JP4300871B2 - シート状多孔質金属体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状多孔質金属体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種フィルタ、アルカリ二次電池の電極基板、ヒートパイプにおけるウィックや、ウエハのような薄板を吸着させて搬送する治具などに、開放気孔を有する多孔質金属体が使用されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
フィルタ等には、金属粉末、シンナーからなるスラリーに界面活性剤および発泡剤を添加して発泡スラリーを作製し、これを薄板状に成形して発泡剤を発泡させて乾燥、脱脂および焼成することにより製造したシート状の多孔質金属体(発泡シート)が好適に用いられる。この発泡シートは、80〜90%の高い気孔率を有しており、発泡剤の添加量を調節することにより気孔率を制御することができる。また、金属粉末を含むスラリーを薄板状に成形して乾燥、脱脂および焼成することにより、たとえば孔径2μm程度の微細な気孔を有するシート状の多孔質金属体(焼結シート)を製造することができる(たとえば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−303979号公報
【特許文献2】
特開平11−350006号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような多孔質金属体は、ろ過対象物に対して反応しない材質の金属粉末を選択することができるので、各種フィルタに好適であるが、フィルタとして高いろ過精度、回収率を得るために、ばらつきのない孔径でかつ所望の孔径の気孔が形成されることが求められる。しかしながら、発泡シートおよび焼結シートでは微細な気孔を均一に形成することができず、孔径を制御することが困難であり、要求されるろ過精度、回収率を満足することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたもので、気孔径のばらつきが小さく所望の気孔率を有するシート状多孔質金属体を提供し、ろ過精度の高い金属製フィルタの実現を可能にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法は、平均粒径が10〜20μmの金属粉末、有機バインダ、溶媒、及び前記金属粉末の粒径に対する粒径が平均粒径比で2:1〜1:2に設定され、かつ、前記金属粉末に対する混合割合を体積比で3:1〜1:4に設定された平均粒径が10〜20μmの樹脂ビーズを混合したスラリーを、キャリアシート上に塗布して前記溶媒を乾燥させた後に該キャリアシートから取り外してグリーンシートとし、該グリーンシートを脱脂・焼成して、前記有機バインダおよび樹脂ビーズを消失させるとともに前記金属粉末を結合させることにより、前記樹脂ビーズが消失して気孔が形成され、形成された気孔のうち最も多く存在する気孔径を1としたとき0.75〜1.25倍の範囲に入る気孔が78%以上を占めるような気孔ばらつき、厚みが50〜300μm、かつ気孔率が38〜55%に設定されたシート状多孔質金属体を製造することを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、樹脂ビーズの形状がほぼそのまま気孔の形状となるので、樹脂ビーズの平均粒径や含有量を調節することにより孔径を容易に制御でき、ろ過精度の高いフィルタに使用可能なシート状多孔質金属体を得ることができる。
また、金属粉末粒径と樹脂ビーズ粒径とが比較的近くなるように(平均粒径比で2:1〜1:2)、しかもそれら金属粉末および樹脂ビーズの平均粒径がともに10〜20μmに設定したため、樹脂ビーズによる気孔がより均一になるとともに、厚いものでも潰れることなく形成することができる。
【0009】
請求項2の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法は、請求項1の製造方法において、スラリーの粘度が60〜150Pa・sであることを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、スラリーの粘度を適度な大きさとすることにより、比重が異なる金属粉末と樹脂ビーズとがスラリー中で分離しにくくなるので、各粉末が均一に分散した状態のスラリーをキャリアシート上に塗布することができ、またキャリアシート上に塗布されたスラリー中での各粉末の分離を抑制することができる。したがって、樹脂ビーズと金属粉末とが均一に分散したスラリーからグリーンシートが得られるので、全体に均一に気孔が形成されたシート状多孔質金属体を製造することができる。
【0011】
