JP3234654B2 - 陸上競技場等の全天候型舗装体の表面層施工方法 - Google Patents

陸上競技場等の全天候型舗装体の表面層施工方法

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JP3234654B2
JP3234654B2 JP28677292A JP28677292A JP3234654B2 JP 3234654 B2 JP3234654 B2 JP 3234654B2 JP 28677292 A JP28677292 A JP 28677292A JP 28677292 A JP28677292 A JP 28677292A JP 3234654 B2 JP3234654 B2 JP 3234654B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、陸上競技場を主とす
るグランドの表面層の施工方法に関し、特に詳しく言う
と、表面層に弾性チップ等のトッピング材を散布固着し
た全天候型舗装体において、トッピング材を剥離するこ
となく強固に表面層に固着することができる陸上競技場
等の全天候型舗装体の表面層施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陸上競技場等の全天候型舗装体としてア
スファルト舗装等の基盤の上にポリウレタン系合成樹脂
舗装材あるいはゴムチップ層にウレタン層を積層させた
複合弾性舗装材を舗装したものが広く普及している。こ
れら舗装材の表面はそのままでは滑りやすいため、例え
ば特公昭52−6542号公報に見られるように、舗装
材が硬化する前に、ウレタン樹脂の細粒で構成されたト
ッピング材を散布し、そのまま舗装材を硬化させて細粒
を固定して、細粒を表面から突出させることにより滑り
にくくすることも従来より提案されている。しかしなが
ら、このようにトッピング材を単に舗装材に散布しただ
けでは、トッピング材と舗装材の接着力が弱く、トッピ
ング材が脱落し易い欠点がある。
【0003】この欠点を改良するため、特公昭61−3
7402号公報に記載された舗装方法では、舗装材を硬
化させた後に、この舗装材上にポリウレタン系合成樹脂
を流すと同時に、ポリウレタン系合成樹脂のトッピング
材を散布してトッピング材の下部を固定し、次いでトッ
ピング材の上面にポリウレタン系合成樹脂の被覆材を塗
装して、0.1〜0.5mm厚の皮膜状の被覆層を設け
てトッピング材の剥離を防止し、接着強度向上を図ると
ともに、舗装表面にゴミが付着し難いようにしている。
トッピング材の上面を被覆材で覆うことにより、上記特
公昭52−6542号公報のトッピング固定方法に比べ
てトッピング材の剥離は防止できるが、上述した程度の
被覆材の厚みでは走行時のトッピング材の横ぶれは防止
できず、走行時のエネルギーロスや横滑り防止等といっ
た機能面では改善されていない。
【0004】そこで近年では、こうした機能面の改善の
ために合成樹脂とトッピング材との混合材を吹き付けて
凹凸を形成する工法や、あるいはチクソトロピーインデ
ックス(Tl)の高い合成樹脂をローラーハケ等で波状
に塗り付ける工法も行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た機能面の改善を目指して行われている工法も、施工時
の外の気温、風、日照などの影響を敏感に受けるため、
均一的な表面層を得ることが非常に難しい状況である。
たとえば吹き付け工法は、外気の気温や風が良好な状態
の環境においては施工性も良く良好な表面層が得られる
が、風がある状況下の施工では吹き付けによるムラがで
きやすいし、ローラハケ等での塗り付け工法では、気温
や日照によってやはり均一的な表面が得難い。更には、
ローラーハケ工法での形成表面は雨天時に滑りやすく、
またスパイク等の傷が付きやすい点も憂慮されている。
【0006】そこでこの発明の目的は、施工時の環境に
よる影響が少なく、均一な表面テクスチャーが得られる
確立された技術であるトッピング材散布工法を基本とし
ながらも、固着性の優れた適度な凹凸を均一な状態に維
持しつつ横ぶれ防止やエネルギーロスの防止等の機能面
での向上がなされた陸上競技場等の全天候型舗装体の表
面層施工方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
あるいはアスファルト舗装等の基盤の上にポリウレタン
系合成樹脂舗装材あるいはゴムチップ層にポリウレタン
層を積層させた複合弾性舗装材からなるベース層を舗装
し、天然あるいは合成ゴムや弾性合成樹脂等を粉砕ない
しは粒状にした弾性トッピング材等のトッピング材を舗
装材の表面層上に散布固着する陸上競技場等の全天候型
舗装体の表面層施工方法において、ベース層の表面
にポリウレタン系合成樹脂で構成された中間層を塗布し
