JP2512560B2 - 弾性舗装表面の仕上げ方法 - Google Patents

弾性舗装表面の仕上げ方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、陸上競技場や多目的運動場等に用いられ
る弾性舗装表面の仕上げ方法に関するものであつて、特
にノンスリツプ性(滑り抵抗性),耐摩耗性,使用感等
に優れ、しかも施工,補修,汚れ除去作業等を簡単に行
うことのできる仕上げ方法に関するものである。
〔従来の技術とその課題〕
従来、全天候舗装の陸上競技場や多目的運動場は、競
技者等が滑わないように、その舗装表面に凹凸仕上げ加
工が施されている。
例えば特公昭52−6540号公報には、舗装表面が硬化す
る前にチツプ(合成樹脂製)を散布し硬化させる方法が
提案されている。しかし、この方法では、未付着の余剰
チツプを回収しなければならず手間を要する外、チツプ
の固着力が弱く、チツプが剥がれやすい。また、チツプ
の根元側のみが固着されていて先端側が動きやすいた
め、短距離競走等において走者がコーナーで横滑りして
転倒する場合がある。さらに、舗装表面に不揃いのチツ
プが露出しているため、チツプの根の部分にゴミが溜ま
りやすく、清掃が困難で舗装表面が汚れやすいという難
点を有している。
これに対し、特開昭57−165505号公報には、上記方法
と同様にしてチツプを散布付着させたのち、チツプの表
面に二液硬化型のポリウレタンを皮膜状に付着させるこ
とによつてチツプの固着強化およびゴミ溜まり防止を図
つたものが提案されている。しかし、この方法において
も、余剰チツプの回収が必要であることに変わりなく、
しかも、皮膜形成のための吹き付け工程が余分に必要な
ため工期が長くなるとともにコストが高くなる。また、
この方法では、表面の補修時には、チツプを削り取つて
チツプを付着させる工程から施工しなければならず、補
修作業が容易でない。さらに、二液硬化型ウレタン舗装
材が硬化しすぎるとチツプが舗装表面に接着しないた
め、チツプを散布する時期を判断するのに熟練を要する
という問題もある。
一方、舗装表面に、ポリウレタン発泡体チツプを混合
(含有)した二液硬化型のポリウレタン組成分を、リシ
ンガン等で吹き付け塗装する方法(特公昭57−55846号
公報)が提案されている。この方法によれば施工が簡単
で、円滑にチツプを吹き付けることができる反面、ポリ
ウレタン発泡体チツプの機械的強度が弱いため摩耗しや
すいという欠点を有する。また、吹き付け材の粘度が30
00〜8000cps(20℃)の低粘度である場合には、リシン
ガン等に吹き付け材を供給するための供給タンク内で、
比重の大きいゴムチツプや無機充填剤が経時的に液状ウ
レタン(二液硬化型)と分離,沈降してくるため、吹き
付けの初期と後期では吹き付け材中のチツプ濃度が変化
して、不均質な仕上げ層となる。したがつて、施工時
に、手動で上記タンク内を何回も攪拌する必要があり、
手間がかかる。しかも、リシンガン等では、吹き付け材
が上記供給タンクから噴射口まで自重で落下するように
なつているため、吹き付け材の移動が比較的緩慢で、吹
き付け効率が悪い。また、高粘度(10000cps以上)また
はチクソトロピーインデツクス(以下「TI値」と略す)
が3以上では、上記自重落下や流動がしににくなり吐出
量が一定せず、やはり吹き付けが困難となる。
さらに、特公昭56−40205号公報には、ウレタン樹脂
組成物を用いて舗装された平滑な舗装表面に、揺変性賦
与剤を添加して変性した多成分型の硬化性樹脂組成物を
粒状に噴射して凹凸ある舗装表面とする方法が提案され
ているが、この方法では、ウレタン樹脂の硬化とともに
吹き付け時経時で凹凸の形状で不均一となる欠点があ
る。
そこで、本出願人は、この発明に先立ち、上記各種の
欠点を解決する舗装表面施工法を開発し、すでに出願し
ている(特開平2−27003号、平成2年1月29日付公
開)。この出願の発明は、高分子ポリオールと有機ポリ
イソシアネートとからなり遊離イソシアネート基を2個
以上有するポリウレタンプレポリマーと、高分子ポリオ
ール,芳香族ジアミンおよび脂肪族ジアミンの群から選
択される少なくとも一つの硬化剤と、反応促進剤と、無
機充填剤と、上記プレポリマーと硬化剤の総和量に対す
る割合が53〜180重量%に設定される実質的に無孔質で
かつ平均粒子径が1〜6mmの粒状ゴムチツプとを主成分
として含有し、粘度(20℃)が3000〜30000cps、TI値が
1.2〜4の吹き付け材組成物を、攪拌しながらポンプで
スプレーガンの噴射口近傍に送流し、弾性舗装材層の表
面に吹き付けてそのまま硬化させるというものである。
この方法によれば、ノンスリツプ性,耐摩耗性,チツプ
の耐脱離性に優れた仕上げ層が得られるのみならず、施
工,補修,汚れ除去等が簡単,容易で非常に利用しやす
