JPH0696151B2 - 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法 - Google Patents

高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法

Info

Publication number
JPH0696151B2
JPH0696151B2 JP60097435A JP9743585A JPH0696151B2 JP H0696151 B2 JPH0696151 B2 JP H0696151B2 JP 60097435 A JP60097435 A JP 60097435A JP 9743585 A JP9743585 A JP 9743585A JP H0696151 B2 JPH0696151 B2 JP H0696151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonium nitrate
noble metal
oxygen
wet
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60097435A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61257290A (ja
Inventor
吉明 原田
貞造 沖野
健一 山崎
康史 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP60097435A priority Critical patent/JPH0696151B2/ja
Publication of JPS61257290A publication Critical patent/JPS61257290A/ja
Publication of JPH0696151B2 publication Critical patent/JPH0696151B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
に関する。
従来技術及びその問題点 近年、水質規制の観点から化学的酸素要求物質(COD成
分)のみならず、窒素成分(特にアンモニア態窒素)の
除去も重要な課題となつて来た。本発明者等は、アンモ
ニア含有廃水の処理方法について長期にわたり種々研究
を重ねた結果、特定の触媒の存在下且つ特定の条件下に
湿式酸化処理を行なうことにより、操作容易にして実用
上の経済性を備えたアンモニア含有廃水の処理方法を完
成した(特公昭59−19757号、特公昭56−42992号、特公
昭57−42391号、特公昭58−27999号、特公昭57−33320
号等)。
最近、発電業界における原子力発電の比重が増大するに
従つて、ウラン原料の処理及び使用済みウラン燃料の再
処理工程から排出されるNH4NO3含有廃水の処理が重要な
技術的課題となりつつある。本発明者は、この様なNH4N
O3含有廃水の処理に上記一連のアンモニア含有廃水の処
理技術(以下先願技術という)を応用することを試み
た。この試みにおいて、NH4 +イオンは極めて高い効率で
分解されるものの、NO3 -イオンについては必ずしも満足
すべきものとは言い難い場合もあることが判明した。こ
れは、上記廃水中のNH4NO3濃度が1%(10000ppm)から
10%(100000ppm)程度にも達する場合があることによ
るものと推測される。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記の如き環状に鑑みて更に種々研究を重
ねた結果、廃水中のアンモニア、有機性物質及び無機性
物質を分解するに必要な理論酸素量以上の酸素を使用し
て湿式酸化を行なう先順技術に代えて、貴金属、貴金属
イオン及び可溶性貴金属化合物の少なくとも1種からな
る触媒の存在下に実質的に酸素を供給することなく該NH
4NO3含有廃水の湿式熱分解を行なう場合には、NO3 -イオ
ンが特に効率良く分解されることを見出した。更に本発
明者の研究によれば、上記の湿式熱分解処理により得ら
れた処理液を引続き湿式酸化反応に供する場合には、残
存するアンモニア、有機性物質及び無機性物質が実質上
完全に分解されることを見出した。即ち、本発明は、下
記の3種の廃水処理方法を提供するものである。
硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃度硝酸ア
ンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオン及び可溶性
貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分とする触媒の
存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸素を実質的
に供給することなく湿式熱分解することを特徴とする高
濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法。
硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃度硝酸ア
ンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオン及び可溶性
貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分とする触媒の
存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸素を実質的
