JP2002209679A

JP2002209679A - 薄厚クッション積層体

Info

Publication number: JP2002209679A
Application number: JP2001012905A
Authority: JP
Inventors: Katsutoshi Shiraishi; 勝利白石
Original assignee: SANESU KOGYO KK
Current assignee: SANESU KOGYO KK
Priority date: 2001-01-22
Filing date: 2001-01-22
Publication date: 2002-07-30
Anticipated expiration: 2021-01-22
Also published as: JP3531032B2

Abstract

(57)【要約】【課題】限られた厚さのもとで優れた体圧分散性と確
実なる除湿性とを兼ね備えた薄厚クッション積層体を提
供する。【解決手段】背部と座部とを有した中折れ布団体にお
いて、最上位層にその分子構造中に水との親和性の高い
親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合
成繊維シートａを配し、その下位にポリエステル等の多
孔基盤上に繊維を立毛させたパイル地層ｂを配し、その
下位にゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機能ク
ッション材の層ｃを配し、その下位に吸汗・速乾性立体
編物層を配した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、薄厚クッション積
層体、詳しくは例えば座布団程度の厚みで折り畳み可、
洗濯可、軽量なもので好適なクッション能を備えたもの
を指し、固定ベッドマットや敷き布団上の取り換え覆い
体として薄厚にて適当なるクッションを与えることので
きるクッション積層体に関する。

【０００２】

【従来の技術】叙上の要請に応えたクッション材の市場
への提供はなされていない。

【０００３】例えば座布団に汎用のウレタンにあっては
沈み込みは大きく、長期使用による「へたり」は回避し
得ない。弾力性のある永続的クッションは無理である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】座布団程度の厚みで折
り畳み可、洗濯可、軽量そして肝心な単調でない好適、
心地よいクッション能を備えたものが提供されるのなら
ば、空気圧や水圧等の過大設備に頼ることなく既存のベ
ッドマット上、敷き布団上、畳上等に快適クッションを
簡便に付加させることができる。

【０００５】本発明は叙上の事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、叙上要望の座布団程度の
厚みで折り畳み可、洗濯可、軽量そして肝心な単調でな
い好適、心地よいクッション能を備えた薄厚クッション
積層体を市場に提供することにある。

【０００６】また、このクッション能を利用した有意義
な製品を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄厚クッション積層体は、最上位層にその
分子構造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ基）を持
つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シートを配し、
その下位にポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立毛さ
せたパイル地層を配し、その下位にゴム弾性の素材をス
プリング構造にした高機能クッション材の層を配し、そ
の下位に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸
で形成の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や
適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント
連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コッ
トンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編
物である立体編物層を配するとしたものである。

【０００８】また、最上位層にその分子構造中に水との
親和性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速
乾性のある合成繊維シートを配し、その下位にポリエス
テル等の多孔基盤上に繊維を立毛させると共に当該立毛
繊維中にアクリレート系繊維のアンモニア消臭綿を混在
させたパイル地層を配し、その下位にゴム弾性の素材を
スプリング構造にした高機能クッション材の層を配し、
その下位に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡
糸で形成の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸
や適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメン
ト連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コ
ットンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する
編物である立体編物層を配するとしたものである。

【０００９】本発明の自動車専用シートは、座部と背部
と当該背部から延設の頭部とを有した中折れ布団体にお
いて、最上位層にその分子構造中に水との親和性の高い
親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合
成繊維シートを配し、その下位にポリエステル等の多孔
基盤上に繊維を立毛させたパイル地層を配し、その下位
にゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機能クッシ
ョン材の層を配し、その下位に大きな吸汗性と優れた感
触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面間にマ
ルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有するナイ
ロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシ
ェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍以上の
乾燥速度を発揮する編物である立体編物層を配した積層
体をキルティング加工して成るものである。