いという利点を有する。しかし、この方法によつて得ら
れる仕上げ層は、第7図に示すように、表面に形成され
る突起4が鋭角的であるため、走行時やクラウチングス
タート時の使用感やスパイクとの咬み合い感にやや違和
感があり、改良の余地があることがわかつた。なお、第
7図において、1は基盤、2はプライマー、3は弾性舗
装材層、5は仕上げ層である。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
施工・補修作業性および清掃作業性に問題がなく、使用
感にも優れた仕上げ層を形成しうる弾性舗装表面の仕上
げ方法の提供をその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の弾性舗装表面
の仕上げ方法は、下記の(A)〜(D)成分を含有する
とともに、下記の(E)成分を、上記(A)成分と
(B)成分の総和量に対し15〜100重量%含有し、粘度
(20℃)が3000〜30000cps、シクソトロピーインデツク
ス(TI)が1.2〜4に設定された吹き付け材組成物を準
備する工程と、上記吹き付け材組成物をスプレーガンの
噴射口近傍に送流する工程と、上記スプレーガンの噴射
口から弾性舗装材層の表面に向かつて上記吹き付け材組
成物を噴射することにより、上記弾性舗装材層の上に頂
部が丸みのある多数の突起を有する凹凸層を形成する工
程と、上記凹凸層をそのまま硬化させるという構成をと
る。
(A)高分子ポリオールと有機ポリイソシアネートとか
らなり遊離イソシアネート基を2個以上有するポリウレ
タンプレポリマー。
(B)高分子ポリオール,芳香族ジアミンおよび脂肪族
ジアミンからなる群から選択される少なくとも一つの硬
化剤。
(C)反応促進剤。
(D)無機充填剤。
(E)実質的に無孔質であつて平均粒子径が0.1mmを超
え1.0mm未満の範囲内になるよう設定された粒状ゴムチ
ップ。
〔作用〕
すなわち、この発明は、特殊な成分配合の吹き付け材
組成物に、限定された大きさの粒状ゴムチツプを所定量
だけ含有させて吹き付け施工するようにしたもので、上
記限定された大きさの粒状ゴムチツプの作用により、吹
き付け硬化によつて得られる弾性ポリウレタンの表面に
は、頂部が丸みのある多数の突起(一定の長さを有し無
方向に延びる突条を含む)が形成された凹凸面になる。
したがつて、走行中、あるいはクラウチングスタート時
等に指をついても違和感がなく、使用感に優れた舗装面
となる。また、上記弾性ポリウレタンは下地(弾性舗装
材層)の表面と強固に接着し、しかもそれ自身、高い強
度を有しているため、摩耗したりスパイク等によつて損
傷したりすることが殆どない。さらに、凹凸面が一体的
に形成されているため、ゴミが溜まりにくく、清掃も容
易である。また、この発明の吹き付け材組成物は、含有
される粒状ゴムチツプの粒度が小さいため、一旦均一に
混合したのちは、全体の均一性が保たれるため、取り扱
いが簡単で、攪拌しながら供給する必要がなく、特殊な
吹き付け装置を要しない。したがつて、エアガンやリシ
ンガン等、どのようなタイプのスプレーガンを用いても
均一な仕上げ層を得ることができる。補修作業も、上記
施工作業と同様に簡単である。
つぎに、この発明を詳細に説明する。
この発明に用いる吹き付け材組成物は、下記の5つの
成分を主成分とする。
(A)高分子ポリオールと有機ポリイソシアネートとか
らなり遊離イソシアネート基を2個以上有するポリウレ
タンプレポリマー。
(B)高分子ポリオール,芳香族ジアミンおよび脂肪族
ジアミンからなる群から選択される少なくとも一つの硬
化剤。
(C)反応促進剤。
(D)無機充填剤。
(E)実質的に無孔質であつて平均粒子径が0.1mmを超
え1.0mm未満の範囲内になるよう設定された粒状ゴムチ
ツプ。
上記高分子ポリオールと有機ポリイソシアネートとか
らなり遊離イソシアネートを2個以上有するポリウレタ
ンプレポリマー(A成分)としては、どのようなものを
用いても差し支えはないが、例えば遊離イソシアネート
基を3個以上含有するポリエーテルウレタンプレポリマ
ーもしくはアクリルウレタンプレポリマー(X)と、遊
離イソシアネート基を2個有するポリエーテルウレタン
プレポリマーもしくはアクリルウレタンプレポリマー
(Y)とを、重量基準でX:Yが2:8〜9:1となるように配
合したものが特に好適である。このようなプレポリマー
から誘導されるプリウレタン,ポリ尿素ウレタンは、架
橋密度が高く、強度,弾性,耐熱性等に優れるからであ
る。
また、この発明に用いる硬化剤(B成分)は、高分子
ポリオール,芳香族ジアミン,脂肪族ジアミン等があげ
られ、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
上記高分子ポリオールとは、2個以上の遊離水酸基を
有し有機ポリイソシアネートと付加反応しうる高分子化
