JPH07100185B2 - 絞り成形方法 - Google Patents
絞り成形方法Info
- Publication number
- JPH07100185B2 JPH07100185B2 JP62251369A JP25136987A JPH07100185B2 JP H07100185 B2 JPH07100185 B2 JP H07100185B2 JP 62251369 A JP62251369 A JP 62251369A JP 25136987 A JP25136987 A JP 25136987A JP H07100185 B2 JPH07100185 B2 JP H07100185B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- punch
- die
- leading
- product
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車のドアインナーパネル等を絞り成形す
る方法に関する。
る方法に関する。
従来の技術 例えば第5図および第6図(A)に示すようにボツクス
形の成形品(第5図では自動車のドアインナーパネルを
示している)Pを絞り成形しようとする場合、ダイ1の
ダイエツジ1a,1aを直線で結んだ寸法l1に対して、ダイ
フエース2に沿う素材Wの沿面距離l2が大きいと、l1と
l2との差分だけ素材Wが余つていわゆる余肉となる。3
はポンチ、4はブランクホルダである。
形の成形品(第5図では自動車のドアインナーパネルを
示している)Pを絞り成形しようとする場合、ダイ1の
ダイエツジ1a,1aを直線で結んだ寸法l1に対して、ダイ
フエース2に沿う素材Wの沿面距離l2が大きいと、l1と
l2との差分だけ素材Wが余つていわゆる余肉となる。3
はポンチ、4はブランクホルダである。
そして、このままの状態で絞り成形に移行すると、第6
図(B)に示すように素材Wが縮み現象を起こし、余肉
がしわとなつて徐々にエツジ部1aへと移動することか
ら、得られた成形品Pのコーナー部Cにしわが発生する
ことになる。
図(B)に示すように素材Wが縮み現象を起こし、余肉
がしわとなつて徐々にエツジ部1aへと移動することか
ら、得られた成形品Pのコーナー部Cにしわが発生する
ことになる。
そこで上記のようなしわの発生を防止するため、第7図
に示すようにポンチ3に例えばウレタンゴム等の先行ポ
ンチ5を突設し、ポンチシヨルダー部6とダイエツジ1a
とが噛み合う前に先行ポンチ5により素材Wの一部を先
に絞り込み、余肉を先行ポンチ5側に引き込むようにし
た成形法が試られている(類似構造が例えば特開昭58−
97429号公報に開示されている)。
に示すようにポンチ3に例えばウレタンゴム等の先行ポ
ンチ5を突設し、ポンチシヨルダー部6とダイエツジ1a
とが噛み合う前に先行ポンチ5により素材Wの一部を先
に絞り込み、余肉を先行ポンチ5側に引き込むようにし
た成形法が試られている(類似構造が例えば特開昭58−
97429号公報に開示されている)。
ここで、上記のように先行ポンチ5で素材Wの一部を先
行して絞り込むことにより、成形品Pの一部には先行ポ
ンチ5に対応する膨出部Qが成形されるが、この膨出部
Qは例えば第5図に示すように最終的に作業穴となるよ
うな非製品部領域Sに設定されるもので、後工程でトリ
ミングされて除去される。
行して絞り込むことにより、成形品Pの一部には先行ポ
ンチ5に対応する膨出部Qが成形されるが、この膨出部
Qは例えば第5図に示すように最終的に作業穴となるよ
うな非製品部領域Sに設定されるもので、後工程でトリ
ミングされて除去される。
発明が解決しようとする問題点 上記のような従来の絞り成形方法においては、先行ポン
チ5(膨出部Q)を設定できる位置が前述した作業穴な
どのような非製品部領域Sに制約されるため、先行ポン
チ5の寸法および形状にもおのずと限界がある。したが
つて、膨出部Qとして非製品部S側に引き込むべき余肉
ボリユームが大きくなると、先行ポンチ5だけでは余肉
を原因とするしわの発生を防止することが困難となる。
また、仮りに比較的大きな先行ポンチ5を設けることが
できたとしても、第7図に示すようにコーナー部Cに割
れが発生しやすくなり、この割れが製品部領域にまで延