【００１０】本発明の快適座布団は、座布団において、
最上位層にその分子構造中に水との親和性の高い親水基
（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合成繊維
シートを配し、その下位にポリエステル等の多孔基盤上
に繊維を立毛させると共に当該立毛繊維中にアクリレー
ト系繊維のアンモニア消臭綿を混在させたパイル地層を
配し、その下位にゴム弾性の素材をスプリング構造にし
た高機能クッション材の層を配し、その下位に大きな吸
汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハ
ニカム面間にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛
性を有するナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が
立つ所謂ラッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗
性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物
層を配した積層体をキルティング加工して成るものであ
る。

【００１１】本発明の床ずれ予防消臭マットは、最上位
層にその分子構造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ
基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シート
を配し、その下位にポリエステル等の多孔基盤上に繊維
を立毛させると共に当該立毛繊維中にアクリレート系繊
維のアンモニア消臭綿を混在させたパイル地層を配し、
その下位にゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機
能クッション材の層を配し、その下位に大きな吸汗性と
優れた感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム
面間にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有
するナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所
謂ラッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４
倍以上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物層を配
した積層体をキルティング加工したものである。

【００１２】本発明の車椅子用床ずれ防止パットは、背
部と座部とを有した中折れ布団体において、最上位層に
その分子構造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ基）
を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シートを配
し、その下位にポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立
毛させると共に当該立毛繊維中にアクリレート系繊維の
アンモニア消臭綿を混在させたパイル地層を配し、その
下位にゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機能ク
ッション材の層を配し、その下位に大きな吸汗性と優れ
た感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面間
にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有する
ナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂ラ
ッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍以
上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物層を配した
積層体をキルティング加工したものである。

【００１３】また、叙上車椅子用床ずれ防止パットにお
いて、中折れ布団体の座部の前後両側等に対車体取り付
き用の結束紐を装備するとしたものである。

【００１４】

【作用】請求項１記載の積層体にあっては、大きな吸汗
性と優れた感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニ
カム面間にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性
を有するナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立
つ所謂ラッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性
と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物層
がゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機能クッシ
ョン材の層を支持し、さらにこの上位にポリエステル等
の多孔基盤上に繊維を立毛させた層を支持するとした順
次上位に向けて硬さが軟わらぐ積層クッション層は、上
記の繊維が立っているので体を受け止めた時、繊維１本
１本が点で受け止める構造となり、体圧の分散が均一と
なる上記ポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立毛させ
た層を、ゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機能
クッション材の層を支持し、さらに該大きな吸汗性と優
れた感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面
間にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有す
るナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂
ラッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍
以上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物がこれ等
を支持し主役の最もソフトな繊維立毛層を適度な「硬
綿」に相当する層で支持するものとなっている。

【００１５】この構造は、長いパイル状が空気クッショ
ンとなり（ポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立毛さ
せた層）身体をソフトに受け止め、「硬綿」の尻の部分
の硬さを最適化することにより、腰の筋肉に無駄な
「力」が入らず快適なものとなる所謂「テクノムート
ン」に相当する。

【００１６】しかして、最高の体圧分散の均一性を提供
する。

【００１７】最上位の分子構造中に水との親和性の高い
親水基（ＯＨ基）（ビニールアルコールの官能基）を持
ち吸湿・吸汗・速乾性の合成繊維シートは人に接して汗
や水分を繊維表面で吸収し、素早く拡散する。当該繊維
は、ほとんど膨潤せず、まとわりつきもなく、汗は繊維
表面から素早く発散する。当然ながら通気性も良い。し
かして、サラリとして気持ちいい感じを与える。しかし
て、表面から迅速に水分を排除し、ムレを生じることは
ない。

【００１８】叙上ポリエステル等の多孔基盤上に繊維を
立毛させた層の下位のゴム弾性の素材をスプリング構造
にした高機能クッション材の層は、圧縮回復性にすぐ
れ、適度の反発力で元に戻り、ウレタンのように沈み込
みが大きくなるのを防ぎ、長期使用によるへたり耐久性
を向上させる。

