JP3924699B2 - 床構造体並びにその施工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は各種の床、例えば食品工場、薬品工場、電子部品工場など各種の工場、倉庫並びに各種建築物、あるいは駐車場、屋上床など防水性や耐磨耗性、耐スリップ性などの高度な性能が求められる場所に利用される床構造体とその施工法に関するものであり、詳しくは膨れ防止機能を持つ床用調整材からなる下地層、弾性層、熱硬化性樹脂と繊維補強材とからなる強化樹脂層、必要により設けられるトプコート層が重層されて仕上げられている床構造体とその施工法に関するものである。
【0002】
【特許文献1】
特開平4−142323
【特許文献2】
特開平5−33309
【0003】
【従来の技術】
従来、各種の工場、駐車場、倉庫、その他各種建築物の床にはモルタル床、樹脂系床が主として使用されている。
これらの床は下地コンクリートを打設し、1ヶ月程度放置して乾燥させたのち、プライマー塗布、中塗り、上塗りの工程を経て仕上げられるか、あるいはプライマー塗布、軟質の樹脂層、強化樹脂層を重層して仕上げられたものなどがある。
コンクリート下地が充分に乾燥していない状態において施工するとコンクリート等の下地中の水分が樹脂系床に閉じこめられて逃げ場を失ってしまい、水分が樹脂系床を下から突き上げる状況となりフクレ現象が多発していた。
このためにコンクリート下地を十分乾燥させるため止むを得ず長い工期をかけて施工する状況にあた。
【0004】
本発明は斯かる上記のような問題に鑑み、鋭意検討した結果なされたもので、コンクリートなど下地中の残留水分による膨れを防止できる下地調整材からなる下地層に、弾性層並びに熱硬化性樹脂と繊維補強材とからなる強化樹脂層、更に必要によりトップコート層が重層されて仕上げられた床構造体とその施工法により、前従来において問題となていた問題を解決したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような課題、即ち従来の樹脂系の床施工において改良が求められていた課題、即ち施工期間の短縮対策、フクレ現象問題ならびに防水性、耐磨耗性、耐スリップ性など各種性能を備えた床構造体とその施工法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記のような課題を解決するため、本発明に係わる床用調整材はポリオールと水を主剤とし、硬化剤としてイソシアネート化合物、好ましくはポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを使用するとともに水硬性セメントと必要により配合される骨材を配合した床調整材から形成させた下地層に、少なくとも熱硬化性樹脂と繊維強化材からなる強化樹脂層、トップコート層を重層して仕上げられた床構造体とその施工法により前従来の課題を解決したものである。
【0007】
床用調整材は主剤と硬化剤、水硬性セメント並びに必要により配合される骨材、充填材とを含み、主剤に使用するポリオールにはポリヒドロキシ化合物或いは水分散性ポリオールがあり、ポリヒドロキシ化合物としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、プロピレングリコール、ヘキサンジオールグリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール若しくはオキシアルキレン誘導体と多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、若しくは多価カルボン酸エステルより得られるエステル化合物、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアセタールポリオール、ヒマシ油ポリオール等のポリオール化合物やその変性体が挙げられる。
【0008】
水分散性ポリオールとは水酸基を有する水に分散可能な樹脂であて、例えば、水酸基含有成分としてメタアクリル酸2ヒドロキシエチルエステル、メタアクリル酸2ヒドロキシプロピルエステル、メタアクリル酸2ヒドロキシプロピルエステル等の少なくとも1種を含み、アクリロニトリル、メタアクリル酸、メタアクリル酸アルキルエステル等の不飽和化合物から選ばれる少なくとも1種類の不飽和化合物とを乳化重合して調製されたアクリル共重合体系ポリオールや、芳香族、脂肪族、脂環族ジイソシアネートあるいはそれらを使用したイソシアネートオリゴマーとポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール等の多価アルコールあるいはビスヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酢酸等のヒドロキシカルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種類以上のアルコール化合物をウレタン化反応し、必要によりカルボン酸を中和したウレタン系ポリオール等、その他ポリエーテルオール類、ポリエステルポリオール類等が挙げられる。これらは界面活性剤の乳化作用を利用して水中に分散させることができる。
