JP2004131945A - 車道用弾性舗装構造体 - Google Patents

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Katsushi Yamamoto
山本 勝志
Fumiyoshi Une
畝 文祥
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DIC Corp
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Abstract

【課題】滑り摩擦係数が大きく、表面が濡れた場合においても十分な滑り摩擦係数を維持でき、弾性などの物性の優れた車道用弾性舗装構造体を提供する。
【解決手段】本発明の車道用弾性舗装構造体は、チップ材を弾性結合剤で連結してなる弾性舗装構造体であって、弾性結合剤が、アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(a)、または、アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体(b)、または、イソシアネート基を2個以上有する(a)以外のウレタンプレポリマー(c)と(a)との混合物、または、(b)と(c)との混合物、または、(a)と(b)と(c)との混合物、を含有することを特徴とする。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、滑り摩擦係数および弾性を改善した車道用弾性舗装構造体に関する。さらに詳細には、チップ材を弾性結合剤で連結してなる弾性舗装構造体であって、滑り摩擦係数が大きく、弾性の優れた車道用弾性舗装構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
テニスコート、運動競技場、ゴルフ場の歩経路などに使用される舗装構造体は、運動や競技をする際、腰、膝などに負担がかからず、しかも補修が簡便であることから、加硫ゴムやポリウレタンなどよりなる弾性舗装構造体が多用されている。
【0003】
この種の弾性舗装構造体の材料として、ポリウレタンを単独で使用すると、弾力性、耐久性、透水性などにおいて比較的優れているが、比較的高価格となるため、廃タイヤなどの破砕品からなるゴムチップ材を充填材としてポリウレタン中に埋め込んだ弾性舗装構造体や、少量の弾性結合剤でゴムチップ材の表面を被覆し、空隙を多くした弾性舗装構造体が多数提案されている(特許文献1参照)。これらの弾性舗装構造体は、使用されるゴムチップ材が、安価な廃タイヤなどの破砕品であり、ゴムチップ材の使用割合だけポリウレタンの使用割合が減るため、経済的な弾性舗装構造体である。また、ゴムチップ材を弾性結合剤で連結したものであるから、騒音を低減させる効果も奏する。したがって、このような弾性舗装構造体は、テニスコートや運動競技場などの歩経路のみならず、車道にも適用する試みがなされている。
【0004】
しかし、このような弾性舗装構造体は滑り摩擦係数が小さいという欠点がある。車道用舗装材として使用する場合、テニスコート、運動競技場またはゴルフ場などの歩経路に使用する場合と異なり、急ブレーキをかけたとき、または曲がるときに車道に大きな滑り摩擦係数が要求される。さらに、車道は雨天時の使用頻度が多く、雨天時の安全を確保するため、表面が濡れている場合であっても滑り摩擦係数が大きい状態を維持する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−54306号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、滑り摩擦係数(動的摩擦係数)が大きく、表面が濡れた場合においても十分な滑り摩擦係数を維持でき、さらに弾性などの物性の優れた車道用弾性舗装構造体を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車道用弾性舗装構造体は、チップ材を弾性結合剤で連結してなる弾性舗装構造体であって、弾性結合剤が、アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(a)、または、アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体(b)、または、イソシアネート基を2個以上有する(a)以外のウレタンプレポリマー(c)とウレタンプレポリマー(a)との混合物、または、2量体または3量体(b)とウレタンプレポリマー(c)との混合物、または、ウレタンプレポリマー(a)と2量体または3量体(b)とウレタンプレポリマー(c)との混合物、を含有することを特徴とする。
【0008】
アルキレンジイソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましく、さらにチップ材と、ウレタンプレポリマーを含有する弾性結合剤が、50:50〜95:5の容積比で配合されるものも好ましく、ゴムチップ材と硬質骨材とは0:100〜95:5の容積比で配合されるものが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる弾性結合剤の第1の態様は、アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と、多価アルコールとから得られる、イソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(a)を含有する。第2の態様は、アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られる、イソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体(b)を含有する。第3の態様は、ウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基を2個以上有する、(a)以外のウレタンプレポリマー(c)との混合物を含有する。第4の態様は、2量体または3量体(b)と、ウレタンプレポリマー(c)との混合物を含有する。また、第5の態様は、ウレタンプレポリマー(a)と、2量体または3量体(b)と、ウレタンプレポリマー(c)との混合物を含有する。以下に、(a)、(b)および(c)についてそれぞれ説明する。
