JP4519273B2 - 改修弾性舗装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、陸上競技場等の弾性舗装材及び弾性舗装方法に関する。特に樹脂材料で舗装された陸上競技場等の劣化した表層部分を切削除去して得られる樹脂のチップないし粉末を、合成樹脂バインダー、とりわけポリウレタン材料で固めて再利用することを特徴とする陸上競技場等の弾性舗装材及び弾性舗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
陸上競技場等の樹脂舗装材料は、経時的に劣化するため10年前後で剥離して樹脂舗装をやり直す必要がある。この樹脂材料による舗装の樹脂表層部分は、樹脂材料が高価なため、通常13mm厚の舗装全部を剥離して舗装し直す代わりに、表層部分の1〜5mm程度を薄く切削し、新しい材料で被覆する、いわゆる改修工法(俗にオーバーレイ工法)が一般に行われている。従来は、この際に剥離した樹脂材料の処理が問題となっていた。産業廃棄物として処理されるが、多大の処理コストがかかる上に公害の発生をもたらす。従って、環境保護の観点からもリサイクル、再利用技術の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、陸上競技場等の樹脂舗装材の再利用をはかり、経済的で同時に環境保護に寄与する新世代の陸上競技場等の弾性舗装方法及びこれに用いる弾性舗装材を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、樹脂材料で舗装された陸上競技場等の劣化した樹脂表層部分を、切削除去して得られる樹脂のチップないし粉末を再利用する陸上競技場等の施工方法について鋭意検討した。その結果、該表層部分を高性能の切削機で切削して得られる均一で微細な粒径のチップないし粉末と合成樹脂バインダー、とりわけポリウレタン材料とからなる弾性舗装材を用いることにより、所期の目的が達成されることがわかった。
【0005】
即ち、高性能の切削機を用いて、劣化した樹脂表層部分を切削することにより、均一な粒度分布を有するチップないし粉末が得られ、これを合成樹脂バインダー、特にポリウレタンバインダーに適当な割合で配合することにより施工時の作業性を低下させることなく所望の弾性舗装材が得られることを見出した。この知見に基づいて、樹脂表層部分を切削すること、切削された樹脂表層部分から粒径3mm以下の均一な粒度分布を有するチップないし粉末を得ること、これを合成樹脂バインダー、特にポリウレタンバインダーと混合して、樹脂表面層を切削した後に直接舗装施工することが、一連の作業として可能な極めて効率的な舗装施工方法を完成した。
【0006】
この方法は、改修を要するに到った樹脂舗装表面、特に大掛かりな改修工事の必要な全天候型陸上競技場等の樹脂舗装表面の改修に極めて有用であり、また得られた樹脂舗装表面は、機械物性とクッション性、さらに衝撃吸収性、断熱性の各種機能性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は次の(1)〜(8)の通りである。
(1)樹脂材料による舗装の樹脂表層部分を切削して得られるチップないし粉末を、合成樹脂バインダーと混合して得られる舗装材料を用いることを特徴とする弾性舗装方法。
(2)(1)記載のチップないし粉末を合成樹脂バインダーと混合して得られる舗装材料を用いて樹脂表層部分を切削除去した後の切削面上に舗装施工することを特徴とする改修弾性舗装方法。
(3)樹脂材料による舗装が、全天候型陸上競技場の舗装である前記(1)または(2)の弾性舗装方法。
(4)樹脂表層部分が、ポリウレタン、EPDM及び/又は合成ゴムを主成分とする樹脂であることを特徴とする前記(1)ないし(3)の弾性舗装方法。
(5)合成樹脂バインダーが、ポリウレタンであることを特徴とする前記(1)ないし(4)の弾性舗装方法。
(6)チップないし粉末の粒径が、3mm以下である前記(1)ないし(5)の弾性舗装方法。
(7)前記(1)ないし(6)の方法で得られた弾性舗装面の上に公知の材料で被覆施工することを特徴とする弾性舗装方法。
(8)樹脂材料による舗装の樹脂表層部分を、切削して得られるチップないし粉末を合成樹脂バインダーと混合して得られる弾性舗装材。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、樹脂材料で舗装された全ての施設、特に全天候型陸上競技場に適用される。
全天候型陸上競技場に使用されている樹脂舗装材には、種々のものがあり、ポリウレタン、エチレン・プロピレン共重合体(EPR,EPDM,EPT等の総称、本発明では単にEPDMと略称する)、以下に記載する各種合成ゴム(本発明では単に合成ゴムと略称する)、即ちスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・イソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NR、NBR)、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、環化ゴム、アルフィンゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合体ゴム(EVA)、塩化ビニル・アクリル共重合体ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等或いはこれらの組み合わせ、変性品等があるが、いずれも本発明の適用の対象とすることができる。
