JP4295301B2 - 肉臭改善剤、これを用いた肉臭改善方法及び食肉製品 - Google Patents

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Description

本発明は、肉臭改善剤、これを用いた肉臭改善方法及び食肉製品に関する。
食肉は、動物の種類、部位などによってそれぞれ特有の臭いがある。例えば、ラム肉やマトンには特有の臭いがあり、他方、レバーや臓物(いわゆるモツ)などの内臓系の肉には内臓特有の不快臭がある。また、オーストラリア産の牛肉は、国産や米国産の牛肉に比較して、飼料である牧草由来の臭い、いわゆるグラス臭が問題となっている。更に、これらの肉類を凍結して長期保存すると、脂肪等が劣化することで劣化臭が発生する場合もある。
また、豚、牛などの皮や骨に含まれるコラーゲンを原料とするゼラチンやコラーゲンペプチドは動物臭が問題となることがある。ゼラチンを加水分解して得られるコラーゲンペプチドは、美容や健康に効果があるといわれ、近年、機能性食品として注目されている。このような機能性食品を商品化するためには、動物臭を十分に低減することが望まれる。
従来、食品の不快臭を消臭する方法として、コショウ、ショウガ、トウガラシ等の香辛料又はセージ、タイム、ローズマリー等のハーブ類を使用することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。これらは、辛味による刺激で嗅覚を麻痺させたり、好ましい風味を付加したりして、食品の不快臭をマスキングすることにより、不快臭を低減化するものである。
香辛料やハーブ類を使用する方法以外に、風味改善作用又は消臭作用を有する種々の物質を使用することが知られている。例えば、特許文献1〜6には、テアニン、γ−アミノ酪酸などを有効成分とする風味改善剤等が開示されている。また、特許文献7には、甘蔗由来のエキスを有効成分として含有し、一般食品に対して使用可能な消臭物質が本出願人によって開示されている。更に、本出願人は、この甘蔗由来のエキスの製造条件について研究を進めた結果、当該エキスは魚介類及び肉類の消臭剤として使用可能であることを見出し、かかる消臭剤について特許文献8に開示している。
武政三男、「月刊フードケミカル」、第18巻、第2号、2002年、p.51−55 特開平9−313129号公報 特開2004−275098号公報 特開平11−318379号公報 特開2004−49186号公報 特開昭60−178809号公報 特開2006−67874号公報 特開平10−151182号公報 特開平11−187825号公報
しかしながら、香辛料などを使用する方法は、肉類特有の不快臭をマスキングして低減化しようとするものである。したがって、香辛料などによって肉本来の好ましい香りや食味が損なわれる可能性がある。一方、肉本来の好ましい香りや食味が損なわれることを防ぐため、香辛料などの添加量を少量に制限すると、肉類の不快臭を十分に低減できないおそれがある。
また、本発明者らの検討によると、特許文献1〜6に記載されている風味改善剤等は、肉類の不快臭を必ずしも十分に低減することができないことが判明した。また、特許文献7及び8に記載の甘蔗由来のエキスは、消臭剤としての作用を有するものであるが、肉類の不快臭を少ない使用量で効率的に低減する点においては未だ改善の余地があった。
そこで、本発明は、少ない使用量で肉類の不快臭を十分に低減できる肉臭改善剤を提供することを目的とする。また、本発明は、かかる肉臭改善剤を用いた肉臭改善方法及び食肉製品を提供することを目的とする。
本発明の肉臭改善剤は、肉類の不快臭を低減化するためのものであって、甘蔗由来のエキスと、ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種の成分(以下、「補助添加成分」という。)と、を含有する。
本発明者らは、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とを併用し、これらを肉類に添加することで、少ない使用量であっても肉類の不快臭を十分に低減できることを見出した。本発明の肉臭改善剤が肉類特有の不快臭の低減を高水準に達成できる主因は以下のような作用によるものと考えられる。
まず、本発明の肉臭改善剤に含まれる甘蔗由来のエキスが肉類の不快臭を低減させる作用を有するためである。甘蔗由来のエキスは、不快臭の原因物質を不揮発性化、中和又は分解する作用を有している。更に、甘蔗由来のエキスは、香気成分を含有しており、この香気成分は不快臭を目立たなくする作用を有している。そして、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とを併用することにより、上記のような甘蔗由来のエキスに係る作用と補助添加成分に係る種々の作用(例えば、酸化防止作用、消臭作用)とが、互いの作用を打ち消し合うのではなく、相乗効果を発揮すると考えられる。したがって、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とを併用することで、それぞれを単独で使用した場合の使用量と比較し、少ない合計使用量であっても、肉類特有の不快臭に対して優れた効果を発揮すると考えられる。
本発明の肉臭改善剤が対象とする肉類の不快臭は、内臓臭、劣化臭、飼料に由来する臭い、ラム肉特有の臭い、マトン特有の臭い、ゼラチン特有の臭い、コラーゲン特有の臭い及びコラーゲンペプチド特有の臭いである。本発明の肉臭改善剤によれば、これらの不快臭を十分に低減することができる。
本発明の肉臭改善剤に使用する甘蔗由来のエキスとしては、甘蔗汁及び甘蔗由来の糖蜜からなる群より選ばれる原料を、多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、メタノール及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含有する溶媒で溶出させるカラム処理を経て得られる第1の溶出成分を含有するものが好ましく、実質的に第1の溶出成分からなるものがより好ましい。
上記原料をカラムに通すことにより、原料中の本発明の効果に寄与する有効成分を多孔質吸着剤に吸着させ、原料中の他の成分(例えば、スクロース、グルコース、フラクトース、無機塩類)の大部分をそのまま流出させることができる。そして、カラムに溶媒を通液すると、溶媒に有効成分が溶出するため、かかる溶媒(溶出液)から有効成分(第1の溶出成分)を回収することができる。実質的に第1の溶出成分からなる甘蔗由来のエキスは、例えば、上記カラム処理の溶出液を濃縮することにより得ることができる。この場合、溶出液を濃縮することで、粉末状の甘蔗由来のエキスを得ることができる。粉末状の甘蔗由来のエキスは、粉末状の肉臭改善剤を調製するのに好適である。