なお、主剤に硬化助剤として水系ジブチル錫ジウラート又は三級アミンを0.01〜0.2重量%添加することによりタックフリー迄の時間を短縮することができる。
【0009】
硬化剤には2個以上のイソシアネート基を持つ化合物、例えばトリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリフェニールメタントリイソシアネート、メチレンビスジフェニールジイソシアネート、キサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート並びにリメチレンリフェニルポリイソシアネート(別名ポリメリックMDIと称され、以下ポリメリックMDI と略す)などが使用される。なかでもポリメリックMDIは硬化性が良好であり、揮発性が低く安全性が高いため好ましい。
ポリメリックMDIには三井・武田ケミカル社製のポリメリックMDI「コスモネートM-200M」、日本ポリウレタン社製のポリメリックMDI「ミリオネートMR−100」又はバイエル社製のポリメリックMDI「デイスモジュールVL」等を使用できる。
【0010】
水硬性セメントにはポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、高アルミナ含有の速硬化型セメント等が挙げられる。
【0011】
骨材、充填材としては、碍子のリサイクル粉末、珪砂、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、製鉄ダスト、その他ガラス、その他セラミックの粉砕物並びに消石灰等がある。
これらの骨材、充填材は単独で使用されるか、適宜、複数の成分が混合されて使用される。該骨材の粒子径は0.05〜3mm、好ましくは0.1〜2mmの粒子サイズが使用に適合する。0.05mm以下では作業性が悪くなり好ましくない。また3mm以上では作業性が劣り、仕上がりがよくないため好ましくない。
【0012】
これらの配合材料の好ましい配合割合はポリオール100重量部に対して水10〜50重量部、イソシアネート化合物50〜120重量部、水硬性セメント50〜300重量部のほか必要により骨材が配合される。
水硬性セメントが50重量部以下では水硬性セメントによる炭酸ガスの吸収が少なくなりイソシアネート化合物と水分との反応により発泡する傾向が強くなり適さない。300重量部以上ではモルタル床用配合物が硬くなりすぎて作業性が低下する、水硬性セメントが多いため耐薬品性が悪くなる等の傾向があり好ましくない。
イソシアネート化合物が50重量部以下では硬化性が劣るため好ましくない。
逆に120重量部以上では水分と反応して発泡する傾向があり適さない。
骨材、充填材はポリオール100重量部に対して0〜300重量部を配合することにより均一な厚みの塗膜が得られる、作業性を改善できる、コストの削減ができる等の効果が得られる。
【0013】
このように調製された床用調整材はコンクリート、発泡コンクリート、石材等の床下地に塗工されるが、下地として汚れがないこと、ひび割れがないこと、植物油、鉱物油等がしみこんでいないことなどが必要になる。汚れが有る場合は洗剤による洗浄、ひび割れが有る場合はセメント配合物による充填、オイル等の油性の汚れは中性洗剤による洗浄等の手段により調整できる。
下地の含水率に関しては乾燥が不十分な湿潤状態であても施工ができる。参考とする含水率の測定、確認には高周波式含水率計が使用に適している。
なお、床用調整材により下地層の調整は必要により複数回塗工されてもよい。
【0014】
下地層の上に必要によりプライマー層が設けられる。
該プライマーには、ウレタン樹脂系プライマー、エポキシ樹脂系ブライマー、ビニルエステル樹脂系プライマー、不飽和ポリエステル樹脂系プライマーなど硬化性樹脂を有機溶剤に低樹脂分、低粘度の状態で溶解させたものが使用される。なかでも、1液湿気硬化型のウレタン樹脂系プライマーが浸透性、密着性、硬化性に優れるため好ましく、簡便に使用できる。
【0015】
下地層、もしくは必要により設けられたプライマー層の上に、弾性層、強化樹脂層が塗工されて仕上げられる。