【0009】
劣化した樹脂表層部分の切削は、どんな方法でも良いが、下記のような切削機を用いることにより、粒径3mm以下の均一な粒度分布を有するチップないし粉末として切削することが可能となり、とくに大掛かりな工事を要する陸上競技場の改修工事を効率的に施工することができる。
本発明に適用できる切削機としては、例えば、次のようなものが挙げられる。これらは、基盤床上に敷設された樹脂舗装体の切削機であり、エンジンで駆動する切削部と必要により集塵部とから成る。例えば、東成建設(株)のTS−550、(株)ライナックスのU−650等がある。また、サンドペーパーによる切削部を備えた切削装置もあり、例えば、(有)葦原製作所の305型フロアサンダー等がある。
これらの切削機により、表層部分を切削して得られる粒径3mm以下の均一で微細な粒径のチップないし粉末を合成樹脂バインダーと適当な割合で混合することにより本発明の弾性舗装材が得られる。
【0010】
合成樹脂バインダーとしては、天然ゴムや各種合成ゴムのラテックスやエマルション等も用いられるが、特に好ましいものはポリウレタンバインダーである。ポリウレタンバインダーとしては、ポリウレタンエマルションや熱可塑性ウレタン等も使用できるが、特に好ましいものは分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(1液型)及び該プレポリマーと硬化剤とから成るもの(2液型)である。実用上最も好ましいのは2液型のポリウレタンである。以下ポリウレタンバインダーについて述べる。
【0011】
1液型の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは有機ポリイソシアネートとポリオールとを常法に従って、窒素気流中80〜100℃で数時間加熱する方法により製造することができる。ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基とポリエーテルまたはポリエステルポリオール中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は通常2〜20で、ウレタンプレポリマー中に含まれる遊離イソシアネート基は1〜15重量%程度である。
【0012】
2液型の場合は公知のポリウレタン材料が用いられる。通常、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、無機充填剤及び触媒を含有する硬化剤とを混合したのち常温で硬化させるものが用いられるが、特公平2−10180号公報に記載されている、主剤とシリコーン整泡剤を添加した硬化剤とを混合時、発泡倍率が1.5〜3倍(密度0.4〜0.9g/cm3)になるよう、該混合物に機械的に不活性ガスを均一に混合分散せしめたのち常温硬化させる、いわゆるメカニカルな発泡ポリウレタン樹脂(メカフロ処方)の材料も好適に用いられる。
【0013】
本発明で使用される末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー用の原料有機ポリイソシアネートは、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート及びその混合物(以下、TDIと略称する。)、特に2,4−異性体/2,6−異性体が重量比80/20のもの(TDI−80)及び65/35のもの(TDI−65)、粗トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(粗MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等であり、これらを単独でまたは混合して用いる。
【0014】
ポリオールとしては、各種ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ひまし油、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が使用できるが、水、プロピレングリコールなどにプロピレンオキサイド又はプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドを付加したポリオキシアルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどにプロピレンオキサイド又はプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドを付加したポリオキシアルキレントリオールは特に好ましい。また、低分子のグリコールを併用することもできる。低分子グリコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等がある。これらポリオールは単独又は2種以上混合して使用される。ポリオールの平均分子量は75〜10000が好ましい。
