JPH0710758Y2

JPH0710758Y2 - 芳香器

Info

Publication number: JPH0710758Y2
Application number: JP8455288U
Authority: JP
Inventors: 敏郎井島
Original assignee: カルソニック株式会社
Priority date: 1988-06-28
Filing date: 1988-06-28
Publication date: 1995-03-15
Anticipated expiration: 2003-06-28
Also published as: JPH026049U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、室内の臭気を除くために、収納した芳香剤
から芳香を発散させる芳香器に関し、特に小型モータフ
ァンにより室内空気を吸引し、これを芳香と共に再び吐
出する型の芳香器に関する。

（従来の技術）家屋内や自動車内等に臭気が籠ると不快に感ぜられる
が、この臭気を感じさせないようにするために、芳香器
を設けて芳香を室内に発散させることが行なわれてい
る。

このような芳香器には、多孔容器に入れた液状、ゲル状
又は固形の芳香剤の蒸気を、自然通気により室内空気中
に混入させて香気を発散させるもの、これに通気面積を
調節するような簡単な通気制御機能を設けたもの、又、
ファンにより室内空気の一部を強制的に芳香剤に接触流
通させて香気発散を強力に行なわせるもの等がある。

（考案が解決しようとする課題）自然通気による芳香器は、気温によって芳香剤の蒸発量
が変るため夏季には香気が強く出過ぎたり、冬季には必
要なだけの香気が出なかったりする不都合がある。又、
室を使用しない場合でも自然通気が行なわれて芳香剤が
蒸発するので、不経済である。

モータファンによる強制通気の場合は、香気が足りない
という不都合は少ないが、気温の高いときに香気が出過
ぎないようにする遮蔽機構が必要であり、このためにソ
レノイド弁を使ったりすると、機構や電気回路が複雑に
なり、製品のコストアップにつながる。

例えば、実開昭56−104536号公報には、モータファンを
使用する芳香器が記載されているが、これには遮蔽機構
がないため、不使用時でも芳香剤の蒸発が行なわれるの
で、これを設置した室を使用しない場合や、不使用期間
の長い自動車などに設置すると芳香剤の無益な消費が多
くなる。

（課題を解決するための手段）この考案は、ケース（１）の入口（1a）に、芳香剤カセ
ットを収納する箱状の蓋体（３）を枢軸（２）により取
付け、ケース内にモータファン（４）を設け、モータフ
ァン（４）と枢軸（２）との間に隔壁（５）を設けて隔
壁（５）の片側に沿って外気を吸入し、他側に沿って吐
出する空気通路を形成し、蓋体（３）を閉じたときは、
芳香剤カセットからの芳香放出を止めると共にモータフ
ァンを停止させ、蓋体（３）を開いたときは芳香出口を
開くと共にモータファンを回転させる芳香器を得て、上
記の課題を解決したものである。

（作用）蓋体（３）を閉じたときは、蓋体内に収納された芳香剤
カセットの芳香出口（8a）又は蓋体の芳香出口（3h）は
第一ブラケット（７）に当接し、この出口は閉じられ
て、芳香剤の蒸発、放出は行なわれない。且つ蓋体がス
イッチ（11）から離れるのでスイッチは開き、モータ
（4a）に送電されないからファン（4b）は回転しない。

蓋体（３）を開くと、カセットの芳香剤出口は蓋体外に
通じ、スイッチ（11）は蓋体に押されて閉じるから、モ
ータファン（４）が回転し、ケース内に吸入した空気を
芳香剤出口に沿って吐出する。従って吐出空気に芳香が
混入し室内へ送られる。

芳香剤は、ケースに充填したカセット式のものを箱状の
蓋体（３）に挿入して使用するから、任意の種類の芳香
剤を簡単に取換え使用することができる。

（実施例）第１〜５図において、芳香器のケース１は、入口1aのみ
を開いた箱状であり、入口1aに、横の枢軸２で中央部を
ケースに枢着した箱状の蓋体３を設ける。ケース１の奥
にはモータ4aによりファン4bを回転させる小型のモータ
ファン４を設け、モータファンと蓋体３との間を隔壁５
により上下に仕切っている。1b,1cは導風板である。

ケース１の入口1aの上面には、マグネットゴムシート６
を貼着した第一ブラケット７を取付ける。蓋体３内には
芳香剤を充填し芳香出口8aを設けた芳香剤カセット８を
収納し、カセット８の芳香出口8aの周囲に鉄粉末を含滲
させたテープ又は鉄板９を取付け、蓋体３を閉じたとき
芳香出口8aがマグネットゴムシート６で密閉され且つ鉄
板９がゴムシート６に吸着されて蓋体が閉鎖状態に保た
れるようにされる。

ケースの入口の下面には、蓋体３を開いたとき蓋体の下
部を当接させる第二ブラケット10を定着し、その前方に
開いた状態の蓋体の下面が当接して閉じられるスイッチ
11を設ける。蓋体を開いたとき、蓋体はスイッチ11を閉
状態に保ち、モータ4aに通電する。モータ4a、スイッチ
11は、第６図のように電源端子12、13に対して直列接続
される。

このように構成されるから、蓋体３の上部を押すと、蓋
体３は第３図のように第一ブラケット７に当接するまで
回動してケースの入口1aを閉じ、鉄板９がマグネットゴ
ムシート６に吸着されて閉鎖状態が保たれる。このとき
カセット８の芳香出口8aはマグネットゴムシート６に弾
接して密閉される。

