JPH07114736B2 - 座 席 - Google Patents

座 席

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JPH07114736B2
JPH07114736B2 JP63260548A JP26054888A JPH07114736B2 JP H07114736 B2 JPH07114736 B2 JP H07114736B2 JP 63260548 A JP63260548 A JP 63260548A JP 26054888 A JP26054888 A JP 26054888A JP H07114736 B2 JPH07114736 B2 JP H07114736B2
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JP
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hygroscopic
moisture
fiber
seat
pad
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JP63260548A
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康生 米重
淳 三角
徹 酒井
謙二 村上
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NHK Spring Co Ltd
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NHK Spring Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば自動車などの乗物用座席に好適な座席
に関する。
[従来の技術] 自動車のように屋外で使用される乗物は、特に夏季など
において炎天下にさらされた状態で放置されると車内の
温度がきわめて高くなる。特に座席の表面は直射日光に
より高温になりやすいため、乗員は座席に着座する時に
発汗とともに著しい暑さを感じる。この時の不快感は単
なる熱さではなく、じっとりとした湿気を伴う不快感、
いわゆる「蒸れ感」であって、車内の冷房装置を作動さ
せた位では着座直後の不快感を解消することは困難であ
る。
また、長時間にわたって着座していると、座席と接触す
る身体の一部では発汗による湿気が逃げにくいため、皮
膚近傍の温度が上昇し、蒸れを感じて不快になる。従来
の座席用パッドにはウレタンフォームが多用されている
が、通常のウレタンフォームは通気性に乏しいため、蒸
れ感が一層つのる原因となっている。
こうした蒸れ感を軽減する手段として、例えば実開昭58
−171050号公報に見られるように、パッド内にエアを強
制送風することによって、乗員の座部および背部が蒸れ
ないようにすることが考えられた。しかしながらこの場
合には送風用のファンやこれに付随する弁および配管な
どが必要であるから、構造が複雑になりコストも高くな
る。
これに対し、蒸れ感を軽減するための簡易な手段とし
て、パッドや表皮等のシート構成材料自体に吸湿性をも
たせ、着座部位の湿度を下げる試みがなされている。例
えば、吸湿性有する繊維(ウールやアセテート,レー
ヨン等)を表皮材に混ぜる、吸湿性を有する繊維をフ
ェルト状にして表皮とパッドとの間のワディングに用い
る、シリカゲル等の吸湿剤を表皮とパッドとの間に入
れる、等の吸湿手段が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながらウールやアセテート,レーヨン等の吸湿能
力は最大で20〜30wt%であるから、多量の発汗に対応で
きるようにするには多くの量を必要とする。一方、シリ
カゲル等の吸湿剤は最大で50〜80wt%程度の吸湿能力を
もつが、粒状であるため吸湿剤を所定位置に保持してお
くことが難しく、使用中に位置ずれを生じたり脱落しや
すい。しかも粒状や粉用のシリカゲルは異物として感じ
られやすく、着座感触が悪化する原因になる。
従って本発明の目的は、吸湿性能が高く着座時の不快な
蒸れ感を軽減させることができるとともに、異物感を生
じることがないような座席を得ることにある。
[課題を解決するための手段] 蒸れ感に関与する因子として、着座者が着用している衣
服内の湿度が密接な関係にあることが知られている。す
なわち着座部の衣類内部の湿度を低減すれば蒸れ感を解
消することが可能である。第3図に示されるように、湿
気の移動は、汗の発生源である人体の皮膚側すなわちク
ッション表皮側から内部のパッド側へと移動してゆく。
