JPH07103534B2 - 陸上競技場、多目的運動場等の表面層の施工法 - Google Patents

陸上競技場、多目的運動場等の表面層の施工法

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JPH07103534B2
JPH07103534B2 JP17753888A JP17753888A JPH07103534B2 JP H07103534 B2 JPH07103534 B2 JP H07103534B2 JP 17753888 A JP17753888 A JP 17753888A JP 17753888 A JP17753888 A JP 17753888A JP H07103534 B2 JPH07103534 B2 JP H07103534B2
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spraying
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雅昭 瓜生
征四郎 尾立
則男 高山
賢二 清
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カネボウ・エヌエスシー株式会社
長谷川体育施設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、陸上競技場(全天候型、室内等)多目的運動
場(運動場兼用の校庭や園庭、ジョギング走路、テニス
コート、バレーコート、バスケットボールコート、ハン
ドボールコート、バドミントンコート等の球技コート)
の表面層を形成するための施工法に関する。
詳しくは、ノンスリップ性(滑り抵抗性)、耐摩耗性、
表面に突起したチップの耐脱離性、及び使用感(走行時
や運動時の感じ)等に優れ、かつ施工、補修、汚れ除去
等が簡単、容易な、上記(競技場、運動場等の)表面層
を容易に形成し得る、改良された施工法に関する。
(従来の技術) 従来、陸上競技場や運動場等において、当該協議や運動
に適応するように、舗装表面に滑り止め加工を施すこと
は、よく知られている。
ところが、特公昭61−37402号公報(第1頁)には、舗
装表面が硬化する前にチップ(合成樹脂製)を散布し硬
化させる方法(特公昭52−6540号公報)では、単にチッ
プを散布しただけのものであるから、チップの固着力が
弱いために、チップが剥れ易く、その上、舗装表面には
不特定形状のチップが露出状に付着しているためチップ
の根の部分にゴミが留り易く、かつゴミの清掃を困難で
舗装面がすぐにうす汚れた状態になると記述されてい
る。またこの方法で付着させたチップは、充分固定して
いないために、走行時にチップが動くので競技場等のコ
ーナー部等で横滑りする傾向があることも、よく知られ
ている。
特開昭57−165505号公報に記載の方法は、前記の方法を
同様にチップを散布し付着させた後で、チップの表面
に、二液硬化型のポリウレタンを皮膜状に付着させ、舗
装表面にもポリウレタンの被覆層を形成させることによ
って、前期チップの剥離防止、チップの根の部分及びチ
ップ表面のゴミ留り防止(清掃が容易)ができる等の改
良硬化を奏することができる。
しかしながら、この改良型舗装方法もまたチップ散布後
の余剰チップを回収しなければならない欠点が解消でき
ない上に、被覆層を形成するための吹き付け工程等が多
くなって、手間がかかり、工期が長くなるし、コストも
高くなるという欠点を有する。
更にこの方法では表面が摩耗し補修を要する際には、表
層部を削り取った後、チップを付着させる工程から施工
しなければならず、補修も容易ではない。
更に困難な問題は、チップを散布する時期を見るのに多
くの熟練を要し、二液硬化型ウレタン舗装材が硬化しす
ぎるとチップは舗装体に装着しないからである(特開昭
49−106126号公報の第1頁参照)。
一方、舗装体表面に、ポリウレタン発泡体チップを混合
(含有)した二液硬化型のポリウレタン組成物を、リシ
ンガン等で吹き付け塗装する方法(特公昭57−55846号
公報)では、円滑に吹き付けられたとしても、ポリウレ
タン発泡体チップは機械的性質(耐摩耗性や強伸度が低
く、柔らかい)に劣ること。発泡体チップの量が比較的
少ない(樹脂固形分に対して2〜30重量%である)こと
から舗装体の表面仕上げ層のスパイクに対する耐摩耗
性、チップの耐脱離性が低く、滑り抵抗性も満足し得る
程度に向上することができない。
その上この方法に使用しているようなリシンガンでは、
カップ(第7図の7)の中の吹き付け材の粘度が3000〜
8000CPS(20℃)の低粘度の場合は、比重の大きいゴム
チップや無機充填剤が経時により液状ウレタン(二液硬
化型)と分離、沈降して来るので吹き付けの初期と後期
で、吹き付け材中のチップ濃度が変化して、不均質な表
面層を形成しやすく、そのため手動で何回も撹拌する必
要があり、手間がかかることと、吹き付け材が自重で落
下するため噴射口近傍への流出量が比較的少なく、従っ
て吹き付け効率が低く作業能率(約20m2/時間)も、後
記(第6図)の吹き付け機械(約250m2/時間)に比較
して低い。また、高粘度(10000CPS以上)又はTI値が3
以上では自重で落下や流動がしにくくなり吐出量が一定
せず、吹き付けが困難になりやすい。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は、従来技術の難点を悉く解消せんとして、
鋭意研究した結果、後記構成をとる場合は、 (1)吹き付け材組成物は、適度のチクソトロピー特性
(構造粘性)(TI値が1.2〜4)を有しているので、高