に供給することなく湿式熱分解した後、処理液を鉄、コ
バルト、ニツケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、金、タングス
テン及びその不溶性又は難溶性化合物の少なくとも1種
を活性成分とする担持触媒の存在下且つ処理液中のアン
モニア、有機性物質及び無機性物質を分解するに必要な
理論酸素量の1〜1.5倍量の酸素を含有する気体の存在
下にpH約8〜11.5、温度100〜370℃で湿式酸化分解する
ことを特徴とする高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処
理方法。
硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃度硝酸ア
ンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオン及び可溶性
貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分とする触媒の
存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸素を実質的
に供給することなく湿式熱分解した後、処理液を貴金
属、貴金属イオン及び可溶性化合物の少なくとも1種を
活性成分とする触媒の存在下且つ処理液中のアンモニ
ア、有機性物質及び無機性物質を分解するに必要な理論
酸素量の1〜1.5倍量の酸素を含有する気体の存在下にp
H約8〜11.5、温度100〜370℃で湿式酸化分解すること
を特徴とする高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方
法。
本発明は、NH4NO3濃度が1%以上の高濃度硝酸アンモニ
ウム含有廃水の処理に好適である。尚、廃水は、有機性
物質及び無機性物質を併せて含んでいても良い。本発明
方法は、pH約3〜11.5、より好ましくは5〜11で効率良
く実施されるので、必要ならば、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ性物質に
より廃水のpH調整を予め行なつても良い。
尚、NH4NO3含有廃水にアンモニアを加え、熱分解する場
合には、分解効率が一層向上する。この場合、アンモニ
アの添加量は、廃水が1<NH3−N/NO3−N≦5(モル
比)となる様にすることが好ましい。
本発明において、実質的に酸素に不存在下に行われる廃
水の湿式熱分解で使用する触媒成分としては、ルテニウ
ム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、
白金及び金等の貴金属及びそのイオン並びにこれ等貴金
属の水に対し可溶性の化合物が挙げられ、これ等の1種
又は2種以上を使用することが出来る。貴金属としては
ルテニウムブラツク、パラジウムブラツク等が例示され
る。貴金属イオンとしては、アンモニア、塩素、シア
ン、ナトリウム、カリウム等を配位子として錯化合物の
形態にあるものが挙げられ、錯化合物としては、 (NH4〔RuCl5(H2O)〕、 〔Ru(NH3〕Cl2、 〔RuCl(NH3)〕5Cl、 Na2〔PdCl4〕、 (NH4〔PdCl4〕、 〔Pd(NH3〕Cl2、 K2〔Pd(NO2〕2H2O、 K2〔Pd(CN)〕3H2O等が例示される。水に可溶性の化
合物としては、RuCl3、RuCl4・5H2O、PtCl4、PdCl2、Pd
Cl2・2H2O、RhCl3・3H2O、OsCl4、IrCl2等が例示され
る。触媒成分は、処理開始後しばらくの間廃水500ccに
対し通常0.01〜0.2g程度の割合で反応槽に供給する。反
応槽内には、接触面積を増大して反応を均一に進行させ
る為に、チタニア、ジルコニア、アルミナ、シリカ、ア
ルミナ−シリカ、活性炭、或いは鉄、ニツケル、ニツケ
ル−クロム、ニツケル−クロム−アルミニウム、ニツケ
ル−クロム−鉄等の金属多孔体等の球状又は粉体(破砕
片、粉粒体、ペレツト、円柱体等)を充填しておいても
良い。
反応の進行とともに反応槽内表面又は球体或いは粉体の
表面に貴金属ブラツクが付着形成され、これが触媒とし
ての作用を発揮し始めるので、この時点で触媒の供給を
停止すれば良い。更に時間の経過とともに上記の貴金属
ブラツクの触媒活性が低下すれば、触媒成分の供給を再
開する。反応を回分式で行なう場合には、前記の3〜5
倍量程度の触媒成分を使用することが好ましい。
熱分解反応時の温度は、通常100〜370℃、より好ましく
は200〜300℃とする。反応時の温度が高い程、NH4 +イオ
ン及びNO3 -イオンの除去率が高まり且つ反応塔内での廃
水の滞留時間も短縮されるが、反面に於て設備費が大と
なるので、廃水の種類、要求される処理の程度、運転
費、建設費等を総合的に考慮して定めれば良い。尚、反
応塔内には、液相を保つために飽和蒸気圧を上回る程度
の少量の気体を存在させておけば良く、この様なガスと
しては空気、窒素等が挙げられる。
上記の熱分解反応により、廃水中のNH4 +イオン及びNO3 -
イオン、特にNO3 -イオンが高度に分解される。若し、処
理水中のアンモニア、有機性物質及び無機性物質を更に
分解除去する必要がある場合には、処理水を前記先順技
術の方法に準じて更に湿式酸化分解することが出来る。
湿式酸化は、pH約8〜11.5、より好ましくは9〜11で効
率良く進行するので、前段湿式熱分解からの処理水は、
必要ならば、前記と同様のアルカリ性物質によりpH調整
を予め行なう。
湿式酸化において使用する触媒活性成分としては、鉄、
コバルト、ニツケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、金、タングス