請求項3の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法は、請求項1または2の製造方法において、スラリーを、ドクターブレード法によりキャリアシート上に塗布することを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、キャリアシート上にスラリーを所望の厚さで均一に塗布することが容易となり、均一な厚さのシート状多孔質金属体を製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法により製造されるシート状多孔質金属体は、金属粉末を焼成して形成された骨格間に気孔を有し、この気孔が表裏にわたり連通していることにより通気性を有するものである。
以下、本発明の実施形態に係るシート状多孔質金属体の製造方法について、図1ないし図4を用いて説明する。
【0014】
〈スラリー製造工程〉
まず、以下に示す原料を十分に混合・混練し、成形用スラリーSを作製する。ここで、必要に応じてスラリー中の気泡を取り除く真空脱泡を行う。
・金属粉末P1(SUS316L粉末)
・樹脂ビーズP2(球状アクリル樹脂ビーズ)
・有機バインダ(メチルセルロース)
・溶媒(水)
・消泡材(エタノール)
【0015】
〈スラリーシート形成工程〉
次に、図1に示すように、成形用スラリーSをホッパ10に貯蔵する。そして、ローラ11,12によって搬送されるキャリアシート13上に、この成形用スラリーSをドクターブレード14により延ばし(ドクターブレード法)、所定厚さのスラリーシート15を形成する。スラリーシート15はキャリアシート13上に付着した状態であり、形状が定まっていないため、キャリアシート13なしで取り扱うことができる状態ではない。
【0016】
なお、成形用スラリーSは十分に混練されており、金属粉末および樹脂ビーズが均一に分散した状態でホッパ10に投入されるので、ホッパ10からキャリアシート13上に供給される当初は、成形用スラリーS中の金属粉末および樹脂ビーズは均一となっている。その後、ホッパ10内の成形用スラリーSはホッパ内下層部から順にキャリアシート13上に供給されるので、ホッパ10の上層部から下層部に至る間に、またホッパ10内での貯蔵時間が長時間におよぶと、成形用スラリーS中で比重の異なる金属粉末および樹脂ビーズが分離する虞がある。この問題を防止するには、成形用スラリーSの粘度を60〜150Pa・sとしておくことが好ましい。また、これにより、キャリアシート13上に供給後の成形用スラリーS(スラリーシート15)においても、搬送時の振動や時間経過による金属粉末および樹脂ビーズの分離を防止することができる。
【0017】
なお、ここではドクターブレード法によりスラリーの塗布を行ったが、キャリアシート上に極薄いシートを形成することができればよく、ロールコータ、リップコータ、グラビアコータ等の成膜装置、塗工装置を用いた方法などでもよい。
【0018】
また、金属粉末および樹脂ビーズは、均一な骨格および気孔を形成するためには、粒径の分布幅が狭く、粒子自体は球状である方が好ましい。たとえば金属粉末は、アトマイズ法により製造されて分級機により分級されることにより、均一な粒径のものが得られる。また、金属粉末には種々の材質を選択することができ、耐食・耐熱性が要求される用途ではハステロイ(登録商標)等のNi合金粉末を使うことも可能である。
【0019】
〈乾燥工程〉
次に、キャリアシート13上のスラリーシート15に含まれる水(溶媒)を蒸発させ、グリーンシートGを得る。乾燥したグリーンシートGは、図2に示すように金属粉末P1および樹脂ビーズP2が均一に分散し、バインダにより接合されてシート状をなしたものであり、単体で取り扱うことができる状態となっている。
【0020】
〈グリーンシート取り外し工程〉
さらに、得られたグリーンシートGをキャリアシート13上から取り外し、セラミックス板等の敷板上に載せる。この時点でグリーンシートGは軟質であり、敷板上に載置されることにより、取り扱いを容易にすることができる。なお、グリーンシートGを取り外した後のキャリアシート13は、再利用することもできる。
【0021】
〈脱脂・焼成工程〉
敷板上のグリーンシートGを敷板ごと脱脂装置中に通し、たとえば真空中で500℃、15分間保持することにより、樹脂ビーズおよびバインダを除去する。これにより金属粉末P1は、図3に示すように、消失した樹脂ビーズ部分P2を空洞とする構造を形成しているが、金属粉末粒同士が点接触しているだけの結合されていない状態となる。
次いで、脱脂したグリーンシートGを敷板ごと焼成炉中に通して、たとえば真空中で1200℃、2時間保持することにより図4に示すように金属粉末P1粒同士を焼成し、シート状の多孔質金属体を得る。この脱脂・焼成工程は、たとえばバッチ式の真空炉、還元雰囲気中での連続炉を用いて行われる。
【0022】
このように製造されたシート状多孔質金属体は、金属粉末の平均粒径、樹脂ビーズの平均粒径、金属粉末と樹脂ビーズとの混合比等の条件を適宜調整することにより、所望の気孔径や気孔率とされる。たとえば、気孔径を大きくするには樹脂ビーズの粒径を大きくし、気孔率を大きくするには樹脂ビーズの配合割合を大きくするなどの調整が考えられるが、処理温度や時間によっても気孔径や気孔率を変化させることができるので、各条件の適切な組み合わせを検討する必要がある。