このとき蓋体３の下面はスイッチ11から離れるので、ス
イッチ11は開き、モータファン４は停止している。

蓋体３の下部を押すと、蓋体は第５図のように回動して
蓋体の下面がスイッチ11を押して閉じ、モータ4aに通電
するから、モータファン４が回転して第５図に矢印ａ、
ｂ、ｃ、ｄで示すように、室内空気をケースの入口下部
から吸込んで、入口上部から吐出する。このとき蓋体の
内面上部は第一ブラケット７から引離され、マグネット
ゴムシート６がカセット８の芳香出口8aを開くので、芳
香が出口8aから吐出空気中に混入し、芳香を室内に放出
することができる。

第７〜９図は、芳香剤のカセットを収納する蓋体３の別
の２実施例を示す。

第７図の例は、下部3aを上方に開く箱状とし、側面に枢
軸２を突設し、上部前面を下部前面に連続する覆部3bと
して芳香剤カセット８をがたつきなく収納できるように
した蓋体３を示し、蓋体の下部3aの上縁から突出させた
弾性ある係止片3cをカセット８の側面に形成した凹部8b
に弾力的に係合させて、カセット８を蓋体３に固定した
ものである。

蓋体３を閉じたときは芳香出口8aの周囲に設けた鉄板９
がマグネットゴムシート６に吸着され、芳香出口8aが密
閉されることは前例同様である。

第８〜９図の例は、蓋体３を箱状に、樹脂成型すると共
に、薄肉の樹脂ヒンジ3eにより蓋片3dを閉じ、鉤片3fを
蓋体の縁に形成した受部3gに係止して蓋片3dを密に閉
じ、又、鉤片3fを外して蓋片を開き芳香剤カセットを交
換できるようにしたものである。蓋体３には、側方に枢
軸２を突設し、前面に芳香出口3hを開設し、その周囲に
鉄板９を固着している。カセット８の芳香出口8aの囲り
に鉄板９を取付ける必要はない。

蓋片3dを閉じると、箱状の蓋体３は芳香出口3hを除いて
密閉され、芳香出口3hは、蓋体３を閉じるとマグネット
ゴムシート６のため密閉されるから、蓋体３内の芳香剤
は無駄に消費されることなく、蓋体３を開けば芳香出口
3hも開くので、芳香が流出する。

（考案の効果）（１）箱状の蓋体３内に芳香剤カセットを収納し、蓋体
の開閉に従って自動的に芳香出口が開閉されるから、不
使用時に芳香剤が無用に消費されることがない。

（２）カセット式の芳香剤を箱状の蓋体に挿入して使用
するから、好みに従って任意の種類の芳香剤を選択使用
することができる。

（３）蓋体の開閉に連動して上記の芳香出口の開閉と共
にモータファンの始動、停止も行なえるので、操作が簡
単である。

（４）簡単な機構により蓋体の開閉による上記の作用を
行なうことができる。電気的接続も簡単にできる。

（５）自動車に使用する場合は、運転席パネル部にケー
ス１を埋込み、蓋体３の前面をパネルと同一面に位置さ
せるようにしてデザインを美麗にして設置することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は正面図、第２図
は側面図、第３図は第１図のＡ−Ａ断面図（蓋体は切断
せず）、第４図は第３図Ａ部の拡大断面図、第５図は使
用状態を示す第３図同様の断面図、第６図は電気的接続
図、第７図は別例を示す斜視図、第８図は他の例を示す
斜視図、第９図は第８図のＢ−Ｂ断面図である。 1:ケース、1a:入口、1b、1c:導風板、2:枢軸、3:蓋体、
3a:下部、3b:覆部、3c:係止片、3d:蓋片、3e:ヒンジ、3
f:鉤片、3g:受部、3h:芳香出口、4:モータファン、4a:
モータ、4b:ファン、5:隔壁、6:マグネットゴムシー
ト、7:第一ブラケット、8:芳香剤カセット、8a:芳香出
口、8b:凹部、9:鉄板、10:第二ブラケット、11:スイッ
チ、12、13:電源端子。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ケース（１）の入口（1a）に、芳香出口を
露出させて芳香剤カセットを収納する箱状の蓋体（３）
を枢軸（２）により取付け、ケース内にモータファン
（４）を設け、モータファン（４）と枢軸（２）との間
に隔壁（５）を設けて隔壁（５）の片側に沿って外気を
吸入し、他側に沿って吐出する空気通路を形成し、蓋体
（３）の閉位置において芳香剤カセットの芳香出口に当
接してこれを密閉する第一ブラケット（７）と、蓋体の
開位置において蓋体に当接する第二ブラケット（10）及
びこの開位置において蓋体に当接して閉じられモータフ
ァン（４）を電源に接続するスイッチ（11）とをケース
（１）内に設けて成る芳香器。
【請求項２】ケース（１）の入口（1a）に、内部に芳香
剤カセットを収納し芳香出口（3h）のみを開設した箱状
の蓋体（３）を枢軸（２）により取付け、ケース内にモ
ータファン（４）を設け、モータファン（４）と枢軸
（２）との間に隔壁（５）を設けて隔壁（５）の片側に
沿って外気を吸入し、他側に沿って吐出する空気通路を
形成し、蓋体（３）の閉位置において蓋体の芳香出口
（3h）に当接してこれを密閉する第一ブラケット（７）
と、蓋体の開位置において蓋体に当接する第二ブラケッ
ト（10）及びこの開位置において蓋体に当接して閉じら
れモータファン（４）を電源に接続するスイッチ（11）
とをケース（１）内に設けて成る芳香器。