JPH069603A - ビタミンcの安定化法 - Google Patents
ビタミンcの安定化法Info
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- JPH069603A JPH069603A JP3201189A JP20118991A JPH069603A JP H069603 A JPH069603 A JP H069603A JP 3201189 A JP3201189 A JP 3201189A JP 20118991 A JP20118991 A JP 20118991A JP H069603 A JPH069603 A JP H069603A
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- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Abstract
よって、ビタミンCの耐熱性、耐光性、耐酸化性を向上
させる。 【構成】 L−アスコルビン酸及びその誘導体を包含す
るビタミンCに、コーヒー豆等から得られるクロロゲン
酸を約4〜約40重量%配合することによりビタミンC
を安定化する。飲食品、医薬品及び香粧品などに利用す
ることができる。
Description
ルビン酸及びその誘導体)を安定化する方法に関する。
らず、例えばコラーゲン合成への関与、脂質代謝と生体
異物や老化との関係、また、大量投与による免疫機能増
強作用、抗ウイルス作用、さらには抗腫瘍作用等も提唱
され医薬品として極めて重要な化合物である一方、香粧
品、飲食品の強化栄養物として又は油脂、食品の保存、
品質保持向上剤としての利用が急速に増加し、近年では
国内生産量の約半分近くが食品添加物として使われてい
る。しかしながらビタミンCの2位及び3位の水酸基は
エンジオール基であるので、水素をたやすく受け渡すこ
とができ、そのために水溶液中のビタミンCは大気中の
酸素や酸化剤などによって容易に酸化されてデヒドロア
スコルビン酸となる。さらに熱や紫外線光又は銅や鉄な
どの微量の金属によって酸化反応が促進されついには種
々の不活性物質が形成されてビタミンCの生理活性が失
われるに至る。
関する提案も幾つかなされており、例えば低級アルコー
ルと二酸化炭素との作用物を添加するビタミンCの安定
化法(特公昭41−6595号公報)、揮発性脂肪酸エ
ステルを添加することを特徴とするビタミンCの安定化
法(特公昭41−6596号公報)、薬効を奏しない量
のグルタチオンを含有せしめた着色変化のない安定なビ
タミンC含有組成物の製造法(特公昭46−9358号
公報)、ニンニクの酸性有機溶媒による抽出液を亜酸化
銅で処理して生じた沈殿物を水中で硫化水素により脱
銅、次いで残留硫化水素及び水を脱く処理を行うアスコ
ルビン酸安定化能を有するニンニクの抽出エキスの製造
法(特公昭54−40604号公報)、アスコルビン酸
及びその誘導体にウロカニン酸、ウロカニン酸アルキル
エステルからなる群から選ばれた少なくとも一つを配合
するアスコルビン酸及びその誘導体の安定化法(特公昭
57−49550号公報)、環状トリメタリン酸を有効
成分として含有するL−アスコルビン酸用安定化剤(特
公昭59−32468号公報)、平均分子量400〜50000
のタン白分解ペプタイドを含有する劣化防止されたビタ
ミンC含有飲食物(特公昭62−9296号公報)及び
アスコルビン酸又はその誘導体と、組成物全量に対して
0.1〜5重量%の炭素数6〜10のジカルボン酸を配
合した皮膚外用剤、美白化粧料、ドリンク剤等の水系組
成物(特公昭62−45202号公報)等が開示されて
いる。
は、いずれもビタミンCに対する安定化効果が不充分で
あり、例えばニンニク抽出エキスはビタミンC含有飲食
品に対して約1〜5重量%、またペプタイドにあっても
約500〜3000ppm の如き多量の添加が必要であ
る。その結果、それ自体に強い香気香味を有するものは
添加量及び用途に著しい制約があり安定化効果を充分に
発揮できず、また市場に潤沢に流通していないか価格的
に高価なもの、更には食品添加物として許可されていな
い等の種々の課題があり必ずしも満足できるものではな
い。
とき従来提案の欠点を解決すべく鋭意研究した。その結
果、コーヒー豆等から安価且つ容易に得られるクロロゲ
ン酸がビタミンCの安定化に著しい効果があることを見
