JPH1181210A - 弾性舗装材及び弾性舗装方法 - Google Patents

弾性舗装材及び弾性舗装方法

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JPH1181210A
JPH1181210A JP24851097A JP24851097A JPH1181210A JP H1181210 A JPH1181210 A JP H1181210A JP 24851097 A JP24851097 A JP 24851097A JP 24851097 A JP24851097 A JP 24851097A JP H1181210 A JPH1181210 A JP H1181210A
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JP
Japan
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foam
elastic pavement
mixture
foamed polyurethane
chip
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JP24851097A
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English (en)
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Masayuki Nishimura
正幸 西村
Hiroshi Honda
浩 本多
Isamu Suo
勇 周防
Toshiharu Shibahara
敏治 柴原
Kenji Kobayashi
憲司 小林
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TOYO SPORTS SHISETSU KK
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
TOYO SPORTS SHISETSU KK
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性に優れ、走行感が良く、かつ経
済性に優れた弾性舗装材及びその弾性舗装方法を提供す
ること。 【解決手段】末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、
無機充填剤、触媒及びその他の助剤よりなる硬化剤とを
混合する際に、シリコーン整泡剤の存在下に該混合物に
機械的に不活性ガスを均一に混合分散させて得られる、
大部分が独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.0倍、
密度0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン樹脂中
に、軟質の発泡体チップを含有する材料を、基盤上に塗
布して下層とし、その上に非発泡のポリウレタン材料を
積層することを特徴とする弾性舗装方法およびこの方法
で得られる弾性舗装材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタンによ
る弾性舗装材及び弾性舗装方法に関し、詳しくは、グラ
ンドやテニスコート、ジョギング走路、学校のグランド
や校庭等において、圧縮強度が充分に高く耐荷重性に優
れ、適度な弾力性と走行感に優れ、品質的に安定した、
経済性が良く、且つ衝撃吸収性、断熱性等の各種機能性
に優れた舗装材及び舗装方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】従来、グランドやテニスコート、ジョギ
ング走路、学校グランドや校庭等に使用されている弾性
舗装材には、ポリウレタン系、ゴムアスファルト系、S
BR(スチレンブタジエンゴム)系等の材料が用いられ
てきたが、なかでもポリウレタン弾性舗装材は物性が卓
越している上に施工が容易なため、特にすぐれたもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、グランドやテニ
スコート、ジョギング走路、学校グランドや校庭等にお
いてポリウレタン舗装材が使用される場合、一般的に硬
さ(Shore A)が40〜75のものが使用され
る。これらのポリウレタン弾性舗装材としては、用途に
よっては競技者の筋肉疲労を軽減する、或いは競技者が
転倒しても怪我をしないようなクッション性(衝撃吸収
性)と適度な弾力性を有するものが望まれている。
【0004】舗装材自体にクッション性を高める方法と
しては、ウレタンの架橋密度を大きくしたり、ウレタン
樹脂中に可塑材を入れて硬度を低くする等の方法がある
が、これらの方法では、物性、反発弾性が低下し、更に
耐久性が劣る等の問題が発生する。また、別法としてポ
リウレタンを化学的に発泡させる方法がある。例えば、
発泡ウレタンの液中に直径1mm以上で比重0.2〜1.
