JPH0710444Y2 - 自動販売機の売切れ検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は商品ラック内に積重ねて収納された商品の最
後のものが搬出されるとともに商品検知レバーが回動し
商品の売切れ信号を発信する自動販売機の売切れ検出装
置に関する。

〔従来の技術〕

自動販売機では、商品ラック内に商品が横倒しに積重ね
て収納され、販売信号により商品搬出機構が作動して前
記商品を最下段のものから順次１個ずつ搬出し販売する
ものが公知である。この自動販売機には、商品検知レバ
ーが収納中の商品に当接し、かつ最後の商品の搬出とと
もにばね付勢された前記商品検知レバーが回動してスイ
ッチを作動させ商品の売切れ信号を発信する売切れ検出
装置を備えるのが普通である。前記商品ラックは長さの
短い商品も収納、搬出できることが必要とされ、この場
合には商品ラック内にスペーサを装着して商品ラックの
奥行を商品の長さに合わせ、かつ短い商品に適当な商品
検知レバーを備えた売切れ検出装置に取り代えることが
行われる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで従来の自動販売機では、長さの異なる商品それ
ぞれに合わせて売切れ検出装置を用意し、かつ販売商品
を変更するつど、商品ラックの奥行長さの調整と売切れ
検出装置の取換えを行わねばならず、販売商品の変更に
伴う作業が甚だ煩雑であった。

この考案は、長さの異なる商品に１個のもので共用で
き、かつ販売商品の変更に対して用意に対応できる自動
販売機の売切れ検出装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案によれば、商品ラ
ック内に積重ねて収納された商品の売切れを商品検知レ
バーが回動することにより検知して売切れ信号を発信す
る自動販売機の売切れ検出装置において、前記商品ラッ
クの背板をラック本体に対し奥行方向の取付け位置が可
変な取付手段により取付けるとともに、該背板に前記商
品検知レバーを支持させるものとする。

〔作用〕

上記手段によれば、背板のラック本体に対する奥行方向
の取付け位置を商品の長さに合わせて変更でき、この背
板の取付け位置変更により背板に支持した商品レバーが
一緒に移動して長さの異なる商品に対しそれぞれ正しく
位置決めされる。

〔実施例〕

この考案の実施例を図面に基づいて説明する。第１図な
いし第５図はこの考案の第１の実施例を示すもので、１
は上部に商品搬出機構の駆動部２を備える商品ラックで
ある。３は商品ラック１のラック本体、４はラック本体
３の前面開口を開閉する扉である。前記ラック本体３の
背板５はラック本体３と別体につくられ、背面上に、垂
直な向きの係止溝6aを前後に複数有する櫛形の調整板６
が複数突設されている。また前記係止溝6aの係合する支
持部材としての支持板3aがラック本体３の後部に設けら
れ、この場合、係止溝6aと支持板3aとにより背板５のラ
ック本体への取付手段が構成されている。10は売切れ検
出装置で、前記背板５に突設された支え5aに支軸11を介
して回動可能に支持される商品検知レバー12および図示
しないスイッチを備える。この商品検知レバー12はばね
13によって矢印方向に付勢されてラック本体３内に侵入
し、かつ支持部の反対側に突設された突片12aが前記図
示しないスイッチと係合する。

前述の構成において、ラック本体３の奥行が収納される
商品に対して適当な大きさとなるように、適当な係止溝
6aを支持板3aに係止させて背板５が固定される。この背
板５とともに商品検知レバー12が移動し適当位置を占め
る。ラック本体３に商品が充填されるとこの商品に押さ
れて商品検知レバー12は矢印と反対方向に回動し、か
つ、ばね13によって商品に押し付けられる。商品が販売
され最後の商品が搬出されるとともに、商品検知レバー
12が矢印方向に回動し、突片12aが前記スイッチを作動
させる。しかしてスイッチが売切れ信号を発信させる。
上述のようにこの実施例ではラック本体３の奥行長さの
設定と、商品検知レバー12の設置位置の設定とが同時に
行われ、長さの異なる商品に対して１基の売切れ検出装
置10で対応できる。