粘度(10000〜30000CPS)の場合でも、回転するスクリ
ユーやポンプの撹拌作用により剪断力(シエアー)を受
けて、適度に大きく粘度が低下し、円滑に流動する(送
流される)と共に、圧縮空気(推進力)によって被施工
体表面に均一に吹き付けられること。吹き付け後は、急
速に増粘して、ゴムチップの表面被覆を厚くし、かつ下
地への強固な、接着、固定化に寄与すること。
(2)この場合のポンプによる送流は、送液量を増大し
吹き付け効率を高くし、その作業を短縮できること。
(3)吹き付けられた該組成物は、円滑に硬化反応を促
進し、生成した弾性ポリウレタンは、各ゴムチップの突
起部表面を厚い皮膜で被覆、保護し、かつチップの根部
間隙を埋めて谷間(凹部)の底面及び、壁面を構成する
と共に下地(弾性舗装材層)の表面とも強固に接着して
いること。
(4)このような構造、形態からなる本発明の表面層
は、ノンスリップ性(滑り抵抗性)、耐摩耗性、表面に
突起したチップの耐脱離性、及び使用感(走行時や運動
時の感じ)等に優れ、かつ施工、補修、汚れ除去等が簡
単、容易であること。
等の知見を得、本発明に到着した。
本発明の第1の目的は、前記技術分野(導入部)に詳述
した、上記(競技場、運動場等の)表面層を容易に形成
し得る、改良された施工法を提供することである。
本発明の第2の目的は、後記種々の弾性舗装材層の上
に、上記の優れた表面層が形成されている改良された陸
上競技場、多目的運動場の施工法を提供することであ
る。
(問題を解決するための手段) 本発明は、上記の目的を達成するために、即ち高分子ポ
リオールと有機ポリイソシアネートとから成る、遊離イ
ソシアネート基を2個以上有するポリウレタンプレポリ
マーと、高分子ポリオール、芳香族ジアミン、及び脂肪
族ジアミンの群から選択された、少なくとも一つの硬化
剤と、反応促進剤と、無機充填剤と、53〜180重量%
(重量%は前記プレポリマーと硬化剤との総重量基準)
の実質的に無孔質でかつ平均粒子径が1〜6mmの粒状ゴ
ムチップとを主成分として含有している、粘度(20℃)
が3000〜30000CPS、チクソトロピーインデックス(TI)
が1.2〜4の吹き付け材組成物を、撹拌しながらポンプ
でスプレーガンの噴射口(ノズル)近傍に送流し、圧縮
空気の推進力によって基盤上に形成している弾性舗装材
層の表面に吹き付けて、粒状ゴムチップが突起している
表面層を形成させ、そのまゝ硬化せしめるという構成を
とる。
以下、本発明の実施の態様を詳説する。
本発明に使用し得る、前記高分子ポリオールとは、有機
ポリイソシアネートと付加反応し得る、かつ水酸基を2
個以上有する高分子化合物(ポリマー)であって、例え
ばエチレングリコール,プロピレングリコール等のジオ
ール、またはトリメチロールプロパン,グリセリン,ヘ
キサントリオール等のトリオールに、エチレンオキサイ
ド,プロピレンオキサイド,トリメチレンオキサイド等
のアルキレンオキサイドを付加重合した、1分子中に2
個以上の水酸基を有しかつ平均分子量400〜4,000のポリ
アルキレンエーテルポリオール、公知のポリエステルポ
リオール、アクリルポリオール(遊離水酸基を2個以上
有するアクリル系共重合体であって、例えばβ−ヒドキ
シエチル(メタ)アクリレート,β−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマーと、S
M,メタクリル酸エステル等の硬いポリマーを与え得るモ
ノマーと、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸基含有モ
ノマーとの共重合体が好ましく、例えば日立化成製のヒ
ロタイト3001,3004,3006、大日本インキ製のラストラゾ
ールA−801,A802,A805,A807,等)等を挙げることがで
きるが、これらのものに限定されない。
また前記の芳香族ポリイソシアネートとは分子中に2個
以上のイソシアネート基を有するもので、例えば、1.4
−フエニレンジイソシアネート,2.4−トリレンジイソシ
アネート,2.6−トリレンジイソシアネート,1.5−ナフタ
レンジイソシアネート,4.4′−メチレン−ビス(フエニ
ルイソシアネート),クメン−2.4−ジイソシアネート
およびこれらの2種以上の混合物等を挙げることができ
る。
上記の芳香族ジアミンとしては、例えば、メチレンビス
オルソクロロアニリン,2.2′−ジクロロベンチジン,1.3
−ビスアミノメルベンセン.m−トリレンジアミン等が好
ましいものとして挙げられる。また脂肪族ジアミンとし
ては、例えば、エチレンジアミン,プロピレンジアミ
ン,ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン等を挙げることができる。但し、これらのものに限定
されない。
また、前記の遊離イソシアネート基を2個以上有するポ
リウレタンプレポリマーとしては、例えば、ポリエーテ
ルウレタンプレポリマー又はアクリルウレタンプレポリ
マーが20〜90重量%の遊離イソシアネート基を3個以上
有するポリエーテルウレタンプレポリマー又はアクリル
ウレタンポリマーと、10〜80重量%の遊離イソシアネー
ト基を2個有するポチエーテルウレタンプレポリマー又
はアクリルウレタンプレポリマーとを混合したものが特
に好ましい。これらのプレポリマーから誘導されるポリ
ウレタン,ポリ尿素ウレタンは架橋密度が高く強度,弾
性,耐熱性等に優れている。
反応促進剤としては、オクチル酸鉛,オクチル酸錫,ジ
ブチルチンラウレートなどの有機金属塩やトリエチレン
ジアミン等の3級アミンが用いられる。その使用料は0.