た後、この中間層が硬化する前に同中間層上にトッピン
グ材を散布して固着させ、その後トッピング材の間隙
にポリウレタン系等の合成樹脂で構成された充填材を充
填させることを特徴とするものである。
【0008】本発明において、前記トッピング材の間隙
内に充填される前記充填材の厚さは、前記トッピング材
の最大粒径の1/3以上の厚みとされる。
【0009】
【作用】このように本発明の表面層施工方法は、トッピ
ング材の下部を中間層に固着させ、更にトッピング材の
間隙に充填材を充填しているので、トッピング材の固定
は強固になり、走行時の強い衝撃に対してもトッピング
材の剥離がほとんどなく、また何よりも走行時における
舗装面を足が蹴るときのエネルギーのロスや、トラック
のコーナー部分を走行する際の遠心力の作用による横ぶ
れ感を減少させるといった、機能面での改善を図ること
ができる。このようにトッピング材の強固な固着は、清
掃に対しても強いブラシ圧等を加えても剥離することが
なく、清掃が容易になり、表面を常に美しい状態に保持
でき、管理面も楽になる。
【0010】更に、充填材の厚さをトッピング材の最大
粒径長さの1/3以上の厚みをもって充填することによ
り、トッピング材の保持と横ぶれ防止は一層確実にな
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す一実施例について
説明する。図1はこの発明により施工された全天候型舗
装体の一部を切断して示している。この舗装体の構成を
その施工順序にしたがって説明する。
【0012】従来と同様な構成のコンクリート舗装やア
スファルト舗装等で構成された基盤1上には、ポリウレ
タン系合成樹脂あるいはゴムチップウレタン材を中心と
する弾性舗装材で構成されたベース層2を5〜25mm
の厚みに敷き均し、硬化養生する。なお、ゴムチップウ
レタン材を用いる場合は、ゴムチップとウレタンプレポ
リマーの混合材を5〜25mmの厚みに敷き均し硬化養
生し、その後この表面上にポリウレタン系合成樹脂等で
目止めを行ったものを用いてもよいし、硬化後さらに樹
脂を1〜6mmの厚みに塗布し硬化養生したものを用い
ても良い。なお、このベース層2の厚みの選定は、舗装
材の使用目的などによって決められる。
【0013】ベース層2をポリウレタン系合成樹脂で構
成する場合、ポリウレタン系合成樹脂舗装材としては、
A成分およびB成分の2成分(2液型ウレタン樹脂)か
らなり、A成分は、末端にイソシアネート基(NCO)
を有するウレタンプレポリマーであり、有機ポリイソシ
アネートと2個以上の活性水素を有するポリオールから
合成される。
【0014】そのような有機ポリイソシアネートとして
は、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフ
ェニルメタン−4,4´−ジイソネアネート(MD
I)、ナフタレン−1、5−ジイソシアネート(ND
I)、3,3´−ジメチル−4,4´−ビフェニレンジ
イソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネ
ート(XDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−
ジイソシアネート(H MDI)、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン(H XDI)、ポリメチレンポリフェニルイソ
シアネート(クルードMDI)などを挙げることができ
るが、実用的に特に好ましいものは、トリレンジイソシ
アネートおよびジフェニルメタン−4,4´ジイソシア
ネートである。これらは、単独で用いても良いし、2種
類以上を組み合わせて使用することもできる。
【0015】また、これらのポリイソシアネートと組み
合わされる活性水素基を有するポリオールとしては、た
とえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ヘキサンジオール、トリメチロー
ルプロパン、およびネオペンチルグリコールなどの低分
子量のポリオール類や、ポリ(オキシプロピレン)ポリ
オール、ポリ(オキシエチレンプロピレン)ポリオー
ル、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ
(カプロラクトン)ポリオール、ポリ(ブチレンカーボ
ネード)ポリオール、ポリ(ヘキサメチレンカーボネー
ト)ポリオール、ポリ(プロピレンアジペート)ジオー
ル、及びポリ(プチレンアジペート)ジオール等の高分
子ポリオール類が挙げられるが、特に好適なものは、ポ
リ(オキシプロピレン)ポリオール、及びポリ(オキシ
エチレンプロピレン)ポリオールである。
【0016】また、B成分は、活性水素を有するポリオ
ール類及びポリアミン類であって、ポリオール類には、