いだした。しかも該クロロゲン酸は安全性にも全く問題
がなく、前記のごとき従来提案が抱えていた課題が一挙
に解決されることが分かった。従って本発明の目的は、
飲食品、医薬品及び香粧品等の広い分野において使用さ
れるビタミンCにクロロゲン酸を配合することによって
耐熱、耐光、耐酸化に対して卓越した効果を有し工業的
に極めて有利にビタミンCを安定化する方法を提供する
にある。以下、本発明の態様について具体的に説明す
る。
ビン酸及びその誘導体を意味する。誘導体の具体例とし
ては、例えばアスコルビン酸モノステアレート、アスコ
ルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸モノオレエ
ート、アスコルビン酸モノ燐酸エステルのようなアスコ
ルビン酸のモノエステル誘導体、アスコルビン酸ジステ
アレート、アスコルビン酸ジパルミテート、アスコルビ
ン酸ジオレート、アスコルビン酸ジ燐酸エステル等のア
スコルビン酸ジエステル誘導体、アスコルビン酸3燐酸
エステル等のアスコルビン酸トリエステル誘導体及び6
−ステアロイルアスコルビン酸、6−パルミトイルアス
コルビン酸等のアシル誘導体等のアスコルビン酸活性誘
導体を挙げることができる。
クロロゲン酸(3−カフェイルキナ酸)としては、例え
ば化学合成品であってもよいが、天然物起源のクロロゲ
ン酸を好ましく挙げることができる。かかる天然クロロ
ゲン酸は、例えばコーヒー豆中にクロロゲン酸カリウム
カフェインの形で含有され、微量にはタバコ葉、サツマ
イモ、ナシ葉、リンゴ果肉その他広く植物中に分布す
る。本発明で利用するクロロゲン酸は必ずしも純品であ
る必要はないが、少なくともビタミンC又はビタミンC
を配合した飲食品、医薬品、香粧品などに着色または香
気香味の変調等の不都合な影響を与えない程度にまで精
製されているものが好ましい。
本発明と同一出願人の出願による「精製クロロゲン酸の
製法」(特願平2−265201号)及び「精製クロロ
ゲン酸の製造方法」(特願平2−265202号)に開
示されている方法によって得られる如き精製クロロゲン
酸を好ましく挙げることができる。その概要を示せば、
例えば前者の方法はコーヒー生豆を含水率約5重量%以
上、好ましくは含水率約5〜約90重量%のメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチル
エチルケトン等の含水水混和性有機溶媒を、コーヒー生
豆粉砕物1重量部に対して約2〜約50重量部を使用し、
温度約20〜約80℃にて抽出し、得られた抽出液を水抽出
の場合はそのまま、また含水水混和性有機溶媒抽出液の
場合は、蒸留などの手段によって該有機溶媒の含有量
を、例えば約5重量%以下とした後、例えばスチレン・
ジビニルベンゼン系多孔性重合樹脂又はメチアクリル酸
系合成吸着剤と接触処理することによってコーヒー生豆
抽出液中のクロロゲン酸及びその同族体、カフェイン及
びトリゴネリン等の抽出成分を該吸着剤に吸着せしめ、
次いで、該合成樹脂吸着剤を稀アルカリ水溶液で脱着処
理するとにより、クロロゲン酸及びその同族体を選択的
に溶出せしめ、カフェイン等の不要な成分を排除した純
度の高いクロロゲン酸を得ることができる。
て得られたコーヒー生豆の抽出液を陽イオン交換樹脂と
接触処理することによってコーヒー生豆抽出液中のカフ
ェインがほぼ完全に該樹脂に吸着除去され、高純度のク
ロロゲン酸を含有する抽出液を得ることができる。
の配合に当たっては、固体、液体何れでもよいが配合系
の状態に応じて均一に溶解、分散又は混和するよう適宜
な方法を選択すれば良い。またその場合のクロロゲン酸
の添加量は比較的幅広く選択することができるが、一般
的にはビタミンCに対して約1重量%以上であり、好ま
しくは約4〜約40重量%、更に好ましくは約8〜約2
0重量%である。また例えばビタミンCの含有飲食品を
例にとれば、約10〜100ppm 程度の範囲がしばしば
採用される。添加量が10ppm 未満では安定化効果が不
充分であり、また100ppm 以上添加しても効果が増す
訳でもないので無駄である。本発明においては、所望に
よりクロロゲン酸に加えて従来既知の劣化防止剤、協力
剤又は還元剤、例えばカフェー酸、フェルラ酸、ルチ
ン、ケルセチン等を配合することもできるが、その場合
の添加量も総量で上記と同程度で充分である。ある。配