1〜1重量%が好ましい。
無機充填剤としては、弾性舗装材に配合使用し得るもの
であればよいが、例えば重質炭酸カルシウム,水酸化ア
ルミニウム,シリカ,高級脂肪酸金属塩(ナトリウム,
カリウム塩,カルシウム塩,マグネシウム塩,アルミニ
ウム塩)等で表面処理された炭酸カルシウムが好まし
い。特に高級脂肪酸金属塩で表面処理された炭酸カルシ
ウムは揺変性付与剤の効果をも発現するので最も好まし
い。その使用量は通常10〜50重量%である。本発明の前
記吹き付け剤組成物には前記の必須成分の他に必要に応
じて有機溶剤(トルエン,キシレン等の芳香族系、酢酸
アルキルエステル、等のイソシアネート基と非反応性も
の)、耐候安定剤,着色顔料,耐光剤,可塑剤等の慣用
添加成分を配合することができる。
粒状ゴムチップとしては、ポリウレタン,ポリ尿素ウレ
タン,エチレン−プロピレンゴム(EPG),エチレン−
プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)等が特に好まし
い。その他、クロロプレ,ゴム,ニトリル−ブタジエン
ゴム,スチレン−ブタジエンゴム,天然ゴムの加硫物,
古タイヤの粉砕物等も使用し得る。その平均粒子径は1
〜6mmである。1mm未満では、ノンスリップ性,耐摩耗性
に劣り、6mmを超えると、耐スパイク性チップの耐脱離
性に劣るので好ましくない。
また、粒状ゴムチップは、実質的に無孔質のものである
が、常識的に多孔質(スポンジ状)のものでないことを
意味し、少数の孔や亀裂が存在しても差し支えない。ま
た粒状ゴムチップは内部に無機充填剤が分散しているも
のは、機械的性質がよいので好ましい。粒状ゴムチップ
の使用量は前記の如く53〜180重量%である。53重量%
未満では、ノンスリップ性に劣り、180重量%を超える
と耐摩耗性、チップの耐脱離性に劣るので好ましくな
い。
吹き付け材の粘度(20℃)が3000CPS未満又はTI値が1.2
未満の場合は、ノンスリップ性、耐摩耗性、チップの耐
脱離性がわるく、粘度が30000CPSを超えると、又はTI値
が4を超えると耐摩耗性,チップの耐脱離性等がわるく
なるので好ましくない。
TI値を所定の範囲内に調節するには、高級脂肪酸,高級
アルコール,高級脂肪金属塩等で表面処理された炭酸カ
ルシウムや液状の揺変剤(公知のもの)の添加が望まし
く、これらの中で高級脂肪酸の金属塩で表面処理された
炭酸カルシウム(前出)が最も好ましい。
一方、前記の粒状ゴムチップが無機充填材を含有してい
るポリ尿素ウレタンであり、このゴムチップを配合して
いる吹き付け材組成物が芳香族ジアミン及び/又は脂肪
族ジアミンを含有している場合は、ゴムチップの耐脱離
性、耐摩耗性、耐熱性等に優れた表面層を形成し得るの
で好ましい。
前記の吹き付け材組成物は、予め調整したものを使用し
てもよく、また吹き付け材成分を、第6図に示すような
吹き付け機械の材料コンテナーの中で配合して調整して
もよい。
前記構成の吹き付け材組成物は、撹拌スクリュー(1)
で撹拌されながら、ポンプ(3)によって矢印の方向に
従ってスプレーガン(7)の噴射口(8)の近傍(手
前)に送流され、圧縮空気流(6)の推進力(圧力は通
常3〜7Kg/cm2)によって噴射口から、弾性舗装材層の
表面に吹き付けられる。この場合、本発明に使用する吹
き付け材組成物は、前記特定のチクソトロピーインデッ
クス値(構造粘性)を有しているので、撹拌による剪断
力を受けて高粘度でも適度に大きく粘度が低下し、かつ
ゴムチップを均一分散状態で円滑に吹きつけることがで
きる。またポンプによる送流は、送液量を増大し、吹き
付け効率を高くし、その作業時間を著しく短縮できる。
第6図のような吹き付け機械は、本発明の吹き付け材組
成物の特性によく適応して、有用顕著な作用効果を発揮
し得るものも本発明の一つの特徴である。
吹き付け材組成物の吹き付け量は、下記の式(1)を満
足し得る範囲内の量が好ましい。
但し、SQ:吹き付け量(Kg/m2) d:使用する粒状ゴムチップの平均粒子径(mm) また、弾性舗装材層の表面に吹き付けて形成した粒状ゴ
ムチップの突起部を、埋没しない程度に金網を装着した
ローラーで転圧し、そのまゝ硬化させる場合は、ゴムチ
ップの根部がポリウレタンエラストマー層の中により深
く入り、ゴムチップの耐脱離性、耐スパイク性を更に向
上し得る。
次に、好ましい弾性舗装材層としては、 (1)ポリウレタン樹脂層の内部に無機充填剤が分散状
態で存在している形態(無機充填材含有−ポリウレタン