【００１９】構造上大きな空隙があり、使用中の圧縮や
回復によって内部に気流が生じ、通気性・熱拡散性に優
れ、ムレにくい。

【００２０】さらに、連続繊維にしたため繊維層などの
埃が出ず、とても衛生的であり、また、大きな空隙があ
るので水切り性が良く、洗濯・速乾性が優れる等の特徴
を奏する。

【００２１】最下層の大きな吸汗性と優れた感触を有す
る特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面間にマルチフィ
ラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノ
フィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体
構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度
を発揮する編物である立体編物層は、夏には水分と熱を
大気中に逃がし、涼しく快適な寝床内を演出し、冬には
熱伝導率の低い空気の層が保温層となって床からの冷気
を遮断、暖かな寝床内を演出する。

【００２２】通気性の良いラッシェル立体構造体の働き
で湿気をコントロール、カビの発生を抑えると共に、抗
菌・防臭性にも優れる。

【００２３】また、優れた耐洗濯性（小さな収縮率と速
乾性）により家庭での洗濯が容易で、常に清潔な状態で
使用できる。

【００２４】そして、洗濯後の劣化・型崩れが少ない。

【００２５】叙上の合成繊維シート以下の全ての層は通
気性に富むので、上記合成繊維シートが排除した水分は
速やかに除去されてしまう。

【００２６】しかして、限られた厚さのもとで、優れた
体圧分散性と除湿効果により、床ずれ予防に効果が期待
でき、また、吸水・拡散性と通気性に優れるため汗かき
の人にも最適で、アセモ等にも効果がある。

【００２７】請求項２記載の積層体にあっては、叙上合
成繊維シートの直下の立毛層中にアクリレート系繊維の
アンモニア消臭綿が控えている。

【００２８】アクリレート系繊維のアンモニア消臭綿
は、人体より排出される尿の中に含まれる嫌な刺激臭で
ある「アンモニア」を吸着し消臭する能力を有する繊維
からなる綿であり、その吸着能力はヤシガラ活性炭（冷
蔵庫で使用）の４倍以上、活性炭の２、３倍以上で人体
に対する安全性に優れ、水洗い・中性洗剤による洗濯・
天日干しで消臭効果は回復するものであるが、これが綿
層という接触面積が大なる形態でもって控えるので、そ
の吸着・消臭能力は大きなものとなる。

【００２９】これが積層上位に布陣して作用するため、
消臭作用は迅速である。

【００３０】請求項３記載の自動車専用シートは、体圧
分散機能により長時間の運転にも疲れないうえに、優れ
た通気性が確保でき、ムレ感がない。洗濯性に優れてお
り、清潔である。

【００３１】請求項４記載の快適座布団は、体圧分散機
能により座っていて疲れなく、夏は通気性がありムレ感
がなく、冬は空気層のため暖かい。洗濯性に優れてお
り、清潔である。優れたアンモニア消臭性がありいやな
臭いが残らない。

【００３２】請求項５記載の床ずれ予防消臭マットは、
畳やベッドマットの上に敷いて体圧の分散ができ、迅速
な水分排除能と消臭能と完璧な通気能とを具備して、寝
たきり患者などの床ずれ防止に好適なものである。

【００３３】すなわち、長期療養者や寝たきり老人等で
は、背中、臀部、肘等の圧迫された場所に床ずれが生じ
易く、この床ずれ箇所はかぶれや汗腺閉塞等により局所
に細菌の繁殖を促進し、症状の悪化や二次感染の原因と
なり易い。また、病室内、特にベッドでは患者の体臭の
増加、失禁等により悪臭が漂い、細菌が増殖し易くなる
が、病院などでは、医療従事者や患者の院内感染を防止
する必要上、病室内における悪臭の発生、細菌の増殖を
できる限り抑制する必要がある。