実質的に上記ポリオール類のすべてが包含される。また
ポリアミン類としては、たとえば、エチレンジアミン、
プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロ
ヘキシレンジアミン、ナフチレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、フェニレンジアミン、トリレンジアミ
ン、キシレンジアミンおよび3,3´−ジクロロ−4,
4´−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。こ
れらのB成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて混合使用することもできる。
【0017】これら2成分型ポリウレタン舗装材は、適
用に際して、それぞれの所定量が混合使用され、両成分
の反応によって、ポリウレタンが形成される。
【0018】更に、B成分には、ポリウレタン系舗装材
の添加剤として知られた可塑剤、フィラー類、顔料、触
媒、揺変剤その他を適宜添加配合することができるし、
増量用骨材として、タイヤ、ベルトコンベア、自動車バ
ンパーなどのゴム製品や各種プラスチック製品の粉砕物
も配合することができる。
【0019】その可塑剤としては、例えば、ジプチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペー
ト、およびトリクレジルフォスフェートなどが代表的で
ある。また、フィラー類としては、例えばバライト、炭
化カルシウム、カオリン、クレー、マイカ、タルクなど
が挙げられる。さらに、顔料としては、一般の塗料に用
いられる無機顔料や有機顔料が包含される。
【0020】一方、ベース層2をゴムチップウレタン材
で構成する場合は、ゴムチップ混合材とポリウレタン系
樹脂を用いる。ポリウレタン系合成樹脂は前記のもので
あるが、ゴムチップ混合材は、ゴムチップ及びウレタン
プレポリマーからなる。ゴムチップの素材としては、例
えば天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジェンゴム(S
BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム
(CR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)およ
びウレタンゴム等が挙げられる。これらは単独で用いて
も良いし、また2種以上を組み合わせて使用することも
できる。これらのゴムチップは、粒径が0.5〜5.0
mmのものが一般的であり、また硬度は30〜80(J
IS A硬度)のものが適当である。ウレタンプレポリ
マーは、前記した弾性舗装材のA成分が包含される。
【0021】ゴムチップ混合材は、適用に際してゴムチ
ップとウレタンプレポリマーの所定量が混合使用される
が、これ以外に可塑剤、フィラー類、顔料、触媒、揺変
剤その他を適宜配合することができる。
【0022】ベース層2の上面には、上述したベース層
2を構成するポリウレタン系合成樹脂と同様な材料で構
成された中間層3を1〜3mmの厚みに塗布し、中間層
の樹脂が硬化する前に粒径が1〜6mm程度の弾性チッ
プで構成されたトッピング材4を散布する。中間層3の
樹脂が硬化しトッピング材4の下部が固着した後に、余
剰のチップを回収除去する。
【0023】この表面に散布されるトッピング材4とし
ては、例えばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ア
クリロトリニル・ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエ
ンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレ
ンゴム(CR)、エチレン・プロピレンゴム(EP
R)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)およ
びウレタンゴム等が挙げられる。これらは単独で用いて
も良いし、2種以上を組み合わせて使用することもでき
る。またそのトッピング材4は、樹脂塊を粉砕したもの
でも樹脂発泡体を粉砕したものでもよい。更に、JIS
A硬度としては、従来工法のもとに用いられてきたも
のは、40〜60の範囲のものが多く、中でも50以上
のものがよく見受けられたが、ここで用いるものは、走
行時の横ぶれ防止、滑り防止及び走行感に優れることが
望ましく、例えばJIS A硬度が40〜70、反発弾
性率が30%以上、粒径が2〜5mmが好ましい。使用
目的によっては75程度のものでもよい。
【0024】中間層3に固着されなかったトッピング材
4を除去した後、固着したトッピング材4の表面にポリ
