JPH0711202B2

JPH0711202B2 - 自動車駐車装置

Info

Publication number: JPH0711202B2
Application number: JP19830786A
Authority: JP
Inventors: 弘森岡
Original assignee: 日成ビルド工業株式会社
Priority date: 1986-08-25
Filing date: 1986-08-25
Publication date: 1995-02-08
Anticipated expiration: 2010-02-08
Also published as: JPS6355275A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、自動車駐車装置、殊に狭隘な土地を有効に
利用するために、地下空間を最も効率よく使用すること
ができる自動車駐車装置に関する。

従来技術都市においては、土地が狭いため、自動車駐車場は、ビ
ル等の建築物の地下設備として建設される場合が少なく
ない。

かかる形態の地下駐車場として最も一般的なものは、路
上に面して駐車場出入口を設け、自動車が走行できるス
ロープを介して、出入口と、駐車場スペースとなってい
る所定の地下階とを連絡するものである。自動車を駐車
する際、運転者は、スロープを通って所定の地下階の駐
車スペースにまで自動車を走行させ、所定位置において
自動車を駐車した後、階段またはエレベータによって地
上に戻り、自動車を搬出するときは、再び自動車を駐車
してある地下階にまで赴き、スロープを通って自動車を
走行させ、地上に出て来ることができる。

発明が解決しようとする問題点しかしながら、かかる一般的な地下駐車場に付随する最
大の問題点は、土地利用効率の低さである。地下の駐車
場スペースには、自動車の搬出入に際して自動車が走行
するためのスロープや走行通路を確保することが必要で
あるばかりでなく、各階は、運転者が歩行するに充分な
天井高さを維持するとともに、運転者のための地上との
連絡通路として、エレベータや階段等を設備しなければ
ならないため、有効な駐車面積が大きく削減されてしま
うからである。

そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の実情に鑑
み、地下の駐車場スペース内に自動車収容ラックを構築
し、リフト装置とスタッカクレーンとを設けることによ
って、駐車場スペース内における自動車の走行や運転者
の歩行を全く考慮する必要がなく、駐車場としての土地
利用効率を最大限にまで向上させることができる自動車
駐車装置を提供することにある。

問題点を解決するための手段かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、自動車
を積載する昇降体を有し、地表レベルのホームポジショ
ンと地下の受渡し位置との間に自動車を垂直搬送するリ
フト装置と、地下に構築する自動車収容ラックと、自動
車収容ラックの前面に沿って走行するスタッカクレーン
とを備えてなり、自動車収容ラックは、自動車を格納す
る複数の自動車収容スペースを多段積みに形成し、スタ
ッカクレーンは、昇降自在な本体と、本体上に搭載し、
自動車を積載して左右に伸縮自在なフォーク装置とを有
し、受渡し位置にある昇降体との間において自動車を移
載し、任意の自動車収容スペースに対して自動車を搬出
入することを要旨とする。

作用かかる発明の構成によるときは、運転者は、地表レベル
のホームポジションにおいて、リフト装置の昇降体上に
自動車を停止させて降車すると、リフト装置は、自動車
を地下の受渡し位置にまで下降させる。そこで、スタッ
カクレーンは、リフト装置から自動車を移載し、自動車
収容ラック中の所定の自動車収容スペースにまで自動車
を搬送し、そこに搬入することができる。一方、自動車
を搬出するとき、スタッカクレーン、リフト装置は、こ
れと逆の手順によって所定の自動車収容スペースから自
動車を搬出し、地表レベルのホームポジションにまで搬
送することができ、運転者は、ホームポジションにおい
て乗車した後、自動車を発進させることができる。

すなわち、運転者は、自動車を運転して地下の駐車場ス
ペース内に進入したり、自動車を搬出するために地下の
駐車場スペースにまで入り込む必要が全くなく、したが
って、地下の駐車場スペース内には、自動車の走行のた
めのスロープや運転者のための通路等を一切設備する必
要がない。

実施例以下、図面を以って実施例を説明する。

自動車駐車装置は、リフト装置10と、スタッカクレーン
20と、自動車収容ラック30、30とを備えてなる（第１
図）。

リフト装置10は、地表レベルGLから地下にかけて吹抜け
構造となっている建築物Ｅ内に設置されており、昇降体
14を有する。なお、昇降体14は、油圧シリンダ11を介
し、ガイドマスト12、12に沿って上下方向に昇降させる
ことができる（第２図）。昇降体14には、片持ち式の棚
14aが突設してあり（第１図）、棚14a上には、プラット
ホーム14cとスペース14bとが設けられている。スペーサ
14b上には、自動車Ｃを積載するためのパレットＰを搭
載することができる。ただし、プラットホーム14cは、
スペーサ14b上のパレットＰの上面と略同一高さに定め
てあり、自動車Ｃから降車する運転者のための歩行通路
を形成している。