樹脂層)のもの。
(2)ポリウレタン樹脂層の内部に実質的に無孔質又は
多孔質の弾性体チップと無機充填剤が分散状態で共存し
ている形態のもの。
(3)実質的に無孔質又は多孔質の弾性体チップがその
表面に付着しているバインダーにより相互に接着してい
てかつ層を形成しており、そして弾性体チップ間の非接
着部分は空隙部を形成している構造体(透水型弾性チッ
プ層)。
(4)上記の透水型弾性チップ層と、その表面に配列し
ている弾性体チップと接着している上記の無機充填剤含
有−ポリウレタン樹脂層とから成っているもの。
(5)合成ゴムの板状成型体。
尚、上記(1)の弾性舗装材層は、第1図及び実施例1
に示すような構造体であって、本発明の吹き付け材に使
用するような二液硬化型ポリウレタン組成物の硬化物で
ある。
上記(2)の弾性舗装材層は、前記(1)の弾性舗装材
の中に実質的に無孔質又は多孔質の弾性体チップ(自動
車の廃タイヤから作られるゴムチップ、ウレタンチッ
プ、プリエチレンチップ、ポリプロピレンチップ、ポリ
塩化ビニールチップ、コルク、発泡ポリウレタンチッ
プ、エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡体チップ、発
泡ポリスチレンチップ等)が分散状態で存在している構
造体である。
上記(3)の弾性舗装材層は、第5図及び実施例12、特
公昭62−21922号公報、特開昭52−134235号公報に示さ
れるような、透水型弾性舗装体である。
上記(4)の弾性舗装材層は、第3図、実施例11、特公
昭56−24043号公報、特公昭57−34424号公報、特公昭57
−43709号公報、特公昭57−44785号公報に示されるよう
な構造体である。
上記(5)の弾性舗装材層は、実施例14に示すような、
合成ゴムの板状成型体であって、その合成ゴムとして
は、ポリウレタン、ポリ尿素ウレタン、ポリクロロプレ
ン、エチレン−プロピレン−ジェン共重合ゴム(EPD
M)、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエ
ンゴム、等が挙げられる。
(実施例) 以下、実施例について説明する。尚、実施例に示す部と
は重量部を、%とは重量%を意味する。また、後記のす
べり抵抗係数(CSR値)、耐摩耗性、チップの脱離、汚
れ及びその除去容易性、吹き付け施工の容易性、補修の
容易性、粘度、チクソトロピーインデックス(TI値)の
試験法及び評価方法は下記のとおり。
(1)粘度(単位:CPS) BH型回転粘度計を使用し、回転速度20rpm試料温度20℃
の條件で測定した。
(2)チクソトロピーインデックス(TI値)の測定法 BH型回転粘度計を使用し、試料温度20℃における、回転
速度2rpm時の粘度及び20rpm時の粘度を測定して、下記
の式からTI値を求めた。
(3)耐摩耗性 耐スパイク性のテストは、特開昭62−37403号公報
の第8頁に記載の方法で行なった。即ちこの公報の第10
頁の第5図に示す試験装置を用い、荷重20kgのスパイク
ピンを試料に対して1000回摩擦したときの摩耗減量
(g)を測定し、その程度から耐スパイク性を判定し
た。
耐摩耗輪テストはJIS-K7204に準じて行ない、摩耗
輪はCS-17,荷重は1kgとして、1000回転後の摩耗減量で
示した。
(4)チップの耐脱離性 上記耐スパイク性又は耐摩耗輪の試験結果からチップの
脱離の程度を肉眼観察し、脱離したチップの量が少ない
ものは○,やや多いものを△,非常に多いものを×とし
て評価した。
(5)すべり抵抗係数(CSR)の測定 ノンスリップ性を評価するために、日本建築学会構造系
論文報告集第359号の第3頁に記載の「すべり抵抗係数
の測定方法」に準じ、そのすべり片のテニスシューズの
底の代りに、陸上競技用スパイクシューズの底又はジョ
ギングシューズの底を使用する他は同様に行なって、CS
R(Coefficient of Slip Resistance)を測定して、そ
の数値を表示した。上記スパイクシューズの場合は下記
のとおり。
CSR値 評価 0.8未満 すべり易い 0.8〜1.3 すべらない(適性値) 1.3以上 すべらなさ過ぎる また、ジョギングシューズの場合は、下記のとおり。
CSR値 評価 0.6未満 すべり易い 0.6〜0.8 すべらない(適性値) 0.8以上 すべらなさ過ぎる 尚、上記スパイクシューズの場合は、陸上競技場の表面
層の評価とし、ジョギングシューズの場合は、多目的運
動等の表面層の評価とした。