ウレタン系合成樹脂等の弾性充填材5を均一に塗布し、
これらを流動降下後チップの間隙に適度な充填層を形成
させる。この弾性充填材5は同一のものを1回あるいは
2回以上に分けて塗布しても良いし、異なるものを数回
に分けて塗布しても良い。
【0025】弾性充填材5としては、2液型ウレタン樹
脂、湿気硬化型の1液型ウレタン樹脂、溶液型熱可塑性
ウレタン樹脂およびエマルジョン型ウレタン樹脂を主成
分とした配合物のいずれを用いても良いが、特に好適な
ものは、2液型ウレタン樹脂を主成分とした配合物であ
る。この配合物は上述したベース層2で説明したA成分
およびB成分のすべてが包含される。充填材の硬度は、
研究の結果、比較的柔らかいJIS A硬度で35〜6
0程度のものが良好であった。
【0026】弾性充填材5の厚さはチップの粒径によっ
て変化し、薄すぎるとチップの固着性、横ぶれ防止とい
った効果が充分には得られず、また、厚すぎると滑りや
すいなどの走行性能面での低下がみられる。研究の結果
では、最大粒径の20〜70%好ましくは30〜50%
程度が最も結果が良好であった。特に、陸上競技場のト
ラックの場合、トッピング材4の粒径が2〜5mmのも
のを使用し、弾性充填材をトッピング材4の最大粒径の
1/3以上の厚みにした場合に良好な結果が得られた。
【0027】なお、ベース層2、中間層3および充填材
5は、コンクリートやアスファルトコンクリート素地の
経時的なひびわれにも充分追随し、また全天候弾性舗装
材として要求される諸物性を満足し得ることが望まし
く、例えば、破断時の伸び率が400%以上、引っ張り
強度が25Kgf/平方cm以上、引き裂き強度が12
Kgf/cm以上、吸水率が2.0%以下、加熱伸縮率
が1%以内、反発弾性が30以上が好ましい。
【0028】以下、具体的な実験例により本発明をさら
に詳細に説明する。
【0029】[実験例1]この実験例1は、ベース層2
を中間層3と同様な舗装材で構成している。なお、ベー
ス層2と中間層3を舗装材として説明し、舗装材のB成
分と充填材5のB成分とは多少異ならせているので、舗
装材のB成分をB1と、そして充填材用のB成分をB2
として説明する。 (1)材料の説明 舗装材のA成分の合成 トリレンジイソシアネート177部(重量部、以下同
じ)、分子量2000のポリオキシプロピレングリコー
ル323部、分子量5000のポリオキシプロピレント
リオール484部および1,4−ブチレングリコール1
5部を反応装置に仕込み、チッソ気流下で撹拌しながら
約80℃まで昇温して、7〜8時間ウレタン化反応を行
い、粘度9500cps/25℃、イソシアネート基含
量4.3%の透明粘稠液体を得た。
【0030】舗装材のB1成分の調整 4,4´ジアミノ−3,3´−ジクロロジフェニルメタ
ン37部、分子量3000のポリオキシプロピレングリ
コール130部、分子量5000のポリオキシプロピレ
ントリオール121部、ジオクチルフタレート152
部、炭酸カルシウム515部、ベンガラ25部、20%
オクチル酸鉛14部、およびレベリング剤1部をミキサ
ーで予備混合したあと、3本ロールで混練り分散をし、
粘度25000cps/25℃のカラー粘稠物を得た。
【0031】充填材のB2成分の調整 4,4´ジアミノ−3,3´ジクロロジフェニルメタン
37部、分子量3000のポリオキシプロピレングリコ
ール121部、ジオクチルフタレート152部、炭酸カ
ルシウム475部、ベンガラ40部、揺変剤25部、お
よび20%オクチル酸鉛20部を、ミキサーで予備混合
したあと、2軸ミキサーで混練りし、揺変度4.8のカ
ラー粘稠物を得た。
【0032】以上の方法で得られた材料の混合割合は次
のとおりである。
【0033】 舗装材 A成分/B1成分=100/200(重量
比、以下同じ) 充填材 A成分/B2成分=100/200 トッピング材 上述の舗装材を固化、樹脂塊としてものを粉砕し、粒径
を2〜5mmの範囲にそろえたものを用いた。 (2)施工方法 上述のごとく得られたA成分およびB1成分を100/
200の割合で混合撹拌し、1平方m当たり11.7K
gをコテを用いて平滑にし、15時間静置して、厚さ9
mmのベース層を得た。このベース層の上に同じ材料を
平方m当たり2kgスクイジーレーキにて塗り広げ2〜
5mm径のトッピング材を平方m当たり7kg均一に散
布し、10時間後固着されていない余剰トッピング材を
回収した後、実験例1で得られたA成分、B2成分及び
キシレンを100/200/60の割合で混合撹拌し、
平方m当たり1.1kgスプレー塗布し、15時間放置
後凹凸のある仕上げ層を得た。このときのトッピング材
の間隙の充填材の厚みは、約1.6mmであった。 (3)効果の確認 上記の方法にて充填層を施した本発明による舗装体(試
験体Aと呼ぶ)と、同様の材料・方法にて施工し、充填
材のみを施していない従来のタイプのもの(前記(2)