また、甘蔗由来のエキスは、甘蔗汁及び甘蔗の溶媒抽出物からなる群より選ばれる原料を蒸留処理して得られる蒸留物を含有する溶液を、多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、メタノール及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含有する溶媒で溶出させるカラム処理を経て得られる第2の溶出成分を含有するものであってもよい。
上記原料を蒸留処理及びカラム処理することで、原料中の本発明の効果に寄与する有効成分とその他の成分とをより確実に分離することができる。蒸留処理によって得られた蒸留物又はこれを水などで希釈した溶液は、その固形分濃度が十分に低減されているため、カラム処理をより効率的に実施できるという利点がある。また、カラム処理により得られた溶出液はそのまま甘蔗由来のエキスとして使用することができる。液状の甘蔗由来のエキスは、液状の肉臭改善剤を調製するのに好適である。
更に、甘蔗由来のエキスは、甘蔗汁及び/又は甘蔗由来の糖蜜のカラム処理を経て得られる第1の溶出成分と、甘蔗汁及び/又は甘蔗の溶媒抽出物の蒸留処理及びカラム処理の両方を経て得られる第2の溶出成分とを含有することが好ましく、上記第1及び第2の溶出成分の混合物からなることが好ましい。甘蔗由来のエキスとして、異なる製造工程を経て得られたものを併用することで、有効成分の多様性が向上し、肉類の種々の不快臭に対してより確実に効果を発揮できる。
本発明においては、カラム処理に使用する好適な多孔質吸着剤は、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂及びアクリロニトリル脂肪族系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つである。
本発明の肉臭改善方法は、本発明に係る上記肉臭改善剤を、食肉に添加する工程を備える。肉臭改善剤を肉類に直接ふりかけたり、染み込ませたりすることにより、肉類特有の不快臭の低減を高水準に達成できる。かかる効果は、従来の風味改善剤等を使用した場合と比較し、十分に少ない添加量で発揮される。
本発明の食肉製品は、本発明に係る上記肉臭改善剤が添加されたものである。本発明の食肉製品は、肉臭改善剤の効果により、肉類に特有な不快臭が十分に低減されている。
本発明によれば、少ない使用量で肉類の不快臭を十分に低減できる肉臭改善剤、これを用いた肉臭改善方法及び食肉製品を提供することができる。
本発明に係る肉臭改善剤は、肉類の不快臭を低減化するためのものであって、甘蔗由来のエキスと、ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種の補助添加成分と、を含有する。以下、甘蔗由来のエキス及び補助添加成分のそれぞれについて説明する。
<甘蔗由来のエキス>
本発明でいう「甘蔗由来のエキス」とは、甘蔗(さとうきび)を原料として得られるエキスをいう。より具体的には、甘蔗由来のエキスの製造には、甘蔗汁、甘蔗由来の糖蜜及び甘蔗の溶媒抽出液を原料として使用することができる。なお、原料として甘蔗汁及び/又は甘蔗由来の糖蜜を使用する場合は、原料に含まれる異物除去のためのろ過処理を実施することが好ましい。ろ過処理の手法は特に限定されず、食品工業で広く使用されているスクリーンろ過、ケイソウ土ろ過、精密ろ過、限外ろ過等の手段を好ましく使用できる。
「甘蔗汁」とは、甘蔗を圧搾して得られる圧搾汁、甘蔗を水で浸出して得られる浸出汁、又は原料糖製造工程における石灰処理した清浄汁もしくは濃縮汁をいう。
「甘蔗由来の糖蜜」とは、砂糖の製造過程における結晶化工程で得られた砂糖結晶と母液の混合物を遠心分離にかけ、砂糖結晶と分離して得られる振蜜をいう。例えば、原料糖製造工場における1番蜜、2番蜜、製糖廃蜜、又は、精製糖製造工程における洗糖蜜、1〜7番蜜、精糖廃蜜等が挙げられる。更に、これらの糖蜜を原料としてアルコール発酵を行った分離液のように、糖蜜を脱糖処理したものも甘蔗由来の糖蜜に含まれる。
「甘蔗の溶媒抽出液」とは、甘蔗を汎用の有機溶媒で抽出した抽出液、又は、該抽出液を濃縮、乾固後、水に再溶解したものをいう。有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類が挙げられ、これらを単独又は組み合わせて使用する。更に、これらの溶媒と水を組み合わせて使用することもできる。
甘蔗由来のエキスの製造に際しては、使用する原料に応じて好適な製造方法を適宜採用することが好ましい。甘蔗由来のエキスは、下記の原料から各工程を経てそれぞれ製造されるエキスa又はエキスbであることが好ましく、エキスaとエキスbとの混合物であることが特に好ましい。
エキスa:原料として、甘蔗汁及び/又は甘蔗由来の糖蜜を使用し、かかる原料を多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、メタノール及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含有する溶媒で溶出させるカラム処理を経て得られるエキス(第1の溶出成分)。
エキスb:原料として、甘蔗汁及び/又は甘蔗の溶媒抽出物を使用し、かかる原料を蒸留処理した後、蒸留処理により得られた蒸留液(蒸留物)を多孔質吸着剤が充填されたカラムによるカラム処理して得られるエキス(第2の溶出成分)。
甘蔗由来のエキスをエキスaとエキスbとの混合物とする場合、本発明の効果により確実かつ効率的に寄与する観点から、甘蔗由来のエキスに含まれるエキスaを100質量部としたとき、エキスbの含有量は10〜10000質量部であることが好ましく、50〜1000質量であることがより好ましい。
以下、エキスa、エキスbのそれぞれについて詳述する。
<エキスa>
エキスaは、上述の通り、多孔質吸着剤を充填したカラムに、甘蔗汁及び/又は甘蔗由来の糖蜜を通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、溶出溶媒で溶出させて得られるエキスである。