(6)汚れの除去容易性 ゴミ等による付着汚れが、水洗(水を噴射)によって、
除去が容易な場合は容易、むつかしい場合は困難として
表示した。
(7)吹き付け施工の作業性 吹きつけ施工の難易の評価をするために、熟練した吹き
付け塗装工5人によって吹き付けテストを行ない、表面
仕上げ材中の粒状ゴムチップの飛び跳ねが皆無の場合は
4点,少しある場合は3点,若干ある場合は2点,非常
に多い場合は1点とし,合計点数で評価(表現)した。
(8)補修の容易性 1m2の供試体の中央部(50cm×50cmのスペース)表面層
を研削した後、その部分に当該表面仕上げを熟練した施
工技術員が行なって、補修し、作業が容易な場合は○,
やや困難な場合は△,極めて困難な場合は×として表示
した。
実施例1 I.弾性舗装材層(第1図の5)の施工 陸上競技場用の基盤として打設された密粒アスファルト
コンクリートの上に、アクリル系樹脂エマルジョンとポ
ルトランドセメントとを1:3の重量比で配合したポリマ
ーセメントを塗布して、下地処理を行ない、そして約10
時間後にエポキシ樹脂系の水性プライマーを塗布した。
次に、約10時間後に下記のポリウレタンプレポリマー
(A)と下記硬化剤組成物(B)を重量比1:2で混合し
た混合物を前記プライマー層の上に塗布して、自然硬化
させ、厚さ10mmの弾性舗装材層(充填剤含有−ポリウレ
タン樹脂)を形成させた。
II.本発明による表面層施工 (1)使用したポリウレタンプレポリマー(A) 平均分子量1000のポリオキシプロピレングリコールと平
均分子量3000のポリオキシプロピレントリオールに対
し、過剰のトリレンジイソシアネート(2・4体/2・6
体=80/20)を常法により付加反応させて得られた、末
端イソシアネート基の含有率が3.0%のポリウレタンポ
リマー。
(2)使用した硬化剤組成物(B) メチレンビスオルソクロロアニリン3.5部、平均分子量2
000のポリオキシプロピレングリコール20部、平均分子
量4000のポリオキシプロピレントリオール25部、ジオク
チルフタレート30部、重質炭酸カルシウム110部、ベン
ガラ6.5部、オクチル酸鉛(反応促進剤)2.5部及び耐候
安定剤2.5部とを混合した組成物。
(3)使用した粒状ゴムチップ メチレンビスオルソクロロアニリン7部,平均分子量40
00のポリオキシプロピレントリオール12部、ジオクチル
フタレート20部、重質炭酸カルシウム54部、ベンガラ4
部、オクチル酸鉛0.5部及び耐候安定剤2.5部を混合して
成る硬化剤組成物(C)と、前記ポリウレタンプレポリ
マー(A)を1対1の重量比で撹拌、混合した組成物を
バットの中に入れて硬化させ、その硬化物を粉砕して得
られた、平均粒子径が3mmの粒状ウレタンゴムチップ
(ベンガラ色)。
(4)本発明の吹き付けによる表面層施工 上記(1)のポリウレタンプレポリマー(A)50部と、
上記(2)の硬化剤組成物(C)50部と、無孔質の粒状
ウレタンゴムチップ(ベンガラ色)60部と、ステアリン
酸カルシウムによって表面処理されている炭酸カルシウ
ム微粉末(揺変性付与剤)6部、トルエン20部、とを均
一に混合した吹き付け材を吹き付け機械(西独、アレ
ナ.エラストバウ社製のStructur Matic S100E)の材料
コンテナ(第6図の15)の中に入れ、撹拌スクリューを
回転して、撹拌を続けた。次に、吹き付け施工を開始す
るために、エアーコンプレッサー(10)と送液ポンプ
(3)を運転し、バイパスコック(12)を開閉し、送液
量(吹き付け材量)と圧縮空気の圧力を調整して吹き付
け材の試し吹きを行なった。それから、決定した吹き付
け条件により、弾性舗装材層(第1図の5)の表面に均
一に吹き付け、そのまま放置して自然硬化させる。この
場合該コンテナ内の吹き付け材(4)は、撹拌スクリュ
ーと送液ポンプ(3)によって、撹拌されながら、送液
ホース(13)の中を矢印の方向に従って、噴射口(8)
の近傍に送流され、エアーコンプレッサーから送流され
る圧縮空気の推進力により、噴射口(8)から、弾性舗
装材層(5)の表面に吹き付け量が3.5kg/m2になるよう
に吹き付けられて(第1図の如く)、粒状ゴムチップ
(6)の上部が突起している、前記表面層(粒状ゴムチ
ップの上部は突起しており、その下部(根部)はポリウ
レタン形成用成分の層中に埋没している形態の表面層)
が形成された。
尚、吹き付け開始時の吹き付け材の粘度は6000CPS、TI
値は1.8で吹き付け完了時の粘度は8000CPS、TI値は1.
