JP3082250B2 - 防臭剤収納容器 - Google Patents

防臭剤収納容器

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JP3082250B2
JP3082250B2 JP03004689A JP468991A JP3082250B2 JP 3082250 B2 JP3082250 B2 JP 3082250B2 JP 03004689 A JP03004689 A JP 03004689A JP 468991 A JP468991 A JP 468991A JP 3082250 B2 JP3082250 B2 JP 3082250B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消臭剤或は芳香剤等の
防臭剤を収容して、その防臭剤成分を外部に発散する防
臭剤収納容器に関し、特に、空調装置のブロワから吹出
口に至る空気流路に配置して、防臭剤成分を含む空気を
吹出口から排出させるのに好適な防臭剤収納容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、消臭剤或は芳香剤等の防臭剤
を収容し、その防臭剤成分を長期間発散して悪臭を防止
する防臭剤収納容器が種々市販されている。このような
防臭剤収納容器は、上部に発散部が、下部に座面が、夫
々形成されており、据置して使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこうした従来の
防臭剤収納容器にあっては、発散部が一つしかないた
め、防臭剤成分の拡散は専ら自然拡散に頼るしかなく、
防臭剤成分を安定して拡散することができず、安定した
防臭効果を得ることができないといった問題があった。
【0004】また従来の防臭剤収納容器は、容器本体を
手で持って所望の場所に移動するようにされているた
め、例えば防臭剤成分を室内に拡散させるために、エア
コンの吹出口等の外部装置に装着したり、装着した外部
装置から取り外したりするのが困難であるといった問題
があった。
【0005】本発明はこうした問題に鑑みなされたもの
で、空調装置のブロワから吹出口に至る空気流路等の所
望の場所へ使用者が自由に着脱でき、しかも防臭剤成分
を安定して拡散することのできる防臭剤収納容器を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るためになされた本発明は、空調装置のブロワから吹出
口に至る空気流路に着脱自在に配置されて、前記吹出口
から防臭剤成分を含む空気を排出可能な防臭剤収納容器
であって、当該容器内部には、前記防臭剤を含浸させた
濾紙が収納され、当該容器の外壁には、前記濾紙の表面
と裏面とに夫々つながるように開口し、前記空調装置の
空気流路に配置した際、当該容器内部に、一方の開口か
ら前記濾紙を通って他方の開口へと流れる空気の流路を
形成する一対の貫通孔と、当該容器を前記空調装置の空
気流路に装着する際に使用者が当該容器を持つための摘
みと、が形成されたことを特徴としている。
【0007】
【作用及び発明の効果】このように本発明の防臭剤収納
容器は、容器内部に空気を給・排して空気流路を形成す
る一対の貫通孔を備え、これら各貫通孔は、防臭剤を含
浸させた濾紙の表面と裏面とに夫々つながるように開口
している。このため、一方の貫通孔から空気を供給すれ
ば、容器内部に、この貫通孔(開口)から濾紙を通って
他方の貫通孔(開口)へと流れる空気の流路が形成され
て、他方の貫通孔(開口)からは、防臭剤成分を含む空
気が排出されることになる。また、排出される防臭剤成
分の量は、容器内への空気の供給量や供給頻度によって
決定される。よって、本発明の防臭剤収納容器を、空調
装置のブロワから吹出口に至る空気流路に配置すれば、
防臭剤成分を含む空気を空調装置の吹出口から排出させ
ることができ、しかもそのときの防臭剤成分の量は、当
該容器が配置される空調装置の空気流路を流れる空気量
