JP2568172Y2 - 芳香装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、室内に配置して芳香
を発散させる装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、芳香装置としては、袋，箱，瓶
等の容器に固体または液体の芳香剤が密封収容されて販
売されている。そして、使用時に容器を開封，開栓した
後、任意の場所に配置すると、芳香剤に含有される揮発
性成分が揮散することにより芳香を発散するようになっ
ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の芳香装置は、使用初期においては相当な芳香を発散
するが、使用日時の経過によって芳香発散力が減少す
る。このため、使用日時の経過によって芳香発散力が減
少しないように、開口が大きい容器に芳香剤を収容する
ことが行われている。ところが、このように容器の開口
が大きいと、不必要時に芳香が発散して芳香剤が必要以
上に消費されるため、早期に取り換えを行わなければな
らないという欠点を有している。また、過度に芳香が発
散し、芳香による快適さが消失するという不都合な事態
を生じる。さらに、上記芳香装置では、芳香剤がなくな
った時点で芳香がなくなってしまう。

【０００４】この考案は、このような事情に鑑みなされ
たもので、芳香発散力が一定で、必要時に芳香を発散さ
せることができ、しかも芳香剤がなくなってもほのかな
芳香を有する芳香装置の提供をその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この考案の芳香装置は、檜からなる外装ケースの内
部の一端側に芳香剤が充填された容器を収納し、モータ
の駆動を間歇的に行うオン・オフ手段を備えた送風機構
を上記外装ケースの内部の他端側に設け、この送風機構
によって生じる送風を上記容器の開口に送りかつ上記外
装ケースの一側面に送るガイド部を設け、上記外装ケー
スの一側面に送風口を穿設し、この送風口を開閉する開
閉戸を上記一側面に設けたという構成をとる。

【０００６】

【作用】すなわち、この考案の芳香装置は、使用時に送
風機構をオンにして送風を生じさせる。この送風はガイ
ド部によって芳香剤が充填された容器の開口に導かれ、
容器の芳香剤と空気が接触して芳香が発散する。そし
て、この芳香が送風によって外装ケースの一側面に穿設
された送風口から外部に送り出される。なお、上記送風
機構は、モータの駆動を間歇的に行うオン・オフ手段を
備えているため、自動的に間歇的な芳香の発散が行わ
れ、芳香が適度になるようになっている。また、この芳
香装置は、上記外装ケースの一側面に設けられた開閉戸
で上記送風口の開閉状態を調節して外部に送り出す芳香
の量を調節することができる。なお、上記外装ケース
は、檜で構成されているため、芳香剤がなくなっても檜
のほのかな芳香を発散する。

【０００７】つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳
しく説明する。

【０００８】

【実施例】図１および図２はこの考案の芳香装置の一実
施例を示している。すなわち、図において、１は檜から
なる外装ケースで、前壁面の左側に上下方向に５個の送
風口２が穿設され、前壁面の右側に前壁との間に隙間を
開けて外壁３が取り付けられている。４は上記送風口２
の開閉度合いを調節する格子戸で、上記外装ケース１の
前壁面と上記外壁３との間にスライド自在に取り付けら
れている。また、上記外装ケース１の後壁面は、図３に
示すように、開口した状態になっている。そして、上記
外装ケース１内にプラスチック製で前側面が開口した箱
状体５が、相互の開口を閉塞するように取り付けられ、
上記箱状体５と外装ケース１の四角に設けられたねじ穴
６ａ，６ｂを位置合わせした状態で両穴６ａ，６ｂにね
じ７をそれぞれら合することにより外装ケース１に箱状
体５が固定されている。上記箱状体５の後側面の下側部
分には、切欠穴８が設けられており、この切欠穴８に着
脱自在の蓋部９が取り付けられている。

【０００９】上記外装ケース１内に装着された箱状体５
の内部は、図４に示すように、仕切り壁１０によって左
右の空間Ａ，Ｂに二分割されている。上記左側空間Ａに
は、固定用トレー１１が、仕切り壁１０とその仕切り壁
１０に対峙する壁に設けられた溝部１２に、それ自体の
上端に延設されたフランジ部１３を嵌合させることによ
り固定されている。この固定用トレー１１には、芳香剤
１４が内部に充填された容器１５が収容されている。１
６は固定用リブで、上記仕切り壁１０とその仕切り壁１
０に対峙する壁から上記容器１５の首部の下端部分に向
かって水平に延びており、容器１５が倒れることを防止
している。１７は上記容器１５の開口内部に取り付けら
れた筒状の芯ホルダーで、この芯ホルダー１７に吸い上
げ芯１８が嵌入されている。１９は上記容器１５の首部
にねじによって冠着する外キャップで、天井部分２０が
拡散材で構成されている。なお、店頭陳列時には、外キ
ャップ１９に代えて密封性の高いキャップ（図示せず）
で上記容器１５は密封された状態になっており、使用時
に上記外キャップ１９に交換して使用される。２１はガ
イド部で、上記仕切り壁１０の上部に取り付けられてお
り、上記容器１５の開口に向かって開口部２２ａが形成
されているとともに、前方に向かって開口部２２ｂ（図
５参照）が形成されている。