下地層は比較的密着性のあるウレタン樹脂系成分を含有しているため、弾性層との密着性があり直接、塗工しても両者の密着はえられるが、なお、密着度を向上させるには前記のように必要によりプライマー層が設けられてもよい。
【0016】
弾性層は駆体、下地の寸法変化、ひび割れなどによる動きに伴う応力が上層の強化樹脂層にまで波及することを回避するために設けられるもので、応力を吸収、遮断する特性が求められる。このため、軟質で好ましくはJISA6021に規定する−20〜60℃の温度下における破断時のつかみ間の伸び率が30%以上であるウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが適している。このような樹脂であれば、何らかの原因による駆体や下地の動きに伴う応力を吸収、遮断できるため、強化樹脂層にクラック、ひび割れなどの発生を回避できる。
該弾性層の厚みはこのような緩衝効果を確保し長期間の耐用を可能ならしめるために少なくとも0.5mm厚以上の厚みであることが望ましい。
【0017】
弾性層の上に、強化樹脂層が形成される。
弾性層と強化樹脂層との密着性を向上させるため、必要によりプライマー層が設けられてもよい。プライマー層用の樹脂には前記001欄に記載されたものなどが使用される。
【0018】
強化樹脂層は、熱硬化性樹脂と繊維強化材とが複合化されて形成されるものであて、熱硬化性樹脂には、周知の不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、その他硬化性の樹脂が硬化剤とともに使用される。
【0019】
これらの樹脂には、必要により増粘剤、充填剤、低収縮剤、レベリング剤、消泡剤、分散剤などが添加されて施工に都合のよい粘度、硬化性、塗布性などが調整されればよい。
【0020】
また、熱硬化性樹脂には仕上がり外観を良好とするために顔料を含むトナーを配合することが行われる。
顔料には酸化チタン、ベンガラ、酸化鉄、カーボンブラック等或いはこれらの混合物として目的とする色調に応じて選定される。顔料はそのまま配合する場合と液状媒体に分散してペーストとして配合使用する場合があるが、後者の使用方法が簡便に配合できるため好ましい。
【0021】
繊維強化材としては、各種の繊維素材、例えばナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、アラミド、カーボンファイバーなどの合成繊維材、ガラス繊維、石綿繊維、岩綿繊維など無機質繊維材、麻など天然繊維材などが使用されるが、これらの中でも、ガラス繊維、合成繊維が取り扱い性、施工性、強度、入手性などの点から好ましい。
【0022】
ガラス繊維、合成繊維には平織り状、マト状、チップ状の製品があり、それらの形態で使用することができる。なかでもマット状の形態であれば液状樹脂の浸透性に優れるため、塗布された熱硬化性樹脂が繊維間に浸透し易く施工に好都合である。更にロール状に巻き取られたものであれば、下地層の表面に熱硬化性樹脂を塗布したのち、ロール状のものを広げて熱硬化性樹脂の塗布面に重ね、さらに熱硬化性樹脂を塗布するか、ロール状のものを下地層の表面に広げたのち、熱硬化性樹脂を塗布するなどして、繊維間に浸透させるとともに硬化させて繊維強化材と熱硬化性樹脂とを複合化させ、強化樹脂層を形成させることができる。
ト状のものでは坪量300〜600g/mの素材が、補強効果、取り扱い性、熱硬化性樹脂の浸透性や作業性などの点から使用に適している。
【0023】
強化樹脂層の表面に、歩行時の安全性、車両の走行安全性を確保するために耐スリップ性、耐磨耗性などを向上させる手段が採用される。
【0024】
耐スリップ性、耐磨耗性を向上させるためには強化樹脂層の施工時において、熱硬化性樹脂の塗布面に前記001欄に記載した種類及びサイズの骨材のほか、前記と同様なサイズの川砂、山砂、海砂、など天然骨材、砕石など人工骨材を散布し、強化樹脂層の表層に半ば沈下もしくは全面沈下させて熱硬化性樹脂の硬化とともに固定させる方法などが採用できる。
【0025】
強化樹脂層の上に、必要によりトップコート層が設けられる。
トップコート層は強化樹脂層の保護のために設けるもので、耐候性に優れる樹脂成分からなる、例えばアクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、フッソ樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を主成分とする塗料、塗り床材を0.1〜1.5kg/m塗布することにより仕上げられる。中でも、これらにサイズが1〜10mmの雲母片、プラスチック片、金属片などフレーク状の薄片を混入させたものは太陽光を遮蔽するため、表面層の劣化防止に効果的である。