テン、並びにこれ等金属の酸化物、二塩化ルテニウム、
二塩化白金等の塩化物、硫化ロジウム、硫化ルテニウム
等の硫化物等の水に対し不溶性又は難溶性の化合物が挙
げられ、これ等の1種又は2種以上を使用する。これら
の触媒は、常法に従って公知の単一系乃至複合系の担
体、例えば、チタニア、ジルコニア、チタニア−ジルコ
ニア、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、活性炭、
或いはニッケル、ニッケル−クロム、ニッケル−クロム
−アルミニウム、ニッケル−クロム−鉄などの金属多孔
体などの担体に担持して使用する。担持量は、通常担体
重量の0.05〜25%程度、好ましくは0.5〜3%程度であ
る。触媒は、球状、ペレット状、円柱状、破砕片状、粉
末状、ハニカム状などの公知の種々の形態の担体に担持
した状態で使用することができる。反応塔容積は、固定
床の場合には、液の空間速度が0.5〜10 1/hr(空塔基
準)、より好ましくは1〜5 1/hr(空塔基準)となる様
にするのが良い。固定床で使用する触媒の大きさは通常
約3〜50mm、より好ましくは約5〜25mmである。流動床
は場合には、反応塔内で触媒が流動床を形成し得る量、
通常0.5〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%を廃
水にスラリー状に懸濁させ、使用する。流動床における
実用上の動作に当つては触媒を廃水中にスラリー状に懸
濁させた状態で反応塔に供給し、反応終了後排出させた
処理済廃水から触媒を沈降、遠心分離等の適当な方法で
分離回収し、再度使用する。従つて処理済廃水からの触
媒分離の容易さを考慮すれば、流動床に使用する触媒の
粒度は約0.15〜約0.5mm程度とすることがより好まし
い。
又、湿式酸化における触媒を非担持触媒の形態で使用す
る場合は、前記と同様の貴金属、貴金属イオン又は可溶
性貴金属化合物を使用する。
NH4 +イオン含有処理水の湿式酸化工程が、NH4NO3含有廃
水の熱分解処理とは本質的に異なる点は、処理水中のNH
4 +イオンを分解するに必要な理論量の1〜1.5倍の酸素
を必要とすることである。酸素源として使用するガスと
しては、空気、酸素富化空気、酸素、更には不純物とし
てシアン化水素、硫化水素、アンモニア、硫賛酸化物、
有機硫黄化合物、窒素酸化物、炭化水素等の少なくとも
1種を含有する酸素含有廃ガスが挙げられる。これ等ガ
スの供給量は、廃水中のアンモニア、有機性物質及び無
機性物質(酸素源として廃ガスを使用する場合には、更
に含有不純物)をN2、CO2及びH2Oにまで分解するに必要
な理論酸素量を基準として定められ、より好ましくは理
論酸素量の1.05〜1.2倍の酸素が反応系に存在する様に
する。酸素源として酸素含有廃ガスを使用する場合に
は、ガス中の有害成分も同時に分解無害化される。酸素
含有ガスは、一度に供給しても良く或いは複数回に分け
て供給しても良い。
湿式酸化時の温度は、やはり100〜370℃程度、より好ま
しくは200〜300℃程度である。又、圧力は、処理水が液
相を保持する圧力とすれば良い。
湿式酸化後の液のpHが5未満となる場合には、湿式酸化
反応装置内にアルカリ物質を供給し、処理済液のpHを5
〜8程度となる様に調整することが好ましい。かくし
て、触媒の消耗又は劣化、反応器、配管、熱交換器等の
損傷等が防止され、放流に先立つ処理済液の中和が不要
となる。
発明の効果 実質的に酸素の不存在下に行う湿式熱分解を必須の工程
とする本発明によれば、NH4NO3を高濃度で含有する廃水
を効率良く処理し、NH4 +イオン及びNO3 -イオン濃度を大
幅に低下させることが出来る。従つて、例えば、ウラン
原料の処理工程又は使用済みウラン燃料の再処理工程か
ら排出され、NH4NO3濃度が10%以上にも達することがあ
る廃水等の処理を簡易な設備により容易に行なうことが
出来る。
実 施 例 以下実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一
層明らかにする。
実施例1 pH10、NH4NO3濃度10%(NH3−N/NO3−N=1)の廃水10
0mlを容量300mlのステンレススチール製オートクレーブ
に収容し、250℃で60分間熱分解処理した。尚、反応器
内には、液相を保持するために、処理に先立って空気が
封入されており、これはアンモニア、有機性物質及び無
機性物質を分解するに必要な理論酸素量の約0.01倍に相
当する酸素を含有しているに過ぎないので、廃水含有成
分の酸化分解は実質的に生じない。又、該反応器には、
RuCl30.5gを触媒として加えた。
NH3、NO3及び全窒素成分の分解率を実施例2〜4および
比較例1〜2の結果とともに第1表に示す。
実施例2 実施例1で処理したと同様のNH4NO3含有廃水に所定量の
NH4OHを加えてNH3−N/NO3−N(モル比)を調整して2
とした後、実施例1と同様にして熱分解処理に供した。
実施例3 RuCl3に代えてPdCl2を使用する以外は実施例1と同様に
して廃水の処理を行なつた。
実施例4 RuCl3に代えてPdCl2を使用する以外は実施例2と同様に
してNH4NO3含有廃水の熱分解処理を行った。
比較例1 反応器内の酸素量が理論酸素量の1.1倍となるように空
気を封入した以外は実施例2と同様の条件下に、廃水の
処理(湿式酸化処理)を行った。
比較例2 反応器内の酸素量が理論酸素量の1.1倍となるように空
気を封入した以外は実施例4と同様の条件下に、廃水の
処理(湿式酸化処理)を行った。
第1表に示す結果から明らかな様に、酸素を実質的に存