【0010】
本発明で用いられるウレタンプレポリマー(a)とは、アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と多価アルコールから得られるものであり、イソシアネート基を2個以上有する。アルキレンジイソシアネートとして特に代表的なものは、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、1,16−ヘキサデカメチレンジイソシアネートまたは1,18−オクタデカメチレンジイソシアネートのような、炭素数が4〜20であるアルキレン基を有するアルキレンジイソシアネート化合物が挙げられ、好ましくは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが用いられる。かかる1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体を用いることで、より滑り摩擦係数の大きい車道用弾性舗装構造体を提供することができる。
【0011】
また、ポリイソシアネートとしては、上記アルキレンジイソシアネートのほかに、本発明の目的を達成する範囲で他の有機ポリイソシアネート化合物などを併用することができる。かかる有機ポリイソシアネート化合物としては、たとえばトリレンジイソシアネ−ト(以下、TDIと略す。)、2,4−TDI/2,6−TDI=65/35(重量比)のTDI、2,4−TDI/2,6−TDI=80/20(重量比)のTDI、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(以下、MDIと略す。)および2,2’−MDIの単独または混合物、ジアニシジンジイソシアネ−ト、トリデンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネート(XDI)、フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添化MDI、水添化TDIなどのような芳香族ジイソシアネート類、脂環族ジイソシアネート類などが挙げられ、さらに1,3−または1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートまたはイソプロピリデン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)などのようなシクロアルキレンジイソシアネート類などが挙げられ、これらの2量体および3量体も併用することができる。
【0012】
上記アルキレンジイソシアネートの2量体は、下記の式(1)の構造を有するものが含まれ、Rは炭素数4〜20のアルキレン基である。
【0013】
【化1】
Figure 2004131945
【0014】
上記アルキレンジイソシアネートの3量体は、下記の式(2)の構造を有するイソシアヌレート体であり、Rは炭素数4〜20のアルキレン基である。
【0015】
【化2】
Figure 2004131945
【0016】
上記アルキレンジイソシアネートの2量体および3量体は、それぞれ単独または併用して用いることができるが、好ましくは3量体が用いられる。
【0017】
上記アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と反応する多価アルコールとしては、たとえばポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリアミドポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリカプロラクトンポリエステルポリオール類、ポリブタジエンポリオール類、ポリペンタジエンポリオール類、ひまし油系ポリオール、低分子量ジオール類、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどより選ばれたものが挙げられ、好ましくは、低分子量ジオール類またはポリエーテルポリオール類が挙げられる。
【0018】
かかる低分子量ジオール類としては、分子量200より小さいものでエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAなどが挙げられ、ポリエーテルポリオール類としては、低分子量ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシルメチル)シクロヘキサノール、ジエチレントリアミン、ソルビトール、マンニトール、シュクロースなどを出発物質としてアルキレンオキサイド、たとえば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどを付加重合せしめたものなどが挙げられる。
【0019】
ついで、本発明で用いられる2量体または3量体(b)とは、アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られる、イソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体であり、かかるアルキレンジイソシアネートおよび多価アルコールとしては、上記と同様の化合物が挙げられ、さらに本発明の目的を達成する範囲において、イソシアネート成分として上記した有機ポリイソシアネート化合物などを併用することができる。
【0020】
本発明の車道用弾性舗装構造体に用いられる、ウレタンプレポリマー(c)としては、イソシアネート基を2個以上有する(a)以外のウレタンプレポリマーであれば良く、たとえば上記した有機ポリイソシアネート化合物の単独および/または2量体および/または3量体と上記した多価アルコールとからなるウレタンプレポリマーなどが挙げられ、上記したアルキレンジイソシアネート化合物の単独および/または2量体と多価アルコールからなるウレタンプレポリマーなども挙げられる。
【0021】
本発明の車両用弾性舗装構造体に、ウレタンプレポリマー(a)と(c)、または2量体または3量体(b)と(c)、または(a)と(b)と(c)の組み合わせでそれぞれ用いる場合、(a)または(b)が、弾性結合剤に対して5重量%〜100重量%配合されることが好ましい。かかる範囲にすることで滑り摩擦係数の大きい車道用弾性舗装構造体を得ることができる。