合物(ポリマー)であつて、例えばエチレングリコー
ル,プロピレングリコール等のジオールやトリメチロー
ルプロパン,グリセリン,ヘキサントリオール等のトリ
オールに、エチレンオキサイド,プロピオンオキサイ
ド,トリメチレンオイサイド等のアルキレンオキサイド
を付加重合して得られるポリアルキレンエーテルポリオ
ール(1分子中に2個以上の水酸基を有しかつ平均分子
量400〜4000のもの)があげられる。また、遊離水酸基
を2個以上有するアクリル系共重合体であるアクリルポ
リオールを用いることもでき、例えばβ−ヒドロキシエ
チルアクリレート,β−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト,β−ヒドロキシプロピルアクリレート,β−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等の水酸基含有モノマー
と、SM,メタクリル酸エステル等の硬いポリマーを与え
うるモノマーと、アクリル酸,メタクリル酸等のカルボ
ン酸基含有モノマーとの共重合体が好ましい。このよう
な市販品としては、日立化成社製のヒロタイト3001,300
4,3006、大日本インキ社製のラストラゾールA−801,A8
02,A805,A807等があげられる。
また、前記芳香族ジアミンとしては、例えばメチレン
ビスオルトクロロアニリン、2,2′−ジクロロベンチジ
ン、1,3−ビスアミノメチルベンゼン,m−トリレンジア
ミン等が好ましいものとしてあげられる。
さらに、脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、1,2−プロピレンジアミン等をあげることができ
る。
この発明に用いる反応促進剤(C成分)としては、オ
クチル酸鉛,オクチル酸錫,ジブチルチンラウレート等
の有機金属塩やトリエチレンジアミン等の三級アミンが
用いられる。これらの使用量は、吹き付け材組成物全体
に対し0.1〜1重量%(以下「%」と略す)に設定する
ことが好ましい。
また、無機充填剤(D成分)としては、通常の弾性舗
装材に配合使用しうるものであればどのようなものでも
よいが、例えば、重質炭酸カルシウム,水酸化アルミニ
ウム,シリカ,高級脂肪酸金属塩(ナトリウム塩,カリ
ウム塩,カルシウム塩,マグネシウム塩,アルミニウム
塩等)で表面処理された炭酸カルシウムが好ましい。特
に、上記高級脂肪酸金属塩で表面処理された炭酸カルシ
ウムは揺変性付与剤の効果をも発現するので最適であ
る。これらの使用量は、吹き付け材組成物全体に対し10
〜50%に設定することが好ましい。
さらに、この発明に用いる粒状チツプ(E成分)とし
ては、ポリウレタンチツプ,ポリ尿素ウレタンチツプ,
エチレン−プロピレンゴム(EPG)チツプ,エチレン−
プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)チツプ等が好適
である。また、これらの外に、クロロプレンゴムチツ
プ,天然ゴムの加硫物,古タイヤの粉砕物等も使用でき
る。ただし、その平均粒子径は0.1mmを超え1.0mm未満の
範囲中に設定することが必要である。1.0mm以上では、
粒状ゴムチツプの形状が大きすぎて、第6図に示すよう
に、得られる仕上げ表面の凸部が鋭角突起となり、スパ
イクの掛かりが不充分で使用感も悪く、記録の向上性が
望めないからである。また、平均粒子径が0.1mm以下で
は、吹き付け施工時に、形成される凹凸面の形が経時的
に崩れるので不適である。
なお、上記粒状ゴムチツプは、実質的に無孔質でなけ
ればならないが、この「実質的に無孔質である」とは、
常識的に多孔質(スポンジ状)のものでないことを意味
し、少数の孔や亀裂が存在しても差し支えはない。ま
た、上記粒状ゴムチツプは、内部に無機充填剤が分散し
ているものが、機械的性質がよく好ましい。この粒状ゴ
ムチツプの使用量は、前記ポリウレタンプレポリマー
(A成分)と硬化剤(B成分)の総和量に対し15〜100
%に設定する必要がある。15%未満では、吹き付け時に
形成される凹凸形状が吹き付け時に経時的に崩形して突
起の高さが低くなるため、ノンスリツプ性に劣るように
なる。逆に、100%を超えると、凹凸の大きさが不均一
になり、耐スパイク性(耐摩耗性)に劣り、また不特定
形状の凹部ができこの中にゴミが溜まつて清掃が困難に
なる等の欠点が生じるからである。
なお、この発明の吹き付け材組成物には、上記必須成
分の外に、必要に応じて有機溶剤(トルエン,キシレン
等の芳香族系溶剤や酢酸アルキルエステル等、イソシア
ネート基と反応しないもの)や、耐候安定剤,着色顔
料,耐光剤,可塑剤等の慣用添加成分を配合することが
できる。
これらの各成分を混合して得られる吹き付け材組成物
の粘度は、20℃で3000〜30000cpsであり、かつTI値が1.