在させることなく高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の湿
式熱分解を行う本発明によれば、NH4 +イオンのみなら
ず、NO3 -イオンも高効率で分解されるので、全窒素成分
分解率が極めて高い。これに対し、酸素を大量に存在さ
せた状態で高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の湿式酸化
分解を行う場合には(比較例1〜2参照)、NH4 +イオン
は効率良く分解されるものの、NO3 -イオンの分解率が低
いので、全窒素成分分解率が大幅に低下する。
実施例5 NH4NO3濃度10%の廃水にNH4OHを加えてpH10且つNH3−N/
NO3−N=2とした後、これを空間速度1.33 1/hr(空塔
基準)として高ニツケル鋼製円筒型反応器下部に供給し
つつ、空気を空間速度7.0 1/hr(空塔基準、標準状態換
算)として該反応器下部に供給して熱分解処理を行なつ
た。液の質量速度は、3.08ton/m2・hrであり、供給空気
は、アンモニア、有機性物質及び無機性物質を分解する
に必要な理論酸素量の約0.024倍に相当する酸素を含有
していた。又、反応器には、径5mmのチタニア球体が充
填されており、RuCl3を1時間当り0.8gの割合で廃水に
加え、熱分解は、温度250℃、圧力70kg/cm2の条件下に
行なわれた。
反応を終えた気液混合相を熱回収に供した後、気液分離
器に導き、分離された気相及び液相をそれぞれ間接冷却
後、系外に取り出した。
第2表にNH3、NO3及び全窒素成分の分解率を示す。
尚、気相中には、NOx及びSOxは検出されなかつた。
実施例6 RuCl3に代えてPdCl2を使用する以外は実施例5と同様に
してNH4NO3含有廃水の熱分解処理を行なつた。
結果を第2表に示す。気相中には、NOx及びSOxはやはり
検出されなかつた。
実施例7 実施例5における熱分解により得られた処理済液(残留
NH3−N 3150ppm、pH8.1)を水酸化ナトリウム溶液に
よりpH8.5に調整した後、空間速度4 1/hr(空塔基準)
として高ニツケル鋼製円筒型反応器下部に供給しつつ、
空気を空間速度30.6 1/hr(空塔基準、標準状態換算)
として該反応器下部に供給して湿式酸化分解を行なつ
た。液の質量速度は、9.3ton/m2・hrであり、供給空気
は、アンモニア、有機性物質及び無機性物質をN2、CO2
及びH2Oにまで分解するに必要な理論酸素量の約1.1倍に
相当する酸素を含有していた。
反応器には、チタニア担体にルテニウム2重量%を担持
させた径5mmの球形触媒が充填されており、反応時の温
度は250℃、圧力70kg/cm2であつた。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されなかつ
た。
一方、液のpHは6.8、NH3−Nは検出されず、全窒素成分
も20ppm未満であつた。
実施例8 実施例6で得られた処理済水中の残留NH3−Nは2450pp
m、pHは7.9であつた。該処理済水にNaONH液を加えてpH
を8.5とした後、空間速度4 1/hr(空塔基準)として高
ニツケル鋼製円筒型反応器下部に供給しつつ、空気を空
間速度24.4 1/hr(空塔基準、標準状態換算)として該
反応器下部に供給して湿式酸化分解を行なつた。液の質
量速度は、9.3ton/m2・hrであり、供給空気は、アンモ
ニア、有機性物質及び無機性物質をN2、CO2及びH2Oにま
で分解するに必要な理論酸素量の約1.1倍に相当する酸
素を含有していた。
反応器には、チタニア担体にルテニウム2重量%を担持
させた径5mmの球形触媒が充填されており、反応時の温
度は250℃、圧力70kg/cm2であつた。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されなかつ
た。
一方、液のpHは6.5、NH3−Nは検出されず、全窒素成分
も10ppm未満であつた。
実施例9 NH4NO3濃度10%の廃水にNH4OHを加えてpH10且つNH3−N/
NO3−N=2とした後、これを空間速度2 1/hr(空塔基
準)として高ニツケル鋼製円筒型反応器下部に供給しつ
つ、空気を空間速度14 1/hr(空塔基準、標準状態換
算)として該反応器下部に供給して熱分解処理を行なつ
た。液の質量速度は、4.6ton/m2・hrであり、供給空気
は、アンモニア、有機性物質及び無機性物質を分解する
に必要な理論酸素量の約0.05倍に相当する酸素を含有し
ていた。又、反応器には、径5mmのチタニア球体が充填
されており、RuCl3を1時間当り1.8gの割合で廃水に加
え、熱分解は、温度200℃、圧力45kg/cm2の条件下に行
なわれた。
反応を終えた気液混合相を熱回収に供した後、気液分離
器に導き、分離された気相及び液相をそれぞれ間接冷却
後、系外に取り出した。
NH3、NO3及び全窒素成分の分解率は、夫々90%、99%以
上及び99%以上であつた。
又、気相中には、NOx及びSOxは検出されなかつた。
実施例10 実施例9で得られた処理済液中の残留NH3−Nは3500pp
m、pHは8.9であつた。該処理済水を空間速度2 1/hr(空
塔基準)として高ニツケル鋼製円筒型反応器下部に供給
しつつ、空気を空間速度17.1 1/hr(空塔基準、標準状
態換算)として該反応器下部に供給して湿式酸化分解を
行なつた。液の質量速度は、4.6ton/m2・hrであり、供
給空気は、アンモニア、有機性物質及び無機性物質を
N2、CO2及びH2Oにまで分解するに必要な理論酸素量の約
1.1倍に相当する酸素を含有していた。
反応器には、チタニア担体にパラジウム2重量%を担持
