、気体が透過する際の
圧力損失を極力抑えるために、膜状にすることが必須と
なる。
【0011】多孔質膜の材質には、大別して有機系と無
機系があるが、有機系は最高使用温度が200℃程度で
あり、それ以上での使用には無機系の多孔質膜を使用す
る必要がある。また、高温・腐食環境下では、セラミッ
クスとする必要がある。
【0012】無機系の多孔質膜の作製方法には、ゾルゲ
ル法などの液体状の物質を基材に塗布する液相法と、C
VDなどの気相から物質を基材上へ析出させる気相法、
アルミニウムの陽極酸化を利用するといった化学的方法
などがある。液相法は、大面積にも対応できるという特
徴があるが、製造工程中の乾燥および焼成時に、膜材料
の収縮に起因する割れや大きな孔などの欠陥が導入され
やすいという欠点がある。
【0013】気相法は、基材に大きな欠陥などがあると
成膜後も欠陥として残ってしまい、また成膜速度が遅い
ために生産コストが上がるという問題がある。化学的方
法は、安価な方法であるが、材質に制限があるという問
題がある。
【0014】そこで、基材の欠陥に影響されず、かつ大
面積にも対応可能、成膜速度が速い、材質に制限がない
という方法として、超微粒子を用いた多孔質膜の作製方
法を発明した。
【0015】即ち、本発明は、金属やセラミックスの超
微粒子をキャリアガス中に分散させ、超微粒子を多孔質
基材へ吸引により回収すると同時に多孔質基材の加熱も
行う。これにより、気体の透過しやすい欠陥から優先的
に膜が生成される。また、成膜過程が多孔質膜の気体透
過率と関連しているため、気体透過率を測定することに
より多孔質膜の品質調整および管理も行える。このため
本方法によれば、欠陥が導入されず品質の安定した多孔
質膜を製造することができ、また、成膜中の超微粒子の
供給量が気相法にくらべ非常に多いので、成膜速度が気
相法よりも速いなど秀れた効果を発揮する。
【0016】更に詳述すると、超微粒子(粒径0.1μ
m以下)は容易に気体(キャリアガス)中に浮遊する。
【0017】この性質を用いて、セラミックス超微粒子
や、金属超微粒子を気体中に分散させる。分散させた超
微粒子を加熱した多孔質基材に吸引することにより、多
孔質薄膜を作製する。気体は細孔径の大きな気孔から優
先的に流れるので、超微粒子も大きな気孔から堆積す
る。多孔質膜の欠陥は、周囲に比較して大きな孔やクラ
ックであり、このような欠陥は気体が透過しやすい状態
となっている。したがって、本方法によれば、基材の欠
陥を修繕することが可能であり、また成膜した多孔質膜
の細孔径も均一なものとなる。さらに、気体の透過速度
は気孔率や細孔径に依存するため、成膜中に膜を透過す
る気体流量をモニターすることにより、性能の安定した
膜を製造することが可能となる。本方法は、基材に超微
粒子を吸引し堆積させるという単純な方式のため、大面
積にも対応が可能である。成膜速度は、粉末供給量、超
微粒子を吸引する時の圧力差に依存するが、従来の気相
法にくらべ高速である。超微粒子は、各種多様な材質で
供給することが可能であり、本方法によれば多孔質膜の
材質への制限はない。
【0018】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0019】細孔径0.1μm、気孔率30%、αアル
ミナの多孔質基材(基板)へ、平均粒径20nmのγA
23粒子をO2中に分散させγAl23多孔質膜を成
膜した。成膜温度は、500℃、600℃、700℃と
した。成膜後、O2、H2、CH4ガスを透過させ、透過
速度より気体分離率を測定した。
【0020】図1に示すように、その結果、成膜により
気体分離率は向上し、また成膜温度の上昇に伴い向上し
た。これは、粗大な細孔が消滅し細孔径が均一になるた
めであると考えられる。
【0021】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、欠
陥が導入されず品質の安定した多孔質膜を製造すること
ができ、また、成膜中の超微粒子の供給量が気相法にく
らべ非常に多いので、成膜速度が気相法よりも速いなど
秀れた効果を発揮する画期的な超微粒子を用いた多孔質
膜の作製方法となる。
【0022】即ち、一層気体の透過しやすい欠陥から優
先的に膜が生成され、また、成膜した多孔質膜の細孔径
も均一なものとなり、性能の安定した膜を製造すること
が可能となるなど極めて秀れた超微粒子を用いた多孔質
膜の作製方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気体分離率の基板温度依存性を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 41/87 C04B 41/87 A 41/88 41/88 S (56)参考文献 特開 平9−184080(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 26/00 B01D 71/02 500 C04B 41/85 C04B 41/88

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径0.1μm以下の微粒子をキャリア
    ガス中に分散させ、このキャリアガスを、加熱した多孔
    質基材を通して吸引することにより、金属又はセラミッ
    クスで構成される多孔質膜を作製することを特徴とする
    超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法。
  2. 【請求項2】 超微粒子の材質を、酸化物、窒化物、
    炭化物などのセラミックスとして、セラミックスで構成
    される多孔質膜を作製することを特徴とする請求項1記
    載の超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 超微粒子の材質を金属として、金属で構
    成される多孔質膜を作製することを特徴する請求項1記
    載の超微粒子を用いた多孔質膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 超微粒子の材質を、金属とセラミックス
    との混合物として、金属とセラミックスとで構成される
    多孔質膜を作製することを特徴する請求項1記載の超微
    粒子を用いた多孔質膜の作製方法。
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JP4666476B2 (ja) * 2005-05-25 2011-04-06 日産自動車株式会社 成膜装置及びこれを用いた成膜方法
JP4626829B2 (ja) * 2007-11-15 2011-02-09 Toto株式会社 多孔質複合構造物の作製方法及びその作製に用いる多孔質微粒子
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