2〜4であることが必要である。すなわち、粘度が3000
未満かTI値が1.2未満の場合には、得られる仕上げ層の
ノンスリツプ性,耐摩耗性が悪くなるのであり、また、
粘度が30000cpsを超えるかTI値が4を超えると、凹凸の
大きさが不均一になり、不特定形状の凹部ができ、すで
に述べたように凹部にゴミが溜まつて清掃がにしくくな
るからである。
粘度およびTI値を上記の範囲に調整するには、高級脂
肪酸,高級アルコール,高級脂肪酸金属塩等で表面処理
された炭酸カルシウムや液状の揺変剤(公知のもの)の
添加が望ましく、これらの中で高級脂肪酸の金属塩で表
面処理された炭酸カルシウム(前出)が最も好ましい。
なお、上記各成分の組み合わせのうち、粒状ゴムチツ
プが無機充填材を含有しているポリ尿素ウレタンであ
り、かつこの粒状ゴムチツプを配合している吹き付け材
組成物が芳香族ジアミンおよび脂肪族ジアミンの少なく
とも一方を含有している場合が、耐摩耗性および耐熱性
に優れた表面層を形成しうるので好適である。
この発明は、上記組成の吹き付け材組成物を、適宜の
スプレーガンを用いて弾性舗装材層表面に吹き付けるこ
とによつてその表面仕上げを行うものである。上記スプ
レーガンは、どのようなタイプのものでもよい。すなわ
ち、上記吹き付け材組成物に含有される粒状ゴムチツプ
は、平均粒子径が0.1〜1.0mmに限定されたごく小さいも
のであるため、全体を均一に混合したのちは、粒状ゴム
チツプが沈降分離したり剪断力によつて分離したりする
ことがない。したがつて、攪拌しながら噴射口に送液す
る必要がなく、スプレーガンの種類を特に選ばないので
ある。
このようにして得られる仕上げ層6は、第1図に示す
ように、頂部が丸みのある多数の突起7を有しており、
指をついて体重をかけても痛くなく、走行時にも違和感
のないものである。なお、図において、8は粒状ゴムチ
ツプ、9は無機充填剤10を分散含有するポリウレタン樹
脂によつて形成された弾性舗装材層、1は基盤、2はプ
ライマー層である。
なお、この発明によつて得られる弾性舗装構造は、上
記第1図に示す構造のものの外、下記のような各種のも
のをあげることができる。
(1) 第2図に示すように、弾性舗装材層9が、大粒
の弾性体チツプ11と無機充填剤10を分散含有するポリウ
レタン樹脂によつて形成され、かつ基盤1とプライマー
層2との間に下地処理層12が形成されているもの。
(2) 第3図に示すように、弾性舗装材層9が2層に
分かれており、下層13が大粒の弾性体チツプ11と無機充
填剤10を分散含有するポリウレタン樹脂によつて形成さ
れ、上層14が無機充填剤10を分散含有するポリウレタン
樹脂によつて形成され、かつ基盤1とプライマー層2と
の間に下地処理層12が形成されているもの。
(3) 第4図に示すように、弾性舗装材層9が、大粒
の弾性体チツプ15をバインダーによつて相互に接着さ
せ、上記弾性体チツプ15間の非接着部分を空隙部16とし
て残した透水型弾性チツプ層で構成されているもの。
(4) 第5図に示すように、弾性舗装材層9が2層に
分かれており、下層17が上記透水型弾性チツプ層で形成
され、上層18が無機充填剤10を分散含有するポリウレタ
ン樹脂によつて形成されたもの。ただし、19は目止め層
である。
(5) 第6図に示すように、弾性舗装材層9が合成ゴ
ムの板状成形体で構成されているもの。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 <弾性舗装材層の形成> 陸上競技場用の基盤として打設された密粒アスフアル
トコンクリートの上に、アクリル系樹脂エマルジヨンと
ポルトランドセメントとを1:3の重量比で配合したポリ
マーセメントを塗布して下地処理を行い、そして約10時
間後にエポキシ樹脂系の水性プライマーを塗布した。つ
ぎに、約10時間後に下記のポリウレタンプレポリマー
(A1)と下記の硬化剤組成物(B1)とを重量比1:2で混
合した混合物を前記プライマー層の上に塗布して自然硬
化させ、厚さ13mmの弾性舗装材層(第1図における9に
相当)を形成させた。
ポリウレタンプレポリマー(A1) 平均分子量1000のポリオキシプロピレングリコールと
平均分子量3000のポリオキシプロピレントリオールに対
し、過剰のトリレンジイソシアネート(2,4付加物/2,6
付加物=80/20)を常法によつて反応させて得られたも
の(末端イソシアネート基の含有率=3.0%)。
硬化剤組成物(B1) メチレンビスオルトクロロアニリン3.5重量部(以下
「部」と略す)、平均分子量2000のポリオキシプロピレ