9、圧縮空気の圧力は約5kg/cm2であった。
吹き付け後は、そのまま放置し、約10時間後には、吹き
付け材中のポリウレタンプレポリマーと硬化剤成分との
反応(硬化反応)が完了して、完全に硬化し、厚さ約3m
mの表面層(8)が完成した。完成した表面層は、第1
図の如く、硬化反応により生成した弾性ポリウレタン
は、各ゴムチップの突起部表面を被覆(接着)、保護し
て各凹部(谷間)を構成すると共に、その弾性舗装材層
(同質のポリウレタン層)の表面と強固に接着していた
(尚、かかる構成は、第1図の表面層を形成しているポ
リウレタン(7)においてベンガラの代りにカーボンブ
ラックを使用して黒色に着色しておくこと、及び耐スパ
イク性テストにおいて層間(5と8)が剥離しなかった
ことにより確認された。)。
次に、この表面層の供試体について、前記のとおり、諸
試験を行なった結果、耐スパイク性のテストによる、摩
耗量は10gで、表面チップの脱離(剥離)量も少なく、
更にすべり抵抗値(CSR値)は1.12であって、ノッスリ
ップ性,耐スパイク性,耐チップ脱離性に優れていた。
また、走行テスト(使用テスト)を行なった結果、横す
べりの危険もなく、走行感も良好であった。また施工1
年後も、ゴミ等による汚れが少なく、水洗によって容易
に除去された。更に吹き付け施工の容易性に付いての結
果(合計点数)は17点で、粒状ゴムチップの飛び跳ねが
少なく、該施工が容易(円滑)に行われたと報告されて
いる。また、表面層の補修についても簡単で、かつ容易
であることが認められた。
実施例2 (1)弾性舗装材層(第2図の5)の施工 実施例1のIと同様に施工したプイマー層(1b)の表面
に、実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー
(A)と硬化剤組成物(B)を1対2の重量比で混合し
た組成物100部に、平均粒子径が2mmの発泡ポリウレタン
チップ(第2図の3)を7部混合した混合物を厚さ10mm
になるように流延し、自然硬化して、弾性基層(第2図
の2)を形成した。次に、この弾性基層の表面に、実施
例1で使用したポリウレタンプレポリマー(A)と硬化
剤組成物(B)との混合物(重量比1対2)を厚さ2mm
になるように流延し、自然硬化させて中塗り層(第2図
の4)を形成した。
(2)本発明の吹き付けによる表面施工 上記(1)で施工した中塗り層の表面に、実施例1のII
−(4)と同様に吹き付け施工を行ない、表面層(第2
図の8)を施工した。
尚、吹き付け開始時及び終了時の吹き付け材の粘度、TI
値は実施例1の場合と同じであった。
次に、施工された表面層の諸試験を行なった結果、すべ
り抵抗値(CSR)は1.14,耐スパイク性における摩耗量は
10g,チップの脱離量は少なく(○),水洗による汚れの
除去も容易で、吹き付け施工の容易性は17点、。補修は
容易(○)で、使用感も良好であった。
実施例3〜4及び比較例1〜2 実施例2において、粒状ゴムチップの配合量を下記の通
り変化させる他は、実施例2と同様に行なった。それか
らの結果を第1表に示した。
この結果からも明らかなように、粒状ゴムチップの配合
量が53重量%未満では、ノンスリップ性に劣り、180重
量%を超えると、耐スパイク性(耐摩耗性)及びチップ
の耐脱離性に劣り、施工及び補修が困難となる。
実施例5〜6,比較例3〜4 実施例2において、吹き付け材の粘度及びTI値を下記の
通り、変化させる他は、実施例2と同様に行なった。そ
の結果を第2表に示した。
尚、実施例5ではトルエンの使用量を30部とした。実施
例6では、ステアリン酸カルシウムで表面処理されてい
る炭酸カルシウムの配合量を20部とし、かつ重質炭酸カ
ルシウムを20部配合し、トルエンは使用しなかった。
比較例3では、トルエンの使用量を35部とした。比較例
4では、重質炭酸カルシウムを30部、ステアリン酸カル
シウムで表面処理されている炭酸カルシウムの配合量を
25部とし、トルエンは使用しなかった。
第2表の結果から明らかなように粘度3000CPS未満又はT
I値が1.2未満では、ノンスリップ性、耐スパイク性、チ
ップの耐脱離性がわるく、粘度が30000CPSを超えると、
又はTI値が4.0を超えると、耐スパイク性,チップの耐
脱離性がわるくなり、また、施工及び補修が困難とな
る。
実施例7〜8,比較例5〜6 実施例2において、粒状ゴムチップの平均粒子径を下記
の通り変化させる他は、実施例2と同様に行なった。そ
の結果を第3表に示した。
尚、上記CSR−1は、すべり片にスパイクシューズを用
い、CSR−2はすべり片にジョギングシューズを用い
た。また耐摩耗性−1は耐スパイク性,耐摩耗性−2は
摩耗輪による摩耗減量である。第3表の結果から明らか
なように、ゴムチップの平均粒子径が1mm未満では、多
目的運動場でもノンスリップ性,耐摩耗性に劣り、6mm
を超えると、耐スパイク性,チップの耐脱離性に劣り、
かつ施工も補修も困難となる。
実施例9〜10,比較例7〜8 実施例2において、吹き付け材の吹き付け量を下記のと
おり変化させる他は、実施例2と同様に行なった。その
結果を第4表に示した。
第4表の結果から、明らかなように、吹き付け材の吹き
付け量が下記式(1)で求められる下限値(チップの平
均粒子径が実施例2の3mmの場合は、1.7kg/m2)未満で
は、ノンスリップ性,耐スパイク性に劣り、また上限値
(チップの平均粒子径が実施例2の3mmの場合は、6.0kg
/m2)を超えると、チップがポリウレタン層の中に完全
に埋没して表面突起が殆んど無く、ノンスリップ性が低
く、横すべりが起り易く、競技場としても、また多目的
運動場としても実用性に乏しい表面層となり易い。
但し、SQ:吹き付け量(kg/m2) d:ゴムチップの平均粒子径(mm) 実施例11 陸上競技場用基盤として打設された開粒度アスファルト
コンクリートの上に、ポリウレタンプライマーを塗布