建築物Ｅは、リフト装置10の長手方向に面する位置に、
出入口EXが設けられている（第２図）。出入口EXの前方
には、ターンテーブルTTが設けてあり、自動車Ｃは、路
上からターンテーブルTT上を通って出入口EXに進入し、
リフト装置10の昇降体14が地表レベルGLのホームポジシ
ョンHPにあるときは、そのままパレットＰ上に停止させ
ることができる（第１図）。すなわち、ホームポジショ
ンHPの高さは、昇降体14上のパレットＰの上面が地表レ
ベルGLに一致するように定めてあるものとする。また、
リフト装置10は、ホームポジションHPと受渡し位置TRと
の間を昇降体14の昇降ストロークとして動作するものと
し、受渡し位置TRは、ホームポジションHPの下方に、少
なくとも自動車Ｃの車高寸法よりも充分低く定めるもの
とする。

スタッカクレーン20は、地下の駐車場スペースＳ内に設
置する走行形クレーン装置である（第１図、第３図）。
スタッカクレーン20は、上下端の案内レール21a、21aに
案内されて走行移動する２本のマスト21、21と、マスト
21、21の間に昇降自在な本体22と、本体22上に搭載する
フォーク装置23、23とを備えている。フォーク装置23、
23は、スタッカクレーン20の走行方向に対して直角方向
に、すなわち本体22の左右に伸縮自在である。そこで、
スタッカクレーン20は、フォーク装置23、23をパレット
Ｐの下面に挿し入れる形に伸長させて本体22を上昇させ
ることにより、パレットＰを介し、フォーク装置23、23
上に自動車Ｃを移載し、本体22上に自動車Ｃを積載する
ことができる。

自動車収容ラック30、30は、駐車場スペースＳ内におい
て、スタッカクレーン20の走行経路に沿って、すなわち
案内レール21a、21aの両側に、柱31、31…を介して構築
されている。各柱31には、パレットＰを受ける支承板3
2、32…が所定の高さごとに固着されており、柱31、31
…と支承32、32…の上面に支承するパレットＰ、Ｐ…と
によって区切られる各空間は、自動車Ｃを１台ずつ格納
して収容するための自動車収容スペース35となっている
（第４図）。すなわち、各自動車収容ラック30は、自動
車Ｃを格納する複数の自動車収容スペース35、35…を多
段積みに形成して構成されている。また、スタッカクレ
ーン20は、自動車収容ラック30、30の前面に沿って走行
するようになっている。

なお、ここでは、自動車収容ラック30、30は、駐車場ス
ペースＳ内において、リフト装置10の昇降用のスペース
と、スタッカクレーン20の走行用のスペースとを除き、
スタッカクレーン20の走行経路の両側に各３段ずつの自
動車収容スペース35、35…をリフト装置10側に２列、反
対側に３列に有し、合計15台の自動車Ｃ、Ｃ…を格納す
ることができる。ただし、自動車収容スペース35、35…
の段数や列数は、それぞれ所望の駐車台数の規模に応
じ、任意に選定してよいものである。

かかる構成の自動車駐車装置は、次のようにして作動す
る。

まず、リフト装置10は、昇降体14の棚14a上に１枚のパ
レットＰを搭載し、ホームポジションHPに待機させる。
また、スタッカクレーン20は、本体22がリフト装置10の
受渡し位置TRに対向する位置に待機させる。なお、各自
動車収容スペース35、35…には、その任意の１個を除
き、各１枚宛のパレットＰを配置しておくものとする。
すなわち、パレットＰ、Ｐ…の全体総数は、自動車収容
スペース35、35…の総数に一致するものとする。

自動車駐車装置に格納すべき最初の自動車Ｃは、第２図
の矢印方向に進入させ、リフト装置10上のパレットＰの
上に停止させる（第１図、第３図）。自動車Ｃの運転者
は、駐車ブレーキをセットした後、リフト装置10のプラ
ットホーム14c上に降車して退出する。

次いで、リフト装置10は、昇降体14を下降させ、自動車
ＣをホームポジションHPから受渡し位置TRに搬送する
（第１図、第４図の二点鎖線）。受渡し位置TRに対向す
る位置には、スタッカクレーン20の本体22が待機してい
るから、この状態で、スタッカクレーン20のフォーク装
置23、23をリフト装置10に向けて伸長すれば、フォーク
装置23、23は、リフト装置10のスペーサ14bによって形
成される棚14aとパレットＰとの間の間隙内に挿入され
る。そこで、スタッカクレーン20の本体22を僅かに上昇
させると、自動車Ｃは、パレットＰに積載された状態の
ままリフト装置10からスタッカクレーン20上にスムース
に移載することができる。

次いで、スタッカクレーン20は、フォーク装置23、23を
短縮し、自動車Ｃを本体22の中央部に移動させた上、案
内レール21a、21aに沿って走行し、自動車Ｃを水平搬送
することができる。一方、スタッカクレーン20は、その
本体22がマスト21、21に沿って昇降自在であるから、全
体の水平走行と本体22の昇降動作とを組み合わせること
により、本体22上の自動車Ｃを任意の自動車収容スペー
ス35の正面に搬送することができる。