ングリコール20部、平均分子量4000のポリオキシプロピ
レントリオール25部、ジオクチルフタレート30部、重質
炭酸カルシウム110部、ベンガラ6.5部、オクチル酸鉛
(反応促進剤)2.5部および耐候性安定剤2.5部とを混合
した組成物。
<表面仕上げ層の形成> つぎに、上記ポリウレタンプレポリマー(A1)50部
と、メチレンビスオルトクロロアニリン7部、平均分子
量4000のポリオキシプロピレントリオール12部、ジオク
チルフタレート20部、重質炭酸カルシウム54部、ベンガ
ラ4部、オクチル酸鉛0.5部および耐候性安定剤2.5部と
を混合した硬化剤組成物(B2)50部と、無孔質の粒状ウ
レタンゴムチツプ(ベンガラ色)35部と、ステアリン酸
カルシウムによつて表面処理された炭酸カルシウム微粉
末(揺変性付与剤)6部、トルエン15部とを均一に混合
した吹き付け材組成物を、吹き付け機械(アレナ・エラ
ストバウ社製、Structur Matic S100E)の材料コンテ
ナの中に入れ、攪拌スクリユーを回転させて攪拌した。
つぎに、吹き付け施工を開始するために、エアーコンプ
レツサと送液ポンプを運転し、バイパスコツクを開閉し
て送液量(吹き付け量)と圧縮空気の圧力を調整して吹
き付け材組成物の試し吹きを行つたうえで、吹き付け量
が2kg/m2になるように、前記弾性舗装材層9表面に吹き
付けた。この吹き付けによつて、頂部が丸みのある多数
の突起または無方向性突状の凹凸ある仕上げ層(第1図
において6に相当)が形成された。そして、得られた仕
上げ層6をそのまま放置して自然硬化させ、約10時間後
に厚さ約3mmの表面層が完成した。
なお、吹き付け開始時の吹き付け材の粘度は6000cps,
TI値は1.8で、吹き付け完了時の粘度は8000cps,TI値は
1.9、圧縮空気の空気圧は約8kg/cm2であつた。
このようにして得られた仕上げ層6は、第1図に示す
ように、硬化反応によつた生成した仕上げ層6の弾性ポ
リウレタン部分が、これと同質の材質からなる弾性舗装
材層9の表面と強固に接着している。この仕上げ層6に
ついて、下記の各種の試験および評価を行つた。
<粘度> BH型回転粘度計を使用し、回転速度20rpm、試料温度2
0℃の条件で測定した。単位はcpsである。
<TI値の測定法> BH型回転粘度計を使用し、試料温度20℃における回転
速度2rpm時の粘度および20rpm時の粘度を測定したのち
下記の式からTI値を求めた。
<耐摩耗性:耐スパイク性テスト> 特開昭62−37403号公報の第8頁に記載の方法で行つ
た。すなわち、この公報の第10頁の第5図に示す試験装
置を用い、荷重20kgのスパイクピンを試料に対して1000
回擦りつけたときの摩耗減量(g)を測定し、その程度
から耐スパイク性を判定した。
<耐摩耗性:耐摩耗輪テスト> JIS−K7204に準じて行い、摩耗輪はCS−17,荷重は1kg
として1000回転後の摩耗減量(g)で示した。
<すべり抵抗係数(CSR)> ノンスリツプ性を評価するために、日本建築学会構造
系論文報告集第359号の第3頁に記載の「すべり抵抗係
数の測定方法」に準じて行つた。ただし、すべり片のテ
ニスシユーズの底の代わりに、陸上競技場の仕上げとし
ての評価を行う場合には陸上競技用スパイクシユーズの
底を用い、多目的運動場等の仕上げとしての評価を行う
場合にはジヨギングシユーズの底を使用した。そして、
得られた測定値(CSR値)によつて下記のような評価を
行つた。
陸上競技用スパイクシユーズの場合 CSR値 評価 0.8未満 すべりやすい 0.8〜1.3 すべらない(適正値) 1.3以上 すべらなさ過ぎる(不適) ジヨギングシユーズの場合 CSR値 評価 0.6未満 すべりやすい 0.6〜0.8 すべらない(適正値) 0.8以上 すべらなさ過ぎる(不適) <汚れの除去容易性> ゴミ等による付着汚れが、水洗(水を噴射)によつて
除去が容易な場合には容易、難しい場合には困難として
表示した。
<吹き付け施工の作業性> 吹き付け施工の難易を評価するために、熟練した吹き
付け塗装工5人によつて各人各処方毎に吹き付けテスト
を行い、表面の凹凸が均一に能率よくできたと塗装工自
身が判断した場合には3点、少し凹凸が不均一である場
合には2点、非常に凹凸が不均一で能率が悪いと判断し
た場合には1点として、5人の合計点で表示した。
<補修の容易性> 1m2の試料の中央部(50cm×50cmの正方形のスペー
ス)の表面層を研削したのち、その部分を、熟練施工技
術者によつて補修させた。そして、作業が容易な場合を
○、やや困難な場合を△、極めて困難な場合を×として