上記原料は、そのまま又は水で任意の濃度に調整して、多孔質吸着剤を充填したカラムに通液する。カラム処理における作業性の観点から、原料のブリックス(Bx.)が5〜30%となるように水で濃度を調整することが好ましい。また、原料がアルコールを含有するものである場合には、有効成分を確実に多孔質吸着剤に吸着させる観点から、原料を水で希釈するなどして、アルコール濃度を十分に低減してから通液することが好ましい。
原料をカラム処理することによって、原料から本発明の効果に寄与する有効成分を抽出することができる。カラム処理は、多孔質吸着剤が充填されたカラムを備えるカラムクロマトグラフィーを用いて行うことが好ましい。カラムクロマトグラフィーを用いたカラム処理(以下、「カラムクロマトグラフィー処理」という。)について詳述する。
カラムに充填する多孔質吸着剤としては、合成多孔質吸着剤が好ましい。好適な合成多孔質吸着剤は、有機系樹脂からなるものである。有機系樹脂としては、例えば、芳香族系樹脂、アクリル酸メタクリル樹脂、アクリロニトリル脂肪族系樹脂等が使用できる。有機系樹脂の中では、芳香族系樹脂が好ましい。
芳香族系樹脂の多孔質吸着剤として、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン系樹脂からなる多孔質吸着剤が挙げられる。また、芳香族系樹脂としては、疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、無置換基型の芳香族系樹脂、無置換基型に特殊処理をした芳香族系樹脂等の多孔質性樹脂が挙げられるが、無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂が好ましい。
多孔質吸着剤で市販のものとしては、ダイヤイオン(商標)HP−10、HP−20、HP−21、HP−30、HP−40、HP−50(以上、無置換基型の芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);SP−825、SP−800、SP−850、SP−875、SP−70、SP−700(以上、無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社);SP−900(芳香族系樹脂、商品名、三菱化学株式会社製);アンバーライト(商標)XAD−2、XAD−4、XAD−16、XAD−2000(以上、芳香族系樹脂、いずれも商品名、株式会社オルガノ製);ダイヤイオン(商標)SP−205、SP−206、SP−207(以上、疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);HP−2MG、EX−0021(以上、疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);アンバーライト(商標)XAD−7、XAD−8(以上、アクリル酸エステル樹脂、いずれも商品名、株式会社オルガノ製);ダイヤイオン(商標)HP1MG、HP2MG(以上、アクリル酸メタクリル樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);セファデックス(商標)LH20、LH60(以上、架橋デキストランの誘導体、いずれも商品名、ファルマシアバイオテク株式会社製)等が挙げられる。中でも、SP−850が特に好ましい。
カラムに充填する固定担体(多孔質吸着剤)の量は、カラムの大きさ、溶媒の種類、固定担体の種類などによって適宜決定すればよい。固形分を含有する原料(例えば、甘蔗汁)を通液する場合、その固形分に対して、0.01〜5倍湿潤体積量の固定担体を充填することが好ましい。
上記原料をカラムに通液することにより、原料中の本発明の効果に寄与する有効成分は多孔質吸着剤に吸着される一方、スクロース、グルコース、フラクトース及び無機塩類の大部分がそのまま流出する。なお、通液量及び通液速度は、原料の組成や粘性に応じて適宜決定すればよい。
多孔質吸着剤に吸着された成分は、溶媒(溶出溶媒)により溶出させることができる。溶出の対象とする成分(すなわち本発明の効果に寄与する有効成分)を効率的に回収するためには、溶出溶媒を通液する前にカラム内に残留するスクロース、グルコース、フラクトース及び無機塩類を水洗により充分に洗い流すことが好ましい。
溶出溶媒としては、メタノール、エタノール及びこれらの混合物を含有するものを使用できる。溶出溶媒は、水とアルコールの混合溶媒、特にエタノール−水混合溶媒が好ましい。室温において効率よく目的の有効成分を溶出する観点から、混合体積比(エタノール/水)が50/50〜60/40のエタノール−水混合溶媒を使用することが特に好ましい。
溶出速度は、カラムの大きさ、溶媒の種類、多孔質吸着剤の種類等によって適宜変更が可能であるが、SV=0.1〜10hr−1が好ましい。なお、SV(Space Velocity、空間速度)は、1時間当たり多孔質吸着剤容量の何倍量の液体を通液するかという単位である。
エキスa(甘蔗由来のエキス)の形状は、特に限定されるものではないが、保管の容易性や使いやすさの点から、液状又は粉末状であることが好ましい。エキスaは、通常用いられる製剤用担体を使用して固形製剤又は液体製剤としてもよい。製剤化する方法としては、従来公知の方法を適宜採用することができる。エキスaが液状である場合、腐敗防止の観点から、固形分20質量%以上に濃縮することが好ましい。液状のエキスaは冷蔵保存することが好ましい。
粉末状のエキスaは、濃縮化された溶出液を粉末化処理することによって得られる。粉末化処理としては、例えばスプレードライ法、凍結乾燥法、流動層造粒法、又は賦形剤を用いた粉末化法などの従来公知の方法を適宜採用することができる。
なお、エキスaは、同一の条件で製造した場合であっても、天然物である甘蔗を原材料とするものであるため、甘蔗の種類、産地、発育状況によってもその分析値が異なることがある。後述する製造例1の甘蔗由来のエキス(減圧濃縮後の濃縮液)の分析値を一例として以下に示す。
<甘蔗由来のエキスの分析値(製造例1)>
固形分濃度(濃縮液の全質量基準):37.4質量%、
ブリックス(Bx.):40.6%、
糖含量(固形分の全質量基準):9.8質量%
糖含量の内訳:スクロース6.8質量%、グルコース1.4質量%、フラクトース1.6質量%、
ポリフェノール含量(固形分の全質量基準):5.0質量%
なお、固形分濃度の測定は、常圧加熱乾燥法によって行った。ブリックスはブリックス計を用いて測定した。また、糖含量及びその内訳の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によって行った。ポリフェノール含量の測定は、フォリン−チオカルト法によって行った。すなわち、ポリフェノールの含量は、カテキン水溶液を標準溶液として検量線を引き、フェノール試薬で反応させて波長760nmの吸光度を測定し、カテキン換算の値として示した。