そこで、スタッカクレーン20は、パレットＰを配置して
いない自動車収容スペース35の正面に自動車Ｃを搬送
し、しかる後、フォーク装置23、23を当該自動車収容ス
ペース35の内部に向けて伸長させ、本体22を僅かに下降
させることにより、自動車Ｃを積載しているパレットＰ
の両端を当該自動車収容スペース35に対応する支承板3
2、32の上面に支承させ、自動車Ｃを当該自動車収容ス
ペース35に搬入して格納することができる。

スタッカクレーン20は、このようにして自動車Ｃを自動
車収容スペース35に搬入したら、フォーク装置23、23を
短縮させ、別の任意の自動車収容スペース35の正面に移
動した上、フォーク装置23、23により、その自動車収容
スペース35に配置されているパレットＰを搬出する。し
かる後、スタッカクレーン20は、受渡し場所TRにあるリ
フト装置10に対向する位置に移動し、自動車Ｃの搬入手
順と逆の手順により、パレットＰをリフト装置10上に移
載する。リフト装置10は、直ちにホームポジションHPに
復帰し、次ぎの自動車Ｃの搬入に備えればよい。

自動車収容スペース35に格納されている自動車Ｃを搬出
するときは、リフト装置10を受渡し位置TRに下降させた
後、まず、スタッカクレーン20によってリフト装置10上
のパレットＰを空いている自動車収容スペース35に搬入
する。しかる後、スタッカクレーン20は、搬出すべき自
動車Ｃが格納されている自動車収容スペース35の正面に
移動し、パレットＰに積載された状態のまま自動車Ｃを
搬出して、受渡し位置TRにあるリフト装置10の位置に搬
送した後、リフト装置10上に移載する。そこで、リフト
装置10は、昇降体14をホームポジションHPに復帰させる
ことにより、自動車ＣをホームポジションHPに搬送する
ことができる。したがって、自動車Ｃは、その後、運転
者が乗車して後退方向に発進させ、出入口EXの前方のタ
ーンテーブルTT上に移動し、ターンテーブルTTを所定角
度回転することによって方向転換した上、前進方向に発
進して搬出を完了することができる。

以上の手順を繰り返すことにより、自動車Ｃ、Ｃ…は、
自動車収容ラック30、30に形成する自動車収容スペース
35、35…のそれぞれに搬入して格納し、それを搬出する
ことができる。なお、このとき、自動車Ｃ、Ｃ…の搬出
入は、順不同にしてよい。

以上の説明において、駐車場スペースＳは、その全体が
地表レベルGLより下方に構築される完全地下式のものに
代えて、土地の形態または地上に建築される建築物との
関係により、その一部が地表レベルGLより上方にある半
地下式のものとしてもよい。

発明の効果以上説明したように、この発明によれば、自動車を地表
レベルのホームポジションと地下の受渡し位置との間に
垂直搬送するリフト装置と、地下に構築する自動車収容
ラックと、スタッカクレーンとを設けることによって、
スタッカクレーンは、受渡し位置にあるリフト装置の昇
降体との間に自動車を移載し、自動車収容ラック中の任
意の自動車収容スペースに対して自動車を搬出入するこ
とができるから、駐車場スペース内には、自動車を走行
進入させる必要が全くなく、したがって、自動車の走行
のためのスロープや走行通路、運転者のための連絡通路
としての諸設備等を駐車場スペース内に設ける必要がな
いので、駐車場としての土地利用効率を最大にすること
ができるという優れた効果がある。

加えて、リフト装置は、地表レベルと地下との間に自動
車を垂直搬送するので、全体装置の大部分を地下に構築
することができ、地表レベルから上方に突出する部分の
所要設備面積を極めて小さくすることができるという実
用上優れた効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は実施例を示し、第１図は正面説明
図、第２図は地上部分の平面図、第３図は地下部分の平
面図、第４図は第１図のＸ矢視側面説明図である。Ｃ…自動車Ｓ…駐車場スペースＰ…パレット HP…ホームポジション TR…受渡し位置 GL…地表レベル 10…リフト装置 14…昇降体 20…スタッカクレーン 22…本体 23…フォーク装置 30…自動車収容ラック 35…自動車収容スペース

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自動車を積載する昇降体を有し、地表レベ
ルのホームポジションと地下の受渡し位置との間に自動
車を垂直搬送するリフト装置と、地下に構築する自動車
収容ラックと、該自動車収容ラックの前面に沿って走行
するスタッカクレーンとを備えてなり、前記自動車収容
ラックは、自動車を格納する複数の自動車収容スペース
を多段積みに形成し、前記スタッカクレーンは、昇降自
在な本体と、該本体上に搭載し、自動車を積載して左右
に伸縮自在なフォーク装置とを有し、受渡し位置にある
前記昇降体との間において自動車を移載し、任意の前記
自動車収容スペースに対して自動車を搬出入することを
特徴とする自動車駐車装置。
【請求項２】前記リフト装置、スタッカクレーンは、そ
れぞれパレットを介して自動車を積載し、前記自動車収
容スペースは、パレットを介して自動車を格納すること
を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の自動車駐車装
置。