の施工方法において、余剰トッピング材を回収した状態
をもって完成品としたもので、試験体Bと呼ぶ)とを、
諸項について比較した。
【0034】イ.トッピング材の剥離 双方1m×1mの大きさのものについて、7mmスパイ
クピンをつけたスパイクシューズにて10000回の踏
み付けテストを実施したところ、試験体Aにおけるトッ
ピング材の剥離量は、試験体Bに比べてわずか18%で
あった。
【0035】 試験体Aにおけるトッピング材の剥離量 78g 試験体Bにおけるトッピング材の剥離量 430g 78÷430=18% ロ.走行時のエネルギーロス 双方の舗装材について走行時におけるエネルギーロスに
ついて、舗装面に与えた衝突の吸収により調べたとこ
ろ、以下のようになった。測定値は、短距離を走行した
時、スパイクが舗装材に接地している平均時間であるT
=0.1秒間における舗装材の衝撃吸収性を調べた。そ
の結果、試験体Aの衝撃吸収性は、試験体Bに比べて8
4%と低く、エネルギーロスが少ないことが確認され
た。
【0036】 コンクリートの上に物体を落下させたときの床反力
Fo=1500N 試験体Aの上に同じ物体を落下させたときの床反力
Fa=1461N 試験体Bの上に同じ物体を落下させたときの床反力
Fb=1453N これらの床反力減衰率FRを計算してみると、 FRa=(Fo−Fa)/Fo=2.60% FRb=(Fo−Fb)/Fo=3.13% 2.60÷3.13=84% ハ.コーナー部分での横ぶれ感 半径30mで幅1.25mの試験走路を作り、100m
を10〜11秒台で走る能力のある選手10名による実
走行テストに基づくアンケート調査を行ったところ、試
験体Aのほうが、試験体Bより横ぶれが少なく走りやす
いことが実証された。
【0037】 「試験体Aのほうが走りやすかった」 5人(50%) 「試験体Bのほうが走りやすかった」 2人(20%) 「どちらとも言えない」 3人(30%) [実験例2] この実験例2では、ベース層をゴムチップで構成してい
る。 (1)ベース層の材料の説明 ゴムチップ混合用ウレタンプレポリマーの合成 ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート269
部、分子量4000ポリオキシエチレンプロピレンジ
オール416部、分子量2000のポリオキシプロピレ
ンジオール162部および分子量1000のポリオキシ
プロピレントリオール57部を反応装置に仕込み、チッ
ソ気流下で撹拌しながら約75℃ まで昇温して、6〜
7時間ウレタン化反応を行い、粘度4300cps/2
5℃ 、イソシアネート基含量9.2%の透明粘稠液体
を得た。
【0038】トッピング材 エチレン・プロピレンゴム(EPDM)の樹脂塊を粉砕
し、その粒径が2〜5mmの範囲にあるものを用いた。
【0039】目止め用舗装材 上記実験例1の舗装材に揺変としてアエロジル3%を
加えたものを用いた。 (2)施工方法 ゴムチップ混合材と混合用ウレタンプレポリマーを10
0:20の割合で混合し1平方m当たり8.5kg平滑
に敷き均し、15時間静置して固化させた後、目止め用
舗装材を1.5kg/平方cm塗布しさらに15時間静
置して固化させて、厚さ10mmのベース層を得た。こ
のベース層の上に実験例1と同じ舗装材を平方m当たり
1.5kgスクイジーレーキにて塗布し、固化の後さら
に2kgの舗装材を同様に塗り拡げ2〜5mm径のトッ
ピング材を平方m当たり5kg均一に散布し、10時間
後固着されていない余剰トッピング材を回収した後、実
験例1で得られたA成分、B2成分及びキシレンを10
0/200/60の割合で混合撹拌し、平方m当たり
1.1kgウールローラーで塗布し、15時間放置後凹
凸のある仕上げ層を得た。このときのトッピング材の間
隙の充填層の厚みは、約1.4mmであった。 (3)効果の確認 実験例1と同様に、上述の方法にて充填層を施した本発
明による舗装体(試験体A′と呼ぶ)と、同様の材料・
方法にて施工し、充填層のみを施していない従来のもの
(上述(2)の施工方法において、余剰トッピング材を
回収した状態をもって完成品としたもので、試験体B′
と呼ぶ)とを、諸項について比較した。
【0040】イ.トッピング材の剥離 双方1m×1mの大きさのものについて、7mmスパイ
クピンをつけたスパイクシューズにて10000回の踏
み付けテストを実施したところ、充填層の施してあるも
ののゴムトッピング材4の剥離量はないものに比べてわ
ずか21%であった。
【0041】 試験体A′におけるトッピング材の剥離量 94g 試験体B′におけるトッピング材の剥離量 447g 94÷447=21% ロ.走行時のエネルギーロス 双方の舗装材について走行時におけるエルギーロスに
ついて、舗装面に与えた衝突の吸収により調べたとこ
ろ、以下のようになった。測定値は、短距離を走行した
時、スパイクが舗装材に接地している平均時間であるT