し、引続き平均粒子径2mmの、SBRゴムのチップ(第3図
の10)100部と一液湿気硬化型ウレタン(遊離イソシア
ネート基を7%有するプレポリマーのトルエン溶液)
(9)25部の混合物を厚さ10mmに舗装した。この層の上
に実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー(A)
と硬化剤組成物(B)を重量比1対2で混合したもの
に、ステアリン酸ナトリウムにより表面処理された炭酸
カルシウムを30部加えてチクソトロピー性を付与した二
液硬化型ウレタンで目止めし、更に前記ポリウレタンプ
レポリマー(A)と硬化剤組成物(B)との混合物を厚
さ2mmになるように流延し、自然硬化させて、中塗り層
(4)を形成した。
次に、この中塗り層の上に実施例1のII−(4)と同様
に吹き付け材を吹き付け、自然硬化して、第3図の8の
表面層を形成させた。この吹き付け材の粘度は6000CPS/
20℃,TI値は1.8で、すべり抵抗値(CSR)は1.15,耐スパ
イク性は25g,チップの耐脱離性は○,汚れの除去は容
易、施工の容易性は16点,補修は容易で使用感も良く、
このように、本発明による吹き付け施工を行なった第3
図の表面層(8)も、ノンスリップ性,耐スパイク性,
チップの耐脱離性等に優れ、吹き付け施工及び補修も容
易である。
実施例12 陸上競技場用基盤として打設された開粒度アスファルト
の上にジフェニメタンジイソシアネート系のウレタンプ
ライマー(1b)を0.3kg/m2散布し、引続き一液湿気硬化
型ウレタンバインダー(−NCO基含有率7%)(9)25
部と平均粒子径2mmのSBRゴムチップ(10)100部との混
合物を10mmの厚さの層(5)に舗装した。約10時間後
に、実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー
(A)と硬化剤組成物(B)との混合物(重量比で1対
1)100部と、同じ材料から作製した平均粒子径1mmのベ
ンガラ色のウレタンゴムチップ(6)を60部と、ステア
リン酸マグネシウムで表面処理されている炭酸カルシウ
ム20部を加え、均一に混合した組成物(粘度25000CPS/2
0℃,TI値は4)を実施例1のII−(4)と同様に2kg/m2
量吹き付けて、厚さ約1mmの表面層(第5図の8)を形
成させた。この表面層のジョギングシューズによるすべ
り抵抗値(CSR)0.75,摩耗輪による摩耗量は0.6g,チッ
プの耐脱離性は良好(○),施工の容易性は14点で補修
も容易(○),使用感も良く下層の弾性舗装体の透水性
を維持するものである。また、多目的運動場として有用
である。
実施例13 実施例2において、中塗り層(4)を施工しない他は、
実施例2と同様に行なった。この施工断面の模式図は第
4図のとおりである。その表面層(8)の耐スパイク性
は15g、すべり抵抗値(CSR)が1.15、チップ耐脱離性は
○、汚れの除去は容易、施工の容易性は16点、補修は容
易で使用感も良好であった。尚、吹き付け材の粘度は60
00CPS/20℃,TI値は1.8であった。
実施例14 陸上競技場用の基盤として打設された密粒アスファルト
コンクリートの上にゴム系接着剤を塗布して厚さ10mmの
クロロプレンゴムを主成分とする板状成型体を接着した
後、その上に実施例1のII−(4)と同様に吹き付け材
を吹き付け、自然硬化せしめて、表面層を形成した。こ
の表面層のすべり抵抗値(CSR)は1.15、耐スパイク性
は11g、チップの耐脱離性は良好(○)、汚れの除去は
容易、施工の容易性は18点、補修は容易で使用感も良
い。尚、吹き付け材の粘度及びTI値は実施例1の場合と
同じであった。
実施例15 実施例2において、粒状ゴムチップとしてエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)のチップ(平均粒
子径2mm)を使用する他は、実施例2と同様に行なっ
た。得られた表面層のすべり抵抗値(CSR)は1.13、耐
スパイク性は18g、チップの耐脱離性は○,汚れの除去
は容易,施工の容易性は15点,補修は容易で使用感も良
好である。
実施例16 実施例2において吹き付け材を吹き付けた後、10分後
に、金網を装着したローラーによって、線圧0.1kg/cmの
條件下に未硬化表面層のチップ表面を転圧し、その後、
自然硬化させた他は、実施例2と同様に行なった。
形成した表面層のすべり抵抗値(CSR)は0.85、耐スパ
イク性(5g)及びチップの耐脱離性は実施例2に比較し
て更に向上しており、汚れの除去は容易、施工の容易性
は17点、補修は容易で、使用感も良好であった。
実施例17 実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー(A)の
代りに、アクリルポリオール(水酸基100)とトリレン
ジイソアネートから誘導された末端イソシアネート基を
有するアクリルウレタンポリマーを使用する他は、実施
例1と同様に行なって、前記の表面層を形成した。得ら
れた表面層のすべり抵抗値(CSR)は1.10、耐スパイク
性は12g、チップの耐脱離性は良好(○)、汚れの除去
は容易、施工の容易性は17点、補修は容易で、使用感も
良好であった。
尚、吹き付け材の粘度は7000CPS/20℃,TI値は2.0であっ
た。
比較例9 実施例2において、吹付ける代りに、吹付け材を3.5kg/
m2となる様にスクイージーで流延した他は、実施例2と
同様に行なった。この表面層のすべり抵抗値(CSR)は
0.6〜0.85とバラツキが大きく、かつノンスリップ性が
極めて低く、耐スパイク性も35gと劣るものであった。
又、施工の際ゴムチップがスクイージーで引きずらさ
れ、均一に分布しない為、均一に分布させるべくコテで
修正を試みたが、非常に施工が困難なものであった。