【0026】
以下具体的な実施例について説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
主剤としてポリオール(バイエル社、商品名 デイスモフェン1150)を50重量部に界面活性剤(花王(株)レベノール)5重量部を水45重量部に分散させた水系油脂ポリオール100重量部、硬化剤としてポリメリックMDI(バイエル社、商品名スミジュール44V20)を100重量部、更にセメントを100重量部、容器に配合し充分にハンドミキサーにて攪拌したのち、消石灰3.5重量部並びに粒子径0.5〜1mmの珪砂200重量部添加し更に攪拌して、実施例1の床用調整材1を調製した。
セメントモルタルを500ミリ角、深さ100ミリの型枠に打設し、20日硬化養生させ含水率5%(KETT社製高周波式含水率計により測定)に調整した厚み100ミリのコンクリート下地に該床用調整材1を1.0mm厚に鏝で塗布して地層を形成した。
該下地層の上にウレタン樹脂系プライマー(アイカ工業(株) アイカジョリエース JU−1270)を0.15kg/m塗布し、乾燥させたのち、硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂樹脂(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE−2010、JISA6021に規定する−20〜60℃の温度条件下における破断時のつかみ間の伸び率30%以上)を鏝で1.2kg/m塗布し硬させ弾性層を形成した。
次に強化樹脂層として、420g/mのガラス繊維マットを置き、該ガラス繊維マットの上から不飽和ポリエステル樹脂樹脂系上塗り材(アイカ工業(株) アイカジョリエースJE−2000)を1.5kg/m塗布して、該ガラス繊維マットに含浸させるとともに、該弾性層の表面まで浸透させ、硬化させて強化樹脂層を形成した。更にトップコート層として硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂系塗り床材(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE-2080)を0.4kg/m塗布し硬化させて実施例1の床構造体を仕上げた。
実施例1の床についてフクレ・剥離試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、フクレ現象は認められなかった。
【0027】
実施例2
実施例1において強化樹脂層の熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を硬化剤の配合されたビニルエステル樹脂(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE−2503)に変更する以外はすべて実施例1と同様にして実施例2の床構造体を仕上げた。
実施例2の床についてフクレ・剥離試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、フクレ現象は認められなかった。
【0028】
実施例3
実施例1で作成したと同一のコンクリート下地を水中に24時間浸せきさせたのち、水中より取り出し表面の水分をウエスで拭き取り、湿潤状態の下地に実施例1と同一の条件で実施例3の床構造体を仕上げた。
実施例3の床についてフクレ・剥離試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、フクレ現象は認められなかった。
【0029】
実施例4
実施例1で作成したと同一のコンクリート下地を水中に24時間浸せきさせたのち、水中より取り出し表面の水分をウエスで拭き取り、湿潤状態の下地に実施例2と同一の条件で実施例4の床構造体を仕上げた。
実施例4の床についてフクレ試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、フクレ現象は認められなかった。
【0030】
比較例1
弾性層を除く以外は全て実施例1と同一の条件で施工して比較例1の床構造体とした。膨れ試験の結果は表1の通りであた。
【0031】
比較例2