【0015】
ウレタンプレポリマーは有機ポリイソシアネートとポリオールとを常法に従って、窒素気流中80〜100℃で数時間加熱する方法により製造することができる。
ウレタンプレポリマーを製造する際のイソシアネート基とポリエーテルまたはポリエステルポリオール中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、通常2〜20で、ウレタンプレポリマー中に含まれる遊離イソシアネート基は、1〜15重量%(以下%は重量を示す。)である。
【0016】
硬化剤は、活性水素化合物としてポリアミンおよび/またはポリオールであり、ポリアミンとしてはエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジクロル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン等が用いられる。またポリオールは公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールまたはポリマーポリオール等が用いられる。活性水素化合物の使用量(当量比)はNCO/H(活性水素)=0.95〜2.0になる量である。
【0017】
触媒としては、例えば、公知のアミン類、有機金属化合物(錫、鉛)が適当で、例えば、錫オクトエート、ジブチル錫ジラウレートや鉛オクトエート、鉛ナフテネート等を単独又は混合して用いられる。その使用量は硬化剤の総量に対し0.1〜5重量%が好ましい。
【0018】
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボンブラック、無水ケイ酸(ホワイトカーボン)、ゼオライト、二酸化チタンが好ましい。これらの充填剤は単独で、又は混合して使用することができる。その使用量は硬化剤の総量に対し2〜50重量%が好ましい。
【0019】
その他助剤としては、可塑剤、顔料等が用いられる。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、リン酸トリクレジル(TCP)、塩素化パラフィン、U−レックス(脂環族重合体変性天然樹脂エステル、東京樹脂工業社製)等である。
顔料の例としては、酸化クロム、ベンガラ等の無機顔料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料等の有機顔料が挙げられる。
【0020】
メカニカルな発泡ポリウレタン樹脂(メカフロ処方)に使用するシリコーン整泡剤としては、市販のもの、例えば、日本ユニカー社製L−5420等が用いられる。その使用量はウレタンプレポリマーと硬化剤の総和100重量部(以下、部は重量部を示す。)当たり、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜5重量部である。
不活性ガスは、空気、窒素などであるが、特に空気が好ましく、その使用量は、発泡倍率が1.2〜3.0倍に、密度が0.4〜1.05g/cm3になる量である。
【0021】
樹脂表層部分を切削して、得られる通常粒径3mm以下の樹脂のチップないし粉末の配合量は、ポリウレタンバインダーを使用する場合、ポリウレタン又は発泡ポリウレタンバインダー100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜70重量部である。5重量部未満では配合の効果が小さく、100重量部を超えると材料が増粘しすぎて、施工性が悪くなる。
【0022】
本発明の実施態様を次に例示する。
全天候型陸上競技場の樹脂表面層の厚さ1〜5mm部分を、前述の市販の切削機で切削し、粒径が3.0mm以下のチップないし粉末を得る。次いで、混合機でウレタンプレポリマーと硬化剤を混合した後、切削して得られたチップないし粉末を加えて攪拌混合し、この混合物を、表面層を切削した後の切削面に所望の厚さに敷き均し、その後表面処理等を行って改修された弾性舗装表面を得る。
【0023】
本発明の樹脂のチップないし粉末を合成樹脂バインダーと混合して得られる舗装材料による弾性舗装材面の上には公知のポリウレタン弾性舗装材等を積層することができる。例えば、公知の2液の常温硬化型の材料に必要に応じてチクソ材等を配合したものが使用される。また、特開昭63−304804号等に記載の速硬化型ウレタンエラストマーを2液高圧スプレーマシンでスプレーして得られるポリウレタン(商品名RIMスプレー、三井化学社製品)は、特に好適に用いられるものの1つである。
【0024】
本発明の方法およびは弾性舗装材は、陸上競技場の改修に最も有効であるが、樹脂舗装材で舗装された全ての施設、例えば、テニスコート等の球技場、学校校庭、多目的広場等の改修にも適用することができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。例中の部は重量部を表わす。[主剤(ウレタンプレポリマー)の製造]