表示した。
前記実施例1の仕上げ層6について、上記各試験にも
とづいて評価を行つた結果、耐スパイク性テストによる
摩耗量は10g、CSR値(スパイクシユーズによる。特記な
き場合は以下同じ)は1.12であり、ノンスリツプ性、耐
スパイク性に優れていることがわかつた。また、走行テ
ストを行つた結果、横すべりの危険もなく、走行感も良
好であつた。さらに、ゴミの除去も容易で、施工1年後
にもゴミ等による汚れが少なかつた。また、吹き付け施
工の容易性は14点で、施工は円滑かつ容易に行われた。
補修についても○の評価が得られた。
〔実施例2〕 <弾性舗装材層の形成> 上記実施例1と同様にして施工したプライマー層の表
面に、実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー
(A1)と硬化剤組成物(B1)を1:2の重量比で混合した
組成物100部に平均粒子径が2mmの発泡ポリウレタンチツ
プを7部混合した混合物を厚さ10mmになるように流延
し、自然硬化させることにより弾性基層(第3図におけ
る下層13に相当)を形成した。そして、この弾性基層の
表面に、実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー
(A1)と硬化剤組成物(B1)を1:2の重量比で混合した
組成物を厚さ3mmになるよう流延し、自然硬化させるこ
とにより中塗り層(第3図における上層14に相当)を形
成した。
<仕上げ層の形成> 上記中塗り層(上層14)の表面に、実施例1と同様に
して吹き付け施工を行い、仕上げ層6を形成した。この
ようにして第3図と同様の舗装構造体を得た。
なお、吹き付け開始時および終了時の吹き付け材組成
物の粘度,TI値は上記実施例1と同一であつた。
つぎに、得られた仕上げ層6について、上記実施例1
と同様の各試験,評価を行つた結果、耐スパイク性テス
トによる摩耗量は10g、CSR値は1.14であり、ノンスリツ
プ性、耐スパイク性に優れていることがわかつた。ま
た、ゴミの除去も容易て、施工1年後にもゴミ等による
汚れが少なかつた。さらに、吹き付け施工の容易性は14
点で、施工は円滑かつ容易に行われた。補修についても
○の評価が得られた。使用感についても良好であつた。
〔実施例3,4、比較例1,2〕 実施例2において、粒状ゴムチツプの配合量を下記の
第1表に示すように変化させた。それ以外は実施例2と
同様にして仕上げ施工を行つた。得られた仕上げ層6に
ついての評価結果を下記の第1表に併せて示す。
上記の結果から、粒状ゴムチツプの配合量が15%未満
ではノンスリツプ性に劣り、100%を超えると耐スパイ
ク性(耐摩耗性)および使用感に劣り、しかも施工およ
び補修が困難となることがわかる。
〔実施例5,6、比較例3,4〕 実施例2において、吹き付け材組成物の粘度およびTI
値を下記の第2表の通り変化させた。それ以外は実施例
2と同様にして仕上げ施工を行つた。得られた仕上げ層
6についての評価結果を下記の第2表に併せて示す。
ただし、実施例5ではトルエンの使用量を20部とし
た。また、実施例6ではステアリン酸カルシウムで表面
処理されている炭酸カルシウムの配合量を15部とし、か
つトルエンは使用しなかつた。さらに、比較例3ではト
ルエンの使用量を30部とした。また、比較例4では重炭
酸カルシウムを10部、ステアリン酸カルシウムで表面処
理されている炭酸カルシウムの配合量を20部としトルエ
ンは使用しなかつた。
上記の結果から、粘度3000cps未満またはTI値が1.2未
満ではノンスリツプ性,耐スパイク性,使用感が悪く、
逆に粘度が30000cpsを超えまたはTI値が4を超えると耐
スパイク性,使用感が悪くなるとともに施工および補修
が困難となることがわかる。
〔実施例7,8、比較例5,6〕 実施例2において、粒状ゴムチツプの平均粒子径を下
記の通り変化させる以外は実施例2と同様にして仕上げ
施工を行つた。得られた仕上げ層6についての評価結果
を下記の第3表に併せて示す。
上記の結果から、ゴムチツプの平均粒子径が0.1mm以
下では多目的運動場でもノンスリツプ性,耐摩耗性に劣
り、逆に1.0mm以上では耐スパイク性,使用感に劣ると
ともに施工,補修も困難となることがわかつた。
〔実施例9〕 陸上競技場用基盤として打設された開粒度アスフアル
トコンクリートの上に、ポリウレタンプライマーを塗布
し、この上に、平均粒子径2mmのSBRゴムチツプ100部と
一液湿気硬化型ウレタン(遊離イソシアネート基を7%
含有するプレポリマーのトルエン溶液)25部を混合した