合に当たっては、固体、液体いずれでもよいが配合系の
状態に応じて均一に溶解、分散或いは混和するよう適宜
な方法を採用すればよい。
ン酸によるビタミンCの耐光性を示した図である。
方法を更に詳しく説明する。
ノール2400gを加えて65℃で3時間撹拌抽出し
た。冷却後固・液分離を行い、抽出液を減圧濃縮してメ
タノールを除去した。得られた濃縮物に食塩100g及
び水を加えて総量1000gに調整した。この溶液を、
合成吸着剤(SP−207)400mlを充填したカラム
にSV=1.0で通液して抽出物を吸着させた。引き続
きカラムに水を流して洗浄後、60%エタノール水溶液
800gをSV=1.0で流しクロロゲン酸類を溶離さ
せた。得られた溶出液を減圧乾燥して精製クロロゲン酸
33gを得た。
1000gを加え、75℃で3時間撹拌抽出した。冷却
後、固・液分離を行い、分離した抽出液を陽イオン交換
樹脂(SK−1B)250mlを充填したカラムにSV
=1.0で通液してカフェインを吸着除去した。溶出液
を減圧乾固して本発明の精製クロロゲン酸28gを得
た。
g、クエン酸ナトリウム0.17g及び果糖ブドウ糖液
糖160gを脱塩素水に溶解し全量を1lとした。この
酸シロップ(pH3.0)に参考例1、参考例2で得ら
れた精製クロロゲン酸及び合成クロロゲン酸試薬特級の
所定量を添加して35℃に保存し、15時間後及び30
時間後のビタミンCの残存率を求めた。なおビタミンC
の定量は高速液体クロマトグラフィーを用いて行った。
その結果を表1に示す。
られた精製クロロゲン酸又は合成クロロゲン酸の所定量
を添加し、95℃で30秒間殺菌後200mlの透明ガ
ラス瓶にホットパックした。この試料を日光照射1週間
(照射エネルギー1700langley)及び50℃で1ケ
月間保存(遮光)の虐待試験を行いそれぞれのビタミン
Cの残存率を求めた。その結果を表2に示す。
ン酸を配合することによって耐熱、耐光、耐酸化等の卓
越した安定化効果が提供される。本発明に係るクロロゲ
ン酸は従来ビタミンCの安定化剤として使用されている
システインやグルタチオンのように異臭の発生の虞れが
なく人体及びその生理作用に何ら悪影響を及ぼさない。
従ってビタミンC含有食品、飲料、栄養ドリンク、医薬
品、香粧品などの広い用途にビタミンCの着色、活性低
下防止方法として利用することができる。
ルビン酸及びその誘導体)を安定化する方法に関する。
らず、例えばコラーゲン合成への関与、脂質代謝と生体
異物や老化との関係、また、大量投与による免疫機能増
強作用、抗ウイルス作用、さらには抗腫瘍作用等も提唱
され医薬品として極めて重要な化合物である一方、香粧
品、飲食品の強化栄養物として又は油脂、食品の保存、
品質保持向上剤としての利用が急速に増加し、近年では
国内生産量の約半分近くが食品添加物として使われてい
る。しかしながらビタミンCの2位及び3位の水酸基は
エンジオール基であるので、水素をたやすく受け渡すこ
とができ、そのために水溶液中のビタミンCは大気中の
酸素や酸化剤などによって容易に酸化されてデヒドロア
スコルビン酸となる。さらに熱や紫外線光又は銅や鉄な
どの微量の金属によって酸化反応が促進されついには種
々の不活性物質が形成されてビタミンCの生理活性が失
われるに至る。
関する提案も幾つかなされており、例えば低級アルコー
ルと二酸化炭素との作用物を添加するビタミンCの安定
化法(特公昭41−6595号公報)、揮発性脂肪酸エ
ステルを添加することを特徴とするビタミンCの安定化
法(特公昭41−6596号公報)、薬効を奏しない量
のグルタチオンを含有せしめた着色変化のない安定なビ
タミンC含有組成物の製造法(特公昭46−9358号
公報)、ニンニクの酸性有機溶媒による抽出液を亜酸化
銅で処理して生じた沈殿物を水中で硫化水素により脱
銅、次いで残留硫化水素及び水を脱く処理を行うアスコ
ルビン酸安定化能を有するニンニクの抽出エキスの製造
法(特公昭54−40604号公報)、アスコルビン酸
及びその誘導体にウロカニン酸、ウロカニン酸アルキル
エステルからなる群から選ばれた少なくとも一つを配合
するアスコルビン酸及びその誘導体の安定化法(特公昭
57−49550号公報)、環状トリメタリン酸を有効
成分として含有するL−アスコルビン酸用安定化剤(特
公昭59−32468号公報)、平均分子量400〜50000
のタン白分解ペプタイドを含有する劣化防止されたビタ
ミンC含有飲食物(特公昭62−9296号公報)及び
