JP3063034B2 - 褥瘡の防止及び治療具 - Google Patents

褥瘡の防止及び治療具

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JP3063034B2
JP3063034B2 JP2180972A JP18097290A JP3063034B2 JP 3063034 B2 JP3063034 B2 JP 3063034B2 JP 2180972 A JP2180972 A JP 2180972A JP 18097290 A JP18097290 A JP 18097290A JP 3063034 B2 JP3063034 B2 JP 3063034B2
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豊 佐野
幸嗣 野口
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の目的) 本発明は床ずれ防止及び治療に際しての効果の大きい
褥瘡の防止及び治療具に関する。
本来人間は二本足で立ち生活する生物で、五体が健全
であれば自由にその重心を変えて移動し、就寝中でも無
意識のうちに寝返りをうつことができるため、褥瘡に悩
まされることはまず無い。すなわち、人の毛細管の内圧
は25mmHg/cm2前後であり、足底などの特殊な部位の肥厚
した皮膚を除けば100mmHg/cm2の外圧が長時間かかる
と、先ず不快感を感じ、更に痛みを感じるようになって
体位の変換を無意識の内に行っている。
しかし、種々の病気や怪我によって寝たきりになる
と、その人の体重が、下になっている部分の皮膚、血
管、そして筋肉に圧迫を加え、毛細血管は押しつぶされ
て血流が阻害され、血流は次第に緩徐となり、ついには
停止し、更に長時間途絶すると、その部位が黒く変性し
て壊死をおこし、褥瘡の原因となる。
褥瘡についてのある実態調査によると、褥瘡の好発部
位としては第1位・仙骨部31で51%、第2位・大転子32
で12%と、第3位・腸骨部33で12%と、実に80%迄が腰
部で発生している(第7図)。
上記壊死した皮膚はやがて脱落し、時には骨まで達す
る深い潰瘍となり、更に仙骨部等の腰部は尿や便等の排
泄物により汚染されやすいため、細菌感染を併発し、一
層悲惨な結果となる。発生した褥瘡の治療は大変に困難
であり、一旦治癒しても極めて再発しやすいから、先ず
褥瘡が発生ないように予防することがなによりも大切で
ある。寝たきりの人に褥瘡をつくらぬためには、寝てい
る向きを昼夜を問わず例えば2時間毎に左、右と変化さ
せることが必要であるとされているが、これには多くの
人手を要し実行は不可能に近い。体位変換の煩わしさを
少なくする目的で、例えば、軟らかいものを身体と寝具
の間にはさむことが行われているが、元々軟らかい敷布
団に寝ていながら褥瘡が発生していたのであるから、敷
布団を厚く重ねても改善は余り望めない。
仰臥した際に体重を支える部分の面積が少なければ少
ないほど(代表的な個所が上記仙骨部等)、単位面積当
たりの重量は増加する。そして、これによる圧迫が皮膚
の血液循環の圧力を超えてしまえば、血行が途絶するこ
とになる。逆にその面積を増加させれば単位面積当たり
の重量は軽減される。単位面積当たりの重量を低下させ
るには、接触面積を拡大し、体圧を分散、安定化する必
要がある。
人間の背中は側面から見てS字形をなしており、仙骨
部は前記S字の下方に突き出したカーブに当たり、従っ
てここに重量が集中する。これに対しいわゆる腰部中央
は窪んでおり、水平に仰臥した場合には該部は床面に接
触することなく、体重を支えていないことから、上記仙
骨部等になおさら集中的に体重がかかることになる。
従来、仰臥したさい局部的にかかる体重を分散して褥
瘡を予防するためのエアーマット、水マット、波状スポ
ンジマット、水ベット等が知られているが、これらは構
造が複雑で、設備が大掛かりとなるものがあり、その設
備費も高くなり、一般的ではない。
(発明の構成) 本発明は褥瘡の発生し易い仙骨部、大転子、腸骨部を
含む人体腰部の凹凸によって水平的なベット面等の間に
生ずるスペースに、体重を支持するものを介在させてあ
てがい、受圧面積を増して、仰臥した際に仙骨部等に集
中してかかる体圧を分散させ、これら仙骨部等における
床ずれなどの発生を防止し、また発生した褥瘡の治療に