混合物を厚さ1mmに塗装した(第5図における17に相
当)。この層17の上に、前記実施例1で使用したポリウ
レタンプレポリマー(A1)と硬化剤組成物(B1)を重量
比1:2で混合したものに、ステアリン酸ナトリウムによ
り表面処理された炭酸カルシウムを30部加えてチクソト
ロピー性を付与した二液硬化型ウレタンで目止めし(第
5図における19に相当)、さらに上記ポリウレタンプレ
ポリマー(A1)と硬化剤組成物(B1)の混合物を厚さ3m
mになるよう流延し、自然硬化させて中塗り層(第5図
における18に相当)を形成した。
つぎに、上記中塗り層18の上に、前記実施例1と同様
にして吹き付け材組成物を吹き付け、自然硬化させて仕
上げ層6を形成した。上記吹き付け材組成物の粘度は60
00cpsで、TI値は1.8であつた。そして、得られた仕上げ
層6のCSR値は1.15、耐スパイク性は25g、使用感は○、
汚れの除去性は容易、施工の容易性は14点、補修も容易
であつた。
〔実施例10〕 陸上競技場用基盤として打設された開粒度アスフアル
トコンクリートの上にジフエニルメタンジイソシアネー
ト系のウレタンプライマーを0.3kg/m2散布し、この上
に、平均粒子径2mmのSBRゴムチツプ100部と一液湿気硬
化型ウレタンバインダー(−NCO基含有率が7%)25部
を混合した混合物を厚さ10mmに塗装した(第4図におけ
る9に相当)。そして、約10時間後に、前記実施例1で
使用したポリウレタンプレポリマー(A1)と硬化剤組成
物(B2)を重量比1:1で混合したもの100部と、同じ材料
から作製した平均粒子径0.5mmのベンガラ色のウレタン
ゴムチツプを40部と、ステアリン酸マグネシウムで表面
処理された炭酸カルシウムを10部加えて均一に混合した
組成物(粘度25000cps,TI値4)を、上記塗装表面の上
に、前記実施例1と同様にして2kg/m2の割合で吹き付
け、厚さ約2mmの仕上げ層6を形成させた。この仕上げ
層6のCRS値(ジヨギングシユーズによる)は0.75、摩
耗輪による摩耗量は0.6g、使用感は○、施工の容易性は
14点で補修も容易であつた。また、下層の弾性舗装材層
の透水性も長期間にわたつて維持された。したがつて、
多目的運動場として有用である。
〔実施例11〕 実施例2において、中塗り層を施工せず、第2図に示
すような構造とした。それ以外は実施例2と同様にして
仕上げ層6を形成した。この仕上げ層6の耐スパイク性
は15g、CSR値が1.15、使用感は○、汚れの除去は容易、
施工の容易性は14点、補修は容易であつた。なお、吹き
付け材組成物の粘度は6000cps、TI値は1.8であつた。
〔実施例12〕 陸上競技場用の基盤として打設された密粒アスフアル
トコンクリートの上にゴム系接着剤を塗布しこの上に厚
さ10mmのクロロプレンゴムを主成分とする板状成形体を
接着した。そして、この上に実施例1と同様に吹き付け
材組成物を吹き付けて自然硬化させ仕上げ層を形成し
た。この仕上げ層のCSR値は1.15、耐スパイク性は11g、
使用感は○、汚れの除去は容易、施工の容易性は14点、
補修は容易であつた。なお、吹き付け材組成物の粘度お
よびTI値は実施例1と同じであつた。
〔実施例13〕 実施例2において、粒状ゴムチツプとしてEPDMチツプ
(平均粒子径0.5mm)を使用した。それ以外は実施例2
と同様にして仕上げ層を形成した。この仕上げ層のCSR
値は1.13、耐スパイク性は18g、使用感は○、汚れの除
去は容易、施工の容易性は13点、補修は容易であつた。
〔実施例14〕 実施例1で使用したポリウレタンプレポリマー(A)
の代わりに、アクリルポリオール(水酸基100)とトリ
レンジイソシアネートから誘導された末端イソシアネー
ト基を3%有するアクリルウレタンプレポリマーを使用
する外は、実施例1と同様に行つて仕上げ層を形成し
た。この仕上げ層のCSR値は1.10、耐スパイク性は12g、
使用感は○、汚れの除去は容易、施工の容易性は14点、
補修は容易であつた。なお、吹き付け材組成物の粘度は
7000cps、TI値は2.0であつた。
〔実施例15〕 実施例2で使用した吹き付け材組成物の代わりに、実
施例2のポリウレタンプレポリマー(A1)と同様にして
得られたNCO基含有率7%のポリウレタンプレポリマー
(A2)とメチレンオルトクロロアニリン9部、平均分子
量2000のポリオキシプロピレングリコール25部、平均分
子量4000のポリオキシプロピレントリオール65部、重質
炭酸カルシウム90部、ベンガラ6.5部、オクチル酸鉛2.0
部および耐候安定剤2.5部を混合してなる硬化剤組成物