この時、表皮付近は高湿となっていて、パッド内部は低
湿となっている。高吸水性樹脂のように吸湿能力の高い
吸水剤は高湿雰囲気での吸湿能力が高いから、着座時に
高湿となる表皮のすぐ下に繊維形態をしたシート状吸湿
体を配置すると、蒸れ感を軽減する上できわめて有効で
ある。
従って前記目的を果たすために本発明者が発明した座席
は、パッドと、このパッドの外側を覆う表皮と、上記パ
ッドと表皮との間に介在されたシート状の吸湿体を具備
したものである。この吸湿体は、基材繊維の表面に吸水
性樹脂を付着・固定させるか、あるいは繊維表面を化学
的に改質して吸湿能力をもたせたものであって、繊維形
態をしている。基材繊維に吸水性樹脂を付着させた上記
吸湿体としては、例えばポリアクリル酸系の吸水性樹脂
が使われる。また、繊維表面を改質することにより吸湿
能力をもたせた吸湿体としては、例えばアクリル繊維の
表面を化学的に改質することによって高い吸湿能力をも
たせた繊維などが使われる。
[作用] 上記構成の座席において、着座時の湿気は汗の発生源で
ある着座者の皮膚からパッド側に移動するため、着座者
が着用している衣類内の湿分はクッション最上部の表皮
の直下にある上記シート状吸湿体に吸収される。そして
この吸湿体とパッド内に吸収された湿分は、放湿時にパ
ッドと表皮の双方を通じて放湿される。
[実施例1] 以下に本発明の一実施例につき、図面を参照して説明す
る。第1図に示された自動車用座席1は、座部2と背も
たれ部3とからなる。座部2と背もたれ部3は、それぞ
れフレーム4,5とばね構体6,7を有している。
ばね構体6,7の上にはパッド8,9が乗っている。このパッ
ド8,9は、立体的に絡み合いかつ捲縮したポリエステル
短繊維と、これら繊維相互の交絡点をバインドするウレ
タンバインダーからなる。従って上記パッド8,9は、繊
維間の隙間を通じて空気が自由に流通できる。しかも繊
維同志を結合しているウレタンバインダーは弾性を有す
るエラストマであり、捲縮のあるポリエステル線を結合
しているから、上記パッド8,9はクッションとして好ま
しい弾性をもち、耐へたり性にも優れている。なお、ウ
レタンバインダーの置換基に親水性を出すような官能
基、あるいは化学構造として親水性を出すような官能基
を導入することによって、ウレタンバインダー自身に親
水性をもたせれば、パッド8,9自体に吸湿性をもたせる
ことができる。
パッド8,9の外側は表皮11,12で覆われている。表皮11,1
2は、通気性と、ある程度の吸湿性が得られるように、
ウール等の天然繊維やレーヨン等のような吸湿性合成繊
維の織布,編み布,あるいは不織布が使用されるが、本
実施例ではポリエステル繊維とウールを1:1で混合した
繊維を使用する。
パッド8,9と表皮11,12との間にワディング13,14が介在
させられている。ワディング13,14はシート表面の感触
を向上させるとともに、外観に凹凸の変化を与えるため
に使われる。このワディング13,14の材料には通気性と
弾性を有する材料、例えば連続気泡性の樹脂フォーム
(例えばスラブウレタン)を厚さ5 mm程度にカットした
ものが使われる。この場合、親水性のウレタンを使用す
ることにより、ワディング13,14自身に吸湿性をもとせ
てもよい。なお、ワディング13,14の材料に、パッド8,9
と同様のポリエステル繊維をウレタンバインダーでバイ
ンドし、上記厚みに成形したものを使用してもよい。
そして表皮11,12とワディング13,14との間に薄いシート
状の吸湿体20が介在させられている。この吸湿体20は、
第2図に模式的に示したように、基材繊維21の表面に高
吸水性樹脂22(吸水能力が100 wt%以上)を付着させた
ものであり、目付600 g/m2のシート状をなしており、し
かも網目状の多数の通気孔23も有している。基材繊維21
は、例えばポリエステル短繊維である。この基材繊維21
に付着・固定される吸水性樹脂22の種類としては、ポリ
アクリル酸系の吸水性樹脂が好適であるが、それ以外に
デンプン系,カルボキシメチルセルロース系,ポバール
系,ポリエチレンオキサイド系,イソブチレン−マレイ
ン酸共重合体系などを使用できる。
[実施例2] シート状吸湿体20の他の例として、繊維表面を改質して
吸湿能力をもたせたものが使用される。改質された吸湿
繊維としては、例えばアクリル繊維の表面を化学的に改
質することにより高い吸湿能力をもたせた繊維(一例と
して商品名ラシシール−F,日本エクスラン製)のシート
状物(目付600 g/m2)が使用される。表皮11,12は実施
例1と同様に、ポリエステル繊維とウールを1:1の混合
比で混ぜた繊維が使用される。ワディング13,14は、厚