<エキスb>
エキスbは、上述の通り、甘蔗汁及び甘蔗の溶媒抽出物からなる群より選ばれる原料の蒸留処理及びカラム処理を経て得られるエキスである。
蒸留処理は、加熱装置を備える蒸留装置のタンク内に原料を入れ、タンクを加熱して原料から生じる蒸気を回収することにより行う。蒸留処理することによって、甘蔗由来の蒸留物を含む蒸気を気体のまま、好ましくは液体として回収し、蒸発しなかった固形分と分離する。
蒸留処理の温度条件は、50〜120℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましく、85〜120℃であることが更に好ましい。蒸留処理の圧力条件は、240〜1450mmHgであることが好ましく、450〜1450mmHgであることがより好ましい。蒸留処理の圧力条件は、所望の温度条件にて原料が沸騰するように原料の組成に応じて調整すればよい。
蒸留処理は、大気圧(760mmHg)を基準として、加圧下又は減圧下のいずれの圧力条件下においても行うことができる。例えば、甘蔗汁の蒸留処理を加圧下で行う場合の好適な条件は、圧力980〜1425mmHg、温度110〜118℃である。他方、甘蔗汁の蒸留処理を減圧下又は大気圧下で行う場合の好適な条件は、圧力460〜760mmHg、温度87〜100℃である。
なお、蒸留処理条件は、原料に含まれる溶媒の種類、その比率、又は蒸留処理に使用する装置等に応じて適宜調整すればよい。例えば、抽出溶媒として水を使用した甘蔗の溶媒抽出物を原料とし、蒸留装置として遠心式薄膜真空蒸発装置、冷却管を接続したフラスコ、又は蒸留機を使用する場合、好適な蒸留条件は、温度70〜105℃、圧力240〜760mmHgである。温度70℃未満及び/又は圧力240mmHg未満の条件下における蒸留処理は実験的な小規模な場合には適用可能であるが、蒸留装置のコスト及び作業性の観点から大規模な場合には適用しないことが一般的である。
蒸留処理には、一般的な蒸留装置又は蒸発装置を使用することができる。つまり、原料を収容可能であると共に原料を加熱する加熱装置と、加熱により発生した蒸気を冷却する冷却装置と、冷却された蒸気を液体又は気体として回収する回収装置とを備えるものであればよい。蒸留装置としては、例えば、実験室内においては冷却管などを備えたフラスコ、一方、工場においては濃縮缶、結晶缶、効用缶等を備えた装置が用いられる。
蒸留処理の温度条件及び圧力条件を調節することにより、原料中の有効成分を濃縮し、所望の濃度の有効成分を含む蒸留液を得ることができる。
カラム処理は、蒸留処理で得られた蒸留液に含まれる有効成分を更に濃縮することを目的に行うものである。カラム処理は、カラムクロマトグラフィー処理により行うことが好ましい。カラムクロマトグラフィー処理の条件(使用する多孔質吸着剤、通液量など)は、エキスaの製造におけるカラムクロマトグラフィー処理と同様とすることができるが、特に好適な条件及び方法は以下の通りである。
カラムに充填する多孔質吸着剤として、無置換基型の芳香族系樹脂又はアクリル酸系エステル樹脂が好ましい。カラムに充填する多孔質吸着剤の量は、カラムの大きさ、溶媒の種類、多孔質吸着剤の種類などによって適宜決定すればよい。例えば、液状の原料をカラム処理する場合、カラム内の多孔質吸着剤量を1体積部としたときに、蒸留物の通液量を1.5〜20000体積部とすることが一般的である。すなわち、原料の通液量の1/20000〜1/1.5の湿潤体積量の多孔質吸着剤をカラム内に充填すればよい。
かかる多孔質吸着剤が充填されたカラムに蒸留処理で得られた蒸留液を通液する。このとき、カラム温度は60〜97℃の範囲内とすることが好ましい。通液が終了後、カラムに水を通し、カラム内を水洗する。
次いで、カラムに吸着されている成分を、混合体積比(エタノール/水)50/50〜99.5/0.5のエタノール−水混合溶媒で溶出させる。このとき、カラム温度は20〜40℃とすることが好ましい。エタノール−水混合溶媒での溶出開始後、回収した溶出液の量が所定の量となるまで溶出を行う。例えば、充填した多孔質吸着剤の湿潤体積量を1体積部としたとき、回収された溶液量が6体積部となった時点で溶出液の回収を終了する。この場合、得られた溶出液(溶出溶媒を含む)は、甘蔗由来のエキスとしてそのまま使用できる。
<補助添加成分>
次に、甘蔗由来のエキスと共に、本発明の肉臭改善剤を構成する補助添加成分について説明する。肉臭改善剤に配合する補助添加成分は、ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体から選ばれる1種以上の成分である。なお、本発明の効果をより確実かつ効率的に得る観点から、肉臭改善剤に含有せしめる補助添加成分の種類は、2〜4種であることが好ましく、2種又は3種であることがより好ましく、2種であることが更に好ましい。
(ヒマワリ種子抽出物)
ヒマワリ種子抽出物は、例えば、粉砕したヒマワリ種子を水又は含水アルコールで抽出処理して得られるものである。ヒマワリ種子抽出物としては、この抽出処理により得られた抽出液を減圧濃縮し、ペースト状又は乾燥して粉末化したものを使用する。抽出処理に使用するアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びこれらの混合物などが挙げられる。ヒマワリ抽出物は酸化防止剤として食品に利用されており、有効成分はクロロゲン酸及びイソクロロゲン酸である。ヒマワリ種子抽出物として、市販品(ヘリアントS−100(商品名)、大日本インキ化学工業株式会社)を用いてもよい。
(γ−アミノ酪酸)
γ−アミノ酪酸は、生物界に微量ながら広く存在する非タンパク質構成アミノ酸であり、生理的に重要な働きをする物質である。例えば、ヒトでは脳内に局在し、脳内神経伝達物質として働いていることが分かっている。また、γ−アミノ酪酸は、血圧上昇抑制作用をはじめとして、中性脂肪増加抑制作用、更年期障害症状緩和、脳機能改善作用、精神安定作用、記憶能促進など様々な機能性を有することが知られている。
γ−アミノ酪酸の製造法は、種々の方法があり、いずれの方法を採用してもよい。γ−アミノ酪酸の製造法としては、化学合成法、グルタミン酸脱炭酸酵素やその酵素を含有する動植物を用いる生産法、グルタミン酸脱炭酸酵素を生産する微生物を用いた発酵法などがある。また、γ−アミノ酪酸として、市販品(オリザギャバエキスHC−90(商品名)、オリザ油化株式会社製)を用いてもよい。