平均分子量2000のポリオキシプロピレンジオール430部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール400部、TDI−65 123部を均一に混合したのち、窒素気流中、80℃で2時間、ついで100℃2時間反応させた。
NCO基含有量2.9重量%、粘度 6,000cps/25℃のウレタンプレポリマーを得た。
[硬化剤の製造]
MOCA 7.5部、平均分子量3000のポリオキシプロピレンジオール20部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール20部、DOP6部、炭酸カルシウム39.5部、触媒オクチル酸鉛(pb含有量25%)2部、顔料ベンガラ5.0部を加え、ディゾルバーで均一に混練して硬化剤を得た。
【0026】
[全天候型陸上競技場等の劣化した表層部分を切削、回収して得られる通常粒径3mm以下の樹脂のチップないし粉末]
使用した切削、回収樹脂のチップないし粉末は表1の通りである。切削機としては、(株)ライナックスのU−650を主として使用した。
・EP▲1▼,▲2▼:EPDMチップまき舗装面の表層部分厚さ約4mmの切削品
・PU▲1▼,▲2▼:ポリウレタンスプレー仕上げ舗装面の表層部分厚さ約2mmの切削品
・SX▲1▼,▲2▼:クロロプレンゴム成型品舗装面の表層部分厚さ約3mmの切削品
【0027】
【表1】
【0028】
実施例1
主剤100部と硬化剤100部を約3分間混合したのち、EP▲1▼80部を加え、1分間均一に撹拌混合して本発明の弾性舗装材(ウレタン処方)を得た。ポットライフは約50分であった。これをアスファルトコンクリートの基盤上に流し、12mm厚になるようレーキを用い表面を平滑に仕上げた。施工作業性は良好であった。
常温で1夜放置後、上記の主剤と硬化剤を1:1の配合で混合し、揺変剤、消泡剤等を添加した材料を1mm厚に塗布し、ローラーでならして凹凸仕上げを行い、全体の厚さを13mmとした。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0029】
実施例2
実施例1の弾性舗装材(ウレタン処方)を、経時劣化したウレタン表層の厚さ3mmを切削した切削面の上に厚さ3mmに施工したほかは、実施例1と同様に行った。得られた改修弾性舗装面は実施例1のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0030】
実施例3
主剤100部と硬化剤100部及びL−5420(日本ユニカー社製整泡剤)4部を泡立て機付きハードミキサー(自社製)を用いて、約3分間機械的に混合し、空気を混入して発泡ウレタン樹脂を得た。この発泡ウレタン樹脂の発泡倍率は1.5倍で密度は0.80g/cm3であった。この発泡ウレタン樹脂にEP▲2▼80部を加え、泡立て機をはずしてハードミキサーだけで1分間均一に撹拌混合して本発明の弾性舗装材(メカフロ処方)を得た。ポットライフは約50分であった。このものをアスファルトコンクリートの基盤上に流し、11mm厚になるようレーキを用い表面を平滑に仕上げた。施工作業性は良好であった。
常温で1夜放置後、上記の主剤と硬化剤を1:1の配合で混合し、揺変剤、消泡剤、溶剤等を添加した材料を1mm厚にスプレー塗布して凹凸仕上げを行い、全体の厚さを13mmとした。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0031】
実施例4
実施例3の弾性舗装材(メカフロ処方)を、経時劣化したウレタン表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例1と同様に行った。得られた弾性舗装面は実施例3のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0032】
実施例5
実施例1において、EP▲1▼80部の代わりにPU▲1▼60部を用いた以外は同様とした。施工作業性は良好であった。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0033】
実施例6
実施例5の弾性舗装材(ウレタン処方)を、経時劣化したウレタン表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例5と同様に行った。得られた弾性舗装面は実施例5のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0034】
実施例7
実施例3において、EP▲2▼80部の代わりにPU▲2▼50部を用いた以外は同様とした。施工作業性は良好であった。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0035】
実施例8