アスコルビン酸又はその誘導体と、組成物全量に対して
0.1〜5重量%の炭素数6〜10のジカルボン酸を配
合した皮膚外用剤、美白化粧料、ドリンク剤等の水系組
成物(特公昭62−45202号公報)等が開示されて
いる。
は、いずれもビタミンCに対する安定化効果が不充分で
あり、例えばニンニク抽出エキスはビタミンC含有飲食
品に対して約1〜5重量%、またペプタイドにあっても
約500〜3000ppm の如き多量の添加が必要であ
る。その結果、それ自体に強い香気香味を有するものは
添加量及び用途に著しい制約があり安定化効果を充分に
発揮できず、また市場に潤沢に流通していないか価格的
に高価なもの、更には食品添加物として許可されていな
い等の種々の課題があり必ずしも満足できるものではな
い。
とき従来提案の欠点を解決すべく鋭意研究した。その結
果、コーヒー豆等から安価且つ容易に得られるクロロゲ
ン酸がビタミンCの安定化に著しい効果があることを見
いだした。しかも該クロロゲン酸は安全性にも全く問題
がなく、前記のごとき従来提案が抱えていた課題が一挙
に解決されることが分かった。従って本発明の目的は、
飲食品、医薬品及び香粧品等の広い分野において使用さ
れるビタミンCにクロロゲン酸を配合することによって
耐熱、耐光、耐酸化に対して卓越した効果を有し工業的
に極めて有利にビタミンCを安定化する方法を提供する
にある。以下、本発明の態様について具体的に説明す
る。
ビン酸及びその誘導体を意味する。誘導体の具体例とし
ては、例えばアスコルビン酸モノステアレート、アスコ
ルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸モノオレエ
ート、アスコルビン酸モノ燐酸エステルのようなアスコ
ルビン酸のモノエステル誘導体、アスコルビン酸ジステ
アレート、アスコルビン酸ジパルミテート、アスコルビ
ン酸ジオレート、アスコルビン酸ジ燐酸エステル等のア
スコルビン酸ジエステル誘導体、アスコルビン酸3燐酸
エステル等のアスコルビン酸トリエステル誘導体及び6
−ステアロイルアスコルビン酸、6−パルミトイルアス
コルビン酸等のアシル誘導体等のアスコルビン酸活性誘
導体を挙げることができる。
クロロゲン酸(3−カフェイルキナ酸)としては、例え
ば化学合成品であってもよいが、天然物起源のクロロゲ
ン酸を好ましく挙げることができる。かかる天然クロロ
ゲン酸は、例えばコーヒー豆中にクロロゲン酸カリウム
カフェインの形で含有され、微量にはタバコ葉、サツマ
イモ、ナシ葉、リンゴ果肉その他広く植物中に分布す
る。本発明で利用するクロロゲン酸は必ずしも純品であ
る必要はないが、少なくともビタミンC又はビタミンC
を配合した飲食品、医薬品、香粧品などに着色または香
気香味の変調等の不都合な影響を与えない程度にまで精
製されているものが好ましい。
本発明と同一出願人の出願による「精製クロロゲン酸の
製法」(特願平2−265201号)及び「精製クロロ
ゲン酸の製造方法」(特願平2−265202号)に開
示されている方法によって得られる如き精製クロロゲン
酸を好ましく挙げることができる。その概要を示せば、
例えば前者の方法はコーヒー生豆を含水率約5重量%以
上、好ましくは含水率約5〜約90重量%のメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチル
エチルケトン等の含水水混和性有機溶媒を、コーヒー生
豆粉砕物1重量部に対して約2〜約50重量部を使用し、
温度約20〜約80℃にて抽出し、得られた抽出液を水抽出
の場合はそのまま、また含水水混和性有機溶媒抽出液の
場合は、蒸留などの手段によって該有機溶媒の含有量
を、例えば約5重量%以下とした後、例えばスチレン・
ジビニルベンゼン系多孔性重合樹脂又はメチアクリル酸
系合成吸着剤と接触処理することによってコーヒー生豆
抽出液中のクロロゲン酸及びその同族体、カフェイン及
びトリゴネリン等の抽出成分を該吸着剤に吸着せしめ、
次いで、該合成樹脂吸着剤を稀アルカリ水溶液で脱着処
理するとにより、クロロゲン酸及びその同族体を選択的
に溶出せしめ、カフェイン等の不要な成分を排除した純
度の高いクロロゲン酸を得ることができる。
て得られたコーヒー生豆の抽出液を陽イオン交換樹脂と
接触処理することによってコーヒー生豆抽出液中のカフ
ェインがほぼ完全に該樹脂に吸着除去され、高純度のク