4の粒状物を加えることにより、均一な厚さの発泡硬化
物を得る方法が提案されている(特開昭60−1094
64号)。さらに、上記改良として、発泡ウレタン液中
に粒径3〜200メッシュの粒状粉末ゴムであって、そ
のうち20〜200メッシュのものが全体の30〜80
重量%を占める粒状粉末ゴムを、発泡ウレタンの液中に
加える方法が提案されている(特開昭62−12515
7号)。
【0005】化学的に発泡させるポリウレタンとは、分
子末端にイソシアネート基を有する成分と分子末端に活
性水素を有する成分を主成分とし、発泡に必要な水ある
いは低沸点溶剤を使用するものである。例えば、水との
反応による場合は生成する炭酸ガスにより発泡させる方
法(ケミカル反応)によるものであり、これを基盤に塗
布した場合、下地温度(日向や日陰)により発泡倍率が
著しく異なるので、施工厚さの調節が非常に困難であ
る。また液温や気温により発泡倍率が変化するので、設
定する密度のコントロールが難しいという欠点がある。
【0006】特公平2−10180号公報には、末端に
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成
分とする主剤と、活性水素化合物、無機充填剤、触媒及
びシリコーン整泡剤を含有する硬化剤とを混合時、発泡
倍率が1.5〜3倍(密度0.4〜0.9g/cm3 )に
なるよう、該混合物に機械的に不活性ガスを均一に混合
分散せしめたのち常温硬化する下地材の製造法及び該下
地材の表面にウレタン塗床材、又はウレタン弾性舗装材
を塗布したのち、硬化させる積層体の製法が提案されて
いる。この方法により形成される下地材及びそれを用い
た積層体は、前述の特開昭60−109464号や特開
昭62−125157号の化学反応による発泡ウレタン
とは異なり、メカニカルな方法により大部分が独立気泡
を有するものであるため、特にクッション性に劣るとい
う欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発泡ウレ
タン樹脂が有する優れた特徴を生かしながらクッション
性に優れ、適度な弾力性と走行感に優れた弾性舗装材に
ついて鋭意研究を行った結果、上記特公平2−1018
0号公報記載のいわゆるメカニカル発泡ポリウレタン樹
脂中に、軟質発泡体のチップを含有せしめて得られる材
料を基盤上に塗布して下層とし、その上に非発泡ウレタ
ン材料を積層することにより、クッション性に優れ、適
度な弾力性と走行感を有し、品質的に安定した、経済性
が良く、且つ衝撃吸収性、断熱性の各種機能性に優れた
弾性舗装材が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0008】即ち、本発明は次の通りである。 (1)大部分が独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.
0倍、密度0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン
樹脂中に、軟質発泡体のチップを含有する材料を、基盤
上に塗布して下層とし、その上に非発泡のポリウレタン
材料を積層してなることを特徴とする弾性舗装材、およ
び(2)末端にイソシアネート基を有するウレタンプレ
ポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、無機
充填剤、触媒及びその他の助剤よりなる硬化剤とを混合
する際に、シリコーン整泡剤の存在下に該混合物に機械
的に不活性ガスを均一に混合分散させて得られる、大部
分が独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.0倍、密度
0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン樹脂中に、
軟質発泡体のチップを含有する材料を、基盤上に塗布し
て下層とし、その上に非発泡のポリウレタン材料を積層
することを特徴とする弾性舗装方法、ならびにこれらの
弾性舗装材および弾性舗装方法において、(3)軟質発
泡体のチップが、粒径0.5〜5mmのポリウレタン発泡
体、エチレン・酢酸ビニル共重合発泡体、又は両者の混
合物であることを特徴とする弾性舗装材および弾性舗装
方法、および(4)非発泡のポリウレタン弾性舗装材
が、2液高圧スプレーマシンでスプレーされた速硬化性
ウレタンエラストマーであることを特徴とする弾性舗装
材および弾性舗装方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の弾性舗装材は、大部分が
独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.0倍、密度0.
6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン樹脂中に、軟質
発泡体のチップを含有する材料を、基盤上に塗布した下
層と、その上に非発泡のポリウレタン材料を積層してな
る弾性舗装材であり、この弾性舗装材は、末端にイソシ
アネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とす
る主剤と、活性水素化合物、無機充填剤、触媒及びその
他の助剤よりなる硬化剤とを、シリコーン整泡剤の存在
下に該混合物に機械的に不活性ガスを均一に混合分散さ
せた、大部分が独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.