【００１０】上記箱状体５の右側空間Ｂには、モータ２
３がその回転軸２４を上記仕切り壁１０に穿設された穴
部２５ａに貫通させ上記左側空間Ａのガイド部２１内に
突出させた状態で取り付けられている。このモータ２３
の回転軸２４の先端には、ファン２５が取り付けられて
いる。２６は上記モータ２３を作動させるための電池の
収容部、２７は上記モータ２３の作動を間歇的に行うタ
イマーである。なお、上記モータ２３を作動させるスイ
ッチ２８は、上記箱状体５の後側面の上面に設けられて
いる（図３参照）。

【００１１】このように構成された芳香装置で芳香を発
散させる場合、まず、箱状体５に設けられたスイッチ２
８をオンにする。これにより、モータ２３が作動してフ
ァン２５が回転し、送風が生じる。この送風は、ガイド
部２１によって芳香剤１４が充填された容器１５の開口
に導かれ、容器１５の芳香剤１４と空気が接触して芳香
が発散する。そして、この芳香が送風によって外装ケー
ス１の前壁面の送風口２から外部に送り出される。な
お、モータ２３がタイマー２７によって間歇的に作動し
て芳香が適度に発散されるようになっている。この芳香
装置は、上記外装ケース１の前壁面に取り付けられた格
子戸４を、図１に示すように、全開にしたり、送風口２
を格子戸４で少し塞ぐことで送風口２の開閉状態を調節
して外部に送り出す芳香の量を調節することが行われ
る。

【００１２】このように、上記芳香装置は、ファン２５
で送風を容器１５の開口に送り、強制的に芳香を発散す
るようになっているため、使用初期から時間を経て最後
まで一定量の芳香を発散させることができる。また、容
器１５の開口を大きく形成しなくても芳香が一定量発散
されるため、不必要時にはスイッチ２８をオフにしてお
くと芳香の発散が抑制され、芳香剤１４を早期に取り換
えなくてもよい。さらに、ファン２５が間歇的に作動
し、過度に芳香が発散することがないため、快適な芳香
発散状態を維持することができる。また、外装ケース１
の前面の送風口２の開閉状態を格子戸４で調節すること
で、芳香の発散量を簡単に調節することができる。さら
に、外装ケース１は、檜で構成されているため、芳香剤
１４がなくなっても檜のほのかな芳香を発散する。

【００１３】なお、外装ケース１の表面に、光センサー
を取り付けて暗くなるとモータ２１が停止し明るくなる
と作動するようにすると、より芳香発散力を長期にわた
って維持することができるようになる。

【００１４】

【考案の効果】以上のように、この考案の芳香装置は、
外装ケースの内部の一端側に芳香剤が充填された容器が
収納され、モータの駆動を間歇的に行うオン・オフ手段
を備えた送風機構が上記外装ケースの内部の他端側に設
けられている。そして、この送風機構によって生じる送
風を上記容器の開口に送りかつ上記外装ケースの一側面
の送風口に送るガイド部が設けられている。したがっ
て、上記送風機構によって強制的に芳香を発散するよう
になっているため、使用初期から時間を経て最後まで一
定量の芳香を発散させることができる。また、容器の開
口を大きく形成しなくても送風によって芳香が一定量発
散されるため、送風機構をオフにした状態では芳香の発
散が抑制され、芳香剤を早期に取り換えなくてもよい。
さらに、上記外装ケースの一側面の送風口を開閉する開
閉戸が上記一側面に設けられているため、開閉戸で送風
口の開閉状態を調節して芳香の発散量を調節することが
できる。また、上記外装ケースは、檜で構成されている
ため、芳香剤がなくなっても檜のほのかな芳香を発散し
うる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】上記実施例の使用態様を示す斜視図である。

【図３】上記実施例の分解斜視図である。

【図４】図１のＸ−Ｘ′断面図である。

【図５】図１のＹ−Ｙ′断面図である。

【符合の説明】

１ 外装ケース ２ 送風口 ４ 格子戸 １４ 芳香剤 １５ 容器 ２１ ガイド部 ２３ モータ ２５ ファン ２７ タイマー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長谷部 教昭 千葉県松戸市常磐平５丁目24番１号 鐘 紡五香寮243号室 (72)考案者 寺井 正夫 兵庫県神戸市長田区片山町２丁目10番19 号

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 檜からなる外装ケースの内部の一端側に
   芳香剤が充填された容器を収納し、モータの駆動を間歇
   的に行うオン・オフ手段を備えた送風機構を上記外装ケ
   ースの内部の他端側に設け、この送風機構によって生じ
   る送風を上記容器の開口に送りかつ上記外装ケースの一
   側面に送るガイド部を設け、上記外装ケースの一側面に
   送風口を穿設し、この送風口を開閉する開閉戸を上記一
   側面に設けたことを特徴とする芳香装置。