JPS6320551B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、室内に芳香を発するようにしたい
わゆる芳香発散器に関する。

固体又は液体の香料を収納した容器を備え、こ
の容器から芳香を発散させるようにした芳香発散
器がある。芳香発散器は従来種々のタイプのもの
があり、例えば蓋をゆるめると容器との間に隙間
が生じ、この隙間から芳香が自然発散されるも
の、或いは単に容器のスリツト孔から発散される
もの、紐を引張ると容器内に収納された香料がス
プレー式に噴射されるもの等がある。

芳香発散器としては、香料が広範囲にかつ速や
かに行き亘り、しかも発散が適量で平均的である
ことが望ましいが、前記自然発散方式のもので
は、香料を広範囲にかつ速やかに行き亘らせるこ
とはできず、スプレー方式のものでは、発散量が
人によつてまちまちとなり使用人の嗅覚によつて
調節するのが現状である。これらの欠点を防止す
るために、フアンを内蔵した芳香発散器もある
が、これによると使用する部屋のスペースに合せ
てフアンによる風量調節がし難い欠陥がある。

この発明は、フアンを備えた芳香発散器におい
て、風量の調節と香料の発散度合を適度に調節で
きるようにしたことを要旨とするものであり、以
下図示の１実施例に基づいて詳細に説明する。

図において、１は合成樹脂で形成されたハウジ
ングであり、上部に電源及び駆動機構を収納した
箱体２が着脱自在に取付けられ、この箱体２の前
面には小孔をあけて光導電素子（受光素子）３が
臨んでおり、下部にはシロツコ形フアン４が回転
可能に設けられている。そして、光導電素子３が
受光するとフアン４が回転するようになつてお
り、またハウジング１の下部には受台５が一体に
形成され、この受台５上に香料ユニツト６を着脱
自在に設置できるようにしてある。香料ユニツト
６は第２図に示すように、液状香料を収納する容
器（ガラスビン）７と、この容器のねじが形成さ
れた口部７ａに螺合止着するキヤツプ８と、キヤ
ツプに嵌装して下部が容器内に挿入される例えば
フエルトからなる筒状の吸上げ部材９と、多数の
スリツト１０ａが形成されたフード１０とから構
成され、吸上げ部材９は１枚のフエルトをリング
状にまるめ、キヤツプ８の段部にあけた円弧状の
スリツト孔８ａに足部９ａを挿入すると、キヤツ
プ８の頭部とこの頭部を取囲むようにして突設さ
れた押え片８ｂとの間に収納されるようになつて
おり、キヤツプ８を容器７に止着すると、吸上げ
部材９の各足部９ａが容器７内に挿入される。ま
た、キヤツプ８の頭部天板には円弧状の切込み８
ｃを対設することにより、香料発散調節用ベント
１１が設けられている。１２は合成樹脂で形成さ
れたリング状の風量調節板であり、放射状に切込
みを設けることにより複数の羽根１２ａが形成さ
れ、各羽根１２ａは基部のＶ溝線１２ｂから任意
に折つて除去可能にしてある。この風量調節板１
２は容器７の口部７ａに嵌め、前記のキヤツプ８
を止着すれば固定することができる。１３はシー
ル板であり、キヤツプ８の内側に嵌り込んで容器
７の口を閉塞し、未使用時の香料の揮発を防止す
るものであり、使用時にはこれを外すようになつ
ている。前記フード１０は内側にリブ１０ｂが複
数個対設され、このリブ１０ｂでキヤツプ８を挾
み付けるようにし、場合によつてはキヤツプの縁
にのせて固定できるようにしてあり、このときリ
ブ１０ｂの下端面は風量調節板１２に当接する。
以上の構成部材により一体化された香料ユニツト
６は、容器７の底面に両面テープ１４を介してば
ね性を有する取付片１５が固定され、この取付片
と容器の底部とで前記受台５を挾み付けるように
して受台５上に設置される。１６はハウジング１
に被せて取付ける化粧カバーであり、上面部の後
端に止めねじ１７を有すると共に、前面の上部に
は採光部１８が前記箱体２の光導電素子３に対応
させて設けられ、両側面部には下向き傾斜するフ
イン１９ａを並設した窓部１９がそれぞれ形成さ
れ、傾斜底面部にはスリツト窓部２０が形成さ
れ、かつ後端部に押え片２１が設けられた構造と
なつている。この化粧カバー１６は、ハウジング
１の前面側から被せるようにしてハウジング１の
下端縁を押え片２１で押えると共に、止めねじ１
７を６角レンチで締付ければハウジング１と一体
化することができ、これにより芳香発散器が形成
される。