(B3)を1:2の重量比で攪拌,混合した組成物100部と無
孔質の平均粒子径0.5mmの粒状EPDMゴムチツプ(ベンガ
ラ色)40部と、ステアリン酸カルシウムによつて表面処
理されている炭酸カルシウム微粉末(揺変性付与剤)6
部、トルエン15部とを均一に混合した吹き付け材組成物
を使用した。それ以外は実施例2と同様に行つて仕上げ
層を形成した。この仕上げ層のCSR値は1.14、耐スパイ
ク性は10g、汚れの除去は容易、吹き付け施工の容易性
は14点、補修は容易、使用感は○であつた。
なお、吹き付け開始時および終了時の吹き付け材組成
物の粘度およびTI値は実施例1の場合と同じであつた。
〔比較例7〕 実施例1において、ベンガラ色の粒状ウレタンゴム
(無孔質)35部の代わりに、平均粒子径が0.8mmのポリ
ウレタン発泡体粒子を12部使用した。それ以外は実施例
1と同様に行つて仕上げ層を形成した。この仕上げ層の
CSR値は0.6、耐スパイク性は170gであつて、ノンスリツ
プ性,耐摩耗性(耐スパイク性)に劣り、陸上競技場や
多目的運動場として実用性に乏しいものであつた。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、吹き付け材組成物
として、限定された大きさの粒状ゴムチツプを所定量だ
け含有させたものを用いるため、吹き付け硬化によつて
得られる弾性ポリウレタンの頂部が丸みある多数の突起
または無方向性突条からなる凹凸面になる。したがつ
て、走行中、あるいはクラウチングスタート時等に指を
ついても違和感がなく、使用感に優れた舗装面となる。
また、仕上げ層のベースとなるポリウレタンは下地(弾
性舗装材層)の表面と強固に接着し、しかもそれ自身、
高い強度を有しているため、摩耗したりスパイク等によ
つて損傷したりすることが殆どない。さらに、凹凸面が
一体的に形成されているため、ゴミが溜まりにくく、清
掃も容易である。また、この発明の吹き付け材組成物
は、含有される粒状ゴムチツプの粒度が小さいため、一
旦均一に混合したのちは、全体の均一性が保たれるた
め、取り扱いが簡単で、攪拌しながら供給する必要がな
く、特殊な吹き付け装置を要しない。したがつて、エア
ガンやリシンガン等、どのようなタイプのスプレーガン
を用いても均一な仕上げ層を得ることができる。補修作
業も、上記施工作業と同様に簡単である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によつて得られる弾性舗装構造の一例
を示す部分断面斜視図、第2図,第3図,第4図,第5
図および第6図はそれぞれこの発明によつて得られる弾
性舗装構造の他の例を示す断面図、第7図はこの発明に
先立つ出願にかかる発明によつて得られる弾性舗装構造
の一例を示す部分断面斜視図である。 6……仕上げ層、7……突起、8……粒状ゴムチツプ、
9……弾性舗装材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清 賢二 神奈川県川崎市高津区溝口478―102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(A)〜(D)成分を含有するとと
    もに、下記の(E)成分を、上記(A)成分と(B)成
    分の総和量に対し15〜100重量%含有し、粘度(20℃)
    が3000〜30000cps、チクソトロピーインデツクス(TI)
    が1.2〜4に設定された吹き付け材組成物を準備する工
    程と、上記吹き付け材組成物をスプレーガンの噴射口近
    傍に送流する工程と、上記スプレーガンの噴射口から弾
    性舗装材層の表面に向かつて上記吹き付け材組成物を噴
    射することにより、上記弾性舗装材層の上に頂部が丸み
    のある多数の突起を有する凹凸層を形成する工程と、上
    記凹凸層をそのまま硬化させることを特徴とする弾性舗
    装表面の仕上げ方法。 (A)高分子ポリオールと有機ポリイソシアネートとか
    らなり遊離イソシアネート基を2個以上有するポリウレ
    タンプレポリマー。 (B)高分子ポリオール,芳香族ジアミンおよび脂肪族
    ジアミンからなる群から選択される少なくとも一つの硬
    化剤。 (C)反応促進剤。 (D)無機充填剤。 (E)実質的に無孔質であつて平均粒子径が0.1mmを超
    え1.0mm未満の範囲内になるよう設定された粒状ゴムチ
    ツプ。
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