実施例7の弾性舗装材(メカフロ処方)を、経時劣化したウレタン表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例7と同様に行った。得られた弾性舗装面は実施例7のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0036】
実施例9
実施例1において、EP▲1▼80部の代わりにSX▲1▼80部を用いた以外は同様とした。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0037】
実施例10
実施例9の弾性舗装材(ウレタン処方)を、経時劣化したクロロプレンゴム表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例9と同様に行った。得られた弾性舗装面は実施例9のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0038】
実施例11
実施例3において、EP▲2▼80部の代わりにSX▲2▼80部を用いた以外は同様とした。得られた弾性舗装面は優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0039】
実施例12
実施例11の弾性舗装材(メカフロ処方)を、経時劣化したクロロプレンゴム表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例11と同様に行った。得られた弾性舗装面は実施例11のものと同様の優れた競技性能及び耐久性を有していた。
【0040】
実施例13
実施例1のプレポリマー100部にPU▲1▼100部を混合して得た舗装材を使用したほかは実施例1と同様に行った。施工作業性は劣ったが実用可能な舗装面が得られた。
【0041】
実施例14
実施例13の弾性舗装材を、ウレタン表層の切削面の上に厚さ4mmに施工したほかは実施例13と同様に行った。得られた舗装面は実施例13のものと同様の性能を有していた。
【0042】
比較例1
実施例1において、EP▲1▼の添加を省略した以外は同様に行った。
比較例2
実施例2において、EP▲2▼の添加を省略した以外は同様に行った。
【0043】
このようにして得られた実施例1〜14及び比較例1〜2について、弾性舗装材の各種物性を測定した。結果をまとめて表2〜3に示す。表中、部は重量部を表す。また、作業性の表示は次の基準による。◎最良、○良好、△作業可能
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
上記の表2〜3の結果からわかるように、全天候型陸上競技場等の劣化した表層部分を切削、回収して得られるウレタン、EPDM、合成ゴムのチップないし粉末を2液型ウレタンと混合して得た弾性舗装材(実施例1〜12)は2液型ウレタンのみの弾性舗装材(比較例1、2)に比べて施工作業性が殆ど低下せず、硬化物の物性(引張強度、伸び率等)も同等に近いことがわかる。また弾性(クッション性)はむしろ向上するため、走行感(走り易さ)が良い。経済性、環境性に優れることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、切削して得られたチップないし粉末をそのまま現場で合成樹脂バインダーと混合して切削面の上に被覆施工できるので、工法の合理化に関する効果は極めて顕著である。
本発明により、古くなった陸上競技場の樹脂舗装材を再利用し、経済的に高物性で、クッション性に優れ、走行感が良い弾性舗装面が得られる。即ち、本発明は、資源の再利用により公害の発生を防止し、環境保護に寄与する新世代の陸上競技場等の弾性舗装材及び弾性舗装方法を提供するものである。
Claims (6)
- 樹脂材料による舗装の劣化した樹脂表層部分を切削機で切削し、切削して得られるチップないし粉末と、合成樹脂バインダーとを混合して得られる舗装材料を、樹脂表層部分を切削除去した後の切削面上に舗装施工することを特徴とする改修弾性舗装方法。
- 前記樹脂材料による舗装が、全天候型陸上競技場の舗装であることを特徴とする請求項1に記載の改修弾性舗装方法。
- 前記樹脂表層部分が、ポリウレタン、EPDM及び/又は合成ゴムを主成分とする樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の改修弾性舗装方法。
- 前記合成樹脂バインダーが、ポリウレタンであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の改修弾性舗装方法。
- 前記チップないし粉末の粒径が、3mm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の改修弾性舗装方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法で得られた弾性舗装面の上に公知の材料で被覆施工することを特徴とする改修弾性舗装方法。
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