この発明に係る芳香発散器は上記のように構成
され、室内の壁又は柱等に取付けて使用される。
そして、化粧カバー１６の採光部１８を通して光
導電素子３が受光するとフアン４が回転し、化粧
カバー１６の両側の窓部１９から空気が吹き出さ
れる一方、化粧カバー１６の底面のスリツト窓部
２０から空気が流入する。香料ユニツト６の吸上
げ部材９により容器７内から吸上げられると共
に、フード１０のスリツト１０ａから放散される
香気は、フアン４の作用により化粧カバー１６の
窓部１９から室内に放出される。この際、前記風
量調節板１２の羽根１２ａを適度に除去しておけ
ば、化粧カバー１６の底面から流入した空気をフ
ード１０内に導入することができ、即ち空気の流
通が良くなつて香料をそれだけ多く揮発させるこ
とができる。従つて、風量調節板１２によつて香
料の発散度合を調節することができ、室内のスペ
ースに合せて香料の発散量を適格に設定すること
が可能である。また、さらに発散量を多く必要と
するときには、前記キヤツプ８に形成されたベン
ト１１を指で押せば、このベント１１を両端の連
結部を支軸として回動させることができ、この開
き度合によつて容器７から直接揮発する香料量を
調節することができる。

これにより、芳香発散器を使用する部屋に応じ
て風量調節板１２及びベント１１を予め調節して
おけば、適量の香料を発散させ、しかもフアンの
作用によつて部屋の隅々まで速やかに香気を漂わ
せることができる。

また、前記の光導電素子３が受光しなくなる
と、フアン４の回転が停止すると共に香料の強制
発散が停止する。従つて、夜間照明を点灯してい
ない部屋では、自動的に芳香発散器が停止するこ
ととなり、この芳香発散器をオフイス等に取付け
て使用するときわめて便利である。勿論、照明を
点灯すれば芳香発散器が再び作動し、自動的に強
制発散が行われる。故に、洗面所やトイレ等に取
付ければ、夜間において使用時のみ芳香発散器を
作動させることができるので好都合である。な
お、芳香発散器の作動が停止しても、ごくわずか
な自然放散がなされるので、香料の放出が完全に
停止するわけではない。

以上説明したように、この発明に係る芳香発散
器によれば、使用する部屋のスペースに応じて香
料発散量を容易に調節することができ、適量の香
料をしかも強制発散方式によつて平均的にかつ速
やかに放散することができ、その実効は絶大であ
る。

さらに、コードレスであるなら如何なる部屋に
も手軽に使用することができ、操作も自動的にな
されるので使用上きわめて便利であり、香料ユニ
ツトも着脱式であるから交換が容易で、止めねじ
をゆるめて化粧カバーのみを外せば誰でも簡単に
作業ができる。

また、電源及び駆動機構を内蔵した箱体２がハ
ウジング１に対して着脱自在であるから、電源電
池の交換又は修理等の時に好都合であり、駆動回
路を取替えてインターバル方式のもの、或いは連
続式その他作動方式の異なる機種に容易に仕様変
更することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る芳香発散器の１部破断
分解図、第２図は香料ユニツトの分解斜視図、第
３図は香料ユニツトの要部の断面図、第４図はキ
ヤツプの平面図、第５図は第４図におけるＡ−Ｂ
線断面図、第６図は吸上げ部材の展開図である。 １……ハウジング、２……箱体、３……光導電
素子、４……フアン、６……香料ユニツト、７…
…容器、８……キヤツプ、９……吸上げ部材、１
０……フード、１１……ベント、１２……風量調
節板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ハウジング内の上部に電源及び駆動機構を収
   納すると共にフアンを設けた箱体が取付けられ、
   下部の受台には香料ユニツトが着脱自在に載置さ
   れ、前記箱体の前面には受光すると前記フアンを
   回転させる光導電素子が取付けられ、前記香料ユ
   ニツトは、香料を収納する容器と、この容器の口
   部に止着するキヤツプと、キヤツプに嵌装して下
   部が容器内に挿入される筒状の吸上げ部材と、多
   数のスリツトが形成されたフードとから構成さ
   れ、かつ前記容器の口部には折り曲げによつて任
   意に除去可能な複数の羽根を有する風量調節板が
   前記キヤツプを介して固定される一方、キヤツプ
   の天板には香料発散の調節用ベントが設けられた
   ことを特徴とする芳香発散器。