びて成形不良を招くことになる。
チ5(膨出部Q)を設定できる位置が前述した作業穴な
どのような非製品部領域Sに制約されるため、先行ポン
チ5の寸法および形状にもおのずと限界がある。したが
つて、膨出部Qとして非製品部S側に引き込むべき余肉
ボリユームが大きくなると、先行ポンチ5だけでは余肉
を原因とするしわの発生を防止することが困難となる。
また、仮りに比較的大きな先行ポンチ5を設けることが
できたとしても、第7図に示すようにコーナー部Cに割
れが発生しやすくなり、この割れが製品部領域にまで延
びて成形不良を招くことになる。
本発明は従来と同様に非製品部領域で余肉を吸収するこ
とを前提とした上で、上記のような問題点を解消した絞
り成形方法を提供するものである。
とを前提とした上で、上記のような問題点を解消した絞
り成形方法を提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明の絞り成形方法においては、素材の周縁部をダイ
とブランクホルダとで加圧挾持しつつダイとポンチとの
協働により素材全体を絞り込むことにより、後工程にお
いて切除されるべき非製品部領域を中央部にもつ成形品
を成形する方法において、前記非製品部領域の一部をダ
イまたはポンチに突設した先行ポンチにより他の部位よ
りも先行して絞り込み、全体の絞り成形が完了する前
に、先に絞り込まれた非製品部領域の一部に先行ポンチ
により逃げ穴を形成するようにしたものである。
とブランクホルダとで加圧挾持しつつダイとポンチとの
協働により素材全体を絞り込むことにより、後工程にお
いて切除されるべき非製品部領域を中央部にもつ成形品
を成形する方法において、前記非製品部領域の一部をダ
イまたはポンチに突設した先行ポンチにより他の部位よ
りも先行して絞り込み、全体の絞り成形が完了する前
に、先に絞り込まれた非製品部領域の一部に先行ポンチ
により逃げ穴を形成するようにしたものである。
上記の逃げ穴を形成する方法としては、先行ポンチによ
り非製品部領域を突き破る方法のほか、先行ポンチをピ
アスポンチとしてピアス加工する方法がとられる。
り非製品部領域を突き破る方法のほか、先行ポンチをピ
アスポンチとしてピアス加工する方法がとられる。
作用 先行ポンチにより非製品部領域を先行して絞り込むこと
で余肉が非製品部領域に徐々に寄せられる。そして、成
形末期に先行ポンチで逃げ穴を形成することにより、先
行ポンチの引込み作用によつて作用していた張力が解除
され、それによつて割れの発生が防止する。
で余肉が非製品部領域に徐々に寄せられる。そして、成
形末期に先行ポンチで逃げ穴を形成することにより、先
行ポンチの引込み作用によつて作用していた張力が解除
され、それによつて割れの発生が防止する。
実施例 第1図は本発明の一実施例を示す図で、絞り成形が完了
した状態を示している。同図に示すように、ポンチ3の
加圧面3aには該加圧面3aよりも所定量だけ突出する先行
ポンチ7がボルト8により取り付けられており、他方、
ダイ1には前記先行ポンチ7に対応する受容部9が形成
されている。そして、素材Wに対してポンチ3の加圧面
3aが最初に当接する部分での絞り深さをaとし、また先
行ポンチ7が当接する部分での絞り深さをbとすると、
b≧aとなるように設定されている。
した状態を示している。同図に示すように、ポンチ3の
加圧面3aには該加圧面3aよりも所定量だけ突出する先行
ポンチ7がボルト8により取り付けられており、他方、
ダイ1には前記先行ポンチ7に対応する受容部9が形成
されている。そして、素材Wに対してポンチ3の加圧面
3aが最初に当接する部分での絞り深さをaとし、また先
行ポンチ7が当接する部分での絞り深さをbとすると、
b≧aとなるように設定されている。
第1図においてポンチ3が上昇している場合を想定する
と、ブランクホルダ4が素材Wの周縁部をホールドした
のちにポンチ3が下降することから、第2図(A)に示
すようにポンチ3の加圧面3aが素材Wに接触する前に先
行ポンチ7の先端が素材Wに接触して絞り成形が開始さ
れる。そして、なおもポンチ3が下降すると、同図
(B)に示すように一旦は余肉eが生ずるものの、ポン
チ3がある程度下降すると同図(C)に示すように素材
Wには先行ポンチ7によつて張力が与えられ、先の余肉