0倍、密度0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン
樹脂中に、軟質発泡体のチップを含有する材料を、基盤
上に塗布した下層と、その上に非発泡のポリウレタン材
料を積層する方法で得られる。
【0010】基盤は、アスファルトコンクリート(アス
コンと略称する)、コンクリート、モルタル等の公知の
基盤である。基盤には、通常適切なプライマーが塗布さ
れるが、一般的には一液湿気硬化型のウレタン系プライ
マーが使用される。なお基盤がアスコンの場合、使用す
るプライマーはプライマー中の溶剤がアスコンを侵さな
いものが使用される。また場合によっては、ポリマーセ
メント層としての下地調整剤も使用され、その上にプラ
イマー処理することもできる。
【0011】本発明で使用される末端にイソシアネート
基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤
は、以下に示す有機ポリイソシアネートとポリオールよ
り得られるウレタンプレポリマーを主成分として含有す
るものである。原料有機ポリイソシアネートは、2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート及びその混合物(以下、TDIと略称す
る。)、特に2,4−異性体/2,6−異性体が重量比
80/20のもの(TDI−80)及び65/35のも
の(TDI−65)、粗トリレンジイソシアネート、メ
タフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネート(粗MDI)、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート等であり、こ
れらを単独でまたは混合して用いる。
【0012】またポリオールとしては、各種ポリエーテ
ルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、ひまし油、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール等が使用できるが、水、プロピレングリコー
ルなどにプロピレンオキサイド又はプロピレンオキサイ
ド及びエチレンオキサイドを付加したポリオキシアルキ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン
などにプロピレンオキサイド又はプロピレンオキサイド
及びエチレンオキサイドを付加したポリオキシアルキレ
ントリオールは特に好ましい。また、低分子のグリコー
ルを併用することもできる。低分子グリコールの例とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
2,3−ブチレングリコール等がある。これらポリオー
ルは単独又は2種以上混合して使用される。ポリオール
の平均分子量は75〜10000が好ましい。
【0013】ウレタンプレポリマーを製造する際のイソ
シアネート基とポリエーテルまたはポリエステルポリオ
ール中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、
通常、2〜20で、またウレタンプレポリマー中に含ま
れる遊離イソシアネート基は1〜15重量%(以下%は
重量を示す。)である。このウレタンプレポリマーは有
機ポリイソシアネートとポリオールとを常法に従って、
窒素気流中80〜100℃で数時間加熱する方法により
製造することができる。
【0014】本発明に用いられる硬化剤は、活性水素化
合物、無機充填剤、触媒及びその他の助剤よりなる。活
性水素化合物としてポリアミンおよび/またはポリオー
ルであり、ポリアミンとしてはエチレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フ
ェニレンジアミン、3,3’−ジクロル−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン(MOCA)、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン等が用いら
れる。またポリオールは公知のポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールまたはポリマーポリオール
等を用いる。活性水素化合物の使用量(当量比)はNC
O/H(活性水素)=0.95〜2.0になる量であ
る。
【0015】触媒としては、例えば、公知のアミン類、
有機金属化合物(錫、鉛)が適当で、例えば錫オクトエ
ート、ジブチル錫ジラウレートや鉛オクトエート、鉛ナ
フテネート等を単独又は混合して用いられる。その使用
量は硬化剤の総量に対し0.1〜5重量%が好ましく、
後述の不活性ガスの混入と施工時間を考慮して、バッチ
混合の場合は可使時間が60分以上になるよう調節す
る。一方有機ポリイソシアネートと活性水素化合物およ
び他の助剤の混合、不活性ガスの混入および吐出をほぼ
同時に行う機械混合の場合、可使時間が15分程度の速