【００３４】そこで従来より畳の上やベッドマットの上
に取り換え覆い体として敷かれる床ずれ予防消臭マット
の提案がなされている。

【００３５】例えば、実用新案登録第３０５０８７８
号、にあっては、図４に示す如く、第１層１として弗素
樹脂繊維単独または混紡の撚り糸からなる布地を、第２
層２として、アンモニア臭を化学吸着して消臭する機能
と、防虫機能と、抗菌機能とを有し、かつ、洗濯して吸
着したアンモニアを除去できるアクリレート系繊維から
なる不織布を、第３層３として、熱可塑性合成樹脂から
なる防水フィルムを、順次積層した床ずれ防止消臭抗菌
防虫マットが紹介されている。

【００３６】図中１−２は必要に応じて、第１層１と第
２層２の間に設ける保温性のある布地、例えば毛織物、
綿織物などである。

【００３７】しかして、（ａ）第１層１として弗素樹脂繊維単独あるいは混紡の
撚り糸からなる布地を用いたので、床表面の撥水性が高
い。このため、床表面は常時乾いた状態におかれ、病人
の身体の清潔感が保たれる。また、弗素樹脂繊維は滑性
が大きいので、床ずれの防止が効果的にできる。（ｂ）第２層２として、アンモニア消臭機能、防虫機
能、抗菌機能のあるアクリレート系繊維からなる不織布
を用いたので、消臭、防虫、抗菌効果を同時に発揮でき
る。（ｃ）第３層３として、防水フィルムを用いたので、臭
いのある排泄液体をベッドに漏らすことがない。として
いる。

【００３８】また、特開２０００−１１６４６８号公報
にあっては、図５に示す如く、消臭パッド４は、表裏二
層の編地５と、該第二層の編地５を連結する連結糸６か
らなる立体編地７および二層の不織布８の間に消臭剤９
を介在させた消臭シート状物１０からなる。このような
消臭パッドによれば、立体編地７が保持する通気性とク
ッション性に加え、消臭シート状物１０による悪臭の除
去効果が同時に得られるため、これを寝たきり患者など
に使用することにより、体圧の分散、通気性、悪臭の除
去および湿気の防止を同時に実現することができる、と
している。

【００３９】しかし、叙上の図６のものにあっては、明
らかにクッション能で劣るものであり、クッション効果
でもっての床ずれ防止は期待し得ないという難点があ
る。また、防水フィルムで通気性が遮断されており除湿
能で劣るのは、ムレが大敵となる床ずれにおいては重大
な欠点である。

【００４０】また、図７のものにあっては、人体との対
峙関係では、唯一のクッション層である立体編地７が接
近し、消臭層である消臭シート状物１０は最も離隔した
位置に配されたものとなっている。

【００４１】しかして、単一クッション層による支持で
あるために体圧の均一分散に劣ると共に消臭作用がダイ
レクトに作用しないという難点がある。

【００４２】さらには、該立体編地７には別段迅速な水
分排除能はなく、床ずれにとって最も避けるべき所謂ム
レ阻止能がないという欠点がある。

【００４３】これに対し、本発明のマットは、既述の如
く「テクノムートン」のクッションのもとで、既述の如
く、最上位の分子構造中に水との親和性の高い親水基
（ＯＨ基）（ビニールアルコールの官能基）を持ち吸湿
・吸汗・速乾性の合成繊維シートは人に接して汗や水分
を繊維表面で吸収し、素早く拡散する。当該繊維は、ほ
とんど膨潤せず、まとわりつきもなく、汗は繊維表面か
ら素早く発散する。当然ながら通気性も良い。しかし
て、サラリとして気持ちいい感じを与える。しかして、
表面から迅速に水分を排除し、ムレを生じることはな
い。