(テアニン)
テアニンは、グルタミン酸の誘導体(γ−グルタルエチルアミド)であり、天然には茶葉に多く含まれるアミノ酸成分である。テアニンの製造法は、種々の方法があり、いずれの方法を採用してもよい。テアニンの製造法としては、例えば、茶葉から抽出する方法、有機合成による方法、グルタミンとエチルアミンとの混合物にグルタミナーゼを作用させてテアニンを得る方法、エチルアミンを含有する培地で茶の培養細胞群を培養し、培養細胞群中のテアニン蓄積量を増加させつつ培養細胞群の増殖促進を図る方法、また、エチルアミンをエチルアミン塩酸塩などのエチルアミン誘導体に置き換えてL−テアニンを得る方法などがある。なお、テアニンの製造に使用可能な茶葉としては、緑茶葉、ウーロン茶葉、紅茶葉などが挙げられる。
テアニンは、L−テアニン、D−テアニン、DL−テアニンのいずれも使用可能である。ただし、これらのうち、L−テアニンは、食品添加物として食品等に使用することが認められていると共に、コストの点からも利用しやすいため、L−テアニンを使用することが好ましい。また、テアニンの形態としては、精製品、粗精製品、抽出エキスなど、いずれの形態でもよい。テアニンとして、市販品(サンテアニン(商品名)、太陽化学株式会社製)を用いてもよい。
(ルチン)
ルチンは、マメ科エンジュ(Sophora japonica L.)の花や蕾、又はタデ科ソバ(Fagopyrum esculentum MOENCH)の全草、又はマメ科アズキ(Phaseolus angularis CW. WIGHT)の全草を、水又はエタノールで抽出して得られるものである。ルチンは、淡黄色から淡黄緑色を呈する結晶性の粉末であり、ほとんど無味である。ルチンは、着色料(黄色)、酸化防止剤として食品等に使用することが認められており、その構造は、フラボノールの1種であるケルセチンに、ルチノース(L−ラムノース+D−グルコース)がα−結合した、配糖体(グリコシド)である。
(ルチン誘導体)
ルチン誘導体としては、酵素によってルチンにグルコース、フラクトース、ガラクトース、キシロースなどの糖質を、ルチンに対して等モル以上付加したグリコシルルチン;ルチンのフェノール性水酸基に、2,3−ジヒドロキシプロピル基又はホスフェート基又は2−ヒドロキシエチル基を導入したもの(例えばトロキセルチン等)が挙げられる。なお、グリコシルルチンの具体例としては、グルコシルルチン(グルコース2モル以上が付加した、例えばマルトシルルチンなども含む)、ガラクトシルルチン等が挙げられる。
ルチン誘導体は、酸化防止剤や着色料として食品、医薬品、化粧品など極めて広い範囲で利用されており、その安全性が認められているものが多い。補助添加成分としてルチン誘導体を使用する場合は、無味又は無味に近い(例えば、弱い苦味を持つ)ものであると共に、食品等への添加が認められているものを採用することが好ましい。ルチン誘導体として、市販品(αGルチンP、東洋精糖株式会社製)を用いてもよい。
(ヘスペリジン)
ヘスペリジンは、ミカン科グレープフルーツ(Citrusparadisi MACF.)などの果皮、果汁又は種子を、水−エタノール又は有機溶剤で抽出し精製して得られるものである。ヘスペリジンは、微細樹枝状結晶物質であり、天然栄養強化剤としても使用されている。なお、ヘスペリジンは、ほとんど無味である。
(ヘスペリジン誘導体)
補助添加成分としてヘスペリジン誘導体を使用する場合は、無味又は無味に近い(例えば、弱い苦味を持つ)ものであり、ヘスペリジンにメチル基、エチル基、糖類などを付加したものを採用することが好ましい。かかるヘスペリジン誘導体としては、例えば、メチルヘスペリジン、糖転位酵素によってヘスペリジンにグルコース、フラクトース、ガラクトース、キシロースなどの糖類の1以上を、ヘスペリジンに対して等モル以上付加したもの(例えばグルコシルヘスペリジン等)を挙げることができる。これらのうちでも、特にメチルヘスペリジン又は糖転移ヘスペリジンが好ましい。なお、高甘味度甘味料であるネオヘスペリジンジヒドロカルコンや苦味剤であるネオヘスペリジンは、補助添加成分として採用しないことが好ましい。
ヘスペリジンはビタミンPとして、メチルヘスペリジンは水溶性ビタミンPとして古くから知られ、毛細血管の強化、出血予防、血圧調整などの生理作用を持つビタミンとして、又黄色色素として食品、医薬品、化粧品など極めて広い範囲で利用されており、その安全性が確認されている。市販品(αGヘスペリジンPA、東洋精糖株式会社製)を用いてもよい。
本発明の肉臭改善剤において、甘蔗由来のエキス及び上記補助添加成分の好適な混合比率は、本発明の効果を確実かつ効率的に得る観点から、肉臭改善剤に含まれる甘蔗由来のエキスを100質量部としたとき、補助添加成分の合計含有量は、10〜10000質量部であることが好ましく、100〜10000質量であることがより好ましい。補助添加成分の含有量は、使用する甘蔗由来のエキスの組成や配合する補助添加成分の種類に応じて調整される。
本発明の効果を一層確実かつ効率的に得る観点から、肉臭改善剤は以下の(a)〜(h)のいずれかの組成からなるものが好ましい。
(a)甘蔗由来のエキス及びヒマワリ種子抽出物、
(b)甘蔗由来のエキス及びγ−アミノ酪酸、
(c)甘蔗由来のエキス及びテアニン、
(d)甘蔗由来のエキス及びヘスペリジン誘導体、
(e)甘蔗由来のエキス、ヘスペリジン誘導体及びヒマワリ種子抽出物、
(f)甘蔗由来のエキス、ヘスペリジン誘導体及びγ−アミノ酪酸、
(g)甘蔗由来のエキス、ヘスペリジン誘導体及びテアニン、
(h)甘蔗由来のエキス、ヘスペリジン誘導体及びルチン誘導体。
上記の(a)〜(h)の組成のうち、本発明の効果を更に一層確実かつ効率的に得る観点から、甘蔗由来のエキスと1種の補助添加成分とを併用する場合は、(b)又は(d)の組成が特に好ましく、(b)の組成が最も好ましい。また、同様の観点から、甘蔗由来のエキスと2種の補助添加成分とを併用する場合は、(e)、(f)又は(g)の組成が特に好ましく、(e)又は(f)の組成が更に好ましく、(f)の組成が最も好ましい。なお、ヘスペリジン誘導体の具体例としては、糖転移ヘスペリジンが挙げられ、ルチン誘導体の具体例としては、グルコシルルルチンが挙げられる。
肉臭改善剤の形状は、特に限定されるものではないが、保管の容易性や使いやすさの点から、液状又は粉末状であることが好ましい。肉臭改善剤は、通常用いられる製剤用担体を使用して固形製剤又は液体製剤としてもよい。製剤化する方法としては、従来公知の方法を適宜採用することができる。肉臭改善剤が液状である場合、腐敗防止の観点から、固形分20質量%以上に濃縮することが好ましい。液状の肉臭改善剤は冷蔵保存することが好ましい。