硬化型のものも使用できる。
【0016】無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、タルク、クレー、カーボンブラック、無水ケイ酸
(ホワイトカーボン)、ゼオライト、二酸化チタンが好
ましい。これらの充填剤は単独で、又は混合して使用す
ることができる。その使用量は硬化剤の総量に対し2〜
50重量%が好ましい。
【0017】その他助剤としては、可塑剤、顔料等が用
いられる。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチ
ル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン
酸ジオクチル(DOA)、リン酸トリクレジル(TC
P)、塩素化パラフィン、U−レックス(脂環族重合体
変性天然樹脂エステル、東京樹脂工業社製)等である。
顔料の例としては酸化クロム、ベンガラ等の無機顔料、
フタロシアニン顔料、アゾ顔料等の有機顔料が挙げられ
る。
【0018】本発明における発泡ポリウレタン樹脂中に
軟質発泡体のチップを含有する材料は、上記の主剤及び
硬化剤とを混合する際、シリコーン整泡剤の存在下に該
混合物に機械的に不活性ガスを均一に混合分散させ発泡
ポリウレタン樹脂とするに際し、軟質発泡体のチップを
添加混合して得られるものである。不活性ガスは、空
気、窒素などであり、特に空気が好ましい。不活性ガス
のフロス(泡体)が安定であるように公知の整泡剤(例
えば、シリコン系化合物)を用いるのが好ましく、その
使用量はウレタンプレポリマーと硬化剤の総和100重
量部(以下部は重量部を示す。)当たり0.1〜10部
であり、好ましくは0.3〜5部である。不活性ガスの
使用量は、発泡倍率が1.05〜2.0倍に、密度が
0.6〜1.2g/cm3 になる量である。発泡倍率が、
1.05倍未満ではクッション性(衝撃吸収率)が悪く
なり、2.0倍を超えると荷重負担能力が悪くなるため
急速走行の際に足元の凹みが大きくなる等走行感が劣
り、競技施設には不適当となる。
【0019】軟質発泡体のチップとしては、粒径0.5
〜5mmのポリウレタン発泡体、エチレン・酢酸ビニル共
重合体(以下、EVAという)発泡体、ポリオレフィン
発泡体、各種合成ゴムの発泡体、その他ポリアミド、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂などの発泡体が使用できるが、
中でも産業廃棄物の有効利用という点からはポリウレタ
ン発泡体、EVA発泡体、ポリオレフィン発泡体、各種
合成ゴムの発泡体等が特に好ましい。
【0020】これらのチップの配合量は、発泡ポリウレ
タン樹脂100重量部に対して5〜70重量部、好まし
くは10〜40重量部である。5重量部未満では圧縮強
度が劣ることから耐荷重性が劣り、70重量部を超える
と衝撃吸収性が小さくなり、施工性が悪くなる。なお、
軟質発泡体のチップ以外にタイヤ屑、バンパー屑(特に
ポリウレタン製のものが好ましい)等の比較的固い材料
のチップを併用することにより上記の耐荷重性、衝撃吸
収性等を調節することもできる。
【0021】本発明において、発泡ポリウレタン樹脂
は、発泡倍率1.05〜2.0にした場合、密度が約
0.6〜1.2g/cm3 となる。また発泡ポリウレタン
樹脂に含有させる軟質発泡体のチップの比重は0.1〜
1.0であり、樹脂とチップの密度に差がないと、それ
と発泡ポリウレタン樹脂自体が気泡を混入しているため
チクソ性を有するので、形成された下層においては全体
にチップが均一に分布されることから、品質的にも安定
し、圧縮強度のバラツキもなく耐荷重性が安定したもの
となり、走行感の良い弾性舗装面が得られる。
【0022】本発明の発泡ウレタン樹脂の気泡は、機械
的に気泡を混入しているため大部分が独立気泡であり、
フォームが連通気泡であるケミカル反応による発泡ウレ
タンフォームのように、収縮したり、反発弾性が不良に
なったり、圧縮永久歪が大きくなるといった欠点がな
い。
【0023】本発明の発泡ポリウレタン樹脂中に軟質発
泡体のチップを含有する材料の上に積層する非発泡のポ
リウレタン弾性舗装材としては、例えば、公知の2液の
常温硬化型の材料に必要に応じてチクソ材等を配合した
ものが使用される。また、特開昭63−304804号
等に記載の速硬化型ウレタンエラストマーを2液高圧ス
プレーマシンでスプレーして得られるポリウレタン(商
品名RIMスプレー、三井東圧化学社製品)は、特に好
適に用いられるものの1つである。発泡ポリウレタン樹
脂中に軟質発泡体のチップを含有する材料は、軟質発泡
体のチップを含有しない材料に比べて、機械強度の点で
はやや劣る傾向があるが、上記の商品名RIMスプレー
は高強度のため、これを積層することにより、全体とし
て耐久性に優れた弾性舗装材が得られるという利点があ
る。
【0024】本発明の弾性舗装方法の一例を説明する。
まず、アスコン、コンクリート、モルタルなどの基盤上
に、下地調整剤を塗布する。必要に応じてプライマーを
塗布する。次に、例えば、実公平4−35466号公報