【００４４】叙上シートの直下の立毛層中にはアクリレ
ート系繊維のアンモニア消臭綿が控えている。

【００４５】綿層という接触面積が大なる形態でもって
控えるので、その吸着・消臭能力は大きなものとなる。

【００４６】これが積層上位に布陣して作用するため、
消臭作用は迅速である。

【００４７】これより下位のゴム弾性の素材をスプリン
グ構造にした高機能クッション材の層は、前述の如く圧
縮回復性にすぐれ、適度の反発力で元に戻り、ウレタン
のように沈み込みが大きくなるのを防ぎ、長期使用によ
るへたり耐久性を向上させる。

【００４８】構造上大きな空隙があり、使用中の圧縮や
回復によって内部に気流が生じ、通気性・熱拡散性に優
れ、ムレにくい。

【００４９】さらに、連続繊維にしたため繊維層などの
埃が出ず、とても衛生的であり、また、大きな空隙があ
るので水切り性が良く、洗濯・速乾性が優れる等の特徴
を奏する。

【００５０】最下層の大きな吸汗性と優れた感触を有す
る特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面間にマルチフィ
ラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノ
フィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体
構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度
を発揮する編物である立体編物層は、夏には水分と熱を
大気中に逃がし、涼しく快適な寝床内を演出し、冬には
熱伝導率の低い空気の層が保温層となって床からの冷気
を遮断、暖かな寝床内を演出する。

【００５１】通気性の良いラッシェル立体構造体の働き
で湿気をコントロール、カビの発生を抑えると共に、抗
菌・防臭性にも優れる。

【００５２】また、優れた耐洗濯性（小さな収縮率と速
乾性）により家庭での洗濯が容易で、常に清潔な状態で
使用できる。

【００５３】そして、洗濯後の劣化・型崩れが少ない。

【００５４】叙上の合成繊維シート以下の全ての層は通
気性に富むので、上記合成繊維シートが排除した水分は
速やかに除去されてしまう。

【００５５】しかして本発明のマットは、限られた厚さ
のもとで、優れた体圧分散性と除湿効果により、床ずれ
予防に効果が期待でき、また、吸水・拡散性と通気性に
優れるため汗かきの人にも最適で、アセモ等にも効果が
ある。そして、優れた消臭能を有する。

【００５６】請求項６記載の本発明車椅子用床ずれ防止
パットにあっては、使用者の中には歩行が不可能ではあ
るが身体的には健全な方もいるが、病院内を移動する病
人の場合もある。後者のような方々にとっては車椅子は
ベッドと同様に長時間身体を任ねるところとなる。

【００５７】しかして、長期療養者や寝たきり老人等で
は、車椅子においても背中、臀部等の圧迫された場所に
床ずれが生じ易く、この床ずれ箇所はかぶれや汗腺閉塞
等により局所に細菌の繁殖を促進し、症状の悪化や二次
感染の原因となり易い。また、体臭の増加、失禁等によ
り悪臭が漂い、細菌が増殖し易くなる。

【００５８】しかし、これに対応する車椅子専用のパッ
トは提供されていないのが現状である。

【００５９】かかる事情は前記床ずれ予防消臭マットと
ほぼ同一であり、同一構成材の投入により同一の作用を
もって、使用者の任ねる全ての身体面に接し、限られた
厚さのもとで快適なる体圧分散の均一化と迅速なる悪臭
の除去と通気性、湿気の防止を同時に実現することがで
きる。

【００６０】しかして、車椅子用床ずれ防止パットとし
てきわめて優れたものが提供される。

【００６１】

【発明の実施の形態】本発明の実施の態様を図１〜５に
基づいて説明する。

【００６２】図１に本発明積層体の積層構造が示され
る。

【００６３】図において、パット最上位層のシートａに
分子構造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ基）を持
つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シートａ（クラ
レのソフィスタ）を配した。