させた径5mmの球形触媒が充填されており、反応時の温
度は200℃、圧力45kg/cm2であつた。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されなかつ
た。
一方、液のpHは6.5、NH3−Nは検出されず、全窒素成分
も10ppm未満であつた。
実施例11 実施例5と同様にしてNH4NO3含有廃水を熱分解処理して
得た処理済液(残留NH3−N3150ppm、pH8.1)を水酸化ナ
トリウム溶液によりpH8.5に調整した後、担持触媒に代
えてRuCl3を1時間当り1.2g供給する以外は実施例7と
同様にして湿式酸化分解を行なつた。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されず、一
方、液のpHは6.9、NH3−Nは検出されず、全窒素成分も
25ppm以下であつた。
実施例12 実施例6と同様にしてNH4NO3含有廃水を熱分解処理して
得た処理済液(残留NH3−N2450ppm、pH7.9)を水酸化ナ
トリウム溶液によりpH8.5に調整した後、担持触媒に代
えてPdCl2を1時間当り1.2g供給する以外は実施例8と
同様にして湿式酸化分解を行なつた。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されず、一
方、液のpHは6.6、NH3−Nは検出されず、全窒素成分も
20ppm未満であつた。
実施例13 実施例9と同様にしてNH4NO3含有廃水を熱分解処理して
得た処理済液(残留NH3−N3500ppm、pH8.9)を、担持触
媒に代えてRuCl3を1時間当り0.6g供給する以外は実施
例10と同様にして湿式酸化分解に供した。
気液分離後の気相中からはNOx及びSOxは検出されず、一
方、液のpHは6.6、NH3−Nは検出されず、全窒素成分も
25ppm以下であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 康史 大阪府大阪市東区平野町5丁目1番地 大 阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−20663(JP,A) 特開 昭54−42851(JP,A) 特開 昭61−245883(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃
    度硝酸アンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオンお
    よび可溶性貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分と
    する触媒の存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸
    素を実質的に供給することなく湿式熱分解することを特
    徴とする高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃
    度硝酸アンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオンお
    よび可溶性貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分と
    する触媒の存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸
    素を実質的に供給することなく湿式熱分解した後、処理
    液を鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、
    パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、金、
    タングステンおよびその不溶性または難溶性化合物の少
    なくとも1種を活性成分とする担持触媒の存在下且つ処
    理液中のアンモニア、有機性物質および無機性物質を分
    解するに必要な理論酸素量の1〜1.5倍量の酸素を含有
    する気体の存在下にpH約8〜11.5、温度100〜370℃で湿
    式酸化分解することを特徴とする高濃度硝酸アンモニウ
    ム含有廃水の処理方法。
  3. 【請求項3】硝酸アンモニウムを1%以上含有する高濃
    度硝酸アンモニウム含有廃水を貴金属、貴金属イオンお
    よび可溶性貴金属化合物の少なくとも1種を活性成分と
    する触媒の存在下にpH約3〜11.5、温度100〜370℃で酸
    素を実質的に供給することなく湿式熱分解した後、処理
    液を貴金属、貴金属イオンおよび可溶性貴金属化合物の
    少なくとも1種を活性成分とする触媒の存在下且つ処理
    液中のアンモニア、有機性物質および無機性物質を分解
    するに必要な理論酸素量の1〜1.5倍量の酸素を含有す
    る気体の存在下にpH約8〜11.5、温度100〜370℃で湿式
    酸化分解することを特徴とする高濃度硝酸アンモニウム
    含有廃水の処理方法。
JP60097435A 1985-05-08 1985-05-08 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法 Expired - Lifetime JPH0696151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097435A JPH0696151B2 (ja) 1985-05-08 1985-05-08 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097435A JPH0696151B2 (ja) 1985-05-08 1985-05-08 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61257290A JPS61257290A (ja) 1986-11-14