【0022】
本発明に用いられる弾性結合剤中のイソシアネート基(NCO)の含有量は、好ましくは2重量%〜20重量%、より好ましくは5重量%〜15重量%である。かかる範囲で用いることによって、チップ材間の結合力が増し、バインダ層の発泡が起こりにくく、強固な弾性舗装構造体を得ることができる。また、弾性結合剤の粘度は、チップ材の混練作業性およびバインダの流動性がよい点で、好ましくは300cps〜8000cps、より好ましくは500cps〜5000cps、特に好ましくは600cps〜3500cpsである。
【0023】
つぎに、本発明の車道用弾性舗装構造体に用いられるチップ材について説明する。本発明で用いられるチップ材としては、ゴムチップ材が挙げられ、より経済的に弾性舗装構造体を製造するために、また資源のリサイクルの観点から廃タイヤなどを破砕して得られるゴムチップ材が挙げられる。かかるゴムチップ材としては、たとえばファイバー状ゴムチップ材(ひじき状ゴムチップ材)および粒状ゴムチップ材などが挙げられ、さらにそれらを適切な割合で混合した混合ゴムチップ材も挙げられる。上記ファイバー状ゴムチップ材および粒状ゴムチップ材としては、たとえば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリウレタンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムなどの加硫ゴムが挙げられ、これらを破砕または研削したものを用いることができる。
【0024】
上記ファイバー状ゴムチップ材は、一般的に再生タイヤ製造時にタイヤトレッド部を研削装置により研削したものを用いることができる。ファイバー状ゴムチップ材の太さは、1mm〜2mmであることが好ましく、長さは4mm〜15mmであるものがより好ましい。また、上記粒状ゴムチップ材は、廃タイヤやベルトコンベアのベルトなどの加硫ゴムを破砕機により破砕したものを用いることができる。得られる粒状ゴムチップ材の粒径は、0.3mm〜5mmが好ましい。かかる範囲の粒径を有する粒状ゴムチップ材を用いることで、十分な空隙率を確保することができ、さらに透水性、引張物性などの優れた車道用弾性舗装構造体を提供することができる。
【0025】
本発明の弾性舗装構造体に関しては、舗装構造体表面の滑り摩擦係数を大きくすること目的として、ゴムチップ材の一部を硬質骨材に置き換えることが好ましい。かかる硬質骨材としては、たとえば珪砂、鉱滓、砕石、人工セラミックス、ペットボトル、ウレタンバンパー、(メタ)アクリル系ポリマー製品などのプラスチック破砕物またはガラス粉砕物などが挙げられ、その粒径は、0.05mm〜10mmが好ましい。かかる硬質骨材を使用することにより、経済的に弾性舗装構造体を製造することができ、さらに弾性舗装構造体表面の滑り摩擦係数を大きくすることができる。ゴムチップ材と硬質骨材とを併用する場合、その容積比が0:100〜95:5であることが好ましい。かかる範囲で用いることで、弾性舗装構造体表面の滑り摩擦係数を大きくすることができる。さらにチップ材としては、木質チップ、木粉、合成樹脂チップなどを本発明の目的を達成する範囲において併用することができる。
【0026】
本発明の車道用弾性舗装構造体に用いられるチップ材と弾性結合剤の容積比は、50:50〜95:5の範囲であり、好ましくは70:30〜90:10である。かかる範囲で配合することにより、チップ材同士の連結力が増し、優れた弾性を有する弾性舗装構造体を提供することができる。
【0027】
本発明の車道用弾性舗装構造体は、つぎの方法により製造することができる。まず、ゴムチップ材および硬質骨材などを計量し、ミキサーに投入する。別に、ウレタンプレポリマー(a)、または2量体または3量体(b)、または(a)および/または(b)とウレタンプレポリマー(c)を含有する弾性結合剤を、ミキサーに投入し、約3分間攪拌する。得られた混合物を160℃に予め加熱しておいたモールド内に流し込み、プレスにより160℃で約20分間軽く加圧硬化すると、本発明の車道用弾性舗装構造体が得られる。
【0028】
本発明の車道用弾性舗装構造体の空隙率は、30%〜40%が好ましい。かかる範囲の空隙率にすることで、十分な透水量、引張強さを有し、かつ高い弾性の構造体を得ることができる。弾性舗装構造体の空隙率は、つぎの式により計算することができる。
【0029】
空隙率(%)=(1−弾性構造体の見かけ密度/弾性構造体の最大理論密度)×100
【0030】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例および比較例で詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
【0031】
実施例1
ゴムチップ材としてファイバー状ゴムチップ材であるファイバーゴム612(ミサワ東洋社製)を使用し、硬質骨材として粒径2.5mm〜5mmのウレタンバンパー粉砕品を使用し、また、弾性結合剤としてディックバインダ550(大日本インキ化学工業社製:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体とジメチルヘキサンジオールとから得られ、イソシアネート基を2個以上有し、末端イソシアネート基を有するプレポリマー、および1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとジメチルヘキサンジオールとから得られ、イソシアネート基を2個以上有し、末端イソシアネート基を有するプレポリマー)を使用し、弾性結合剤中には、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体が50重量%含まれていた。
【0032】
ファイバーゴム612と、ウレタンバンパー粉砕品と、ディックバインダ550が容積比で、54:21:25となるように計量し、ミキサーに投入して約3分間攪拌した。得られた原料混合物を160℃に予め加熱したモールド内に流し込み、プレスにて160℃で20分間軽く加圧硬化させることによりゴム成形体を得た。空隙率は35%であり、ゴム成形体の大きさは、500mm×500mm×30mmであった。このゴム成形体の表面にメッシュ状厚織シートを押し当てて織物の凹凸を転写し、弾性舗装構造体を得た。