ロロゲン酸を含有する抽出液を得ることができる。
の配合に当たっては、固体、液体何れでもよいが配合系
の状態に応じて均一に溶解、分散又は混和するよう適宜
な方法を選択すれば良い。またその場合のクロロゲン酸
の添加量は比較的幅広く選択することができるが、一般
的にはビタミンCに対して約1重量%以上であり、好ま
しくは約4〜約40重量%、更に好ましくは約8〜約2
0重量%である。また例えばビタミンCの含有飲食品を
例にとれば、約10〜100ppm 程度の範囲がしばしば
採用される。添加量が10ppm 未満では安定化効果が不
充分であり、また100ppm 以上添加しても効果が増す
訳でもないので無駄である。本発明においては、所望に
よりクロロゲン酸に加えて従来既知の劣化防止剤、協力
剤又は還元剤、例えばカフェー酸、フェルラ酸、ルチ
ン、ケルセチン等を配合することもできるが、その場合
の添加量も総量で上記と同程度で充分である。ある。配
合に当たっては、固体、液体いずれでもよいが配合系の
状態に応じて均一に溶解、分散或いは混和するよう適宜
な方法を採用すればよい。
ミンC安定化方法を更に詳しく説明する。
ノール2400gを加えて65℃で3時間撹拌抽出し
た。冷却後固・液分離を行い、抽出液を減圧濃縮してメ
タノールを除去した。得られた濃縮物に食塩100g及
び水を加えて総量1000gに調整した。この溶液を、
合成吸着剤(SP−207)400mlを充填したカラム
にSV=1.0で通液して抽出物を吸着させた。引き続
きカラムに水を流して洗浄後、60%エタノール水溶液
800gをSV=1.0で流しクロロゲン酸類を溶離さ
せた。得られた溶出液を減圧乾燥して精製クロロゲン酸
33gを得た。
1000gを加え、75℃で3時間撹拌抽出した。冷却
後、固・液分離を行い、分離した抽出液を陽イオン交換
樹脂(SK−1B)250mlを充填したカラムにSV
=1.0で通液してカフェインを吸着除去した。溶出液
を減圧乾固して本発明の精製クロロゲン酸28gを得
た。
g、クエン酸ナトリウム0.17g及び果糖ブドウ糖液
糖160gを脱塩素水に溶解し全量を1lとした。この
酸シロップ(pH3.0)に参考例1、参考例2で得ら
れた精製クロロゲン酸及び合成クロロゲン酸試薬特級の
所定量を添加して35℃に保存し、15時間後及び30
時間後のビタミンCの残存率を求めた。なおビタミンC
の定量は高速液体クロマトグラフィーを用いて行った。
その結果を表1に示す。
られた精製クロロゲン酸又は合成クロロゲン酸の所定量
を添加し、95℃で30秒間殺菌後200mlの透明ガ
ラス瓶にホットパックした。この試料を日光照射1週間
(照射エネルギー1700langley)及び50℃で1ケ
月間保存(遮光)の虐待試験を行いそれぞれのビタミン
Cの残存率を求めた。その結果を表2に示す。
ン酸を配合することによって耐熱、耐光、耐酸化等の卓
越した安定化効果が提供される。本発明に係るクロロゲ
ン酸は従来ビタミンCの安定化剤として使用されている
システインやグルタチオンのように異臭の発生の虞れが
なく人体及びその生理作用に何ら悪影響を及ぼさない。
従ってビタミンC含有食品、飲料、栄養ドリンク、医薬
品、香粧品などの広い用途にビタミンCの着色、活性低
下防止方法として利用することができる。
ミンCの耐光性の関係を示した図である。
を行った場合のビタミンCの劣化程度を示した図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 ビタミンCにクロロゲン酸を配合するこ
とを特徴とするビタミンCの安定化法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3201189A JP2933417B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | ビタミンcの安定化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3201189A JP2933417B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | ビタミンcの安定化法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069603A true JPH069603A (ja) | 1994-01-18 |