用いて治療効果を上げ、しかも構造が簡素で、経済的に
得られるものを提供しようとするものである。
以下本発明の実施例について述べると、人体背面の仙
骨部31、大転子32、腸骨部33を含み、凹んでいる腰部34
に当接し、突出している臀部35や肩部36と協同して体重
を支える支持体1を設けている。この支持体は、腰部を
下方から包み込むようにして支えており、この上に仰臥
すれば、肩部から臀部まで、背面側で全体的に支えるこ
とができるようになる。
図示のものでは、腰部下面から腰部の側面に向かって
全体が弧状部2を形成するようにされており、また、胸
部側は人体背面に添うように傾斜面3になり、臀部側は
比較的に急傾斜面4になって下方に延びている。
この図示する支持体では、人体腰部に接触する面を柔
軟性があって緩徐な弾性と通気性があり、体を軟らかく
支える緩衝部層5としており、その下側に緩衝部層より
圧縮硬さが大で、適度の可撓性があり、強い弾性を有
し、底突き現象が殆どなく、更に上記緩衝部層の縦、横
方向の変形を適度に抑制できる基部層6を重層してい
る。
このような緩衝部層及び基部層は、人体に対する当り
の柔らかな適宜の材料で形成されるが、通例発泡体で形
成するのが好ましく、上記緩衝部層を構成する発泡体に
は、例えば、軟質ポリウレタンフオーム、軟質ポリ塩化
ビニル系フオーム、ラテツクスフオームラバー等の軟質
系の連続気泡を主とするものがある。また、基部層を構
成するものとしては、例えば、連続気泡を主とする発泡
体や独立気泡を主気泡構造とする発泡体、例えば、架橋
若しくは非架橋型のポリエチレンフオーム、独立気泡の
ポリ塩化ビニル系フオームその他の軟質発泡体と硬質発
泡体の中間の性質を有するものなどがある。
これらの各層を構成する発泡体の特性は、両者の相関
関係によって適宜選択して使用されるもので、例えば、
緩衝部層に軟質ポリウレタンフオームを、基部層にポリ
エチレンフオームを使用する場合、前者は、見掛け密度
0.02〜0.04g/cm3、圧縮率(JIS−K6401−1980)2〜10k
g、圧縮残留ひずみ率(JIS−K6401−1980)90%以上、
圧縮かたさ(25%圧縮応力)0.01〜0.3kg/cm2、引張強
さ(JIS−K6402−1976)0.7〜3kg/cm2、破断伸び(JIS
−K6402−1976)150〜300%、好ましくは、見掛け密度
0.028〜0.03g/cm3、圧縮率3〜7kg、引張強さ1〜3kg/c
m2、伸び170〜210%、後者は、見掛け密度0.035〜0.05g
/cm3、圧縮率10〜30kg、圧縮かたさ(25%圧縮応力)0.
3〜2kg/cm2、引張強さ0.7〜4kg/cm2、伸び100〜200%、
好ましくは、見掛け密度0.047〜0.05g/cm3、圧縮率13〜
25kg、引張強さ1〜3kg/cm2、伸び130〜170%程度にし
て良い結果が得られることが多い。
この支持体は上記の緩衝部層と基部層にそれぞれ応当
して形成された成形発泡体を接着、溶着等して一体化し
若しくは単に重ね合わせ或いは重ね合わせたものの外周
側面に枠体を嵌着等して形成することができる。また、
この両部層は各々更に薄い層としたものを積層状にする
ようにしてもよいし、一方の層部材を準備し他方の層部
材を発泡成形したりなど適宜の方法が使用できる。な
お、基部層及び(又は)緩衝部層を貫通する通気孔を設
け通気性を更に良好にすることもある。
図面のものでは、基部層がポリエチレンフォームで形
成され約25mm程度の厚みにし、緩衝部層5は軟質のポリ
ウレタンフォームで約48mm程度の厚味に形成されてい
る。また、場所によっては緩衝部層の厚みを臀部側から
胸部側に向かって次第に薄くなるように形成することも
ある。
この支持体を寝台等のマットレス、敷布団などの上に
置き、必要に応じてこの上に布タオル、敷布を被せ、こ
の上に腰が乗るようにして寝れば、凹んでいる腰部はこ
れによって支えられ、人体の体重は肩部から臀部に至る
間の広い面積で支持されるようになり、体重が分散され
るので局部的な強圧迫による血流の阻害等が生ぜず、長
期間寝たままの状態が続いても、仙骨部、大転子、腸骨
部を始めとして褥瘡の発生を確実に予防することができ
る。また、褥瘡が発生した場合に、これを使用すること
によって患部に無理な作用が及ぶことがないので、治癒
を早めることができるし、褥瘡部を手術したり、薬剤を
投与して治療する際にもそれらの褥瘡部分に対する圧力