eは消去される。つまり、ダイエツジ1aとポンチシヨル
ダー部6とが噛み合つてコーナー部C(第5図)が成形
される前に、余肉eが消去される。
と、ブランクホルダ4が素材Wの周縁部をホールドした
のちにポンチ3が下降することから、第2図(A)に示
すようにポンチ3の加圧面3aが素材Wに接触する前に先
行ポンチ7の先端が素材Wに接触して絞り成形が開始さ
れる。そして、なおもポンチ3が下降すると、同図
(B)に示すように一旦は余肉eが生ずるものの、ポン
チ3がある程度下降すると同図(C)に示すように素材
Wには先行ポンチ7によつて張力が与えられ、先の余肉
eは消去される。つまり、ダイエツジ1aとポンチシヨル
ダー部6とが噛み合つてコーナー部C(第5図)が成形
される前に、余肉eが消去される。
こののち、同図(C)のように余肉の発生がないまま成
形が進められ、先行ポンチ7が受容部9側に進入するよ
うになると、先行ポンチ7によつて素材Wが突き破られ
て逃げ穴Hが形成される。このように逃げ穴Hが形成さ
れることによつて、それまで先行ポンチ7が素材W全体
に及ぼしていた張力が解除され、従来のように製品部領
域にまで及ぶ割れの発生が防止される。
形が進められ、先行ポンチ7が受容部9側に進入するよ
うになると、先行ポンチ7によつて素材Wが突き破られ
て逃げ穴Hが形成される。このように逃げ穴Hが形成さ
れることによつて、それまで先行ポンチ7が素材W全体
に及ぼしていた張力が解除され、従来のように製品部領
域にまで及ぶ割れの発生が防止される。
そして、最終的に第1図の状態となつて成形が完了す
る。
る。
ここで、第1図の先行ポンチ7に代えて第3図に示すよ
うにポンチ3に直接ねじ込むタイプの先行ポンチ17を採
用することもできる。また先行ポンチ7,17をダイ1側に
設けることもできる。
うにポンチ3に直接ねじ込むタイプの先行ポンチ17を採
用することもできる。また先行ポンチ7,17をダイ1側に
設けることもできる。
第4図は本発明の他の実施例を示す図で、本実施例にお
いては先行ポンチとしてピアスポンチ27をボルト18によ
りポンチ3に固定するとともに、ダイ1側にはピアスポ
ンチ27に対応する切刃1bを形成したものである。この実
施例の場合には、先の実施例で逃げ穴Hが形成されるの
とほぼ同じタイミングで、ピアススクラツプFが打ち抜
かれて逃げ穴Hが形成されるものであり、それまでのピ
アスポンチ27がもつ機能は先の先行ポンチ7と同じであ
る。
いては先行ポンチとしてピアスポンチ27をボルト18によ
りポンチ3に固定するとともに、ダイ1側にはピアスポ
ンチ27に対応する切刃1bを形成したものである。この実
施例の場合には、先の実施例で逃げ穴Hが形成されるの
とほぼ同じタイミングで、ピアススクラツプFが打ち抜
かれて逃げ穴Hが形成されるものであり、それまでのピ
アスポンチ27がもつ機能は先の先行ポンチ7と同じであ
る。
第1図の場合には受容部9側に引き込むべき余肉ボリユ
ームが大きくなると先行ポンチ7の径も大きくなり、成
形性が不安定になるおそれがあるが、第4図の場合には
ピアスポンチ27先端の平面部で素材Wを引き込むことに
なるために安定した成形が行なえる。
ームが大きくなると先行ポンチ7の径も大きくなり、成
形性が不安定になるおそれがあるが、第4図の場合には
ピアスポンチ27先端の平面部で素材Wを引き込むことに
なるために安定した成形が行なえる。
発明の効果 以上のように本発明の絞り成形方法においては、非製品
部領域の一部を先行ポンチにより他の部位よりも先行し
て絞り込み、全体の絞り成形が完了する前に、先に絞り
込まれた非製品部領域の一部に先行ポンチにより逃げ穴
を形成するものであるから、たとえ余肉ボリユームが大
きくなつてもこれを十分に吸収してしわの発生を防止で
きるほか、割れによる成形不良を招くことがない。
部領域の一部を先行ポンチにより他の部位よりも先行し
て絞り込み、全体の絞り成形が完了する前に、先に絞り
込まれた非製品部領域の一部に先行ポンチにより逃げ穴
を形成するものであるから、たとえ余肉ボリユームが大
きくなつてもこれを十分に吸収してしわの発生を防止で
きるほか、割れによる成形不良を招くことがない。
第1図は本発明の一実施例を示すプレス型の断面図、第
2図(A),(B),(C)は第1図のプレス型の作動
説明図、第3図は先行ポンチの他の例を示す説明図、第