なお、肉臭改善剤を固形製剤とする場合、液状の肉臭改善剤に、コーンスターチ又はデキストリンなどを混和して固形製剤を調製してもよい。また、肉臭改善剤の使用対象となる飲食品に合わせて従来公知の製剤化方法を採用してもよい。
本発明の肉臭改善剤は、内臓臭、劣化臭、飼料に由来する臭い、ラム肉特有の臭い、マトン特有の臭い、ゼラチン特有の臭い、コラーゲン特有の臭い及びコラーゲンペプチド特有の臭いを低減化する作用を有する。これらの不快臭のうち、本発明の肉臭改善剤は、内臓臭、劣化臭(例えば、脂肪の酸化劣化による臭い)、飼料に由来する臭い(例えば、牧草に由来する臭い、いわゆるグラス臭)、ラム肉特有の臭い、マトン特有の臭いに対して優れた効果を発揮する。また、本発明の肉臭改善剤は、冷凍された肉類に特有の臭い(いわゆる冷凍臭)に対しても優れた効果を発揮する。
この肉臭改善剤は、それ自体若干の臭い及び味を有するが、食材に添加されて使用されると十分に希釈されるため、その臭い及び味はほとんど感じられなくなる。また、肉臭改善剤は、無色又は淡黄色透明であるため、飲食品の色に影響を及ぼすことはない。
<肉臭改善方法>
上述した肉臭改善剤を肉類に添加することによって、肉類の特有な不快臭を消臭もしくは十分に低減することができる。肉類を生もしくは凍結させて保存する場合、又は調理後に保存する場合であっても、肉臭改善剤を添加しておくことで、肉類の不快臭を十分に低減した状態で保存しておくことができる。肉臭改善剤による食肉の肉臭改善方法としては、肉類に肉臭改善剤を直接的に添加する方法及び間接的に添加する方法がある。
肉臭改善剤を直接的に添加する方法としては、次のような方法が挙げられる。例えば、肉臭改善剤を対象となる肉類に振りかけるなどして添加する方法である。肉臭改善剤を添加する対象の肉類は生であっても、種々の調理方法で調理された後のものであってもよい。また、調理中の肉類に肉臭改善剤を添加してもよい。例えば、肉類を加熱調理する場合、加熱前の段階で肉臭改善剤を肉類に添加しておいてもよいし、加熱中の適当な段階で添加してもよい。調理方法としては、慣用の調理方法がいずれも採用できる。慣用の調理方法として、例えば、煮る、焼く、炒める、揚げる、燻製にするなどの方法が挙げられる。肉臭改善剤の添加方法は、調理方法、料理、肉類の種類に応じて適当な方法を選択すればよい。
肉臭改善剤を間接的に添加する方法としては、次のような方法が挙がられる。例えば、塩漬け、味噌漬け、糀漬け、糟漬け等の肉類を漬ける際に肉臭改善剤を浸透させる方法である。この場合、肉類を漬ける基剤(床)に肉臭改善剤を含有させておけばよい。その他の方法としては、肉類にかけるソースやたれなどに肉臭改善剤を配合し、これを用いて肉類を調理や味付けを行う方法である。
肉類に対する肉臭改善剤の添加量は、肉類の種類、部位、鮮度、産地及び調理方法、並びに、肉臭改善剤の精製度などに依存する。肉類の不快臭を十分効果的かつ経済的に消臭(又は十分に低減)できるような量の肉臭改善剤を肉類に添加することが好ましい。例えば、肉類の質量を基準として、肉臭改善剤の添加量は0.1〜100質量ppmであることが好ましく、0.2〜50質量ppmであることがより好ましい。肉類の固形部分の不快臭を対象とする場合には、上記の範囲の上限に近い量(例えば、1〜100質量ppm)の肉臭改善剤を添加することが好ましい。他方、肉類のエキスやスープの不快臭を対象とする場合には、上記の範囲の下限に近い量(例えば、0.1〜50質量ppm)の肉臭改善剤を添加することが好ましい。
本発明の肉臭改善剤は、上述のような肉類に対する直接的又は間接的な添加して使用する方法以外にも使用できる。例えば、中間素材(又は保存食品)として代表的な缶詰やビン詰、レトルト食品などに適用することによって、肉類に特有な不快臭を十分に低減することができる。この場合、肉類の特有な不快臭を十分に低減できると共に、缶詰食品やレトルト食品に特有の不快臭(缶やレトルト用包装材由来と考えられる不快臭)も抑えることができる。
下記に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
<甘蔗由来のエキス>
(製造例1)
原料糖製造工場の製造工程にて得られた甘蔗の圧搾汁(固形分18.6質量%、約1000リットル)を、ジュースヒーターを用いて80℃に加温した。加温した圧搾汁をろ過処理し、ろ過液(約750リットル)を得た。なお、圧搾汁のろ過処理には、管型限外ろ過(MH25型、有効膜面積2m×3本、分画分子量10万、ダイセル化学工業株式会社製)を使用した。
他方、ウォータージャケット付きのカラム(カラムサイズ:内径17.0cm、高さ100cm)に合成吸着剤(商標:SP−850、三菱化学株式会社)15リットルを充填し、ろ過液をカラム処理するためのカラムを作成した。
作成したカラムに、ろ過液を流速75リットル/時間(SV=5hr−1)にて通液した。なお、ろ過液の通液中は、カラムのウォータージャケットに65℃の水を常に循環させた。ろ過液の通液が終了した後、イオン交換水45リットルを流速30リットル/時間(SV=2hr−1)にてカラムに通液し、カラム内を洗浄した。イオン交換水の通液によってカラムから溶出した画分についての糖類の検出を行った。その結果、糖類はほとんど検出されず(ブリックス:約0%)、イオン交換水によってカラム内が十分に洗浄されたことを確認した。なお、糖類の検出には、手持屈折計(型番:N−1E、株式会社アタゴ製)を使用した。
イオン交換水による洗浄後、30リットルの溶出溶媒を流速30リットル/時間(SV=2hr−1)にてカラムに通液して、合成吸着剤に吸着した成分を溶出させた。溶出溶媒として55%エタノール水溶液(エタノール/水=55/45(体積/体積))を使用した。溶出溶媒の通液後、イオン交換水を流速30リットル/時間にて20分間にわたりカラムに通液した。なお、溶出溶媒及びその後のイオン交換水通液中は、カラムのウォータージャケットに25℃の水を常に循環させた。
溶出溶媒の通液によってカラムから溶出した溶出液と、その後のイオン交換水の通液によって得られた溶出液とを混合し、これを約20倍に減圧濃縮して濃縮液を得た。更に、この濃縮液を12時間凍結乾燥し、茶褐色の粉末(第1の溶出成分)435gを得た。以下、本製造例で得られた甘蔗由来のエキスを「エキス1」という。
(製造例2)