に対応するので、この空気量を調整することにより、防
臭剤成分を所望量安定して拡散させることができる。ま
た当該容器には摘みが形成されているため、当該容器を
摘みを持って移動することができ、使用者が空調装置の
空気流路に配置する際の作業性を向上できる。また、容
器内には、防臭剤をそのまま収納するのではなく、防臭
剤を含浸させた濾紙を収納するので、空調装置の空気流
路への装着時等、当該容器を所望の場所に移動する際
に、内部の防臭剤が外部に漏れ出す(零れる)というこ
ともない。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図1は実施例の防臭剤収納容器の外観を表す一
部破断斜視図、図2はその内部構造を説明する断面図で
ある。尚図2において、(a),(b),(c)は夫
々、図1に示すa−a,b−b,c−c断面図を表して
いる。
【0009】図に示す如く本実施例の防臭剤収納容器1
は、耐薬品性(耐芳香性)の強い樹脂材料(例えば、ポ
リアセタール(POM),ポリブチレンテレフタレート
(PBT),ポリエチレンテレフタレート(PET)
等)により、一端面が開口した中空箱状に形成された容
器本体3と、同じく耐薬品性の強い樹脂材料により形成
され、容器本体3の開口を閉じる蓋体5とから構成され
ている。
【0010】防臭剤収納容器1は、芳香剤或は消臭剤等
の防臭剤を含浸した濾紙7を収容しており、蓋体5は、
容器本体3内に濾紙7を収納した後、容器本体3の開口
部分に嵌合して超音波溶着することにより、容器本体3
に固着されている。
【0011】次に容器本体3において、蓋体5とは反対
側端面の外壁には、容器内部と連通した中空部9aを有
する摘み9が突設され、その摘み9側内壁には、容器内
で濾紙7を斜めに配設するための一対の係止板11,1
2が設けられている。
【0012】また蓋体5には、容器内部に空気を給・排
するための貫通孔14及び15を有する一対のパイプ1
7及び18が濾紙7を挟むように形成されており、その
内壁には濾紙7の角に当接して濾紙7を容器本体3の摘
み9側内壁との間で固定できるように斜面5aが形成さ
れている。
【0013】一方蓋体5の外壁周縁には、パイプ17,
18の外側端部に当接して当該容器1を使用しないとき
に防臭剤成分が外部に漏れるのを防止するガスケット2
1を備えた栓22を装着するための突条24が形成され
ており、この突条24と栓22に形成された突条26と
を係合して栓22を着脱自在に装着できるようにされて
いる。
【0014】また摘み9の端面及び容器本体3の上面に
は、容器内部に収納されている防臭剤(芳香剤或は消臭
剤)の種類を表すシール28,29を貼着するための凹
部9b及び3aが夫々形成されており、各凹部9b,3
aにシール28,29を貼着することにより、使用者が
容器の中身を知ることができるようにされている。
【0015】このように本実施例の防臭剤収納容器1に
おいては、容器内部に空気を給・排するための貫通孔1
4及び15を有する一対のパイプ17及び18が形成さ
れているため、一方のパイプ17(又は18)から容器
内に空気を供給すれば、他方のパイプ18(又は17)
から、容器内部に収容された濾紙7から揮発した防臭剤
成分を含む空気が排出されることとなり、またこの排出
される防臭剤成分の量は容器内への空気の供給量や供給
頻度によって決定されるため、容器内への空気の供給制
御を行えば、防臭剤成分を所望の割合で拡散させること
ができる。
【0016】また本実施例の防臭剤収納容器1において
は、パイプ17及び18が濾紙7を挟むように形成され
ているが、容器内では、蓋体5により、濾紙7の上下端
縁と容器本体3との間,及び蓋体5側端縁と蓋体5との
間に空気の通路が形成され、摘み9の中空部9aによ
り、濾紙7の摘み9側端縁に空気の通路が形成されてい
るため、一方のパイプ17(又は18)から供給された
空気は、濾紙7の上下左右端縁全てを通って他方のパイ
プ18(又は17)から排出されることとなる。このた
め一方のパイプ17(又は18)から空気を供給すれ