【0033】
得られた弾性舗装構造体について、DFテスターを使用することにより、滑り抵抗性試験を行なった。試験に用いたゴム片は、ASTM E−501に基づいている。DFテスターとは、ダイナミック・フリクション・テスターのことであり、動的摩擦係数(滑り抵抗性)を計る測定装置である。測定は、散水しながら行ない、時速60kmの摩擦係数を比較対照とした。試験回数は2回とし、それらの平均値で評価した。試験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004131945
【0035】
実施例2
ファイバーゴム612、ウレタンバンパー粉砕品およびディックバインダ550(固形分換算)との容積比が、71:4:25となるように配合した以外は実施例1と同様にして弾性舗装構造体を得た。得られた弾性舗装構造体について、実施例1と同様に滑り抵抗性試験を行なった。試験結果を表1に示す。
【0036】
比較例1
弾性結合剤として、ディックバインダ550(大日本インキ化学工業社製)の代わりに、HCプライマSL主剤(保土谷建材工業社製)とその硬化剤(保土谷建材工業社製)とを重量比1:1で混合したものを使用した以外は実施例1と同様にして弾性舗装構造体を得た。この弾性結合剤は、大部分がポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートおよびポリプロピレングリコールから得られたものである。得られた弾性舗装構造体について、実施例1と同様に滑り抵抗性試験を行なった。試験結果を表1に示す。
【0037】
比較例2
弾性結合剤として、ディックバインダ550(大日本インキ化学工業社製)の代わりに、タケネートF−181P(三井武田ケミカル社製)を使用した以外は実施例1と同様にして弾性舗装構造体を得た。この弾性結合剤は、大部分が液状ポリブタジエン、ポリプロピレングリコールおよび4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートから得られたものである。得られた弾性舗装構造体について、実施例1と同様に滑り抵抗性試験を行なった。試験結果を表1に示す。
【0038】
比較例3
弾性結合剤として、ディックバインダー550(大日本インキ化学工業社製)の代わりに、アクリルポリオール(アクリディック48−2)および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(60:40の混合物)を80℃で5時間反応させて得られる、粘度が12000mPa・s、NCOが10%のイソシアネート基含有プレポリマーを使用した以外は実施例1と同様にして弾性舗装構造体を得た。弾性結合剤には、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、その2量体、3量体またはこれらの混合物は含まれていなかった。得られた弾性舗装構造体について、実施例1と同様に滑り抵抗試験を行なった。試験結果を表1に示す。
【0039】
チップ材を弾性結合剤で連結してなる弾性舗装構造体において、弾性結合剤が、アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(a)、または、アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られるイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体(b)、または、イソシアネート基を2個以上有する(a)以外のウレタンプレポリマー(c)と(a)との混合物、または、(b)と(c)との混合物、または、(a)と(b)と(c)との混合物を含有することで、表1の結果から明らかなとおり、弾性舗装構造体の滑り摩擦係数を0.50以上に維持することができ、車道用弾性舗装構造体として好適であることがわかった。また、ゴムチップ材に対する硬質骨材の配合割合を大きくした方が、滑り摩擦係数は大きくなることもわかった。
【0040】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、滑り摩擦係数が大きく、表面が濡れた場合においても十分な滑り摩擦係数を維持でき、さらに優れた弾性を有する車道用弾性舗装構造体を提供することができる。

Claims (4)

  1. チップ材を弾性結合剤で連結してなる弾性舗装構造体において、弾性結合剤が、
    アルキレンジイソシアネートの2量体または3量体と、多価アルコールとから得られる、イソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(a)、または、
    アルキレンジイソシアネートと多価アルコールとから得られる、イソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーの2量体または3量体(b)、または、
    ウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基を2個以上有する、(a)以外のウレタンプレポリマー(c)との混合物、または、
    2量体または3量体(b)と、ウレタンプレポリマー(c)との混合物、または、
    ウレタンプレポリマー(a)と、2量体または3量体(b)と、ウレタンプレポリマー(c)との混合物、
    を含有することを特徴とする車道用弾性舗装構造体。
  2. アルキレンジイソシアネートが、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1記載の車道用弾性舗装構造体。
  3. チップ材と、ウレタンプレポリマーを含有する弾性結合剤が、50:50〜95:5の容積比で配合される請求項1記載の車道用弾性舗装構造体。
  4. チップ材が、ゴムチップ材と硬質骨材とを0:100〜95:5の容積比で配合される請求項1記載の車道用弾性舗装構造体。
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