【0023】
なお、シート状多孔質金属体の厚みは、焼成時の収縮率を考慮してスラリーの成形厚さを調整することにより所望のものが得られる。特に、フィルタとして用いる場合、強度および圧力損失を考慮すると、シート状多孔質金属体の厚みは50〜300μm程度が好ましい。また、金属粉末および樹脂ビーズの粒径および混合比等の調整により、シート状多孔質金属体の気孔率は20%〜80%とすることが好ましい。
【0024】
ここで、表1に示す金属粉末および樹脂ビーズを用いて上記製造方法によりシート状多孔質金属体を製造したところ、図5から図7に示すように気孔径の分布に変化がみられた。
なお、気孔径のばらつきは、最も多く存在する気孔径(主孔径:ここでは7.5μm)の0.75〜1.25倍の範囲Rに入る孔径(5〜8μm)を有する気孔が全体に占める割合で比較した。多孔質体の気孔径分布測定は、ここでは水銀ポロシメータ法により行った。
【0025】
【表1】
【0026】
樹脂ビーズを添加した実施例1,実施例2では、図5および図6にも示すように気孔径のばらつきが小さい多孔質体が得られた。一方、樹脂ビーズを添加しない従来例では、実施例1,実施例2と比較して、主孔径の0.75〜1.25倍の範囲Rに含まれる気孔の割合が少なく、図7にも示すように気孔径のばらつきが大きい多孔質体となった。したがって、樹脂ビーズを添加することにより気孔径が均一となり、ろ過精度の優れた金属フィルタとして好適な、シート状多孔質金属体を製造することができた。
【0027】
ここで、金属粉末および樹脂ビーズの平均粒径や体積比を異ならせた場合について実験した結果を比較、検討する。
【0028】
まず、金属粉末および樹脂ビーズの平均粒径比を種々異ならせた場合について実験した。
スラリー中の金属粉末(SUSL316L粉末)と樹脂ビーズ(球状アクリルビーズ)の体積比は2:1、金属粉末および樹脂ビーズの重量の合計は500gとし、有機バインダとしてメチルセルロース30g、溶媒として水200gを混合した。
以上の配合組成で、密閉容器中、大気圧下で1時間混練した後、さらに消泡剤としてエタノール50gを添加し、スラリーの粘度が100Pa・sになるように減圧下で混合・混練して成形用スラリーを得た。
この成形用スラリーを、ドクターブレード法によりキャリアシート上に塗布し、スラリーシートを形成した。このとき、ドクターブレードのブレードギャップ(キャリアシートとドクターブレード先端との隙間の大きさ)は0.4mmとした。これを室温にて12時間保持して自然乾燥させ、グリーンシートを作製した。
次いで、グリーンシートをキャリアシートからはがし、セラミックス板(敷板)上に載置して、脱脂装置により真空中で500℃、15分間保持してバインダと樹脂ビーズを消失させ、さらに焼成炉により真空中で1200℃、2時間保持してシート状多孔質金属体を得た。
【0029】
以上のようにして、金属粉末および樹脂ビーズの平均粒径を異ならせてシート材を製造したところ、表2に示す結果が得られた。
【0030】
【表2】
【0031】
ここで、収縮率とは、焼成前のグリーンシートの長さ、幅に対して焼成後にシート材が収縮した分の長さ、幅のそれぞれの割合を平均したものである。
これらのうち、例1のものは他のものに比べて若干気孔径のばらつきが大きく、また例5のものは脱脂後に崩れることがあるため、比較的薄いものに限られる。したがって、平均粒径比については例2,例3,例4のものがより好ましく、金属粉末粒径と樹脂ビーズ粒径とが比較的近い方(平均粒径比で2:1〜1:2)が、樹脂ビーズによる気孔がより均一になるとともに、厚いものでも潰れることなく形成することができる。
【0032】
つぎに、金属粉末および樹脂ビーズの体積比を種々異ならせた場合について実験した。
スラリー中の金属粉末(SUSL316L粉末)と樹脂ビーズ(球状アクリルビーズ)の平均粒径はいずれも10μm、金属粉末および樹脂ビーズの重量の合計は500gとし、有機バインダとしてメチルセルロース30g、溶媒として水200gを混合した。
以上の配合組成で、密閉容器中、大気圧下で1時間混練した後、さらに消泡剤としてエタノール50gを添加し、スラリーの粘度が100Pa・sになるように減圧下で混合・混練して成形用スラリーを得た。
この成形用スラリーを、ドクターブレード法によりキャリアシート上に塗布し、スラリーシートを形成した。このとき、ドクターブレードのブレードギャップ(キャリアシートとドクターブレード先端との隙間の大きさ)は0.4mmとした。これを室温にて12時間保持して自然乾燥させ、グリーンシートを作製した。
次いで、グリーンシートをキャリアシートからはがし、セラミックス板(敷板)上に載置して、脱脂装置により真空中で500℃、15分間保持してバインダと樹脂ビーズを消失させ、さらに焼成炉により真空中で1200℃、2時間保持してシート状多孔質金属体を得た。
【0033】
以上のようにして、金属粉末および樹脂ビーズの体積比を異ならせてシート材を製造したところ、表3に示す結果が得られた。
【0034】
【表3】
【0035】