原料糖製造工場の製造工程にて得られた甘蔗の圧搾汁(ブリックス:12.5%、2800リットル)を蒸留処理するため、圧搾汁を250リットル/時の速度で蒸留装置に供給した。圧搾汁の蒸留処理には、遠心式薄膜真空蒸発装置(商標:エバポールCEP−1、株式会社大川原製作所)を使用した。
蒸留処理は500〜630mmHgの減圧下において、温度90〜95℃で気化した成分をコンデンサで冷却することで得られる蒸留液を連続して回収することにより行った。コンデンサの冷却条件は、冷却水温25℃、冷却水量15m/時間、コンデンサ面積2mとした。原料である圧搾汁(2800リットル)が約2400リットルに減少し、ブリックスが14.5%になった時点で、蒸留液の回収を終了した。得られた蒸留液は約400リットルであった。
他方、カラム(カラムサイズ:内径2.6cm、高さ20cm)に合成吸着剤(商標:アンバーライトXAD7HP、オルガノ株式会社)40mlを充填し、蒸留液をカラム処理するためのカラムを作成した。
作成したカラムに、蒸留液を流速40リットル/時間(SV=100hr−1)にて通液した。蒸留液の通液が終了した後、約5分間、同じ流速で水を通液し、カラム内を洗浄した。
水による洗浄後、溶出溶媒を80ml/時間(SV=2hr−1)にてカラムに通液して、合成吸着剤に吸着した成分を溶出させた。溶出溶媒として80%エタノール水溶液(エタノール/水=80/20(体積/体積))を使用した。溶出溶媒の通液開始後、はじめの15mlの溶出液は回収せず、その後にカラムから流出する溶出液(第2の溶出成分)を回収した。溶出溶媒80mlを通液した後、蒸留水を80ml/時間にて通液し、回収された溶出液の総量が100mlになった時点で蒸留水の通液を終了した。
このようにして得られた溶出液をろ過処理し、若干レモン色をした透明なろ過液を得た。なお、溶出液のろ過処理には、ろ紙(定性ろ紙No.2、東洋濾紙株式会社)を使用した。得られたろ過液をアルコール濃度計(YSA−200、矢崎計器株式会社)で測定した結果、エタノールの含有量は58体積%であった。以下、本製造例で得られた甘蔗由来のエキスを「エキス2」という。
<補助添加成分>
補助添加成分として、ヒマワリ種子抽出物(ヘリアントS−100、大日本インキ化学工業株式会社製、ヒマワリ種子抽出物20質量%含有)、γ−アミノ酪酸(オリザギャバエキスHC−90、オリザ油化株式会社製)、テアニン(サンテアニン、太陽化学株式会社製)、グルコシルルチン(αGルチンP、東洋精糖株式会社製)、糖転移ヘスペリジン(αGヘスペリジンPA、東洋精糖株式会社製)をそれぞれ準備した。
<豚レバーの調理例>
(実施例1a〜1h及び比較例1a〜1h)
水洗いした豚のレバー100gに対して、エキス1、エキス2及び上記の補助添加成分から選ばれる成分1種を単独で、又は2種以上を混合して添加し、その後、豚のレバーをフライパンで焼いた。他方、対照として豚のレバーに蒸留水を少量添加し、その後、フライパンで焼いたものを準備した。そして、味覚について訓練された10人の被験者によって、調理後のそれぞれの豚レバー特有の臭いについて官能検査を行った。臭いの低減効果についての評価は、表1に示す5段階の評価基準に基づき行った。
Figure 0004295301
本調理例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(豚レバーの質量基準、単位:質量ppm)を表2に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表2中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であっても豚のレバー特有の不快臭を十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301
<豚の臓物の調理例>
(実施例2a〜2h及び比較例2a〜2h)
豚のレバーの代わりに、水洗いした豚の臓物(いわゆるモツ)100gを用いたことの他は、上記の豚レバーの調理例と同様にして、調理及び官能試験を行った。なお、本調理例においては、豚の臓物特有の不快臭について、表1の評価基準に基づき官能試験を行った。
本調理例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(豚の臓物の質量基準、単位:質量ppm)を表3に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表3中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であっても豚の臓物特有の不快臭を十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301
<オーストラリア産牛肉の調理例>
(実施例3a〜3h及び比較例3a〜3h)
豚のレバーの代わりに、オーストラリア産牛肉100gを用いたことの他は、上記の豚レバーの調理例と同様にして、調理及び官能試験を行った。なお、本調理例においては、オーストラリア産牛肉特有のグラス臭について、表1の評価基準に基づき官能試験を行った。
本調理例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(オーストラリア産牛肉の質量基準、単位:質量ppm)を表4に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表4中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であってもオーストラリア産牛肉特有のグラス臭を十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301
<冷凍肉の調理例>
(実施例4a〜4h及び比較例4a〜4h)
豚のレバーの代わりに、冷凍劣化した牛肉100gを用いたことの他は、上記の豚レバーの調理例と同様にして、調理及び官能試験を行った。なお、本調理例においては、冷凍劣化した牛肉特有の臭いについて、表1の評価基準に基づき官能試験を行った。
本調理例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(冷凍劣化した牛肉の質量基準、単位:質量ppm)を表5に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表5中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であっても劣化した肉特有の臭いを十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301