=0.1秒間における舗装材の衝撃吸収性を調べた。そ
の結果、試験体A′の衝撃吸収性は、試験体B′に比べ
て76%と低く、エネルギーロスが少ないことが確認さ
れた。
【0042】 コンクリートの上に物体を落下させたときの床反力
Fo=1500N 試験体A´の上に同じ物体を落下させたときの床反力
Fa=1457N 試験体B´の上に同じ物体を落下させたときの床反力
Fb=1443N これらの床反力減衰率FRを計算してみると、 FRa=(Fo−Fa)/Fo=2.87% FRb=(Fo−Fb)/Fo=3.80% 2.87÷3.80=76% ハ.コーナー部分での横ぶれ感 半径30mで幅1.25mの試験走路を作り、100m
を10〜11秒台で走る能力のある選手10名による実
走行テストに基づくアンケート調査を行ったところ、充
填層を施したもののほうが、横ぶれが少なく走りやすい
ことが実証された。
【0043】 「試験体A′のほうが走りやすかった」 5人(50%) 「試験体B′のほうが走りやすかった」 1人(10%) 「どちらとも言えない」 4人(40%) 上述した2つの実験例では、充填材はスプレーやウール
ローラーで塗布することによりッピング材間の間隙に
充填させているが、充填材はスポンジローラーあるいは
砂骨材(マスチック)ローラーで塗布するようにしても
よい。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、ベース層の表面
上にポリウレタン系合成樹脂等で構成された中間層を塗
布し、この中間層が硬化する前にトッピング材を散布し
て固着させ、その後にトッピング材の間隙にポリウレ
タン系等の合成樹脂で構成され充填材を充填させてい
るので、トッピング材の固定は強固になり、走行時のス
パイクによる強いひっかき力に対してもトッピング材の
剥離をほとんどなくすことができる。また、走行時にお
ける舗装面を足が蹴るときのエネルギーのロスや、トラ
ックのコーナー部分を走行する際の遠心力の作用による
横ぶれ感といった、機能面での改善を図ることができ
る。トッピング材の強固な固着は、清掃時に強いブラシ
圧等を加えても剥離することがなく、清掃が容易にな
り、表面を常に美しい状態に保持でき、管理面も楽にな
る。
【0045】また、充填材の厚さをトッピング材の最大
径の1/3以上の厚みをもって充填するようにした
とにより、トッピング材の保持を更に一層確実にし、横
ぶれも一層確実に防止して、機能を最大に発揮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の施工方法の一実施例により作られた
全天候型舗装体の一部を切断して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 基盤 2 ベース層 3 中間層 4 トッピング材 5 充填材
フロントページの続き (72)発明者 古川 源蔵 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山3−18− 6 (72)発明者 米満 明雄 埼玉県浦和市岸町1−4−15 (72)発明者 荒川 潤一 東京都世田谷区上馬4−27−8 上馬コ ーポラス306 (72)発明者 村山 寿弥 神奈川県平塚市追分2−1 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (56)参考文献 特開 昭63−32002(JP,A) 特開 平4−85402(JP,A) 特公 昭61−37402(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 7/35 E01C 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートあるいはアスファルト舗装
    等の基盤の上にポリウレタン系合成樹脂舗装材あるいは
    ゴムチップ層にウレタン層を積層させた複合弾性舗装材
    からなるベース層を舗装し、天然あるいは合成ゴムや弾
    性合成樹脂等を粉砕ないしは粒状にした弾性チップ等の
    トッピング材を前記ベース層の表面層上に散布固着する
    陸上競技場等の全天候型舗装体の表面層施工方法におい
    て、 前記ベース層の表面層上にポリウレタン系合成樹脂で構
    成された中間層を塗布した後、この中間層が硬化する前
    同中間層上に前記トッピング材を散布して固着させ、
    その後前記トッピング材の間隙にポリウレタン系等
    の合成樹脂で構成された充填材を前記トッピング材の最
    大粒径の1/3以上の厚みをもって充填させることを特
    徴とする陸上競技場等の全天候型舗装体の表面層施工方
    法。
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