記載の攪拌発泡装置(泡立て羽根付き:ミキスタ工業社
製)を用いて、主剤と活性水素化合物、無機充填剤、触
媒及びその他助剤よりなる硬化剤との混合時に、シリコ
ーン整泡剤を攪拌混合することにより空気による気泡を
均一に混入せしめた発泡ウレタン樹脂を得る。次いで発
泡ウレタン樹脂中に軟質発泡体のチップを均一に混合す
る。この混合液を下地調整剤を塗布した基盤上にコテ、
櫛目コテ、レーキ等を用いて厚み5〜15mmになるよう
に塗布し下層とする。1夜常温で硬化させ、この上に非
発泡のウレタン弾性材が厚み2〜4mmに塗布される。ま
た、表面仕上げをする場合は、トップコートの塗布、チ
ップ仕上げ或いは凹凸仕上げを行う。尚、機械混合の場
合、Oakesミキサー等を用いて二液の混合及びエア
ーローディング(airloading)により気泡の均一な混入
を同時に行うが、その後に通常の混合機を用いてチップ
を均一に混合分散させて、そのあとはバッチ混合と同様
に行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。例中の部は重量部を表わす。 [ウレタンプレポリマーの製造]平均分子量2000の
ポリオキシプロピレンジオール430部、平均分子量5
000のポリオキシプロピレントリオール400部、T
DI−65 123部を均一に混合したのち、窒素気流
中で80℃で2時間、ついで100℃2時間反応させ
た。NCO基含有量2.9重量%、粘度 6,000c
ps/25℃のウレタンプレポリマーを得た。
【0026】[硬化剤の製造]MOCA7.5部、平均
分子量3000のポリオキシプロピレンジオール20
部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオ
ール20部、DOP 6部、炭酸カルシウム39.5
部、触媒オクチル酸鉛(pb含有量25% )2部、顔
料ベンガラ5.0部を加え、ディゾルバーで均一に混練
して硬化剤を得た。
【0027】実施例1 主剤100部と硬化剤100部及びL−5420(日本
ユニカー社製整泡剤)4部を攪拌発泡装置(泡立て羽根
付き:ミキスタ工業社製)を用いて、約3分間機械的に
混合し、空気を混入して発泡ウレタン樹脂を得た。この
発泡ウレタン樹脂の発泡倍率は1.5倍で密度は0.8
0g/cm3 であった。この発泡ウレタン樹脂に平均粒径
3mmのEVA発泡体のチップ20部を加え、泡立て機を
はずしてハードミキサーだけで1分間均一に攪拌混合し
た。ポットライフは約50分であった。この混合液をア
スファルトコンクリートの基盤上に8mm厚になるようレ
ーキを用い表面を平滑に仕上げて下層を得た。常温で1
夜放置後、この下層の上に非発泡ポリウレタン層として
ウレタン弾性舗装材(上記の主剤と硬化剤を1:1の配
合で混合し、消泡剤を添加したもの)を4mm厚になるよ
うに塗布し、更にこの上に約1mm厚の凹凸仕上げを行
い、全体の厚さを13mmとした。
【0028】実施例2 実施例1に準じて行い、非発泡ポリウレタン層として実
施例1のものの代わりに、以下に述べる速硬化型ウレタ
ンエラストマーを用いた。純MDI(三井東圧化学社製
MDI−PH)700部、カルボジイミド変性液状MD
I(三井東圧化学社製MDI−LK、NCO含量28.5%)3
00部にポリプロピレングリコールPPG−Diol−
1000(三井東圧化学社製、OH価112)750部を加
え、窒素気流下80℃で3時間反応させた後、希釈剤と
してDOP(ジオクチルフタレート)190部を加え
て、NCO含量13.2%、粘度600CPS(25℃)の主剤を得た。
硬化剤としては末端がエチレンオキサイドでキャップさ
れた3官能のポリプロピレントリオールEP−330
(三井東圧化学社製、OH価35、分子量5100)50部、末
端がエチレンオキサイドでキャップされた2官能のポリ
プロピレングリコールED−37A(三井東圧化学社
製、OH価38、分子量3000)22部、鎖延長剤としてDE
TDA(ジエチルトルエンジアミン)23部、有機金属
触媒としてナフテン酸鉛(Pb含量24%)1部及び緑色ト
ーナー4部を加えたものを用いた。両液を50℃に保存
し、容量比1/1で下記のマシンを使用し、吹き付けを
行った。スプレーマシンはグラス−クラフト社T−3H
を用い、静止時圧力約140kgf/cm2、動作時圧力10
5〜119kgf/cm2で使用した。スプレーガンはプロプ
ラーガンにフラットチャンバーを取り付け使用した。第
1層目は目止めを行うため若干厚めに1回で約1kg/mk2
をスプレーした。表面には僅かにピンホールが残ること
もあるが、2層目に約0.5kg/mk2を塗布すると完全に
平滑な表面となった。3層目に約0.5kg/mk2を塗布し
たのちスプレーガンをほぼ水平の角度に保ち、施工面全
体にミストをかけノンスリップ加工を施した。
【0029】実施例3 実施例1において、平均粒径3mmのEVA発泡体のチッ
プ20部を60部に代えた以外は同様とした。
【0030】実施例4 実施例1において、L−5420を4部を6部に変更し
たほかは同様に行った。樹脂の発泡倍率は1.8倍、密