<マトンの調理例>
(実施例5a〜5h及び比較例5a〜5h)
豚のレバーの代わりに、マトン100gを用いたことの他は、上記の豚レバーの調理例と同様にして、調理及び官能試験を行った。なお、本調理例においては、マトン特有の臭いについて、表1の評価基準に基づき官能試験を行った。
本調理例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(マトンの質量基準、単位:質量ppm)を表6に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表6中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であってもマトン特有の臭いを十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301
<コラーゲンペプチド水溶液の調製例>
(実施例6a〜6h及び比較例6a〜6h)
10質量%コラーゲンペプチド(SCP−5100、新田ゼラチン株式会社製)100g水溶液に対して、エキス1、エキス2及び補助添加成分から選ばれる成分1種を単独で、又は2種以上を混合して添加した。他方、対照として10質量%コラーゲンペプチド100g水溶液に対して、蒸留水を少量添加したものを準備した。味覚について訓練された10人の被験者によって、調製したそれぞれのコラーゲンペプチド水溶液のコラーゲンペプチド特有の臭いについて官能検査を行った。臭いの低減効果についての評価は、表1に示す5段階の評価基準に基づき行った。
本調製例におけるエキス1、エキス2及び補助添加成分の添加量(コラーゲンペプチドの水溶液(各種成分添加前)質量基準、単位:質量ppm)を表7に示した。また、官能試験の結果についても同表中に示した。表7中の「官能試験の評価結果」は10人の被験者の評価を平均した値を示すものである。官能試験の結果から、甘蔗由来のエキスと補助添加成分とが併用された肉臭改善剤を使用することで、少ない添加量であってもコラーゲンペプチド特有の臭いを十分に消臭できることが分かった。
Figure 0004295301

Claims (9)

  1. 肉類の不快臭を低減化するための肉臭改善剤であって、
    甘蔗由来のエキスと、
    ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種の成分と、
    を含有し、
    前記甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁及び甘蔗由来の糖蜜からなる群より選ばれる原料を、第1の多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、第1のエタノール−水混合溶媒で溶出させて得られる第1の溶出成分を含有し、
    前記第1の多孔質吸着剤が、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂及びアクリロニトリル脂肪族系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つである、肉臭改善剤。
  2. 肉類の不快臭を低減化するための肉臭改善剤であって、
    甘蔗由来のエキスと、
    ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種の成分と、
    を含有し、
    前記甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁及び甘蔗の溶媒抽出物からなる群より選ばれる原料を蒸留処理して得られる蒸留物を含有する溶液を、第2の多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、エタノール/水の混合体積比が50/50〜99.5/0.5の第2のエタノール−水混合溶媒で溶出させて得られる第2の溶出成分を含有し、
    前記第2の多孔質吸着剤が、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂及びアクリロニトリル脂肪族系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つである、肉臭改善剤。
  3. 前記甘蔗由来のエキスが、甘蔗汁及び甘蔗由来の糖蜜からなる群より選ばれる原料を、第1の多孔質吸着剤が充填されたカラムに通液することにより、該多孔質吸着剤に吸着した吸着成分を、第1のエタノール−水混合溶媒で溶出させて得られる第1の溶出成分を更に含有し、
    前記第1の多孔質吸着剤が、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂及びアクリロニトリル脂肪族系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項2に記載の肉臭改善剤。
  4. 前記第1のエタノール−水混合溶媒が、エタノール/水の混合体積比が50/50〜60/40のエタノール−水混合溶媒である、請求項1又は3に記載の肉臭改善剤。
  5. 甘蔗由来のエキス及びヘスペリジン誘導体を含有し、ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン及びルチン誘導体からなる群より選ばれる一種の成分を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の肉臭改善剤。
  6. 甘蔗由来のエキス、ヘスペリジン誘導体及びγ−アミノ酪酸を含有する、請求項5に記載の肉臭改善剤。
  7. 前記肉類の不快臭は、内臓臭、劣化臭、飼料に由来する臭い、ラム肉特有の臭い、マトン特有の臭い、ゼラチン特有の臭い、コラーゲン特有の臭い及びコラーゲンペプチド特有の臭いからなる群より選ばれる少なくとも一つの臭いである、請求項1〜のいずれか一項に記載の肉臭改善剤。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の肉臭改善剤を、食肉に添加する工程を備える肉臭改善方法。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の肉臭改善剤が添加された食肉製品。

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