【００６４】その下位のポリエステル等の多孔基盤上に
繊維を立毛させアンモニア消臭能を付加するには、パイ
ル地層ｂを配した当該立毛繊維中にアクリレート系繊維
のアンモニア消臭綿（東洋紡のディスメル）を混在させ
る。

【００６５】その下位にゴム弾性の素材をスプリング構
造にした高機能クッション材の層ｃを配し、さらに、そ
の下位に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸
で形成の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や
適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント
連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コッ
トンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編
物である立体編物層ｄを配して積層体ｅとした。

【００６６】本発明の自動車専用シート１４は図４に示
される。

【００６７】前記の積層体ｅ（ディスメル混入の要は特
段になし）を座部１４ａと背部１４ｂと当該背部から延
設の頭部１４ｃとを有した中折れ布団体に採用し、キル
ティング加工１４ｄしてなるものである。

【００６８】１５は装着用ゴムバンドを示す。

【００６９】本発明の快適座布団１６は、図５に示され
る。

【００７０】座布団において前記のディスメル混入の積
層体ｅを採用し、キルティング加工１７してなるもので
ある。

【００７１】本発明マット１１は図４に示される。

【００７２】前記の積層体ｅをキルティング加工１２し
てなるものである。

【００７３】本発明パット１３は図５に示される。

【００７４】叙上積層体ｅを中折れ布団体１３にキルテ
ィング加工１３ｃしたものである。

【００７５】なお、当該図示例にあっては、中折れ布団
体１３の座部１３ａの前後両側に対車体取り付き用の結
束紐１３ｂ、…を付設したものを示す。

【００７６】

【発明の効果】本発明品は以上の如く構成されるので、
以下の如き効果を奏する。

【００７７】積層体にあっては、限られた厚さのもとで
快適なる体圧分散の均一化と迅速な水分排除能と消臭能
と完璧な通気能とを提供する。

【００７８】また、この積層体応用品のマットにあって
は、優れた体圧分散性と除湿効果を限られた厚さのもと
で奏し、さらに、有効迅速な消臭効果をも併せ持ち、こ
の種の洗濯して繰り返し使用を前提とする商品としては
極めて優れる。

【００７９】そのクッション能、消臭能によって、お年
寄りの座布団代わりとなって、特有の体臭を消し、孫に
も好感を持たれるという効果もある。

【００８０】パットにあっては、優れた体圧分散性と除
湿効果を限られた厚さのもとで奏し、さらに、有効迅速
な消臭効果をも併せ持ち、この種の洗濯して繰り返し使
用を前提とするパットとしては極めて優秀であり、車椅
子使用者にとって好適である。

【００８１】自動車専用シート、快適座布団にあって
は、在来品にない好適性を付与するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明積層体の断面構成説明図である。