を軽減して、治療効果を大幅に上げることができる。さ
らに、この支持体は腰部によくフイットしていて体との
間でずれ動くことがないし、体に当接する面とは反対側
の寝台のマットレス等に接する面も体の側面に向って弧
を描いているので、体を横に向けたときにも腰部にフイ
ットしたままその弧面に沿ってマットレス等の上を回わ
るようにスムーズに動くので、体の動きに充分に順応し
て、何時でも体を確実に支持することができ、また、通
気性も良好にされているので接触皮膚面等が蒸れること
もなく、長時間にわたって寝心地よく療養を続けること
ができる。
そして、この支持体は大きさも余り大きくないので、
患者をケアーする場合にも取扱い易く、これを取替える
ことも比較的容易である。
この支持体は、患者の状態に応じて、腹帯7、ベルト
その他の帯体で腰部に固定するようにすると、腰からず
れたり、外れたりすることを更に確実に防止できる。ま
た、適当な繊維布で形成されたファスナー付き等のカバ
ー袋をかぶせて使用するようにすれば、カバーの洗濯も
頻繁にできて常に清潔な状態に保ち易いし、このカバー
袋内に抗菌剤等の身体に無害な薬剤の所要量を介在さ
せ、若しくはカバー袋を構成する繊維糸中に銅繊維その
他殺菌性のある繊維糸で形成すれば抗菌性、殺菌性のも
のが得られて便利なことがある。
第4図には他の実施例を示しており、緩衝部層の人体
腰部の背椎部に応当する部分を長くし8、体の側面方向
に向うに従って胸部側を削って短くした9もので、腸骨
部に軽く支持体が当るようにする場合等に都合よく使用
できる。また、この支持体には段部10を設けて腹帯がず
れ動くのを防止している。
また、第5図に示すものは、腰部に接する側の緩衝部
層に突起11を形成して凹凸状にし、基部層の裏面に布体
12を貼付けているもので、腰部を確実に支持できると共
に、通気性等を一層良好にしてむれが生ずることを防ぐ
ことができる。
第6図に示す例は、支持体の底面の中央部分に平坦部
13を設けてるもので、腰部を比較的安定的に保っておき
たい場合などに更に有効である。
また、体型には個人差があるから、支持体は体の大き
い人用、中位の人用、小さい人用など何種類か用意して
おくと便利であるが、個人に合わせて手直しができるよ
うに、例えば数種の厚みの異なる軟質発泡体の片面に剥
離紙を仮着した粘着剤層を設けた発泡体粘着シート、若
しくはテープを常備しておき、必要時に所要大に裁断し
て緩衝部層上に施用できるようにすれば、一層便利であ
る。又、側臥位用などの褥瘡防止体も上記と同様にして
作ることができる。
(発明の効果) 上記したように褥瘡の防止及び治療を効果的に果たす
ことができるものであり、またその本発明によれば、取
扱い、保管にも便利で、汚れた場合にも容易に洗濯がで
きるし、また、経済的に製造、供給ができ、病院、老人
ホーム、一般家庭、その他において広く有効に使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の実施例を示し、第1図は斜視
図、第2図は平面図、第3図は使用状態を示す説明図、
第4図〜第6図はそれぞれ他の例を示し、第4図は平面
図、第5図は斜視図、第6図は平面図、第7図は人体の
背面図である。 1:支持体、3:傾斜面、5:緩衝部層、 6:基部層、7:腹帯、11:段部、12:突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61G 7/057 A47C 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体の仙骨部、大転子、腸骨部を含む腰部
    の凹凸に応当し、該腰部の凹凸と臀部から肩部に至る仮
    想平面との間に存するスペースに介在して体重に対する
    受圧面積を増大する支持体があり、この支持体は腰部に
    接する面及びその反対面を腰部下面から体の側面に向っ
    て次第に立上る弧状に形成した褥瘡の防止及び治療具。
  2. 【請求項2】上記支持体は、腰部に接する側を柔らかく
    して通気性に富む緩衝部層とし、その下側に可撓性と強
    い弾性を有し緩衝部層の変形を適度に抑制できる基部層
    を積層状態に形成した請求項1記載の褥瘡の防止及び治
    療具。
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