これらのうち、例6のものは収縮率が大きく、面積が比較的小さいものに制限され、また例11のものは他のものに比べて若干気孔径のばらつきが大きくなった。したがって、体積比については例7〜例10のもの(体積比1:3〜4:1)がより好ましく、大きな面積のものでも大きな寸法変化を生じることなく製造でき、気孔径がより均一なものを形成することができる。
【0036】
以上のように、スラリーに樹脂ビーズを配合した本発明の実施例では、各製造条件の調整により多孔質体の気孔率、孔径のばらつき、収縮率等を変化させ、フィルタに好適なシート状多孔質金属体を製造することができた。特に、金属粉末および樹脂ビーズの平均粒径、体積比を、それぞれ大きく異ならせずに製造すると、孔径のばらつきが小さい多孔質体が得られ、金属製フィルタに好適となった。
【0037】
すなわち、本発明の製造方法により、孔径分布が狭い(孔径のばらつきが小さい)シート状多孔質金属体を製造することができた。このシート状多孔質金属体は、所望の均一な孔径を有する気孔が薄いシートを連通するように形成されているので、ろ過精度に優れたフィルタを実現できる。また、孔径が微細かつ均一な気孔がシートの厚さ方向だけでなく各方向に互いに連通していることから、フィルムや薄板を真空吸着させる吸着部材や、ヒートパイプのウィックのような吸水部材としても好適である。さらに、気孔がシートの厚さ方向に連通していることにより通気性を有しているから、粉体の輸送や貯蔵において微細な粉体を通過させずにエアを送り込むフィルタとして用いることもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法によれば、樹脂ビーズの形状がほぼそのまま気孔の形状となるので、樹脂ビーズの平均粒径や含有量を調節することにより孔径を容易に制御でき、ろ過精度の高いフィルタに使用可能な多孔質金属体を得ることができる。
【0039】
請求項2の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法によれば、スラリーの粘度を適度な大きさとすることにより、混練後の貯蔵時間が長時間となる場合でもスラリー中での金属粉末および樹脂ビーズの比重差による分離を防止しやすくすることができるので、フィルタや吸水部材に好適な、均一に気孔が形成されたシート状多孔質金属体を製造することができる。
【0040】
請求項3の発明に係るシート状多孔質金属体の製造方法によれば、キャリアシート上にスラリーを所望の厚さで均一に塗布することが容易となり、均一な厚さのシート状多孔質金属体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるシート状多孔質金属体を製造する装置の要部を示す模式図である。
【図2】 本発明により製造されるシート状多孔質金属体の製造過程において、脱脂前のグリーンシート中の金属粉末および樹脂粉末の状態を示す模式図である。
【図3】 本発明により製造されるシート状多孔質金属体の製造過程において、脱脂後のグリーンシート中、金属粉末の状態を示す模式図である。
【図4】 本発明により製造されるシート状多孔質金属体中、焼成された金属粉末の状態を示す模式図である。
【図5】 本発明の製造方法により製造した実施例1のシート状多孔質金属体に形成された気孔の孔径分布を示す図である。
【図6】 本発明の製造方法により製造した実施例2のシート状多孔質金属体に形成された気孔の孔径分布を示す図である。
【図7】 樹脂ビーズを添加せずに製造したシート状多孔質金属体に形成された気孔の孔径分布を示す図である。
【符号の説明】
10 ホッパ
11,12 ローラ
13 キャリアシート
14 ドクターブレード
15 スラリーシート
G グリーンシート
S 成形用スラリー
P1 金属粉末
P2 樹脂ビーズ
Claims (3)
- 平均粒径が10〜20μmの金属粉末、有機バインダ、溶媒、及び前記金属粉末の粒径に対する粒径が平均粒径比で2:1〜1:2に設定され、かつ、前記金属粉末に対する混合割合を体積比で3:1〜1:4に設定された平均粒径が10〜20μmの樹脂ビーズを混合したスラリーを、キャリアシート上に塗布して前記溶媒を乾燥させた後に該キャリアシートから取り外してグリーンシートとし、
該グリーンシートを脱脂・焼成して、前記有機バインダおよび樹脂ビーズを消失させるとともに前記金属粉末を結合させることにより、前記樹脂ビーズが消失して気孔が形成され、形成された気孔のうち最も多く存在する気孔径を1としたとき0.75〜1.25倍の範囲に入る気孔が78%以上を占めるような気孔ばらつき、厚みが50〜300μm、かつ気孔率が38〜55%にそれぞれ設定されたシート状多孔質金属体を製造することを特徴とするシート状多孔質金属体の製造方法。 - 前記スラリーの粘度が60〜150Pa・sであることを特徴とする請求項1に記載のシート状多孔質金属体の製造方法。
- 前記スラリーを、ドクターブレード法により前記キャリアシート上に塗布することを特徴とする請求項1または2に記載のシート状多孔質金属体の製造方法。
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