第６図および第７図はこの考案の第２の実施例を示すも
ので、前述の実施例に対して更に長さの短い商品を販売
する場合について示す。第６図および第７図において、
21は断面Ｌ字形の一方の脚21aをラック本体３の側板3b
に係脱可能に係止してラック本体３内に保持され、ラッ
ク本体３の内幅を狭めるとともに奥行の長さを小さくす
るための補助背板である。22は補助背板21の背面上に突
設された支え21bに、支軸23を介して回動可能に支持さ
れる補助検知レバーで、背面上に商品検知レバー12に向
かって突出する突片22aを有し、またばね24によって矢
印Ｂ方向に付勢されて補助背板21より前方へ進出する。

第６図および第７図に示す構成において、前述の実施例
より更に短い商品がラック本体３の補助背板21で囲われ
た空間内に積み重ね充填される。この収納された商品に
押されて補助検知レバー22が矢印Ｂと反対方向に回動
し、突片22aを介して商品検知レバー12を矢印Ａと反対
方向に回動させる。前記補助検知レバー22はばね24によ
って前記商品に押し付けられている。商品が販売され、
最後の商品が搬出されると補助検知レバー22が矢印Ｂ方
向に、これに伴って商品検知レバー12が矢印Ａ方向に回
動し、突片12aが前記スイッチを作動させる。しかして
スイッチが売切れ信号を発信する。このようにこの実施
例では商品検知レバー12が、商品との間に介在する補助
検知レバー22を介して売切れを検知することにより、短
い商品に対しても売切れ検出装置10が共用できる。

〔考案の効果〕

この考案によれば、商品ラックが長さの異なる商品に共
用されるのに伴い、背板の取付け位置を商品ラックの奥
行方向に変更としたうえで、この背板に商品検知レバー
を支持させたので、長さの異なる商品に対応して多数の
売切れ検出装置を用意する必要が無くなり、また長さの
異なる商品を収納するに際しての売切れ検出装置の取換
え作業が不必要となり、背板の取付け位置を変更するだ
けの簡単な作業で自動的に商品検知レバーの位置が定ま
るので、販売商品変更に伴う作業を極めて容易に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１の実施例の売切れ検出装置の側
面図、第２図は同じく拡大背面図、第３図は上記売切れ
検出装置を備える商品ラックの正面図、第４図は同じく
側面図、第５図は同じく背板、第６図は第２の実施例の
売切れ検出装置の側面図、第７図は第６図の売切れ検出
装置を備える商品ラックの横断面図である。 １……商品ラック、５……背板、６……調整板、10……
売切れ検出装置、12……商品検知レバー、21……補助背
板、22……補助検知レバー。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面開口が扉で覆われる角筒形をした商品
   ラックを対象に、該商品ラック内に積重ねて収納された
   商品の売切れを商品検知レバーが回動することにより検
   知して売切れ信号を発信する自動販売機の売切れ検出装
   置において、前記商品ラックの背板をラック本体に対し
   奥行方向の取付け位置が可変な取付手段により取付ける
   とともに、該背板に前記商品検知レバーを支持させたこ
   とを特徴とする自動販売機の売切れ検出装置
2. 【請求項２】実用新案登録請求の範囲第１項記載の売切
   れ検出装置において、背板の取付手段が、当該背板に設
   けられ奥行方向に並ぶ複数の垂直な係止溝を備えた調整
   板と、ラック本体に設けられ前記調整板の複数の係止溝
   に対し選択的に係止される支持部材とで構成された自動
   販売機の売切れ検出装置。
3. 【請求項３】実用新案登録請求の範囲第１項記載の売切
   れ検出装置において、商品ラックは背板の内側に対向し
   て当該商品ラック内に着脱可能に設けらる補助背板を有
   し、かつ背板に支持された商品検知レバーが前記補助背
   板に設けられた補助検知レバーを介して回動される自動
   販売機の売切れ検出装置。