実施例1に使用したと同一のコンクリート下地に溶剤型湿気硬化型ウレタン樹脂系プライマー(アイカ工業(株) アイカジョリエース JU−1270)0.2kg/mを塗布したあと、硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE−2010)を1.0kg/m鏝にて塗布し硬化させたのち、その上に、450g/mのガラス繊維マットを置き、該ガラス繊維マットの上から不飽和ポリエステル樹脂系上塗り材(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE−2000)を1.5kg/m塗布して、該ガラス繊維マトに浸透させるとともに硬化させた。次いでトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株) アイカジョリエース JE-2080)を0.4kg/m塗布し、硬化させ比較例2の床を仕上げた。比較例2の床についてフクレ試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであた。
【0032】
【表1】
Figure 0003924699
試験評価方法
フクレ試験・剥離試験
実施例及比較例で作成した各床構造体の仕上げた床面(500×500mm)を100マスにマジックインキで線を引き区切ったあと、各床構造体の高さの中間位置(50ミリ)まで50℃の水に浸せきさせ、経過日毎にフクレ・剥離が発生しているかどうかを判定する。1マスに1個以上のフクレ・剥離があれば1として観察・評価する。
【0033】
実施例、比較例の床構造体の伸び試験法による伸び(mm)並びに塗膜の疲労 試験を測定した結果は表2の通りであた。
【表2】
Figure 0003924699
伸び(mm)試験方法
長さ(300mm)方向の中間位置の幅方向に深さ5mmのノチを入れた厚み8mm、幅100mm、長さ300mmのスレート板の中心位置に幅50mm、長さ200mmのサイズに実施例、比較例の仕上げの床を施工し、20℃で7日間養生したものを試験体として、引張試験(試験温度20℃、引張速度2mm/分)を行い、破断時の伸び(mm)を測定する。
疲労試験方法
幅100mm、長さ300mm、厚み8ミリのスレート板の長さ方向の中心位置に深さ5mmのノッチを入れた板体の中心位置に、幅50mm、長さ200mmにわたり実施例、比較例の仕上げの床を仕上げたのち、20℃で7日間養生したものを試験体とした。 試験体を繰り返しムーブメントを使用して20℃で500回行い、床仕上げ面の損傷、破断の有無を観察した。
ムーブメントの引っ張り速度は10mm/分、移動間隔はひび割れ幅が1mmと2mmの間を繰り返しとした。
【0034】
【発明の効果】
従来の樹脂系の塗り床ではコンクリート下地に含まれる水分が樹脂膜で被覆されるため、外部に揮散できずに閉じこめられ樹脂膜を下より突き上げてフクレ現象や剥離現象が多発し、施工クレームになることがあたが、本発明になる下地層は、発明者独自の開発になる床用調整材から形成された下地層を採用しているため、コンクリート下地との密着が良好であり、下地の含水率が高い状態であてもこのような突き上げる応力を封じ込める作用が得られ、実施例に示すように下地と強化樹脂層との間におけるフクレ現象、剥離現象は全く発生しなくなった。従って下地の乾燥のために工期が長くなるという従来の課題を解決することができた。
また、本発明のになる床構造体はJISA6021に規定する−20〜60℃における伸び率が30%以上の弾性層を介在させているため、季節の移り変わりによる温度変化に伴う寸法変化や、ひび割れ、振動などによる動きが下地に生じても弾性層で遮断してしまい上層の強化樹脂層に波及させることが無く、防水層全体にクラック、割れなどの発生を食い止めることがてきるため、長期間の耐用を可能とするものである。

Claims (4)

  1. コンクリート下地にポリオール、水、イソシアネート化合物、水硬性セメント並びに必要により配合される骨材、充填材を含む床用調整材から形成された下地層、弾性層、熱硬化性樹脂と繊維補強材とからなる強化樹脂層、必要により設けられるトップコート層とが重層されて仕上げられていることを特徴とする床構造体。
  2. コンクリート下地にポリオール、水、イソシアネート化合物、水硬性セメント並びに必要により配合される骨材、充填材を含む床用調整材により下地層を形成したのち、弾性層、熱硬化性樹脂と繊維補強材とからなる強化樹脂層、更に必要によりトップコート層を重層させて仕上げることを特徴とする床構造体の施工法。
  3. イソシアネート化合物がポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1記載の床構造体。
  4. イソシアネート化合物がポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項2記載の床構造体の施工法。
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