ば、濾紙7の表裏面から揮発した防臭剤成分を全て他方
のパイプ18(又は17)に導き排出させることができ
る。従って濾紙7の一部で揮発した防臭剤成分が残り、
その部分の防臭剤含浸量が他の部分より多くなってしま
うといったことはなく、濾紙7に含浸された防臭剤を濾
紙の表裏面から一定の割合で揮発させ、防臭剤成分をよ
り安定して拡散させることができる。
【0017】また次に本実施例の防臭剤収納容器1にお
いては、摘み9が形成されているため、摘み9を持って
容器を移動することができ、以下に説明する香り制御装
置等の外部装置に取り付けて使用する場合に、外部装置
への着脱を簡単に行うことが可能となる。
【0018】また更に本実施例の防臭剤収納容器1にお
いては、容器内部に収納されている防臭剤の種類を表す
シール28,29を、摘み9の端面及び容器本体3の上
面に形成された凹部9b及び3aに貼着するようにされ
ているため、シール28,29を剥がれ難くすることが
できる。また蓋体5の外壁周縁に形成された突条24に
より、ガスケット21を備えた栓22を装着できるた
め、当該容器1を使用しないときには栓22を装着し
て、防臭剤成分が外部に漏れるのを防止することができ
る。
【0019】次に本実施例の防臭剤収納容器1を車両用
の香り制御装置に取り付けて使用する場合について説明
する。図3に示す如く、香り制御装置30には、前面か
ら防臭剤収納容器1を装着するための3つの装着部32
が形成されており、防臭剤収納容器1の摘み9を持って
装着部32に押し込むことにより、3つの防臭剤収納容
器1を着脱自在に装着できるようにされている。
【0020】香り制御装置30は、各装着部32に装着
された3つの防臭剤収納容器1の内、所望の防臭剤を収
容した防臭剤収納容器1に空気を供給して、車両用エア
コンの吹出口から所望の防臭剤成分(即ち芳香剤成分或
は消臭剤成分)を吹き出し、車室内の悪臭を除去するた
めのもので、その前面には、使用する防臭剤収納容器や
防臭剤の吹き出し量を外部から設定するための指令スイ
ッチやその動作状態を表示する表示ランプを備えた操作
パネル34が設けられている。
【0021】一方香り制御装置30には、図4に示す如
く、車両用エアコン50のブロワ52から送出された空
気を防臭剤収納容器1に導く吸気パイプ36、及び防臭
剤収納容器1から排出された防臭剤成分を含む空気を車
両用エアコン50のFACE(顔面)吹出口54に導く
排気パイプ38が接続されている。
【0022】そして吸気パイプ36には、ブロワ52か
らの空気を各装着部32に装着された各防臭剤収納容器
1に同時に導くための吸気側電磁弁40が設けられ、排
気パイプ38には、各防臭剤収納容器1から排出される
防臭剤成分を含む空気を個々に導くための3つの排気側
電磁弁41,42、43が設けられている。尚吸気側電
磁弁40及び排気側電磁弁41(又は42,43)は、
装着部32に防臭剤収納容器1を装着した場合に、防臭
剤収納容器1のパイプ17及び18とゴムのガスケット
等により接続され、装着部32に防臭剤収納容器1が装
着されていない場合には空気の流路を遮断するようにさ
れている。
【0023】上記各電磁弁40〜43は、マイクロコン
ピュータからなる電子制御装置(ECU)11により駆
動される。つまり操作パネル34に設けられた指令スイ
ッチを操作することにより防臭剤収納容器1と防臭剤成
分の吹き出し量を指定すれば、ECU11が、その指定
された防臭剤収納容器1に対応した排気側電磁弁41
(又は42,43)を開くと共に、防臭剤の吹き出し量
に応じた頻度で吸気側電磁弁40を開閉制御する。
【0024】この結果、指定された防臭剤成分の吹き出
し量に対応する頻度で、車両用エアコン50のブロワ5
2の下流から,吸気パイプ36,指定された防臭剤収納
容器1,排気パイプ38を通って、車両用エアコン50
のFACE吹出口54に至る空気通路が形成されること
となる。そして本実施例の防臭剤収納容器1において
は、一方のパイプ17(又は18)から容器内に空気を