度0.69g/cm3 となった。
【0031】実施例5 実施例2において、平均粒径3mmのEVA発泡体のチッ
プ20部を60部に代えた以外は同様とした。
【0032】実施例6 実施例1において、平均粒径3mmのEVA発泡体のチッ
プ20部の代わりに粒径0.7〜3mmの軟質ポリウレタ
ン発泡体のチップ20部を用いた以外は同様とした。
【0033】実施例7 実施例6において、粒径0.7〜3mmの軟質ポリウレタ
ン発泡体のチップ20部を60部に代えた以外は同様と
した。
【0034】比較例1 実施例1において、発泡体チップの添加を省略した以外
は同様に行った。
【0035】比較例2 実施例4において、発泡体チップの添加を省略した以外
は同様に行った。
【0036】このようにして得られた実施例1〜7及び
比較例1〜2について、耐荷重性の評価として圧縮強
度、反発弾性率、走行感(走り易さ)、クッション性
(衝撃吸収率)、断熱性について評価した。 [耐荷重性]JIS−K6301に準じて、圧縮強度を
測定し評価した。 [反発弾性]JIS−K6301に準じて、反発弾性を
測定し評価した。 [走行感] サンプルを作製し、実際に人が走って走行
感(走り易さ)を評価した。 ○:走りやすい ×:
走りにくい [クッション性]落下衝撃試験機を用いて衝撃吸収率
(%)を測定し評価した。 (測定装置)緩衝材用落下衝撃試験機:CST−320
(MVSS型)(吉田精機(株)製) ・インパクトブロックヘッドの形状:128φ ・落下重錘の重量:17Kg ・高さ:24mm ・サンプルの大きさ:260mm×260mm [断熱性] JIS−A1413に準じて、熱伝導率を
測定して評価した。 以上の結果をまとめて表1〜2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】上記の表1〜表2の結果から、実施例1〜
7の積層体は、クッション性(衝撃吸収性)に優れ、圧
縮強度も十分であるため走行感(走り易さ)も良く、同
時に経済性にも優れることがわかる。これに対し、比較
例1〜2はクッション性(衝撃吸収性)が小さいため走
行感が悪く、競技施設用としての弾性舗装の基本的機能
に欠けていた。
【0040】
【発明の効果】本発明により、クッション性に優れ、走
行感が良く、かつ経済性に優れた弾性舗装面が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 周防 勇 東京都千代田区麹町三丁目7番10号 東洋 スポーツ施設株式会社内 (72)発明者 柴原 敏治 東京都千代田区麹町三丁目7番10号 東洋 スポーツ施設株式会社内 (72)発明者 小林 憲司 東京都千代田区麹町三丁目7番10号 東洋 スポーツ施設株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大部分が独立気泡で、発泡倍率が1.05
    〜2.0倍、密度0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウ
    レタン樹脂中に、軟質発泡体のチップを含有する材料
    を、基盤上に塗布して下層とし、その上に非発泡のポリ
    ウレタン材料を積層してなることを特徴とする弾性舗装
    材。
  2. 【請求項2】軟質発泡体のチップが、粒径0.5〜5mm
    のポリウレタン発泡体、エチレン・酢酸ビニル共重合発
    泡体、又は両者の混合物であることを特徴とする請求項
    1記載の弾性舗装材。
  3. 【請求項3】非発泡のポリウレタン材料が、2液高圧ス
    プレーマシンでスプレーされた速硬化性ウレタンエラス
    トマーであることを特徴とする請求項1記載の弾性舗装
    材。
  4. 【請求項4】末端にイソシアネート基を有するウレタン
    プレポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、
    無機充填剤、触媒及びその他の助剤よりなる硬化剤とを
    混合する際に、シリコーン整泡剤の存在下に該混合物に
    機械的に不活性ガスを均一に混合分散させて得られる、
    大部分が独立気泡で、発泡倍率が1.05〜2.0倍、
    密度0.6〜1.2g/cm3 の発泡ポリウレタン樹脂中
    に、軟質発泡体のチップを含有する材料を、基盤上に塗
    布して下層とし、その上に非発泡のポリウレタン材料を
    積層することを特徴とする弾性舗装方法。
  5. 【請求項5】軟質発泡体のチップが、粒径0.5〜5mm
    のポリウレタン発泡体、エチレン・酢酸ビニル共重合発
    泡体、又は両者の混合物であることを特徴とする請求項
    4記載の弾性舗装方法。
  6. 【請求項6】非発泡のポリウレタン材料が、2液高圧ス
    プレーマシンでスプレーされた速硬化性ウレタンエラス
    トマーであることを特徴とする請求項4記載の弾性舗装
    方法。
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