比較例10 実施例1のII−(4)において、ベンガラ色の粒状ウレ
タンゴム(無孔質)60部の代りに、平均粒子径が0.8mm
のポリウレタン発泡体粒子を12部使用する他は、同様に
行なって、前記の表面層を形成した。この表面層のすべ
り抵抗値(CSR)は0.6、耐スパイク性は170g、チップの
耐脱離性はXであって、ノンスリップ性、耐摩耗性(耐
スパイク性)及びチップの耐脱離性に劣り、陸上競技場
や多目的運動場として実用性に乏しいものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は、本発明の舗装構造物の断面構造の
模式図である。 1…基盤,1a…下地処理,1b…プライマー,2…弾性基層,3
…弾性体チップ,4…中塗り層,5…弾性舗装材層,6…粒状
ゴムチップ,7…ポリウレタン,8…表面層,9…バインダ
ー,10…ゴムチップ,11…空隙,12…目止め層 第6図は、本発明の吹き付け機械の概念図である。 1…撹拌スクリュー,2…シャフト,3…送流ポンプ,4…吹
き付け材,5…吹き付け材の液の流れ,6…圧縮空気の流
れ,7…スプレーガン,8…噴出口,9…モーター,10…コン
プレッサー,11…バイパスホース,12…コック,13…送液
ホース,14…エアーホース,15…吹き付け材コンテナ 第7図は、従来の吹き付け機械の概念図である。 1…吹き付け材,2…吹き付け材の流出量調整ノブ,3…吹
き付け材流出量調整弁,4…吹き付け材の液の流れ,5…圧
縮空気の流れ,6…噴出口,7…吹き付け材カップ,8…エア
ーホース,9…コンプレッサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 荒井 良子 (56)参考文献 特開 昭55−81903(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子ポリオールと有機ポリイソシアネー
    トとから成る、遊離イソシアネート基を2個以上有する
    ポリウレタンプレポリマーと、高分子ポリオール、芳香
    族ジアミン、及び脂肪族ジアミンの群から選択された少
    なくとも一つの硬化剤と、反応促進剤と、無機充填剤
    と、53〜180重量%(重量%は前記プレポリマーと硬化
    剤との総重量基準)の実質的に無孔質でかつ平均粒子径
    が1〜6mmの粒状ゴムチップとを主成分として含有して
    いる、粘度(20℃)が3000〜30000CPS、チクソトロピー
    インデックス(TI)が1.2〜4の吹き付け材組成物を、
    撹拌しながらポンプでスプレーガンの噴射口(ノズル)
    近傍に送流し、圧縮空気の推進力によって基盤上に形成
    している弾性舗装材層の表面に吹き付けて、粒状ゴムチ
    ップが突起している表面層を形成させ、そのまゝ硬化せ
    しめることを特徴とする、陸上競技場、多目的運動場の
    表面層の施工法。
  2. 【請求項2】吹き付け材組成物の吹き付け量が、下記の
    式(1)を満足し得る範囲内の量である、特許請求の範
    囲第(1)項記載の施工法。 但し、SQ:吹き付け量(Kg/m2) d:使用する粒状ゴムチップの平均粒子径(mm)
  3. 【請求項3】ポリウレタンプレポリマーを構成している
    高分子ポリオール及び硬化剤の高分子ポリオールのう
    ち、少なくとも一方の高分子ポリオールが、平均分子量
    400〜4000のポリアルキレンエーテルポリオール又はア
    クリルポリオールである、特許請求の範囲第(1)項記
    載の施工法。
  4. 【請求項4】粒状ゴムチップが、無機充填剤を含有して
    いる、ポリ尿素ウレタン又は、ポリウレタン、若しくは
    エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)であ
    る、特許請求の範囲第(1)項記載の施工法。
  5. 【請求項5】吹き付け材組成物が、芳香族ジアミンを硬
    化剤成分として含有しており、そして粒状ゴムチップが
    無機充填剤を含有しているポリ尿素ウレタンである、特
    許請求の範囲第(1)項記載の施工法。
  6. 【請求項6】弾性舗装材層の表面に吹き付けて形成した
    粒状ゴムチップの突起部を、埋没しない程度に金網を装
    着したローラーで転圧し、そのまゝ硬化させる、特許請
    求の範囲第(1)項記載の施工法。
  7. 【請求項7】弾性舗装材層が、ポリウレタン樹脂層の内
    部に無機充填剤が分散状態で存在している形態(無機充
    填材含有−ポリウレタン樹脂層)のものである、特許請
    求の範囲第(1)項記載の施工法。
  8. 【請求項8】弾性舗装材層が、ポリウレタン樹脂層の内
    部に実質的に無孔質又は多孔質の弾性体チップと無機充
    填剤が分散状態で共存している形態のものである、特許
    請求の範囲第(1)項記載の施工法。
  9. 【請求項9】弾性舗装材層が、実質的に無孔質又は多孔
    質の弾性体チップがその表面に付着しているバインダー
    により相互に接着していてかつ層を形成しており、そし
    て弾性体チップ間の非接着部分は空隙部を形成している
    構造体(透水型弾性チップ層)である、特許請求の範囲
    第(1)項記載の施工法。
  10. 【請求項10】弾性舗装材層が、上記の透水型弾性チッ
    プ層と、その表面に配列している弾性体チップと接着し
    ている上記の無機充填剤含有−ポリウレタン樹脂層とか
    ら成っている、特許請求の範囲第(1)項記載の施工
    法。
  11. 【請求項11】弾性舗装材層が、合成ゴムの板状成型体
    である、特許請求の範囲第(1)項記載の施工法。
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