供給すれば、他方のパイプ18(又は17)から防臭剤
成分が安定して排出されるため、車室内には所望の防臭
剤成分を所望量だけ供給することができ、車室内の悪臭
を良好に除去することが可能となる。
【0025】尚図4において、車両用エアコン50は、
ブロワ52からの空気をエバポレータ56にて冷却する
と共に、これをエアミックスダンパ57にてヒータコア
58を通過する空気とヒータコア58をバイパスする空
気とに振り分け、この振り分けられた空気を混合して、
ダンパ60,61及び63を介してFACE吹出口5
4,足元吹出口65及びDEF吹出口67から夫々排出
させ、必要に応じてマックスクールダンパ68を開いて
FACE吹出口54にエバポレータ56にて冷却された
冷風を直接導く、従来より周知のものである。
【0026】以上、実施例の防臭剤収納容器1及びその
使用例について説明したが、本発明の防臭剤収納容器は
上記実施例のものに限らず種々の態様のものが考えられ
る。例えば上記実施例では、容器内部の防臭剤の種類を
表示するためにシールを貼着するようにしているが、容
器の成形をインサート成形にて行うようにすれば、防臭
剤の種類の表示を容器形成時に同時にプリントすること
ができ、よりデザイン性の優れた容器を作製することが
できる。また上記実施例では、蓋体5の外壁周縁に突条
24を形成し、この突条24と栓22に形成された突条
26とを係合することにより、パイプ17,18の外側
端部にガスケット21を当接して、容器を使用しないと
きに防臭剤成分が外部に漏れるのを防止できるようにさ
れているが、図5に示す如く、防臭剤収納容器1及び栓
22を円筒状に形成し、蓋体5及び栓22に一対のねじ
部71,72を形成して、容器を使用しないときには、
ねじ部71,72を螺合することにより、パイプ17,
18の外側端部にガスケット21を当接するようにすれ
ば、防臭剤成分の漏れをより確実に防止することが可能
となる。尚図5において、上記実施例と同様の部分につ
いては、同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の防臭剤収納容器の外観を表す一部破断
斜視図である。
【図2】実施例の防臭剤収納容器の内部構造を説明する
断面図である。
【図3】香り制御装置の外観を表す斜視図である。
【図4】香り制御装置の構成を表す概略構成図である。
【図5】防臭剤収納容器の他の構成例を表す一部省略断
面図である。
【符号の説明】
1…防臭剤収納容器 3…容器本体 5…蓋体
7…濾紙 9…摘み 11…係止板 14,15…貫通孔
17,18…パイプ 21…ガスケット 22…栓 24,26…突条
28,29…シール 30…香り制御装置 50…車両用エアコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−201259(JP,A) 実開 昭63−46923(JP,U) 実開 昭62−186745(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調装置のブロワから吹出口に至る空気
    流路に着脱自在に配置されて、前記吹出口から防臭剤成
    分を含む空気を排出可能な防臭剤収納容器であって、 当該容器内部には、前記防臭剤を含浸させた濾紙が収納
    され、 当該容器の外壁には、 前記濾紙の表面と裏面とに夫々つながるように開口し、
    前記空調装置の空気流路に配置した際、当該容器内部
    に、一方の開口から前記濾紙を通って他方の開口へと流
    れる空気の流路を形成する一対の貫通孔と、 当該容器を前記空調装置の空気流路に装着する際に使用
    者が当該容器を持つための摘みと、 が形成されたこと を特徴とする防臭剤収納容器。
JP03004689A 1990-11-02 1991-01-18 防臭剤収納容器 Expired - Lifetime JP3082250B2 (ja)

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