JPH0696151B2 true JPH0696151B2 (ja) 1994-11-30

Family

ID=14192291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60097435A Expired - Lifetime JPH0696151B2 (ja) 1985-05-08 1985-05-08 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0696151B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5919757B2 (ja) * 1976-08-10 1984-05-08 大阪瓦斯株式会社 廃水の処理方法
JPS5442851A (en) * 1977-09-12 1979-04-05 Osaka Gas Co Ltd Method of simultaneously treating waste water and exhaust gas
JPH0645027B2 (ja) * 1985-04-23 1994-06-15 大阪瓦斯株式会社 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
US5221486A (en) * 1991-04-12 1993-06-22 Battelle Memorial Institute Aqueous phase removal of nitrogen from nitrogen compounds
US5350403A (en) * 1992-06-17 1994-09-27 Siemens Aktiengesellschaft Apparatus for charging living tissue with electrical pulses
JP2645630B2 (ja) * 1992-07-24 1997-08-25 矢崎総業株式会社 コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61257290A (ja) 1986-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0196597B1 (en) Process for treating ammonium nitrate-containing waste water
CZ45096A3 (en) Regeneration process of support catalyst
JPH0691991B2 (ja) 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0691992B2 (ja) 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0696151B2 (ja) 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2969467B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2969478B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2969477B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0227035B2 (ja)
JPH0647100B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2899719B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0645025B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0459094A (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0645027B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0716663B2 (ja) 高濃度硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0645028B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP3693354B2 (ja) 硝酸塩を含む排水の処理方法
JPH0461987A (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JPH0647101B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2003175385A (ja) アンモニア含有廃水の浄化方法
JPH0645026B2 (ja) 硝酸アンモニウム含有廃水の処理方法
JP2000140864A (ja) アンモニア含有水の処理方法
JP3263968B2 (ja) 硝酸塩を含む排水の処理法
JPS59115745A (ja) 湿式酸化処理用触媒
JP2003170175A (ja) 廃水の浄化法