さ5 mmのスラブウレタン、パッド8,9は実施例1で述べ
たと同様の材質からなる通気性パッドである。
[比較例] 表皮は実施例1,2と同様にポリエステル繊維とウールを
1:1の混合比で混ぜた繊維が使用される。吸湿体は使用
されない。ワディングは厚さ10mmのスラブウレタン、パ
ッドは発泡ウレタンである。
第4図は、吸水性樹脂が使用された実施例1と、吸湿性
繊維が使用された実施例2の吸湿平衡曲線をウールと比
較したものである。同図に示されるように、実施例1,2
とも高湿度雰囲気中での吸湿能力がきわめて高いため、
高湿になる表皮11,12のすぐ裏側にシート状吸湿体20を
配置したことにより、蒸れ感を防ぐ上で効果的なものに
なった。
第5図に、前記実施例1,2と従来品が高湿度雰囲気中で
吸湿した水分量と、所定時間経過後に放湿させた場合の
経過時間と放湿量との関係を示す。この吸湿・放湿試験
は、人間が多量に発汗した状態で座席に着座したことを
想定して、30℃90%RH雰囲気で吸湿を行なわせ、8時間
経過後に35℃,40%RHまで湿度を下げることによって放
湿量を測定した。従来品に比べて実施例1の吸湿量は1
時間後に2〜3倍程度大きい値を示している。そして時
間が経過するにつれて吸湿量の差が大きくなり、8時間
経過後では実施例1では従来品の約5倍、実施例2でも
従来品の約2.5倍の吸湿量を示し、長時間にわたって吸
湿効果の大きいことがわかる。
なお、表皮11,12に吸湿能力の高い材料を用いても吸湿
量をある程度増やすことができるが、実施例1,2のよう
に表皮11,12とワディング13,14との間に吸水性樹脂等を
配置すれば、蒸れが防ぐ上で更に大きな効果がある。し
かも実施例1,2の座席は放湿性にも優れているので繰返
し使用しても快適な座り心地を維持できる。
第6図は、人工的に湿気を発生できるようにしたマネキ
ン装置を用いて、皮膚近傍に相当する部位での湿度変化
を測定した結果である。この発汗試験は人間が多量に汗
をかいている状態から発汗が減少した状態を想定し、湿
気の発生を大から小に変化させて行なった。同第6図に
示されるように、実施例1は従来品に比べて約20%RH程
度低い湿度を示している。また、経時変化では、特に初
期の20分程度での湿度の減少が大きく、多量の発汗に対
して有効であることがわかる。
なお、吸水性樹脂22が充分に吸水すると膨潤してゼリー
状になるが、シート状吸湿体20は表皮11,12の下に配置
されているので、コップ1杯程度の水をこぼしても、水
が吸水性樹脂22に移行する量は少量であり膨潤するには
至らない。
[発明の効果] 本発明によれば、着座状態において一時的に多量の汗を
かいても吸湿能力が高いので早く蒸れ感を解消できる。
また長時間座っていても蒸れない。そして繊維形態のシ
ート状吸湿体を用いるため、吸水材の固定が容易であ
り、吸水材が脱落したり位置ずれを生じないとともに、
異物感がないため座り心地に悪影響を全く与えない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された自動車用座席の一実施例を
一部断面で示す斜視図、第2図はシート状吸湿体の一例
を模式的に示す拡大図、第3図は発汗時の座席各部と湿
度との関係を示す図、第4図は空気中での相対湿度と吸
水率との関係を示す吸湿平衡曲線図、第5図は本発明の
実施例品と従来品の吸湿・放湿特性を比較した図、第6
図は発汗時間と湿度との関係を示す図である。 1……座席、8,9……パッド、11,12……表皮、13,14…
…ワディング、20……シート状吸湿体、21……基材繊
維、22……高吸水性樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 謙二 神奈川県横浜市磯子区新磯子町1番地 日 本発条株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−176649(JP,U) 実開 昭62−197949(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッドと、このパッドの外側を覆う表皮
    と、上記パッドと表皮との間に介在されたシート状物で
    あって基材繊維表面に吸水性樹脂を付着させるかあるい
    は繊維表面を改質して吸湿能力をもたせた吸湿体とを具
    備したことを特徴とする座席。
JP63260548A 1988-10-18 1988-10-18 座 席 Expired - Lifetime JPH07114736B2 (ja)

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