4図は本発明の他の実施例を示すプレス型の断面図、第
5図は絞り成形品の一例を示す斜視図、第6図(A),
(B)は従来の絞り成形法の説明図、第7図は同じく従
来の他の絞り成形法を示す説明図である。 1…ダイ、3…ポンチ、4…ブランクホルダ、7,17…先
行ポンチ、9,9…受容部、27…先行ポンチとしてのピア
スポンチ、W…素材、P…成形品、Q…非製品部領域、
H…逃げ穴。
2図(A),(B),(C)は第1図のプレス型の作動
説明図、第3図は先行ポンチの他の例を示す説明図、第
4図は本発明の他の実施例を示すプレス型の断面図、第
5図は絞り成形品の一例を示す斜視図、第6図(A),
(B)は従来の絞り成形法の説明図、第7図は同じく従
来の他の絞り成形法を示す説明図である。 1…ダイ、3…ポンチ、4…ブランクホルダ、7,17…先
行ポンチ、9,9…受容部、27…先行ポンチとしてのピア
スポンチ、W…素材、P…成形品、Q…非製品部領域、
H…逃げ穴。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−50222(JP,A) 実開 昭60−38622(JP,U) 実開 昭59−194327(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】素材の周縁部をダイとブランクホルダとで
加圧挾持しつつダイとポンチとの協働により素材全体を
絞り込むことにより、後工程において切除されるべき非
製品部領域を中央部にもつ成形品を成形する方法におい
て、前記非製品部領域の一部をダイまたはポンチに突設
した先行ポンチにより他の部位よりも先行して絞り込
み、全体の絞り成形が完了する前に、先に絞り込まれた
非製品部領域の一部に先行ポンチにより逃げ穴を形成す
ることを特徴とする絞り成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62251369A JPH07100185B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 絞り成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62251369A JPH07100185B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 絞り成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0195825A JPH0195825A (ja) | 1989-04-13 |
JPH07100185B2 true JPH07100185B2 (ja) | 1995-11-01 |
Family
ID=17221806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62251369A Expired - Lifetime JPH07100185B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 絞り成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07100185B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4561984B2 (ja) * | 2005-01-31 | 2010-10-13 | トヨタ自動車株式会社 | 絞り加工品およびその製造方法 |
FR2988019B1 (fr) * | 2012-03-13 | 2014-11-21 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Procede de formage de pieces |
-
1987
- 1987-10-05 JP JP62251369A patent/JPH07100185B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0195825A (ja) | 1989-04-13 |
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