JP2933417B2 JP2933417B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=16436828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3201189A Expired - Lifetime JP2933417B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | ビタミンcの安定化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2933417B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20010002411A (ko) * | 1999-06-15 | 2001-01-15 | 유상옥 | 안정화된 비타민 c 함유 화장료 조성물 |
JP2001316295A (ja) * | 2000-05-10 | 2001-11-13 | Ogawa & Co Ltd | ビタミン臭抑制剤 |
WO2005070380A1 (en) * | 2004-01-13 | 2005-08-04 | Skinceuticals, Inc. | Stabilized ascorbic acid compositions and methods therefor |
US7861495B2 (en) | 2007-09-27 | 2011-01-04 | Yuyama Mfg. Co., Ltd. | Distributed medicine supplying device and medicine packaging device |
JP2011229536A (ja) * | 2011-07-11 | 2011-11-17 | Ogawa & Co Ltd | 不快なビタミン臭が抑制された飲食品 |
JP2012120441A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Sunstar Inc | アスコルビン酸及びその類縁体を安定配合した組成物 |
JPWO2016056648A1 (ja) * | 2014-10-10 | 2017-08-03 | 株式会社林原 | 酸性水系媒体中での2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の安定化方法 |
-
1991
- 1991-07-17 JP JP3201189A patent/JP2933417B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2772612A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-06-25 | Oreal | Utilisation de l'acide cinnamique ou de ses derives dans une composition cosmetique raffermissante |
EP0938891A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-09-01 | L'oreal | Composition cosmétique contenant de l'acide cinnamique ou de ses dérivés et son utilisation |
JPH11246333A (ja) * | 1997-12-19 | 1999-09-14 | L'oreal Sa | 収斂用化粧料におけるケイ皮酸またはその誘導体の用途 |
EP1541128A3 (fr) * | 1997-12-19 | 2005-06-22 | L'oreal | Composition cosmétique contenant des dérivés de l'acide cinnamique et leur utilisation |
KR20010002411A (ko) * | 1999-06-15 | 2001-01-15 | 유상옥 | 안정화된 비타민 c 함유 화장료 조성물 |
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