【図２】ａ、ｂは本発明マットの全体俯瞰図である。

【図３】本発明車椅子用床ずれ防止パットの全体俯瞰図
である。

【図４】本発明自動車専用シートの説明図である。

【図５】本発明快適座布団の説明図である。

【図６】従来品マットの積層断面構造説明図である。

【図７】従来品マットの積層断面構造説明図である。

【符号の説明】

１；第１層２；第２層３；第３層４；消臭パッド５；編地６；連結糸７；立体編地８；不織布９；消臭剤１０；消臭シート状物１１；マット１２；キルティング加工１３；中折れ布団体１３ａ；座部１３ｂ；結束紐１３ｃ；キルティング加工１４ａ；座部１４ｂ；背部１４ｃ；頭部１４ｄ；キルティング加工１５；ゴムバンド１６；快適座布団１７；キルティング加工ａ；シートｂ；パイル地層ｃ；クッション材の層ｄ；立体編物層ｅ；積層体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】最上位層にその分子構造中に水との親和
性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性
のある合成繊維シートを配し、その下位にポリエステル
等の多孔基盤上に繊維を立毛させたパイル地層を配し、
その下位にゴム弾性の素材をスプリング構造にした高機
能クッション材の層を配し、その下位に大きな吸汗性と
優れた感触を有する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム
面間にマルチフィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有
するナイロンモノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所
謂ラッシェル立体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４
倍以上の乾燥速度を発揮する編物である立体編物層を配
したことを特徴とする薄厚クッション積層体。
【請求項２】最上位層にその分子構造中に水との親和
性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性
のある合成繊維シートを配し、その下位にポリエステル
等の多孔基盤上に繊維を立毛させると共に当該立毛繊維
中にアクリレート系繊維のアンモニア消臭綿を混在させ
たパイル地層を配し、その下位にゴム弾性の素材をスプ
リング構造にした高機能クッション材の層を配し、その
下位に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸で
形成の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や適
度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント連
結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コット
ンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物
である立体編物層を配したことを特徴とする薄厚クッシ
ョン積層体。
【請求項３】座部と背部と当該背部から延設の頭部と
を有した中折れ布団体において、最上位層にその分子構
造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸
湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シートを配し、その下
位にポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立毛させたパ
イル地層を配し、その下位にゴム弾性の素材をスプリン
グ構造にした高機能クッション材の層を配し、その下位
に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸で形成
の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や適度の
柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント連結糸
の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コットンの
５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物であ
る立体編物層を配した積層体をキルティング加工して成
る自動車専用シート。
【請求項４】座布団において、最上位層にその分子構
造中に水との親和性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸
湿・吸汗・速乾性のある合成繊維シートを配し、その下
位にポリエステル等の多孔基盤上に繊維を立毛させると
共に当該立毛繊維中にアクリレート系繊維のアンモニア
消臭綿を混在させたパイル地層を配し、その下位にゴム
弾性の素材をスプリング構造にした高機能クッション材
の層を配し、その下位に大きな吸汗性と優れた感触を有
する特殊混紡糸で形成の上、下ハニカム面間にマルチフ
ィラメント糸や適度の柔軟性と剛性を有するナイロンモ
ノフィラメント連結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立
体構造で、コットンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速
度を発揮する編物である立体編物層を配した積層体をキ
ルティング加工して成る快適座布団。
【請求項５】最上位層にその分子構造中に水との親和
性の高い親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性
のある合成繊維シートを配し、その下位にポリエステル
等の多孔基盤上に繊維を立毛させると共に当該立毛繊維
中にアクリレート系繊維のアンモニア消臭綿を混在させ
たパイル地層を配し、その下位にゴム弾性の素材をスプ
リング構造にした高機能クッション材の層を配し、その
下位に大きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸で
形成の上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や適
度の柔軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント連
結糸の細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コット
ンの５倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物
である立体編物層を配した積層体をキルティング加工し
て成る床ずれ予防消臭マット。
【請求項６】背部と座部とを有した中折れ布団体にお
いて、最上位層にその分子構造中に水との親和性の高い
親水基（ＯＨ基）を持つ、吸湿・吸汗・速乾性のある合
成繊維シートを配し、その下位にポリエステル等の多孔
基盤上に繊維を立毛させると共に当該立毛繊維中にアク
リレート系繊維のアンモニア消臭綿を混在させたパイル
地層を配し、その下位にゴム弾性の素材をスプリング構
造にした高機能クッション材の層を配し、その下位に大
きな吸汗性と優れた感触を有する特殊混紡糸で形成の
上、下ハニカム面間にマルチフィラメント糸や適度の柔
軟性と剛性を有するナイロンモノフィラメント連結糸の
細柱群が立つ所謂ラッシェル立体構造で、コットンの５
倍の吸汗性と４倍以上の乾燥速度を発揮する編物である
立体編物層を配した積層体をキルティング加工した車椅
子用床ずれ防止パット。
【請求項７】中折れ布団体の座部の前後両側等に対車
体取り付き用の結束紐を装備した請求項４記載の車椅子
用床ずれ防止パット。